JP3090018U - 押しボタン用キャップ及びそれを備えたプッシュ式中留構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 時計バンドの中留構造における押しボタンに
押しボタン用キャップを被嵌させて、操作性やデザイン
性の向上を図ることにある。 【解決手段】 時計バンド６の三つ折れ部１の三つ折り
状態を保持するプッシュ式中留構造にあって、三つ折れ
部１の三つ折り状態を解除するために押す押しボタン４
に被嵌する押しボタン用キャップ５である。この押しボ
タン用キャップ５は、押しボタン４を覆う被嵌部５１
と、押しボタン４を掛止するボタン穴２１の内側外縁に
当接する鍔部５２とを備える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、時計バンドの三つ折れ部の三つ折り状態を保持するプッシュ式中留 構造にあって、三つ折れ部の三つ折り状態を解除するために押す押しボタンに関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のプッシュ式中留構造に設けられている押しボタンは、一般的に ロック機構を有する中留本体の両端に突出させた矩形状の金属体からなるもので ある。しかし、金属体の構造では、指当たりが悪くなるし、その形状が限定され てしまう等その操作性やデザイン性に課題がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、このような課題を解決したものであり、その目的は、指当たりの良 さや滑り止め等の操作性の向上と、時計のイメージや使用者に合わせて多様なデ ザインを施せるデザイン性の向上という課題を解決するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、第一の考案は、時計バンドの三つ折れ部の三つ折り 状態を保持するプッシュ式中留構造にあって、三つ折れ部の三つ折り状態を解除 するために押す押しボタンに被嵌する押しボタン用キャップである。

【０００５】 この「プッシュ式中留構造」とは、公知の構造である。その一般的な構造は、 時計バンド一端の連結駒に連結された上箱と、軸を介して上箱と連なる中板、及 び同様に軸を介して中板と連なる下板が他端の連結駒に連結されている。そして 、上箱と中板と下板の三つを折り畳むことで、腕時計を手首に装着できる。また 、三つに折り畳んだ状態を解除させて上箱と中板と下板とをそれぞれ開放させる ことで時計バンドを拡げて伸ばし、腕時計を取り外すことができる。

【０００６】 上記上箱は、コ字型の枠体に中留本体を備えてなる。中留本体には、バネのよ うな弾性力を有する部材で左右に開閉する押圧材を案内する窓穴を設けたロック 機構を有する。また、枠体にはボタン穴が設けられ、中留本体の突出した押しボ タンがそのボタン穴に掛止されている。この押しボタンを押すことにより、下板 に立設させた中留突起が窓穴の押圧材から解除され、上記するように時計バンド を開放できる。反対に、中留突起を中板の透穴を介して中留本体の窓穴に係止さ せることで三つに折り畳み、腕時計を装着できるものである。

【０００７】 ここで、第一の考案によれば、プッシュ式中留構造の押しボタンに押しボタン 用キャップを被嵌することで、押しボタンへの指当たりが改善され、指の滑り具 合も改善される。また、押しボタンの形状にかかわらず、任意の形状の押しボタ ン用キャップを被嵌できる。

【０００８】 第二の考案は、押しボタンを覆う被嵌部と、押しボタンを掛止するボタン穴の 内側外縁に当接する鍔部とを備えた押しボタン用キャップである。被嵌部がある ことで、ボタンを押すときに直接押しボタンに接触しないので、指当たりが改善 される。また、鍔部があることで、押しボタンに対する押しボタン用キャップの 被嵌が確実となる。

【０００９】 第三の考案は、天然若しくは合成ゴム製材料、合成樹脂製材料又は金属製材料 からなる押しボタン用キャップである。とくにゴム製材料のものであれば、指当 たりがよくなり、滑り止めも効くようになる。

【００１０】 第四の考案は、時計バンドの三つ折れ部の三つ折り状態を保持するプッシュ式 中留構造であって、 三つ折れ部の三つ折り状態を解除するために押す押しボタンに押しボタン用キ ャップを被嵌させたプッシュ式中留構造である。 押しボタンに押しボタン用キャップを被嵌させたプッシュ式中留構造であれば 、指当たりの良さ、滑り止め等の操作性やデザイン性を向上させる。

【００１１】

【考案の実施の形態】

本考案の実施形態を図面を参照して説明する。図１は、上箱の分解斜視図、図 ２は、押しボタン用キャップを取り付けた上箱の外観斜視図、図３は、三つ折れ 部の開放状態を示す斜視図、図４は、押しボタン用キャップのその他の例を示す 説明図である。

【００１２】 本考案の要旨は、三つ折れ部１を構成する上箱２の中留本体３に突出された押 しボタン４であり、詳しくは、この押しボタン４に被嵌させる押しボタン用キャ ップ５に関するものである。

【００１３】 この押しボタン用キャップ５を説明する前に、前提となる三つ折れ部１の構成 を簡単に説明する。この三つ折れ部１には各種の構成が採用されているが、基本 的には次のような構成となっている。つまり、金属製の時計バンド６において、 連結駒６０，６０の両端に連結ピン７，７を介して三つ折れ部１が連結されてい る。この三つ折れ部１は、上箱２と中板８と下板９とがそれぞれ連結ピン７，７ ，…を介して連結されている。

【００１４】 この上箱２は、コ字型の枠体２０に中留本体３を備えてなる。中留本体３には 、バネのような弾性力を有する部材で左右に開閉する押圧材を案内する窓穴３０ を設けたロック機構を有する。また、枠体２１にはボタン穴２１，２１が設けら れ、中留本体３の突出した押しボタン４，４がそのボタン穴２１，２１にそれぞ れ掛止されている。この押しボタン４，４を押すことにより、下板９に立設させ た中留突起９０が窓穴３０の押圧材から解除され、上記するように時計バンド６ が開放できる。反対に、中留突起９０を中板８の透穴８０を介して中留本体３の 窓穴３０に係止させることで三つに折り畳み、時計バンド６として手首に装着し て使用できる構成としてある。

【００１５】 このような構成の三つ折れ部１において、上箱２のボタン穴２１に掛止めされ ている中留本体３の押しボタン４に、例えばゴム製の押しボタン用キャップ５を 被嵌する。この押しボタン用キャップ５は、中空略凸形をしており、押しボタン ４を覆う被嵌部５１と、枠体２０に設けられたボタン穴２１の内側外縁に当接す る鍔部５２とを備える。被嵌部５１があることで、ボタンを押すときに直接押し ボタン４に接触しないので、指当たりがよくなる。また、鍔部５２があることで 、押しボタン用キャップ５が押しボタン４から外れることがなくなる。

【００１６】 図示では、押しボタン用キャップ５の形状は、外観が矩形形状を呈しているが 、この形状に限定されずに各種の形状に形成できる。例えば、楕円形状，波形状 ，雲形状，三角形状や五角形状等の多角形状に形成できること勿論のことである 。図４（I）は、押しボタン用キャップ５を楕円形状としたものである。また、 図４（II）にあるように、矩形形状の押しボタン用キャップ５先端部にこれより 大きめのブロック体５０を取り付けたものであってもよい。従って、押しボタン ４の形状にかかわらず、これに被嵌させる押しボタン用キャップ５は、任意の形 状のものを用いることができるので、時計バンドのデザイン性を向上させること が可能となる。

【００１７】 また、この押しボタン用キャップ５の材料としては、例えば、天然若しくはシ リコンゴム，ウレタンゴム等の合成ゴム材料、シリコン樹脂，ウレタン樹脂等の 合成樹脂製材料又はステンレス鋼，チタン合金，アルミニウム合金等の金属製材 料を挙げることができる。押しボタン用キャップ５に求める操作性・デザイン性 によって、これらの材料を選択して用いることになる。例えば、指当たりをソフ トにするのであれば、シリコンゴムやウレタンゴム等のゴム材料を用いる。メタ ル系のバンドデザインにするのであれば、ステンレス鋼やチタン合金等の金属製 材料を用いる。

【００１８】 さらに、この押しボタン用キャップ５には、その材料の地色やこれと異なる色 彩を施したり、左右それぞれの押しボタン用キャップ５，５に同一色若しくは異 なる色彩を施してデザインを多様化させることができる。

【００１９】

【考案の効果】

上記構成の本考案によれば、次の効果を奏する。 プッシュ式中留構造の押しボタンに押しボタン用キャップを被嵌することで 、押しボタンへの指当たり、指の滑り具合等が改善されて操作性が向上する。と くに、ゴム製材料のものであれば、指当たりがよくなり、滑り止めも効くように なる。 また、押しボタンの形状にかかわらず、任意の形状・色彩の押しボタン用キ ャップを被嵌でき、時計バンドのデザイン性を向上させることができる。 押しボタンを覆う被嵌部と、押しボタンを掛止するボタン穴の内側外縁に当 接する鍔部とを備えた押しボタン用キャップであれば、ボタンを押すときに直接 押しボタンに接触しないので、指当たりや指の滑り具合が改善される。また、鍔 部があることで、押しボタンに対する押しボタン用キャップの被嵌が確実となる 。

【提出日】平成１４年７月２５日（２００２．７．２５）

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００４

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、第一の考案は、時計バンド一端の連結駒に連結され た上箱と、軸を介して上箱と連なる中板、及び同様に軸を介して中板と連なる下 板が他端の連結駒に連結され、上箱と中板と下板の三つを折り畳むことで、腕時 計を手首に装着する時計バンドの三つ折れ部を構成する上箱のコ字型の枠体に中 留本体を備え、下板に立設させた中留突起を中板の透穴を介して中留本体の窓穴 に係止させることで、三つ折り状態を保持するプッシュ式中留構造にあって、三 つ折れ部の三つ折り状態を解除するために押す押しボタンを覆う被嵌部と、枠体 に設けられた押しボタンを掛止するボタン穴の内側外縁に当接する鍔部とを備え た押しボタン用キャップ である。

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００７

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００７】 ここで、第一の考案によれば、被嵌部があることで、ボタンを押すときに直接 押しボタンに接触しないので、指当たりが改善される。また、鍔部があることで 、押しボタンに対する押しボタン用キャップの被嵌が確実となる。

【手続補正５】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００８

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００８】 第二の考案は、押しボタン用キャップの先端部にこれより大きめのブロック体 を取り付けた 押しボタン用キャップである。

【手続補正６】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１０

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１０】 第四の考案は、時計バンド一端の連結駒に連結された上箱と、軸を介して上箱 と連なる中板、及び同様に軸を介して中板と連なる下板が他端の連結駒に連結さ れ、上箱と中板と下板の三つを折り畳むことで、腕時計を手首に装着する時計バ ンドの三つ折れ部を構成する上箱のコ字型の枠体に中留本体を備え、下板に立設 させた中留突起を中板の透穴を介して中留本体の窓穴に係止させることで、三つ 折り状態を保持するプッシュ式中留構造であって、三つ折れ部の三つ折り状態を 解除するために押す押しボタンに押しボタン用キャップを備えた プッシュ式中留 構造である。 押しボタンに押しボタン用キャップを被嵌させたプッシュ式中留構造であれば 、指当たりの良さ、滑り止め等の操作性やデザイン性を向上させる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 上箱の分解斜視図。

【図２】 押しボタン用キャップを取り付けた上箱の外
観斜視図。

【図３】 三つ折れ部の開放状態を示す斜視図。

【図４】 押しボタン用キャップのその他の例を示す説
明図。

【符号の説明】

１ 三つ折れ部 ２ 上箱 ３ 中留金具 ４ 押しボタン ５ 押しボタン用キャップ ６ 時計バンド ２１ ボタン穴 ５１ 被嵌部 ５２ 鍔部

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成１４年７月２５日（２００２．７．２
５）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】考案の名称

【補正方法】変更

【補正内容】

【考案の名称】 押しボタン用キャップ及びそれを備え
たプッシュ式中留構造

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 時計バンドの三つ折れ部の三つ折り状態
   を保持するプッシュ式中留構造にあって、三つ折れ部の
   三つ折り状態を解除するために押す押しボタンに被嵌す
   る押しボタン用キャップ。
2. 【請求項２】 押しボタンを覆う被嵌部と、押しボタン
   を掛止するボタン穴の内側外縁に当接する鍔部とを備え
   た請求項１記載の押しボタン用キャップ。
3. 【請求項３】 天然若しくは合成ゴム製材料、合成樹脂
   製材料又は金属製材料からなる請求項１又は２記載の押
   しボタン用キャップ。
4. 【請求項４】 時計バンドの三つ折れ部の三つ折り状態
   を保持するプッシュ式中留構造であって、三つ折れ部の
   三つ折り状態を解除するために押す押しボタンに請求項
   １から３のいずれかに記載の押しボタン用キャップを被
   嵌させたプッシュ式中留構造。