JP3089942B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents
磁気記録再生装置Info
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- JP3089942B2 JP3089942B2 JP06060767A JP6076794A JP3089942B2 JP 3089942 B2 JP3089942 B2 JP 3089942B2 JP 06060767 A JP06060767 A JP 06060767A JP 6076794 A JP6076794 A JP 6076794A JP 3089942 B2 JP3089942 B2 JP 3089942B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘリカルスキャン方式
の磁気記録再生装置即ちビデオテープレコーダーやＲ−
ＤＡＴなどに於ける回転ヘッド記録再生装置に関するも
のである。
の磁気記録再生装置即ちビデオテープレコーダーやＲ−
ＤＡＴなどに於ける回転ヘッド記録再生装置に関するも
のである。
【０００２】
【従来の技術】ヘリカルスキャン方式のビデオテープレ
コーダーにおいては外周面に複数個の磁気ヘッドを有す
る回転シリンダと磁気テープをヘリカルに巻き付けるた
めのリードを有する固定シリンダーが同軸上に配置さ
れ、上記回転シリンダーの回転により記録再生を行って
いる。
コーダーにおいては外周面に複数個の磁気ヘッドを有す
る回転シリンダと磁気テープをヘリカルに巻き付けるた
めのリードを有する固定シリンダーが同軸上に配置さ
れ、上記回転シリンダーの回転により記録再生を行って
いる。
【０００３】ところで、上記磁気記録再生装置の磁気テ
ープに対する磁気ヘッドの突入側及び離脱側においてテ
ープ振動が発生することが観測されている。特に、カメ
ラ一体形ＶＴＲのように磁気ヘッドを回転シリンダーの
外周上に９０度ずつずらして４個配置し、さらに磁気テ
ープをシリンダーに２７０度以上巻き付けるものについ
ては、上記テープ振動が再生画面にジッターとして現れ
易く画質劣化やテープ振動音の課題が生じている。
ープに対する磁気ヘッドの突入側及び離脱側においてテ
ープ振動が発生することが観測されている。特に、カメ
ラ一体形ＶＴＲのように磁気ヘッドを回転シリンダーの
外周上に９０度ずつずらして４個配置し、さらに磁気テ
ープをシリンダーに２７０度以上巻き付けるものについ
ては、上記テープ振動が再生画面にジッターとして現れ
易く画質劣化やテープ振動音の課題が生じている。
【０００４】上記課題に対してその発生原理や対策につ
いては月刊誌「テレビ技術」’８７年５月号に詳細に記
載されている。また、例えば特開平１−２１３８５６号
公報などにも具体的な対策が公開されている。すなわ
ち、磁気テープのヘッドへの接触部においては面圧が高
くなっており、ヘッドは磁気テープから急激に離脱して
いくために、磁気ヘッドを取り除かれた磁気テープは激
しく振動することになる。この振動を防止するために５
０μｍ程度の突起を設けて磁気テープ離脱面での磁気ヘ
ッドに加わる面圧を低下させることにより磁気テープの
磁気ヘッドへの不要な巻き付けを防止し、磁気ヘッドと
磁気テープのスムーズな離脱によりテープ振動を防止す
るようにしている。
いては月刊誌「テレビ技術」’８７年５月号に詳細に記
載されている。また、例えば特開平１−２１３８５６号
公報などにも具体的な対策が公開されている。すなわ
ち、磁気テープのヘッドへの接触部においては面圧が高
くなっており、ヘッドは磁気テープから急激に離脱して
いくために、磁気ヘッドを取り除かれた磁気テープは激
しく振動することになる。この振動を防止するために５
０μｍ程度の突起を設けて磁気テープ離脱面での磁気ヘ
ッドに加わる面圧を低下させることにより磁気テープの
磁気ヘッドへの不要な巻き付けを防止し、磁気ヘッドと
磁気テープのスムーズな離脱によりテープ振動を防止す
るようにしている。
【０００５】また、従来の回転ヘッド記録再生装置にお
いては磁気テープがリードと呼ばれるシリンダー走行規
制部に沿って下規制走行するようにシリンダー付近のテ
ープガイドの上フランジ部分で押さえつける構成で、テ
ープガイドでは磁気テープは上規制となっている。さら
に、磁気テープを早送りまたは巻戻しを行う場合に磁気
テープが上規制になったり下規制になったりすると巻む
らが発生し不都合が発生するためにガイドローラーの傾
斜角度を理想テープ走行条件より傾けて、磁気テープが
上方向への走行ベクトルが発生するようにし、より上規
制を強めていることが一般的である。
いては磁気テープがリードと呼ばれるシリンダー走行規
制部に沿って下規制走行するようにシリンダー付近のテ
ープガイドの上フランジ部分で押さえつける構成で、テ
ープガイドでは磁気テープは上規制となっている。さら
に、磁気テープを早送りまたは巻戻しを行う場合に磁気
テープが上規制になったり下規制になったりすると巻む
らが発生し不都合が発生するためにガイドローラーの傾
斜角度を理想テープ走行条件より傾けて、磁気テープが
上方向への走行ベクトルが発生するようにし、より上規
制を強めていることが一般的である。
【０００６】図６に一般的な回転ヘッド記録再生装置の
概略図を示す。記録再生を行う磁気ヘッド１が取り付け
られた回転シリンダー２は下固定シリンダー３と同軸上
に配置され回転する。磁気テープ４はシリンダーユニッ
トの入り側に設けられた入り側テープガイド５とテープ
出側に設けられたテープガイド６に規制されシリンダー
ユニットに巻き付けられ矢印方向に走行される。下固定
シリンダー３にはテープ走行を下規制するためのリード
部７が形成されており、入り側テープガイド５及び出側
テープガイド６で上規制された磁気テープ４はリード部
７に押しつけられる構成が一般的である。
概略図を示す。記録再生を行う磁気ヘッド１が取り付け
られた回転シリンダー２は下固定シリンダー３と同軸上
に配置され回転する。磁気テープ４はシリンダーユニッ
トの入り側に設けられた入り側テープガイド５とテープ
出側に設けられたテープガイド６に規制されシリンダー
ユニットに巻き付けられ矢印方向に走行される。下固定
シリンダー３にはテープ走行を下規制するためのリード
部７が形成されており、入り側テープガイド５及び出側
テープガイド６で上規制された磁気テープ４はリード部
７に押しつけられる構成が一般的である。
【０００７】又、下固定シリンダー３には後述するシリ
ンダー出側でのテープ振動を低減させるための微小突起
８が形成される例が見られる。
ンダー出側でのテープ振動を低減させるための微小突起
８が形成される例が見られる。
【０００８】次に、ヘッドインパクトによるテープ振動
の発生原理の説明図を図７に示す。ヘリカルスキャン方
式のビデオテープレコーダーにおいては図６に示すよう
に回転シリンダー２の周方向を４等分した外周面に磁気
ヘッド１が複数個配置されている。この回転シリンダー
２に磁気テープ４が巻き付けられて走行するが、この
時、回転シリンダー２は矢印方向に回転され、各磁気ヘ
ッド１がＰからＱまで走行する２７０度の角度範囲で記
録再生されるものとする。また、磁気テープ４は磁気ヘ
ッド１の突入側、離脱側ともα度だけ余分に巻き付けら
れている。いわゆるオーバーラップ範囲と呼ばれてお
り、記録再生のための磁気ヘッド切り換えでいわゆるヘ
ッドスイッチングを行うために確保し、映像信号そのも
のを記録再生する以外の余分な走査範囲である。
の発生原理の説明図を図７に示す。ヘリカルスキャン方
式のビデオテープレコーダーにおいては図６に示すよう
に回転シリンダー２の周方向を４等分した外周面に磁気
ヘッド１が複数個配置されている。この回転シリンダー
２に磁気テープ４が巻き付けられて走行するが、この
時、回転シリンダー２は矢印方向に回転され、各磁気ヘ
ッド１がＰからＱまで走行する２７０度の角度範囲で記
録再生されるものとする。また、磁気テープ４は磁気ヘ
ッド１の突入側、離脱側ともα度だけ余分に巻き付けら
れている。いわゆるオーバーラップ範囲と呼ばれてお
り、記録再生のための磁気ヘッド切り換えでいわゆるヘ
ッドスイッチングを行うために確保し、映像信号そのも
のを記録再生する以外の余分な走査範囲である。
【０００９】入り側テープガイド５及び出側テープガイ
ド６は磁気テープ４を回転シリンダー２にヘリカルに供
給および巻取るための案内部材である。
ド６は磁気テープ４を回転シリンダー２にヘリカルに供
給および巻取るための案内部材である。
【００１０】今、磁気ヘッド１が再生動作しているもの
としてＱ点からαだけ磁気テープを走査したとき磁気ヘ
ッド１ａが磁気テープ４と離脱する。この際、離脱時に
磁気テープ４が振動し、これがジッターとして再生画面
上に現れたり、ヘッドインパクト音としての騒音源とな
る。このために、上記振動を防止するために５０μｍ程
度の微小突起８を設けて磁気テープ離脱面での磁気ヘッ
ドに加わる面圧を低下させることにより磁気テープの磁
気ヘッドへの不要な巻き付けを防止し、磁気ヘッドと磁
気テープのスムーズな離脱によりテープ振動を防止する
ようにしている例がみられる。しかしながら、図６に示
すように磁気テープ４の上規制を行うため入り側テープ
ガイド５及び出側テープガイド６の取付状態を理想的な
テープ走行条件から少しだけずらし矢印ＡおよびＢ方向
に傾け強制的に磁気テープ４が上方向の走行ベクトルを
持つようにしているため、特に磁気テープ４の出側では
磁気テープ４の上端部が弛むためにテープ振動９が発生
しやすくなる。このテープ振動はテープ張力が低下する
ために可聴周波数帯域の低周波数成分が大きくなり、耳
ざわりなヘッドインパクト音となることが確認されてい
る。
としてＱ点からαだけ磁気テープを走査したとき磁気ヘ
ッド１ａが磁気テープ４と離脱する。この際、離脱時に
磁気テープ４が振動し、これがジッターとして再生画面
上に現れたり、ヘッドインパクト音としての騒音源とな
る。このために、上記振動を防止するために５０μｍ程
度の微小突起８を設けて磁気テープ離脱面での磁気ヘッ
ドに加わる面圧を低下させることにより磁気テープの磁
気ヘッドへの不要な巻き付けを防止し、磁気ヘッドと磁
気テープのスムーズな離脱によりテープ振動を防止する
ようにしている例がみられる。しかしながら、図６に示
すように磁気テープ４の上規制を行うため入り側テープ
ガイド５及び出側テープガイド６の取付状態を理想的な
テープ走行条件から少しだけずらし矢印ＡおよびＢ方向
に傾け強制的に磁気テープ４が上方向の走行ベクトルを
持つようにしているため、特に磁気テープ４の出側では
磁気テープ４の上端部が弛むためにテープ振動９が発生
しやすくなる。このテープ振動はテープ張力が低下する
ために可聴周波数帯域の低周波数成分が大きくなり、耳
ざわりなヘッドインパクト音となることが確認されてい
る。
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き構成においては、次のような課題が挙げられる。
如き構成においては、次のような課題が挙げられる。
【００１２】前述のガイドローラー取付条件では磁気テ
ープが上規制にはなるものの磁気テープの上端部に弛み
が発生し、磁気テープが振動しやすくなる欠点がある。
このため、上記微小突起を設けても振動を低減させる十
分な効果は少ない。
ープが上規制にはなるものの磁気テープの上端部に弛み
が発生し、磁気テープが振動しやすくなる欠点がある。
このため、上記微小突起を設けても振動を低減させる十
分な効果は少ない。
【００１３】さらに、最近のビデオ機器の画質向上、即
ち低ジッター化と共に機器の騒音低減も要求されてい
る。これは一般的には”ヘッドインパクト音”と呼ばれ
ているもので可聴周波数領域である数ＫＨｚから１６Ｋ
Ｈｚ程度の騒音である。このようなヘッドインパクト音
があるとビデオ機器の小型化が進む中で、録音マイクか
ら周囲雑音として録音されるだけでなく、携帯用のビデ
オ機器としては支障が発生することになる。また、据置
用のビデオ機器においても夜間等の静かな環境での使用
時は問題となってくることは当然である。
ち低ジッター化と共に機器の騒音低減も要求されてい
る。これは一般的には”ヘッドインパクト音”と呼ばれ
ているもので可聴周波数領域である数ＫＨｚから１６Ｋ
Ｈｚ程度の騒音である。このようなヘッドインパクト音
があるとビデオ機器の小型化が進む中で、録音マイクか
ら周囲雑音として録音されるだけでなく、携帯用のビデ
オ機器としては支障が発生することになる。また、据置
用のビデオ機器においても夜間等の静かな環境での使用
時は問題となってくることは当然である。
【００１４】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を鑑み
てなされたものであり、以下の手段による。
てなされたものであり、以下の手段による。
【００１５】磁気テープと磁気ヘッドが離脱する磁気テ
ープ出側に対応する固定シリンダー上において、２段の
微小突起が形成されており、第１の微小突起は磁気テー
プ上端に対応した位置に配設され、第２の微小突起は第
１の微小突起の下方に隣接配設されている。さらに、第
１の微小突起と第２の微小突起の間は凹部形状に形成さ
れており、いずれも上記微小突起の形成方法として本実
施例では切削加工方法で連続的に形成されている。この
ように従来のように固定シリンダーの磁気テープが摺接
する外周面に対向した裏側の一部を薄肉化し、該薄肉部
を固定シリンダーの裏側から押しつけ部材を圧接し塑性
変形で形成しなく、全て切削加工で形成することを特徴
としている。このため、従来問題となっていた塑性加工
での加工歪や別加工によるコストアップの問題が解決さ
れるだけでなく、第１及び第２の微小突起で磁気テープ
が離脱する際のテープ振動が抑制されるためにヘッドイ
ンパクト音の低減化に大きな寄与がある。
ープ出側に対応する固定シリンダー上において、２段の
微小突起が形成されており、第１の微小突起は磁気テー
プ上端に対応した位置に配設され、第２の微小突起は第
１の微小突起の下方に隣接配設されている。さらに、第
１の微小突起と第２の微小突起の間は凹部形状に形成さ
れており、いずれも上記微小突起の形成方法として本実
施例では切削加工方法で連続的に形成されている。この
ように従来のように固定シリンダーの磁気テープが摺接
する外周面に対向した裏側の一部を薄肉化し、該薄肉部
を固定シリンダーの裏側から押しつけ部材を圧接し塑性
変形で形成しなく、全て切削加工で形成することを特徴
としている。このため、従来問題となっていた塑性加工
での加工歪や別加工によるコストアップの問題が解決さ
れるだけでなく、第１及び第２の微小突起で磁気テープ
が離脱する際のテープ振動が抑制されるためにヘッドイ
ンパクト音の低減化に大きな寄与がある。
【００１６】
【作用】ヘッドインパクトによるジッター改善のために
配設されている第１の微小突起の下方に第２の微小突起
を隣接配設することにより、磁気テープ上端の緩みを防
止し、磁気テープ上端部にシリンダー表面方向への圧着
力を発生させテープ上端部をシリンダー表面方向に規制
する。それにより磁気ヘッドが第１の微小突起を通過す
る直前にスナップスルー現象を引き起こしていたテープ
歪が抑制されることとなり、その際の衝撃で発生してい
たテープ振動も抑制され、騒音の低減が可能となる。
配設されている第１の微小突起の下方に第２の微小突起
を隣接配設することにより、磁気テープ上端の緩みを防
止し、磁気テープ上端部にシリンダー表面方向への圧着
力を発生させテープ上端部をシリンダー表面方向に規制
する。それにより磁気ヘッドが第１の微小突起を通過す
る直前にスナップスルー現象を引き起こしていたテープ
歪が抑制されることとなり、その際の衝撃で発生してい
たテープ振動も抑制され、騒音の低減が可能となる。
【００１７】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【００１８】図１に本発明の実施例における回転シリン
ダーの斜視図を示す。図６で説明した共通の要素の説明
は省略するが、本実施例では第１の微小突起１０は磁気
テープ上端に対応した位置に配設され、第２の微小突起
１１は第１の微小突起１０の下方に隣接配設されてい
る。さらに、第１の微小突起１０と第２の微小突起１１
の間は凹部１２の形状で構成されている。尚、これらの
微小突起の形成方法として本実施例では切削加工方法で
行っていることに特徴がある。
ダーの斜視図を示す。図６で説明した共通の要素の説明
は省略するが、本実施例では第１の微小突起１０は磁気
テープ上端に対応した位置に配設され、第２の微小突起
１１は第１の微小突起１０の下方に隣接配設されてい
る。さらに、第１の微小突起１０と第２の微小突起１１
の間は凹部１２の形状で構成されている。尚、これらの
微小突起の形成方法として本実施例では切削加工方法で
行っていることに特徴がある。
【００１９】図２に本発明での微小突起形状の詳細説明
図を示す。図２の（ａ）はテープ出側付近の下固定シリ
ンダー３の正面図である。本実施例では第１の微小突起
１０も第２の微小突起１１及び凹部１２はテープ走行面
１３及びリード部７を形成する際の径方向と送り方向の
切削バイトを下固定シリンダーの回転と同期し、削り残
しで形成する。勿論、第１の微小突起１０、第２の微小
突起１１の形成時の加工曲線は同一でも他の曲線であっ
てもかまわない。
図を示す。図２の（ａ）はテープ出側付近の下固定シリ
ンダー３の正面図である。本実施例では第１の微小突起
１０も第２の微小突起１１及び凹部１２はテープ走行面
１３及びリード部７を形成する際の径方向と送り方向の
切削バイトを下固定シリンダーの回転と同期し、削り残
しで形成する。勿論、第１の微小突起１０、第２の微小
突起１１の形成時の加工曲線は同一でも他の曲線であっ
てもかまわない。
【００２０】図２の（ｂ）には図２の（ａ）のＣ−Ｃ′
断面図を示している。テープ走行面１３には第１及び第
２の微小突起、及び磁気テープ４の下端を規制するため
のリード部７が形成されていることが確認できる。この
場合に前記各微小突起のシリンダー径方向の寸法関係に
付いて次の条件が最適である。第１の微小突起１０は通
常は５０ミクロン程度であり、第２の微小突起１１は磁
気ヘッド１の突き出し量が２５ミクロン程度であれば、
それ以下の１５ミクロン以下が好ましい。さらに、凹部
１２は第２の微小突起１１の高さよりも小さく、テープ
走行面と同等であっても良い関係である。
断面図を示している。テープ走行面１３には第１及び第
２の微小突起、及び磁気テープ４の下端を規制するため
のリード部７が形成されていることが確認できる。この
場合に前記各微小突起のシリンダー径方向の寸法関係に
付いて次の条件が最適である。第１の微小突起１０は通
常は５０ミクロン程度であり、第２の微小突起１１は磁
気ヘッド１の突き出し量が２５ミクロン程度であれば、
それ以下の１５ミクロン以下が好ましい。さらに、凹部
１２は第２の微小突起１１の高さよりも小さく、テープ
走行面と同等であっても良い関係である。
【００２１】図２の（ｃ）には図２の（ｂ）の他の実施
例であり、第１の微小突起１０を多段とした場合であ
り、第１の微小突起１０を第３の微小突起１５で２段構
成とした場合を示すが、本図の２段構成にはこだわらな
くさらに多段として良いのは第２の微小突起１１も可能
であること言うまでもない。
例であり、第１の微小突起１０を多段とした場合であ
り、第１の微小突起１０を第３の微小突起１５で２段構
成とした場合を示すが、本図の２段構成にはこだわらな
くさらに多段として良いのは第２の微小突起１１も可能
であること言うまでもない。
【００２２】図３に第２の微小突起１１の有無での効果
を示すため、テープ出側での第１の微小突起１０近傍の
テープ走行状態でのテープ変形状態を観測したものであ
る。図３からも第２の微小突起１１が配置されれば、磁
気テープ上端１４の緩みが防止でき、シリンダー側に押
さえられていることが確認できる。即ち、第１の微小突
起１０の下方に第２の微小突起１１を隣接配設すること
により、シリンダー方向への圧着力を発生させテープ上
端部をシリンダー表面方向に規制する。それにより磁気
ヘッドが第１の微小突起１０を通過する直前にスナップ
スルー現象を引き起こしていたテープ歪が抑制されるこ
ととなり、その際の衝撃で発生していたテープ振動も抑
制され、騒音の低減が可能となる。
を示すため、テープ出側での第１の微小突起１０近傍の
テープ走行状態でのテープ変形状態を観測したものであ
る。図３からも第２の微小突起１１が配置されれば、磁
気テープ上端１４の緩みが防止でき、シリンダー側に押
さえられていることが確認できる。即ち、第１の微小突
起１０の下方に第２の微小突起１１を隣接配設すること
により、シリンダー方向への圧着力を発生させテープ上
端部をシリンダー表面方向に規制する。それにより磁気
ヘッドが第１の微小突起１０を通過する直前にスナップ
スルー現象を引き起こしていたテープ歪が抑制されるこ
ととなり、その際の衝撃で発生していたテープ振動も抑
制され、騒音の低減が可能となる。
【００２３】図４には第２の微小突起１１がない時のヘ
ッドインパクト音波形を、図５には第２の微小突起１１
がある時のヘッドインパクト音波形を示している。
ッドインパクト音波形を、図５には第２の微小突起１１
がある時のヘッドインパクト音波形を示している。
【００２４】図４，図５において、（ａ）は音圧の時間
軸変化を示し、（ｂ）はヘッドインパクト音の周波数特
性で、横軸には測定周波数で、縦軸は音圧レベルを規格
化した数値で表しており、ヘッドインパクト音も周波数
１５ＫＨｚ以下の領域において音圧レベルが低くなって
いることが確認される。
軸変化を示し、（ｂ）はヘッドインパクト音の周波数特
性で、横軸には測定周波数で、縦軸は音圧レベルを規格
化した数値で表しており、ヘッドインパクト音も周波数
１５ＫＨｚ以下の領域において音圧レベルが低くなって
いることが確認される。
【００２５】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、磁気テー
プと磁気ヘッドが離脱する磁気テープ出側に対応する固
定シリンダー上において、第１の微小突起と、第２の微
小突起を隣接配設し、両微小突起の間を凹部とすること
により、磁気テープが離脱する際のテープ振動が抑制さ
れるためにヘッドインパクト音の低減化に大きな寄与が
ある。さらに、上記微小突起の形成方法として本実施例
では切削加工方法で行い、従来のように固定シリンダー
の磁気テープが摺接する外周面に対向した裏側の一部を
薄肉化し、該薄肉部を固定シリンダーの裏側から押しつ
け部材を圧接し塑性変形で形成しなく、塑性加工での加
工歪や別加工によるコストアップの問題が解決され、量
産性にも優れる効果がある。
プと磁気ヘッドが離脱する磁気テープ出側に対応する固
定シリンダー上において、第１の微小突起と、第２の微
小突起を隣接配設し、両微小突起の間を凹部とすること
により、磁気テープが離脱する際のテープ振動が抑制さ
れるためにヘッドインパクト音の低減化に大きな寄与が
ある。さらに、上記微小突起の形成方法として本実施例
では切削加工方法で行い、従来のように固定シリンダー
の磁気テープが摺接する外周面に対向した裏側の一部を
薄肉化し、該薄肉部を固定シリンダーの裏側から押しつ
け部材を圧接し塑性変形で形成しなく、塑性加工での加
工歪や別加工によるコストアップの問題が解決され、量
産性にも優れる効果がある。
【図１】本発明の実施例における回転シリンダーの斜視
図
図
【図２】（ａ）は同実施例における微小突起形成を説明
するための要部正面図 （ｂ）は（ａ）のＣ−Ｃ′断面図
するための要部正面図 （ｂ）は（ａ）のＣ−Ｃ′断面図
【図３】同実施例における第２の微小突起有無によるテ
ープ変形状態を示す説明図
ープ変形状態を示す説明図
【図４】（ａ）は同実施例で第２の微小突起がない時の
ヘッドインパクト音波形図 （ｂ）は同じく周波数特性図
ヘッドインパクト音波形図 （ｂ）は同じく周波数特性図
【図５】（ａ）は同実施例で第２の微小突起がある時の
ヘッドインパクト音波形図 （ｂ）は同じく周波数特性図
ヘッドインパクト音波形図 （ｂ）は同じく周波数特性図
【図６】従来の回転ヘッド記録再生装置のシリンダー及
びテープガイドの構成を示す斜視図
びテープガイドの構成を示す斜視図
【図７】従来のヘッドインパクトとテープ振動を説明す
る平面図
る平面図
１ 磁気ヘッド ２ 回転シリンダー ３ 下固定シリンダー ４ 磁気テープ ７ リード部 １０ 第１の微小突起 １１ 第２の微小突起 １２ 凹部 １３ テープ走行面 １４ 磁気テープ上端 １５ 第３の微小突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−30051（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−20350（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−282746（ＪＰ，Ａ) 実開 平２−140641（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G11B 15/61
Claims (2)
- 【請求項１】 外周面に複数個の回転ヘッドを有する回
転シリンダーと、この回転シリンダーに同軸上に配設
し、テープ状記録媒体を斜めに巻き付け走行案内するリ
ード部を有する固定シリンダーと、この固定シリンダー
上で、前記テープ状記録媒体が前記固定シリンダーから
離脱する出側近傍で且つ、前記回転ヘッドに近接した位
置に前記テープ状記録媒体に摺接するように配設した微
小突起に於いて、前記微小突起は少なくとも２段で構成
され、第１の微小突起と第２の微小突起の間には凹部が
構成され、かつ、前記微小突起のシリンダー径方向の寸
法に関して、磁気テープ上端側に位置している第１の微
小突起の寸法は、前記第１の微小突起よりリード部方向
に位置している第２の微小突起の寸法より少なくとも大
なることを特徴とする磁気記録再生装置。 - 【請求項２】 前記第１の微小突起、前記第２の微小突
起及び前記凹部はテープ送り方向上流側から、下流側に
連続的に切削加工で形成されていることを特徴とする請
求項１記載の磁気記録再生装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06060767A JP3089942B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | 磁気記録再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06060767A JP3089942B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | 磁気記録再生装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07272360A JPH07272360A (ja) | 1995-10-20 |
| JP3089942B2 true JP3089942B2 (ja) | 2000-09-18 |
Family
ID=13151765
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP06060767A Expired - Fee Related JP3089942B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | 磁気記録再生装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3089942B2 (ja) |
-
1994
- 1994-03-30 JP JP06060767A patent/JP3089942B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07272360A (ja) | 1995-10-20 |
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