JP3135752B2 - 回転ヘッドシリンダー - Google Patents

回転ヘッドシリンダー

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ヘリカルスキャン方
式の磁気記録再生装置、すなわちビデオテープレコーダ
ーやR−DATなどにおける回転ヘッドシリンダーに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ヘリカルスキャン方式のビデオテープレ
コーダーにおいては外周面に複数個の磁気ヘッドを有す
る回転シリンダと磁気テープをヘリカルに巻き付けるた
めのリード溝を有する固定シリンダが同軸上に配置さ
れ、回転シリンダの回転により記録再生を行っている。
【0003】ところで、磁気記録再生装置のテープ状記
録媒体である磁気テープの回転シリンダへの巻き始めと
なる磁気テープに対する磁気ヘッドの突入側、および磁
気テープの回転シリンダからの巻き終わりとなる磁気テ
ープに対する磁気ヘッドの離脱側において、テープ振動
が発生することが観測されている。特にカメラ一体形V
TRのように磁気ヘッドを回転シリンダの外周上に90
度ずつずらして4個配置し、さらに磁気テープを回転シ
リンダに270度以上巻き付けるものについては、テー
プ振動が再生画面にジッターとして現れ易く画質劣化等
の課題が生じている。
【0004】このような課題に対して、その発生原理や
対策については月刊誌「テレビ技術」’87年5月号に
詳細に記載されている。また、例えば特開平1−213
856号公報などにも具体的な対策が公開されている。
すなわち磁気テープの磁気ヘッドへの接触部においては
面圧が高くなっており、磁気ヘッドは磁気テープから急
激に離脱していくために、磁気ヘッドを取り除かれた磁
気テープは激しく振動することになる。この振動を防止
するために、50μm程度の突起を設けて磁気テープの
離脱面での磁気ヘッドに加わる面圧を低下させることに
より、磁気テープの磁気ヘッドへの不要な巻き付けを防
止し、磁気ヘッドと磁気テープのスムースな離脱により
テープ振動を防止するようにしている。
【0005】つぎに磁気ヘッドの突入側におけるテープ
振動の発生原理を簡単に説明する。すなわち、図2を参
照して回転シリンダ1の周方向を4当分した外周面に磁
気ヘッド2が複数個配置されている。この回転シリンダ
1に磁気テープ3が巻き付けられて走行するが、この時
回転シリンダ1は矢印方向に回転され、各磁気ヘッド2
が位置Pから位置Qまで走行する270度の角度範囲で
記録再生されるものとする。この角度は有効な映像信号
や音声信号が記録される有効巻付角度である。また、磁
気テープ3は磁気ヘッド2の突入側および離脱側ともオ
ーバーラップ角度αだけ余分に巻き付けられている。い
わゆるオーバーラップ部と呼ばれており、記録再生のた
めの磁気ヘッドの切り換えでいわゆるヘッドスイッチン
グを行うために確保し、映像信号や音声信号そのものを
記録再生する以外の余分な走査範囲である。
【0006】いま、磁気ヘッド2が再生動作しているも
のとして位置Pからオーバーラップ角度αだけ前の時に
磁気ヘッド2が磁気テープ3に衝突する。この際、衝突
時の衝撃で磁気テープ3が振動し、これが離脱時と同様
にジッターとして再生画面上に表れる。これらの課題点
の対策として、例えば特開平1−143056号公報に
詳細に記述されている。この公報によると回転シリンダ
を回転させて走査する角度範囲よりも所定の角度だけ巻
き付けられた角度範囲の内、磁気ヘッドの突入する側の
磁気テープ接触部に、磁気テープの径より回転シリンダ
の外周面から磁気ヘッドの突出している寸法と同程度だ
け径が大きく、かつリードに接触する段差部を形成し、
段差部の磁気テープに接触する部分を磁気テープを径方
向に偏奇させる突起としたものである。さらにこの突起
を形成するため、磁気テープの接触部を所定の径にし、
且つリードを形成するための切削加工時に磁気ヘッドが
突入する側の磁気テープを余分に巻き付けた範囲で、切
削加工の傾斜角度を磁気テープの下端が通過する境界線
に対して大とすることにより突起に対応する部分を残存
させ、この部分の突出量が適切になるように加工してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来例は、次のような課題が挙げられる。すなわち、微小
突起の形成方法は詳述されているものの、微小突起とテ
ープ振動の関連は明確にされていなく、また微小突起の
配設位置の明確な記述はなく、特にテープ入り側とテー
プ出側に同時に微小突起が配設された場合の微小突起相
互作用はほとんどこれまで触れられていない。さらに、
微小突起の配設位置とオーバーラップ量および磁気テー
プの巻付角度との関連も不明であり、テープ振動の発生
原因とともに合理的な説明がされていなく、従って微小
突起の効果も満足されるものではない。
【0008】したがって、この発明の目的は、簡単な構
成によりジッターを減少することができる回転ヘッドシ
リンダーを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の回転ヘッドシ
リンダーは、外周面に複数個の回転ヘッドを有する回転
シリンダと、この回転シリンダにテープ状記録媒体をヘ
リカルに案内するリード溝を有して前記回転シリンダに
同軸に固定された固定シリンダと、前記テープ状記録媒
体の前記固定シリンダの巻き始めの位置に設けられて前
記テープ状記録媒体を摺接させるジッター防止用の第1
の微小突起と、前記テープ状記録媒体の前記固定シリン
ダの巻き終わりの位置に設けられて前記テープ状記録媒
体を摺接させるジッター防止用の第2の微小突起とを備
え、前記第1の微小突起および前記第2の微小突起の突
出量は前記第1の微小突起>前記第2の微小突起>50
ミクロンの寸法関係とし、前記テープ状記録媒体の巻き
始めから巻き終わりに至る巻付角度は、前記回転シリン
ダの前記回転ヘッドで記録再生される有効巻付角度の両
側にオーバーラップ角度を含む角度であり、しかも前記
テープ状記録媒体の巻き始め側のオーバーラップ角度が
巻き終わり側のオーバーラップ角度よりも大きく、巻き
始め側のオーバーラップ角度は少なくとも3H(水平同
期信号)以上となるように、前記第1の微小突起および
前記第2の微小突起を位置決めしたことを特徴とするも
のである。
【0010】
【作用】この発明の回転ヘッドシリンダーによれば、回
転シリンダを回転しテープ状記録媒体を走行させると、
回転ヘッドを通して記録や再生が行われる。この場合、
テープ状記録媒体の巻き始めから巻き終わりに至る巻付
角度は、回転シリンダの回転ヘッドで記録再生される有
効巻付角度の両側にオーバーラップ角度を含む角度であ
るため、オーバーラップ角度がないものと比較して安定
動作が得やすく、しかもテープ状記録媒体の巻き始め側
のオーバーラップ角度が巻き終わり側のオーバーラップ
角度よりも大きくなるように、第1の微小突起および第
2の微小突起を位置決めしたため、従来よりもオーバー
ラップ量を減少できるのでジッターを低減でき、しかも
振動音を低減できる。また固定シリンダに微小突起を設
けるという極めて単純な構成であるため、切削加工や塑
性加工で容易に加工できるのでシリンダの製造コストの
上昇にはならず量産性にも優れる。
【0011】
【実施例】この発明の一実施例を図1ないし図9により
説明する。すなわち、この回転ヘッドシリンダーは、図
1に示すように回転シリンダ1と、固定シリンダ11と
を有する。回転シリンダ1は、外周面に複数個の回転ヘ
ッドである磁気ヘッド2を有する。
【0012】固定シリンダ11は、回転シリンダ1にテ
ープ状記録媒体である磁気テープ3をヘリカルに案内す
るリード溝12(図5)を有して回転シリンダ1に同軸
に固定されている。この固定シリンダ11は磁気テープ
3を摺接させるジッター防止用の第1の微小突起13を
固定シリンダ11の巻き始めの位置に設け、ジッター防
止用の第2の微小突起14を磁気テープ3の固定シリン
ダ11の巻き終わりの位置に設けている。
【0013】しかも、磁気テープ3の巻き始めから巻き
終わりに至る巻付角度は、回転シリンダ1の磁気ヘッド
2で記録再生される有効巻付角度θ0 の両側にオーバー
ラップ角度θ1 ,θ2 を含む角度となるように少なくと
も一対のテープガイド4,5により案内されている。そ
して、磁気テープ3の巻き始め側のオーバーラップ角度
θ1 が巻き終わり側のオーバーラップ角度θ2 よりも大
きくすなわち、θ1 >θ2 >0となるように、第1の微
小突起13および第2の微小突起14を位置決めしてい
る。
【0014】以下、詳細に説明する。まず図2は前述の
ようにヘッドインパクトによるテープ振動の発生原理の
説明図を示す。ヘリカルスキャン方式のビデオテープレ
コーダーにおいては図2に示すように回転シリンダ1の
周方向を4当分した外周面に磁気ヘッド2が複数個配置
されている。この回転シリンダ1に磁気テープ3が巻き
付けられて走行するが、この時、回転シリンダ1は矢印
方向に回転され、各磁気ヘッド2が位置Pから位置Qま
で走行する270度の角度範囲で記録再生されるものと
する。また、磁気テープ3は磁気ヘッド2の突入側およ
び離脱側ともオーバーラップ角度αだけ余分に巻き付け
られている。いわゆるオーバーラップ範囲と呼ばれてお
り、記録再生のための磁気ヘッド切り換えでいわゆるヘ
ッドスイッチングを行うために確保し、映像信号そのも
のを記録再生する以外の余分な走査範囲である。供給側
テープガイド4および巻取り側テープガイド5は磁気テ
ープ3を回転シリンダ1にヘリカルに供給および巻取る
ための案内部材である。今、磁気ヘッド2が再生動作し
ているものとして位置Qからオーバーラップ角度αだけ
磁気テープを走査したとき磁気ヘッド2aが磁気テープ
と離脱する。この際、離脱時に磁気テープ3が振動し、
これがジッターとして再生画面上に表れる。
【0015】すなわち、磁気テープ3の磁気ヘッド2a
への接触部においては面圧が高くなっており、磁気ヘッ
ド2aは磁気テープ3から急激に離脱していくために、
磁気ヘッド2aを取り除かれた磁気テープ3は激しく振
動することになり、離脱側テープ振動6となる。また磁
気ヘッドが磁気テープへ突入する場合は位置Pからオー
バーラップ角度αだけ前に磁気テープ3を走査したとき
磁気ヘッド2bが磁気テープ3に衝突する。この際、衝
突時の衝撃で磁気テープ3が振動し、突入側テープ振動
7となる。これが上述の離脱時と同様にジッターとして
再生画面上に表れる。
【0016】図3は、図2で説明した再生画面を表現し
た説明図を示すが、回転シリンダ構成では回転シリンダ
1に図2に示す4個の磁気ヘッド2a、2b,2c,2
dが90度分割で配置されているのでTVモニタ8の再
生画面9では上述の離脱側テープ振動6および突入側テ
ープ振動7が再生ジッターとなり、いわゆる縦ライン歪
10が発生する。これは磁気ヘッド2の配列では1走査
期間に2回の離脱および突入があり、これらの各テープ
振動が合成され、再生ジッターとしては再生画面9をほ
ぼ縦方向の長さLに対して3分割した位置(1/3)L
に発生することになる。
【0017】図4は、従来の微小突起でのジッター時間
軸波形を示す。図4でC部およびD部が再生画面9にお
ける縦ライン歪10に相当するところで”叩きジッタ
ー”および”ヘッドインパクト”とも呼ばれている。こ
の振動を防止するために50μm〜100μm程度の突
起をテープ離脱およびテープ突入付近に設けてテープ振
動を防止するようにしている例が前記した特許公報など
に公開されている。
【0018】図5は、回転ヘッドシリンダの斜視図を示
す。回転シリンダ1には複数個の磁気ヘッド2が配置さ
れ、磁気テープ3をヘリカルに巻き付けるための固定シ
リンダ11が回転シリンダ1と同軸状に配置されてい
る。なお、回転シリンダ1は図示しない回転駆動モータ
で外部から回転駆動されている。固定シリンダ11には
ヘリカルに磁気テープ3を走行させるためのリード溝1
2が形成されている。また、上記固定シリンダー11に
は磁気テープ3の巻き始め側となる入側に第1の微小突
起13が磁気テープ3の上端部に対応して設けられてい
る。
【0019】一方、磁気テープ3の巻き終わりとなる出
側には第2の微小突起14が磁気テープ3の下端に対応
して設けられている。第1の微小突起13および第2の
微小突起14の位置は記録走査範囲以外のオーバーラッ
プ部分に設けられるのが通常である。また第1の微小突
起13および第2の微小突起14の固定シリンダ11の
外周面からの高さは例えば第1の微小突起13では60
μm程度で、第2の微小突起14では50μm程度であ
る。
【0020】図6は、図4のジッター波形に付いての発
生概念図を示す。図6(a)は回転シリンダ1に磁気ヘ
ッド2が1個搭載された場合のテープ走行を測定した縦
振動波形を示す。点Aは磁気ヘッド2が磁気テープ3へ
突入する点であり、点Bは磁気ヘッド2が磁気テープ3
と離脱する点である。この時には磁気ヘッド2が矢印方
向に回転すると同図(b)のように離脱側ではテープ速
度がマイナスに、突入側ではテープ速度がプラスになる
ことが観測されている。このとき磁気テープ3は有効巻
き付け角よりも余分にオーバラップ角度α巻き付けられ
ているのでテープ速度波形は離脱側では90度位置より
も遅れた位相になり突入側ではやや進んだ位相となる。
一方、図6(c)は実際の回転シリンダ1と同様の磁気
ヘッド2が4個搭載された相互に90度の配置角度を有
した回転シリンダ1でのテープ速度波形を示す。この場
合には図6(a)の孤立波形が磁気ヘッド2の搭載個数
だけ重ね合わされた波形となる。例えば、磁気ヘッド2
cが磁気テープ3から離脱位置の点Bにきた場合には図
6(d)のように速度波形はBcの破線波形となり、ほ
ぼ同時に磁気ヘッド2dが突入し、Adの破線波形とな
る。この時に両者の波形は重ね合わされるために実線の
波形となると考えられる。その他の磁気ヘッド2a,2
bについても同様であり、磁気ヘッド2の回転に伴い、
全体として巻付角度に応じて図6(d)のように離脱お
よび突入の孤立波形の合成が行われることになる。すな
わち、突入側と離脱側の単独振動の相互作用で実際のジ
ッター波形が形成されると考えられる。
【0021】図7は、図6で説明した内容を実験的に測
定した結果を示し、同図(a)は磁気ヘッド2が1個で
の孤立波形、同図(b)は孤立波形を合成した波形、お
よび同図(c)は実際のジッター波形を示す。なお、縦
振動とはテープ走行方向の振動を表し、ジッター波形と
の合致を行うためテープ進行方向をプラスにテープ走行
と逆方向をマイナスに符号化している。図7(a)と図
7(b)および図7(c)の波形は極めて類似しており
位相的にも合致が見られ図6でのジッター波形解析およ
び推論は有効であることがわかる。
【0022】しかしながら、図6での説明でわかるよう
に磁気テープ3の磁気ヘッド2の突入および離脱のタイ
ミングがジッターに大きく影響を与えるため、そのタイ
ミングを決定する要因となる微小突起の配設位置が重要
となる。図8(a)は突入側の第1の微小突起13の配
設位置をずらした場合のオーバーラップ量と縦振動振幅
を示し、図8(b)は離脱側の第2の微小突起14の配
設位置をずらした場合のオーバーラップ量と縦振動振幅
を示す。これらによるといずれも凹曲線となり、前記の
説明でも分かるように突入と離脱の振動位相が関係して
いることが確認された。さらに、現実的なオーバーラッ
プ量の範囲、すなわちプラス側のオーバーラップ量を確
保し、かつ縦振動振幅を減少させ、ジッターを低減する
には図8からオーバーラップ量を少なくさせれば良いこ
とがわかる。
【0023】そこで、図1において前記したように、磁
気ヘッド2は回転シリンダ1に所定角度に複数配設され
るとともに、固定シリンダ11の磁気テープ3の巻き始
め側に第1の微小突起13を配設し磁気テープ3の巻き
終わり側に第2の微小突起14を配設した場合、オーバ
ーラップ量を減少させれば叩きジッターは低減されるこ
とがわかっているので理想的には図1の第1の微小突起
13および第2の微小突起14の配設位置となるオーバ
ーラップ角度θ1 ,θ2 をほぼゼロとすれば良いが、記
録フォーマット上からの制限や装置ばらつきの吸収から
少なくとも3H以上のオーバーラップ量は確保する必要
がある。従来では微小突起配設角度をほぼ同等に設定し
ている例が多く、すなわちオーバーラップ量は離脱側も
突入側も同等量を確保している例が多い。また前記した
ように微小突起配設位置の分析および解析を行い、配設
角度を最適に設定していることも公開されてはいない。
さらに、オーバーラップ量の設定で記録フォーマットか
ら突入側の記録データとして同期信号などの信号処理に
必要な重要なデータが書き込まれることや、磁気ヘッド
2と磁気テープ3のヘッドタッチも磁気ヘッド2の突入
側が不安定であることから突入側のオーバーラップ量は
できるだけ信号処理の面から多い方が安定動作が得られ
る。一方、磁気テープ3の離脱側ではヘッドスイッチン
グ処理などの確保のためであり磁気ヘッド2の突入側に
比較すれば重要度は低い。このため第1の微小突起13
および第2の微小突起14の配設位置としては、磁気ヘ
ッド2の突入側の方が離脱側よりも大きなオーバーラッ
プ角度で良く、図1に示すようにオーバーラップ角度θ
1 ,θ2 として、θ1 >θ2 >0を満足させるような配
設角度で良い。このような第1の微小突起13および第
2の微小突起14の配設で磁気テープ3の入り側および
出側でのオーバーラップ量を確保しながら、かつジッタ
ーを低減することが可能となる。
【0024】図9は、この実施例での第1の微小突起1
3および第2の微小突起14の配設におけるジッター波
形を示すが、図4の従来のジッター波形と比べ叩きジッ
ターの低減が行われていることがわかる。
【0025】
【発明の効果】この発明の回転ヘッドシリンダーによれ
ば、テープ状記録媒体の巻き始めから巻き終わりに至る
巻付角度は、回転シリンダの回転ヘッドで記録再生され
る有効巻付角度の両側にオーバーラップ角度を含む角度
であるため、オーバーラップ角度がないものと比較して
安定動作が得やすく、しかもテープ状記録媒体の巻き始
め側のオーバーラップ角度が巻き終わり側のオーバーラ
ップ角度よりも大きくなるように、第1の微小突起およ
び第2の微小突起を位置決めしたため、従来よりもオー
バーラップ量を減少できるのでジッターを低減でき、し
かも振動音を低減できる。また固定シリンダに微小突起
を設けるという極めて単純な構成であるため、切削加工
や塑性加工で容易に加工できるのでシリンダの製造コス
トの上昇にはならず量産性にも優れるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の回転ヘッドシリンダーを
示す平面図である。
【図2】磁気テープのジッターの説明のための回転ヘッ
ドシリンダーの平面図である。
【図3】ジッターと再生画像および縦ライン歪の関係を
示す説明図である。
【図4】従来例の微小突起の配設でのジッター波形図で
ある。
【図5】この実施例の回転ヘッドシリンダーを示す斜視
図である。
【図6】1ヘッド(a)および4ヘッド(b)での縦振
動波形の説明図である。
【図7】1ヘッドの縦振動波形(a)、合成波形(b)
およびジッター波形(c)の波形図である。
【図8】磁気テープの巻き始め側(a)および巻き終わ
り側(b)における合成波形でのオーバーラップ量と縦
振動振幅の関係図である。
【図9】この実施例のジッター波形図である。
【符号の説明】
1 回転シリンダ 2 回転ヘッドである磁気ヘッド 3 テープ状記録媒体である磁気テープ 13 第1の微小突起 14 第2の微小突起 θ0 有効巻付角度 θ1 ,θ2 オーバーラップ角度

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に複数個の回転ヘッドを有する回
    転シリンダと、この回転シリンダにテープ状記録媒体を
    ヘリカルに案内するリード溝を有して前記回転シリンダ
    に同軸に固定された固定シリンダと、前記テープ状記録
    媒体の前記固定シリンダの巻き始めの位置に設けられて
    前記テープ状記録媒体を摺接させるジッター防止用の第
    1の微小突起と、前記テープ状記録媒体の前記固定シリ
    ンダの巻き終わりの位置に設けられて前記テープ状記録
    媒体を摺接させるジッター防止用の第2の微小突起とを
    備え、前記第1の微小突起および前記第2の微小突起の
    突出量は前記第1の微小突起>前記第2の微小突起>5
    0ミクロンの寸法関係とし、前記テープ状記録媒体の巻
    き始めから巻き終わりに至る巻付角度は、前記回転シリ
    ンダの前記回転ヘッドで記録再生される有効巻付角度の
    両側にオーバーラップ角度を含む角度であり、しかも前
    記テープ状記録媒体の巻き始め側のオーバーラップ角度
    が巻き終わり側のオーバーラップ角度よりも大きく、巻
    き始め側のオーバーラップ角度は少なくとも3H(水平
    同期信号)以上となるように、前記第1の微小突起およ
    び前記第2の微小突起を位置決めしたことを特徴とする
    回転ヘッドシリンダー。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102658866B1 (ko) * 2021-11-29 2024-04-19 (주)케이.아이.기술 꺽임 방지용 안전대

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