JP3090738B2 - 不揮発性半導体記憶素子 - Google Patents

不揮発性半導体記憶素子

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JP3090738B2
JP3090738B2 JP31331191A JP31331191A JP3090738B2 JP 3090738 B2 JP3090738 B2 JP 3090738B2 JP 31331191 A JP31331191 A JP 31331191A JP 31331191 A JP31331191 A JP 31331191A JP 3090738 B2 JP3090738 B2 JP 3090738B2
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insulating film
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、EEPROM(electr
ical erasable and programmable ROM)のような不揮発
性半導体記憶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の不揮発性半導体記憶素子
として、フルフューチャー型のEEPROMや、フラッ
シュ型のEEPROMが知られている。
【0003】図6にフルフューチャー型のEEPROM
の素子構造を示し、図7にこの素子をマトリックス状に
接続してなる記憶装置の等価回路図を示す。図6に示す
ように、この素子は、N型シリコン基板1に形成された
Pウェル2に、メモリトランジスタMTrとセレクトト
ランジスタSTrからなるメモリセルを備えている。メ
モリトランジスタMTrは、トンネル酸化膜30、フロ
ーティングゲート31、絶縁膜32、およびコントロー
ルゲート33からなるゲート構造と、その両側のPウェ
ル2中に形成されたN+ 拡散層34,35とから構成さ
れている。一方、セレクトトランジスタSTrは、ゲー
ト酸化膜36およびゲート37とからなるゲート構造
と、その両側のPウェル2中に形成されたN+ 拡散層3
5,38とから構成されている。
【0004】以下、図7を参照して、フルフューチャー
型のEEPROMへのデータの書き込み/消去/読み出
しについて説明する。データの書き込みは次のようにし
て行われる。選択素子のメモリトランジスタMTrのコ
ントロールゲート33に接続しているメモリラインML
と、ビットラインBLにそれぞれ正電圧を印加する。こ
のとき、選択素子のセレクトトランジスタSTrのゲー
ト37に接続しているワードラインWLに正電圧を印加
し、ソースラインSLを接地する。これにより、メモリ
トランジスタMTrのN+ 拡散層(ドレイン)34の近
傍に発生したホットエレクトロンがトンネル酸化膜30
を介してフローティングゲート31に注入されて、信号
電荷が書き込まれる。
【0005】データの消去は次のようにして行われる。
選択素子のビットラインBLに正電圧を印加するととも
に、メモリラインMLを接地する。これにより、フロー
ティングゲート3に蓄積された電荷がトンネル酸化膜3
0を介してN+ 拡散層34に引き抜かれて、信号電荷が
消去される。
【0006】データの読み出しは次のようにして行われ
る。選択素子のソースラインSLを接地し、ワードライ
ンWLに正電圧を印加するとともに、選択素子のビット
ラインBLに正電圧、メモリラインMLに正の低電圧を
それぞれ印加する。このとき、セレクトトランジスタS
Trに電流が流れなければ、メモリトランジスタMTr
の書き込みの状態、すなわち、データ『1』が読み出さ
れる。一方、セレクトトランジスタSTrに電流が流れ
れば、メモリトランジスタMTrの非書き込みの状態、
すなわち、データ『0』が読み出される。
【0007】次に、フラッシュ型のEEPROMの構成
を説明する。代表的なものに、図8に示したスタックゲ
ート構造のものと、図9に示したスプリットゲート構造
のものとがある。
【0008】図8に示したスタックゲート構造のフラッ
シュ型EEPROMは、トンネル酸化膜40、フローテ
ィングゲート41、絶縁膜42、およびコントロールゲ
ート43からなるゲート構造を備え、その両側のPウェ
ル2中に、N+ 拡散層44,45が形成されている。ド
レインであるN+ 拡散層44とPウェル2との間には、
ホットエレクトロンの注入効率の高めるためのP+ 拡散
層46が形成されている。また、ソースであるN+ 拡散
層45とPウェル2との間には、データ消去時のバンド
間トンネル効果によるホットホールの発生を抑えるため
にN- 拡散層47が形成されている。
【0009】スタックゲート構造のフラッシュ型EEP
ROMのデータ書き込みは、ゲートGとドレインDに正
電圧をそれぞれ印加し、ソースSを接地することによ
り、ドレイン近傍からホットエレクトロンをフローティ
ングゲート41に注入することによって行われる。ま
た、データの消去は、基板の各素子に共通に接続してい
るソースSに正電圧を印加することで、フローティング
ゲート41から信号電荷を引き抜く。データの読み出し
は、ゲートGおよびドレインDにそれぞれ正電圧を印加
することにより、ドレイン−ソース間に電流が流れるか
否かによって行われる。
【0010】図9に示したスプリットゲート構造のフラ
ッシュ型EEPROMは、ドレインD側のトンネル酸化
膜50の上にフローティングゲート51を備え、このフ
ローティングゲート51の上に絶縁膜52を介して選択
ゲート53が形成されている。この素子へのデータの書
き込みは、ゲートGおよびドレインDに正電圧をそれぞ
れ印加して、フローティングゲート51にホットエレク
トロンを注入することにより行われる。また、データの
消去は、ゲートGを接地、あるいは負電圧を印加し、ド
レインDに正電圧を印加することにより、フローティン
グゲート51に蓄積された信号電荷をドレインDに引き
抜く。データの読み出しは、ゲートGに正の低電圧を、
ドレインDに正電圧をそれぞれ印加することにより、ド
レイン−ソース間に電流が流れるか否かによって行われ
る。なお、スプリットゲート構造のフラッシュ型EEP
ROMは、選択ゲート53を備えているので、後述する
ようにスタックゲート構造のフラッシュ型EEPROM
に見られるような過剰消去の問題が生じない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。
【0012】フルフューチャー型のEEPROMでは、
1メモリセルがメモリトランジスタMTrとセレクトト
ランジスタSTrの2つで構成されているので、セル面
積が大きくなり高集積化に不利であるという問題点があ
る。
【0013】また、スタックゲート構造のフラッシュ型
EEPROMでは、1セル1トランジスタであるので集
積化に有利ではあるが、基板上の全セル、あるいはPウ
ェル内の全セルが一括消去されるので、信号電荷の消去
に要する時間が最も長い素子に合わせて、全体の消去時
間が長めに設定される。そのため、信号電荷が比較的速
く消去される素子については、信号電荷が過剰に抜かれ
るために、その素子のフローティングゲート41に正電
荷が蓄積されるという現象が起きる。これが、いわゆる
過剰消去である。過剰消去が生じると、各素子間で信号
電荷の読み出し時の閾値にバラツキが生じるため、読み
出し動作が不安定になる。例えば、過剰消去が生じる
と、非選択素子であっても、フローティングゲートに蓄
積された正電荷により、チャネルが形成され、ソース−
ドレイン間に電流が流れるといった問題を引き起こす。
【0014】一方、スプリットゲート構造のフラッシュ
型EEPROMでは、過剰消去によりフローティングゲ
ート51に正電荷が蓄積されても、選択ゲート53の直
下のPウェル2中にはチャネルが形成されないので、ソ
ース−ドレイン間に電流が流れるといった問題は生じな
い。しかし、素子構造上、スタックゲート構造のフラッ
シュ型EEPROMよりも、集積度が劣るという問題点
がある。
【0015】また、図6,図8,図9に示した従来のE
EPROMでは、フローティングゲートとコントロール
ゲート間の絶縁膜の面積と、フローティングゲートとP
ウェル間のトンネル酸化膜の面積とが略同じになってい
る。すなわち、フローティングゲートとコントロールゲ
ート間の静電容量C0 と、フローティングゲートとPウ
ェル間の静電容量C0 とが略同じである。したがって、
コントロールゲートに印加された電圧は、前記絶縁膜と
トンネル酸化膜とに略同じ値に分圧される。フローティ
ングゲートへの電子の注入や放出を効率的に行うために
は、トンネル酸化膜にかかる分圧を大きくすればよい。
そこで、フローティングゲートとコントロールゲート間
の絶縁膜の厚みを薄くして、静電容量比C0 /Cを大き
くすることが考えられるが、そうするとフローティング
ゲートとコントロールゲート間の絶縁性が低下してリー
ク電流が増えるという問題を引き起こす。
【0016】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、高集積化が可能で、読み出し動作が安
定しており、しかもフローティングゲートとコントロー
ルゲート間の絶縁性を向上することができる不揮発性半
導体記憶素子を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、本発明は、トンネル絶縁膜を介したフローティング
ゲートへの電子の蓄積・放出により不揮発な記憶を行う
メモリトランジスタと、前記メモリトランジスタの選択
を行うセレクトトランジスタとからなる不揮発性半導体
記憶素子において、前記メモリトランジスタおよびセレ
クトトランジスタのドレインおよびソースを兼用する第
1の不純物拡散層および第2の不純物拡散層と、前記第
1の不純物拡散層の近傍で、トンネル絶縁膜の上に自己
整合によって形成され、上面が凸型曲面状になったフロ
ーティングゲートと、一端が前記フローティングゲート
の上面に絶縁膜を介して配置され、他端が前記第2の不
純物拡散層の近傍でゲート絶縁膜を介して配置された、
メモリトランジスタのコントロールゲートとセレクトト
ランジスタのゲートとに兼用される共通ゲートと、を備
えたものである。
【0018】
【作用】本発明の作用は次のとおりである。すなわち、
本発明によれば、第1の不純物拡散層および第2の不純
物拡散層が、メモリトランジスタおよびセレクトトラン
ジスタの各々のドレインおよびソースを兼用し、両不純
物層の間の基板上に、自己整合によって形成されたフロ
ーティングゲートと、一端が前記フローティングゲート
の上方に位置してメモリトランジスタのコントロールゲ
ートの役目を担い、他端がセレクトトランジスタのゲー
トの役目を担う共通ゲートとを設けたので、1トランジ
スタ領域に2つのトランジスタが形成される。
【0019】また、セレクトトランジスタのON/OF
Fによりメモリトランジスタを選択できるので、ビット
単位でデータが消去され、過剰消去の問題がなく、読み
出し動作が安定する。
【0020】さらに、フローティングゲートの上面が凸
型曲面状をしているので、フローティングゲートと共通
ゲート間の静電容量C0 が、フローティングゲートと基
板間の静電容量Cに対して大きくなる。つまり、共通ゲ
ートに電圧が印加された場合に、トンネル絶縁膜に作用
する分圧がフローティングゲートと共通ゲート間の絶縁
膜に作用する分圧よりも大きくなるので、フローティン
グゲートへのキャリアの注入効率が高まる。したがっ
て、データの書き込み/消去時に、共通ゲートに接続す
るワードラインに印加する電圧を比較的小さく設定する
ことができる。
【0021】逆に、前記静電容量C0 と静電容量Cとを
略同じにして、従来と同様のキャリアの注入効率を得る
のであれば、フローティングゲートとコントロールゲー
ト間の面積が広くなった分だけ、両ゲート間の絶縁膜の
厚みを厚くすることができるので、フローティングゲー
トとコントロールゲート間の絶縁性が上がり、リーク電
流を減少させることができる。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図1は本発明の一実施例に係るEEPROMの
メモリセルの平面図、図2は図1のA−A矢視断面図で
ある。
【0023】図中、符号1はN型シリコン基板、2はP
ウェル、3はフィールド酸化膜である。フィールド酸化
膜3で分離された素子形成領域に、N+ ドレイン拡散層
11と、N+ ソース拡散層12とが形成されている。ド
レイン拡散層11の近傍のトンネル酸化膜6の上には、
自己整合によって形成され、上面が凸型曲面状になった
フローティングゲート7aがある。10aは共通ゲート
であり、ドレイン側の一端部は絶縁膜8を介してフロー
ティングゲート7aの上面に位置しており、ソース側の
他端はゲート酸化膜9の上に位置している。なお、図中
の符号14は、ドレイン拡散層11およびソース拡散層
12に電気接続する金属配線、16は共通ゲート10a
に電気接続する金属配線、13,15は層間絶縁膜であ
る。
【0024】図2に示したように、本実施例に係るメモ
リセルは、1トランジスタ領域にメモリトランジスタと
セレクトトランジスタとを備えている。ドレイン拡散層
11およびソース拡散層12は、前記両トランジスタの
ドレインおよびソースに兼用されている。メモリトラン
ジスタのゲート構造は、上述したトンネル酸化膜6、フ
ローティングゲート7a、絶縁膜8、および共通ゲート
10aで構成され、共通ゲート10aのドレイン側の一
端部がコントロールゲートの役目を担っている。セレク
トトランジスタのゲート構造は、上述したゲート酸化膜
9および共通ゲート10aのソース側の他端部で構成さ
れている。
【0025】以下、図3を参照して、本実施例の動作を
説明する。図3は、実施例に係るランダムアクセスEE
PROMを用いた記憶装置の一部を示した等価回路図で
ある。1メモリセルは、メモリトランジスタMTrとセ
レクトトランジスタSTrとから構成され、各メモリセ
ルがマトリックス状に配置されている。両トランジスタ
MTr,STrの共通ゲート10aは、各々に対応した
ワードラインWn ,Wn+1 ,Wn+2 に接続され、メモリ
トランジスタMTrのドレイン(ドレイン拡散層11)
はビットラインBm ,Bm+1 に接続され、セレクトトラ
ンジスタSTrのソース(ソース拡散層12)はソース
ラインSm ,Sm+1 に接続されている。なお、図中、符
号20はワードラインWn ,Wn+1 ,Wn+2 を選択する
ためのXデコーダ、21はソースラインSm ,Sm+1
選択するためのYデコーダである。
【0026】図3に示したメモリセル(n,m)へのデ
ータの書き込みは次のように行われる。ビットラインB
m を書き込み電圧Vp に、ワードラインWn を『H』レ
ベルにし、ソースラインSm を接地する。メモリセル
(n,m)と同一のワードラインWn に接続されている
メモリセル(n,m+1)は、ビットラインBm+1 およ
びソースラインSm+1 をオープンまたは接地にすること
で、書き込みが禁止されている。その他のメモリセル
(n+1,m)、(n+1,m+1)は、ワードライン
n+1 が接地または『L』レベルなのでセレクトトラン
ジスタSTrがOFF状態となり書き込みは起こらな
い。
【0027】書き込みメモリセル(n,m)では、次の
ようにしてフローティングゲート7aへのホットエレク
トロンの注入が行われる。すなわち、ドレイン拡散層1
1に書き込み電圧Vp が印加され、ソース拡散層12が
接地され、共通ゲート10aが『H』レベルになると、
ソース拡散層12からドレイン拡散層11へ向かってチ
ャネルが形成される。書き込み電圧Vp を適宜に設定す
ることにより、このチャネルを、セレクトトランジスタ
STrの下部(すなわち、図2の共通ゲート10aの右
側にあるゲート酸化膜9の直下)を越え、かつドレイン
拡散層11には達しない位置にまで延ばす。そうする
と、フローティングゲート7aの直下で電界が集中し多
数のホットエレクトロンが発生する。ホットエレクトロ
ンの一部はドレイン拡散層11に流れ込むが、一部は共
通ゲート10aの電界により加速されて、トンネル酸化
膜6を介してフローティングゲート7aに注入される。
これが、データの書き込み状態である。
【0028】ここで、本実施例に係るメモリセルのフロ
ーティングゲート7aは、その上面が凸型曲面状になっ
ているので、その上面の面積は下面の面積よりも広い。
すなわち、共通ゲート10aとフローティングゲート7
aとの間の静電容量C0 が、フローティングゲート7a
とPウェル2との間の静電容量Cよりも大きくなってい
る。共通ゲート10aに印加された電圧はトンネル酸化
膜6と絶縁膜8とに分圧されるが、トンネル酸化膜6に
作用する分圧値は容量比C0 /Cに比例する。したがっ
て、フローティングゲートの上下の静電容量C0 ,Cが
略同じである従来のメモリセルに比べて、本実施例のメ
モリセルでは容量比C0 /Cが大きい分だけ、トンネル
酸化膜6に作用する分圧が大きくなり、ホットエレクト
ロンがフローティングゲート7aに効率よく注入され
る。つまり、従来のメモリセルと同じ効率でホットエレ
クトロンを注入するのであれば、共通ゲート10a(ワ
ードライン)に与える電圧を小さく設定することができ
るので、この種の記憶装置に内蔵される昇圧回路の構成
を簡単にすることができる。また、静電容量C0 および
Cを同じ程度に設定した場合には、フローティングゲー
ト7aと共通ゲート10a間の面積が広くなった分だ
け、絶縁膜8の厚みを厚くすることができるので、フロ
ーティングゲート7aと共通ゲート10a間の絶縁性が
上がり、両ゲート間のリーク電流を小さくすることがで
きる。
【0029】メモリセル(n,m)のデータの消去は次
のようにして行われる。ワードラインWn を『L』レベ
ルに、ビットラインBm およびソースラインSm にそれ
ぞれ消去電圧VE を印加する。メモリセル(n,m)と
同じワードラインWn に接続されているメモリセル
(n,m+1)は、ビットラインBm+1 およびソースラ
インSm+1 が接地またはオープンになっているので、消
去が禁止されている。また、その他のメモリセル(n+
1,m)、(n+1,m+1)は、ワードラインWn+1
が『H』レベルになっているので、消去は起きない。メ
モリセル(n,m)の共通ゲート10aが『L』レベル
に、また、ドレイン拡散層11に消去電圧VE が印加さ
れると、フローティングゲート7aに蓄積されていた電
子が、トンネル酸化膜6を介してドレイン拡散層11に
引き抜かれてデータが消去される。
【0030】メモリセル(n,m)からのデータの読み
出しは次のようにして行われる。ソースラインSm を接
地し、ワードラインWn にセンス電圧VSENSE を印加
し、ビットラインBm に抵抗を介して電圧VCCを印加す
ることによって電位降下の有無を検知する。すなわち、
メモリセル(n,m)にデータが書き込まれていれば、
メモリトランジスタMTrはOFF状態になるので、電
圧降下が生じない状態、すなわち、データ『1』が読み
出される。一方、メモリセル(n,m)にデータが書き
込まれていなければ、メモリトランジスタMTrはON
状態になるので、電圧降下が生じる状態、すなわち、デ
ータ『0』が読み出される。
【0031】以下、図4および図5を参照して、上述し
た実施例に係わるメモリセルの製造方法を説明する。な
お、製造方法は種々変更実施可能であり、本発明に係る
メモリセルは、この方法によって製造されたものに限定
されない。
【0032】図4の(a)を参照する。ここでは、N型
シリコン基板1にPウェル2を形成した後、素子領域分
離用のフィールド酸化膜3と、酸化膜4とを形成する。
【0033】図4の(b)を参照する。次に、酸化膜5
をCVD(Chemical Vapor Deposition)法で堆積した
後、異方性エッチングでメモリトランジスタおよびセレ
クトトランジスタとなるトランジスタ領域をエッチング
して除去する。
【0034】図4の(c)を参照する。ここでは、基板
表面の荒れを取り除くために、基板表面を再酸化した
後、ウェットエッチングでその酸化膜を除去する。続い
て、トランジスタ領域にトンネル酸化膜6を形成した
後、導電性のポリシリコン膜7を堆積する。
【0035】図4の(d)を参照する。ここでは、酸化
膜5上のポリシリコン膜7が全て除去されるまでエッチ
ングバックする。これにより、酸化膜5の窓部分の端面
にポリシリコンのサイドウォールが形成される。左側の
サイドウォールが、上述したメモリトランジスタMTr
のフローティングゲート7aになる。なお、フローティ
ングゲート7aのゲート長は、酸化膜5の厚さおよびエ
ッチング条件等を変えることにより、デザインルール以
下の寸法で制御することができる。
【0036】図5の(e)を参照する。ここでは、図4
の(d)に示した左側のサイドウォールであるフローテ
ィングゲート7aと、酸化膜5の一部をフォトレジスト
でマスキングし、右側のサイドウォールと酸化膜5の残
部をエッチングして除去する。そして、フォトレジスト
を除去した後、熱酸化させてフローティングゲート7a
に絶縁膜(シリコン酸化膜)8を形成する。セレクトト
ランジスタ領域の酸化膜をウェットエッチングで除去し
た後、ゲート酸化膜9を形成する。次に、ポリシリコン
膜10を堆積する。
【0037】図5の(f)を参照する。ここでは、トラ
ンジスタ領域をフォトレジストでマスキングして、それ
以外のポリシリコン膜10および酸化膜5を異方性エッ
チングで除去する。これにより、メモリトランジスタの
コントロールゲートおよびセレクトトランジスタのゲー
トに兼用される共通ゲート10aが形成される。ドレイ
ンおよびソース領域の酸化膜9を除去した後、燐、砒素
等のN型不純物をイオン注入して、ドレイン拡散層11
およびソース拡散層12を形成する。
【0038】図5の(g)を参照する。ドレイン、ソー
スのイオン注入の後、再び熱酸化して基板表面に酸化膜
を形成する。そして、燐ガラス(PSG)等の層間絶縁
膜13を堆積した後、ドレインおよびソース領域のコン
タクトホールを形成し、Al−Si等の金属膜を被着す
る。この金属膜をフォトエッチング法によりパターンニ
ングして、ドレインおよびソースに電気接続する金属配
線14を形成する。
【0039】図5の(h)を参照する。ここでは、更に
層間絶縁膜15を堆積した後、ゲート領域にコンタクト
ホールを形成し、さらに金属層を被着する。この金属層
をパターンニングして、共通ゲート10aに接続する金
属配線16を形成する。
【0040】なお、上述の実施例では、Nチャネル型の
EEPROMを例に採って説明したが、本発明はPチャ
ネル型のEEPROMにも適用できることは勿論であ
る。
【0041】また、図8および図9に示した従来例にお
いて説明したように、図2に示したメモリセルにおいて
も、ドレイン拡散層11とPウェル2との間にホットエ
レクトロンの注入効率を上げるためのP+ 拡散層を設け
てもよい。また、耐圧向上のためにソース拡散層12と
Pウェル2との間にN- 拡散層を設けてもよい。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、1トランジスタ領域にメモリトランジスタと
セレクトトランジスタの2つのトランジスタを形成する
ことができるので、メモリセルの面積が小さくなり半導
体記憶装置の集積度を高めることができる。
【0043】また、セレクトトランジスタのON/OF
Fにより、ビット単位でデータが消去できるので、従来
のスタックゲート構造のフラッシュ型EEPROMのよ
うな過剰消去の問題が生じないので、データの読み出し
動作が安定する。
【0044】さらに、フローティングゲートの上面が凸
型曲面状をしているので、フローティングゲートと共通
ゲート間の静電容量が、フローティングゲートと基板間
の静電容量に対して大きくなり、トンネル絶縁膜に作用
する分圧が大きくなる。これにより、フローティングゲ
ートへのキャリアの注入効率が高まり、データの書き込
み/消去時にワードラインに印加する電圧を比較的小さ
く設定することができ、それだけ記憶装置の昇圧回路の
構成が簡単になる。
【0045】また、フローティングゲートへのキャリア
の注入/放出効率を従来と同じに設定した場合には、フ
ローティングゲートとコントロールゲート間の面積が大
きくなった分だけ、両ゲート間の絶縁膜の厚みを厚くす
ることができるので、両ゲート間の絶縁性が向上し、リ
ーク電流を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る不揮発性半導体記憶素子の一実施
例の素子構造を示した平面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】実施例に係るランダムアクセスEEPROMを
使って構成した記憶装置の一部を示した等価回路図であ
る。
【図4】実施例に係るメモリセルの製造方法の説明図で
ある。
【図5】実施例に係るメモリセルの製造方法の説明図で
ある。
【図6】従来例に係るフルフューチャー型EEPROM
の素子構造を示した断面図である。
【図7】図6に示した素子の等価回路図である。
【図8】従来例に係るスタックゲート構造のフラッシュ
型EEPROMの素子構造を示した断面図である。
【図9】従来例に係るスプリットゲート構造のフラッシ
ュ型EEPROMの素子構造を示した断面図である。
【符号の説明】
1…シリコン基板 2…Pウェル 3…フィールド酸化膜 6…トンネル酸化膜 7a…フローティングゲート 8…絶縁膜 9…ゲート酸化膜 10a…共通ゲート 11…ドレイン拡散層(第1の不純物拡散層) 12…ソース拡散層(第2の不純物拡散層) 13,15…層間絶縁膜 14,16…金属配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/8247 G11C 16/04 H01L 29/788 H01L 29/792

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル絶縁膜を介したフローティング
    ゲートへの電子の蓄積・放出により不揮発な記憶を行う
    メモリトランジスタと、前記メモリトランジスタの選択
    を行うセレクトトランジスタとからなる不揮発性半導体
    記憶素子において、 前記メモリトランジスタおよびセレクトトランジスタの
    ドレインおよびソースを兼用する第1の不純物拡散層お
    よび第2の不純物拡散層と、 前記第1の不純物拡散層の近傍で、トンネル絶縁膜の上
    に自己整合によって形成され、上面が凸型曲面状になっ
    たフローティングゲートと、 一端が前記フローティングゲートの上面に絶縁膜を介し
    て配置され、他端が前記第2の不純物拡散層の近傍でゲ
    ート絶縁膜を介して配置された、メモリトランジスタの
    コントロールゲートとセレクトトランジスタのゲートと
    に兼用される共通ゲートと、 を備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶素子。
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