JP3091835B2 - 軌道・道路用遮音壁 - Google Patents

軌道・道路用遮音壁

Info

Publication number
JP3091835B2
JP3091835B2 JP08207820A JP20782096A JP3091835B2 JP 3091835 B2 JP3091835 B2 JP 3091835B2 JP 08207820 A JP08207820 A JP 08207820A JP 20782096 A JP20782096 A JP 20782096A JP 3091835 B2 JP3091835 B2 JP 3091835B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound insulating
insulating plate
sound
track
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08207820A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1037136A (ja
Inventor
政夫 鈴木
美博 山本
栄 筑摩
祥啓 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Japan Railway Co
Original Assignee
Central Japan Railway Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Japan Railway Co filed Critical Central Japan Railway Co
Priority to JP08207820A priority Critical patent/JP3091835B2/ja
Publication of JPH1037136A publication Critical patent/JPH1037136A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3091835B2 publication Critical patent/JP3091835B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices Affording Protection Of Roads Or Walls For Sound Insulation (AREA)
  • Building Environments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軌道や道路の両側
に立設し、車両などの走行に伴い発生する騒音を低減す
軌道・道路用遮音壁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、遮音壁は、特開平7−30531
0号公報又は実開平6−56113号公報などに開示さ
れているように、H形鋼に遮音用の板状部材を固定した
ものが主流であった。一方、遮音壁の外観を美化するた
め、遮音用板状部材やH形鋼を覆うルーバーや意匠看板
などの意匠用部材を、遮音用板状部材の表面側や裏面側
に設けた遮音壁が実開平6−57912号公報で提案さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の遮音壁は、遮音
効果、施工効率に重点が置かれ、遮音壁の美観は重要視
されず、車窓からの景観を害することがあった。そこ
で、ルーバーなどの意匠用部材で、遮音用板状部材やH
形鋼を覆い、景観の向上を図ったが、遮音壁を構成する
遮音用板状部材と意匠用部材は別体であるため、遮音壁
施工後でなければ意匠用部材を取り付けることができ
ず、施工効率が悪いなどの問題があった。更に、周辺か
ら遮音壁を見ても景観を害さない遮音壁が要望されてい
た。
【0004】本発明は、前記問題を解決するためになさ
れたものであり、施工効率を向上させ、かつ、景観を害
することのない新規な遮音壁を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、遮音板に対して固定位置調整可能な固定具
を、軌道等の両側に設けた遮音板支持部材に着脱自在に
固定し、この固定位置で、固定具を遮音板に着脱自在に
固定し、遮音板支持部材の両側に複数の遮音板を立設し
たものであり、遮音板に対する固定具の固定位置を調整
することができるので、遮音板支持部材の位置に誤差が
生じても、固定位置を調整して遮音板を遮音板支持部材
に固定することができる。また、遮音板支持部材が遮音
板によって隠され、軌道側及び軌道外側からは見えなく
なる。そして、前記遮音板支持部材は、軌道等の両側
に、複数立設した形鋼に渡って水平に設けられた胴縁で
あっても良い。更に、前記遮音板の軌道側表面に吸音材
を設け、遮音効果を高めることができる。
【0006】前記遮音板の左右両先端に、遮音板支持部
材側に向かって係止板を延設し、遮音板連結具を用いて
隣接する遮音板係止板同志を接合し、屈折自在に遮音板
同志を連結するので、軌道等のカーブに沿って本発明の
遮音壁を立設することができる。また、遮音板一枚だけ
を取り外すことができるので、破損した遮音板だけを交
換することができる。
【0007】前記固定具は、遮音板支持部材を嵌入可能
な形状に固定具本体を形成し、ボルトを固定具本体の側
部に上下移動自在に設けたもので、このボルトを遮音板
に設けたボルト貫通孔に挿通し、遮音板支持部材、特に
水平に設けられ、取り付け位置の上下が不可能である胴
縁、の高さにあわせて、固定具の位置を調整し、そし
て、遮音板支持部材に固定具を固定し、この位置で固定
具と遮音板とを固定する。このため、遮音板支持部材が
所定の高さでない場合にも、遮音板の固定が可能とな
る。
【0008】更に、前記遮音板の遮音板支持部材側の表
面に、遮音板の高さ方向に沿って、移動用ボルトの頭部
を摺動させるガイドレールを突設して、固定具をガイド
レールに沿って上下移動させ、遮音板支持部材と遮音板
との高さ方向の位置関係を調整することができる。ま
た、ガイドレールを遮音板に設けた場合の固定具は、遮
音板支持部材を嵌入可能な形状に固定具本体を形成し、
この固定具本体の側面に、前記移動用ボルトを挿通して
ガイドレールに沿って摺動する固定部を延設したもので
も良い。
【0009】更に、遮音板の両先端に設けた各係止板
は、遮音板支持部材側に向かって突設されているので、
これら係止板を嵌入し、遮音板同志を連結する遮音板連
結具も遮音板支持部材側に位置し、係止板及び遮音板連
結具が遮音板で覆われ、軌道側及び軌道外側からは見え
なくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を詳細に説明する。なお、本発明の遮音壁を用い
る例として、軌道や道路の両側に立設する場合を説明す
る。
【0011】図1に示す本発明の遮音壁1は、軌道の両
側に沿って設けられる遮音板支持部材2と、遮音板支持
部材2に固定される遮音板3と、遮音板支持部材2と遮
音板3とを固定する固定具4と、遮音板3の軌道側表面
に設けられる吸音材5と、遮音板3同志を連結する遮音
板連結具6とで構成される。
【0012】軌道の両側に沿ってH形鋼21が略所定間
隔ごとに立設され、左右各側に立設した複数のH形鋼2
1に渡って水平に複数の胴縁22が設けられている。そ
して、本例においては、この胴縁22を遮音板支持部材
2として用いている。なお、胴縁22に角パイプを用い
ているが、H形鋼21などの形鋼を用いても良い。ま
た、遮音板支持部材として、H形鋼21を用いても良
く、この場合には、固定具本体をH形鋼21に固定可能
に形成した固定具(図示省略)が用いられる。
【0013】遮音板3は、長尺状のアルミニウム合金板
を、後述する遮音板連結具6を用いて遮音板3同志を連
結できるように成型され、遮音板3の軌道側の表面に吸
音材5が設けられている。なお、遮音板3は、アルミニ
ウム合金板に限定されず、ステンレス鋼板などを用いて
も良い。
【0014】更に、遮音板3は、胴縁22の軌道側に沿
って連結させる内側遮音板31と、胴縁22の軌道外側
に沿って連結させる外側遮音板32とに区別され、内側
遮音板31は、軌道側から見て、胴縁22、H形鋼2
1、固定具4及び遮音板連結具6が見えないように成型
され、外側遮音板32は、軌道外側から見て、胴縁2
2、H形鋼21、固定具4及び遮音板連結具6が見えな
いように成型されている。
【0015】これらの遮音板3を胴縁22に固定する際
に用いる固定具4には、ボルト42を固定具の上下幅の
範囲内で移動させて、固定位置を調整する部分移動式固
定具41と、遮音板3の軌道側表面に高さ方向に沿って
設けたガイドレール46にしたがって、固定具を上下に
移動させ、固定位置を調整する全移動式固定具45とが
ある。前者は遮音板3適所にボルト貫通孔43を穿孔す
る必要があり、後者は遮音板3の高さ方向に沿って移動
用ボルト47の頭部47aを摺動させるガイドレール4
6を遮音板3表面に設ける必要がある。
【0016】なお、部分移動式固定具41及び全移動式
固定具45において、胴縁22に固定する固定具本体4
0を、H形鋼21に固定可能な形状に形成することによ
り、直接遮音板3をH形鋼21に固定することができ
る。
【0017】そこで、本例では、内側遮音板31に部分
移動式固定具41を用いるため、内側遮音板31の適所
に、ボルト貫通孔43を高さ方向に沿って複数穿孔し、
外側遮音板32に全移動式固定具45を用いるため、外
側遮音板32の胴縁22側表面に、ガイドレール46を
高さ方向に沿って設けている。なお、各遮音板31,3
2と各固定具41,45の組合せは適宜選択可能であ
る。
【0018】内側遮音板31は、長尺状の平板の左右両
端31a,31aを、断面略Z字状に軌道側に突出させ
て折り曲げ、更に折り曲げた端の最先端に、断面略J字
状の係止板30,30を、胴縁22側に向かって突設し
て成型されている。更に、部分移動式固定具41のボル
ト42を挿通するボルト貫通孔43を、内側遮音板31
の中央の高さ方向に沿って、各胴縁22の高さと略同じ
高さ位置に穿孔している。また、内側遮音板31の突出
した両端31a,31aの間の軌道側表面に、吸音材5
が固着されている。
【0019】外側遮音板32は、長尺状の平板の左右両
先端32a,32aに、断面略J字状の係止板30,3
0を、胴縁22側に向かって突設し、かつ、外側遮音板
32の高さと等しい長さの略角型棒状のガイドレール4
6を、胴縁22側の表面中央に、高さ方向に沿って一体
に突設して成型されている。更に、外側遮音板32の左
右両先端の係止板30,30とガイドレール46との各
間の軌道側表面に、吸音材5が固着されている。
【0020】ガイドレール46は、移動用ボルト47の
螺子部47bを突出させた状態で、略楕円形状に形成し
た移動用ボルト47の頭部47aを摺動させるため、断
面略方形的C字状に成型され、この頭部47aを摺動自
在に収納する断面略方形状の中空部46aを、略中心に
沿って有すると共に、この中空部46aの幅よりも狭
く、かつ中空部46aに連通し、移動用ボルト47の螺
子部47bを胴縁22側に突出させる断面略方形状の開
口部46bを胴縁22側に有している。なお、ガイドレ
ール46を単体で成型し、外側遮音板32の胴縁22側
表面に高さ方向に沿って、溶接などの手段を用いて固着
しても良い。
【0021】遮音板連結具6は、内側遮音板31及び外
側遮音板32の各係止板30同志を突き合せた接合状態
を保持するもので、遮音板3と等しい長さで、断面略方
形的C字状の略角型棒状に成型され、更に対向する縁に
沿って鍔部6aを内側に張り出している。
【0022】部分移動式固定具41は、胴縁22に掛か
るように、固定具本体40を胴縁22の外形よりも大き
い短溝形状に形成し、更に、固定具本体40が胴縁22
から外れないように、固定具本体40の開口底面を覆う
板状の蓋部材14を設けている。蓋部材14は、両端上
面に長尺状の蟻柄14aを突設し、更に、この蟻柄14
aを挿入する蟻溝14bを、固定具本体40底面の両開
口端部の端面に形成して、固定具本体40に着脱自在に
形成されている。また、胴縁22との嵌合を確実にする
ため、固定具本体40の内周面及び蓋部材14の上面に
ゴム製板7を固着し、蓋部材14にゴム製板7を上方に
押し上げるボルト14cを設けている。
【0023】更に、固定具本体40の側部には、ボルト
42を上下移動自在に収納するカバー44が、ネジ44
cで固定されている。カバー44は、方形板の表面中央
に、略長楕円形状の長溝44aを形成し、更に、この長
溝44aの中心に沿って、長溝44aよりも小さい略長
楕円形状の長孔44bを穿孔している。カバー44に摺
動可能に収納されるボルト42の頭部42aは、長溝4
4aの幅と略等しい幅を有する略長楕円形状に形成され
ており、ボルト42の螺子部42bを長孔44bから外
に突出させた状態で、長溝44a内でボルト頭部42a
を摺動させることにより、ボルト42を上下に移動させ
ることができる。
【0024】全移動式固定具45は、部分移動式固定具
41と同様、胴縁22に掛かるように、固定具本体40
を胴縁22の外形よりも大きい短溝形状に形成し、更
に、固定具本体40が胴縁22から外れないように、固
定具本体40の開口底面を覆う板状の蓋部材54を設け
ている。蓋部材54は、両側部に円柱状の摺動部54a
を形成し、更に、この摺動部54aを挿入する略半円管
状のガイド部54bを、固定具本体40底面の両開口端
部に形成して、固定具本体40に着脱自在に形成され、
下面には略板状の把持部54dが突設されている。ま
た、胴縁22との嵌合を確実にするため、固定具本体4
0の内周面及び蓋部材54の上面にゴム製板7を固着
し、固定具本体40の軌道側側部及び蓋部材54に、ゴ
ム製板7を胴縁22に押しつけるボルト54cを設けて
いる。
【0025】更に、固定具本体40の軌道外側の側部に
は、短溝形状の固定部48が延設され、ガイドレール4
6に沿って移動する移動用ボルト47を挿通するボルト
貫通孔49が、この固定部48の軌道外側の側部に穿孔
されている。なお、固定部48は、短溝形状に限定され
ず、移動用ボルト47を挿通させることができ、かつ、
ガイドレール46に沿って摺動可能な平面を備えていれ
ば良い。
【0026】次に、前述した遮音壁の施工手順を説明す
る。隣接させる内側遮音板31,31の係止板30,3
0同志を突合せ、突き合せた状態で、一対の係止板3
0,30と遮音板連結具6とを嵌合させ、内側遮音板3
1,31同志を連結し、更に、外側遮音板32,32同
志も同様に連結する。
【0027】内側遮音板31のボルト貫通孔43に、部
分移動式固定具41の上下移動自在ボルト42を挿通
し、ナット34で締め付け、部分移動式固定具41を内
側遮音板31に仮固定する。この際、胴縁22が複数本
ある場合は(図においては片側3本)、胴縁22の数と
同数の部分移動式固定具41を、各胴縁22の高さと略
同じ高さ位置に仮固定する。
【0028】次に、内側遮音板31を胴縁22の軌道側
に沿って直立させ、胴縁22を各部分移動式固定具41
の固定具本体40内に嵌入した後、固定具本体40の開
口面に蓋部材14を取り付け、更に、蓋部材14に設け
たボルト14cを締め付けて、ゴム製板7を胴縁22に
押圧させ、確実に、固定具本体40を胴縁22に固定す
る。その後、仮固定していたナット34を緩めて、カバ
ー44の長孔44bに沿ってボルト42を上下に移動さ
せ、内側遮音板31に対して部分移動式固定具41の位
置を調整し、ナット34を締め付け、胴縁22に固定し
た部分移動式固定具41と内側遮音板31とを固定す
る。
【0029】一方、各外側遮音板32のガイドレール4
6内に、移動用ボルト47の頭部47aを挿入し、か
つ、移動用ボルト47の螺子部47bをガイドレール4
6から突出させ、更に、この移動用ボルト47の螺子部
47bを全移動式固定具45の固定部48に挿通し、ナ
ット34を締め付け、各胴縁22の高さと略同じ高さ位
置に、胴縁22と同数の全移動式固定具45を仮固定す
る。
【0030】次に、外側遮音板32を胴縁22の軌道外
側に沿って直立させ、胴縁22を各全移動式固定具45
の固定具本体40内に嵌入した後、固定具本体40の開
口面に蓋部材54を取り付け、更に、固定具本体40の
側部及び蓋部材54に設けたボルト54cを締め付け、
胴縁22にゴム製板7を押しつけ、確実に固定具本体4
0を胴縁22に固定する。その後、仮固定していたナッ
ト34を緩めて、移動用ボルト47をガイドレール46
に沿って摺動させ、外側遮音板32に対して全移動式固
定具45の位置を調整し、ナット34を締め付け、胴縁
22に固定した全移動式固定具45と外側遮音板32と
を固定する。
【0031】以下、前述した遮音壁1の作用を説明す
る。遮音板3(内側遮音板31及び外側遮音板32)の
両先端に係止板30,30を設け、かつ、隣接させる遮
音板3,3の係止板30,30同志を突合せ、突き合せ
た状態で、一対の係止板30,30と遮音板連結具6と
を嵌合させて、遮音板3,3同志を連結しているので、
連結個所において屈折可能となり、軌道のカーブに沿っ
て隣接する遮音板3,3,・・を屈折させた状態で立設す
ることができる。また、遮音板3同志の連結が容易であ
るため、施工期間を短縮することができる。更に、遮音
板3一枚だけを取り外すことができるので、破損した遮
音板のみの交換が可能となる。
【0032】遮音板3の両先端に設けた各係止板30,
30は、胴縁22側に向かって突設されているので、こ
れら係止板30,30を嵌入し、遮音板3,3同志を連
結する遮音板連結具6も胴縁22側に位置し、H形鋼2
1、胴縁22(遮音板支持部材2)、係止板30及び遮
音板連結具6が内側遮音板31と外側遮音板32とで覆
われ、軌道側及び軌道外側からは、外側遮音板32の表
面及び内側遮音板31の表面又は吸音材5表面しか見え
ず、周辺の景観を害することがない。
【0033】胴縁22に遮音板3を固定するために用い
る固定具4は、遮音板3の高さ方向に沿って、固定位置
を調整することができるので、胴縁22の高さに誤差が
生じても、位置を調整し固定することができる。
【0034】遮音板3の軌道側表面に吸音材5を設けて
いるので、電車、車などの走行による損音などを減少さ
せることができる。更に、内側遮音板31と外側遮音板
32を平行に立設しているので、回折した音波を効率良
く吸音し、一枚だけの遮音壁よりも遮音効果が高い。
【0035】次に、図8乃至図11を用いて、本発明の
遮音壁に用いる他の実施形態の固定具104を説明す
る。図8は他の実施形態の固定具を用いた場合の遮音壁
を示す上面図、図9は部分移動式固定具の他の実施例を
示す断面図、図10は全移動式固定具の他の実施例を示
す断面図で、図11は固定具本体のボルト螺合部を示す
概略部分斜視図である。なお、本実施形態の固定具以外
の各遮音壁構成部材は、前実施形態の固定具を用いた場
合と同一であり、上記説明で使用した符号と同一符号を
用いる。
【0036】図に示す部分移動式固定具141および全
移動式固定具145は、共にアルミニウムを素材とし、
胴縁22の短手方向幅よりも嵌合幅の広い短溝形状の固
定具本体140を有し、前実施形態同様、固定具本体1
40が胴縁22から外れないように、固定具本体140
の開口底面を覆う板状の蓋部材114を備えている。
【0037】固定具本体140は、下方から胴縁22を
嵌入するように底面を開口し、胴縁22の長手方向に沿
って、天板140aの両側部より下方に突設した固定片
140b,140cの一方(140b)の先端部に、蓋
部材114の一端と係合する係止突片140dを外側に
向かって突設し、かつ、他方(140c)の先端部に、
ボルト螺合部140eを形成している。更に、固定具本
体140の内周面に、ゴム製板107を固着している。
【0038】そして、ボルト螺合部140eは、図11
に示すように、固定片140cの先端部の内側面に、胴
縁122の長手方向に沿って溝401を形成し、溝40
1の幅よりも短い直径の貫通孔402を、外側に向かっ
て溝401の底面適所に2孔穿孔し、各貫通孔402に
長楕円形状の頭部403aを有するステンレス製のT形
ナット403を嵌入している。このT形ナットの頭部4
03aは、固定片140cに形成した溝401の幅と略
等しい幅を有し、かつ、溝401の深さと略等しい厚さ
を有している。なお、T形ナット403は、この形状に
限定されるものではなく、蓋部材114を固定するボル
ト114dを螺合した時に、共回りを防ぎ、かつT形ナ
ット403自体がボルト側に抜けなければ良い。例え
ば、頭部403aを溝401の幅と等しい幅を有する方
形状に形成したり、また、メネジ部403bを六角柱状
に形成しかつ固定片140cに穿孔する貫通孔402を
六角柱状に形成しても良い。
【0039】また、蓋部材114は、固定具本体140
に突設した係止突片140dに係合する断面略J字形状
の板状フック部114aを、一端に斜め上方に突設し、
かつ、固定具本体140に形成したボルト螺合部140
eに重なり合うように、他端に緩やかな断面略L字形状
の重合部114bを形成し、更に重合部114bの先端
に貫通孔114cを穿孔し、ボルト螺合部140eのT
形ナット403に螺合するボルト114dを貫通させて
いる。また、固定具本体140の開口底面を覆う蓋部材
114の平板部分には、方形板状のゴム製板107が上
面に固着され、更に蓋部材114を貫通してゴム製板1
07を上方に押し上げるボルト114eが2本設けられ
ている。なお、T形ナット403若しくはこれに螺合さ
せるボルト114d又は両者に緩み止めを施し、遮音板
3の振動によるボルト114dの緩みを防止すると良
い。
【0040】図9に示す部分移動式固定具141は、固
定具本体140の固定片140bを上方に突出させ、断
面略h形状に押出成形されている。そして、この固定片
140bの軌道側側面に、ボルト142を上下移動自在
に収納するカバー144をネジ144cで固定してい
る。カバー144は、方形板の表面中央に、略長楕円形
状の長溝144aを形成し、更に、この長溝144aの
中心に沿って、長溝144aよりも小さい略長楕円形状
の長孔144bを穿孔している。カバー144に摺動可
能に収納されるボルト142の頭部142aは、長溝1
44aの幅と略等しい幅を有する略長楕円形状に形成さ
れており、ボルト142の螺子部142bを、長孔14
4bから外に突出させた状態で、長溝144a内でボル
ト頭部142aを摺動させることにより、ボルト142
を上下に移動させることができる。
【0041】図10に示す全移動式固定具145は、固
定具本体140の天板140aの側部から軌道外側に、
断面略L字形状の固定部148を延設して押出成形され
ている。固定部は、天板140aに一体に延設された水
平板148aと、水平板148aの先端から垂直下方に
延設した摺動板148bとから成り、この摺動板148
bには、ボルト貫通孔149が穿孔され、ガイドレール
46に沿って移動する移動用ボルト147を挿通する。
更に、水平板148aの底面から固定具本体140の固
定片140bにステー148cを一体に架設している。
また、固定部148に挿通する移動用ボルト147は、
ガイドレール46内に挿入する略長楕円形状の頭部14
7aと、ガイドレール46から突出させる螺子部147
bとを有している。
【0042】なお、固定部148は、断面略L字形状に
限定されず、移動用ボルト47を挿通させることがで
き、かつ、ガイドレール46に沿って摺動可能な平面を
備えていれば良い。
【0043】次に、前述した固定具104の胴縁22へ
の固定方法を説明する。なお、部分移動式固定具141
と内側遮音板31及び全移動式固定具145と外側遮音
板32の位置調整及び固定方法は、前実施形態の固定具
4と同様のため説明を省略する。
【0044】固定具本体140に設けた係止突片140
dに蓋部材114のフック部114aを係止し、係止突
片140dを軸として蓋部材114を揺動させて、蓋部
材の重合部114bと固定具本体のボルト螺合部140
eとを重ね合わせ、重合部114bの貫通孔114cに
ボルト114dを挿入し、更にボルト螺合部140eに
設けたT形ナット403に螺合することによって、蓋部
材114を固定具本体140に固定する。そして、この
ボルト114dと、蓋部材114に螺合したボルト11
4e,114eを締め付け、ゴム製板107を胴縁22
に押圧し、確実に固定具本体140を胴縁22に固定さ
せる。
【0045】このように、本実施形態の固定具104を
用いれば、蓋部材114の固定具本体取付作業が容易で
あるため、効率良く作業を行うことができる。また、蓋
部材114を固定具本体140に固定するために用いる
ボルト114dを螺合させる場合、アルミニウムを素材
とした固定具本体140にボルト螺合孔を形成するより
も、ステンレス製のT形ナット403を用いた方が、よ
り確実にボルト114dを締め付けることができるの
で、車両走行時の風圧などによって振動する遮音板3を
しっかりと固定することができ安全性が向上すると共
に、防錆性能も向上するのでメンテナンスが容易にな
る。
【0046】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、遮音壁の表面に固定具、遮音板連結具及び遮音
板支持部材などが露出しないので、車窓からの景観を害
することが無い。また、遮音板同志の連結及び遮音板と
遮音板支持部材との連結が容易なため、作業人員を減ら
すことができ、更に、遮音壁の施工期間も短縮すること
ができるので施工コストを大幅に削減することができ
る。更に、軌道などのカーブに沿って遮音壁を立設する
ことが可能で、あらゆる場所に施工が可能であるので、
大量生産が可能となり、安価な遮音壁を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遮音壁の一実施例を示す上面図であ
る。
【図2】上記遮音壁の内側遮音板の固定状態を示す概略
斜視図である。
【図3】図2の断面図である。
【図4】上記遮音壁の内側遮音板の固定状態を、軌道外
側から見た正面図である。
【図5】上記遮音壁の外側遮音板の固定状態を示す概略
斜視図である。
【図6】図5の断面図である。
【図7】上記遮音壁の外側遮音板の固定状態を、軌道側
から見た正面図である。
【図8】本発明における他の固定具を用いた場合の遮音
壁を示す上面図である。
【図9】上記固定具を用いた遮音壁の内側遮音板の固定
状態を示す概略断面図である。
【図10】上記固定具を用いた遮音壁の外側遮音板の固
定状態を示す概略断面図である。
【図11】上記固定具の固定具本体と蓋部材との重合部
分を示す概略部分斜視図である。
【符号の説明】
1 遮音壁 2 遮音板支持部材 3 遮音板 4,104 固定具 5 吸音材 6 遮音板連結具 22 胴縁 30 係止板 40,140 固定具本体 41,141 部分移動式固定具 42,142 ボルト 45,145 全移動式固定具 46 ガイドレール 47,147 移動用ボルト 48,148 固定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 政夫 東京都千代田区岩本町1丁目12番3号 東洋防音建設株式会社内 (72)発明者 山本 美博 東京都中央区日本橋三丁目1番17号 ジ ェイアール東海商事株式会社東京支社内 (72)発明者 筑摩 栄 東京都中央区八重洲一丁目6番6号 (72)発明者 石川 祥啓 東京都中央区八重洲一丁目6番6号 (56)参考文献 実公 昭55−15526(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01F 8/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮音板に対して固定位置調整可能な固定
    具を、軌道等の両側に設けた遮音板支持部材に着脱自在
    に固定し、この固定位置で、固定具を遮音板に着脱自在
    に固定し、遮音板支持部材の両側に複数の遮音板を立設
    すると共に、遮音板の左右両先端に、遮音板支持部材側
    に向かって係止板を延設し、遮音板連結具を用いて隣接
    する遮音板の係止板同志を接合し、屈折自在に遮音板同
    志を連結したことを特徴とする軌道・道路用遮音壁。
  2. 【請求項2】 前記遮音板支持部材は、軌道等の両側
    に、複数立設した形鋼に渡って水平に設けられた胴縁で
    ある請求項1記載の軌道・道路用遮音壁。
  3. 【請求項3】 前記遮音板の軌道側表面に吸音材を設け
    た請求項1又は2記載の軌道・道路用遮音壁。
  4. 【請求項4】 前記固定具は、遮音板支持部材を嵌入可
    能な形状に固定具本体を形成し、ボルトを固定具本体の
    側部に上下移動自在に設けたものである請求項1乃至3
    の何れか1項に記載の軌道・道路用遮音壁。
  5. 【請求項5】 前記遮音板の遮音板支持部材側の表面
    に、遮音板の高さ方向に沿って、移動用ボルトの頭部を
    摺動させるガイドレールを突設した請求項1乃至3の何
    れか1項に記載の軌道・道路用遮音壁。
  6. 【請求項6】 前記固定具は、遮音板支持部材を嵌入可
    能な形状に固定具本体を形成し、この固定具本体の側面
    に、前記移動用ボルトを挿通してガイドレールに沿って
    摺動する固定部を延設した請求項5記載の軌道・道路用
    遮音壁。
JP08207820A 1996-07-18 1996-07-18 軌道・道路用遮音壁 Expired - Fee Related JP3091835B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08207820A JP3091835B2 (ja) 1996-07-18 1996-07-18 軌道・道路用遮音壁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08207820A JP3091835B2 (ja) 1996-07-18 1996-07-18 軌道・道路用遮音壁

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1037136A JPH1037136A (ja) 1998-02-10
JP3091835B2 true JP3091835B2 (ja) 2000-09-25

Family

ID=16546056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08207820A Expired - Fee Related JP3091835B2 (ja) 1996-07-18 1996-07-18 軌道・道路用遮音壁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3091835B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102865023B (zh) * 2012-09-04 2014-11-26 北京科奥克声学技术有限公司 可拆卸隔声门框架
JP6220579B2 (ja) * 2013-07-02 2017-10-25 東海旅客鉄道株式会社 防音壁構成部材および防音壁構造並びに防音壁構造の組み立て方法
WO2015151302A1 (ja) * 2014-04-04 2015-10-08 友志郎 久保 パネル及びその取付構造
CN104612284A (zh) * 2014-12-06 2015-05-13 沈一军 设置弹性导轨的高效隔声木结构房屋墙体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1037136A (ja) 1998-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5941032A (en) Framing assembly for a door light
JP2002211303A (ja) 車両用フットレスト構造
JP3091835B2 (ja) 軌道・道路用遮音壁
JP2005139691A (ja) 間仕切部分における柱撤去梁補強方法及び梁補強構造
JP2008138438A (ja) 防音パネルの取付構造および防音パネルの取付方法
KR20090027020A (ko) 흡음기능을 가진 방음벽 지주
JP2005075338A (ja) 位置調整が可能なクロスレールを有する車両用ルーフラックアセンブリ
KR200275007Y1 (ko) 가설 방음벽의 포스트 클램핑 구조
JP2007031935A (ja) 防音パネルの取付構造
JP2900905B2 (ja) 遮音壁頂部の吸音材の取付構造と取付方法
KR101777817B1 (ko) 방음 및 방진용 가설 벽체 어셈블리
JP5089261B2 (ja) 遮音パネルの取付方法および取付構造
JP2001146806A (ja) パネル支持装置
CN217874536U (zh) 一种管道卡扣固定结构
JP3715852B2 (ja) 内壁パネルの取付方法とユニット建物
JPH09184366A (ja) 無火気サッシ工法におけるサッシの取付け構造
CN217949474U (zh) 一种开缝铝板多维可调挂接幕墙
CN218374911U (zh) 一种调平基座组件
JPH0835313A (ja) 成形板の取付構造
JP3085612U (ja) 梁下取付金具
JP4763930B2 (ja) 天井板固定枠を使用した天井構造
JP3151191B2 (ja) 板状部材取付金具及び構造物における板状部材の取付構造
JPH10237829A (ja) 壁構造体
JP3033695B2 (ja) 湾曲面音響化粧壁の下地構造部材,下地施工法、及び湾曲面音響化粧壁
JPH0732581Y2 (ja) 化粧用吸音ルーバー

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100721

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130721

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees