JPH06245552A - 圧電アクチュエータの特性回復方法 - Google Patents

圧電アクチュエータの特性回復方法

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JPH06245552A
JPH06245552A JP2449393A JP2449393A JPH06245552A JP H06245552 A JPH06245552 A JP H06245552A JP 2449393 A JP2449393 A JP 2449393A JP 2449393 A JP2449393 A JP 2449393A JP H06245552 A JPH06245552 A JP H06245552A
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JP
Japan
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temperature
piezoelectric actuator
signal
piezoelectric
voltage
Prior art date
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Pending
Application number
JP2449393A
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English (en)
Inventor
Michiyuki Masuda
道幸 増田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温下での使用により劣化した特性を回復し
得る圧電アクチュエータの特性回復方法を提供する。 【構成】 圧電アクチュエータ1に取り付けられたセン
サ2により圧電アクチュエータ1の温度を検知し、この
温度信号を検知回路3へ入力する。検知回路3は、圧電
アクチュエータ1の温度下降中における前記温度信号が
キュリー温度の45〜55%に相当する範囲の温度であると
きは検知信号としてコントロールプリアンプ4へオン信
号を出力し、この範囲外であるときはオフ信号を出力す
る。コントロールプリアンプ4では前記オン信号を受け
ると定格電圧の 1.1〜 1.4倍の電圧をアンプ5が出力す
るような信号をアンプ5へ与え、前記オフ信号を受ける
とフィードバック信号をアンプ5へ与え、アンプ5によ
り圧電アクチュエータ1は前記信号に応じた電圧が印加
される。これにより再分極が起こり、初期特性を回復さ
せることが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温下での使用により
劣化した圧電特性を回復し得る圧電アクチュエータの特
性回復方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電アクチュエータは、電圧を印加する
ことによって圧電体が変位することを利用したものであ
り、新しい変位素子として光学,精密機械,小型モータ
等の分野におけるニーズが急増している。なかでもセラ
ミックスを使用した圧電アクチュエータは、機械的な傷
害が少なく、応答速度が高い等の効果を実現することが
可能である。そして、より優れた機能を得るためには、
より大きな変位量を得る必要がある。そこで図2に示す
如く圧電体1と内部電極2とを交互に積層し、1つおき
の内部電極2に+の外部電極3と−の外部電極3とを接
続した構造が採用されている。
【0003】一般に圧電アクチュエータの使用温度範囲
は、圧電セラミックスの特性からキュリー温度の約半分
以下が適当であるとされている。これは、この範囲を越
えて繰り返し使用すると分極が消失して圧電体の圧電性
が徐々に劣化し、初期の性能を維持することが困難とな
るからである。例えばキュリー温度が 210℃の圧電アク
チュエータであれば80℃を上限温度とするなど、キュリ
ー温度の 1/3〜1/2 以下で使用することが通常であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】雰囲気温度が高い部分
には、キュリー温度が高い圧電アクチュエータを使用す
ればよいが、キュリー温度が高い圧電アクチュエータは
キュリー温度が低い圧電アクチュエータに比べて機械的
変位量が少ないので、感度が悪くほとんど使用していな
いのが現状である。
【0005】本発明者は鋭意研究の結果、キュリー温度
の1/2 以上(キュリー温度以下)の温度で圧電アクチュ
エータを使用しても、その後の降温中においてキュリー
温度の45〜55%に相当する温度範囲で、圧電磁器の定格
電圧の 1.1〜 1.4倍の電圧を印加すれば、再分極が起こ
り初期状態とかわらない良好な圧電特性を回復し得るこ
とを発見した。本発明は、斯かる知見に基づいてなされ
たものであり、降温中におけるキュリー温度の45〜55%
に相当する温度範囲で、圧電磁器の定格電圧の 1.1〜
1.4倍の電圧を印加することにより、従来よりも高温域
での使用を可能とする圧電アクチュエータの特性回復方
法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る圧電アクチ
ュエータの特性回復方法は、圧電磁器を使用した圧電ア
クチュエータを、前記圧電磁器のキュリー温度の略1/2
以上、キュリー温度以下の温度で使用することにより劣
化した特性を回復させる方法であって、使用温度からの
降温中、キュリー温度の45〜55%に相当する温度範囲で
あるときに、前記圧電磁器の定格電圧の 1.1〜 1.4倍の
電圧を印加することを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明にあっては、キュリー温度の略1/2 以上
(キュリー温度以下)の温度で圧電アクチュエータを使
用しても、その後の降温中においてキュリー温度の45〜
55%に相当する温度範囲で、圧電磁器の定格電圧の 1.1
〜 1.4倍の電圧を印加することにより、再分極が起こり
初期状態とかわらない良好な圧電特性を回復し得る。従
って従来より高温域での使用が可能となる。前記定格電
圧とは、圧電アクチュエータ使用上の規格により定めら
れた定格電圧である。
【0008】印加電圧を 1.4倍より高くすると、電源
等、圧電アクチュエータの電圧耐性に負担がかかり、そ
の負担を低減するには、余分なコスト上昇,短寿命化
等、新たな問題が生じてくる。また 1.1倍より低くする
と、初期特性の回復は困難である。さらに上述のキュリ
ー温度の45〜55%という温度範囲は、最も初期特性に近
い特性を回復し得る温度範囲である。
【0009】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
き具体的に説明する。図1は本発明に係る圧電アクチュ
エータの特性回復方法を実施するために使用する装置構
成を示すブロック図である。図中1は、本発明方法が適
用される、キュリー温度が 210℃の圧電アクチュエータ
であり、本出願人の製造によるPSA-15C-5AT である。こ
の圧電アクチュエータ1には温度を検知するためのセン
サ2が取り付けてあり、センサ2が検知した温度信号は
検知回路3へ入力するようになしてある。検知回路3で
は、圧電アクチュエータ1の温度下降中における前記温
度信号がキュリー温度の45〜55% (95〜 115℃) に相当
する温度範囲内であるときは検知信号としてオン信号を
コントロールプリアンプ4へ出力し、この範囲外である
ときはオフ信号を出力するようになしてある。
【0010】コントロールプリアンプ4は、オン信号が
入力されると定格電圧の 1.1〜 1.4倍の電圧をアンプ5
が出力するような信号をアンプ5へ出力し、またオフ信
号が入力されるとフィードバック信号をアンプ5へ出力
するようになっている。アンプ5はコントロールプリア
ンプ4から入力される信号に応じた電圧を圧電アクチュ
エータ1に印加するものである。コントロールプリアン
プ4の入力端子6へは、定格電圧の何倍の電圧を圧電ア
クチュエータ1に印加するかを決定するための制御信号
を図示しない回路より入力するようになしてある。
【0011】以上の如き構成の回路を使用して、常温と
150℃とにおける30分間の駆動を交互に行い、圧電アク
チュエータ1の温度下降中、キュリー温度の45〜55%
(95〜115℃) に相当する温度範囲内であるときに定格電
圧( 150V)の 1.1倍( 165V)の電圧を印加した。そ
してこのサイクルを10回実施した後の圧電アクチュエー
タ1の圧電特性を測定した。また、本発明方法を使用し
ない場合も同様、 150℃と常温とにおける駆動を10サイ
クル行った後、圧電特性を測定した。これらの結果を、
夫々の初期特性と共に表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】表1より明らかな如く、本発明方法を使用
した場合と使用しない場合とでは変位,容量の変化に明
確な差が見られ、しかも本発明方法では初期特性と同等
の値が得られ本発明方法の有効性が示された。なお、上
述のような温度変化のサイクルを実施し、最後のサイク
ルが終了する時点で本発明方法を適用しても、良好な結
果が得られた。
【0014】また他の実施例として 150℃で1時間駆動
した後、本発明方法を適用した場合の結果を表2に示
す。表2より明らかな如く、この場合も初期特性と略同
等の値を示し、良好な結果が得られた。
【0015】
【表2】
【0016】
【発明の効果】以上のように本発明に係る圧電アクチュ
エータの特性回復方法では、キュリー温度の略1/2 以上
(キュリー温度以下)の温度で圧電アクチュエータを使
用しても、その後の降温中においてキュリー温度の45〜
55%に相当する温度範囲で、圧電磁器の定格電圧の 1.1
〜 1.4倍の電圧を印加することにより、再分極が起こり
初期状態とかわらない良好な圧電特性を回復し得る。従
って従来より高温域での使用が可能となるので、真空の
ベーキング装置,自動車のエンジン周辺等,温度上昇が
予想される部分への適用が可能となる等、本発明は優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電アクチュエータの特性回復方
法の実施に使用する装置構成を示すブロック図である。
【図2】積層型圧電アクチュエータを示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 圧電アクチュエータ 2 センサ 3 検知回路 4 コントロールプリアンプ 5 アンプ 6 入力端子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電磁器を使用した圧電アクチュエータ
    を、前記圧電磁器のキュリー温度の略1/2 以上、キュリ
    ー温度以下の温度で使用することにより劣化した特性を
    回復させる方法であって、使用温度からの降温中、キュ
    リー温度の45〜55%に相当する温度範囲であるときに、
    前記圧電磁器の定格電圧の 1.1〜 1.4倍の電圧を印加す
    ることを特徴とする圧電アクチュエータの特性回復方
    法。
JP2449393A 1993-02-12 1993-02-12 圧電アクチュエータの特性回復方法 Pending JPH06245552A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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