JP2750926B2 - チャージアンプ - Google Patents

チャージアンプ

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JP2750926B2
JP2750926B2 JP1320476A JP32047689A JP2750926B2 JP 2750926 B2 JP2750926 B2 JP 2750926B2 JP 1320476 A JP1320476 A JP 1320476A JP 32047689 A JP32047689 A JP 32047689A JP 2750926 B2 JP2750926 B2 JP 2750926B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は圧電素子などのバッファとして用いるのに好
適なチャージアンプに関するものである。
[従来の技術] 移動体、回転体の振動、トルク、荷重などを圧電素子
を用いて検出する場合、その検出出力を取出すために高
入力インピーダンスのチャージアンプが用いられ、回転
体あるいは移動体に組込まれる。チャージアンプの出力
は無線,光送信,電磁誘導などの伝送手段を介して固定
側に送信される。
第4図は従来のチャージアンプの一例を示す回路図で
ある。
演算増幅器(以下、オペアンプと略す)1の反転入力
端子には圧力、加速度などを検出するセンサとしての圧
電素子2が接続され、反転入力端子と出力端子との間に
抵抗3とコンデンサ4が並列に接続されている。また、
抵抗3と並列にリセット用のスイッチ5が接続されてい
る。
このような構成においては、オペアンプ1が電荷増幅
器として機能し、圧電素子2に発生した電荷Qに対し、
V0=−Q/Cn(但し、Cnはコンデンサ4の静電容量)で示
される電圧出力が得られるような増幅を行う。この式か
ら明らかなように、オペアンプ1の出力電圧はCnの値に
依存し、小さいほど出力値が大きくなる。
また、V0は時間とともに減衰するが、その値はVn=V0
e−t/τ(但し、τは時定数であって、τ=CnRnで示さ
れ、Rnは抵抗3の抵抗値である)で示される。このVn
減衰を小さくするためには、τを大きくする必要があ
り、このためにはRnの値を非常に大きくする必要があ
る。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記した従来技術にあっては、チャージアン
プの出力を大きくしようとすると、入・出力間に接続さ
れる抵抗を超高抵抗にする必要がある。ところが、この
ような超高抵抗は、次のような問題を有している。
(1) 製作が困難である。
(2) 高価になる。
(3) 取扱いに注意を要する(手の油や汚れなどの付
着により、抵抗値が大きく変化する)。
(4) 大気中の湿度によって抵抗値が低下し、安定性
が悪くなる。
このため、時定数τを大きくすることに限界がある。
また、時定数τを所定値にできたとしても、オペアンプ
の入力バイアス電流の影響で出力がドリフトし、安定性
を損なうという問題もある。
さらに、時定数τを無限大にする場所のためにリセッ
ト用のスイッチを設けているが、スイッチのケースの絶
縁性が大気中の湿度によって低下することから、1012Ω
以上の絶縁性を確保することは困難であった。このこと
も時定数τを大きくするための障害の1つになってい
た。また、スイッチに高絶縁性のものを用いようとする
と、高価になるとともに入手も容易ではない。
本発明の目的は、超高抵抗や高絶縁度のスイッチを用
いることなく所望の時定数及び高安定度が得られるよう
にしたチャージアンプを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために本発明は、抵抗値R0の抵抗
と容量C0のコンデンサよりなる時定数回路を入出力間に
備えると共に、入力端に接続された圧電素子の出力電荷
を増幅するチャージアンプ部と、該チャージアンプ部の
出力を抵抗値R1の抵抗を介して入力すると共に、オペア
ンプの入出力間に並列に接続される抵抗値R2の抵抗、容
量C1のコンデンサとリセット用スイッチを備えて前記チ
ャージアンプ部の出力電圧を積分する積分回路部と、該
積分回路部の出力電圧と前記チャージアンプ部の出力電
圧を加算する加算手段とを具備し、前記の各抵抗値と容
量の関係をC0R0=C1R1に設定し、C1R2により時定数を定
めることを特徴とするものである。
[作用] 上記した手段によれば、積分手段と加算手段とより成
る積分回路部をチャージアンプ部に接続し、前記積分回
路部に時定数を決定するコンデンサ及び抵抗を設けるよ
うにした結果、移動体や回転体の側に時定数を設けずに
済むようになる。従って、雰囲気の影響を受けることが
無いため、特殊な抵抗やスイッチを用いる必要が無く、
安定性を損なうことなく所望の時定数を得ることが可能
になる。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明によるチャージアンプの一実施例を示
す回路図である。尚、第1図では第4図と同一であるも
のには同一引用数字を用いたので、以下においては重複
する説明を省略する。
本実施例は、第1図に示すように第4図に示した構成
からスイッチ5を除去した構成のチャージアンプ部6に
対し、積分回路部10を接続した構成に特徴がある。積分
回路部10はオペアンプ11による積分回路A,オペアンプ12
による反転加算回路B、及びオペアンプ13による加算回
路Cから構成されている。
積分回路Aはオペアンプ11,オペアンプ1の出力端子
とオペアンプ11の反転入力端子との間に接続される抵抗
14,オペアンプ11の入・出力間に接続されるコンデンサ1
5,このコンデンサ15に並列接続される抵抗16,及びコン
デンサ15に並列接続されるリセット用のスイッチ17から
成る。
また、反転加算回路Bはオペアン12,このオペアンプ1
2の反転入力端子とオペアンプ11の出力端子との間に接
続される抵抗18,及びオペアンプ12の入・出力間に接続
される抵抗19から成る。
さらに、加算回路Cは、オペアンプ13,このオペアン
プ13の反転入力端子とオペアンプ1の出力端子との間に
接続される抵抗20,オペアンプ13の反転入力端子とオペ
アンプ12の出力端子との間に接続される抵抗21,及びオ
ペアンプ13の入・出力間に接続される抵抗22から成る。
次に、以上の構成による実施例の動作について説明す
る。以下においては、抵抗3の抵抗値をR0,コンデンサ
4の容量をC0,コンデンサ15の容量をC1,抵抗14の抵抗
値をR1,及び抵抗16の抵抗値をR2とする。
オペアンプ1の出力端子には出力電圧V1が生じるが、
この出力電圧V1は次式で示される。
V1=−V0e−t/τ この出力電圧V1は、積分回路Aに印加され、この積分
回路Aのオペアンプ11からは出力電圧V2が出力される。
そして、出力電圧V2は次式で示される。
この出力電圧V2は、反転加算回路Bのオペアンプ12に
よって反転され、その出力電圧は、 V3=−V2 となる。この出力電圧V3は、抵抗21を介して加算回路C
のオペアンプ13の反転入力端子に印加される。
一方、オペアンプ1の出力電圧V1も抵抗20を介してオ
ペアンプ13の反転入力端子に印加され、オペアンプ13に
よって出力電圧V1と出力電圧V3との加算が、以下のよう
に行われる。
V4=−(V1+V3)=V2−V1 また、V4は、次式で表される。
V4= (C0R0/C1R1)・V0(1−e-t/C0R0)+V0e-t/C0R0 =V0(e-t/C0R0−(C0R0/C1R1)・e-t/C0R0+(C0R0/C1
R1) ここで、C0R0=C1R1とすると、 V4=V0となる。
即ち、C0R0=C1R1とすることにより、出力の時定数τ
は従来のC0R0に代えてC1R2とすることができる。従っ
て、C0R0=C1R1の関係を保持しながらC1を大きくするこ
とにより、R0,R2を比較的小さな値にしながら、所望の
時定数を得ることが可能になる。
また、本実施例では、積分のリセット用のスイッチ17
が積分回路Aに設けられているため、C0R0=C1R1の関係
が保持されさえすれば、C1を大きくすることができ、ケ
ースなどの影響を受けることが無く、時定数を従来に比
べて大きくすることが可能になる。
ところで、従来のチャージアンプでは、時定数CnRn
大きくすると、アペアンプ1の入力バイアス電流の影響
によってドリフトが生じていたが、本発明ではコンデン
サC1の値を大きくすることにより、オペアンプ11の入力
バイアス電流の影響を小さくすることができる。
また、オペアンプ1の入力バイアス電流の影響は、第
2図に示すように、オペアンプ11の入力部に調整用の可
変抵抗23を設けて調整を行うことにより、キャンセルす
ることができる。
さらに、従来構成では、時定数τ(=Cn,Rn)を可変
にしたい場合、利得を一定にすると、Cnを一定としてRn
を可変することになるが、前記したように、Rnを超高抵
抗にすることには問題がある。しかし本発明では、第3
図に示すようにオペアンプ13の出力端子に抵抗値R24
可変抵抗24を接続することにより、時定数(τ=C
3R24)を可変にすることが可能になる。
また、従来においては、テレメータによってチャージ
アンプ出力を伝送する場合、出力信号の他、時定数切換
用信号、リセット用信号の授受を必要とし、伝送系が複
雑であった。これに対し本発明では、チャージアンプ部
6を移動体あるいは回転体側に設けることができ、時定
数切換やリセットなどを固定側で行うことが可能にな
る。
従って、テレメートに際しては、チャージアンプ部の
出力信号のみを伝送すればよく、伝送系を簡略にするこ
とができる。
尚、第1図の構成において、積分回路部10はA/D変換
器、デジタル演算器、D/A変換器による構成とすること
も可能である。このような構成とすることにより、時定
数切換,積分リセット,ドリフト補正などをデジタル処
理することが可能になる。これにより、自動化及び高精
度化を図ることができる。
[発明の効果] 以上説明した通り、本発明によれば、抵抗値R0の抵抗
と容量C0のコンデンサよりなる時定数回路を入出力間に
備えると共に、入力端に接続された圧電素子の出力電荷
を増幅するチャージアンプ部と、該チャージアンプ部の
出力を抵抗値R1の抵抗を介して入力すると共に、オペア
ンプの入出力間に並列に接続される抵抗値R2の抵抗、容
量C1のコンデンサとリセット用スイッチを備えて前記チ
ャージアンプ部の出力電圧を積分する積分回路部と、該
積分回路部の出力電圧と前記チャージアンプ部の出力電
圧を加算する加算手段とを具備し、前記の各抵抗値と容
量の関係をC0R0=C1R1に設定し、C1R2により時定数を定
めることを特徴とするので、特殊な抵抗やスイッチを用
いることなく、時定数を大きくすることができ、かつ安
定化及びローコスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるチャージアンプの一実施例を示す
回路図、第2図は入力バイアス電流の影響を除去するた
めの回路構成を示す回路図、第3図は時定数を可変する
ための回路構成を示す回路図、第4図は従来のチャージ
アンプの一例を示す回路図である。 図中. 1,11,12,13:オペアンプ 2:圧電素子 3,14,16,18,19,20,21,22:抵抗 4,15:コンデンサ 6:チャージアンプ部 17:スイッチ 23,24:可変抵抗 A:積分回路 B:反転加算回路 C:加算回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抵抗値R0の抵抗と容量C0のコンデンサより
    なる時定数回路を入出力間に備えると共に、入力端に接
    続された圧電素子の出力電荷を増幅するチャージアンプ
    部と、 該チャージアンプ部の出力を抵抗値R1の抵抗を介して入
    力すると共に、オペアンプの入出力間に並列に接続され
    る抵抗値R2の抵抗、容量C1のコンデンサとリセット用ス
    イッチを備えて前記チャージアンプ部の出力電圧を積分
    する積分回路部と、 該積分回路部の出力電圧と前記チャージアンプ部の出力
    電圧を加算する加算手段とを具備し、 前記の各抵抗値と容量の関係をC0R0=C1R1に設定し、C1
    R2により時定数を定めることを特徴とするチャージアン
    プ。
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