JP3095544B2 - チエノチオピラン誘導体の合成法およびその合成中間体 - Google Patents
チエノチオピラン誘導体の合成法およびその合成中間体Info
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Description
ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−メチル−チエノ[2,
3−b]チオピラン−7,7−ジオキシドの製造法およ
びその中間体に関する。
ルト シュリッテ デア オフタルモロギー(Fortschri
tte der Ophthalmologie) 88巻513 頁1991年)へ、通常
用いられる有機化学的手法により変換が可能である。
内障薬MK−507の合成法としては以下の合成法が知
られている(特開平1−100174号公報)。
とし、同時に生成してくる4種の立体異性体をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーおよび酒石酸による分別結
晶法により分離している。しかしながら分離された片方
の光学異性体(6R体)は使用することができず、した
がって反応の最終段階にて半分の生成物が使用できない
この方法は合成化学的にきわめて不利なものといえる。
異性体の一種のみを合成する方法の開発が望まれてい
た。
すぐれ簡便かつ効率的に、望まれる立体異性体を選択的
に合成しうる工業的製造法について鋭意検討した結果、
光学活性体を原料とし容易にラセミ化する光学活性体で
ある当該化合物および中間体の、ラセミ化を回避しつ
つ、立体異性体を作り分けることができる製造法を見出
し、本発明を完成するにいたった。
I):
ドロ−4−ヒドロキシ−6−メチル−チエノ[2,3−
b]チオピラン−7,7−ジオキシドをハロゲン化剤と
反応させ、一般式(III):
わす)で示される化合物とし、 工程(b):前記一般式(III)で示される化合物を
一般式(IV): RCO2 M (IV) (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基または置換され
ていてもよいフェニル基を表わし、Mはアルカリ金属原
子を表わす)で示される化合物と反応させ、一般式
(V):
たは置換されていてもよいフェニル基を表わす)で示さ
れる化合物に誘導し、さらに 工程(c):前記一般式(V)で示される化合物を加水
分解することからなる式(I):
ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−メチル−チエノ[2,
3−b]チオピラン−7,7−ジオキシドの製造法に関
する。
わす)で示される合成中間体および一般式(VII):
たは置換されていてもよいフェニル基を表わす)で示さ
れる合成中間体に関する。
つぎの反応式(A)のように表わされる。
る。
ドロ−4−ヒドロキシ−6−メチル−チエノ[2,3−
b]チオピラン−7,7−ジオキシドは下記の合成ルー
ト(反応式(B))により合成が可能である。
(S)−6−メチル−チエノ[2,3−b]チオピラン
−4−オン(VIII)は、USP4968814 に記載の方
法により合成した式(IX):
チオフェン)ブタン酸を、特開平1−100174号公
報に記載の方法により変換することによって製造が可能
である。
化剤によりハロゲン化し化合物(III)とする。
化リン、五臭化リン、三臭化リン、塩化チオニル、臭化
チオニル、塩化スルフリル、臭素、塩素などがあげられ
るが、好ましくは塩化チオニルを用いるとハロゲン化に
おける立体保持率が最も高くなる。
化剤の量は等モル量から10モル当量で用いることができ
るが、好ましくは 1.2〜 2.5モル当量の間である。反応
は無溶媒または必要に応じて、塩化メチレン、ジオキサ
ン、トルエン、アセトニトリル、ジエチルホルムアミ
ド、アセトン、テトラヒドロフラン、ニトロメタン、酢
酸エチルなどの有機溶媒を用いることができるが、無溶
媒、または塩化メチレン、ジオキサン、トルエン中で反
応させるとよい結果がえられる。反応の温度は反応溶媒
によってその凝固点から沸点の範囲で行うことができる
が、望ましくは−20℃〜50℃の範囲である。
物(III)をカルボン酸のアルカリ金属塩(IV)と
反応させ立体の反転したエステル体(V)を合成する。
オン酸、酪酸、安息香酸などがあげられ、アルカリ金属
としては、リチウム、カリウム、ナトリウムなどがあげ
られるが、好ましくは、酢酸とカリウムの組み合わせで
完全に立体の反転した生成物がえられる。なお、反応系
中にてカルボン酸のアルカリ金属塩を生成させこれを反
応に用いることもできる。
リ金属塩(IV)の量は、等モル量から10モル当量で用
いることができるが、好ましくは 1.2〜 2.5モル当量の
間である。反応溶媒としては、アセトン、アセトニトリ
ル、ジメチルホルムアミドなど、通常用いられる有機溶
媒を用いることができるが、好ましくはジメチルホルム
アミドをもちいれば反応時間が短く、収率も高くなる。
反応の温度は反応溶媒によってその凝固点から沸点の範
囲で行うことができるが、望ましくは20℃〜 100℃の範
囲である。
テル体(V)を塩基により加水分解し(I)とする。
トリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナ
トリウム、トリエチルアミン、ピリジンなどがあげられ
る。
は、等モル量から10モル当量で用いることができるが、
好ましくは 1.2〜 2.5モル当量の間である。溶媒として
は、たとえば、水、ジクロロメタン、クロロホルム、メ
タノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチ
ル、トルエンなどの通常用いられる溶媒を用いることが
できる。反応の温度は反応溶媒によってその凝固点から
沸点の範囲で行うことができるが、望ましくは−20℃〜
50℃の範囲である。
要に応じて再結晶を行ない、純粋な化合物(I)をえる
こともできる。
化合物であり、本合成法において有用な中間体である。
(X)に示す二種の立体異性体が存在する。
わす) これらは、化合物(II)を、無塩基条件で塩化チオニ
ル、臭化チオニルなどのハロゲン化剤を反応させれば化
合物(III)(4R体、メチル基に対しシス)が優位
にえられ、塩基存在下、ハロゲン化剤を反応させるか、
塩化トルエンスルホニル、塩化メタンスルホニルなどの
ハロゲン化スルホニルを反応させれば、化合物(X)
(4S体、メチル基に対しトランス)が優位にえられ
る。
新規化合物であり、本合成法において有用な中間体であ
る。
I)に示す二種の立体異性体が存在する。
たは置換されていてもよいフェニル基を表わす) Rとしては、たとえばエチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、sec−ブチ
ル、フェニルなどがあげられる。
化合物(III)、化合物(X)を用いて、工程(b)
におけるのと同じ方法で反応させることにより合成する
ことができる。
に説明するが、もとより本発明はこれらに限定されない
ことはいうまでもない。
−メチル−4−オキソ−チエノ[2,3−b]チオピラ
ン−7,7−ジオキシドの合成 USP4968814 に記載の方法により合成した(S)−3
−(2−メルカプトチオフェン)ブタン酸(IX)を特
開平1−100174号公報に記載の方法により変換し
合成された5,6−ジヒドロ−(S)−6−メチル−チ
エノ[2,3−b]チオピラン−4−オン(VIII)
(274.6 g、1.49mol )を、MeOH(3.9 リットル)
に溶解し、水(6.3 リットル)中のオキソン(Oxon
e)(商品名、デュポン社製)(1460g、2.37mol )溶
液を、反応液を15℃以下に保ちながら、二時間かけ滴下
した。滴下終了後室温で19時間反応させた。反応液を15
℃以下に冷却し、Na2 SO3 (223 g、1.77mol )
を、反応液が15℃以上にならないように、小分けして加
えた。反応液を濾過し、ろ液を酢酸エチル(1.8 リット
ル)で三回抽出した。濾過されたケーキを酢酸エチル
(3リットル)で洗浄した。洗液と抽出液を合わせ飽和
食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウム、活性炭で乾
燥、脱色し、溶媒を留去して、5,6−ジヒドロ−
(S)−6−メチル−4−オキソ−チエノ[2,3−
b]チオピラン−7,7−ジオキシド(288.3 g)をえ
た。
O2 ) IR(KBr、cm-1):1697、1387、1313、1257、11
43、762 、708 、586 、5171 H−NMR CDCl3 δ:7.61(d,J=4.8 H
z,1H) 7.49(d,J=4.8 Hz,1H)、3.86(m,1H)、
3.22(m,2H)、1.57(d,J=6.8 Hz,3H) 参考例2 (4R,6S)−5,6−ジヒドロ−4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−チエノ[2,3−b]チオピラ
ン−7,7−ジオキシド(II)の合成(1) 参考例1で合成した5,6−ジヒドロ−(S)−6−メ
チル−4−オキソ−チエノ[2,3−b]チオピラン−
7,7−ジオキシド(268.4 g、1.24mol )をエタノー
ルに溶解し、内温を20℃以下に保ったまま、NaBH4
(23.3g、0.62mol )を加え、2時間室温で反応させ
た。反応液を10℃以下に保ちつつ、1N塩酸で反応液を
pH2.5 とし、続いて5%炭酸水素ナトリウムでpH7.
2 とした。反応液を濃縮しエタノールを留去した。残っ
た水溶液から、酢酸エチル(1リットル)で4回抽出
し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウム、活性
炭で乾燥、脱色し、溶媒を留去して(4R,6S)−
5,6−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−メチル−チエ
ノ[2,3−b]チオピラン−7,7−ジオキシド(I
I)(236.3 g)をえた。さらに酢酸エチル−n−ヘキ
サンの系から再結晶し純粋な(II)(137.5 g)をえ
た。
32、1113、1074、756 、708 、607 、5131 H−NMR CDCl3 δ:7.58(d,J=4.8 H
z,1H)、7.16(d,J=4.8 Hz,1H)、4.87
(q,J=6.0 Hz,10.4Hz,1H)、3.44(m,1
H)、2.42(m,2H)、2.80〜2.20(br,1H)、
1.51(d,J=6.8 Hz,3H) 参考例3 (4R,6S)−5,6−ジヒドロ−4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−チエノ[2,3−b]チオピラ
ンの合成 参考例1中に記載の既知の反応により合成された5,6
−ジヒドロ−(S)−6−メチル−チエノ[2,3−
b]チオピラン−4−オン(VIII)(4.09g)をエ
タノールに溶解し、内温を20℃以下に保ったまま、Na
BH4 (1.04g)を加えた。40分室温で反応させた。以
下参考例2と同様に処理し(4R,6S)−5,6−ジ
ヒドロ−4−ヒドロキシ−6−メチル−チエノ[2,3
−b]チオピラン(4.35g)をえた。
1/1−SiO2 ) IR(KBr、cm-1):3305、1417、1306、1252、10
57、1001、885 、6691 H−NMR CDCl3 δ:7.10(d,J=4.8 H
z,1H)、7.05(d,J=4.8 Hz,1H)、4.90
(q,J=5.6 Hz,9.6 Hz,1H)、3.58(m,1
H)、2.47(m,1H)、1.91(m,1H)、1.50〜2.
00(br,1H)、1.42(d,J=6.8 Hz,3H) 参考例4 (4R,6S)−5,6−ジヒドロ−4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−チエノ[2,3−b]チオピラ
ン−7,7−ジオキシド(II)の合成(2) 参考例3で合成した(4R,6S)−5,6−ジヒドロ
−4−ヒドロキシ−6−メチル−チエノ[2,3−b]
チオピラン(4.35g)をメタノール(80ml)に溶解し、
水(120ml )中のオキソン(oxone)(24.4g)溶
液を、反応液を15℃以下に保ちながら、一時間かけ滴下
した。滴下終了後室温で5時間反応させた。反応液を15
℃以下に冷却し、Na2 SO3 (4.12g)を、反応液が
15℃以上にならないように、小分けして加えた。以下実
施例1と同様に処理し(4R,6S)−5,6−ジヒド
ロ−4−ヒドロキシ−6−メチル−チエノ[2,3−
b]チオピラン−7,7−ジオキシド(II)(1.6
g)をえた。
ドロ−4−クロロ−6−メチル−チエノ[2,3−b]
チオピラン−7,7−ジオキシド(III、X=Cl)
の合成 参考例2で合成した(4R,6S)−5,6−ジヒドロ
−4−ヒドロキシ−6−メチル−チエノ[2,3−b]
チオピラン−7,7−ジオキシド(II)( 5.0g、2
2.9mmol)を塩化チオニル(5ml)に加え室温で一時間
反応させた。冷水(100ml) を加え塩化チオニルをクエン
チした。酢酸エチル(100ml) で抽出し5%炭酸水素ナト
リウム水、飽和食塩水で洗浄した。無水流酸ナトリウ
ム、活性炭で乾燥、脱色し、溶媒を溜去して(4R,6
S)−5,6−ジヒドロ−4−クロロ−6−メチル−チ
エノ[2,3−b]チオピラン−7,7−ジオキシド
(III、X=Cl)(4.47g)をえた。19%の4S体
が副生していた。
1/1−SiO2 ) IR(KBr、cm-1):1456、1406、1304、1286、12
67、1138、750、 676、 607、 526、 4581 H−NMR CDCl3 δ: (4R,6S):7.60(d,J= 4.8Hz,1H)、7.
17(d,J= 4.8Hz,1H)、5.14(q,J= 6.0H
z,10.0Hz,1H)、3.47(m,1H)、2.78(m,
1H)、1.55(d,J= 6.8Hz,3H) (4S,6S):7.59(d,J= 4.8Hz,1H)、7.
06(d,J= 4.8Hz,1H)、5.30(t,J= 3.2H
z,1H)、3.90(m,1H)、2.93(m,1H)、2.
55(m,1H)、1.56(d,J= 6.8Hz,3H) 実施例2 (4R,6S)−5,6−ジヒドロ−4−ク
ロロ−6−メチル−チエノ[2,3−b]チオピラン−
7,7−ジオキシド(III、X=C1)の合成 参考例2で合成した(4R,6S)−5,6−ジヒドロ
−4−ヒドロキシ−6−メチル−チエノ[2,3−b]
チオピラン−7,7−ジオキシド(II)(136.7 g、
0.63mol )をトルエン(1.3 リットル)に懸濁させ、塩
化チオニル(136ml )を加え、室温で一昼夜反応させ
た。水(1.3 リットル)を加え不溶物を濾別した。濾液
を5%炭酸水素ナトリウム水溶液を加えpH7とし、ト
ルエン層を分離し、さらに水層をトルエン(500ml )で
抽出した。合わせたトルエン層を飽和食塩水で洗浄し
た。無水硫酸ナトリウム、活性炭で乾燥、脱色し、溶媒
を留去して(4R,6S)−5,6−ジヒドロ−4−ク
ロロ−6−メチル−チエノ[2,3−b]チオピラン−
7,7−ジオキシド(III、X=C1))(139.2
g)をえた。18%の4S体が副生していた。
1/1−SiO2 ) IR(KBr、cm-1):1456、1406、1304、1286、12
67、1138、750 、676 、607 、526 、4531 H−NMR CDCl3 δ: (4R,6S):7.60(d,J=4.8 Hz,1H)、7.
17(d,4.8 Hz,1H)、5.14(q,J=6.0 Hz,
10.0Hz,1H)、3.47(m,1H)、2.78(m,2
H)、1.55(d,J=6.8 Hz,3H) (4S,6S):7.59(d,J=4.8 Hz,1H)、7.
06(d,J=4.8 Hz,1H)、5.30(t,J=3.2 H
z,1H)、3.90(m,1H)、2.93(m,1H)、2.
55(m,1H)、1.56(d,J=6.8 Hz,3H) 実施例3 (4R,6S)−5,6−ジヒドロ−4−ブ
ロモ−6−メチル−チエノ[2,3−b]チオピラン−
7,7−ジオキシド(III、X=Br)の合成 参考例2で合成した(4R,6S)−5,6−ジヒドロ
−4−ヒドロキシ−6−メチル−チエノ[2,3−b]
チオピラン−7,7−ジオキシド(II)(1g、4.6m
mol )をトルエン(10ml)に懸濁させ、臭化チオニル
(1ml)を加え、室温で一昼夜反応させた。以下実施例
1と同様に処理し4R:4S=45:55の(6S)−5,
6−ジヒドロ−4−ブロモ−6−メチル−チエノ[2,
3−b]チオピラン−7,7−ジオキシド(III、X
=Br)(0.94g)をえた。
1/1−SiO2 ) IR(KBr、cm-1):1418、1306、1267、1136、75
4 、686 、673 、526 、5111 H−NMR CDCl3 δ: (4R,6S):7.59(d,J= 5.6Hz,1H)、7.
17(d,J= 5.6Hz,1H)、5.23(q,J= 5.6H
z,10.0Hz,1H)、3.44(m,1H)、2.90(m,
2H)、1.53(d,J= 6.8Hz,3H) (4S,6S):7.58(d,J= 5.6Hz,1H)、7.
04(d,J= 5.6Hz,1H)、5.47(t,J= 3.2H
z,1H)、3.92(m,1H)、2.93(m,1H)、2.
58(m,1H)、1.56(d,J= 6.8Hz,3H) 実施例4 (4S,6S)−5,6−ジヒドロ−4−ア
セトキシ−6−メチル−チエノ[2,3−b]チオピラ
ン−7,7−ジオキシド(V、R=Me)の合成 実施例1で合成した(4R,6S)−5,6−ジヒドロ
−4−クロロ−6−メチル−チエノ[2,3−b]チオ
ピラン−7,7−ジオキシド(III、X=C1)(13
9.2 g、0.59mol )と酢酸カリウム(140 g)をDMF
(700ml )に懸濁させ60℃にて一昼夜反応させた。不溶
塩を濾別しDMFを減圧留去した。濃縮残渣に水(1リ
ットル)を加え酢酸エチル(1リットル)さらに(400m
l )で二回抽出した。
無水硫酸ナトリウム、活性炭で乾燥、脱色した。溶媒を
留去して、(4S,6S)−5,6−ジヒドロ−4−ア
セトキシ−6−メチル−チエノ[2,3−b]チオピラ
ン−7,7−ジオキシド(V、R=Me)(150.1 g)
をえた。このものには22%の4R体が含まれていた。
1/1−SiO2 ) IR(neat、cm-1):1742、1373、1307、1232、
1148、1028、933 、752 、684 、6111 H−NMR CDCl3 δ: (4S,6S):7.58(d,J= 4.8Hz,1H)、7.
07(d,J= 4.8Hz,1H)、6.04(t,J= 3.2H
z,1H)、3.78(m,1H)、2.68(m,1H)、2.
38(m,1H)、2.09(s,3H)、1.53(d,J=
6.8Hz,3H) (4S,6S):7.59(d,J= 5.2Hz,1H)、6.
95(d,J= 5.2Hz,1H)、6.04(q,J= 5.6H
z, 9.2Hz,1H)、3.51(m,1H)、2.57(m,
2H)、2.16(s,3H)、1.53(d,J= 6.8Hz,
3H) 実施例5 (4S,6S)−5,6−ジヒドロ−4−ベ
ンゾイルオキシ−6−メチル−チエノ[2,3−b]チ
オピラン−7,7−ジオキシド(V、X=フェニル基)
の合成 実施例1で合成した(4R,6S)−5,6−ジヒドロ
−4−クロロ−6−メチル−チエノ[2,3−b]チオ
ピラン−7,7−ジオキシド(III、X=Cl)(2.
05g、8.66mmol)と安息香酸カリウム(1.86g)をDM
F(700ml) に懸濁させ60℃にて一昼夜反応させた。以下
実施例7と同様に処理し(4S,6S)−5,6−ジヒ
ドロ−4−ベンゾイルオキシ−6−メチル−チエノ
[2,3−b]チオピラン−7,7−ジオキシド(V、
R=フェニル基)(1.76g)をえた。このものには35%
の4R体が含まれていた。
1/1−SiO2 ) IR(KBr、cm-1):1717、1312、1267、1146、10
96、1068、1024、 712、 6861 H−NMR CDCl3 δ: (4S,6S):8.00(d,J= 7.6Hz,2H)、7.
60(m,2H)、7.47(m,2H)、7.13(d,J=
4.8Hz,1H)、6.30(t,J= 3.2Hz,1H)、
3.88(m,1H)、2.80(m,1H)、2.55(m,1
H)、1.57(d,J= 6.8Hz,3H) (4R,6S):8.05(d,J= 7.6Hz,2H)、7.
60(m,2H)、7.47(m,2H)、7.30(d,J=
5.2Hz,1H)、6.31(m,1H)、3.60(m,1
H)、2.65(m,2H)、1.59(d,J= 6.8Hz,3
H) 実施例6 (4S,6S)−5,6−ジヒドロ−4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−チエノ[2,3−b]チオピラ
ン−7,7−ジオキシド(I)の合成 実施例3で合成した、(4S,6S)−5,6−ジヒド
ロ−4−アセトキシ−6−メチル−チエノ[2,3−
b]チオピラン−7,7−ジオキシド(V、R=Me)
( 150.1g、 0.58mol)をメタノール(1リットル)、
水(100ml) に溶解し、炭酸カリウム(25g、 0.18mol)
を加え、室温で30分反応させた。不溶物を濾別し、減圧
下にメタノールを留去した。残渣に水 (700ml)を加え、
酢酸エチル(1リットル)さらに(300ml) で4回抽出し
た。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリ
ウム、活性炭で乾燥、脱色した。溶媒を留去して(4
S,6S)−5,6−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−
メチル−チエノ[2,3−b]チオピラン−7,7−ジ
オキシド(I)(130.42g)の粗生成物をえた。さらに
酢酸エチル−トルエンの系から再結晶して(4S,6
S)−5,6−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−メチル
−チエノ[2,3−b]チオピラン−7,7−ジオキシ
ド(I)(79.3g)をえた。
30、1051、688、 603、 547、 5281 H−NMR CDCl3 δ:7.58(d,J= 5.2H
z,1H)、7.08(d,J= 5.2Hz,1H)、4.90
(t,J= 3.6Hz,1H)、3.78(m,1H)、2.70
(m,1H)、2.59(m,1H)、2.36(m,1H)、
1.48(d,J= 6.8Hz,3H)
活性体の一種のみを製造することができる。
Claims (11)
- 【請求項1】 工程(a):式(II): 【化1】 で示される(4R,6S)−5,6−ジヒドロ−4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−チエノ[2,3−b]チオピラ
ン−7,7−ジオキシドをハロゲン化剤と反応させ、一
般式(III): 【化2】 (式中、Xは塩素原子または臭素原子を表わす)で示さ
れる化合物とし、 工程(b):前記一般式(III)で示される化合物を
一般式(IV): RCO2 M (IV) (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基または置換され
ていてもよいフェニル基を表わし、Mはアルカリ金属原
子を表わす)で示される化合物と反応させ、一般式
(V): 【化3】 (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基または置換され
ていてもよいフェニル基を表わす)で示される化合物に
誘導し、さらに 工程(c):前記一般式(V)で示される化合物を加水
分解することからなる式(I): 【化4】 の構造を有する(4S,6S)−5,6−ジヒドロ−4
−ヒドロキシ−6−メチル−チエノ[2,3−b]チオ
ピラン−7,7−ジオキシドの製造法。 - 【請求項2】 工程(a)におけるハロゲン化剤が塩化
チオニルである請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 工程(a)において無溶媒またはトルエ
ン中で反応させることを特徴とする請求項1記載の方
法。 - 【請求項4】 工程(b)においてRがメチル基である
請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 工程(b)においてMがカリウムである
請求項1記載の方法。 - 【請求項6】 一般式(VI): 【化5】 (式中、Xは塩素原子または臭素原子を表わす)で示さ
れる合成中間体。 - 【請求項7】 一般式(VI)においてXがR配置であ
る請求項6記載の合成中間体。 - 【請求項8】 一般式(VI)においてXが塩素原子で
ある請求項6または7記載の合成中間体。 - 【請求項9】 一般式(VII): 【化6】 (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基または置換され
ていてもよいフェニル基を表わす)で示される合成中間
体。 - 【請求項10】 一般式(VII)においてOCORが
S配置である請求項9記載の合成中間体。 - 【請求項11】 一般式(VII)においてRが置換さ
れていてもよいフェニル基である請求項9または10記
載の合成中間体。
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---|---|---|---|
JP04257821A JP3095544B2 (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | チエノチオピラン誘導体の合成法およびその合成中間体 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06107666A JPH06107666A (ja) | 1994-04-19 |
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JP04257821A Expired - Fee Related JP3095544B2 (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | チエノチオピラン誘導体の合成法およびその合成中間体 |
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-
1992
- 1992-09-28 JP JP04257821A patent/JP3095544B2/ja not_active Expired - Fee Related
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