JP3094549B2 - 圧電素子の製造方法 - Google Patents
圧電素子の製造方法Info
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- JP3094549B2 JP3094549B2 JP24696491A JP24696491A JP3094549B2 JP 3094549 B2 JP3094549 B2 JP 3094549B2 JP 24696491 A JP24696491 A JP 24696491A JP 24696491 A JP24696491 A JP 24696491A JP 3094549 B2 JP3094549 B2 JP 3094549B2
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- piezoelectric element
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は圧電素子の製造方法のう
ち、特に分極処理に特徴を有する方法に関する。
ち、特に分極処理に特徴を有する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】応力が作用することで電圧が生じ、或い
は電圧を印加することで伸縮する特性を有する圧電素子
は、精密加工機、精密位置決め装置、自動車のサスペン
ション、音声映像機器、産業用電子機器或いは家庭用電
気機器等にアクチュエータ、センサ、着火素子等として
広く利用されている。斯かる圧電素子は圧電材料を素子
形状に成形し、次いで焼成した後、８０〜１２０℃のシ
リコンオイル中で２〜５kV/mmの電界を加えて分極を行
っている。特に一旦キュリー点以上に加熱した後、電界
を印加したまま徐々に冷却する電界冷却法が利用されて
いる。
は電圧を印加することで伸縮する特性を有する圧電素子
は、精密加工機、精密位置決め装置、自動車のサスペン
ション、音声映像機器、産業用電子機器或いは家庭用電
気機器等にアクチュエータ、センサ、着火素子等として
広く利用されている。斯かる圧電素子は圧電材料を素子
形状に成形し、次いで焼成した後、８０〜１２０℃のシ
リコンオイル中で２〜５kV/mmの電界を加えて分極を行
っている。特に一旦キュリー点以上に加熱した後、電界
を印加したまま徐々に冷却する電界冷却法が利用されて
いる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来の圧電素子製造方
法においては、分極処理を無負荷状態で行なうようにし
ている。このように無負荷状態で分極処理を行なった場
合には、使用の初期においては大きな歪（伸縮）を得る
ことができるが、高い電圧を繰り返して印加する状態で
の使用を継続すると、再分極に伴う歪劣化や素子の縮み
（ポジションの変化）が発生し、信頼性に欠けることと
なる。
法においては、分極処理を無負荷状態で行なうようにし
ている。このように無負荷状態で分極処理を行なった場
合には、使用の初期においては大きな歪（伸縮）を得る
ことができるが、高い電圧を繰り返して印加する状態で
の使用を継続すると、再分極に伴う歪劣化や素子の縮み
（ポジションの変化）が発生し、信頼性に欠けることと
なる。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明に係る圧電素子の製造方法は、成形・焼成後に行な
う分極処理を、素子として使用する際に応力が加わる方
向に当該応力以上の応力を加えた状態で応力と垂直方向
に電界を印加して行なうようにした。
発明に係る圧電素子の製造方法は、成形・焼成後に行な
う分極処理を、素子として使用する際に応力が加わる方
向に当該応力以上の応力を加えた状態で応力と垂直方向
に電界を印加して行なうようにした。
【０００５】
【作用】分極する際に予め応力を加えた状態にしておけ
ば、応力が加わった状態で繰返し印加される電圧に対す
る耐久性が向上する。
ば、応力が加わった状態で繰返し印加される電圧に対す
る耐久性が向上する。
【０００６】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。ここで、図１は本発明方法の実施に用いる分
極装置の断面図であり、この分極装置は軸１の両端にプ
レート２，３を設け、また軸１の途中にプレート４を設
け、プレート２，３間にスプリング５を配置している。
説明する。ここで、図１は本発明方法の実施に用いる分
極装置の断面図であり、この分極装置は軸１の両端にプ
レート２，３を設け、また軸１の途中にプレート４を設
け、プレート２，３間にスプリング５を配置している。
【０００７】以上の分極装置を用いて分極処理を行うに
は、プレート２，４の間にパイプ状に成形され且つ焼成
が終了した分極前の圧電素子６をセットする。このセッ
トの方向は素子として使用する際に応力が加わる方向を
軸１の長手方向と一致せしめる。而る後、圧電素子６に
応力を加えた状態で圧電素子６に塗布或いはスパッタリ
ング等によって形成した電極を介して電界を応力と垂直
方向に印加し、分極処理を行う。
は、プレート２，４の間にパイプ状に成形され且つ焼成
が終了した分極前の圧電素子６をセットする。このセッ
トの方向は素子として使用する際に応力が加わる方向を
軸１の長手方向と一致せしめる。而る後、圧電素子６に
応力を加えた状態で圧電素子６に塗布或いはスパッタリ
ング等によって形成した電極を介して電界を応力と垂直
方向に印加し、分極処理を行う。
【０００８】ここで、圧電素子６に加える応力は素子と
して使用する際に加わる応力以上とし、また印加する電
界の強さは１．５kVで３０分程度、温度は１００℃程度
とした。分極処理条件の決定に際して、電界はアクチュ
エータの駆動電圧、温度は実使用の最高温度以上が望ま
しい。更に圧電素子６の材料はＰＺＴ（ＰbＺrＯ3とＰb
ＴiＯ3の固溶体）やこのＰＺＴに別のペロブスカイト構
造化合物を添加したものなどを用いる。
して使用する際に加わる応力以上とし、また印加する電
界の強さは１．５kVで３０分程度、温度は１００℃程度
とした。分極処理条件の決定に際して、電界はアクチュ
エータの駆動電圧、温度は実使用の最高温度以上が望ま
しい。更に圧電素子６の材料はＰＺＴ（ＰbＺrＯ3とＰb
ＴiＯ3の固溶体）やこのＰＺＴに別のペロブスカイト構
造化合物を添加したものなどを用いる。
【０００９】以下の（表１）は従来の分極処理によって
得られた圧電アクチュエータに対し無負荷での耐久試験
（1.2kV，1Hz）の結果、従来の分極処理によって得られ
た圧電アクチュエータに対し応力を加えた状態での耐久
試験（40kgf, 1.2kV，1Hz）の結果、本発明の分極処理
によって得られた圧電アクチュエータに対し応力を加え
た状態での耐久試験（40kgf, 1.2kV，1Hz）の結果を示
すものである。尚表中、ＳＴＲＯＫＥとは電界1.2kV/mm
印加した時の残留歪を除いた歪を表し、 耐久劣化とは
電圧印加１回目を基準とした時の各時点でのＳＴＲＯＫ
Ｅの相対変化を表し、ＯＮ−ＰＯＳＩＴＩＯＮとは電界
（1.2kV/mm）印加時の歪を表し、ＯＦＦ−ＰＯＳＩＴＩ
ＯＮとは電界（1.2kV/mm）を解除した時の残留歪を表
す。
得られた圧電アクチュエータに対し無負荷での耐久試験
（1.2kV，1Hz）の結果、従来の分極処理によって得られ
た圧電アクチュエータに対し応力を加えた状態での耐久
試験（40kgf, 1.2kV，1Hz）の結果、本発明の分極処理
によって得られた圧電アクチュエータに対し応力を加え
た状態での耐久試験（40kgf, 1.2kV，1Hz）の結果を示
すものである。尚表中、ＳＴＲＯＫＥとは電界1.2kV/mm
印加した時の残留歪を除いた歪を表し、 耐久劣化とは
電圧印加１回目を基準とした時の各時点でのＳＴＲＯＫ
Ｅの相対変化を表し、ＯＮ−ＰＯＳＩＴＩＯＮとは電界
（1.2kV/mm）印加時の歪を表し、ＯＦＦ−ＰＯＳＩＴＩ
ＯＮとは電界（1.2kV/mm）を解除した時の残留歪を表
す。
【００１０】
【表１】
【００１１】また、図２乃至図５は上記の試験結果をス
トローク、耐久試験及びポジション毎に本発明に係る分
極処理によって得られた圧電アクチュエータと従来の分
極処理によって得られた圧電アクチュエータとを比較し
たグラフであり、このグラフ及び上記した表から明らか
なように本発明方法によって得られた圧電素子は、電圧
を断続的に印加した場合の耐久性が大幅に向上すること
が分る。
トローク、耐久試験及びポジション毎に本発明に係る分
極処理によって得られた圧電アクチュエータと従来の分
極処理によって得られた圧電アクチュエータとを比較し
たグラフであり、このグラフ及び上記した表から明らか
なように本発明方法によって得られた圧電素子は、電圧
を断続的に印加した場合の耐久性が大幅に向上すること
が分る。
【００１２】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
焼成後に行なう分極処理を、素子として使用する際に応
力が加わる方向に当該応力以上の応力を加えた状態で電
界を印加して行なうようにしたことで、電圧を繰り返し
て印加する状態での使用を継続しても、歪劣化や素子の
縮みが生じることが少なく、信頼性と耐久性に優れた圧
電素子が得られる。
焼成後に行なう分極処理を、素子として使用する際に応
力が加わる方向に当該応力以上の応力を加えた状態で電
界を印加して行なうようにしたことで、電圧を繰り返し
て印加する状態での使用を継続しても、歪劣化や素子の
縮みが生じることが少なく、信頼性と耐久性に優れた圧
電素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明方法の実施に用いる分極装置の断面図
【図２】本発明方法によって得た圧電アクチュエータと
従来法によって得た圧電アクチュエータのストロークと
耐久回数との関係を示すグラフ
従来法によって得た圧電アクチュエータのストロークと
耐久回数との関係を示すグラフ
【図３】本発明方法によって得た圧電アクチュエータと
従来法によって得た圧電アクチュエータの耐久劣化と耐
久回数との関係を示すグラフ
従来法によって得た圧電アクチュエータの耐久劣化と耐
久回数との関係を示すグラフ
【図４】本発明方法によって得た圧電アクチュエータと
従来法によって得た圧電アクチュエータのオンポジショ
ンと耐久回数との関係を示すグラフ
従来法によって得た圧電アクチュエータのオンポジショ
ンと耐久回数との関係を示すグラフ
【図５】本発明方法によって得た圧電アクチュエータと
従来法によって得た圧電アクチュエータのオフポジショ
ンと耐久回数との関係を示すグラフ
従来法によって得た圧電アクチュエータのオフポジショ
ンと耐久回数との関係を示すグラフ
１…軸、２，３，４…プレート、５…スプリング、６…
圧電素子。
圧電素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−106881（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−142976（ＪＰ，Ａ) 実開 昭59−15437（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01L 41/22
Claims (1)
- 【請求項１】 圧電材料を素子形状に成形し次いで焼成
した後、電極部を設け電界を印加して分極処理するよう
にした圧電素子の製造方法において、前記分極処理は素
子として使用する際に応力が加わる方向に当該応力以上
の応力を加えた状態で応力と垂直方向に電界を印加して
行なうようにしたことを特徴とする圧電素子の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24696491A JP3094549B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 圧電素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24696491A JP3094549B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 圧電素子の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0563253A JPH0563253A (ja) | 1993-03-12 |
| JP3094549B2 true JP3094549B2 (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=17156345
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24696491A Expired - Fee Related JP3094549B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 圧電素子の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3094549B2 (ja) |
-
1991
- 1991-08-30 JP JP24696491A patent/JP3094549B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0563253A (ja) | 1993-03-12 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20000704 |
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