JP2017131441A - バンド、美錠付き時計バンドおよび時計 - Google Patents
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Abstract
Description
このような時計バンドは、時計のユーザーが容易に交換できるため、ユーザーは複数の時計バンドを用意しておき、その日の気分やシーンに応じて着替えるように時計バンドを交換することができる。
すなわち、受け部および係止部間は、通常、板ばねによって閉じられているが、ユーザーが係止部を受け部から離れる方向に移動させ、板ばねを弾性変形させるだけで、美錠の取り外し、取り付けが可能になる。このため、本発明のバンドであれば、特別な治具などを用いずに、美錠を容易に交換することができる。
したがって、時計のユーザーは、色合いや形状、材質などで選択した美錠を、バンドに取り付けることができる。
時計1は、図1に示すように、時計本体10と、美錠付き時計バンド2と、剣先側時計バンド4とを備えている。
時計本体10は、時計ケース11を備え、時計ケース11の12時および6時側には一対のかん12がそれぞれ形成され、一対のかん12にはバネ棒(図示略)が掛け渡されている。
美錠付き時計バンド2は、時計用のバンド20と、美錠6とを備えている。
バンド20は、皮革や合成樹脂等で構成された帯状のバンド本体21と、バンド本体21に装着された板ばね30とを備えている。
バンド本体21は、図2に示すように、表皮22と、裏皮23とを接着して構成されている。バンド本体21は、折返し部24を備えている。折返し部24は、バンド本体21の一端側を裏側に折返して二つ折りにした部分で構成される。
板ばね30は、折返し部24において、表皮22および裏皮23間に装着されている。
板ばね30は、図3に示すように、金属板などを折り曲げた二つ折り形状に構成され、背板部31と、連結部32と、係止板部33とを有する。
連結部32は断面略円弧状に形成され、背板部31および係止板部33を連結する。
背板部31および係止板部33は、平面形状が同一とされ、背板部31および係止板部33の幅寸法は、連結部32に連結する基端部から先端部31A、33Aに向かうにしたがって、徐々に小さくなるように形成されている。
また、板ばね30は、ユーザー等によって、背板部31および係止板部33が互いに離れる方向の力が加わると、弾性変形して先端部31A、33Aが互いに離れるようにされている。
さらに、図2に示すように、第2長穴35において、連結部32から先端部31A、33A側に向かう方向の寸法L1は、美錠6の軸63に取り付けられた、つく棒62の取付部621の直径L2よりも大きくされている。
図2に示すように、板ばね30の背板部31は、受け部241に装着され、連結部32は湾曲部242に装着され、係止板部33は係止部243に装着される。これにより、折返し部24の受け部241および係止部243間は、板ばね30によって開閉可能に構成されている。
なお、本実施形態では、板ばね30は、バンド本体21の表皮22および裏皮23間に挟まれて装着されている。このため、折返し部24において、受け部241は背板部31を挟む部分であり、湾曲部242は連結部32を挟む部分であり、係止部243は係止板部33を挟む部分である。
また、図2に示すように、湾曲部242は連結部32に沿って断面円弧状に設けられているので、受け部241および係止部243の基端部は、湾曲部242を挟んでバンド本体21の厚さ方向に離れた位置に設けられている。また、係止部243は、受け部241に向かって延出され、先端部243A側が受け部241に当接されている。このため、折返し部24には、受け部241と、湾曲部242と、係止部243とで囲まれる保持空間244が形成され、この保持空間244に美錠6の軸63を配置可能に構成されている。
図1に示すように、バンド20の折返し部24とは反対側の端部(基端側)は、時計ケース11に取り付けられている。バンド本体21の基端側は、折返し部24と同様に、裏側に折り返されており、この折り返された部分によって、ケース取付部26が構成されている。ケース取付部26においても、表皮22および裏皮23間に板ばね(図示略)が装着されている。ケース取付部26の板ばねは、第2長穴35が形成されていない点を除き、折返し部24に設けられる板ばね30と同様のものが利用できる。
剣先側時計バンド4は、美錠付き時計バンド2と同様に、皮革や合成樹脂等で構成された帯状のバンド本体41を備えている。バンド本体41には、美錠6との連結用の複数の穴42が形成されている。
バンド本体41の時計本体10に取り付けられる基端側は、バンド本体21と同様に、ケース取付部46が構成されている。ケース取付部46は、受け部461、湾曲部462、係止部463を備えており、ケース取付部26と同一であるため、説明を省略する。
剣先側時計バンド4も、美錠付き時計バンド2と同様に、時計ケース11のバネ棒をケース取付部46に配置することで、時計ケース11に着脱可能に取り付けられる。
美錠6は、図1、2に示すように、美錠枠61と、つく棒62と、軸63とを備えている。つく棒62は、軸63に対して回動自在に取り付けられている。なお、一般的な美錠は、軸63をバネ棒で構成し、この軸63を美錠枠61から取り外してバンドから美錠を取り外すが、本発明では、軸63は美錠枠61から取り外す必要が無い。このため、軸63は、バネ棒で構成してもよいし、美錠枠61に固定された軸部材で構成してもよい。
図5に示すように、バンド20に美錠6を取り付けるには、ユーザーが受け部241および係止部243間を広げて板ばね30を弾性変形させ、開かれた受け部241および係止部243間から、つく棒62および軸63を差し込む。
そして、図2に示すように、つく棒62の先端を第1長穴25および第2長穴35を通して外側に突出させ、軸63を湾曲部242の保持空間244に配置する。軸63が保持空間244に配置され、ユーザーが受け部241および係止部243間を広げる操作を解除すれば、板ばね30のバネ力によって、受け部241および係止部243間は互いに当接して閉じられる。これにより、軸63は、板ばね30によって受け部241および係止部243間が閉じられることで保持され、美錠6は折返し部24に取り付けられる。これにより、バンド20に美錠6を取り付けて美錠付き時計バンド2を構成することができる。
バンド20から美錠6を取り外すには、美錠6の軸63を先端部243Aに向かう方向に移動する。これにより、受け部241および係止部243は、軸63の移動によって押し広げられる。そして、受け部241および係止部243間から軸63およびつく棒62を取り外すことで、折返し部24から美錠6を取り外すことができる。
時計ケース11に美錠付き時計バンド2、剣先側時計バンド4を取り付けるには、ユーザーは、ケース取付部26、46の受け部261、461と、係止部263、463との間を、指などを用いて広げる。次に、時計ケース11のケース表面に対して、各時計バンド2、4を直交方向(時計ケース11の表面から裏面に向かう方向)に向ける。そして、時計ケース11のバネ棒に係止部263、463を引っ掛けて、各時計バンド2、4を時計ケース11の表面から裏面に向かう方向(下方向)に引く。バネ棒に、湾曲部262、462が当接する位置まで各時計バンド2、4を引けば、時計バンド2、4を確実に時計ケース11に取り付けることができる。
一方、時計ケース11から、美錠付き時計バンド2、剣先側時計バンド4を取り外すには、取付時とは逆の工程で行えばよい。すなわち、時計ケース11に対して、時計バンド2、4を前記直交方向に向け、さらに、時計バンド2、4を時計ケース11の裏面から表面に向かう方向(上方向)に押し上げればよい。これにより、係止部263、463がバネ棒から外れ、時計ケース11から時計バンド2、4が取り外される。
本実施形態によれば、バンド20の折返し部24に対して、美錠6を簡単な操作で着脱できるので、時計1のユーザーは、バンド20に取り付けられている美錠6を容易に交換できる。
このため、時計1のユーザーは、自分の嗜好で、バンド20に対して色合いやデザインが合っている美錠6に交換することができる。したがって、ユーザーは、好みの時計1を作ることができる。
また、美錠6を交換できるため、美錠枠61やつく棒62の長さ寸法が異なる複数種類の美錠6を選択して、取り付けることもできる。このため、剣先側時計バンド4の穴42の間隔に加えて、前記長さ寸法が異なる美錠6を用意することで、ユーザーの腕に時計1を装着して、時計バンド2、4を締め付けた際の締め付け具合を細かく調整できる。
また、美錠6に加えて時計バンド2、4も交換できるので、ユーザーの腕に時計1を装着した際の締め付け具合をより一層細かく調整できる。
さらに、ユーザーがバンド20に対して美錠6を交換できるため、バンドを製造販売するメーカーは、美錠付き時計バンド2だけでなく、美錠6が取り付けられていないバンド20を販売することができる。このため、バンド20のみを交換したいユーザーは、美錠6が取り付けられていないバンド20を購入することで、低コストで様々なバンド20を利用できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、板ばね30は前記実施形態のものに限定されない。例えば、板ばね30の背板部31と係止板部33とは、同一形状のものに限定されず、形状やサイズが異なるものでもよい。例えば、背板部31よりも係止板部33を小さく構成してもよいし、逆に係止板部33よりも背板部31を小さく構成してもよい。
また、背板部31および係止板部33は、先端部31A、33Aに向かうにしたがって幅寸法を小さくしていたが、幅寸法を一定にして表面形状が矩形状となるように構成してもよい。
また、図6に示すように、第1長穴25を係止部243の先端部243Aまで延長して形成し、第2長穴35を係止板部33の先端部33Aまで延長して形成してもよい。この場合、第1長穴25および第2長穴35が各先端部243A、33Aまで連続して形成されるため、係止部243および係止板部33は、前記第1長穴25および第2長穴35を挟んで2つの部材に分離して設けられる。第1長穴25および第2長穴35が各先端部243A、33Aで開口するため、つく棒62を第1長穴25および第2長穴35に沿って容易に移動でき、美錠6の交換作業をより一層簡単にできる。
また、第1長穴25は、第2長穴35と同じ幅寸法、長さ寸法に設定してもよい。また、第1長穴25は、第2長穴35よりも幅寸法や長さ寸法を大きくして、板ばね30が第1長穴25に露出するようにしてもよい。
Claims (4)
- 美錠が取り付けられる時計用のバンドであって、
前記美錠が着脱可能に取り付けられる折返し部を有するバンド本体と、
前記折返し部に装着される板ばねと、を備え、
前記折返し部は、受け部と、前記受け部に連続する湾曲部と、前記湾曲部から前記受け部に向かって延出される係止部とを備え、少なくとも前記受け部から前記湾曲部に跨がって形成される第1長穴を有し、
前記板ばねは、前記受け部に装着される背板部と、前記湾曲部に装着される連結部と、前記係止部に装着される係止板部とを備え、少なくとも前記背板部から前記連結部に跨がって形成されて前記第1長穴に重なる位置に設けられる第2長穴を有し、
前記受け部および前記係止部間は、前記板ばねによって開閉可能に構成されていることを特徴とするバンド。 - 請求項1に記載のバンドにおいて、
前記第1長穴は、前記第2長穴に比べて幅寸法および長さ寸法が小さくされ、
前記板ばねは、前記第1長穴から露出しないように被覆されていることを特徴とするバンド。 - 請求項1または請求項2に記載のバンドと、
前記折返し部に取り付けられた前記美錠と、を備える美錠付き時計バンドであって、
前記美錠は、美錠枠と、前記美錠枠に取り付けられた軸と、前記軸に回動自在に取り付けられたつく棒とを備え、
前記軸は、前記受け部、前記湾曲部、前記係止部で囲まれる保持空間に配置され、
前記つく棒は、前記第1長穴および前記第2長穴を通して突出されていることを特徴とする美錠付き時計バンド。 - 時計ケースを有する時計本体と、
前記時計ケースに取り付けられた請求項3に記載の美錠付き時計バンドと、
前記時計ケースに取り付けられた剣先側時計バンドと、を備えることを特徴とする時計。
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