JP3095519B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3095519B2 JP04103080A JP10308092A JP3095519B2 JP 3095519 B2 JP3095519 B2 JP 3095519B2 JP 04103080 A JP04103080 A JP 04103080A JP 10308092 A JP10308092 A JP 10308092A JP 3095519 B2 JP3095519 B2 JP 3095519B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、良質な半導体基板を形
成する工程を有する半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、CZ(チョクラルスキ−)法等
の成長法を用いて、単結晶のシリコンを形成していた。
【0003】しかしながら、このような方法によって得
られたシリコンには、1018cm-3程度の酸素が含まれ
ており、この酸素により半導体装置の各種特性が悪影響
を受けるという問題があった。例えば、このようなシリ
コンで構成されたシリコン基板の表面に形成された熱酸
化膜に、106 V/cm程度の高電界を印加すると、一
定の確率で絶縁破壊を起こす。この原因は、シリコン基
板の表面近傍に存在する酸素析出物であることが知られ
ている。
【0004】そこで、シリコン基板に高温熱処理を施し
て酸素析出物を除去する方法が提案された。この方法
は、熱処理容炉に単結晶のシリコン基板を収容した後、
シリコン表面に酸化膜、窒化膜等の半導体化合物の被膜
が形成されないアルゴン等のガス雰囲気中で、上記シリ
コン基板に1000℃〜1200℃程度の高温熱処理を
数時間ほど施すというものである。この高温熱処理によ
って、基板中の格子間酸素が、外方拡散して基板表面か
ら外部へ離脱したり、還元したりするので、基板表面近
傍の酸素析出物を除去できる。
【0005】しかしながら、この方法を用いる際には熱
処理炉内に水分が侵入しないように注意する必要があっ
た。何故なら、高温熱処理の際に、熱処理炉内に水分が
存在すると、Si+H2 O→SiO+H2 という反応に
より、シリコンがエッチングされ、基板表面に高さ0.
1〜1μm程度の起伏が発生し、この起伏により半導体
素子の長期信頼性が低下するからである。このため、熱
処理炉の母材中に含まれる水分や、熱処理炉内に導入す
るガス中の水分を制御して、高温熱処理の際に熱処理炉
内に水分が存在しないようにしていた。
【0006】しかしながら、高温熱処理の際に熱処理炉
内の水分を除去しても、高温熱処理後に、熱処理炉内か
らシリコン基板を取り出す際に、基板表面が水蒸気を含
んだ外気に晒されるので、起伏の発生を完全に防止する
のは困難であった。この問題は、熱処理炉内の温度を十
分に下げた後に熱処理炉内からシリコン基板を取り出せ
ば、防止できることが分かったが、この場合、降温時間
が長くなるので、作業効率が低下するという問題があっ
た。
【0007】
【発明が解消しようとする課題】上述の如く、従来のシ
リコン基板の酸素析出物の除去方法においては、半導体
素子の長期信頼性の低下を防止するために、熱処理炉内
の温度を十分に下げた後に、シリコン基板の取り出しを
行なっていたので、降温時間が長くなり、作業効率が低
下するという問題があった。
【0008】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、基板表面近傍の酸素析出物を除去でき、且つ作業
効率の低下を招くこと無く基板表面の起伏発生を防止し
得る半導体装置の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の半導体装置の製造方法は、熱処理容器内
の基板表面が露出したシリコン基板をシリコン化合物が
形成されない雰囲気中で熱処理して、前記シリコン基板
の表面に含まれている酸素析出物を除去する工程と、前
記熱処理容器内から前記シリコン基板を取り出す前に、
前記処理容器内に窒素ガスを導入し、前記シリコン基板
を窒素雰囲気中に晒すことによって、前記熱処理容器の
外気中でエッチングされない被膜としての窒化膜を前記
シリコン基板の表面に形成する工程と、前記熱処理容器
内から前記シリコン基板を取り出す工程とを有すること
を特徴とする。上記熱処理は900℃以上で行なうこと
が望ましい。
【0010】また、窒化膜の成膜は、1000℃以上の
窒素雰囲気中で行なうことが望ましい。また、窒化膜の
膜厚は0.3nm以上であることが望ましい。
【0011】
【作用】本発明の半導体装置の製造方法では、熱処理容
器内から半導体基板を取り出す前に基板表面に被膜を形
成しているため、外気中に含まれている酸素や水分によ
る基板表面のエッチングを防止できる。したがって、熱
処理容器内から半導体基板を取り出す際に、基板表面に
起伏が生じるという問題はない。しかも、このような被
膜は、基板表面に起伏が発生しない取り出し温度より高
い温度で成膜できるので、この温度での熱処理容器内か
ら半導体基板を取り出すことができ、作業効率が低下す
るという問題も生じない。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して実施例を説明する。図
1は、本発明の第1の実施例に係る熱処理装置の概略構
成図である。
【0013】熱処理炉1は、単結晶のシリコン基板10
を高温熱処理するための容器で、熱加熱ヒ−タ(不図
示)によって加熱されるようになっている。熱処理炉1
の上部にはガス導入管5が設けられており、一方、下部
にはガス排気管6が設けられている。ガス導入管5は高
純度アルゴンガス源(不図示),高純度酸素ガス源(不
図示)に繋がっており、それぞれのガス源のガスは、バ
ルブ3,4の開閉により選択的に熱処理炉1に導入する
ことができる。次に上記の如きに構成された熱処理装置
を用いたシリコン基板10の熱処理方法を説明する。
【0014】先ず、バルブ4を閉じた後、バルブ3を開
けて、水分等の不純物含有量が0.1ppm以下、流量
が20リットル/分の高純度アルゴンガスをガス導入管
5を介して熱処理炉1内へ導入する。この高純度アルゴ
ンガスはガス排気管6を介して外部に排気され、これに
より熱処理炉1内の水分などを除去する。なお、熱処理
炉1内の圧力は常圧である。この後、図2に示すように
熱処理炉1内の温度を制御する。即ち、まず、常圧のま
ま熱処理炉1内の温度を700℃に保持した後、熱処理
炉1内の中央部にシリコン基板10を搭載した支持台2
を設置する。
【0015】次に上記工程に伴って熱処理炉1内に混入
した酸素ガス、水分などを高純度アルゴンガスと置換す
るために、常圧で30分間ほど700℃のまま放置す
る。この後、熱処理炉1内の温度を1200℃まで昇温
し、この状態を60分間ほど保持し、シリコン基板10
の表面近傍の酸素析出物を除去する。なお、ここでは、
酸素析出物を除去するために、熱処理炉1内の温度を1
200℃に設定したが、900℃以上であれば、酸素析
出物の除去は可能である。
【0016】次に常圧のまま熱処理炉1内の温度を70
0℃まで降温した後、バルブ3を閉じる。次いでバルブ
4を開けて、水分等の不純物含有量が0.1ppm以
下,流量が20リットル/分の高純度酸素ガスを熱処理
炉1内に導入する。このときの熱処理炉1内の圧力も常
圧である。そして、この状態を30分間ほど保持するこ
とにより、酸素析出物が除去されたシリコン基板10の
表面に厚さ0.5nm程度のシリコン酸化膜を形成す
る。最後に、700℃以下の温度で熱処理炉1内から支
持台2及びシリコン基板10を取り出す。
【0017】以上の方法により得られたシリコン基板1
0を観察したところ、その表面には微小な起伏すらな
く、非常に平坦であった。しかも、酸素析出物も完全に
除去されていた。このような良質な単結晶のシリコン基
板10が得られたのは次のように説明される。
【0018】図3は、高温熱処理が施されたシリコン基
板の取り出し温度とシリコン基板の表面の起伏密度との
関係を示す特性図である。図中、曲線aはシリコン基板
を取り出す直前に熱処理炉内に酸素ガスを導入した場合
の特性曲線を表している。なお、酸素ガスの流量は10
リットル/分で、導入時間は10分である。また、曲線
bは酸素ガスの導入がない場合の特性曲線である。この
図から取り出し温度が850℃以下になると、酸素ガス
を導入した場合の起伏密度は、酸素ガスを導入しない場
合のそれより小さくなることが分かる。また、取り出し
温度が800℃以下になると、酸素ガスを導入した場合
の起伏密度は、酸素ガスを導入しない場合の1/2以下
になることが分かる。起伏密度にこのような違いが生じ
たのは次のように考えられる。
【0019】取り出し温度が850℃より高い場合に
は、外気中の酸素又は水蒸気により、2Si+O2 →2
SiO又はSi+H2 O→SiO+H2 という反応によ
り、シリコン基板の表面がエッチングされる。このた
め、取り出し温度が850℃より高い場合には、導入分
の酸素だけ、シリコン基板の表面により多くの酸素が接
触するので、起伏密度が高くなる。
【0020】一方、取り出し温度が850℃以下の場合
には、シリコンのエッチング速度よりシリコンの酸化速
度のほうが速くなるため、シリコン基板の表面が酸化さ
れ酸化膜が形成される。一旦、酸化膜が形成されると、
エッチング速度が酸化速度より遅いため、シリコンのエ
ッチングは生じない。なお、この酸化膜の膜厚は0.3
nm以上が好ましい。
【0021】なお、図3から酸素ガスを導入しない場合
でも、取り出し温度を600程度の低温にすれば、基板
表面のエッチングを防止できることが分かるが、この場
合、高温熱処理時間が実効的に長くなり、作業効率が低
下するという問題が生じる。例えば、自然冷却で600
℃まで下げる場合には、1.6〜2.0℃/分の割合で
温度が下がるので、50〜63分程度の時間を要し、本
実施例より20〜33分ほど余計に時間がかかる。ま
た、本実施例では、酸素ガス雰囲気中に30分間シリコ
ン基板を保持したが、それよりも短い10〜15分程度
の時間でも同様な効果が期待できる。
【0022】また、基板表面の起伏発生を防止するため
に、高温熱処理の前に基板表面に酸化膜を形成する方法
も考えられるが、この方法では、高温熱処理の目的であ
る基板表面の酸素析出物の除去が妨げられる。図4はそ
のことを表している基板表面からの深さと酸素析出物密
度との関係を示す特性図である。基板温度は1200℃
である。
【0023】この図からO2 を用いた高温熱処理(図中
の○印を結んだ2点鎖線)は、Arを用いた高温熱処理
(図中の●印を結んだ線)や、H2 を用いた高温熱処理
(図中の×印を結んだ線)に比べて、基板表面の近傍に
おける酸素析出密度が大きいことが分かる。即ち、基板
表面の近傍では元々酸素析出物の除去効果が小さいのに
加えて、基板表面に酸素膜が形成されると、ますます酸
素析出物の除去効果が小さくなる。
【0024】かくして本実施例によれば、基板表面近傍
の酸素析出物を除去でき、且つ取り出し温度を下げない
で基板表面に起伏が無いシリコン基板が得られ、もっ
て、長期信頼性の半導体装置の実現に寄与できる良質な
シリコン基板を作業効率の低下を招くこと無く得ること
ができる。
【0025】図5は、本発明の第2の実施例に係る熱処
理装置の概略構成図である。なお、図1の熱処理装置と
対応する部分には図1と同一符号を付してあり、詳細な
説明は省略する。
【0026】本実施例の熱処理装置が図1のそれと異な
る点は、熱処理炉1の下部に真空排気装置20に繋がっ
たガス排気管22を付加すると共に、ガス排気管6にバ
ルブ23を設けたことにある。即ち、この熱処理装置
は、先の熱処理装置よりガス排気能力が高くなるような
構成になっている。次に上記の如きに構成された熱処理
装置の熱処理方法を説明する。基本的には先の実施例の
場合と変わらない。
【0027】まず、バルブ21を閉じ、バルブ23を開
いた状態で、先の実施例と同様に高純度アルゴンガスを
熱処理炉1内に導入した後、シリコン基板10に高温熱
処理を施し、基板表面近傍の酸素析出物を除去する。
【0028】次に熱処理炉1内の温度を800℃以下に
降温し、しかる後、バルブ23を閉じ、バルブ21を開
けて、真空排気装置20により熱処理炉1内のアルゴン
ガスを排気し、熱処理炉1内の圧力を100Torr以
下に減圧する。
【0029】最後に、バルブ23を閉じたままバルブ2
1を閉じ、バルブ4を開け、熱処理炉1内に高純度酸素
ガスを1リットル/分の流量で導入し、基板表面に酸化
膜を形成した後、800℃以下の温度で熱処理炉1内か
らシリコン基板10を取り出す。なお、高純度酸素ガス
の導入流量は上述した値に限らず、所望の膜厚の酸化膜
が形成される量であれば良い。
【0030】本実施例では、真空排気装置20を用いて
熱処理炉1内のアルゴンガスと高純度酸素ガスとの交換
を行なっているので、確実にアルゴンガスを排気できる
と共に、熱処理炉1内の高純度酸素ガスの分布を均一に
できる。このため、熱処理炉1内の高純度酸素ガスの不
均一分布によって、高純度酸素ガス圧力の低い領域が発
生し、これによってシリコン基板10がエッチングされ
ることはない。
【0031】したがって、高純度酸素ガスの圧力が低い
領域が発生しても、シリコン基板10がエッチングされ
ないように、高純度酸素ガスの導入の際に熱処理炉1内
の温度を低めに設定する必要がなくなるので、熱処理時
間の短縮化が図れる。
【0032】かくして本実施例でも、先の実施例と同様
な効果が得られるのは勿論のこと、先の実施例に比べ高
い温度で高純度酸素ガスを熱処理炉1内に導入すること
ができるので、よりいっそう作業効率が向上するという
利点もある。なお、アルゴンガスの代わりに水素ガスを
用いて良い。要は、酸素析出物の除去の際に、酸素析出
物の除去を妨げるような被膜が基板表面に形成されなけ
れば良い。図6は、本発明の第3の実施例に係る熱処理
装置の概略構成図である。本実施例の熱処理装置が図1
のそれと異なる点は、高純度酸素ガスを熱処理炉1内に
導入するためのガス導入管30を別途に設けたことにあ
る。
【0033】即ち、高純度酸素ガスは、熱処理炉1内ま
で延在したガス導入管30を介して熱処理炉1内に導入
される。また、熱処理炉1内のガス導入管30には多数
の穴が設けられている。このため、本実施例の熱処理装
置を用いれば、高温熱処理後にバルブ4を開けて熱処理
炉1内にガス導入管30を介して導入される高純度酸素
ガスは、ガス導入管30の穴から分散し、瞬時に熱処理
炉1内全体に行き渡る。したがって、この場合も、熱処
理炉1内の高純度酸素ガスの分布をより均一にできるの
で、先の実施例より優れた効果が得られる。次に本発明
の第4の実施例に係る熱処理方法について説明する。
【0034】上記実施例では、シリコン基板の表面に酸
化膜を形成する場合について説明したが、本発明者等は
シリコン基板の表面に窒化膜を形成しても同様な効果が
得られることを確認した。
【0035】図7は、そのことを表している窒素ガス導
入温度とシリコン基板表面の起伏密度との関係を示す特
性図である。これは窒素ガスの流量が10リットル/
分、導入時間が30分間で、取り出し温度が800℃の
条件で得られたものである。なお、比較のため、窒素を
導入しない場合の起伏密度を点線で示してある。
【0036】この図から1000℃以上の窒素ガスを用
いれば、基板表面に窒化膜が形成されることが分かる。
また、起伏抑制効果が現れる窒化膜の膜厚の下限は0.
3nmであることを確認した。また、図4から酸化膜の
場合と同様に、窒化膜も基板表面の近傍における酸素析
出密度が大きいので、高温熱処理の前にシリコン基板表
面に窒化膜を形成すると、酸素析出物の除去効果が小さ
くなる。
【0037】次に図1の熱処理装置を用いた場合の窒素
ガスによる熱処理方法について具体的に説明する。図8
は、本実施例における熱処理炉1内の温度と熱処理時間
との関係を示す図である。
【0038】まず、バルブ4を閉じ、バルブ3を開け
て、水分等の不純物含有量が0.1ppm以下、流量が
20リットル/分の高純度アルゴンガスを常圧で熱処理
炉1内に送り込んだ後、熱処理炉1内の温度を700℃
に設定する。次いで熱処理炉1内にシリコン基板10を
搭載した支持台2を炉内の中央部に置き、この状態を3
0分間保持する。
【0039】次に常圧で熱処理炉1内の温度を1200
℃まで昇温し、この状態を60分間程度保持した後、熱
処理炉1内の温度を5℃/分の割合で降温する。即ち、
1000℃以上の高温処理を40分間とする。このと
き、バルブ3を閉じ、バルブ4を開けて水分等の不純物
含有量が0.1ppm以下の高純度窒素ガスを常圧で熱
処理炉1内へ20リットル/分の流量で送り込む。これ
により、シリコン基板10の表面には厚さ約0.5nm
のシリコン窒化膜が形成される。そして、熱処理炉1内
の温度が700℃まで降温したら、シリコン基板10及
びその支持台2を熱処理炉1から取り出す。
【0040】本実施例によれば、シリコン基板10の表
面が窒化膜により保護されているので、熱処理炉内1か
らシリコン基板10を取り出すために、シリコン基板1
0が外界の雰囲気と接触しても、シリコン表面に起伏は
生じない。また、窒化膜は高温熱処理中には形成されな
いので、酸素析出物も完全に除去できる。また、窒素ガ
スを用いた本実施例の方が、火炎発生防止の点で、酸素
ガスを用いた先の実施例より優れている。なお、先の実
施例と同様にアルゴンガスの代わりに水素ガス等のガス
を用いても良い。また、本実施例では、図1の熱処理装
置を用いた場合について説明したが、図5の熱処理装
置,図6の熱処理装置を用いても同様な効果が得られ
る。
【0041】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。例えば、上実施例では、シリコン基板
の場合について説明したが、本発明は他の半導体基板に
も適用できる。
【0042】また、酸素ガス,窒素ガス以外のガスを高
温熱処理後に熱処理炉に導入しても同様な効果が期待で
きる。要は外気中でエッチングされない被膜を基板表面
に形成すれば良い。
【0043】更に、熱処理装置も上述したものに限定さ
れるわけでなく、例えば、図5の熱処理装置と図6の熱
処理装置とを組み合わせたもの、即ち、真空排気装置2
0とガス導入管30とを備えた熱処理装置を用いても良
い。
【0044】更にまた、上記実施例では、ガス雰囲気中
でシリコン基板を熱処理して酸素析出物を除去したが、
他の熱処理方法、例えば、真空加熱による熱処理で酸素
析出物の除去を行なっても良い。その他、本発明の要旨
を逸脱しない範囲で、種々変形して実施できる。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、長
期信頼性の半導体装置の実現に寄与できる良質な半導体
基板を作業効率の低下を招くこと無く得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る熱処理装置の概略
構成図。
【図2】熱処理時間と熱処理炉内温度との関係を示す
図。
【図3】取り出し温度とシリコン基板の表面の起伏密度
との関係を示す特性図。
【図4】基板表面からの深さと酸素析出物密度との関係
を示す特性図。
【図5】本発明の第2の実施例に係る熱処理装置の概略
構成図。
【図6】本発明の第3の実施例に係る熱処理装置の概略
構成図。
【図7】窒素ガス導入温度とシリコン基板表面の起伏密
度との関係を示す特性図。
【図8】熱処理炉内の温度と熱処理時間との関係を示す
図。
【符号の説明】
1…熱処理炉 2…支持台 3,4,21,23…バルブ 5,30…ガス導入管 6…ガス排気管 10…シリコン基板 20…真空排気装置
フロントページの続き (72)発明者 小林 英行 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 寺坂 国博 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 山本 明人 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 平3−129735(JP,A) 特開 平2−177539(JP,A) 特開 昭61−193456(JP,A) 特開 昭61−193458(JP,A) 特開 昭54−23379(JP,A) 特開 昭57−67009(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/318 H01L 21/316

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱処理容器内の基板表面が露出したシリコ
    ン基板をシリコン化合物が形成されない雰囲気中で熱処
    理して、前記シリコン基板の表面に含まれている酸素析
    出物を除去する工程と、 前記熱処理容器内から前記シリコン基板を取り出す前
    に、前記処理容器内に窒素ガスを導入し、前記シリコン
    基板を窒素雰囲気中に晒すことによって、前記熱処理容
    器の外気中でエッチングされない被膜としての窒化膜を
    前記シリコン基板の表面に形成する工程と、前記熱処理容器内から前記シリコン基板を取り出す工程
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】前記窒素雰囲気の温度を1000℃以上に
    設定して前記窒化膜を形成し、且つ前記窒素雰囲気の温
    度を600℃よりも低い温度に下げないで、前記シリコ
    ン基板を取り出すことを特徴とする請求項1に記載の半
    導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】前記窒素ガスは、不純物含有量が0.1p
    pm以下の高純度窒素ガスであることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記窒化膜の膜厚は、0.3nm以上であ
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記
    載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】前記熱処理は、ガス雰囲気中での熱処理又
    は真空加熱による熱処理であることを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方
    法。
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