JP3093688U - 収納容器を備えたシート状部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ＩＣメモリカード等の商品を収納する収納容
器を備えた安価なシート状部材を提供すること。 【解決手段】 プラスチックから成る２部分構成の収納
容器部分の一方の外周開放縁部に形成された雄ねじと、
他方の内周開放縁部に形成された雌ねじとを、シート状
部材の切り抜き窓を挟んで螺合により収納容器がシート
状部材に固定される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は誕生日カード、郵便はがき、商品の販売促進用サンプルカード、検診 用サンプル封入シート等の収納容器を備えたシート部材に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の収納部を備えたシート部材として表側シート部材の一部に窓状切り抜き 部を形成し、この切り抜き部には鍔を備えた、サンプル等の小物収容空間形成部 材の凸状部分を嵌め込み、鍔が２枚のシート状の部材によって挟み込まれて保持 されるようにしたものが公知である（特許文献１参照）。

【０００３】 また、郵便物の一部を形成する第１のシート部と、窓状の切り抜き部を有して 、第１シート部に重ね合わされて郵便物として閉じられる第２のシート部との間 に固定され、切り抜き部から突出する郵便物用突出ケースを有するシート部材が 公知である（特許文献２参照）。

【０００４】

【特許文献１】 実用新案登録第３００８６８５号公報（図１、図４）

【特許文献２】 特許第２９６８７６２号公報（図１２、図１８、図１９）

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし公知の収納部を備えたシート部材は第１シートと第２シートとの間に収 納部を挟み込んで収納ケースを保持することを要し、それを１枚化するには第１ シートと第２シートとを接着しなければならず、収納部をシートから切離すと再 び接着等の操作を行わなければならず不便であった。しかも構造が複雑で製作工 程も煩雑であるという欠点を有している。

【０００６】 本考案は極めて簡単な構造の、収納容器を備えたシート状部材を、製作コスト を低減して製作できるようにすることである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の請求項１のシート状部材はシート状部材と該シート状部材にあけられ た切り抜き窓縁を挟んで固定される２部分構成のプラスチック収納容器とを有し ており前記２部分構成の収納容器の前記シートを挟んで取付けられる一方の容器 部分の外周開放縁部に形成された雄ねじと、もう一方の容器部分の内周開放縁部 に形成された雌ねじとの螺合によりシート状部材に固定されていることを特徴と している。

【０００８】 請求項２のシート状部材は２部分構成の収納容器の少なくとも一方の容器部分 が着色又は無着色の透明なプラスチックから成ることを特徴とする。

【０００９】 請求項３のシート状部材は、２部分構成の収納容器部分の少なくとも一方が半 透明プラスチック又は不透明プラスチックから成ることを特徴としている。

【００１０】 請求項４のシート状部材は、２部分構成の収納容器の少なくとも一方にフラン ジが形成されていることを特徴としている。

【００１１】 請求項５のシート状部材は、２部分構成の収納容器の両容器部分がねじ連結の 代わりに嵌合により連結されていることを特徴としている。

【００１２】 請求項６のシート状部材は、シート部材にあけられた切り抜き窓縁を挟んで固 定されるプラスチックから成る２部分構成のプラスチック収納容器を有しており 、前記収納容器の容器部分の連結部がヒートシールにより一体化されていること を特徴としている。

【００１３】

【考案の実施の形態】 請求項１によれば切り抜き窓縁を挟んで固定された２部分構成のプラスチック 収納容器部分の一方の外周開放縁部に形成された雄ねじと、他方の収納容器部分 の内周開放縁部に形成された雌ねじとのねじ結合によりシート状部材に収納容器 を取り外し可能に取付けることができ、構成が非常に簡単である。

【００１４】 請求項２によれば２部分構成の収納容器の少なくとも一方が着色または無着色 の透明なプラスチックから成り、外方から収納容器内部のものを可視可能であり 、内容物の挿入忘れなどを防止できる。

【００１５】 請求項３によれば２部分構成の収納容器の少なくとも一方が半透明材又は不透 明材から成るので、両容器部分を半透明又は不透明にすることにより容器へ封入 される物品の秘密化することができるし、光や紫外線などによる物品の劣化を防 止でき、一方の容器部分のみを半透明又は不透明にすることにより細い封入物と か粉粒状の封入物の確認がバックの背景により、容易となる。

【００１６】 請求項４によれば２部分構成の収納容器の連結接合部の少なくとも一方にフラ ンジを設けることによりシート状部材と収納容器部分との当接面積が大きくなり シート状部材への固定力を高めることができる。

【００１７】 請求項５によれば２部分構成の両容器部分がねじ連結の代わりに嵌合により連 結されるため容器は円筒形のみならず角筒形とかハート形とか種々の形状の容器 部分とすることができる。なお嵌合は摩擦により外れないようにぴったり嵌合す るものとか容器壁の弾性変形により保持されるロック突起とロック溝とを有する ように構成できる。

【００１８】 請求項６によれば２部分構成の両容器部分がヒートシールにより一体化されて 連結することにより、封入物を容器への封入固定を迅速に容易に行うことができ 、内部への水分等の浸入を防止できる。

【００１９】

【実施例】

次に本考案の収納容器を備えたシート状部材をその実施例につき図面により詳 しく説明する。

【００２０】 図１は本考案のシート状部材として郵便はがきとした実施例の斜視図で、図２ はプラスチック収納容器が装着されたはがきの一部の横断面図である。

【００２１】 図１においてはがき１に２部分構成の収納容器２が取付られている。この収納 容器ははがき当接部分にフランジ部分３を有する円筒形の収納容器部分４を有し ている。この収納容器の一方の部分４のはがき１への取付側の外周開放縁部に雄 ねじ５が形成されている。収納容器２の他方の部分６ははがき取付側の内周開放 縁部に雌ねじ７を有しており、はがき当接部分にフランジ８を有している。すな わちこの実施例でははがきにあけられた切り抜き窓縁に２部分構成の収納容器が それぞれ容器部分を雄ねじと雌ねじとの螺合により取付けることができる。

【００２２】 なおフランジは収納物が余り重くないときは省略して普通の浅い円筒形の容器 として構成することができる。この収納容器をプラスチックの透明容器とすると きは収納容器に封入された内容物を直接可視でき、不透明な容器とすることによ り内容物の光や紫外線による劣化を防止することができる。またシート上部材の 表面側に位置する透明なプラスチック容器部分の裏側に凸レンズのように球面と することにより収納容器内の封入物を拡大してみることができる。表面側にも凸 レンズを形成することもできる。

【００２３】 なお、はがきの代わりに販売促進用の商品見本を挿入するときは一方の容器半 部を不透明材で構成し背景色の中に商品を明確に浮上がってみえるようにするこ とができる。

【００２４】 ２部分構成のプラスチック収納容器部分にてシート部材の切り抜き窓の縁部を 両側から挟んで螺合連結によりシート部材に簡単に固定でき、のりや接着剤など を全く使用しなくて済むので、おみやげの記念品などを店先で封入してメッセー ジをシート部材に書き手軽に送ることができる。

【００２５】 図３は直方体状の容器から成るプラスチック収納容器を備えたシート状部材の 斜視図であり、図４はそのシート状部材に取付けられた容器の拡大横断面図であ る。

【００２６】 ９はシート状部材であり、その上に直方体状の収納容器１０が装着されている 。この収納容器に例えばＩＣメモリなどの商品が収納される。収納容器の下方の 部分１１は若干の弾性を有しており、下方の部分１１を上方に押込むことにより 収納容器の上方部分１２と嵌合により連結されている。下方の容器部分には嵌合 凸部１３が形成され、上方の容器部分には嵌合凹部１４が形成されておりシート 状部材９を挟んで両部材１１と１２とが締付け固定される。下方の容器部分１１ を上方の容器部分１２に押込む際、容器部分１１の弾性により開放端縁が若干開 拡されて容器部分１２に装着される。取外しは容器部分１１を下方に引張りつつ 容易に取外すことができる。この実施例では嵌合凸部とか嵌合凹部を設けたが両 容器部の少なくとも一方の弾性変形により密着して固定されるように選定するこ ともできる。

【００２７】 なおシート状部材を挟んで取付けられる収納容器の上方の部分と下方の部分と がある程度の剛性を有していれば底付き浅い円筒形であっても角筒形であっても 、少なくとも一方の係合面を粗面化して嵌合することによってシート状部材に良 好に固定することもできる。

【００２８】 さらに本考案により容器部分１１と１２の少なくとも一方を薄い熱により融着 可能なプラスチックから形成し、ヒートシールにより両容器部分の嵌合部分を一 体連結することができる。この場合嵌合凸部や凹部を設けなくてもよく水分の浸 入を防止できる。

【００２９】 なお収納容器の形状は表面形状が円形と長方形の場合について説明したがハー ト形、星形、舟型、三ヶ月型、楕円形をした立体であっても球体であってもよい 。

【００３０】

【考案の効果】

本考案によりシート状部材にプラスチックから成る２部分構成の収容容器をの りとか接着剤を使用せず確実に取付けることができる。しかも請求項１の考案で は収納容器が螺合によりシート状部材に取付けられているので容易に取り外すこ とができ、請求項５の考案では嵌合により脱着可能に取付けることができるが通 常の取り扱い方では両容器部分が分離することはない。

【００３１】 さらに請求項６の考案では２部分構成の両容器部分をヒートシールにより連結 し、水分の浸入等を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の収納容器を備えたシート状部材第１実
施例の斜視図である。

【図２】図１のシート状部材の収納容器装着部分の拡大
横断面略図である。

【図３】本考案の収納容器を備えたシート状部材の第２
実施例の斜視図である。

【図４】図３のシート状部材の収納容器装着部分の拡大
横断面略図である。

【符号の説明】

１ 郵便はがき ２ 収納容器 ３ フランジ ４ 収納容器部分 ５ 雄ねじ ６ 収納容器部分 ７ 雌ねじ ８ フランジ ９ シート状部材 １０ 収納容器 １１ 収納容器の下方部分 １２ 収納容器の上方部分 １３ 嵌合凸部 １４ 嵌合凹部

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シート状部材と該シート状部材にあけら
   れた切り抜き窓縁を挟んで固定される２部分構成のプラ
   スチック収納容器とを有しており、前記２部分構成の収
   納容器が、前記シート状部材を挟んで取付けられる一方
   の収納容器部分の外周開放縁部に形成された雄ねじとも
   う一方の収納容器部分の内周開放縁部に形成された雌ね
   じとの螺合によりシート状部材に固定されていることを
   特徴とする収納容器を備えたシート状部材。
2. 【請求項２】 前記２部分構成の収納容器の少なくとも
   一方の容器部分が着色又は無着色の透明プラスチックか
   ら成ることを特徴とする請求項１記載の収納容器を備え
   たシート状部材。
3. 【請求項３】 前記２部構成の収納容器の少なくとも一
   方が半透明プラスチック又は不透明プラスチックから成
   ることを特徴とする収納容器を備えた請求項１記載のシ
   ート状部材。
4. 【請求項４】 前記２部分構成の収納容器部分の連結接
   合部の少なくとも一方にフランジが形成されていること
   を特徴とする請求項１〜３のいずれか１項記載の収納容
   器を備えたシート状部材。
5. 【請求項５】 ２部分構成の収納容器の両容器部分がね
   じ連結の代わりに嵌合により連結されていることを特徴
   とする請求項１〜４のいずれか１項記載の収納容器を備
   えたシート状部材。
6. 【請求項６】 シート部材と、該シート部材にあけられ
   た切り抜き窓縁を挟んで固定される２部分構成のプラス
   チック収納容器とを有しており、前記収納容器の両容器
   部分の連結部分がヒートシールにより一体化されている
   ことを特徴とする収納容器を備えたシート状部材。