JP3187903U - 時計バンドのフック式時計取付部構造およびそれを備えた腕時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】頻繁な取付け・取外しにも対応できる耐久性のある時計バンドのフック式時計取付部構造を提供する。
【解決手段】時計バンド1の二つ折り部2に背板3aと折返し筒部および舌片とを一連に有す板ばね3を挿着し形成するフック式の時計取付部4において、板ばね3に背板から折返し筒部を介して舌片に至る凸状の補強溝5cを設けた。頻繁に取付け、取外しをしても板ばねの形状変化が起こりにくく、初期のフック状に湾曲した形状を維持できる。
【選択図】図2

Description

この考案は時計バンド、とくに皮革バンドのフック式時計取付部の構造に関するものである。
この種の時計バンドは本願出願人の提案した特許文献1乃至特許文献3がある。そして、この種の時計バンドの特徴は、誰でも簡単にワンタッチで取付け、取外しをすることができるという点にある(特許文献1明細書[0010]を参照)。
また、特許文献2では、改良によって、以下のような効果を有することになった。
(1)板ばねの背板と舌片間に一方を短小とする段差を設けたので、時計取付けのためのばね棒は他方に一旦押し当ててから滑らせてゆく要領にてフック掛けが著しく容易となり、この結果無理な力が加わらないことにより挟まれ当接するバンド部分の疲労がなく傷まないこととなった。
(2)舌片の先端に外開き傾斜を附すことによってより円滑な挿入を可能とした。
(3)背板と舌片の幅長を折返し筒部の両端間幅長より幅狭としたので、弾発開閉の反複による折返し筒部の応力負担が著しく軽減して応力による折返し筒部の亀裂が生じないものとなった。
さらに、特許文献3では、改良によって、以下のような効果を有することになった。
(1)時計バンドの二つ折り部に背板と折返し筒部および舌片とを一連に有す板ばねを挿着し形成するフック式の時計取付部において、折返し筒部と舌片との境界部分が角度をもつように折返し筒部に絞りをもたせることで、板ばねの背板と舌片間に挿入されたばね棒が折返し筒部に確実に保持されるので、ばね棒に対する遊びを規制して、時計バンドの横ぶれが防止できる。従って、時計取付けの確実性及び安心感をより向上できた。
(2)舌片又は/及び背板に凹状に設けられた補強溝によって、舌片や背板の耐久性が向上して、ばね棒の着脱時にかかる応力によって生じる舌片、背板の変形を防止できた。
実用新案登録第3018768号公報 実用新案登録第3028187号公報 実用新案登録第3089341号公報
この種の時計バンドは、誰でも簡単にワンタッチで取付け、取外しをすることができるために、頻繁に取付け・取外しが行われる場合もある。従って、この種の時計バンドには、このような使用態様に対応できるような耐久性も求められている。
そこで、本願出願人は、頻繁な取付け・取外しにも対応できる耐久性のある時計バンドを提供すべく、板ばねに更なる改良を加えて、進化した本願考案を完成するに至った。
本願考案の内容は、以下の通りである。
第1の考案は、時計バンドの二つ折り部に背板と折返し筒部および舌片とを一連に有す板ばねを挿着し形成するフック式の時計取付部において、板ばねに背板から折返し筒部を介して舌片に至る凸状又は凹状の補強溝を設けたことを特徴とする時計バンドのフック式時計取付部構造である。
第2の考案は、背板と舌片を折返し筒部より離れるに従って漸次近接させるとともに、背板と舌片間に一方を短小とする段差を設け、且つ背板と舌片を折返し筒部の両端間幅より幅狭に形成したことを特徴とする同時計バンドのフック式時計取付部構造である。
第3の考案は、舌片又は/及び背板の折返し筒部側の境界部分の内面にばね棒の外れを防止する外れ防止用突起を設けたことを特徴とする同時計バンドのフック式時計取付部構造である。
第4の考案は、舌片の先端に外開き傾斜を附したことを特徴とする同時計バンドのフック式時計取付部構造である。
第5の考案は、折返し筒部と舌片との境界部分が角度をもつように折返し筒部に絞りをもたせたことを特徴とする同時計バンドのフック式時計取付部構造である。
第6の考案は、第1から第5のいずれかの時計バンドのフック式時計取付部構造を備えたことを特徴とする腕時計である。
本願考案によれば、以下のような効果を有する。
(1)時計バンドの二つ折り部に背板と折返し筒部および舌片とを一連に有す板ばねを挿着し形成するフック式の時計取付部において、板ばねに背板から折返し筒部を介して舌片に至る凸状又は凹状の補強溝を設けたことで、板ばねの形状変化が起こりにくく、初期の形状(フック状に湾曲した形状)を維持できる。
(2)このため、腕時計本体のばね棒に対する保持力は変わらずに維持できるので、時計バンドの脱落を確実に防止できる。
(3)よって、頻繁な取付け・取外しに対応可能な時計バンドを提供できる。
本願考案の1組の皮革バンドを一方を時計ケース取付け前の裏面状態にて示す斜視図である。 同、時計ケース取付け状態を示す部分拡大側断面図である。 板ばねを示す上方からの斜視図である。 板ばねを示す下方からの斜視図である。
以下図面に基づいて本願考案の実施形態を説明する。
表皮1aと裏皮1bにて形成する皮革バンド1の二つ折り部2内に背板3aと折返し筒部3bおよび舌片3cとを一連に有す板ばね3を挿着して弾発開閉するフック式の時計取付部4を形成する。
そして、この板ばね3は、板ばね3の背板3aと舌片3c間は折返し筒部3bより離れるに従って漸次近接させる。それとともに舌片3cを短小とする段差端面3d,3eを形成し、且つ舌片3cの先端面3eに僅かの外開き傾斜を附している。なお、折返し筒部3bと舌片3cとの境界部分3hが角度をもつように折返し筒部3bに絞りをもたせるようにしてもよい。
また、背板3aと舌片3cは折返し筒部3bの両端との間で円曲縁3f,3gを挟んで漸次先細とする幅狭形にて形成する。しかして皮革バンド1の折返し端片2aは舌片3cを囲んで表皮1aと裏皮1bが広く接着してほころびないものとなる。
皮革バンド1はフック式の時計取付部4を用いて時計ケース6をフック掛けして取付け取外しするのである。7はフック掛けするばね棒であり、8a,8bはばね棒7を保持する脚杆である。
舌片3c端の背板3aとの間の近接度合いを遠近調節することによりばね棒7の挿脱の力加減を調整することができることとなる。ここで、舌片3cの折返し筒部側の境界部分3hの内面3iに、ばね棒7の外れを防止する外れ防止用突起5aを設けている。なお、背板3aの折返し筒部側の境界部分の内面に外れ防止用突起5aを設けてもよい。また、図示省略するが、背板3aと舌片3c間の段差端面3d,3eは背板3a側を短小にして形成してもよい。
次に、図3及び図4に示すように、板ばね3に背板3aから折返し筒部3bを介して舌片3cに至る凸状の補強溝5cを設けた。これまでの板ばねの場合、頻繁にばね棒を脱着させると、背板3aの先端側(段差端面3d側)と舌片3cの先端側(段差端面3e側)の間が開き気味に形状変化し、いわゆるバカになってしまうおそれがあった。この場合、ばね棒に対する保持力は維持できずに、ばね棒が外れやすい状態になる。
しかしながら、板ばね3に補強溝5cを設けることで、板ばね3の形状変化が起こりにくく、初期の形状(フック状に湾曲した図2の形状)を維持できる。このため、時計ケース6のばね棒7に対する保持力は変わらずに維持できるので、時計バンドの脱落を確実に防止できる。すなわち、頻繁な取付け・取外しに対応可能な時計バンドを提供できることになるのである。なお、この補強溝5cは、図示の形状に限定されるものではない。また、凸状ではなく、凹状に設けてもよい。
以上、実施形態において皮革バンドについて説明してきたが、本願考案は二つ折り部を形成することのできる布製,合成樹脂製等の軟質バンドのすべてに適用することができるものである。また、板ばねの材質としては、金属製、樹脂製、その他ばね性を有する素材であればこれに使用できる。
1 皮革バンド
1a 表皮 1b 裏皮
2 二つ折り部 2a 折返し端片
3 板ばね 3a 背板
3b 折返し筒部 3c 舌片
3h 折返し筒部3bと舌片3cとの境界部分
4 時計取付部
5a 外れ防止用突起 5c 補強溝

Claims (6)

  1. 時計バンドの二つ折り部に背板と折返し筒部および舌片とを一連に有す板ばねを挿着し形成するフック式の時計取付部において、
    板ばねに背板から折返し筒部を介して舌片に至る凸状又は凹状の補強溝を設けたことを特徴とする時計バンドのフック式時計取付部構造。
  2. 背板と舌片を折返し筒部より離れるに従って漸次近接させるとともに、背板と舌片間に一方を短小とする段差を設け、且つ背板と舌片を折返し筒部の両端間幅より幅狭に形成したことを特徴とする請求項1記載の時計バンドのフック式時計取付部構造。
  3. 舌片又は/及び背板の折返し筒部側の境界部分の内面にばね棒の外れを防止する外れ防止用突起を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の時計バンドのフック式時計取付部構造。
  4. 舌片の先端に外開き傾斜を附したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の時計バンドのフック式時計取付部構造。
  5. 折返し筒部と舌片との境界部分が角度をもつように折返し筒部に絞りをもたせたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の時計バンドのフック式時計取付部構造。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の時計バンドのフック式時計取付部構造を備えたことを特徴とする腕時計。
JP2013005858U 2013-10-10 2013-10-10 時計バンドのフック式時計取付部構造およびそれを備えた腕時計 Expired - Lifetime JP3187903U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017131441A (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 セイコーエプソン株式会社 バンド、美錠付き時計バンドおよび時計

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