JP3093348B2 - 記録媒体再生装置 - Google Patents

記録媒体再生装置

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JP3093348B2
JP3093348B2 JP03213936A JP21393691A JP3093348B2 JP 3093348 B2 JP3093348 B2 JP 3093348B2 JP 03213936 A JP03213936 A JP 03213936A JP 21393691 A JP21393691 A JP 21393691A JP 3093348 B2 JP3093348 B2 JP 3093348B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録媒体再生装置および
これを用いた記録媒体再生方法に関し、さらに詳しく
は、印字された記録紙上の画像を消去して、印字用とし
て再使用可能な状態にするための装置および方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】所謂、複写や印字等に用いられる記録紙
は、その表面にインクやトナ−を付着させることで可視
画像を担持して記録媒体としての機能を発揮するように
なっている。
【0003】ところで、このような記録紙は、パルプを
原料として作られているが、近年、資源保護の意味にお
いて、再利用することが提案されている。すなわち、上
述した再利用を行う場合の方法としては、脱墨可能なイ
ンクが用いられた記録紙および脱墨不可能なインクが用
いられた記録紙の混在する中で、脱墨可能なインクを用
いられた記録紙を選びだして回収し、これを繊維化して
再生する方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た方法においては、脱墨可能なインクが用いられた記録
紙のみを繊維化することは比較的容易である反面、繊維
化されて再生された記録紙は黒ずんだ状態を呈するため
に再生紙として使用者にあまり好まれないのが現状であ
る。しかも、記録後の記録紙に用いられているインクが
脱墨可能なものであるかを判別することは一般的にいっ
て簡単とはいえず、専門家の判断をあおがなければなら
ない。
【0005】そこで、このようなインクの種別を使用者
以外に判別してもらおうとした場合には、機密性を保持
しなければならない内容を印字された記録紙が該当した
場合にはその処理に問題が生じるため、通常は、このよ
うな記録紙の場合、シュレッダによる廃棄処分とされた
うえで、再生に供される場合がある。
【0006】しかし、このようにシュレッダにより処分
された記録紙においては、上述した脱墨可能な記録紙に
加えて脱墨不可能な記録紙も混在していることも考えら
れ、その中から繊維化可能なものを抽出することはなお
のこと困難となり、しかも、このような記録紙中には、
クリップ等の金属やテ−プ等の異物も混入している場合
があることから、これら異物を取り除かない限り記録紙
としての再生処理が行えない。従って、シュレッダによ
り裁断処理された記録紙は焼却処分とされるのが現状で
あり、資源保護の目的は達成されないことが多い。
【0007】そこで、本発明の目的は、上述した従来の
記録紙再生における問題に鑑み、再生すべき記録紙が得
られた場所、例えば記録装置が設置されているオフィス
等においてだれでもが記録紙の再生を可能にできる装置
を得ることにある。
【0008】この目的を達成するため、請求項1記載の
発明は、印字装置に付設可能な装置であって、同印字装
置により得られた印字済みの記録媒体を給送する手段
と、印字済みの記録媒体に形成されている画像を消去す
る工程を有する再生処理手段と、再生された記録媒体が
再使用可能なものであるかを検出して判別する手段と、
上記判別手段により再使用可能と判断された記録媒体と
再使用不可能と判断された記録媒体とを分離する手段と
を備えてなることを特徴としている。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の記
録媒体再生装置において、再生された記録媒体が再使用
可能なものであるかを検出して判別する手段から再使用
可能な記録媒体と再使用不可能な記録媒体とを分離する
手段に至る間の記録媒体搬送区間の距離(L)が、再生処
理可能な最大記録媒体の長さ(L0)より長く設定されて
いるとともに、上記判別手段の検知幅(B)が再生処理可
能な最大記録媒体の幅(B0)よりも広く設定されている
ことを特徴としている。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1記載の記
録媒体再生装置において、再生処理手段は、印字分解処
理部、乾燥部、クリ−ニング部を備えて構成されている
ことを特徴としている。
【0011】請求項4記載の発明は、印字済みの記録媒
体を給送する手段と、印字済みの記録媒体に形成されて
いる画像を消去する工程を有する再生処理手段と、再生
された記録媒体が再使用可能なものであるかを検出して
判別する手段と、上記判別手段により再使用可能と判断
された記録媒体と再使用不可能と判断された記録媒体と
を分離する手段と、分離された再使用可能な記録媒体を
収容する手段とを備えてなる記録媒体再生装置におい
て、上記再生処理手段内の少なくとも印字を消去するた
めに設けてある印字分解処理部が密閉されていることを
特徴としている。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項1記載の記
録媒体再生装置において、再生処理手段が少なくとも印
字分解処理部と印字分解された記録媒体を乾燥するため
の乾燥部とを備えて構成され、上記乾燥部が密閉されて
いることを特徴としている。
【0013】
【0014】請求項6記載の発明は、記録媒体再生装置
において、印字済みの記録媒体から画像を消去する再生
処理手段と、上記再生処理手段によって処理された記録
媒体が再使用可能か否かを検出して判別する判別手段
と、上記判別手段の判別結果に基づいて記録媒体中の再
使用可能な記録媒体を選別して収容する収容手段と、を
備えていることを特徴とする。
【0015】請求項7記載の発明は、記録媒体再生装置
において、印字済みの記録媒体から画像を消去する再生
処理手段と、上記再生処理手段によって処理された記録
媒体が再使用可能か否かを検出して判別する判別手段
と、再使用可能な記録媒体を収容する第1の収容手段
と、再使用不可の記録媒体を収容する第2の収容手段
と、上記判別手段の判別結果に基づいて再使用可能な記
録媒体を上記第1の収容手段に、再使用不可の記録媒体
を上記第2の収容手段にそれぞれ分離する分離手段と、
を備えていることを特徴とする。
【0016】請求項8記載の発明は、請求項1または請
求項6記載の記録媒体再生装置において、上記判別手段
は、上記再生処理手段によって再生処理された記録媒体
表面の画像の消去状況あるいは画像の残量を検出する検
出部と、上記検出部の検出結果に基づいて再使用可能か
否かを判別する判別部とを備えていることを特徴とす
る。
【0017】請求項9記載の発明は、請求項8記載の記
録媒体再生装置において、上記検出部は、上記再生処理
手段によって再生処理された記録媒体の反射光量を検出
し、上記判別部は、上記記録媒体の非画像領域の反射光
量あるいは所定値を基準値としてこの基準値と上記再生
処理手段によって再生処理された記録媒体の反射光量と
を比較した結果に基づいて再使用可能か否かを判別する
ことを特徴とする。
【0018】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
記録媒体再生装置において、上記判別部は、再生処理さ
れた記録媒体の反射光量が基準値以下であると再使用可
能な記録媒体であると判別し、基準値以上であると再使
用不可の記録媒体であることを判別することを特徴とす
る。
【0019】
【作用】請求項1乃至10に記載の発明では、再生処理
手段によって画像を消去された記録媒体が判別手段によ
り再生使用可能なものである場合と再生使用不可である
場合とが判別され、判別結果に基づいて記録媒体が類別
されて収容される。これにより、再使用可能な記録媒体
は印字装置において再使用することができるので、印字
装置が設置されている場所で再生された記録媒体を簡単
に印字装置で使用することができる。
【0020】
【実施例】以下、図1乃至図5において、本発明実施例
の詳細を説明する。図1は、本発明実施例による記録媒
体再生装置の全体構成を示す模式的な配置図である。本
実施例では、記録媒体の一つである記録紙を対象として
いるので、以下の説明では記録媒体再生装置を記録紙再
生装置と称して説明する。
【0021】図1において、本発明実施例による記録紙
再生装置1は、例えば、そのハウジングの上面板に複写
機等の印字装置(図示されず)が載置されて、所謂、印字
装置に付設可能な装置であり、その内部には、給紙部
2、再生処理部3、分離部4および再生処理された記録
紙の収容部5とが設けてある。上述した給紙部2は、印
字装置に画像形成された記録紙Sを収容するトレ−2A
と、このトレ−2A上に載置されている記録紙Sを繰り
出すための繰り出しロ−ラ2Bとで構成されており、図
示しない操作開始スイッチが作動された時点に繰り出し
ロ−ラ2Bが回転を始めて載置されている記録紙Sを繰
り出すようになっている。
【0022】一方、再生処理部3は、記録紙Sに形成さ
れている画像が生分解性のプラスチックで構成された現
像トナ−を用いた場合を対象として構成してあり、具体
的には、図2および図3に示すように、記録紙Sの搬送
方向(図示矢印方向)の上流側から下流側に向けて配置さ
れている印字分解処理部3A、乾燥部3Bおよびクリ−
ニング部3Cにより構成してある。すなわち、印字分解
処理部3Aは、生分解性プラスチックを用いたトナ−の
特性を除去して、所謂、トナ−に求められる定着付着性
等を始めとする機能をなくしてしまうための部分であ
り、図2において、記録紙Sの導入部および排出部に開
口3A1、3A2を形成された密閉空間で構成され、内
部にトナ−を分解するための微生物または酵素を含む分
解剤を貯蔵している分解剤貯蔵タンク3A3と分解剤塗
布装置3A4と搬送ベルト3A5とを備えている。
【0023】上述した分解剤塗布装置3A4は、分解剤
貯蔵タンク3A3と搬送ベルト3A5との間に延長され
たフェルトによって構成してあり、搬送されてくる記録
紙Sの画像面に接触することで分解剤を塗布するように
なっている。なお、この分解剤塗布装置3A4は、上述
したフェルトに代えてブラシを用いてもよいものであ
り、さらに、記録紙Sに対して接離可能な構造としても
よい。また、搬送ベルト3A5は、駆動プ−リ3A6お
よび従動プ−リ3A7に掛け回されており、駆動プ−リ
3A6が図示しない駆動モ−タにより駆動されること
で、記録紙Sの載置面側を図示矢印方向に移動できるよ
うになっている。また、搬送ベルト3A5の搬送速度
は、分解処理に最適な時間が得られる速度に設定されて
いる。
【0024】さらに、上述した印字分解処理部3Aの内
部における記録紙Sの導入側上方には温湿度センサ3A
8が、そして、記録紙Sの搬送方向におけるセンサ3A
8の後方には超音波加湿器3A9さらには記録紙Sの下
面に相当する搬送ベルト3A5の間に配置されたセラミ
ックヒ−タ3A10がそれぞれ配置してあり、印字分
処理部3A内の温湿度を、トナ−の生分解が促進される
条件に維持するようになっている。
【0025】一方、乾燥部3Bは、分解処理部と同様に
記録紙Sの導入側および排出側に開口を形成された密閉
空間とされるとともに、内部には記録紙Sの搬送方向に
展張された搬送ベルト3B1と、この上方に位置するヒ
−タ3B2およびファン3B3が装備してある。本実施
例の場合、ヒ−タ3B2として遠赤外線ランプヒ−タが
用いられており、記録紙Sに塗布された分解剤の乾燥が
行われるとともに乾燥によって生じる蒸気はファン3B
3により吸引されてこのファン3B3が格納されている
ダクト3B4を介して外部に排出される。なお、このダ
クト3B4には、必要に応じて蒸気処理部を接続するこ
とも可能であり、接続した場合には、乾燥部3Bが内蔵
されている再生装置外部には、分解剤からの成分を含ま
ない空気のみを排出するようにすることもできる。ま
た、クリ−ニング部3Cは、分解および乾燥により記録
紙S上で遊離したトナ−を除去するための部分であり、
例えば、図3に示すように、下面の一部を開口させた箱
で構成されている密閉空間内において記録紙Sの画像面
と接触可能なトナ−除去部材3C1と、記録紙Sをはさ
んでトナ−除去部材3C1に対向している超音波振動子
3C2と、トナ−除去部材3C1の周面に当接している
ブレ−ドあるいはスクレ−パ等のクリ−ニング部材3C
3およびトナ−回収部材3C4とを備えている。
【0026】上述したトナ−除去部材3C1は、本実施
例の場合、回転ブラシが用いられて記録紙S上のトナ−
を掃き取るようになっており、また、クリ−ニング部材
3C3はトナ−除去部材3C1のブラシ先端に当接して
ブラシに付着しているトナ−を払い落すようになってい
る。さらに、トナ−回収部材3C4は、本実施例の場
合、パドルホィ−ルで構成され、落下したトナ−を落下
位置から他の位置へ移送するようになっている。なお、
このトナ−回収部材3C4は、パドルホィ−ルに限ら
ず、例えば、スクリュウ体で構成してトナ−を移送する
ようにしてもよい。
【0027】上述したような構成の再生処理部3におい
ては、印字分解処理部3Aに導入される記録紙Sが分解
剤塗布装置3A4による分解剤の供給を受けることで、
トナ−の生分解が行われ、分解を終えた時点で乾燥部3
Bにおいて乾燥され、分解して記録紙表面から遊離して
いるトナ−をクリ−ニング部3Cにより除去される。
【0028】一方、分離部4は、再生処理部3において
分解処理された記録紙Sが再使用可能なものであるか否
かを後述する判別手段である制御部6の判別結果に応じ
て類別するための部分であり、図1に示すように、反射
型のフォトセンサ4Aおよび分離装置4Bを備えて構成
してある。上述したフォトセンサ4Aは、再生処理部3
における記録紙排出部の近傍に位置されていて、記録紙
Sの画像面、換言すれば、トナ−を分解された面の濃度
を検出する検出部を構成しており、後述する制御部6に
接続してある。また、このフォトセンサ4Aは、記録紙
Sの幅方向に沿った検出幅(B)を、再生処理される記録
紙Sのうちの最大幅(B0)よりも広く取れるように配置さ
れ、具体的には、幅方向に沿って複数並列させてある。
【0029】上述した分離装置4Bは、フォトセンサ4
Aを通過した記録紙Sを搬送するための搬送ベルト4B
1とこの搬送ベルト4B1による搬送路末端部に位置し
て再生された記録紙Sの搬送経路を切り換えるための揺
動可能な搬送路切り換え爪4B2およびこの搬送路切り
換え爪4B2を揺動変位させるためのソレノイド4B3
とで構成してある。
【0030】上述した搬送ベルト4B1は、フォトセン
サ4A側に相当する搬送方向上流側と反対側に相当する
搬送方向下流側に位置する搬送路末端部までの距離(L)
を、再生処理可能な記録紙のうちの最大長さ(L0)のもの
以上(L>L0)とされている。
【0031】搬送路切り換え爪4B2は、再使用可能な
記録紙を給送する第1の排出路5Aと再使用不可能な記
録紙を給送する第2の排出路5Bとの分岐位置に配置さ
れており、通常時には、第1の排出路5Aに向け再生処
理後の記録紙Sを移送することのできる態位に設定して
ある。
【0032】また、上述した第1および第2の排出路5
A、5Bの末端部には、後述する制御部6による判別結
果に基づいて再使用可能な記録紙を収容する第1の収容
手段および再使用不可の記録紙を収容する第2の収容手
段をそれぞれ構成する第1、第2の収容手段であるスト
ック用トレ−5A1、5B1が設けてある。
【0033】一方、上述した制御部6は、図4に示して
あるように、マイクロコンピュ−タ6Aを主要部として
おり、I/Oインタ−フェ−ス6Bを介して外部機器と
接続されている。
【0034】上述したI/Oインタ−フェ−ス6Bの入
力部には上述したフォトセンサ4Aが、そして出力部に
は上述した分離装置4Bに付設してあるソレノイド4B
3が駆動回路4B4を介してそれぞれ接続されている。
この制御部6においては、図5に示してある記録紙Sか
らの反射光量とこの光量により得られるフォトセンサ4
Aからの出力の関係に基づいて、記録紙S上の残留トナ
−の量を検出し、記録紙Sのトナ−の消去状況を判別す
るようになっている。また、記録紙Sの消去状況検出が
終了したことを、検出出力が急変、具体的には、非画像
部からの反射光量に相当する出力あるいはこの出力に対
し汚れを勘案して設定した所定出力が得られた時点をも
検出するようになっている。この検出は、印字処理部3
Aの内部を密閉および開放するための時期設定に用いら
れる。上述した判別は、例えば、非画像部での反射光量
に相当するフォトセンサでの出力に対して再生処理され
た記録紙Sからの検出出力が所定比内にあるか、あるい
は、非画像部での反射光量に関係なく所定電圧以上にあ
るかにより行われる。
【0035】なお、図5は、横軸にトナ−の残量を、そ
して縦軸にトナ−の残量に影響される反射光量から得ら
れる検出出力をそれぞれ表しており、残留トナ−が多い
場合には、反射光量が少ないという関係を示している。
【0036】一方、上述した再生処理装置に用いられる
記録紙Sは、次のような生分解可能な成分を有する現像
剤が用いられる。まず、現像剤の主成分であるトナ−と
して用いられる材料としては、次の特性を満足するもの
が要求される。
【0037】電気的特性としては帯電量(Q/M)が安
定していること。電気的特性として抵抗、誘電率が安
定していること。トナ−補給性を良好にするために流
動性がよいこと。熱的な特性として、定着ロ−ラに付
着しにくく、紙に付着しやすいこと。熱特性として保
存時に安定していること。安全性として、毒性がない
こと。等である。
【0038】本実施例の再生処置装置に用いられる印字
記録紙上のトナ−は、上述した条件を満足させるもので
あり、この条件を満足するのものとして、多糖類に分類
されるプラスチックが選択され、具体的にはエコスタ
−、エコスタ−プラス(いずれも荻原工業製の商品名)
が用いられている。
【0039】次に、トナ−の構成について述べる。 (1) トナ−構成 (一)結着樹脂例 ポリスチレン、クロルポリスチレン、ポリ−α−メチル
スチレン、スチレン−クロルスチレン共重合体、スチレ
ン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジェン共重合
体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル
酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合
体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−
アクリルフェニル共重合体)、スチレン−メタクリル酸
エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共
重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチ
レン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタク
リル酸フェニル共重合体)、スチレン−α−クロルアク
リル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸ニトリル
−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(ス
チレン又はスチレン置換体を含む単重合体あるいは共重
合体)、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、
フェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、低
分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオ
ノマ−樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン
−エチレンアクリレ−ト共重合体、キシレン樹脂、ポリ
ビニルブチラ−ルが選択され、特に好ましくは、スチレ
ン系樹脂である。
【0040】(二)着色材料 ブラック用 カ−ボンブラック、 スピットブラック、 アニリンブラック(C.Ipigumennt Black1)
【表1】 この着色材料は結着樹脂100部に対して、0.5乃至
40重量部の範囲内で選択され、好ましくは、1乃至3
0重量部とされている。
【0041】(三)荷電制御剤 負極性−金属錯塩染料、サルチル酸金属塩またはサルチ
ル酸誘導体の金属塩、正極性−ニグロシン染料、第4級
アンモニウム塩、アミノ酸を含む樹脂上述した荷電制御
剤の量は、結着樹脂100部に対して0.05乃至25重量
部の範囲内で選択され、好ましくは、0.1乃至20重
量部とされている。
【0042】(四)生分解性プラスチック 多糖類に分解される材料 このプラスチックは結着樹脂100部に対して1乃至7
0重量部、好ましくは、1.5乃至50重量部とされて
いる。トナ−の粒径は約30μm以下とし、好ましく
は、3乃至20μmとしてある。 そして、トナ−の流
動性を改善するために、TiO2、SiO2、SnO2
るいはAl23等の他の外添加剤を添加してもよい。
【0043】(2) キャリア 酸化鉄粉、Ni−Znフェライト、Cu−Znフェライ
ト、Beフェライト、Srフェライト、ZnOフェライ
ト、ガラスビ−ズ、鉄粉、Ni粉、Cu粉、樹脂ビ−等
が用いられる。上述したキャリア粒径は10乃至300
μmの中から選択され、好ましくは、15乃至150μ
mとされ、また、必要に応じて、酸化膜等の被覆層が設
けられる。また、上述したトナ−として、1成分系磁性
トナ−を用いる場合には、トナ−中に磁性粉を含有させ
て用いる。そして、このような磁性粉としては、磁場の
中に置かれて磁化しやすいものが選択され、具体的に
は、鉄、コバルトおよびニッケル等の強磁性金属の粉
末、あるいはマグネタイト、ヘマタイトさらにはフェラ
イト等の合金や化合物が選択される。この磁性粉の含有
量はトナ−重量に対して15乃至70重量部とされてい
る。
【0044】一方、上述した生分解性のプラスチックを
用いた場合にこのトナ−を分解するための酵素として
は、リパ−ゼあるいはリパ−ゼ作用物が用いられる。上
述したリパ−ゼは、酵素分解上のリパ−ゼの他に、エス
テル分解するエステラ−ゼ、ホスホリパ−ゼ、リゾホス
リパ−ゼ等が用いられてもよい。さらに、リパ−ゼ作用
物はリパ−ゼと同様な作用を行うものであって具体的に
は、粗リパ−ゼ、リパ−ゼ含有物、リパ−ゼ生産菌およ
びリパ−ゼ生産培養物がある。また、分解本能を促進す
るために、分解時のpHを維持させる緩衝剤、そして、
分解酵素との接触面積を大きくするための界面活性剤を
用いる場合もあり、この場合の材料としては、第1燐酸
塩、第2燐酸塩および界面活性剤としての非イオン系界
面活性剤が用いられる。
【0045】本実施例は以上のような構成であるから、
以下、トナ−の分解につき説明する。 すなわち、再生
処理装置に導入するための記録紙Sに用いられる現像剤
を次の行程により製造する。
【0046】つまり、この行程は、トナ−とキャリアと
を混合させた2成分系現像剤の場合であり、次の処方の
混合物を2本ロ−ル上で加熱下混合し、冷却後粉砕分級
して粒径5乃至20μmに仕上げる。
【0047】 ポリスチレン(エッソ社製:商品名D−125) 100部 含金属染料(保土ケ谷化学社製:商品名スピロンブラックBH) 5部 カ−ボンブラック(三菱化成社製:商品名♯44) 10部 生分解性プラスチック(荻原工業社製:商品名エコスタ−) 13部 そして、2成分系現像剤キャリアとして、平均粒系約1
00μmの鋼ビ−ズ(新東プレ−タ−社製:商品名マク
ロショットSF−100)を用い、キャリア100重量部に対
してトナ−3重量部を混合する。なお、この現像剤にお
けるブロ−オフ法によるトナ−の帯電量(Q/M)は−16
μC/gであった。
【0048】上述した処理による現像剤を用いて通常の
電子写真複写を行って記録紙S上に原稿像に応じた可視
画像を通常の電子写真複写行程により形成する。
【0049】そして、このような現像剤中のトナ−を表
面に担持している記録紙Sは、印字分解部3Aに導入さ
れるが、この印字分解部3Aで用いられる処理成分は、
本実施例の場合、 分解酵素 リゾバ−ブス・テレマ−リパ−ゼ (生化学工業社製:商品名リゾ−ブスピラ−ゼ) 分解促進のためのpH緩衝剤 燐酸緩衝液 水 が用いられる。
【0050】再生処理装置における印字分解処理部3A
においては、生分解処理を促進するためにセラミックヒ
−タ3A10による温度設定が行われ、具体的には37
度程度に温度調整され、そして、この温度による記録紙
表面の乾燥を防止するために、超音波加湿器3A9によ
る湿度設定が行われる。これら温度および湿度の管理は
温湿度センサ3A8により行われる。また、上述した温
度は、生分解にとって必ずしも設定する必要のあるもで
はなく、常温であっても可能であるが、むしろ、分解速
度や分解時間の制御を容易にする目的で所定の値に設定
した方がよいものである。
【0051】そして、このような環境設定が行われた印
字分解処理部3Aに記録紙Sが導入されると、印字分解
処理部3Aにおける記録紙導入側および排出側の開口が
閉じられて内部を密閉したうえで分解剤塗布装置3A4
を介して分解酵素が記録紙S上に塗布され、搬送ベルト
3A5の速度による搬送時間を設定されてトナ−の分解
が行われる。
【0052】また、上述した搬送時間により表面のトナ
−が分解された記録紙Sは、印字分解処理部3Aにおけ
る記録紙排出側の開口から排出されて乾燥部3Bに搬送
される。乾燥部3Bでは、記録紙Sが導入された後に導
入側および排出側の開口を閉じて内部を密閉するように
なっており、記録紙Sが導入されると遠赤外線ヒ−タ3
B2が点灯されて搬送ベルト3B1による搬送時間を決
められることで乾燥が行われ、排出側開口が開けられる
ことでクリ−ニング部3Cに向け記録紙Sを搬送する。
上述したクリ−ニング部3Cでは、記録紙上に残留して
いる分解後のトナ−が超音波振動子3C2により遊離さ
れ、この状態のトナ−がトナ−除去部材3C1によって
掃き取られて記録紙S上から除去される。
【0053】一方、トナ−除去部材3C2に付着したト
ナ−はクリ−ニング部材3C3により除去部材3C1か
ら掻き取られ、トナ−回収部材3C4により回収され
る。上述した印字分解処理部3A、乾燥部3Bおよびク
リ−ニング部3Cを搬送された記録紙Sは、クリ−ニン
グ部3Cから排出された時点で、その搬送路上に位置す
るフォトセンサ4Aによって消去された画像面の濃度を
検出される。
【0054】そして、フォトセンサ4Aによる濃度検出
出力は制御部6のマイクロコンピュ−タ6Aに取り込ま
れ、この検出出力が例えば、図5における所定値以上か
どうかを判別し、所定値以上で再使用可能な状態に分解
されていると判断した場合には、分離部4におけるソレ
ノイド4B3の駆動回路4B4を通常状態に維持し、ソ
レノイド4B3を通常態位に設定する。従って、再使用
可能と判断された記録紙Sは、第1の排出路5Aを経由
して収容トレ−5A1に格納される。
【0055】一方、上述したフォトセンサ4Aからの検
出出力が所定出力以下の場合には、駆動回路4B4を介
してソレノイド4B3に通電され、記録紙Sを第2の排
出路5Bに向け移送できる態位が設定される。つまり、
上述した検出出力が所定値以下の場合として考えられる
のは、分解処理が充分でなかった場合と分解できない成
分を用いた現像剤が使用されている場合である。従っ
て、このような場合には、記録紙Sが搬送路切り換え爪
4B2を介して第2の排出路末端に位置する収容トレ−
5B1に格納される。
【0056】なお、上述した第2の排出路5Bの末端
に、収容トレ−の代わりに廃棄バンクとして、例えば、
シュレッダを接続しておき、上記ソレノイド4B2が揺
動変位するのにあわせてシュレッダを作動させるように
すれば、機密文書等の処分が他人の眼に触れることなく
行える。さらに、上述した第1の排出路の末端部を収容
トレ−に代えて印字装置の給紙部に接続しておけば、再
使用可能な記録紙を再度印字装置に給紙する場合に便利
となる。
【0057】本実施例によれば、印字分解処理部におい
て常温による分解処理を実行するのでなく、環境設定を
行うようにしたので、分解にかかる速度や時間さらには
その条件の管理を一定化することができる。
【0058】また、本実施例においては、上述した2成
分径の現像剤として、カラ−トナ−を用いることも可能
であり、この場合には、上述した場合と同様に、次の処
方の混合物を2本ロ−ル上で加熱下混合して冷却後、粉
砕分級し、粒径が5乃至20μmの現像剤として製作す
る。 ポリスチレン(エッソ社製:商品名D−125) 100部 4級アンモニウム塩 2部 着色剤 イエロ−トナ− Symuler Fast Yellow GH(大日本インキ社製) 4.5部 マゼンタトナ− Symuler Rhodamine Y Toner F(同上) 4.0部 シアントナ− Fastogen Blue GS(同上) 2.0部 生分解性プラスチック エコスタ−(荻原工業社製) 13部 2成分系現像剤キャリアとしては、シリコ−ン樹脂を被
覆したフェライトキャリアが用いられ、キャリア100
部に対して各トナ−3部を混合して2成分系現像剤を調
整した。なお、この現像剤におけるブロ−オフ法による
トナ−の帯電量(Q/M)は、−16μC/gであった。
【0059】さらに、本実施例においては、上述した2
成分系の現像剤に代えて1成分系の現像剤を用いること
も可能であり、この場合には、次の処方の混合物を2本
ロ−ル上で加熱下混合し、冷却後、粉砕分級して粒径5
乃至20μmの1成分系現像剤を製造した。 ポリスチレン(エッソ社製:商品名D−125) 100部 染料(オリエント化学社製:商品名スペシャルブラック SB) 5部 生分解性プラスチック エコスタ−(荻原工業社製) 13部 磁性体 50部
【0060】一方、本実施例における再生処理手段にあ
っては、上述した生分解性プラスチックをトナ−の成分
に用いたものを対象とするものに限らず、例えば、光分
解性プラスチックをトナ−の成分として用い、このトナ
−を再生処理手段において光分解により記録紙上から消
去することも可能である。以下、この場合について説明
する。
【0061】図6は、図1に示した記録紙再生装置にお
ける再生処理部3を光分解性プラスチックを成分とする
トナ−の消去に用いるために変形した場合を示してお
り、これ以外の構成に関しては、図1に示したものと同
様な構成とされている。
【0062】すなわち、図6において、記録紙Sの搬送
方向(図示矢印方向)の上流側から下流側に向けて配置さ
れている印字分解処理部13Aおよびクリ−ニング部1
3Bにより構成してある。印字分解処理部13Aは、光
分解性プラスチックを用いたトナ−の特性を除去して、
所謂、トナ−に求められる定着性等を始めとする機能を
なくしてしまうための部分であり、図6において、記録
紙Sの導入部および排出部に開口13A1、13A2を
形成された密閉空間で構成され、内部に光照射装置13
A3と搬送ベルト13A4とを備えている。
【0063】上述した光照射装置13A3は、キセノン
ランプ、水銀灯、LEDおよびレ−ザ−光を用いたラン
プ等の短波長を含む光源が用いられるようになってい
る。そして、この光照射装置13A3は、記録紙Sの給
紙が開始されたのを図示しない検知部材が検出するのに
併せて点灯を開始し、印字分解処理部13A内に位置す
る記録紙Sの全面を照射するようになっている。また、
搬送ベルト13A4は、駆動プ−リ13A5および従動
プ−リ13A6に掛け回されており、駆動プ−リ13A
5が図示しない駆動モ−タにより駆動されることで、記
録紙Sの載置面側を上述した記録紙Sの搬送方向に移動
できるようになっているとともに、上述した光照射装置
13A3からの光照射が行われている間は停止できるよ
うになっている。なお、搬送ベルト13A4は、上述し
た光照射装置13A3による全面照射ができない場合ま
たは部分的な分解を行うような場合には、分解に必要な
時間間隔を以って間歇的に移動したり、あるいは低速に
切り換えられて移動することもできるようになってい
る。従って、印字分解処理部13Aに導入された記録紙
Sは、搬送ベルト13A4の移動速度あるいは移動状態
の設定により移動し、光照射装置13A3による光分解
処理を受けることができる。
【0064】一方、クリ−ニング部13Bは、光分解に
より記録紙S上で遊離したトナ−を除去するための部分
であり、例えば、図6に示すように、下面の一部を開口
させた箱で構成されている密閉空間内において記録紙S
の画像面と接触可能なトナ−除去部材13B1と、記録
紙Sをはさんでトナ−除去部材13B1に対向している
超音波振動子13B2と、トナ−除去部材13B1の周
面に当接しているブレ−ドあるいはスクレ−パ等のクリ
−ニング部材13B3およびトナ−回収部材13B4と
を備えている。上述したトナ−除去部材13B1は、本
実施例の場合、回転ブラシが用いられて記録紙S上のト
ナ−を掃き取るようになっており、また、クリ−ニング
部材13B3はトナ−除去部材13B1のブラシ先端に
当接してブラシに付着しているトナ−を払い落すように
なっている。また、トナ−回収部材13B4は、本実施
例の場合、パドルホィ−ルで構成され、落下したトナ−
を落下位置から他の位置へ移送するようになっている。
なお、このトナ−回収部材13B4は、パドルホィ−ル
に限らず、例えば、スクリュウ体で構成してトナ−を移
送するようにしてもよい。
【0065】なお、クリ−ニング部13Bでは、超音波
振動子13B2を配置するために、記録紙Sを載置搬送
する搬送ベルトが超音波振動子13B2をはさんで搬送
方向で2分割されている。上述したような構成の再生処
理部3においては、印字分解処理部13Aに導入される
記録紙Sが光分解されることで記録紙Sの表面から遊離
しているトナ−をクリ−ニング部13Bにより除去され
る。
【0066】そして、上述した光分解性プラスチックを
成分とするトナ−の構成に関しては、前述した(1)トナ
−構成の項における(一)結着樹脂例、(二)着色材料、
(三)荷電制御剤に関しては前述した例と同じとされてい
るが、光分解性に関する材料に関しては、次のとおりで
ある。
【0067】(四−1)光分解性プラスチック ビニルケトン系モノマ−の重合体を含むプラスチックが
用いられ、具体的には、次のような成分がある。
【0068】メチルビニルケトン、メチルイソプロペニ
ルケトン、t−ブチルビニルケトン、エチルビニルケト
ン、フェニルビニルケトン、ジビニルケトン、アセトキ
シメトルケトン、クロルメチルケトン、α−アセトキシ
メチルビニルケトン、β−クロルビニルメチルケトン、
α−クロルメチルビニルケトン。
【0069】また、これらのビニル系モノマ−の重合体
としては、単独重合体や共重合体であっても良く、共重
合体の相手のモノマ−として具体的にはビニル系モノマ
−のエチレン、スチレン、メチルメタアクリルレ−ト、
α−ブチルメタクリレ−ト、α−エチレンヘキシルメタ
アクリルレ−ト、塩化ビニル、α−メチルスチレン、ア
クリルニトリル、酢酸ビニル、プロピレン等が挙げられ
る。このプラスチックは結着樹脂100部に対して1乃
至70重量部、好ましくは、1.5乃至50重量部とさ
れている。
【0070】(五−1)光分解促進剤 アルド−ル−α−ナフチルアミン縮合体、アセチルアセ
トン、金属ジエチル−ジチオカルバメ−ト鉄、サルチル
アルデヒド、α−メチルカプトベンゾチアゾ−ル、ステ
アリン酸金属塩、チオジプロピオン酸、鉄アセチルアセ
トネ−ト、p−ベンゾンキノン、α−ナフトキノン、ア
ントラキノンおよびその誘導体。上述した分解促進剤は
前記した結着樹脂に添加することにより、結着剤100
部に対して1乃至70重量部が選択され、好ましくは、
1.5乃至50重量部とされる。また、分解促進剤は単独
だけでなく、2種以上混合しても良いものである。 そ
して、トナ−粒径は約30μm以下とし、好ましくは3
乃至20μmとする。 さらにトナ−の流動性を改善す
るために、TiO2、SiO2、SnO2、Al23等の
他の添加材を加えても良い。
【0071】また、前述した(2)キャリアに関しては、
光分解性プラスチックをトナ−の成分とする場合も同様
なものとする。上述した光分解性プラスチックは、トナ
−を構成した場合、光照射によりその中のケトン基が効
率的に光エネルギ−を吸収し、−C−C結合を切断する
ためにトナ−としての定着付着性等の機能を除去され
る。
【0072】従って、光照射に用いられる光源として
は、吸収性が良い短波長の光が良く、このため、紫外線
を多く含むキセノンランプ、水銀灯などの照明装置が用
いられると良い。また、これらの照明光源に代えて、短
波長レ−ザ−を使用しても良い。 さらに、上述した短
波長の光は、結着樹脂に添加された分解促進剤に対して
も有効に作用するので、この種短波長の光を用いた光源
が有利である。
【0073】上述したような光分解性プラスチックを成
分とするトナ−を用いた場合おけるトナ−の分解につき
以下に説明する。すなわち、再生処理装置に導入するた
めの記録紙Sに用いられる現像剤を次の行程により製造
する。つまり、この行程は、トナ−とキャリアとを混合
させた2成分系現像剤の場合であり、次の処方の混合物
を2本ロ−ル上で加熱下混合し、冷却後粉砕分級して粒
径5乃至20μmに仕上げる。
【0074】 ポリスチレン(エッソ社製:商品名D−125) 100部 含金属染料(保土ケ谷化学社製:商品名スピロンブラックBH) 5部 カ−ボンブラック(三菱化成社製:商品名♯44) 10部 光分解性プラスチック ポリメチルビニルケトン 10部 そして2成分系現像剤キャリアとして、平均粒系約10
0μmの鋼ビ−ズ(新東プレ−タ−社製:商品名マクロ
ショットSF−100)を用い、キャリア100重量部に対し
てトナ−3重量部を混合する。なお、この現像剤におけ
るブロ−オフ法によるトナ−の帯電量(Q/M)は−14μ
C/gであった。
【0075】上述した処理による現像剤を用いて通常の
電子写真複写を行って記録紙S上に原稿像に応じた可視
画像を通常の電子写真複写行程により形成する。そし
て、このような現像剤中のトナ−を表面に担持している
記録紙Sは、印字分解処理部13Aに導入されるが、印
字分解処理部13Aでは、光照射装置13A3として、
水銀灯が用いられて短波長の光を照射するようにしてあ
る。
【0076】また、印字分解処理部13Aでは、常温下
において光分解が実行されるが、反応速度が温度に依存
する性質をもつことから、印字分解処理部13A内にお
いて、搬送ベルト13A4の記録紙載置側の面の裏側
に、例えば、セラミックヒ−タを配置して温度管理を行
い、分解速度の安定化および分解時間の制御を容易にす
るようにしても良い。
【0077】従って、このような環境設定が行われた印
字分解処理部13Aに記録紙Sが導入されると、印字分
解処理部13Aにおける記録紙導入側および排出側の開
口が閉じられて内部を密閉した上で光照射装置13A3
による短波長の光が照射されるとともに、搬送ベルト1
3A5の速度による搬送時間を設定されてトナ−の分解
が行われる。さらに、上述した搬送時間により表面のト
ナ−が分解された記録紙Sは、印字分解処理部13Aに
おける記録紙排出側の開口から排出されてクリ−ニング
13Bに搬送される。
【0078】上述したクリ−ニング部13Bでは、記録
紙上に残留している分解後のトナ−が超音波振動子13
B2により遊離され、この状態のトナ−がトナ−除去部
材13B1によって掃き取られて記録紙S上から除去さ
れる。
【0079】一方、トナ−除去部材13B2に付着した
トナ−はクリ−ニング部材13B3により除去部材13
B1から掻き取られ、トナ−回収部材13B4により回
収される。上述した印字分解処理部13Aおよびクリ−
ニング部13B内を搬送された記録紙Sは、クリ−ニン
グ部13Bから排出された時点で、図1に示したよう
に、その搬送路上に位置するフォトセンサ4Aによって
消去された画像面の濃度を検出される。
【0080】そして、フォトセンサ4Aによる濃度検出
出力は制御部6のマイクロコンピュ−タ6Aに取り込ま
れ、この検出出力が例えば、図5における所定値以上か
どうかを判別し、所定値以上で再使用可能な状態に分解
されていると判断した場合には、分離部4におけるソレ
ノイド4B3の駆動回路4B4を通常状態に維持し、ソ
レノイド4B3を通常態位に設定する。従って、再使用
可能と判断された記録紙Sは、第1の排出路5Aを経由
して収容トレ−5A1に格納される。
【0081】一方、上述したフォトセンサ4Aからの検
出出力が所定出力以下の場合には、駆動回路4B4を介
してソレノイド4B3に通電され、記録紙Sを第2の排
出路5Bに向け移送できる態位が設定される。つまり、
上述した検出出力が所定値以下の場合として考えられる
のは、分解処理が充分でなかった場合と分解できない成
分を用いた現像剤が使用されている場合である。従っ
て、このような場合には、記録紙Sが搬送路切り換え爪
4B2を介して記録紙の収容部5における第2の排出路
末端に位置する収容トレ−5B1に格納される。
【0082】なお、上述した第2の排出路5Bの末端
に、収容トレ−の代わりに廃棄バンクとしての、例え
ば、シュレッダを接続しておき、上記ソレノイド4B2
が揺動変位するのにあわせてシュレッダを作動させるよ
うにすれば、機密文書等の処分が他人の眼に触れること
なく行える。さらに、上述した第1の排出路の末端部を
収容トレ−に代えて印字装置の給紙部に接続しておけ
ば、再使用可能な記録紙を再度印字装置に給紙する場合
に便利となる。
【0083】このような処理行程によれば、印字分解部
において常温による分解処理を実行するのでなく、環境
設定を行うようにしたので、分解にかかる速度や時間さ
らにはその条件の管理を一定化することができる。
【0084】また、上述した現像剤の成分に代えて、他
の成分を混合した場合の例を以下に示し、この場合に
も、上述した場合と同様に、次の処方の混合物を2本ロ
−ル上で加熱下混合して冷却後、粉砕分級し、粒径が5
乃至20μmの現像剤として製作する。 ポリスチレン(エッソ社製:商品名D−125) 100部 含金属染料(保土ケ谷化学社製:商品名スピロンブラックBH) 5部 カ−ボンブラック(三菱化成社製:商品名♯44) 10部 光分解性プラスチック アルド−ル−α−ナフチルアミン縮合体 10部 アセチルアセトン 6部 前述した場合と同様にして2成分系現像剤を調整した。
なお、この現像剤におけるブロ−オフ法によるトナ−の
帯電量(Q/M)は、−16μC/gであった。そして、上
述した混合成分による現像剤中のトナ−を表面に付着さ
せた記録紙Sに対しては、キセノンランプにより短波長
の光を照射した。
【0085】さらに、本実施例においては、上述した2
成分系の現像剤に代えて1成分系の現像剤を用いること
も可能であり、この場合には、次の処方の混合物を2本
ロ−ル上で加熱下混合し、冷却後、粉砕分級して粒径5
乃至20μmの1成分系現像剤を製造した。 ポリスチレン(エッソ社製:商品名D−125) 100部 染料(オリエント化学社製:商品名スペシャルブラック SB) 5部 光分解性プラスチック ポリメチルビニルケトン 13部 磁性体 50部
【0086】また、上述した実施例における再生処理手
段にあっては、生分解あるいは光分解性プラスチックを
成分とするトナ−を消去を対象とするばかりでなく、さ
らに、電子受容性呈色有機化合物あるいは電子供与性呈
色有機化合物および顕色剤で構成されたトナ−を用い、
このトナ−を消色剤により消去するようにしてもよい。
この場合の再生処理部3は、記録紙Sに形成されている
画像が電子受容性呈色有機化合物あるいは電子供与性呈
色有機化合物と該色素を含有した顕色剤で構成された現
像トナ−を用いた場合を対象として構成してあり、具体
的には、図7に示すように、記録紙Sの搬送方向(図示
矢印方向)の上流側から下流側に向けて配置されている
消色処理部23A、乾燥部23Bで構成してある。
【0087】すなわち、消色処理部23Aは、電子受容
性呈色有機化合物あるいは電子供与性呈色有機化合物と
該色素を含有した顕色剤で構成されたトナ−を消色する
ための部分であり、図7において、内部にトナ−の消色
剤を収容した消色剤容器23A1と消色剤塗布装置23
A2と消色剤回収装置23A3とを備えて構成してあ
る。
【0088】上述した消色剤塗布装置23A2は、後述
する成分構成の消色剤を記録紙の印字面全域に供給する
場合の構造を備えており、具体的には、消色剤容器23
A1に内蔵されている塗布フェルト23A4と記録紙S
の搬送路との間に位置して回転可能とされた金属等の剛
体あるいはゴム等の弾性体からなる塗布ロ−ラ23A5
で構成してあり、消色剤塗布装置23A2が消色剤容器
23A1に内蔵されている塗布フェルト23A4を介し
て消色剤の供給を受け、搬送されてくる記録紙Sの画像
面に接触することで消色剤を塗布するようになってい
る。上述した塗布ロ−ラ23A5は、駆動モ−タ23A
5aの出力軸に一体化されることで駆動力を受けて回転
できるようになっている。
【0089】また、消色剤回収装置23A3は、記録紙
Sを挾んで消色剤塗布装置23A2に接触可能とされ、
金属等の剛体あるいはゴム等の弾性体からなる従動ロ−
ラ23A6とこの従動ロ−ラ23A6の周面に当接して
いるスクレ−パ23A7と従動ロ−ラ23A6およびス
クレ−パ23A7を内部に配置している回収容器23A
8とで構成してあり、消色剤塗布装置23A2の周面に
残留する消色剤を記録紙の非通過時に回収するようにな
っている。
【0090】一方、乾燥部23Bは、搬送ベルト23B
1とこの搬送ベルト23B1における記録紙載置面側を
挾んで上下に対向する加熱器23B2、23B3とで構
成してあり、消色処理部23Aにおいて消色剤の供給を
受けた記録紙Sの乾燥を行うようになっている。この加
熱器のうち、記録紙Sの下方に位置する加熱器23B2
は、記録紙Sを乾燥させる機能を設定されており、この
ため、搬送ベルト23B1は熱伝導が良好な材質を設定
されている。また、この加熱器に加えて記録紙Sの上方
に位置する加熱器は、下方のものと合わせて記録紙Sの
乾燥を促進してカ−ル等が発生するのを防いで再使用可
能な状態にすることを目的としているものである。
【0091】上述した成分から構成されているトナ−に
対する再生処理部3は以上のような構成であるから、複
写機等の印字装置において、電子受容性呈色有機化合物
あるいは電子供与性呈色有機化合物と該色素を含有する
電子写真用トナ−により形成された印字部を有する記録
紙が給紙部2から再生処理部3に向け搬送されることに
なる。そして、再生処理部3では、消色処理部23Aに
おいて消色剤塗布装置23A2による消色剤の塗布が行
われることで印字部の消色反応を生起させる。この消色
反応は消色剤の塗布直後に略終了し、記録紙Sの印字面
は白色化される。そして、この状態で記録紙Sは、乾燥
部23Bに搬送されて残留した消色剤を蒸発されて排出
される。
【0092】このような構成とすると、消色反応が消色
剤塗布後に終了するので短時間で大量の印字面の消色再
生を行なうことができ、例えば、複写機等の印字装置側
での複写あるいは印字速度と略同等な時間で再生が完了
するので、印字装置側での記録紙の欠乏が生じた場合の
対応が迅速に行なえることになる。
【0093】また、上述した構成は、記録紙Sにおける
印字面全域に消色剤を供給する場合であったが、乾燥時
間の短縮等を考慮して印字面の必要部分、つまり、実際
にトナ−が付着している部分のみに消色剤を供給するよ
うにしてもよい。図8は、上述した場合の構成例であ
り、この構成では消色剤の供給を消色剤のジェット噴射
により行なうようになっている。
【0094】すなわち、図8に示す構造は、記録紙上の
印字部におけるトナ−付着箇所を検出する位置検知部2
6と消色部27とで構成されている。上述した位置検知
部26は、記録紙Sの搬送方向と直角な方向に相当する
幅方向に延長された電荷結合素子(CCD)26Aを主要
部としており、搬送されてくる記録紙Sの印字面に付着
しているトナ−の位置を座標位置として、さらに、付着
しているトナ−の量を濃度として検知するようになって
いる。なお、この電荷結合素子26Aによる検知開始
は、記録紙Sの搬送方向上流側に位置する反射型のフォ
トセンサ26Bによる記録紙Sの先端検知に対応して開
始されるようになっている。
【0095】また、この位置検知部26を通過した記録
紙Sは、その搬送経路を、水平方向から垂直方向に変換
され、この垂直方向の位置で消色部27と対向するよう
になっている。すなわち、消色部27は、記録紙Sの幅
方向に移動可能な噴射ヘッド27Aを備えている。この
噴射ヘッド27Aは、例えば、記録紙Sの幅方向に沿っ
て平行する2本のロッド27A1上を摺動可能に支持し
てあり、このロッド27A1上での移動は、幅方向の両
端に位置するプ−リ27A2による折り返し部を持ちそ
の端部が噴射ヘッド27Aの幅方向両端の面に固定して
ある無端ベルト27A3とこの無端ベルト27A3の折
り返し部の一方に位置している駆動プ−リを出力軸に一
体化されている駆動モ−タ27A4とで行われるように
なっている。この駆動モ−タ27A4の駆動制御は後述
する制御部からの信号により行われる。
【0096】そして、この噴射ヘッド27Aは、噴射開
口を垂直方向に搬送方向を変換された記録紙Sの印字面
に対向させており、例えば、振動子によりインク室内の
圧力を変化させてインクを噴射する機械力学的な原理を
用いるもの、あるいは、振動子により噴射されたインク
をグリッドを用いて、さらには、インクを静電力により
引き出すようにした物理学的な原理を用いるものを含む
周知構造のインクジェット装置と同じ構造を、インクに
代えて消色剤の噴射が行えるようにしたものである。な
お、図中、符号26Cおよび27Cはピンチロ−ラをそ
れぞれ示している。また、符号27A5は、例えば、消
色剤を充填するためのポンプを内蔵した消色剤収容タン
クを示している。
【0097】この噴射ヘッド27Aからの消色剤の噴射
時期は、上述した位置検知部26における電荷結合素子
26Aにより検知された位置情報を基に、図9に示す制
御部28からの駆動信号により設定されるようになって
いる。すなわち、制御部28においては、図9に示すよ
うに、位置検知部26でのフォトセンサ26Bによる記
録紙先端検知が行われた時点から電荷結合素子26Aに
よる座標上でのトナ−付着位置の検知およびトナ−の付
着量を検知し、この検知情報を記憶部に取り込み、この
情報を基に、消色部27での記録紙Sの搬送速度を踏ま
えた上で、フォトセンサ27Bによる記録紙先端の検知
が行われた時点からの噴射時期を割り出し、記録紙印字
面のトナ−に対向した時点に消色材を噴射するための駆
動指令および消色剤の充填機器、例えば、ポンプ等を駆
動するようになっている。
【0098】上述した噴射ヘッド27Aを記録紙Sが通
過する位置には、記録紙Sの搬送経路を垂直方向から水
平方向に変換するためのガイド板29が設けてあり、こ
のガイド板29により搬送方向を変換された記録紙S
は、搬送ベルト30に載置搬送されて前述した分離部4
に向け排出される。
【0099】このような構成においては、消色剤の供給
態位を制御することができ、例えば、記録紙の印字面に
付着しているトナ−の状況等を判断することで消色に必
要な剤の量設定を行うことができるようになり、必要最
小限の使用量で最大限の消色効果を引き出すことができ
る。また、このことが、再生記録紙を得る際のコスト低
減にもつながる。
【0100】なお、上述した構造は、記録紙Sの片面に
対向する噴射ヘッドを設けた場合であるが、これに限る
ことなく、必要に応じえ、記録紙の両面への噴射ヘッド
設置によって両面印字がなされた記録紙の消色を行うよ
うに構成することも可能である。
【0101】ここで、上述した有機化合物で構成される
トナ−および消色剤について以下述べる。上述した構成
の記録紙再生装置によって再生される記録紙は、前述し
たように、電子受容性呈色有機化合物あるいは電子供与
呈色有機化合物と該色素を含有するものであり、電子受
容性呈色有機化合物として無色ないしは淡色のものが用
いられるフタレオン、フルオレセイン類があり、具体的
なものには次のものがある。チモ−ル−フタレイン、フ
ェノ−ルフタレイン、0−クレゾ−ルフタレイン、1,4−
ジメチル−5−ヒドロキシベンゼンスルフォフタレイ
ン、m−クレゾ−ルスルフォフタレイン、α−ナフト−
ルフタレイン、0−クレゾ−ルスルフォフタレイン、フ
ェノ−ルスルフォフタレイン、フルオロセイン、スルフ
ォフルオロセイン、テトラブロモフルオロセイン、テト
ラクロロフォフルオロセイン等である。 また、電子受
容性呈色有機化合物の顕色剤としては、オクチルアミ
ン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、ジブチルアミ
ン、トリプロピリアミン、ジメチルアニリン、P−トル
イジン、β−ナフチルアミン、ビリジン、ピコリン、ル
チジン、キノリン、ピペリジン、イミダゾ−ル、トリア
ジン、モルホリン等のアミン類、テトラエチルアンモニ
ウム塩等の第4級アンモニウム塩類、グリシン、アラニ
ン等のアミノ酸類、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム
等の無機塩類等がある。
【0102】さらに、バインダ−樹脂としては、公知の
トナ−用の樹脂を使用することができ、具体的には次の
ようなものである。ポリスチレン、ポリ−p−スチレ
ン、ポリビニルトルエン等のスチレンおよびその置換体
の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン重合体、ス
チレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエ
ン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル
酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−ビニルメチルエ−テル共重合体、スチレ
ン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジェ
ン共重合体、スチレン−イソブレン共重合体、スチレン
−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル
共重合体等のスチレン系共重合体、ポリエチルメタクリ
レ−ト、ポリブチルメタクリレ−ト、ポリ塩化ビニルポ
リ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウ
レタン、ポリアミド、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、ポリビニルブチラ−ル、ポリアクリル酸樹脂、ロジ
ン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノ−ル樹脂、脂肪
族または脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素
化パラフィン、パラフィンワックス等が単独あるいは混
合して使用される。
【0103】また、上述したトナ−は、より効率的な帯
電付与を得られるために、少量の極性制御剤、例えば、
染顔料、荷電制御剤等を含有しても良いが、無色あるい
は淡色の機能を損ねないものを使用することとし、極性
制御剤としての具体的なものは、例えば、モノアゾ染料
の金属錯塩、ニトロフミン酸およびその塩、サリチルさ
ん、ナフトエ酸、ジカルボン酸およびそれらの誘導体の
Co、Cr、Fe等の金属錯塩、スルボン化した銅フタ
ロシアニン顔料、ニトロ基、ハロゲンを導入したスチレ
ンオリゴマ−、塩素化パラフィン、メラミン樹脂等があ
る。
【0104】さらに、必要に応じて、コロイダルシリ
カ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の金属酸化物微粉
末の流動化剤や炭化ケイ素等の研磨剤、脂肪酸金属塩等
の滑剤等を含有させても良い。
【0105】そして、上述したトナ−は、1成分系現像
剤として、またキャリアと混合して2成分系現像剤とし
てのいずれにも用いることができるものであり、2成分
系現像剤として用いる場合には、キャリアは、周知のも
のが用いられ、具体的には、粒径が20乃至200μm
程度の鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉、マグネタイト
粉、ガラスビ−ズ、あるいは、これらを芯材として、素
の表面にフッ素系樹脂、シリコ−ン樹脂、スイチレン系
樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂を被覆したものが用いら
れる。
【0106】一方、消色剤としては、次のものが挙げら
れる。n−オクチルアルコ−ル、n−ノニルアルコ−ル、
n−ラウリルアルコ−ル、n−ステアリルアルコ−ル、
シクロヘキサノ−ル、ベンジルアルコ−ル、シンナミル
アルコ−ル、エチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−
ル、トリエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、
トリメチ−ルプロパン、ペンタエリスリット、ゾルビッ
ト、マンニット等のアルコ−ル類、酢酸オクチル、プロ
ビオン酸ブチル、ラウリル酸エチル、安息香酸エチル、
フタル酸ジメチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジシ
クロヘキル等のエステル類、ベンゾフェノン、メチルシ
クロヘキサノン、アセトニルアセトン、ジアセトンアル
コ−ル等のケトン類、ジフェニルエ−テル、ジオキサ
ン、エチレングリコ−ルジブチルエ−テル、ジエチレン
グリコ−ルジブチルエ−テル、エチレングリコ−ルジエ
チルエ−テル、ジエチレングリコ−ルジエチルエ−テル
等のエ−テル類、アセトアミド、プロピオン酸アミド等
の酸アミド類、フェノ−ル性水酸基を有する化合物およ
びその誘導体やカルボキシル基を有する化合物およびそ
の誘導体がある。
【0107】上述したフェノ−ル性水酸基を有する化合
物およびその誘導体としては、モノフェノ−ル類からポ
リフェノ−ル類およびその金属塩があり、さらに、その
置換基として、アルキル基、アリ−ル基、アシル基、ア
ルコキシカルボニル基、ハロゲン基等がある。これらの
化合物を挙げると、ノニルフェノ−ル、スチレネ−ティ
ドフェノ−ル類、α−ナフト−ル、β−ナフト−ル、ハ
イドロキノン、p−オキシ安息香酸ブチル、4,4−メチ
レンジフェニル、ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ル
S、没食子酸オクチル、フェノ−ル樹脂等があり、その
金属塩としては、前記フェノ−ル性水酸基を有する化合
物のナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、亜
鉛、アルミニウム、ニッケル、コバルト、鉄、チタン、
鉛、モリブデン等の金属塩がある。
【0108】また、カルボキシル基を有する化合物およ
びその誘導体としては、モノカルボン酸からポリカルボ
ン酸およびその置換誘導体およびその金属塩がある。こ
れらの化合物を挙げると、酢酸、プロピオン酸、カブロ
ン酸、カブリン酸、ラウリン酸、ミリスチリン酸、バル
ミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシ
ステアリン酸、安息香酸、プロトカテキュ−酸、没食子
酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、セバチン酸、
ナフテン酸、クエン酸等があり、その金属塩としては、
前記カルボン酸のナトリウム、カリウム、リチウム、カ
ルシウム、亜鉛、アルミニウム、鉄、ニッケル、コバル
ト、チタン、鉛、モリブデン等の金属塩、塩酸、硫酸、
硝酸等の無機酸がある。
【0109】上述した消色剤は液体のままで用いられる
場合には、図7に示した消色剤塗布装置23A4による
記録紙上への塗布によって、白色化させることができ
る。また、液体で用いる場合、水溶性のものは水に、ま
た溶剤可溶性のものはアルコ−ル、アセトン、トルエン
等の有機溶剤に任意の割合で希釈して用いる。また、液
体では任意の粘度が得られるように、必要に応じてポリ
ビニ−ルピロリドン、エチレングリコ−ル、グリセリン
等を混合しても良い。
【0110】以下に、上述した成分構成を用いた例を説
明する。 (1) スチレン/n−ブチルメタクリレ−ト共重合体 100重量部 (重量平均分子量 190,000 軟化点 125度C) テトラクロルテトラプロモフルオロセイン 3重量部 2―アミノベンゾチアゾ−ル 6重量部 ボントロンE−84(荷電制御剤=オリエント化学社製:商品名) 3重量部 上記原材料をヘンシェルミキサ−で混合した後、3本ロ
−ルミルで混練して冷却した。この後、混練物を粗粉砕
し、さらにジェット粉砕機で粉砕して風力分級機により
平均粒径10.8μmのトナ−を得た。このトナ−100重量部
に疎水性シリカ微粒子(R972=日本エアロジル社製:商
品名)1重量部を加えヘンシャルミキサ−で混合した。
さらに、シリコン樹脂コ−トキャリアと混合し、2成分
系現像剤を作成して通常の電子写真複写行程により画像
を形成し、この画像を、クエン酸の1.5%水溶液を供給
される図7に示した消色剤塗布装置23A2に通過させた
ところ、略完全に消去した。
【0111】(2) スチレン/n−ブチルメタクリレ−ト共重合体 100重量部 (重量平均分子量 190,000 軟化点 125度C) 3,3−ジメトキシフェノ−ルフタレイン 4重量部 ジ−0−トリルグアニジン 8重量部 ボントロンE−84(荷電制御剤=オリエント化学社製:商品名) 4重量部 上記材料を(1)の場合と同様にして混練トナ−を作成
し、画像を形成した上で、この画像をクエン酸の1.5%
水溶液を供給される図1に示した消色剤塗布装置3A4
に通過させたところ、略完全に消去した。また、消色剤
塗布装置を通過した後の記録紙を20日間放置したとこ
ろ、空気中の二酸化炭素の影響あるいは紙中の酸性物の
影響により画像は完全に消失した。
【0112】一方、次の例は、本発明者が従来の顔料に
よるトナ−を用いた画像に対して同様な消色処理を行っ
た場合の結果を示すものである。 スチレン/n−ブチルメタクリレ−ト共重合体 100重量部 (重量平均分子量 190,000 軟化点 125度C) カ−ボンブラック 5重量部 ボントロンE−84(荷電制御剤=オリエント化学社製:商品名) 2重量部 上記原材料を(1)の場合と同様にして混練トナ−を作成
し、画像を形成したうえでこの画像をクエン酸の1.5%
水溶液を供給される図7に示した消色剤塗布装置23A
4に通過させたところ、画像での変化は全く生じない
で、残ったままであった。さらに、この画像を20日間放
置したところ、画像での変化はみられなかった。
【0113】次に、電子供与性呈色有機化合物として
は、ジアリ−ルフタリド類、アリ−ルフタリド類、イン
ドリルフタリド類、ロイコオ−ラミン類、ロ−ダミンラ
クタイム類、スピロピラン類、フルオラン類、フェノチ
アジン類、トリフェニルメタン類、アリ−ルフラン類が
ある。これらの化合物は次の通りである。クリスタルバ
イオレットラクトン、マラカイトグリ−ンラクトン、ロ
イコオ−ラミン、ロ−ダミンBラクタム、N−3,3−トリ
メチルインドリルノベンゾスピロピラン、3−ジエチル
アミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ジ−
pトルイジノ−4,5−ジメチルフルオラン、3,3−ビス(1
−エチル−2−メチル−インド−ル−−3−イル)フタリ
ド、ベンゾイルロイコメチレンブル−等がある。
【0114】また、この有機化合物の顕色剤としては、
フェノ−ル性水酸基を有する化合物およびその誘導体や
カルボキシル基を有する化合物およびその誘導体があ
る。上述したフェノ−ル性水酸基を有する化合物および
その誘導体としては、モノフェノ−ル類からポリフェノ
−ル類およびその金属塩があり、さらに、その置換基と
して、アルキル基、アリ−ル基、アシル基、アルコキシ
カルボニル基、ハロゲン基等がある。これらの化合物を
挙げると、ノニルフェノ−ル、スチレネ−ティドフェノ
−ル類、α−ナフト−ル、β−ナフト−ル、ハイドロキ
ノン、p−オキシ安息香酸ブチル、4,4−メチレンジフ
ェニル、ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルS、没食子
酸オクチル、フェノ−ル樹脂等があり、その金属塩とし
ては、前記フェノ−ル性水酸基を有する化合物のナトリ
ウム、カリウム、リチウム、カルシウム、亜鉛、アルミ
ニウム、ニッケル、コバルト、鉄、チタン、鉛、モリブ
デン等の金属塩がある。
【0115】また、カルボキシル基を有する化合物およ
びその誘導体としては、モノカルボン酸からポリカルボ
ン酸およびその置換誘導体およびその金属塩がある。こ
れらの化合物を挙げると、カブロン酸、カブリン酸、ラ
ウリン酸、ミリスチリン酸、バルミチン酸、ステアリン
酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、安息香
酸、プロトカテキュ−酸、没食子酸、フタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸、セバチン酸、ナフテン酸等があり、
その金属塩としては、前記カルボン酸のナトリウム、カ
リウム、リチウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、
鉄、ニッケル、コバルト、チタン、鉛、モリブデン等の
金属塩がある。
【0116】さらに、バインダ−樹脂としては、公知の
トナ−用の樹脂を使用することができ、具体的には次の
ようなものである。ポリスチレン、ポリ−p−スチレ
ン、ポリビニルトルエン等のスチレンおよびその置換体
の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン重合体、ス
チレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエ
ン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル
酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−ビニルメチルエ−テル共重合体、スチレ
ン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジェ
ン共重合体、スチレン−イソブレン共重合体、スチレン
−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル
共重合体等のスチレン系共重合体、ポリエチルメタクリ
レ−ト、ポリブチルメタクリレ−ト、ポリ塩化ビニルポ
リ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウ
レタン、ポリアミド、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、ポリビニルブチラ−ル、ポリアクリル酸樹脂、ロジ
ン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノ−ル樹脂、脂肪
族または脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素
化パラフィン、パラフィンワックス等が単独あるいは混
合して使用される。
【0117】さらに上述したトナ−は、より効率的な帯
電付与を得られるために、少量の極性制御剤、例えば、
染顔料、荷電制御剤等を含有しても良いが、無色あるい
は淡色の機能を損ねないものを使用することとし、極性
制御剤としての具体的なものは、例えば、モノアゾ染料
の金属錯塩、ニトロフミン酸およびその塩、サリチル
酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸およびそれらの誘導体の
Co、Cr、Fe等の金属錯塩、スルボン化した銅フタ
ロシアニン顔料、ニトロ基、ハロゲンを導入したスチレ
ンオリゴマ−、塩素化パラフィン、メラミン樹脂等があ
る。また、必要に応じて、コロイダルシリカ、酸化チタ
ン、酸化アルミニウム等の金属酸化物微粉末の流動化剤
や炭化ケイ素等の研磨剤、脂肪酸金属塩等の滑剤等を含
有させても良い。
【0118】また、上述したトナ−は、1成分系現像剤
として、またキャリアと混合して2成分系現像剤として
のいずれにも用いることができるものであり、2成分系
現像剤として用いる場合には、キャリアは、周知のもの
が用いられ、具体的には、粒径が20乃至200μm程
度の鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉、マグネタイト
粉、ガラスビ−ズ、あるいは、これらを芯材として、素
の表面にフッ素系樹脂、シリコ−ン樹脂、スイチレン系
樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂を被覆したものが用いら
れる。
【0119】一方、消色剤としては、次のものが挙げら
れる。n−オクチルアルコ−ル、n−ノニルアルコ−ル、
n−ラウリルアルコ−ル、n−ステアリルアルコ−ル、
シクロヘキサノ−ル、ベンジルアルコ−ル、シンナミル
アルコ−ル、エチレングリコ−ル、トリエチレングリコ
−ル、プロピレングリコ−ル、トリメチ−ルプロパン、
ペンタエリスリット、ゾルビット、マンニット等のアル
コ−ル類、酢酸オクチル、プロビオン酸ブチル、ラウリ
ル酸エチル、安息香酸エチル、フタル酸ジメチル、フタ
ル酸ジオクチル、フタル酸ジシクロヘキル等のエステル
類、ベンゾフェノン、メチルシクロヘキサノン、アセト
ニルアセトン、ジアセトンアルコ−ル等のケトン類、ジ
フェニルエ−テル、ジオキサン、エチレングリコ−ルジ
ブチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルジブチルエ−テ
ル、エチレングリコ−ルジエチルエ−テル、ジエチレン
グリコ−ルジエチルエ−テル等のエ−テル類、アセトア
ミド、プロピオン酸アミド等の酸アミド類、オクチルア
ミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、ジブチルア
ミン、トリプロピルアミン、ジメチルアニリン、p−ト
ルイジン、β−ナフチルアミン、ビリジン、ビコリン、
ルチジン、キノリン、ピペリジン、イミダゾ−ル、トリ
アジン、モルホリン等のアミン類、テトラエチルアンモ
ニウム塩等の第4級アンモニウム塩類、グリシン、アラ
ニン等のアミノ酸類、水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム等の無機塩基類がある。これらの消色剤は前述した場
合と同様に液体のままの場合には、図6に示した消色剤
塗布装置23A4にそのまま供給されることで記録紙上
に塗布される。特に、液体として用いる場合には、脱墨
行程が一般に水中で行われるため、消色剤は水溶性のも
のを用いた方が良い場合が多い。
【0120】以下に、電子供与性呈色有機化合物を用い
たトナ−による例を説明する。 (1) スチレン/n−ブチルメタクリレ−ト共重合体 100重量部 (重量平均分子量 190,000 軟化点 125度C) PSD−150(フルオラン系ロイコ染料;日曹化工商品名) 5重量部 ビスフェノ−ルA亜鉛塩 12重量部 ボントロンE−84(荷電制御剤=オリエント化学社製:商品名) 4重量部 上記原材料をヘンシェルミキサ−で混合した後、3本ロ
−ルミルで混練して冷却した。この後、混練物を粗粉砕
し、さらにジェット粉砕機で粉砕して風力分級機により
平均粒径10.8μmのトナ−を得た。このトナ−100重量部
に疎水性シリカ微粒子(R972=日本エアロジル社製:商
品名)1重量部を加えヘンシャルミキサ−で混合した。
さらに、シリコン樹脂コ−トキャリアと混合し、2成分
系現像剤を作成して通常の電子写真複写行程により画像
を形成した。消色に供される画像として、黒部7%の画
像サンプル1Kgと15Lの水、Na(OH)(水酸化ナト
リウム)8g、脱墨剤(トナクリン;日本乳化剤社製商品
名)2gを離解機にいれ、30度Cで15分間離解した。
離解後、80メッシュの金網で絞った後、水を加えてフ
ロ−テ−タにより5分間フロ−テ−ションを行った。そ
して、これを80メッシュの金網で絞り水を加えた後に
シ−トマシンでパルプシ−トを作成した。このパルプシ
−トの白色度を求めたところ、76.8%であった。
【0121】また、モルホリンの0.8%水溶液が供給さ
れた塗布ロ−ラに画像サンプルを通過させたところ、画
像がほとんど消失する結果が得られた。 (2) スチレン/n−ブチルメタクリレ−ト共重合体 100重量部 (重量平均分子量 190,000 軟化点 125度C) クリスタルバイオレットラクトン 4重量部 2,3−キシリルアシッドフォスフェ−ト 10重量部 ボントロンE−84(荷電制御剤=オリエント化学社製:商品名) 4重量部 この原材料を(1)の場合と同様にして混練トナ−を作成
し、これから得られた画像サンプルに対する評価を、パ
ルプシ−トの白色度で行ったところ、パルプシ−トの白
色度は78.5%であった。また、モルホリンの0.8%水溶
液が供給された塗布ロ−ラに、上述した混練トナ−の画
像を有する記録紙を通過させたところ、画像はほとんど
消失した。
【0122】次の例は、本発明者が従来の顔料によるト
ナ−を用いた画像に対して同様な消色処理を行った場合
の結果を示すものである。 スチレン/n−ブチルメタクリレ−ト共重合体 100重量部 (重量平均分子量 190,000 軟化点 125度C) カ−ボンブラック 5重量部 ボントロンE−84(荷電制御剤=オリエント化学社製:商品名) 2重量部 上記原材料を(1)の場合と同様にして混練トナ−を作成
し、画像を形成したうえでパルプシ−トの白色度に関す
る評価を行ったところ、パルプシ−トの白色度は52.5%
しか得られなかった。また、この画像サンプルをモルホ
リンの0.8%水溶液を塗布されたロ−ラ間を通過させた
ところ、画像に変化はみられなかった。
【0123】
【発明の効果】以上、請求項1乃至11に記載の発明で
は、再生処理手段によって画像を消去された記録媒体が
判別手段により再使用可能なものである場合と再使用不
可である場合とを判別され、判別結果に基づいて記録媒
体が類別されて収容される。これにより、再使用可能な
記録媒体は印字装置において再使用することができるの
で、印字装置が設置されている場所で誰でもが記録媒体
を簡単に再生することができ、しかもその再生された記
録媒体を印字装置で使用できる状態にすることができる
ので、資源保護の目的を達成することが可能になる。ま
た、請求項1乃至15記載の発明によれば、一度使用し
た記録媒体を回収して繊維化することで再使用可能な状
態を得るようにした従来の再生処理に比べ、記録媒体上
のトナ−のみを消去するだけで再使用可能な状態とする
ことができるので、再生のためのコスト、つまり、新た
に記録媒体の製造を行う方法に比べた場合の製造コスト
が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例による記録媒体再生装置の全体構
成を示す模式的な配置図である。
【図2】図1に示した再生装置内の要部を示す斜視図で
ある。
【図3】図1に示した再生装置の他の要部を示す斜視図
である。
【図4】図1に示した再生装置の制御部を示すブロック
図である。
【図5】図4に示した制御部に用いられるフォトセンサ
の検出出力と残留トナ−量との関係を説明するための線
図である。
【図6】図2に示した再生装置内の要部の変形例を示す
図2相当の斜視図である。
【図7】図2に示した再生装置内の要部の他の変形例を
示す図2相当の斜視図である。
【図8】図7に示した要部の変形例の一部構造を変形さ
せた場合の斜視図である。
【図9】図8に示した再生装置内での制御構造を説明す
るためのブロック図である。
【符号の説明】
1 記録媒体再生装置の一つである記録紙再
生装置 2 給紙部 3 再生処理部 3A 印字分解処理部 3A1 分解剤貯蔵タンク 3A2 分解剤塗布装置 3B 乾燥部 3B2 ヒ−タ 3C クリ−ニング部 3C1 トナ−除去部材 3C2 クリ−ニング部材、 3C トナ−回収部材 4 分離部 4A フォトセンサ 4B 分離装置 4B1 搬送ベルト 4B2 搬送経路切り換え用の搬送路切り換え爪 4B3 ソレノイド 4B4 駆動回路 5 記録紙の収容部 5A 第1の排出路 5A1 第1の収容手段に相当するストック用ト
レー 5B 第2の排出路 5B1 第2の収容手段に相当するストック用ト
レー 6、28 判別手段をなす制御部
フロントページの続き (72)発明者 倉本 信一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株 式会社リコー内 (72)発明者 千葉 俊一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株 式会社リコー内 (72)発明者 朝比奈 安雄 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株 式会社リコー内 (72)発明者 冨田 潤子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭63−17479(JP,A) 特開 昭63−175082(JP,A) 特開 平3−127674(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 21/00 570 - 578 B41J 29/26 - 29/373

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印字装置に付設可能な装置であって、同印
    字装置により得られた印字済みの記録媒体を給送する手
    段と、印字済みの記録媒体に形成されている画像を消去
    する工程を有する再生処理手段と、再生された記録媒体
    が再使用可能なものであるかを検出して判別する手段
    と、上記判別手段により再使用可能と判断された記録媒
    体と再使用不可能と判断された記録媒体とを分離する手
    段とを備えてなる記録媒体再生装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の記録媒体再生装置におい
    て、再生された記録媒体が再使用可能なものであるかを
    検出して判別する手段から再使用可能な記録媒体と再使
    用不可能な記録媒体とを分離する手段に至る間の記録媒
    体搬送区間の距離(L)が、再生処理可能な最大記録媒体
    の長さ(L0)より長く設定されているとともに、上記判
    別手段の検知幅(B)が再生処理可能な最大記録媒体の幅
    (B0)よりも広く設定されている記録媒体再生装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の記録媒体再生装置におい
    て、再生処理手段は、印字分解処理部、乾燥部、クリ−
    ニング部を備えて構成されている記録媒体再生装置。
  4. 【請求項4】印字済みの記録媒体を給送する手段と、印
    字済みの記録媒体に形成されている画像を消去する工程
    を有する再生処理手段と、再生された記録媒体が再使用
    可能なものであるかを検出して判別する手段と、上記判
    別手段により再使用可能と判断された記録媒体と再使用
    不可能と判断された記録媒体とを分離する手段と、分離
    された再使用可能な記録媒体を収容する手段とを備えて
    なる記録媒体再生装置において、上記再生処理手段内の
    少なくとも印字を消去するために設けてある印字分解処
    理部が密閉されていることを特徴とする記録媒体再生装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の記録媒体再生装置におい
    て、再生処理手段が少なくとも印字分解処理部と印字分
    解された記録媒体を乾燥するための乾燥部とを備えて構
    成され、上記乾燥部が密閉されている記録媒体再生装
    置。
  6. 【請求項6】印字済みの記録媒体から画像を消去する再
    生処理手段と、 上記再生処理手段によって処理された記録媒体が再使用
    可能か否かを検出して判別する判別手段と、 上記判別手段の判別結果に基づいて記録媒体中の再使用
    可能な記録媒体を選別して収容する収容手段と、 を備えていることを特徴とする記録媒体再生装置。
  7. 【請求項7】印字済みの記録媒体から画像を消去する再
    生処理手段と、 上記再生処理手段によって処理された記録媒体が再使用
    可能か否かを検出して判別する判別手段と、 再使用可能な記録媒体を収容する第1の収容手段と、 再使用不可の記録媒体を収容する第2の収容手段と、 上記判別手段の判別結果に基づいて再使用可能な記録媒
    体を上記第1の収容手段に、再使用不可の記録媒体を上
    記第2の収容手段にそれぞれ分離する分離手段と、 を備えていることを特徴とする記録媒体再生装置。
  8. 【請求項8】請求項1または請求項6記載の記録媒体再
    生装置において、 上記判別手段は、上記再生処理手段によって再生処理さ
    れた記録媒体表面の画像の消去状況あるいは画像の残量
    検出する検出部と、上記検出部の検出結果 に基づいて再使用可能か否かを判
    別する判別部とを備えていることを特徴とする記録媒体
    再生装置。
  9. 【請求項9】請求項8記載の記録媒体再生装置におい
    て、 上記検出部は、上記再生処理手段によって再生処理され
    た記録媒体の反射光量を検出し、 上記判別部は、上記記録媒体の非画像領域の反射光量あ
    るいは所定値を基準値としてこの基準値と上記再生処理
    手段によって再生処理された記録媒体の反射光量とを比
    較した結果に基づいて再使用可能か否かを判別すること
    を特徴とする記録媒体再生装置。
  10. 【請求項10】請求項9記載の記録媒体再生装置におい
    て、 上記判別部は、再生処理された記録媒体の反射光量が基
    準値以下であると再使用可能な記録媒体であると判別
    し、基準値以上であると再使用不可の記録媒体であるこ
    とを判別することを特徴とする記録媒体再生装置。
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