JP3094122U - 吊りワイヤ長調整ジグ - Google Patents

吊りワイヤ長調整ジグ

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JP3094122U JP2002007325U JP2002007325U JP3094122U JP 3094122 U JP3094122 U JP 3094122U JP 2002007325 U JP2002007325 U JP 2002007325U JP 2002007325 U JP2002007325 U JP 2002007325U JP 3094122 U JP3094122 U JP 3094122U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】玉掛揚重作業において、重心位置の500mm
程度のずれに対応するに十分な吊りワイヤ長さの調整が
でき、細かな調整が可能で、材料の手配や製作が容易
で、取り扱い操作が簡単で、かつ、汎用性のある吊りワ
イヤ長調整ジグを提供することである。 【解決手段】吊りワイヤの長さを調整する板状のジグで
あって、吊荷に取付けるための吊荷用ピン穴5を有する
部分6と、吊りワイヤ7に付けたシャックル9を取付け
るための間隔を置いて設けられた複数のシャックル用ピ
ン穴10a〜10fを有する部分11からなり、部分1
1のうちシャックルとの干渉を生じる部分の上辺11a
が、上に凸に湾曲していることを特徴とする吊りワイヤ
長調整ジグ1。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、玉掛揚重作業において吊りワイヤの長さを調整するジグに関するも のである。
【0002】
【従来の技術】
玉掛揚重作業において、吊荷を適切な姿勢に保ってつり上げることが、吊荷の 保全のため、作業の安全のため、さらには、作業の美観のためにも重要である。 吊荷を適正な姿勢の保つには、吊荷の重心位置と吊荷の吊り点に注目し、吊荷の 重心位置の真上に揚重機器のフックがくるように吊りワイヤの長さを選定する。 しかし、吊荷の製作誤差や設計時に考えていなかった荷重の付加により、大型 のものでは500mm程度の重心のずれを生じることがある。重心のずれが生ず れば、吊り上げた時に実際の重心がフックの真下に来るように吊荷は傾いて適正 な姿勢を保ち得ない。
【0003】 このような事態が生じたときは、吊りワイヤの長さを調節して適正な姿勢に矯 正する。 吊りワイヤの長さの調整には、従来 それぞれの状況に応じて次のような各種 の方法が採られてきたが、いずれも問題があった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
一つの方法は、吊りワイヤの途中にチェーンブロックを挟み、チェーンブロッ クを操作して吊りワイヤ全体の長さを調整する方法である。吊荷の重量が軽い場 合によく用いられる方法であるが、100tonクラスの大重量の吊荷の場合に は大容量のチェーンブロックを特注する必要があるので手配や費用が大変であり 、また、チェーンブロック自体の重量も大きくその取り扱い作業が大変になる。
【0005】 二つ目の方法は、図6に示すように、吊りワイヤと吊荷の結合に使うシャック ルの複数掛けによる方法である。例えば、最初は図6(b)に示すようにシャッ クルを2個用いて吊りワイヤを掛け、吊りワイヤ長を短くしたい場合は、図6( a)のように1個をはずし、長くしたい場合には図6(c)のようにシャックル を1個ずつ増やして掛けて調整を図る。 この方法では、当然シャックルの長さの整数倍でしか長さの調整ができず、大 重量の吊荷を吊る場合にはシャックルそのものも大きくなり、長さも、例えば4 55mmと言った寸法になるので、1個追加する毎にそれに相当する長さだけ変 化し、きめ細かな調整は不可能である。
【0006】 三つ目の方法は、図7に示すような通称「タンザク」と呼ばれる複数のピン穴 を開けた2枚の細長い板を用い、ワイヤ長さを調整する必要量に応じて、適当な ピン穴を選定して吊りワイヤを固定するピンを挿入する方法である。 この方法では、図6の方法に比べ細かな長さ調整が可能であるが、大重量の吊 荷を吊るワイヤは径が70mmにも達するので、たまたまワイヤをタンザクに取 付けようとしたときに図7(b)に示すようにワイヤ端のアイ(ワイヤロープの 端末を環状にして作った目穴)部分が2枚のタンザクと平行に向いていれば問題 ないが、アイ部分が仮想線で示すようにタンザクに平行でない場合は、そのねじ れを人力で修正してタンザクの間に挿入することはほとんど不可能という問題が ある。
【0007】 この場合、吊りワイヤとタンザクの結合にシャックルを使えば、吊りワイヤの ねじれは問題にならなくなる。しかし、図8(a)のようにタンザクの端のピン 穴を選定した場合には問題がないが、図8(b)のようにタンザクの根本のピン 穴を選定した時にはシャックルや吊りワイヤとタンザクが干渉してしまい、無理 な力が生じて使用に耐えない。 この問題を解決するには、一番根本のピン穴を使用してもシャックルが干渉し ない短い長さのタンザクにすればよいが、その場合は吊りワイヤ長の調整しろが 制限されてしまうという問題が生ずる。
【0008】 さらに、図9に示すようにネジ式で調整する方法もある。 この方法では、ナットを回すことによりワイヤ全長の連続的な微調整が可能で あるが、ワイヤ長の100mm単位の調整には大変手間と時間がかかり、大型の 吊荷の調整には不適当である。さらに、図9のジグは吊りワイヤを取付けた状態 で吊荷に取付けられないので、まずジグのみ吊荷の吊り軸に取付け、その後 吊 りワイヤをジグにシャックルで取付ける手順となるが、吊荷に付けたときにこの ジグ単体では回転して下を向いてしまうので、吊りワイヤの接続作業が困難にな る。
【0009】 そこで、本考案が解決しようとする課題は、重心位置の500mm程度のずれ に対応するに十分な吊りワイヤ長さの調整ができ、細かな調整が可能で、材料の 手配や製作が容易で、取り扱い操作が簡単で、かつ、汎用性のある吊りワイヤ長 調整ジグを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本考案の吊りワイヤ長調整ジグは、玉掛揚重作業の 吊りワイヤの長さを調整する板状のジグであって、吊荷に取付けるための吊荷用 ピン穴を有する部分と、吊りワイヤに付けたシャックルを取付けるための間隔を 置いて設けられた複数のシャックル用ピン穴を有する部分からなり、後者の部分 のうちシャックルとの干渉を生じる部分の上辺が、上に凸に湾曲していることを 特徴とする。 ここで、シャックル用ピン穴を有する部分は一枚の板で構成されても良いし、 複数枚の板を積層して一体化した板により構成されてもよい。
【0011】 一般に大型の吊荷は2点吊りをするので、吊りワイヤは図4(a)に示すよう に揚重機器のフックから斜めに張られた状態で使用される。 揚重作業は、まず吊荷用ピン穴を用いて本考案のジグを吊荷の一つの吊り点に 取付け、一端にシャックルを付けた1本の吊りワイヤの他端を揚重機器のフック に掛け、そのシャックルを本考案のジグのシャックル用ピン穴に取付ける。もう 1本の吊りワイヤは通常の使用方法に従い、一端はシャックルを介して吊荷の別 の吊り点に取付けられ、他端は揚重機器のフックに掛けられる。その状態でフッ クを上げて吊り上げていく。 この吊り上げの状態、すなわち、吊りワイヤがピンと斜めに張られた状態で、 シャックルのシャックル用ピン穴に固定したのとは反対の側、すなわち、吊りワ イヤを掛けた側がジグに当たらない所までジグの先端の部分を下向きに曲げた形 にしてやれば、シャックル用ピン穴を有する部分の先端部分の余長をシャックル の長さより長くしても、シャックルとジグとの干渉を避けることができる。
【0012】 本考案のジグでは吊りワイヤ長の調整のため複数のシャックル用ピン穴が並ん でいるので、どのピン穴を選択したも吊りワイヤがピンと斜めに張られた状態で シャックルとジグとの干渉が生じないように、順次ジグの先端の方を下向きに曲 げてやる。 順次ジグの先の方を下向きに曲げていくことにより、シャックル用ピン穴を有 する部分が上に凸に湾曲した形となる。 もっともシャックルとジグとの干渉を避けるのが目的であるから、シャックル 用ピン穴を有する部分の先端部分、すなわち、シャックルとの干渉が生じない部 分は直線であっても良いし、逆に上に凹の曲線であっても良い。 同じ理由から、ジグの下辺は直線でも良いし、吊荷との関係で決まる適当な形 状でも良く、ジグの上辺の該当部分が上に凸に湾曲していればよい。
【0013】 この形状を取ることにより、吊荷の重心位置の500mm程度のずれに対応で きるようにシャックル用ピン穴を有する部分を十分長くとった場合でも、いずれ のピン穴を選定してシャックルを取付ようとジグとの干渉を回避できる。 また、吊荷用ピン穴を有する部分を共有できるように吊荷の吊りラグを設計し ておくことにより、あるいは、吊荷用ピン穴を有する部分のみ吊荷の吊りジグに 合わせて一部改造することにより、一つ本ジグを製作しておけば、他の吊荷にも 容易に流用できる汎用性を有する。 なお、シャックル用ピン穴を順次繋ぐ線も上辺の形状に合わせて上に凸にして やることにより、ピン穴とジグの上辺の距離がほぼ一定となって、強度上有利で ある。
【0014】 シャックルを使うことにより、シャックル用ピン穴を有する部分はタンザクの ように板を2枚にする必要はなく1枚の板で十分であり、また、1枚の板の方が シャックルの取付け作業が容易になる。勿論 強度上の必要があれば複数枚の板 を溶接等により積層して一体化して用いても良い。 なお、吊荷用ピン穴を有する部分は、吊荷側に合わせた形状にする必要があり 、板の枚数もそれにより決定される。
【0015】 この構成を取ることにより本考案の吊りワイヤ長調整ジグは、重心位置の50 0mm程度のずれに対応するに十分な吊りワイヤ長さの調節ができ、タンザクを 用いた場合同様の細かな調整が可能で、汎用の板材を用いてできるので手配が簡 単で、費用がかからず、溶接や穴明け加工等により現地で簡単に製作でき、吊荷 への取付は簡単な上、吊りワイヤとはシャックルを使って容易に取付けられるの で取り扱いが容易で、吊りワイヤのねじれ直しやナットを延々と回転させる手間 は不要なので操作が容易で、かつ、一つ製作しておけば他の吊荷にも容易に流用 できる汎用性を有する。
【0016】 さらに、本考案の吊りワイヤ長調整ジグは、吊荷用ピン穴と各シャックル用ピ ン穴との距離が等差級数となっていることを特徴とする。
【0017】 上述のようにシャックル用ピン穴を順次繋ぐ線も上辺の形状に合わせて上に凸 にしてやる方がジグを作るのが容易である。この場合には、各シャックル用ピン 穴と吊荷用ピン穴を結ぶ線は一本の直線ではなく、少しずつずれて扇の骨状に広 がった形となる。 したがって、シャックル用ピン穴同士の間隔を等しくなるようにピン穴の位置 を決めるのではなく、吊荷用ピン穴と各シャックル用ピン穴との距離が等差級数 となるようにシャックル用のピン穴の位置を決めることにより、使用に当たって 吊りワイヤの調整巾を等間隔にすることができ、調整操作がより容易になる。
【0018】
【考案の実施の形態】
本考案の実施の一形態について図面を参照しながら説明する。なお、本考案は かかる実施の形態には限定されず、本考案の範囲内でその具体的構造に種々の変 更を加えて良いことは言うまでもない。なお、図中、同一の機能を有し類似の形 状を有する部材は、理解を容易にするため同一の番号を付すことにする。
【0019】
【実施例1】 図1は、本考案の吊りワイヤ長調整ジグの第1の実施例の平面図と側面図を、 図2は同実施例に吊荷と吊りワイヤを付けたシャックルを取付けた状態を示す斜 視図を示す。 本実施例の吊りワイヤ長調整ジグ1の本体は、吊荷2の吊りラグ3に吊荷用ピ ン4で取付けるための吊荷用ピン穴5を有する部分6と、吊りワイヤ7に付けた シャックル9を取付けるための間隔を置いて設けられた複数のシャックル用ピン 穴10a〜10fを有する部分11からなっている。
【0020】 図1及び図2では、一例としてシャックル用ピン穴10cにシャックル9を取 付けた状態を示している。 揚重機器のフック(図には示されていない。)を揚げていき、吊りワイヤ7が 斜めにピンと張った状態では、揚重機器のフックと吊荷用ピン穴5を結ぶ一線上 に、シャックル用ピン穴10c、そこに差し込まれたシャックル9のピン12, 吊りワイヤ7を掛けたシャックル9の他端13、及び、吊りワイヤ7が来るよう に、吊りワイヤ長調整ジグ1は吊荷用ピン穴5を中心に回転して、図示された状 態で静止する。
【0021】 このとき、もし 吊りジグがタンザクのように直線上の形態を持っていれば、 吊りワイヤ7が斜めにピンと張った状態では、揚重機器のフックと吊荷用ピン穴 5を結ぶ線上に、シャックル用ピン穴10c、シャックルの他端13、さらに、 タンザクの中心線も一致しようとし、シャックルの他端13とそれに掛けられた 吊りワイヤのアイ部分8は、タンザクの先端部分と干渉してしまう。
【0022】 そこで、まず図1(b)のように作図をして、シャックル用ピン穴10a〜1 0fのそれぞれにシャックル9を掛けた姿を想定し、吊りワイヤのアイ部分8を 掛けた他端13が対応する位置13a〜13fを求め、それがシャックル用ピン 穴を有する部分11の上辺11aに干渉しないように、上辺11aの形状を定め ていく。図から容易に理解できるように、上辺11aは上に凸に湾曲した形状と なる。 吊りジグ1とシャックル9及びそれに掛けられたワイヤのアイ部分8の干渉を 避ければよいのであるから、上辺11aの形状は必ずしも一つとは限らない。ま た、必ずしもスムースな曲線である必要もなく折れ線をつなぎ合わせた形で上に 凸に湾曲していても良い。
【0023】 吊りワイヤの長さを調整するためには、シャックル用ピン穴10a〜10fの いずれを選定するかによって長さが等間隔で調整されるのが望ましい。そのため には、吊荷用ピン穴5と各シャックル用ピン穴10a〜10fの距離が等間隔で あればよい。 そこで、その中で一番短いシャックル用ピン穴10aまでの距離をL、シャッ クル用ピン穴を一つ変えることによる調整しろをDとして、図1(b)に示すよ うに作図をすることにより、シャックル用のピン穴の位置を決めれば、等間隔で の調整が可能である。
【0024】 なお、本実施例ではシャックル用ピン穴を有する部分11を3枚の板11b、 11c,11dを溶接で張り合わせ一体にした形で構成しているが、強度的に十 分であれば1枚の板で構成しても良い。 また、本実施例では吊荷用ピン穴を有する部分6を上記シャックル用ピン穴を 有する部分11を挟むように取付けられた2枚の板6a、6bで構成し、吊荷2 の吊りラグ3を挟み込む形にしてあるが、これも吊荷との結合に最適な形を取れ ば良く、シャックル用ピン穴を有する部分11と一体の1枚の板で構成すること もあり得る。
【0025】
【実施例2】 図3は、本考案の吊りワイヤ長調整ジグの第2の実施例の側面図である。 本実施例の吊りワイヤ長調整ジグ14の本体は、吊荷用ピン穴5を有する部分 6と、吊りワイヤに取付けたシャックルを取付けるための間隔を置いて設けられ た複数のシャックル用ピン穴10a〜10fを有する部分15からなっている。 シャックル用ピン穴を有する部分15の吊荷用ピン穴に近い部分の上辺15a は、第1の実施例と同様に上に凸に湾曲した形状になっている。この構成を取る ことにより、シャックル用ピン穴10a〜10cを使用してシャックル9を掛け たときにシャックル9と部分15の上辺との干渉が避けられる。 一方、シャックル用ピン穴10eや10fを使用してシャックル9を掛けると きには、図から明らかなようにシャックル9とシャックル用ピン穴を有する部分 15との干渉は起こりえないので、必ずしも、部分15の上辺15bを上に凸に 湾曲させる必要はなく、本実施例のように上に凹に湾曲させても良い。 また、シャックル用ピン穴を有する部分15の下辺15cは、シャックルとの 干渉の問題がないので図のように直線でも良いし、吊荷への取付け時の安定性を 考えて足15dを持たせる等、種々の形状を取ることができる。
【0026】 次に、本考案の吊りワイヤ長調整ジグを用いて、吊りワイヤの長さを調整する 方法を説明する。 図4は重心が想定位置からずれた吊荷を吊り上げた状況を、また図5は本考案 の吊りワイヤ長調整ジグを操作して、吊りワイヤ長を調整した後の吊り上げ状況 を示す説明図である。 図4(a)のように台座16の上に置かれた吊荷2を吊り上げるに当たって、 吊りワイヤ7aは本考案の吊りワイヤ長調整ジグ1を介して吊荷2の吊りラグ3 aの取付けてあり、吊りワイヤ7aを掛けたシャックル9aはジグ1のシャック ル用ピン穴10cの取付けられている。 一方、吊りワイヤ7bはシャックル9bを介して、直接吊りラグ3bに取付け てある。 このとき、吊荷2を水平に吊り上げるために、吊荷の重心位置と考えられた点 17の真上に揚重機器のフック18が来るように、吊りジグやシャックルの長さ も考慮に入れて吊りワイヤ7aと7bのそれぞれの全長を調整したものを用意し て揚重の準備を行う。
【0027】 実際の重心が想定された重心位置17と一致していれば、フック18を上げて いくと吊荷2はその軸19を水平に保ったまま吊り上げられていく。 しかし、実際の重心が想定された位置17からずれて位置20にあった場合に は、吊り上げたときに実際の重心位置20がフック18の真下に来るように吊荷 は傾き、図4(b)の姿勢を取ることになる。当然 吊荷の軸19は水平線21 からずれて水平には保たれない。
【0028】 そこで、一旦吊荷2を台座16の上に戻し、図5に示すようにシャックル9a のピンを抜いてジグ1からはずし、適切なシャックル用ピン穴、例えば、10a を選んで再度シャックル9aを取付ければ、極めて容易に吊りワイヤ7aの全長 を変えることができ、図5のように吊荷2の軸19を水平に保つ調整をすること ができる。 調整作業は、吊荷2を台座16の上に戻して、シャックル9aのピンを抜いて ジグ1との結合を解き、再度他のシャックル用ピン穴を用いて再結合させるだけ であるから、特別な重機の準備や延々とネジを回すと言った作業の必要が無く、 極めて容易である。
【0029】
【考案の効果】
以上に説明したとおり、本考案の吊りワイヤ長調整ジグは、吊荷の重心位置の 500mm程度のずれに対応するに十分な吊りワイヤ長さの調節ができ、タンザ クを用いた場合同様の細かな調整が可能で、汎用の板材を用いてできるので手配 が簡単で、費用がかからず、溶接や穴明け加工等により現地で簡単に製作でき、 吊荷への取付は簡単な上、吊りワイヤとはシャックルを使って容易に取付けられ るので取り扱いが容易で、吊りワイヤのねじれ直しやナットを延々と回転させる 手間は不要なので操作が容易で、かつ、一つ製作しておけば他の吊荷にも容易に 流用できる汎用性を持つという効果を有する。
【0030】 さらに、その吊荷用ピン穴と各シャックル用ピン穴との距離を等差級数になる ように構成することにより、吊りワイヤの調整巾を等間隔にすることができ、調 整作業がより容易になるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の吊りワイヤ長調整ジグの第1の実施例
の平面図と側面図である。
【図2】同実施例に吊荷と吊りワイヤを付けたシャック
ルを取付けた状態を示す斜視図である。
【図3】本考案の吊りワイヤ長調整ジグの第2の実施例
の側面図である。
【図4】実際の重心位置が想定位置からずれた吊荷を吊
り上げた状態を示す説明図である。
【図5】本考案の吊りワイヤ長調整ジグを用いて吊りワ
イヤ長を調整した後の吊り上げ状況を示す説明図であ
る。
【図6】従来 吊りワイヤ長の調整に使用されたシャッ
クルの複数掛の方法の説明図である。
【図7】同じくタンザクを用いた調整方法の説明図であ
る。
【図8】タンザクにシャックルを組み合わせて用いた場
合の問題点を示す説明図である。
【図9】従来 吊りワイヤ長の調節に使用されたネジ式
調整方法の説明図である。
【符号の説明】
1 吊りワイヤ長調整ジグ(実施例1) 2 吊荷 3、3a、3b 吊荷の吊りラグ 4 吊荷用ピン 5 吊荷用ピン穴 6 吊荷用ピン穴を有する部分 6a、6b 同部分を構成する板 7、7a、7b 吊りワイヤ 8 吊りワイヤのアイ部分 9、9a、9b シャックル 10a〜10f シャックル用ピン穴 11 シャックル用ピン穴を有する部分 11a 同部分の上辺 11b、11c、11d 同部分を構成する板 12 シャックル用ピン 13 シャックルの他端 13a〜13f シャックルの他端の来る位置 14 吊りワイヤ長調整ジグ(実施例2) 15 シャックル用ピン穴を有する部分 15a、15b 同部分の上辺 15c 同部分の下辺 15d 取付け時に使用する足 16 台座 17 想定された吊荷の重心位置 18 揚重機器のフック 19 吊荷の軸 20 実際の吊荷の重心位置 21 水平線

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 玉掛揚重作業の吊りワイヤの長さを調整
    する板状のジグであって、吊荷に取付けるための吊荷用
    ピン穴を有する部分と、吊りワイヤに付けたシャックル
    を取付けるための間隔を置いて設けられた複数のシャッ
    クル用ピン穴を有する部分からなり、後者の部分のうち
    該シャックルとの干渉を生じる部分の上辺が、上に凸に
    湾曲していることを特徴とする吊りワイヤ長調整ジグ。
  2. 【請求項2】 上記シャックル用ピン穴を有する部分
    が、一枚の板、あるいは、複数枚の板を積層して一体化
    した板により構成される請求項1記載の吊りワイヤ長調
    整ジグ。
  3. 【請求項3】 上記吊荷用ピン穴と上記の各シャックル
    用ピン穴との距離が等差級数となっていることを特徴と
    する請求項1または請求項2いずれか記載の吊りワイヤ
    長調整ジグ。
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