JP3089686B2 - 色素化合物含有樹脂組成物 - Google Patents
色素化合物含有樹脂組成物Info
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Description
素化合物含有樹脂組成物に関する。
開環共重合体は、良好な光学的性質、低吸湿性および優
れた耐熱性を有することから、各分野での応用が期待さ
れているものである。
黒、白、赤、黄色など種々の色に着色された樹脂成形品
が要求されており、特に美麗な外観を呈する樹脂成形品
の提供が求められている。
しては、例えばABS樹脂などよりなる樹脂成形品の表
面に有色塗料による塗装を施す方法が知られているが、
樹脂材料の種類によっては塗装が困難であり、また塗装
によって樹脂成形品の良好な物性が隠蔽されたり損なわ
れるおそれがあり、樹脂材料の有する良好な物性が十分
に発現されない。
脂材料に含有させることによって着色樹脂組成物を得る
方法も知られている。
料中に着色剤を含有させる方法においては、得られる樹
脂成形品が美麗な外観を有するものとならず、あるいは
当該樹脂材料の有する良好な物性が損なわれる、という
問題がある。
としてこれにカーボンブラックやチタンブラックを分散
させることが特開平1−301747号公報および特開平1−
230626号公報に開示されているが、これらの着色樹脂組
成物においては、当該樹脂材料の有する良好な物性が着
色剤の分散によって低下するため、実際上、色素化合物
を含有させることに大きな制約があって十分に美麗な外
観を呈する樹脂成形品を得ることができない。
色ではなく、例えば淡黄色を呈している。しかして、無
色透明性が要求される樹脂成型品に適用する際には、斯
かる有色状態が却って美麗な外観状態を損ねる場合があ
る。
めになされたものであって、本発明の第1の目的は、色
素化合物を含有することにより、鮮明な有彩色性あるい
は深みのある漆黒性またはクリアーな有色透明性を有し
ていて美麗な外観を呈し、しかも当該樹脂材料の優れた
物性が色素化合物を含有することによって損なわれずに
十分に発現される着色された色素化合物含有樹脂組成物
を提供することにある。
有する有色状態を実質的に無色状態に変更し、無色透明
性を有する樹脂組成物を提供することにある。
下記(a)成分 100〜50重量%と、下記(b)成分0〜
50重量%とからなる樹脂成分 100重量部に対し、色素化
合物が0.01〜100 重量部含有されてなることを特徴とす
る着色された色素化合物含有樹脂組成物によって達成さ
れる。
00〜50重量%と、下記(b)成分0〜50重量%とからな
る樹脂成分 100重量部に対し、色素化合物が10-7〜0.01
重量部含有されてなることを特徴とする色素化合物含有
樹脂組成物によって達成される。 (a)成分:下記化3で表わされる少なくとも1種のノ
ルボルネン誘導体よりなる単量体またはこの単量体およ
びこれと共重合可能な共重合性単量体を開環重合させて
得られる開環重合体を更に水素添加して得られる水素添
加重合体。
炭化水素基であり、XおよびYは水素原子または一価の
有機基であってXおよびYの少なくとも1つは炭化水素
基以外の極性を有する有機基を示し、mは0または1で
ある。〕 (b)成分:ゴム質重合体および/または上記の(a)
成分以外の熱可塑性樹脂
本発明においては、(a)成分よりなる樹脂成分、また
は(a)成分を主成分としてこれと(b)成分とよりな
る樹脂成分に、色素化合物を含有させることにより、色
素化合物含有樹脂組成物を得る。
脂組成物における樹脂成分を形成する(a)成分は、上
記の化3で表わされるノルボルネン誘導体よりなる単量
体(以下「特定単量体」という)を単独で、または特定
単量体をこれと共重合可能な共重合性単量体と共にメタ
セシス重合触媒を用いて開環共重合させることによって
得られる開環重合体を、更に水素添加して得られる水素
添加重合体であり、以下において「水素添加重合体
(a)」ともいう。この水素添加重合体(a)の分子量
は、ポリスチレン換算による重量平均分子量で20,000か
ら700,000 、特に30,000から 500,000であることが好ま
しい。本発明において、水素添加重合体(a)として
は、例えば特開平1−132626号公報に記載されたノルボ
ルネン環を有する化合物の開環(共)重合体を水素添加
して得られる重合体を挙げることができる。これらの特
定単量体のうち、上記化3におけるXまたはYが式−
(CH2 )n COOR1 で示されるカルボン酸エステル
基である特定単量体は、得られる重合体が高いガラス転
移温度と低い吸湿性を有するものとなる点で好ましい。
特にこのカルボン酸エステル基よりなる極性置換基は、
特定単量体の1分子当たりに1個含有されることが、得
られる重合体の吸湿性が低くなる点で好ましい。また、
式−(CH2 )n COOR1 で示されるカルボン酸エス
テル基のうち、nの値が小さいものほど、得られる重合
体のガラス転移温度が高くなるので好ましく、更にnが
0である特定単量体は、その合成が容易である点で、ま
た、得られる重合体に良好な特性が得られる点で好まし
い。
炭化水素基であるが、炭素数が多くなるほど得られる重
合体の吸湿性が小さくなる点では好ましい。しかし、得
られる重合体のガラス転移温度とのバランスの点から、
炭素数が1〜4の鎖状アルキル基または炭素数が5以上
の(多)環状アルキル基であることが好ましく、特にメ
チル基であることが好ましい。更に、カルボン酸エステ
ル基が結合した炭素原子に、同時に炭素数1〜10の炭化
水素基が置換基として結合されている特定単量体は、得
られる重合体のガラス転移温度を低下させずに吸湿性を
低下させるので好ましい。そして、特にこの置換基がメ
チル基である特定単量体は、その合成が容易な点で好ま
しい。本発明に用いる水素添加重合体(a)に係る開環
重合体は、特定単量体を単独で開環重合させたものであ
ってもよいが、当該特定単量体と共重合性単量体とを開
環共重合させたものであってもよい。このように共重合
性単量体が使用される場合において、開環重合体におけ
る特定単量体の割合は5モル%以上、好ましくは20モル
%以上とされる。使用される共重合性単量体としては、
メタセシス重合触媒によって開環重合し得る単量体およ
び重合体の主鎖に炭素−炭素二重結合を有する一部重合
された低重合度体を挙げることができる。
いてmが1であるテトラシクロドデセン誘導体が、ガラ
ス転移点の高い重合体が得られる点で好ましい。化3に
おいて、mが1であるテトラシクロドデセン誘導体のう
ち、好ましい化合物としては、8−カルボキシメチルテ
トラシクロ[4.4.0.1 2,5 .17,10]−3−ドデセン、8
−メチル−8−カルボキシメチルテトラシクロ[4.4.0.
1 2,5 .17,10]−3−ドデセン、5−カルボキシメチル
−ビシクロ[2.2.1 ]−2−ヘプテンなどを挙げること
ができる。
合することもできる。斯かる環状オレフィン化合物の具
体例としては、シクロペンテン、シクロオクテン、1,5
−シクロオクタジエン、1,5,9 −シクロドデカトリエン
などのシクロオレフィン類;ビシクロ[2.2.1 ]−2−
ヘプテン、トリシクロ[5.2.1.0 2,6 ]−8−デセン、
トリシクロ[5.2.1.0 2,6 ]−3−デセン、トリシクロ
[6.2.1.0 1,8 ]−9−ウンデセン、トリシクロ[6.2.
1.0 1,8 ]−4−ウンデセン、テトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17,10]−3−ドデセン、ペンタシクロ[6.5.1.1
3,6 .02,7 .09,13]−4−ペンタデセン、ペンタシクロ
[6.6.1.1 3,6 .02,7 .09,14]−4−ヘキサデセン、ペ
ンタシクロ[6.5.1.1 3,6 .02,7 .09,13]−11−ペンタ
デセン、ジシクロペンタジエン、ペンタシクロ[6.5.1.
13,6 .02,7 .09,13]−ペンタデカ−4,11−ジエンなど
のポリシクロアルケンを挙げることができる。
単量体としては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ス
チレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン非
共役ジエン共重合ゴム、ポリノルボルネン、ポリペンテ
ナマーなどの重合体の主鎖に炭素−炭素二重結合を含ん
だ不飽和炭化水素系重合体も挙げることができる。特定
単量体とこれと共重合可能な共重合性単量体との開環重
合の方法および水素添加の方法は、特開平1−132626号
公報に記載される方法と同様の方法を挙げることができ
る。
率は、通常50%以上、好ましくは70%以上、更に好まし
くは80%以上とされる。水素添加率が50%未満の重合体
は、水素添加率が低いことにより、最終的に得られる色
素化合物含有樹脂組成物の熱安定性が低くなるのみでな
く、色素化合物が含有されることによってその物性が変
化して良好な特性が確実に発現されなくなる。
脂組成物の樹脂成分は、上記の (a) 成分を主成分とし
てこれと(b)成分とよりなるものであってもよい。こ
の (b) 成分は、ゴム質重合体および/または上記
(a)成分以外の熱可塑性樹脂である。
は、ガラス転移温度が0℃以下の重合体であって、通常
のゴム状重合体および熱可塑性エラストマーが含まれ
る。
α−オレフィン系ゴム質重合体;エチレン−α−オレフ
ィン−ポリエン共重合ゴム;エチレン−メチルメタクリ
レート、エチレン−ブチルアクリレートなどのエチレン
と不飽和カルボン酸エステルとの共重合体;エチレン−
酢酸ビニルなどのエチレンと脂肪酸ビニルとの共重合
体;アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸
ラウリルなどのアクリル酸アルキルエステルの重合体;
ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエ
ンまたはスチレン−イソプレンのランダム共重合体、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体、ブタジエン−イ
ソプレン共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステル−アクリロニトリル共重合体、ブ
タジエン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル−アク
リロニトリル−スチレン共重合体などのジエン系ゴム;
ブチレン−イソプレン共重合体などがあり、これらは、
その1種のみでなく2種以上を用いることもできる。ゴ
ム質重合体は、上記のゴム状重合体をジビニルベンゼン
などの公知の架橋剤を使用して架橋させたものであって
もよい。上記のゴム状重合体よりなるゴム質重合体は、
そのムーニー粘度 (ML1+4 、100 ℃)が5〜200 であ
ることが好ましい。
ラストマーとしては、例えばスチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体、水素化スチレン−ブタジエンブロック共
重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、水素
化スチレン−イソプレンブロック共重合体などの芳香族
ビニル−共役ジエン系ブロック共重合体、低結晶性ポリ
ブタジエン樹脂、エチレン−プロピレンエラストマー、
スチレングラフトエチレン−プロピレンエラストマー、
熱可塑性ポリエステルエラストマー、エチレン系アイオ
ノマー樹脂などを挙げることができる。
素化合物含有樹脂組成物を得るために好ましいゴム質重
合体としては、水素化スチレン−ブタジエンのランダム
共重合体、ブロック共重合体またはブロック−ランダム
共重合体であってスチレン含有量が20〜45重量%のも
の、並びにブタジエンとアクリル酸エステルの共重合体
であってしかもブタジエンとアクリル酸エステルの重量
比が10〜90:90〜10であるもの、並びにこれらの 100重
量部にスチレンおよび/またはアクリロニトリルが0〜
30重量部の割合で共重合されたものおよびその水素添加
物を挙げることができる。
の相溶性を向上させる目的で、エポキシ基、カルボキシ
ル基、ヒドロキシル基、アミノ基、酸無水物基、オキサ
ゾリン基などの特定の官能基によって変性されたもので
あってもよい。
ることにより、最終的に得られる色素化合物含有脂組成
物は、一段と優れた耐衝撃性および延性を有することが
できる。
は、ガラス転移温度が25℃以上の重合体であり、非晶性
ポリマー、結晶性ポリマー、液晶ポリマーなどが含まれ
る。具体的には、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹
脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリフェニレ
ンエーテル樹脂、ポリアリーレンスルフィド樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポ
リイミド樹脂などを挙げることができる。本発明に有用
なポリオレフィン系樹脂としてはポリプロピレンなどを
挙げることができ、スチレン系樹脂としては、ポリスチ
レン、ポリクロルスチレン、ポリα−メチルスチレン、
スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−メタ
クリル酸メチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共
重合体、スチレン−α−メチルスチレン共重合体、スチ
レン−α−メチルスチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリロニトリル
−メタクリル酸メチル共重合体などを挙げることがで
き、これらは、その1種のみでなく、2種以上を用いる
こともできる。
有させることにより、最終的に得られる色素化合物含有
樹脂組成物は、高い流動性を有し、優れた成形加工性を
有するものとなる。
発明の色素化合物含有樹脂組成物における樹脂成分中の
(a)成分の割合は50重量%以上とされ、好ましくは60
重量%、更に好ましくは70重量%である。従って (b)
成分は50重量%以下とされる。樹脂成分中の(a)成分
の割合が50重量%未満であると、最終的に得られる色素
化合物含有樹脂組成物は、色素化合物による美麗な外観
を呈するものとならず、しかも色素化合物を含有させる
ことによって当該樹脂成分の物性が低下するようにな
る。
は、有機顔料、無機顔料および染料を挙げることができ
る。ここで、有機顔料は、水または有機溶剤に不溶性の
顔料であり、具体的には「ポリオレフィン等合成樹脂製
食品容器包装等に関する自主規制基準、第2部ポジティ
ブリスト 2−3 色材」に記載されている化合物よりなる
顔料を挙げることができる。無機顔料は、金属酸化物、
金属錯塩などの金属含有化合物よりなる顔料であり、具
体的には鉄、コバルト、アルミニウム、銅、チタン、マ
グネシウム、クロム、亜鉛、アンチモンなどの金属酸化
物および複合酸化物よりなる顔料を挙げることができ
る。
例としては、ピグメントイエロー 150、ピグメントイエ
ロー 105、ピグメントイエロー97、ピグメントイエロー
183、ピグメントイエロー 147、ピグメントイエロー9
3、ピグメントイエロー94、ピグメントイエロー 128、
ピグメントイエロー83、ピグメントイエロー 109、ピグ
メントイエロー 138、ピグメントレッド 177、ピグメン
トレッド 144、ピグメントレッド 166、ピグメントレッ
ド 122、ピグメントレッド 220、ピグメントレッド 14
9、ピグメントバイオレット19、ピグメントバイオレッ
ト23、ピグメントブルー15、ピグメントグリーン7、ピ
グメントグリーン36、ピグメントブラウン25などを挙げ
ることができる。また黒色顔料としては、カーボンブラ
ックなどを挙げることができるが、これらに限定される
ものではない。
ては、ピグメントレッド 250、ソルベントレッド 179、
ソルベントレッド 135などのペリノン系染料;ソルベン
トレッド52、ソルベントバイオレット14、ソルベントブ
ルー94、ソルベントブルー36、ソルベントグリーン26、
ソルベントグリーン3、ソルベントグリーン20、ディス
パースレッド22、ディスパースバイオレット27、アシド
ブルー94などのアントラキノン系染料を挙げることがで
きるが、これらに限定されるものではない。
的に無色状態に変更し、無色透明性を有する樹脂組成物
を得るためには、青色の顔料および染料よりなる色素化
合物が好適に用いられる。その具体例としては、ピグメ
ントブルー15、ソルベントブルー94、ソルベントブルー
36、アシドブルー94などを挙げることができる。
有量は、樹脂成分100重量部に対して0.01〜100 重量部
とされ、好ましくは 0.1〜50重量部である。0.01重量部
未満では十分な色の濃度に着色されず、100 重量部を超
えると最終的に得られる色素化合物含有樹脂組成物は、
鮮明な有彩色性、深みのある漆黒性あるいはクリアーな
有色透明性を有する美麗な外観のものとならず、また、
色素化合物の分散不良が生じて表面荒れが生じたり、樹
脂材料の物性が低下する。
素化合物の含有量は、樹脂成分 100重量部に対して10-7
〜0.01重量部とされ、好ましくは10-6〜0.01重量部であ
る。色素化合物の含有量をこの範囲に限定することによ
り、樹脂組成物自体が有する有色状態を実質的に無色状
態に変更することができ、これにより無色透明性を有す
る樹脂組成物を得ることができる。
樹脂成分に混合することが好ましい。この分散剤の添加
により、樹脂成分に対する色素化合物の分散性が向上
し、その結果、得られる色素化合物含有樹脂組成物の外
観が一層美麗なものとなると共に、使用すべき色素化合
物の量を減少させることが可能となり、樹脂成分の物性
の低下が抑制される。このような分散剤としては、メチ
レンビスアマイド、エチレンビスアマイド、シリコーン
オイル、ヒマシ油の水素添加物、高級脂肪酸などを挙げ
ることができる。分散剤は、色素化合物の5〜50重量%
の範囲で添加することが好ましい。
軸押出機または二軸押出機、バンバリーミキサー、ニー
ダー、ミキシングロールなどを用いる通常の方法によ
り、樹脂成分と色素化合物、更に分散剤などの添加剤を
混合することによって得ることができる。一例を示す
と、ミキサーで各成分を混合した後、押出機により 220
〜350 ℃で溶融混練して造粒物を得る方法、更に簡便な
方法として各成分を直接成形機内で溶融混練して成形物
を得る方法などを挙げることができる。
レット状あるいは顆粒状のマスターバッチを調製し、こ
れを樹脂成分に分散させて混合する、いわゆるカラーマ
スターバッチ方式を用いることもでき、これにより色素
化合物の分散性の向上を図ることができる。
酸化防止剤、例えば 2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェノール、2−(1−メチルシクロヘキシル)−4,6
−ジメチルフェノール、 2,2−メチレン−ビス−(4−
エチル−6−t−ブチルフェノール)、トリス(ジ−ノ
ニルフェニルホスファイト);紫外線吸収剤、例えばp
−t−ブチルフェニルサリシレート、2,2'−ジヒドロキ
シ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2−(2'−ジヒド
ロキシ−4'−m−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾ
ール;滑剤、例えばパラフィンワックス、ステアリン
酸、硬化油、ステアロアミド、メチレンビスステアロア
ミド、m−ブチルステアレート、ケトンワックス、オク
チルアルコール、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリ
ド、シリコーンオイル;難燃剤、例えば酸化アンチモ
ン、水酸化アルミニウム、ほう酸亜鉛、塩素化パラフィ
ン、テトラブロモブタン、ヘキサブロモベンゼン、テト
ラブロモビスフェノールA;帯電防止剤、例えばステア
ロアミドプロピルジメチル−β−ヒドロキシエチル、ア
ンモニウムトレート;充填剤、例えば酸化カルシウム、
クレー、シリカ、ガラス繊維、ガラス球、カーボン繊維
などを必要に応じて添加することができる。
性質を利用して、車両部品、船舶部品、航空機部品、自
動車部品、電気、電子部品あるいはOA機器などの機構
部品、更に建築材料、家具、事務用品などとして使用す
ることができる。
本発明がこれらによって限定されるものではない。以下
において、「部」は重量部を示す。
従って行った。外観 :目視により、鮮明性、漆黒性あるいは透明性につ
いて評価し、美麗な外観を「○」、不十分なものを
「△」、色素化合物の分散不良により表面荒れのあるも
のを「×」とした。衝撃強度保持率 :各樹脂組成物のアイゾット衝撃強度I
1 (ASTMD256 による。1/8ノッチ付、測定温度
23℃) を測定すると共に、色素化合物のみを除去した配
合処方により同様にして調製した対照用試料について同
様にしてアイゾット衝撃強度I0 を測定し、保持率(I
1 /I0 )(%)を求めた。熱変色の有無 :成形温度 310℃で連続成形したものと、
310℃で10分間滞留後成形したものとの外観を比較し
た。
用いられた(a)成分、(b)成分、色素化合物および
分散剤は、以下のものである。
特定単量体8−メチル−8−カルボキシメチルテトラシ
クロ[4.4.0.1 2,5 .17,10]−3−ドデセン 500gと、
1,2−ジクロロエタン2000mlと、分子量調節剤である1
−ヘキセン 3.8gと、触媒として、六塩化タングステン
の濃度0.05M/l のクロロベンゼン溶液91.6 mlと、パ
ラアルデヒドの濃度 0.1M/l の 1,2−ジクロロエタン
溶液 68.7 mlと、トリイソブチルアルミニウムの濃度
0.5M/l のトルエン溶液37mlとを加え、60℃で10時間
反応させることにより、固有粘度(ηinh )0.56dl/g
(クロロホルム中、30℃、濃度0.5g/dl)の開環重合
体 450gを得た。この開環重合体を9000mlのテトラヒド
ロフランに溶解し、パラジウム濃度が5重量%のパラジ
ウム−アルミナ触媒45gを加え、水素ガスを圧力が 100
Kg/cm2 となるよう仕込んで 150℃で5時間水素添加反
応させた。水素添加反応後、触媒を濾別し、濾液を塩酸
酸性の大過剰量のメタノール中に注いで、水素添加され
た重合体a−1を製造した。この重合体a−1の水素添
加率は実質上 100%であった。
メチルテトラシクロ[4.4.0.1 2,5 .17,10]−3−ドデ
セン500gを用いたほかは重合体a−1の製造と同様に
して、固有粘度(ηinh )0.78dl/g (クロロホルム
中、30℃、濃度 0.5g/dl) の開環重合体を得、これに
重合体a−1と同様にして水素添加反応を行って水素添
加された重合体a−2を製造した。この重合体a−2の
水素添加率は実質上 100%であった。
メチル−ビシクロ[2.2.1 ]−2−ヘプテンを用いたほ
かは重合体a−1の製造と同様にして固有粘度
(ηinh )0.56dl/g(クロロホルム中、30℃、濃度
0.5g/dl)の水素添加重合体a−3を製造した。この
重合体a−3の水素添加率は実質上 100%であった。で
あった。
環重合体を得た。得られた非水素添加開環重合体を重合
体a−4とする。
化スチレン−ブタジエンのブロック共重合体。 (1) 内容積5リットルのオートクレーブに、脱気処理お
よび脱水処理したシクロヘキサン2500gと、スチレン 1
00gとを仕込んだ後、テトラヒドロフラン9.8 gと、n
−ブチルリチウム 0.2gとを加えて50℃で等温重合反応
を行った(第1段目重合)。重合転化率がほぼ 100%と
なった時点において、1,3−ブタジエン 325gとスチレ
ン75gとの混合物を10分間当り75gの速度で連続的に添
加しながら70℃で重合反応を行った(第2段目重合)。 (2) 添加した単量体の重合転化率がほぼ 100%に達した
時点において、n−ブチルリチウム 0.6gと、 2,6−t
−ブチルクレゾール 0.6gと、ビス(シクロペンタジエ
ニル)チタニウムジクロリド0.28gと、ジエチルアルミ
ニウム 1.1gとを加え、水素ガスを 1.0Kg/cm2 の圧力
に保ちながら1時間水素化反応を行った。次いで、反応
液を室温まで冷却し、オートクレーブより取り出した
後、スチームストリッピングにより溶媒を除去し、温度
120℃のロールで乾燥して水素化スチレン−ブタジエン
のブロック共重合体を得た。得られた水素化スチレン−
ブタジエンのブロック共重合体の分子特性は、 全結合スチレンの含有量 … 35 % ブロック中の結合スチレンの含有量… 20 % ブロック中のブタジエン部分のビニル結合の含有量… 40 % 水素化率 … 98 % 分子量 …16×104 メルトフローレート(230℃、5Kg)…30g/10min 屈折率D 25 …1.515 であった。
C−8」(三菱油化社製)
化成社製)C−3 :「ピグメントレッド 250」C−4 :「ソルベントブルー94」C−5 :「ピグメントブルー15」分散剤 :エチレンビスアマイド
素化合物および分散剤を表1〜表4に示す処方に従って
配合し、50mm径の押出機を用いて 280℃で混練し、ペレ
ット状の色素化合物含有樹脂組成物を得た。この色素化
合物含有樹脂組成物を射出成形機を用いて温度 310℃で
成形することにより、各樹脂組成物による試験片を作製
し、各試験片について、鮮明性、漆黒性あるいは有色透
明性について判定し、衝撃強度保持率を求めた。また熱
変色の有無を調べた。結果を表1〜表4に示す。
散剤の40部とをバンバリーミキサーにより 280℃で混練
することにより、色素化合物のマスターバッチを調製し
た。重合体a−1の 100部と、上記の色素化合物のマス
ターバッチの3部とを50mm径の押出機を用いて 280℃で
混練し、ペレット状の色素化合物含有樹脂組成物を得
た。この色素化合物含有樹脂組成物を、射出成形機を用
いて温度 310℃で成形することにより試験片を作製し、
上記と同様のテストを行った。結果を表3に示す。
バンバリーミキサーにより 280℃で混練することによ
り、色素化合物のマスターバッチを調製した。重合体a
−1の 100部と、上記の色素化合物のマスターバッチの
0.01部とを50mm径の押出機を用いて 280℃で混練し、ペ
レット状の色素化合物含有樹脂組成物を得た。この色素
化合物含有樹脂組成物を、射出成形機を用いて温度 310
℃で成形することにより試験片を作製し、上記と同様の
テストを行った。結果を表3に示す。
と以外は実施例14と同様にして色素化合物のマスターバ
ッチを調製した。重合体a−1の 100部と、上記の色素
化合物のマスターバッチの 0.1部とを50mm径の押出機を
用いて 280℃で混練し、ペレット状の色素化合物含有樹
脂組成物を得た。この色素化合物含有樹脂組成物を、射
出成形機を用いて温度 310℃で成形することにより試験
片を作製し、上記と同様のテストを行った。結果を表3
に示す。
例12の色素化合物含有樹脂組成物は鮮明な黄色であり、
実施例8、実施例10および実施例13の色素化合物含有樹
脂組成物は深みのある漆黒色であり、また実施例11の色
素化合物含有樹脂組成物は赤色透明性を有するものであ
った。また、実施例1〜実施例11および実施例13の色素
化合物含有樹脂組成物は、衝撃強度保持率がいずれも90
%以上と非常に高く、色素化合物が含有されていること
による衝撃強度の低下は殆ど認められなかった。このよ
うな現象は、この色素化合物含有樹脂組成物の分野にお
いては、驚くべきことというべきである。
成分に対する色素化合物の割合が過大であるため、また
比較例2および比較例3の樹脂組成物は(a)成分の含
有割合が過小であるため、いずれも外観の状態が劣るも
のであった。また、比較例1〜4の樹脂組成物は衝撃強
度保持率が低く、色素化合物が含有されることによる衝
撃強度の低下が顕著である。
成物は、樹脂成分 100重量部に対し、青色の色素化合物
が10-6〜10-5重量部の割合で含有されているので、樹脂
組成物自体が有する淡黄色状態が実質的に無色状態に変
更され、得られた成形品は無色透明性を有するものであ
った。また衝撃強度保持率はいずれも100 %であった。
は、特定の(a)成分を主成分とする樹脂成分に色素化
合物が含有されてなるものであるので、色素化合物によ
り、鮮明な有彩色性、深みのある漆黒性あるいはクリア
ーな有色透明性を有する美麗な外観を呈するものとな
り、しかも色素化合物が含有されることによって耐衝撃
性などの物性が低下することがなく、当該樹脂成分の有
する優れた物性が十分に発現される。従って、(a)成
分の有する優れた光学的性質、耐熱性、耐候性および機
械的性質を十分に利用しながら、同時に美麗な外観を有
する樹脂製品を提供することができ、自動車部品や家電
部品などの種々の用途に好適である。
色素化合物が特定の割合で含有されているので、樹脂組
成物自体が有する有色状態が実質的に無色状態に変更さ
れて無色透明性を有する樹脂組成物となり、しかも耐衝
撃性などの物性が低下することがない。従って、無色透
明性が要求される樹脂成型品などの用途に好適に用いる
ことができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記(a)成分 100〜50重量%と、下記
(b)成分0〜50重量%とからなる樹脂成分 100重量部
に対し、色素化合物が0.01〜100 重量部含有されてなる
ことを特徴とする着色された色素化合物含有樹脂組成
物。 (a)成分:下記化1で表わされる少なくとも1種のノ
ルボルネン誘導体よりなる単量体またはこの単量体およ
びこれと共重合可能な共重合性単量体を開環重合させて
得られる開環重合体を更に水素添加して得られる水素添
加重合体。 【化1】 〔化1中、AおよびBは水素原子または炭素数1〜10の
炭化水素基であり、XおよびYは水素原子または一価の
有機基であってXおよびYの少なくとも1つは炭化水素
基以外の極性を有する有機基を示し、mは0または1で
ある。〕 (b)成分:ゴム質重合体および/または上記の(a)
成分以外の熱可塑性樹脂 - 【請求項2】 下記(a)成分 100〜50重量%と、下記
(b)成分0〜50重量%とからなる樹脂成分 100重量部
に対し、色素化合物が10-7〜0.01重量部含有されてなる
ことを特徴とする色素化合物含有樹脂組成物。 (a)成分:下記化2で表わされる少なくとも1種のノ
ルボルネン誘導体よりなる単量体またはこの単量体およ
びこれと共重合可能な共重合性単量体を開環重合させて
得られる開環重合体を更に水素添加して得られる水素添
加重合体。 【化2】 〔化2中、AおよびBは水素原子または炭素数1〜10の
炭化水素基であり、XおよびYは水素原子または一価の
有機基であってXおよびYの少なくとも1つは炭化水素
基以外の極性を有する有機基を示し、mは0または1で
ある。〕 (b)成分:ゴム質重合体および/または上記の(a)
成分以外の熱可塑性樹脂
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03078339A JP3089686B2 (ja) | 1990-07-19 | 1991-03-19 | 色素化合物含有樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18940790 | 1990-07-19 | ||
JP2-189407 | 1990-07-19 | ||
JP03078339A JP3089686B2 (ja) | 1990-07-19 | 1991-03-19 | 色素化合物含有樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04218558A JPH04218558A (ja) | 1992-08-10 |
JP3089686B2 true JP3089686B2 (ja) | 2000-09-18 |
Family
ID=26419426
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03078339A Expired - Lifetime JP3089686B2 (ja) | 1990-07-19 | 1991-03-19 | 色素化合物含有樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3089686B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006169542A (ja) * | 2006-03-10 | 2006-06-29 | Jsr Corp | 光拡散用成形品 |
-
1991
- 1991-03-19 JP JP03078339A patent/JP3089686B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04218558A (ja) | 1992-08-10 |
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