JP3094783B2 - 燃料タンク - Google Patents
燃料タンクInfo
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- JP3094783B2 JP3094783B2 JP7032194A JP7032194A JP3094783B2 JP 3094783 B2 JP3094783 B2 JP 3094783B2 JP 7032194 A JP7032194 A JP 7032194A JP 7032194 A JP7032194 A JP 7032194A JP 3094783 B2 JP3094783 B2 JP 3094783B2
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- Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等に用いられる
燃料タンクの構造に関する。
燃料タンクの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の燃料タンクとして、従来、図4
に示すようなものが案出されている。
に示すようなものが案出されている。
【0003】この燃料タンクは、タンク本体1の上部に
タンク本体1内とキャニスター2とを連通するベントチ
ューブ3が取り付けられ、燃料給油時に発生する多量の
蒸発燃料をベントチューブ3を介してキャニスタ2ーに
誘導するようになっており、さらに、ベントチューブ3
のタンク本体1内に臨む端部には、タンク本体1内の燃
料液面が設定高さ以上になるとベントチューブ3の端部
を閉塞する過給油防止バルブ4が設けられ、ベントチュ
ーブ3の管路途中には、フィラーチューブ5への燃料給
油ガン6の挿入時にのみ管路を開くベントカットバルブ
7が設けられている。ベントカットバルブ7は、フィラ
ーチューブ5の上部側壁に取り付けられ、フィラーチュ
ーブ5の上端に付設されたシャッタ8の開閉動作と連動
するようになっていて、燃料給油時に給油ガン6がシャ
ッタ8を押し開いた際にベントチューブ3の管路を開い
てタンク本体1からキャニスター2への蒸発燃料ガスの
誘導を許容するようになっている。
タンク本体1内とキャニスター2とを連通するベントチ
ューブ3が取り付けられ、燃料給油時に発生する多量の
蒸発燃料をベントチューブ3を介してキャニスタ2ーに
誘導するようになっており、さらに、ベントチューブ3
のタンク本体1内に臨む端部には、タンク本体1内の燃
料液面が設定高さ以上になるとベントチューブ3の端部
を閉塞する過給油防止バルブ4が設けられ、ベントチュ
ーブ3の管路途中には、フィラーチューブ5への燃料給
油ガン6の挿入時にのみ管路を開くベントカットバルブ
7が設けられている。ベントカットバルブ7は、フィラ
ーチューブ5の上部側壁に取り付けられ、フィラーチュ
ーブ5の上端に付設されたシャッタ8の開閉動作と連動
するようになっていて、燃料給油時に給油ガン6がシャ
ッタ8を押し開いた際にベントチューブ3の管路を開い
てタンク本体1からキャニスター2への蒸発燃料ガスの
誘導を許容するようになっている。
【0004】したがって、この燃料タンクにおいては、
燃料給油を行わない状態では、ベントカットバルブ7が
ベントチューブ3の管路途中を閉塞しており、燃料給油
時には、ベントカットバルブ7がベントチューブ3の管
路を開き、タンク本体1内の燃料液面が設定高さ以上に
なって過給油防止バルブ4がベントチューブ3の端部を
閉塞するまでタンク本体1内の蒸発燃料ガスをキャニス
ター2に誘導する。そして、過給油防止バルブ4がベン
トチューブ3を閉塞した場合には、フィラーチューブ5
内の液面がその上端部近くまで上昇し、その液面の上昇
が燃料給油ガン6のオートストップセンサ(図示せ
ず。)に感知されて燃料の給油が停止されることとな
る。
燃料給油を行わない状態では、ベントカットバルブ7が
ベントチューブ3の管路途中を閉塞しており、燃料給油
時には、ベントカットバルブ7がベントチューブ3の管
路を開き、タンク本体1内の燃料液面が設定高さ以上に
なって過給油防止バルブ4がベントチューブ3の端部を
閉塞するまでタンク本体1内の蒸発燃料ガスをキャニス
ター2に誘導する。そして、過給油防止バルブ4がベン
トチューブ3を閉塞した場合には、フィラーチューブ5
内の液面がその上端部近くまで上昇し、その液面の上昇
が燃料給油ガン6のオートストップセンサ(図示せ
ず。)に感知されて燃料の給油が停止されることとな
る。
【0005】尚、この類似技術は、例えば、実開昭63
−26762号公報や特開昭62−29418号公報等
に示されている。
−26762号公報や特開昭62−29418号公報等
に示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の燃料タンク
の場合、過給油防止バルブ4がベントチューブ3の端部
を閉塞した状態でシャッタ8が閉じると、このシャッタ
8に連動したベントカットバルブ7がベントチューブ3
の管路途中を閉塞し、ベントチューブ3の過給油防止バ
ルブ4とベントカットバルブ7の間の管路が密閉される
こととなる。このため、上記従来の燃料タンクにおいて
は、タンク本体1内の燃料液面が低下しても過給油防止
バルブ4がベントチューブ3を閉じたままになる所謂ス
ティックを防止するために、過給油防止バルブ4を大型
・重量化せざるを得なかった。
の場合、過給油防止バルブ4がベントチューブ3の端部
を閉塞した状態でシャッタ8が閉じると、このシャッタ
8に連動したベントカットバルブ7がベントチューブ3
の管路途中を閉塞し、ベントチューブ3の過給油防止バ
ルブ4とベントカットバルブ7の間の管路が密閉される
こととなる。このため、上記従来の燃料タンクにおいて
は、タンク本体1内の燃料液面が低下しても過給油防止
バルブ4がベントチューブ3を閉じたままになる所謂ス
ティックを防止するために、過給油防止バルブ4を大型
・重量化せざるを得なかった。
【0007】また、上記従来の燃料タンクにあっては、
タンク本体1内に燃料が残留した状態では、タンク本体
1内の上部空間とフィラーチューブ5の上部空間とが完
全に分断されることとなるため、長時間走行等によりタ
ンク本体1内が高温になった状態でフィラーキャップ
(図示せず。)を外すと、タンク本体1内上部の蒸発ガ
スの圧力によってフィラーチューブ5内の液面が上昇
し、この状態で燃料給油を行おうとすると給油作業が難
しくなるという不具合を生じる。
タンク本体1内に燃料が残留した状態では、タンク本体
1内の上部空間とフィラーチューブ5の上部空間とが完
全に分断されることとなるため、長時間走行等によりタ
ンク本体1内が高温になった状態でフィラーキャップ
(図示せず。)を外すと、タンク本体1内上部の蒸発ガ
スの圧力によってフィラーチューブ5内の液面が上昇
し、この状態で燃料給油を行おうとすると給油作業が難
しくなるという不具合を生じる。
【0008】そこで本発明は、過給油防止バルブの大型
・重量化を招くことなくそのバルブのスティックを確実
に防止することができ、しかも、タンク本体内の温度が
上昇した場合であっても常温時と同様に容易に給油作業
を行うことのできる燃料タンクを提供しようとするもの
である。
・重量化を招くことなくそのバルブのスティックを確実
に防止することができ、しかも、タンク本体内の温度が
上昇した場合であっても常温時と同様に容易に給油作業
を行うことのできる燃料タンクを提供しようとするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための手段として、請求項1の発明は、タンク本体から
延出するフィラーチューブと、このフィラーチューブの
上端に設けられ、燃料給油ガンの挿入によって開くシャ
ッタと、タンク本体内の上部空間とキャニスターとを連
通するベントチューブと、このベントチューブのタンク
本体内に臨む端部に設けられ、タンク本体内の液面が設
定高さ以上になるとベントチューブの端部を閉塞する過
給油防止バルブと、前記ベントチューブの管路途中に介
装され、前記シャッタの開閉動作に連動してベントチュ
ーブの管路を開閉するベントカットバルブとを備えた燃
料タンクにおいて、前記ベントチューブ内の過給油防止
バルブとベントカットバルブの間の空間と、フィラーチ
ューブ内の上部空間とを連通するオリフィスを設けた。
ための手段として、請求項1の発明は、タンク本体から
延出するフィラーチューブと、このフィラーチューブの
上端に設けられ、燃料給油ガンの挿入によって開くシャ
ッタと、タンク本体内の上部空間とキャニスターとを連
通するベントチューブと、このベントチューブのタンク
本体内に臨む端部に設けられ、タンク本体内の液面が設
定高さ以上になるとベントチューブの端部を閉塞する過
給油防止バルブと、前記ベントチューブの管路途中に介
装され、前記シャッタの開閉動作に連動してベントチュ
ーブの管路を開閉するベントカットバルブとを備えた燃
料タンクにおいて、前記ベントチューブ内の過給油防止
バルブとベントカットバルブの間の空間と、フィラーチ
ューブ内の上部空間とを連通するオリフィスを設けた。
【0010】また、請求項2の発明は、ベントカットバ
ルブの作動ロッドを、フィラーチューブの側壁を貫通さ
せ、この側壁の貫通孔回りを前記オリフィスとした。
ルブの作動ロッドを、フィラーチューブの側壁を貫通さ
せ、この側壁の貫通孔回りを前記オリフィスとした。
【0011】請求項3の発明は、シャッタの開動作に連
動して前記オリフィスを閉塞するシール構造を設けた。
動して前記オリフィスを閉塞するシール構造を設けた。
【0012】請求項4の発明は、タンク本体から延出す
るフィラーチューブと、このフィラーチューブの上端に
設けられ、燃料給油ガンの挿入によって開くシャッタ
と、タンク本体内の上部空間とキャニスターとを連通す
るベントチューブと、このベントチューブのタンク本体
内に臨む端部に設けられ、タンク本体内の液面が設定高
さ以上になるとベントチューブの端部を閉塞する過給油
防止バルブと、前記ベントチューブの管路途中に介装さ
れ、前記シャッタの開閉動作に連動してベントチューブ
の管路を開閉するベントカットバルブとを備えた燃料タ
ンクにおいて、前記ベントチューブ内の過給油防止バル
ブとベントカットバルブの間の空間と、フィラーチュー
ブ内の上部空間とを連通する連通孔を設け、この連通孔
に、フィラーチューブからベントチューブへのガスの流
通を許容する逆止弁と、タンク本体内のガス圧力が設定
圧力以上になった場合にベントチューブからフィラーチ
ューブにガスを逃がすリリーフ弁を付設した。
るフィラーチューブと、このフィラーチューブの上端に
設けられ、燃料給油ガンの挿入によって開くシャッタ
と、タンク本体内の上部空間とキャニスターとを連通す
るベントチューブと、このベントチューブのタンク本体
内に臨む端部に設けられ、タンク本体内の液面が設定高
さ以上になるとベントチューブの端部を閉塞する過給油
防止バルブと、前記ベントチューブの管路途中に介装さ
れ、前記シャッタの開閉動作に連動してベントチューブ
の管路を開閉するベントカットバルブとを備えた燃料タ
ンクにおいて、前記ベントチューブ内の過給油防止バル
ブとベントカットバルブの間の空間と、フィラーチュー
ブ内の上部空間とを連通する連通孔を設け、この連通孔
に、フィラーチューブからベントチューブへのガスの流
通を許容する逆止弁と、タンク本体内のガス圧力が設定
圧力以上になった場合にベントチューブからフィラーチ
ューブにガスを逃がすリリーフ弁を付設した。
【0013】
【作用】請求項1の発明の場合、燃料給油時に過給油防
止バルブがベントチューブの端部を閉塞した後にベント
カットバルブがベントチューブの管路途中を閉塞して
も、ベントチューブ内の過給油防止バルブとベントカッ
トバルブの間の空間は、オリフィスを通してフィラーチ
ューブ内の上部空間と連通しているため、タンク本体内
の液面が低下した際にはベントカットバルブがベントチ
ューブを閉塞した状態のままとなることはない。また、
給油時以外のときに、タンク本体の温度上昇によってタ
ンク本体内上部のガス圧力が高まると、そのガス圧力が
オリフィスを通してフィラーチューブの上部空間に抜け
るため、この状態でフィラーキャップを開いてもフィラ
ーチューブ内の液面が大きく上昇することはない。
止バルブがベントチューブの端部を閉塞した後にベント
カットバルブがベントチューブの管路途中を閉塞して
も、ベントチューブ内の過給油防止バルブとベントカッ
トバルブの間の空間は、オリフィスを通してフィラーチ
ューブ内の上部空間と連通しているため、タンク本体内
の液面が低下した際にはベントカットバルブがベントチ
ューブを閉塞した状態のままとなることはない。また、
給油時以外のときに、タンク本体の温度上昇によってタ
ンク本体内上部のガス圧力が高まると、そのガス圧力が
オリフィスを通してフィラーチューブの上部空間に抜け
るため、この状態でフィラーキャップを開いてもフィラ
ーチューブ内の液面が大きく上昇することはない。
【0014】請求項2の発明の場合、フィラーチューブ
にあける孔数が減少するうえ、作動ロッド回りに隙間が
でき、作動ロッドの摺動抵抗が減少する。
にあける孔数が減少するうえ、作動ロッド回りに隙間が
でき、作動ロッドの摺動抵抗が減少する。
【0015】請求項3の発明の場合、フィラーチューブ
からの燃料給油時には、シャッタの開動作に連動してシ
ール構造がオリフィスを閉塞し、フィラーチューブとベ
ントチューブとが連通しなくなる。このため、燃料給油
時にタンク本体内の蒸発燃料ガスがオリフィスを通って
フィラーチューブ上部から車外に排出されることがなく
なる。
からの燃料給油時には、シャッタの開動作に連動してシ
ール構造がオリフィスを閉塞し、フィラーチューブとベ
ントチューブとが連通しなくなる。このため、燃料給油
時にタンク本体内の蒸発燃料ガスがオリフィスを通って
フィラーチューブ上部から車外に排出されることがなく
なる。
【0016】請求項4の発明の場合、燃料給油時に過給
油防止バルブがベントチューブの端部を閉塞した後にベ
ントカットバルブがベントチューブの管路途中を閉塞し
ても、連通孔に設けた逆止弁がフィラーチューブからベ
ントチューブへのガスの流通を許容するため、過給油防
止バルブがベントチューブを閉塞した状態のままになる
ことはない。また、燃料給油時には、逆止弁とリリーフ
弁によって連通孔が閉じられているため、タンク本体内
の蒸発燃料ガスはフィラーチューブの上部から車外に排
出されない。さらに、タンク本体の温度上昇によってタ
ンク本体内上部のガス圧力が設定圧以上に高まると、そ
のガス圧力がリリーフ弁を開き、タンク本体内のガスが
連通孔を通ってフィラーチューブの上部空間に流入す
る。このため、この状態でフィラーキャップを開いても
フィラーチューブ内の液面が大きく上昇することはな
い。
油防止バルブがベントチューブの端部を閉塞した後にベ
ントカットバルブがベントチューブの管路途中を閉塞し
ても、連通孔に設けた逆止弁がフィラーチューブからベ
ントチューブへのガスの流通を許容するため、過給油防
止バルブがベントチューブを閉塞した状態のままになる
ことはない。また、燃料給油時には、逆止弁とリリーフ
弁によって連通孔が閉じられているため、タンク本体内
の蒸発燃料ガスはフィラーチューブの上部から車外に排
出されない。さらに、タンク本体の温度上昇によってタ
ンク本体内上部のガス圧力が設定圧以上に高まると、そ
のガス圧力がリリーフ弁を開き、タンク本体内のガスが
連通孔を通ってフィラーチューブの上部空間に流入す
る。このため、この状態でフィラーキャップを開いても
フィラーチューブ内の液面が大きく上昇することはな
い。
【0017】
【実施例】次に、本発明の実施例を図1〜図3に基づい
て説明する。尚、以下では図4に示した従来のものと同
一部分には同一符号を用いるものとする。
て説明する。尚、以下では図4に示した従来のものと同
一部分には同一符号を用いるものとする。
【0018】まず、請求項1,2及び3に対応する実施
例を図1によって説明する。
例を図1によって説明する。
【0019】図面において、1は、本発明にかかる燃料
タンクのタンク本体であり、5は、このタンク本体1の
側壁に取り付けられ、タンク本体1内の底部からタンク
本体1の外側上方に向かって延出するフィラーチュー
ブ、3は、タンク本体1の上壁に取り付けられ、タンク
本体1の上部空間とキャニスター2とを連通するベント
チューブである。また、9は、燃料給油時以外の通常使
用時にタンク本体1内の蒸発燃料ガスをキャニスター2
に誘導するエバポチューブである。このエバポチューブ
9は、タンク本体1の上壁の前記ベントチューブ3より
も高い位置に取り付けられ、タンク本体1内の上部空間
と前記ベントチューブ3の管路途中とを連通するように
なっている。
タンクのタンク本体であり、5は、このタンク本体1の
側壁に取り付けられ、タンク本体1内の底部からタンク
本体1の外側上方に向かって延出するフィラーチュー
ブ、3は、タンク本体1の上壁に取り付けられ、タンク
本体1の上部空間とキャニスター2とを連通するベント
チューブである。また、9は、燃料給油時以外の通常使
用時にタンク本体1内の蒸発燃料ガスをキャニスター2
に誘導するエバポチューブである。このエバポチューブ
9は、タンク本体1の上壁の前記ベントチューブ3より
も高い位置に取り付けられ、タンク本体1内の上部空間
と前記ベントチューブ3の管路途中とを連通するように
なっている。
【0020】前記フィラーチューブ5は、その上端に、
ヒンジ開閉する略V字状のシャッタ8が取り付けられて
おり、このシャッタ8が常態においてフィラーチューブ
5を閉じる方向にばね付勢(ばね手段は図示せず。)さ
れ、燃料給油ガン6がフィラーチューブ5に挿入された
際に、この給油ガン6によって押し開かれるようになっ
ている。
ヒンジ開閉する略V字状のシャッタ8が取り付けられて
おり、このシャッタ8が常態においてフィラーチューブ
5を閉じる方向にばね付勢(ばね手段は図示せず。)さ
れ、燃料給油ガン6がフィラーチューブ5に挿入された
際に、この給油ガン6によって押し開かれるようになっ
ている。
【0021】また、前記ベントチューブ3は、タンク本
体1内に臨む端部に過給油防止バルブ4が付設されてい
て、タンク本体1内の液面が設定高さ以上になると、こ
の過給油防止バルブ4がベントチューブ3の端部を閉塞
してタンク本体1内とキャニスター2との導通を遮断す
るようになっている。そして、さらにベントチューブ3
の管路途中には、燃料給油時以外の時にその管路を閉塞
するベントカットバルブ7が設けられていて、このベン
トカットバルブ7が前記フィラーチューブ5の上部側壁
に取り付け固定されている。
体1内に臨む端部に過給油防止バルブ4が付設されてい
て、タンク本体1内の液面が設定高さ以上になると、こ
の過給油防止バルブ4がベントチューブ3の端部を閉塞
してタンク本体1内とキャニスター2との導通を遮断す
るようになっている。そして、さらにベントチューブ3
の管路途中には、燃料給油時以外の時にその管路を閉塞
するベントカットバルブ7が設けられていて、このベン
トカットバルブ7が前記フィラーチューブ5の上部側壁
に取り付け固定されている。
【0022】このベントカットバルブ7は、ベントチュ
ーブ3のタンク本体1側の管路3aに連通する第1室1
0と、同チューブ3のキャニスター2側の管路3bに連
通する第2室11と、前記エバポチューブ9に連通する
第3室12とを備え、第1室10と第2室11、第2室
11と第3室12が夫々通路13,14によって連通す
るようになっている。そして、第2室11には、第1室
10と第2室11の通路13を閉塞する方向にばね付勢
(ばね手段は図示しない。)されたバルブ本体15が収
容されていて、常態において、このバルブ本体15が第
1室10と第2室11の通路13を閉塞し、かつ、第2
室11と第3室12の通路14を開くようになってい
る。また、バルブ本体15には、ベントカットバルブ7
のケーシング16とフィラーチューブ5の上端側壁を貫
通する作動ロッド17が一体に延設されていて、フィラ
ーチューブ5のシャッタ8が開いた際に、このシャッタ
8が作動ロッド17を押して、第1室10と第2室11
の通路13を開き、第2室11と第3室12の通路14
を閉塞するようになっている。
ーブ3のタンク本体1側の管路3aに連通する第1室1
0と、同チューブ3のキャニスター2側の管路3bに連
通する第2室11と、前記エバポチューブ9に連通する
第3室12とを備え、第1室10と第2室11、第2室
11と第3室12が夫々通路13,14によって連通す
るようになっている。そして、第2室11には、第1室
10と第2室11の通路13を閉塞する方向にばね付勢
(ばね手段は図示しない。)されたバルブ本体15が収
容されていて、常態において、このバルブ本体15が第
1室10と第2室11の通路13を閉塞し、かつ、第2
室11と第3室12の通路14を開くようになってい
る。また、バルブ本体15には、ベントカットバルブ7
のケーシング16とフィラーチューブ5の上端側壁を貫
通する作動ロッド17が一体に延設されていて、フィラ
ーチューブ5のシャッタ8が開いた際に、このシャッタ
8が作動ロッド17を押して、第1室10と第2室11
の通路13を開き、第2室11と第3室12の通路14
を閉塞するようになっている。
【0023】ここで、作動ロッド17が貫通するケーシ
ング16とフィラーチューブ5の貫通孔18,19は、
作動ロッド17との間に所定の隙間20ができるように
作動ロッド17の径よりも若干大きく形成され、こうし
て形成された環状の隙間20が本発明におけるオリフィ
スとなっている。つまり、前記隙間20は、ベントチュ
ーブ3の過給油防止バルブ4とベントカットバルブ7の
間の空間と、フィラーチューブ5の上部空間とを連通す
るようになっている。
ング16とフィラーチューブ5の貫通孔18,19は、
作動ロッド17との間に所定の隙間20ができるように
作動ロッド17の径よりも若干大きく形成され、こうし
て形成された環状の隙間20が本発明におけるオリフィ
スとなっている。つまり、前記隙間20は、ベントチュ
ーブ3の過給油防止バルブ4とベントカットバルブ7の
間の空間と、フィラーチューブ5の上部空間とを連通す
るようになっている。
【0024】また、前記シャッタ8の壁面8aの作動ロ
ッド17との当接部の外周域にはシールリング21が固
着されており、燃料給油ガン6によってシャッタ8が完
全に押し開かれた際に、このシールリング21がフィラ
ーチューブ5の内側壁に密接し、シャッタ8の壁面8a
とこのシールリング21とによってオリフィスとしての
隙間20を閉塞するようになっている。したがって、シ
ールリング21はシャッタ8の壁面8aと共に請求項3
の発明におけるシール構造を構成している。
ッド17との当接部の外周域にはシールリング21が固
着されており、燃料給油ガン6によってシャッタ8が完
全に押し開かれた際に、このシールリング21がフィラ
ーチューブ5の内側壁に密接し、シャッタ8の壁面8a
とこのシールリング21とによってオリフィスとしての
隙間20を閉塞するようになっている。したがって、シ
ールリング21はシャッタ8の壁面8aと共に請求項3
の発明におけるシール構造を構成している。
【0025】尚、図中22は、エバポチューブ9のタン
ク本体1内に臨む端部に取り付けられロールオーバーバ
ルブであり、23は、エバポチューブ9の管路途中に介
装された逆止弁である。
ク本体1内に臨む端部に取り付けられロールオーバーバ
ルブであり、23は、エバポチューブ9の管路途中に介
装された逆止弁である。
【0026】以上のような構成であるため、燃料給油時
に、フィラーチューブ5上端のフィラーキャップ(図示
せず。)を外し、同チューブ5に燃料給油ガン6を挿入
すると、燃料給油ガン6がシャッタ8を押し開き、この
シャッタ8がベントカットバルブ7の作動ロッド17を
押し上げる。すると、今までエバポチューブ9とベント
チューブ3の管路3bとを連通させていたベントカット
バルブ7がベントチューブ3の管路3aと3bとを連通
させるようになり、この状態で給油が開始されると、タ
ンク本体1内の蒸発燃料ガスがベントチューブ3を通っ
てキャニスター2に導入される。このとき、タンク本体
1内の蒸発燃料ガスが管路3aからベントカットバルブ
7に流入するが、ベントカットバルブ7の第1室10と
フィラーチューブ5を連通するオリフィスとしての隙間
20はシールリング21とシャッタ8とによって閉塞さ
れるため、タンク本体1内の蒸発燃料ガスがベントチュ
ーブ3からフィラーチューブ5を抜けて車両外部に直接
排出されるようなことはない。また、このときシールリ
ング21とフィラーチューブ5内壁との密接が完全でな
い場合であっても、隙間20はもともと微小なもの(オ
リフィス)であるため、多量の蒸発燃料ガスがフィラー
チューブ5内に流入することはない。
に、フィラーチューブ5上端のフィラーキャップ(図示
せず。)を外し、同チューブ5に燃料給油ガン6を挿入
すると、燃料給油ガン6がシャッタ8を押し開き、この
シャッタ8がベントカットバルブ7の作動ロッド17を
押し上げる。すると、今までエバポチューブ9とベント
チューブ3の管路3bとを連通させていたベントカット
バルブ7がベントチューブ3の管路3aと3bとを連通
させるようになり、この状態で給油が開始されると、タ
ンク本体1内の蒸発燃料ガスがベントチューブ3を通っ
てキャニスター2に導入される。このとき、タンク本体
1内の蒸発燃料ガスが管路3aからベントカットバルブ
7に流入するが、ベントカットバルブ7の第1室10と
フィラーチューブ5を連通するオリフィスとしての隙間
20はシールリング21とシャッタ8とによって閉塞さ
れるため、タンク本体1内の蒸発燃料ガスがベントチュ
ーブ3からフィラーチューブ5を抜けて車両外部に直接
排出されるようなことはない。また、このときシールリ
ング21とフィラーチューブ5内壁との密接が完全でな
い場合であっても、隙間20はもともと微小なもの(オ
リフィス)であるため、多量の蒸発燃料ガスがフィラー
チューブ5内に流入することはない。
【0027】こうして給油が続き、タンク本体1内の液
面が設定高さ以上になると、過給油防止バルブ4がベン
トチューブ3の端部を閉塞し、それ以上のタンク本体1
内への燃料の流入が停止する。したがって、この後さら
に給油が続くと、フィラーチューブ5の液面が上昇して
その上昇が燃料給油ガン6のオートストップセンサによ
って感知され、燃料の給油が自動的に停止する。
面が設定高さ以上になると、過給油防止バルブ4がベン
トチューブ3の端部を閉塞し、それ以上のタンク本体1
内への燃料の流入が停止する。したがって、この後さら
に給油が続くと、フィラーチューブ5の液面が上昇して
その上昇が燃料給油ガン6のオートストップセンサによ
って感知され、燃料の給油が自動的に停止する。
【0028】また、こうして燃料を満タンにした状態で
シャッタ8が閉じると、過給油防止バルブ4とベントカ
ットバルブ7がベントチューブ3を閉塞した状態となる
が、このとき、ベントチューブ3の過給油防止バルブ4
とベントカットバルブ7の間の空間は、オリフィスとし
ての隙間20を通してフィラーチューブ5の上部の空間
と連通しているため、この後タンク本体1内の液面が低
下してもベントチューブ3内の前記空間が負圧になるこ
とはなく、したがって、過給油防止バルブ4のスティッ
クを生じることはない。
シャッタ8が閉じると、過給油防止バルブ4とベントカ
ットバルブ7がベントチューブ3を閉塞した状態となる
が、このとき、ベントチューブ3の過給油防止バルブ4
とベントカットバルブ7の間の空間は、オリフィスとし
ての隙間20を通してフィラーチューブ5の上部の空間
と連通しているため、この後タンク本体1内の液面が低
下してもベントチューブ3内の前記空間が負圧になるこ
とはなく、したがって、過給油防止バルブ4のスティッ
クを生じることはない。
【0029】さらにまた、長時間運転等によりタンク本
体1内の温度が上昇してタンク本体1内のガス圧力が高
まっても、このガス圧力はベントチューブ3と前記オリ
フィスとしての隙間20を通ってフィラーチューブ5の
上部空間に序々に抜けるため、この状態でフィラーキャ
ップを外してもフィラーチューブ5の液面が急激に上昇
することはない。したがって、通常時と同様に容易に給
油作業を行うことができる。
体1内の温度が上昇してタンク本体1内のガス圧力が高
まっても、このガス圧力はベントチューブ3と前記オリ
フィスとしての隙間20を通ってフィラーチューブ5の
上部空間に序々に抜けるため、この状態でフィラーキャ
ップを外してもフィラーチューブ5の液面が急激に上昇
することはない。したがって、通常時と同様に容易に給
油作業を行うことができる。
【0030】また、この燃料タンクにおいては、作動ロ
ッド17が貫通する貫通孔18の回りをオリフィスとし
たため、フィラーチューブ5にあける孔数が少なくなる
ことなり、製造コストを低減することができ、さらには
作動ロッド17の摺動抵抗が少なくなることより、作動
ロッド17の円滑な作動を可能にできるという利点があ
る。
ッド17が貫通する貫通孔18の回りをオリフィスとし
たため、フィラーチューブ5にあける孔数が少なくなる
ことなり、製造コストを低減することができ、さらには
作動ロッド17の摺動抵抗が少なくなることより、作動
ロッド17の円滑な作動を可能にできるという利点があ
る。
【0031】尚、以上の実施例では、オリフィスとして
の隙間20を閉塞するシールリング21をシャッタ8の
壁面8aに取り付けるようにしたが、図2に示すよう
に、シールリング24を作動ロッド17の外周に固着
し、このシールリング24が作動ロッド17の後退動作
時に隙間20を閉塞するようにしても良く、また、ベン
トチューブ3とフィラーチューブ5を連通するオリフィ
スも貫通孔18回りの隙間20ではなく、別に設けるこ
とも可能である。
の隙間20を閉塞するシールリング21をシャッタ8の
壁面8aに取り付けるようにしたが、図2に示すよう
に、シールリング24を作動ロッド17の外周に固着
し、このシールリング24が作動ロッド17の後退動作
時に隙間20を閉塞するようにしても良く、また、ベン
トチューブ3とフィラーチューブ5を連通するオリフィ
スも貫通孔18回りの隙間20ではなく、別に設けるこ
とも可能である。
【0032】次に、請求項4の発明の実施例を図3によ
って説明する。尚、図1に示したものと重複する部分に
ついては、同一の符号を付すだけでその説明を省略する
ものとする。
って説明する。尚、図1に示したものと重複する部分に
ついては、同一の符号を付すだけでその説明を省略する
ものとする。
【0033】この燃料タンクは、フィラーチューブ5や
ベントチューブ3、ベントカットバルブ7等の基本的な
構成は図1に示したものと同様であるが、ベントカット
バルブ7の第1室10とフィラーチューブ5の上部空間
が連通孔25,26によって連通し、連通孔25が逆止
弁27により、連通孔26がリリーフ弁28により夫々
開閉されるようになっている点が図1のものと異なる。
ベントチューブ3、ベントカットバルブ7等の基本的な
構成は図1に示したものと同様であるが、ベントカット
バルブ7の第1室10とフィラーチューブ5の上部空間
が連通孔25,26によって連通し、連通孔25が逆止
弁27により、連通孔26がリリーフ弁28により夫々
開閉されるようになっている点が図1のものと異なる。
【0034】逆止弁27は、第1室10側に弁体29の
座29aが設けられていて、第1室10内の圧力がフィ
ラーチューブ5内の上部空間の圧力よりも大きい間は弁
座29aが連通孔25を閉塞し、フィラーチューブ5側
の圧力が第1室側10の圧力よりも大きくなると、連通
孔25を開いてフィラーチューブ5からベントチューブ
3へのガスの流通を許容するようになっている。
座29aが設けられていて、第1室10内の圧力がフィ
ラーチューブ5内の上部空間の圧力よりも大きい間は弁
座29aが連通孔25を閉塞し、フィラーチューブ5側
の圧力が第1室側10の圧力よりも大きくなると、連通
孔25を開いてフィラーチューブ5からベントチューブ
3へのガスの流通を許容するようになっている。
【0035】また、リリーフ弁28は、連通孔26をフ
ィラーチューブ5側から開閉する弁体30と、この弁体
30を閉塞方向に付勢するスプリング31とを備え、第
1室10内の圧力が設定圧以上になった場合(正確には
第1室10内とフィラーチューブ5内の圧力差が設定値
以上になった場合)にだけ、弁体30が連通孔26を開
いてベントチューブ3からフィラーチューブ5へのガス
の流通を許容するようになっている。
ィラーチューブ5側から開閉する弁体30と、この弁体
30を閉塞方向に付勢するスプリング31とを備え、第
1室10内の圧力が設定圧以上になった場合(正確には
第1室10内とフィラーチューブ5内の圧力差が設定値
以上になった場合)にだけ、弁体30が連通孔26を開
いてベントチューブ3からフィラーチューブ5へのガス
の流通を許容するようになっている。
【0036】この燃料タンクは以上のような構成である
ため、燃料給油時に、フィラーチューブ5に燃料給油ガ
ン6を挿入すると、ベントカットバルブ7がベントチュ
ーブ3を開き、この状態で給油を開始すると、タンク本
体1内の蒸発燃料ガスがベントチューブ3を通ってキャ
ニスター2に誘導される。このとき、ベントカットバル
ブ7の第1室10内の圧力はフィラーチューブ5内の圧
力よりも若干大きなった状態となっているため、逆止弁
27とリリーフ弁28は夫々連通孔25,26を閉塞し
ている。したがって、このときタンク本体1内の蒸発燃
料ガスがベントチューブ3からフィラーチューブ5に流
入することはない。
ため、燃料給油時に、フィラーチューブ5に燃料給油ガ
ン6を挿入すると、ベントカットバルブ7がベントチュ
ーブ3を開き、この状態で給油を開始すると、タンク本
体1内の蒸発燃料ガスがベントチューブ3を通ってキャ
ニスター2に誘導される。このとき、ベントカットバル
ブ7の第1室10内の圧力はフィラーチューブ5内の圧
力よりも若干大きなった状態となっているため、逆止弁
27とリリーフ弁28は夫々連通孔25,26を閉塞し
ている。したがって、このときタンク本体1内の蒸発燃
料ガスがベントチューブ3からフィラーチューブ5に流
入することはない。
【0037】また、タンク本体1内に燃料を満タンに給
油した状態でフィラーチューブ5から燃料給油ガン6を
抜き取ると、シャッタ8が閉じて過給油防止バルブ4と
ベントカットバルブ7がベントチューブ3を閉塞した状
態となる。しかし、第1室10とフィラーチューブ5を
連通する連通孔25,26には逆止弁27とリリーフ弁
28が設けられているため、ここで、燃料の使用によっ
てタンク本体1内の液面が低下した場合には、逆止弁2
7が開いてフィラーチューブ5からベントチューブ3
(管路3a)内にガスが流入し、過給油防止バルブ4の
スティックが防止されることとなり、さらに、タンク本
体1の温度上昇によってタンク本体1内のガス圧力が設
定圧以上に上昇した場合には、リリーフ弁28が開いて
タンク本体1内のガスがフィラーチューブ5内に逃げ、
フィラーチューブ5内の液面の急激な上昇が防止される
こととなる。
油した状態でフィラーチューブ5から燃料給油ガン6を
抜き取ると、シャッタ8が閉じて過給油防止バルブ4と
ベントカットバルブ7がベントチューブ3を閉塞した状
態となる。しかし、第1室10とフィラーチューブ5を
連通する連通孔25,26には逆止弁27とリリーフ弁
28が設けられているため、ここで、燃料の使用によっ
てタンク本体1内の液面が低下した場合には、逆止弁2
7が開いてフィラーチューブ5からベントチューブ3
(管路3a)内にガスが流入し、過給油防止バルブ4の
スティックが防止されることとなり、さらに、タンク本
体1の温度上昇によってタンク本体1内のガス圧力が設
定圧以上に上昇した場合には、リリーフ弁28が開いて
タンク本体1内のガスがフィラーチューブ5内に逃げ、
フィラーチューブ5内の液面の急激な上昇が防止される
こととなる。
【0038】尚、この発明においては、連通孔25,2
6や逆止弁27,リリーフ弁28等の数や形状は任意に
設定することが可能である。
6や逆止弁27,リリーフ弁28等の数や形状は任意に
設定することが可能である。
【0039】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明は、ベント
チューブ内の過給油防止バルブとベントカットバルブの
間の空間と、フィラーチューブ内の上部空間とを連通す
るオリフィスを設け、過給油防止バルブとベントカット
バルブがベントチューブの管路を閉塞しても、ベントチ
ューブ内の過給油防止バルブとベントカットバルブの間
の空間にフィラーチューブの上部空間のガスが序々に導
入されるようにしたため、過給油防止バルブを大型・重
量化することなくそのバルブのスティックを確実に防止
することができる。さらに、給油時以外のときに、タン
ク本体の温度上昇によってタンク本体内上部のガス圧力
が高まった場合には、そのガス圧力をオリフィスを通し
てフィラーチューブの上部空間に抜くことができるた
め、この状態でフィラーキャップを開いてもフィラーチ
ューブ内の液面が大きく上昇することがなく、したがっ
て、タンク本体内の温度が上昇した場合であっても常温
時と同様に容易に給油作業を行うことができる。また、
ベントチューブとフィラーチューブとをオリフィスによ
って連通させるようにしたため、燃料給油時にタンク本
体内の蒸発燃料ガスがベントチューブからフィラーチュ
ーブに流入するのを抑えることができる。
チューブ内の過給油防止バルブとベントカットバルブの
間の空間と、フィラーチューブ内の上部空間とを連通す
るオリフィスを設け、過給油防止バルブとベントカット
バルブがベントチューブの管路を閉塞しても、ベントチ
ューブ内の過給油防止バルブとベントカットバルブの間
の空間にフィラーチューブの上部空間のガスが序々に導
入されるようにしたため、過給油防止バルブを大型・重
量化することなくそのバルブのスティックを確実に防止
することができる。さらに、給油時以外のときに、タン
ク本体の温度上昇によってタンク本体内上部のガス圧力
が高まった場合には、そのガス圧力をオリフィスを通し
てフィラーチューブの上部空間に抜くことができるた
め、この状態でフィラーキャップを開いてもフィラーチ
ューブ内の液面が大きく上昇することがなく、したがっ
て、タンク本体内の温度が上昇した場合であっても常温
時と同様に容易に給油作業を行うことができる。また、
ベントチューブとフィラーチューブとをオリフィスによ
って連通させるようにしたため、燃料給油時にタンク本
体内の蒸発燃料ガスがベントチューブからフィラーチュ
ーブに流入するのを抑えることができる。
【0040】請求項2の発明は、ベントカットバルブの
作動ロッドを、フィラーチューブの側壁を貫通させ、こ
の側壁の貫通孔回りを、ベントチューブとフィラーチュ
ーブを連通させる前記オリフィスとしたため、フィラー
チューブにあける孔数が減少して製造時の作業工数が少
なくなるうえ、ベントチューブに対しての作動ロッドの
摺動抵抗が少なくなってベントカットバルブの円滑な作
動が可能となる。
作動ロッドを、フィラーチューブの側壁を貫通させ、こ
の側壁の貫通孔回りを、ベントチューブとフィラーチュ
ーブを連通させる前記オリフィスとしたため、フィラー
チューブにあける孔数が減少して製造時の作業工数が少
なくなるうえ、ベントチューブに対しての作動ロッドの
摺動抵抗が少なくなってベントカットバルブの円滑な作
動が可能となる。
【0041】請求項3の発明は、シャッターの開動作に
連動して前記オリフィスを閉塞するシール構造を設け、
燃料給油時にオリフィスがシール構造によって閉塞され
るようにしたため、燃料給油時にタンク本体内の蒸発燃
料ガスがオリフィスを通りフィラーチューブ上部から車
外に排出されるを確実に防止することができる。
連動して前記オリフィスを閉塞するシール構造を設け、
燃料給油時にオリフィスがシール構造によって閉塞され
るようにしたため、燃料給油時にタンク本体内の蒸発燃
料ガスがオリフィスを通りフィラーチューブ上部から車
外に排出されるを確実に防止することができる。
【0042】請求項4の発明は、ベントチューブ内の過
給油防止バルブとベントカットバルブの間の空間と、フ
ィラーチューブ内の上部空間とを連通する連通孔を設
け、この連通孔に、フィラーチューブからベントチュー
ブへのガスの流通を許容する逆止弁と、タンク本体内の
ガス圧力が設定圧力以上になった場合にベントチューブ
からフィラーチューブにガスを逃がすリリーフ弁を付設
したため、逆止弁とリリーフ弁によるオリフィスの開作
動によって過給油防止バルブのスティックと、フィラー
チューブの液面上昇を確実に防止し、しかも、燃料給油
時には、逆止弁とリリーフ弁とによって連通孔を閉じて
タンク本体内の蒸発燃料ガスがフィラーチューブから車
外に排出されるのを確実に防止することができる。
給油防止バルブとベントカットバルブの間の空間と、フ
ィラーチューブ内の上部空間とを連通する連通孔を設
け、この連通孔に、フィラーチューブからベントチュー
ブへのガスの流通を許容する逆止弁と、タンク本体内の
ガス圧力が設定圧力以上になった場合にベントチューブ
からフィラーチューブにガスを逃がすリリーフ弁を付設
したため、逆止弁とリリーフ弁によるオリフィスの開作
動によって過給油防止バルブのスティックと、フィラー
チューブの液面上昇を確実に防止し、しかも、燃料給油
時には、逆止弁とリリーフ弁とによって連通孔を閉じて
タンク本体内の蒸発燃料ガスがフィラーチューブから車
外に排出されるのを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2,3の発明の一実施例を示す概略
断面図。
断面図。
【図2】同発明の他の実施例を示す概略断面図。
【図3】請求項4の発明の一実施例を示す概略断面図。
【図4】従来の技術を示す概略断面図。
1…タンク本体、 2…キャニスター、 3…ベントチューブ、 4…過給油防止バルブ、 5…フィラーチューブ、 6…燃料給油ガン、 7…ベントカットバルブ、 8…シャッタ、 17…作動ロッド、 20…隙間(オリフィス)、 21…シールリング(シール構造)、 25,26…連通孔、 27…逆止弁、 28…リリーフ弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−29418(JP,A) 特開 昭64−44329(JP,A) 特開 平6−183271(JP,A) 特開 平4−356228(JP,A) 実開 昭63−26762(JP,U) 実開 平2−74223(JP,U) 実開 昭64−26535(JP,U) 実開 昭63−37337(JP,U) 実開 平2−100921(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 37/00 301
Claims (4)
- 【請求項1】 タンク本体から延出するフィラーチュー
ブと、このフィラーチューブの上端に設けられ、燃料給
油ガンの挿入によって開くシャッタと、タンク本体内の
上部空間とキャニスターとを連通するベントチューブ
と、このベントチューブのタンク本体内に臨む端部に設
けられ、タンク本体内の液面が設定高さ以上になるとベ
ントチューブの端部を閉塞する過給油防止バルブと、前
記ベントチューブの管路途中に介装され、前記シャッタ
の開閉動作に連動してベントチューブの管路を開閉する
ベントカットバルブとを備えた燃料タンクにおいて、前
記ベントチューブ内の過給油防止バルブとベントカット
バルブの間の空間と、フィラーチューブ内の上部空間と
を連通するオリフィスを設けたことを特徴とする燃料タ
ンク。 - 【請求項2】ベントカットバルブの作動ロッドを、フィ
ラーチューブの側壁を貫通させ、この側壁の貫通孔回り
を前記オリフィスとしたことを特徴とする前記請求項1
記載の燃料タンク - 【請求項3】シャッタの開動作に連動して前記オリフィ
スを閉塞するシール構造を設けたことを特徴とする前記
請求項1または2記載の燃料タンク。 - 【請求項4】タンク本体から延出するフィラーチューブ
と、このフィラーチューブの上端に設けられ、燃料給油
ガンの挿入によって開くシャッタと、タンク本体内の上
部空間とキャニスターとを連通するベントチューブと、
このベントチューブのタンク本体内に臨む端部に設けら
れ、タンク本体内の液面が設定高さ以上になるとベント
チューブの端部を閉塞する過給油防止バルブと、前記ベ
ントチューブの管路途中に介装され、前記シャッタの開
閉動作に連動してベントチューブの管路を開閉するベン
トカットバルブとを備えた燃料タンクにおいて、前記ベ
ントチューブ内の過給油防止バルブとベントカットバル
ブの間の空間と、フィラーチューブ内の上部空間とを連
通する連通孔を設け、この連通孔に、フィラーチューブ
からベントチューブへのガスの流通を許容する逆止弁
と、タンク本体内のガス圧力が設定圧力以上になった場
合にベントチューブからフィラーチューブにガスを逃が
すリリーフ弁を付設したことを特徴とする燃料タンク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7032194A JP3094783B2 (ja) | 1994-04-08 | 1994-04-08 | 燃料タンク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7032194A JP3094783B2 (ja) | 1994-04-08 | 1994-04-08 | 燃料タンク |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07279788A JPH07279788A (ja) | 1995-10-27 |
JP3094783B2 true JP3094783B2 (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=13428075
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7032194A Expired - Fee Related JP3094783B2 (ja) | 1994-04-08 | 1994-04-08 | 燃料タンク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3094783B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5906189A (en) * | 1997-01-31 | 1999-05-25 | Suzuki Motor Corporation | Evaporative fuel controller for internal combustion engine |
JP5010617B2 (ja) * | 2006-01-31 | 2012-08-29 | カウテックス テクストロン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト | 自動車用燃料タンク |
JP5012664B2 (ja) * | 2008-05-28 | 2012-08-29 | 豊田合成株式会社 | 燃料タンクの通気装置 |
JP5185317B2 (ja) * | 2010-04-19 | 2013-04-17 | 株式会社キーレックス | 自動車用燃料タンクの燃料蒸気処理装置 |
KR101518938B1 (ko) * | 2013-12-17 | 2015-05-11 | 현대자동차 주식회사 | 자동차의 요소수 통기 장치 |
DE102016107430A1 (de) * | 2016-04-21 | 2017-10-26 | Veritas Ag | Kombinationsventil zum Befüllen und Entlüften eines Flüssigkeitstanks |
JP7103175B2 (ja) * | 2018-11-07 | 2022-07-20 | トヨタ自動車株式会社 | バルブ取付構造 |
CN115789098B (zh) * | 2022-11-16 | 2024-06-04 | 惠州深科达智能装备有限公司 | 油嘴、滑块及直线导轨 |
-
1994
- 1994-04-08 JP JP7032194A patent/JP3094783B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH07279788A (ja) | 1995-10-27 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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