JP3089675B2 - 薄膜電界効果型トランジスタ駆動液晶表示素子アレイ及び駆動方法 - Google Patents

薄膜電界効果型トランジスタ駆動液晶表示素子アレイ及び駆動方法

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JP3089675B2
JP3089675B2 JP4310191A JP4310191A JP3089675B2 JP 3089675 B2 JP3089675 B2 JP 3089675B2 JP 4310191 A JP4310191 A JP 4310191A JP 4310191 A JP4310191 A JP 4310191A JP 3089675 B2 JP3089675 B2 JP 3089675B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜電界効果型トラン
ジスタ駆動液晶表示素子アレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】薄膜電界効果型トランジスタ駆動液晶表
示装置においては、薄膜電界効果型トランジスタはスイ
ッチング素子として使用される。このスイッチング素子
として水素化アモルファスシリコン薄膜電界効果型トラ
ンジスタを用いた場合の従来の表示素子アレイを図6に
示す。図6(a)は平面図、図6(b)は図6(a)の
A−A線断面図である。そして、1画素の等価回路を図
7に示す。さらに、駆動波形のタイミングチャートを図
8に示す。
【0003】図6において、1(N−1),1(N)
…,(N=1,2,…)はゲート線、2(M,N),
(M=1,2,…,N=1,2,…)はゲート電極、3
(M−1),3(M),…,(M=1,2,…)はソー
ス線、4はソース電極、5はドレイン電極、6(M,
N)は画素電極、7はゲート絶縁膜、8は高抵抗のアモ
ルファスシリコン膜、9は燐をドープしたアモルファス
シリコン膜、10は表面保護膜、11はガラス基板、1
2Nは蓄積コンデンサ線である。図7において、T
(M,N)は薄膜電界効果型トランジスタ、14は液晶
からなる1画素の液晶コンデンサ、Cstは蓄積コンデ
ンサ、Cgdは薄膜電界効果型トランジスタにおけるゲ
ート・ドレイン間の寄生容量であり、チャネル容量や、
ゲート電極及びドレイン電極の重なりから発生する。1
5は液晶を挟んで配置された対向電極である。実際の液
晶表示素子アレイでは、図7の等価回路がマトリックス
状に配置されている。図8において、Vgnはn番目の
ゲート線1(N)に印加される走査パルス、VsmはM
番目のソース線に印加される信号、Vdmnは画素電極
6(M,N)の電位、Vcは対向電極15の電位であ
る。
【0004】図6を用いて、従来の薄膜電界効果型トラ
ンジスタ駆動液晶表示素子アレイの構造について製造工
程を示すことにより説明する。まずガラス基板11上に
クロムからなるゲート線1(N),N=1,2,…、ゲ
ート電極2(M,N)及び蓄積コンデンサ線12Nを形
成する。次に、窒化シリコンからなるゲート絶縁膜7、
アモルファスシリコン膜8、燐をドープしたアモルファ
スシリコン膜9を連続して成膜し、ゲート電極2(M,
N)上、ゲート線1(N)及び蓄積コンデンサ線12N
とソース線3(M)との交点に、アモルファスシリコン
膜8、燐をドープしたアモルファスシリコン膜9からな
る島を形成する。そして、インジウム−錫の酸化物(I
TO)からなる画素電極6(M,N)を形成する。さら
に、クロムを用いて、ソース線3(M)、ソース電極
4、及びドレイン電極5を形成する。この工程に続い
て、ソース電極4とドレイン電極5間との間の燐をドー
プしたアモルファスシリコン膜9を除去することにより
薄膜電界効果型トランジスタは完成する。最後に、窒化
シリコンからなる表面保護膜10を形成することによ
り、従来の薄膜電界効果型トランジスタ駆動液晶表示素
子アレイが完成する。
【0005】次に、図7及び図8を用いて本表示素子ア
レイの動作を説明する。まず映像信号の第1フィールド
においては、各表示セルの輝度に対応する信号電圧がソ
ース線3(M)より供給され、ゲート線1(N)に走査
パルスVgnが入力されると薄膜電界効果型トランジス
タT(M,N)がオンし、信号電圧が液晶コンデンサ1
4及び蓄積コンデンサCstに書き込まれる。この場
合、信号電圧の電位は共通電極の電位Vcに対して高い
とする。蓄積コンデンサCstは、液晶コンデンサ14
の内部抵抗によって電荷が放電されて電位が下がるのを
補う役目をする。薄膜電界効果型トランジスタT(M,
N)がオフすると、書き込まれた電圧は次の第2フィー
ルドで電圧が書き込まれるまで保持される。映像信号の
第2フィールドでは、第1フィールドと同様にソース線
3(M)に供給された信号電圧はゲート線1(N)に走
査パルスが入力されると液晶コンデンサ14及び蓄積コ
ンデンサCstに書き込まれる。なお、第2フィールド
では、信号電圧の電位は共通電極の電位Vcに対して低
いとする。薄膜電界効果型トランジスタT(M,N)が
オフすると、書き込まれた電圧は次のフィールドで電圧
が書き込まれるまで保持される。このように液晶コンデ
ンサ及び蓄積コンデンサを利用して液晶に電圧を印加、
駆動し、透過光強度を変調して画像を表示する。フィー
ルドごとに書き込む電圧の極性を反転し、液晶を交流駆
動しているのは、液晶材の劣化を防止するためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】さて、以上述べたよう
に、蓄積コンデンサは液晶コンデンサ内部で電荷が放電
するのを防ぐ機能があるので、できるだけ大きな容量と
することが望ましい。そのためには、蓄積コンデンサ配
線の幅を広くして画素電極との重なり面積を大きくする
必要がある。しかし、その重なり面積が増大すると、ゲ
ート絶縁膜中のごみやピンホールにより画素電極と蓄積
コンデンサ線とが短絡しやすくなり、画素の欠陥が発生
する。この欠陥の発生の割合は重なり面積に比例するの
で、例えば3倍の大きさの蓄積コンデンサを持つ表示素
子アレイでは、画素電極と蓄積コンデンサ線との短絡が
3倍発生するという問題が生ずる。また、ゲート線に印
加される走査パルスがオフする時に、薄膜電界効果型ト
ランジスタ内のゲート・ドレイン間の寄生容量Cgdに
より、突き抜け現象が発生し、ドレイン電極すなわち画
素電極の電位Vdmnは負側にシフトする。このシフト
の大きさΔVlcは、式(1)で計算される。
【0007】
【0008】ただし、Cgdはゲート・ドレイン間の寄
生容量、Clcは液晶コンデンサの容量、Cstは蓄積
コンデンサの容量、ΔVgは走査パルスの振幅である。
ここで問題となるのは、Cgd及びClcは電圧によっ
てその容量が変化することである。Cgdについては、
薄膜電界効果型トランジスタがオンしているときにはチ
ャネル容量の約1/2とゲート電極及びドレイン電極の
重なり部の容量とから構成されるが,薄膜電界効果型ト
ランジスタのオフ時には走査パルスが閾値電圧以下とな
り、Cgdはゲート電極及びソース電極の重なり部の容
量のみから構成される。式(1)においては、ゲートの
電位がドレインの電位に対して大きいほど、ΔVlcが
大きくなる。Clcついては、液晶は印加された電位に
対して異なる比誘電率をもつ(誘電異方性を持つ)の
で、容量値は一定しない。
【0009】このように、Cgd及びClcが変化する
ために、式(1)で示されるシフト量ΔVlcは印加さ
れる電圧によって様々に変化するので、液晶を対称的に
交流駆動するための対向電極の電位を最適値とすること
が不可能である。この結果、液晶に直流電位が印加さ
れ、ちらつき現象や長時間同じ画面を表示した後には焼
き付き現象が発生して画質を損ない、さらには液晶の劣
化を促進させていた。
【0010】本発明は、蓄積コンデンサ部における短絡
を防止した構造を有した液晶表示素子アレイと、ちらつ
きや焼き付き現象を除去した駆動方法を提供することを
目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜電界効果型
トランジスタ駆動液晶表示素子アレイは、絶縁基板上に
所定方向に互いに平行に配置された複数のゲート線と、
前記ゲート線と交差する方向に配置された複数のソース
線と、前記ゲート線およびソース線の各交差位置に対応
してそれぞれ配置された薄膜電界効果型トランジスタ
と、前記薄膜電界効果トランジスタのドレインに接続さ
れた画素電極と、前記ゲート線と平行に配置され前記画
素電極の一部と間にゲート絶縁膜及び高抵抗半導体層を
介して重なり合う部分を有する蓄積コンデンサ線とを有
する薄膜電界効果型トランジスタ駆動液晶表示素子アレ
イにおいて、前記蓄積コンデンサの容量値が前記薄膜電
界効果型トランジスタのゲート・ドレイン間の寄生容量
に等しいというものである。
【0012】又、本発明の薄膜電界効果トランジスタ駆
動液晶表示素子アレイの駆動方法は、絶縁基板上に所定
方向に互いに平行に配置された複数のゲート線と、前記
ゲート線と交差する方向に配置された複数のソース線
と、前記ゲート線およびソース線の各交差位置に対応し
てそれぞれ配置された薄膜電界効果型トランジスタと、
前記薄膜電界効果トランジスタのドレインに接続された
画素電極と、前記ゲート線と平行に配置された蓄積コン
デンサ線および間にゲート絶縁膜と高抵抗半導体層を介
して前記蓄積コンデンサ線と重なり合い前記画素電極に
接続されたカバー電極からなる蓄積コンデンサとを有
し、前記蓄積コンデンサの容量値が前記薄膜電界効果型
トランジスタのゲート・ドレイン間の寄生容量に等しい
薄膜電界効果型トランジスタ駆動液晶表示素子アレイ
の、N番目の前記ゲート線に印加する走査パルスと極性
が逆で1水平走査線時間を越えない遅れを持つ補正パル
スを前記N番目のゲート線に対応する前記蓄積コンデン
サ線に印加するというものである。
【0013】
【作用】蓄積コンデンサの層間絶縁膜として、ゲート絶
縁膜の他に高抵抗半導体層も使用することにより、少な
くとも二重絶縁膜となるので、プロセス中に発生するご
みや、ゲート絶縁膜中のピンホールによる電極同士の短
絡を防止することができる。
【0014】又、蓄積コンデンサの大きさを薄膜電界効
果型トランジスタの寄生容量Cgdと同じとし、蓄積コ
ンデンサ線の電位として走査パルスに対して振幅が同じ
で逆極性の補正パルスを印加することにより、突き抜け
現象による画素電極電位のシフトを打ち消すことができ
る。蓄積コンデンサ線に印加されるパルスによる画素電
極電位の変化ΔVlcdは式(2)で示される。
【0015】
【0016】なお、ΔVstは蓄積コンデンサ線に印加
される補正パルスの振幅である。そこで、もし、Cst
=Cgd,ΔVgn=ΔVstnであればΔVlc=Δ
Vlcdが成立することになる。蓄積コンデンサにおい
ては、画素電極と蓄積コンデンサ線との間にゲート絶縁
膜と半導体層を挟んでおり、薄膜電界効果型トランジス
タの寄生容量と同構造となる。蓄積コンデンサ線の電位
が画素電極の電位及び閾値電圧よりも高い場合は、薄膜
電界効果型トランジスタにおいて走査パルスが閾値電圧
よりも高い状態になり、チャネルが形成されたことに相
当し、蓄積コンデンサ線の電位が画素電極の電位及び閾
値電圧よりも低い場合は、薄膜電界効果型トランジスタ
において走査パルスが閾値電圧よりも低い状態になり、
チャネルが消滅しオフ状態になることに相当する。した
がって、ΔVg=ΔVstを仮定すると、どのような状
態にもCst=Cgdが成立する。
【0017】
【実施例】図1(a)は本発明の薄膜電界効果型トラン
ジスタ駆動液晶表示素子アレイの1実施例を示す平面
図、図1(b)は図1(a)のA−A線断面図である。
1(N−1),1N…(N=1,2,…)はゲート線、
2(M,N),(M=1,2,…,N=1,2,…,)
はゲート電極、3(M−1),3M,…はソース線、4
はソース電極、5はドレイン電極、6(M,N)は画素
電極、7はゲート絶縁膜、8は高抵抗の水素化アモルフ
ァスシリコン膜、9は燐をドープされた水素化アモルフ
ァスシリコン膜、10は表面保護膜、11はガラス基
板、12Nは蓄積コンデンサ線である。
【0018】本実施例の薄膜電界効果型トランジスタ駆
動画像表示素子アレイの具体的な製造方法を述べること
により、構造の説明をする。まず、ガラス基板11上に
スパッタリング法によりクロムを0.1μm成膜し、パ
ターニングを施すことによりクロムからなるゲート線1
(N),…、ゲート電極2(M,N),…及び蓄積コン
デンサ線12を形成する。続いてゲート絶縁膜7として
窒化シリコン膜を0.3μm、水素化アモルファスシリ
コン膜8を0.2μm、燐をドープした水素化アモルフ
ァスシリコン膜9を0.04μm、プラズマ化学気相成
長法により順に成膜する。次に、水素化アモルファスシ
リコン膜8、燐をドープしたアモルファスシリコン膜9
をパターニングして、ゲート電極2(M,N)上、ゲー
ト線1(N)及び蓄積コンデンサ線12Nとソース線3
(M)との交差点、さらに画素電極6(M,N)と蓄積
コンデンサ線12(N)との重なり部に島を形成する。
そして、スパッタリング法により、透明導電膜であるI
TOを0.05μm成膜した後、画素電極6(M,N)
にパターン化する。さらに、スパッタリング法によりク
ロムを0.4μm成膜した後、パターニングを行なうこ
とにより、ソース線3(M)、ソース電極4及びドレイ
ン電極5を形成する。この工程に続いて、ソース電極4
とドレイン電極5間との間の燐をドープしたアモルファ
スシリコン膜9を除去することにより薄膜電界効果型ト
ランジスタは完成する。最後に、窒化シリコンからなる
表面保護膜10を形成することにより、薄膜電界効果型
トランジスタ駆動液晶表示素子アレイが完成する。
【0019】以上のように、本発明の構造の薄膜電界効
果型トランジスタ駆動液晶表示素子アレイによれば、蓄
積コンデンサ部において、電極間にゲート絶縁膜、アモ
ルファスシリコン半導体膜及び燐をドープしたアモルフ
ァスシリコン膜の3層が挿入されるので、ゴミやピンホ
ールによる電極間の短絡が防止できる。実際に、本構造
をもつ対角10インチの大きさの薄膜電界効果型トラン
ジスタ駆動の液晶表示装置を作製した。画素数は縦40
0、横1920で、蓄積コンデンサ部の重なりは従来と
同面積とした。従来は蓄積コンデンサ部における短絡が
10個以上であったが、本発明の構造の薄膜電界効果型
トランジスタ駆動液晶表示素子アレイでは、短絡が3個
以下であった。
【0020】次に、本発明の薄膜電界効果トランジスタ
駆動液晶表示素子アレイの駆動方法の1実施例について
説明する。図2(a)は本発明の駆動方法の1実施例で
駆動するのに好適な液晶表示素子アレイの平面図、図2
(b)は図2(a)のA−A線断面図、図2(c)は図
2(a)のB−B線断面図である。
【0021】図において、1(N−1),1(N)はゲ
ート線、2(M,N)はゲート電極、3(M−1),3
(M)はソース線、4はソース電極、5はドレイン電
極、6(M,N)は画素電極、7はゲート絶縁膜、8は
アモルファスシリコン膜、9は燐をドープされたアモル
ファスシリコン膜、10は表面保護膜、11はガラス基
板、12Nは蓄積コンデンサ線、13(M,N)はカバ
ー電極である。
【0022】まず、本実施例の駆動方法に用いる薄膜電
界効果型トランジスタ駆動液晶表示素子アレイの構造を
説明する。前述の実施例の液晶表示素子アレイと異なる
のは、カバー電極13(M,N)を追加し、蓄積コンデ
ンサ線12との重なりの幅、長さ、構造について、薄膜
電界効果型トランジスタのゲート電極2・ドレイン電極
5の重なり部と同一にしている。図2(b),図2
(c)から明らかなように、薄膜電界効果型トランジス
タの中央部で切断した場合のドレイン電極側の構造は、
蓄積コンデンサ部の構造と同一となる。従って、Cst
=Cgdとすることができる。
【0023】図3は1画素の等価回路図、図4は駆動方
法を説明するためのタイミングチャートである。T
(M,N)は薄膜電界効果型トランジスタ、14は液晶
からなる1画素の液晶コンデンサ、Cstは蓄積コンデ
ンサ、Cgdは薄膜電界効果型トランジスタにおけるゲ
ート・ドレイン間の寄生容量であり、チャネル容量や、
ゲート電極及びドレイン電極の重なりから発生する。1
5は液晶を挟んで配置された対向電極、12Nは蓄積コ
ンデンサ線6(M,N)は画素電極である。さらにCs
tpは追加蓄積コンデンサである。後述する実施例の説
明上必要とするが、本実施例とは無関係である。実際の
液晶表示素子アレイでは、図3の等価回路がマトリック
ス状に配置されている。図4において、VgnはN番目
のゲート線1(N)に印加される走査パルス、Vstn
は蓄積コンデンサ線に印加される補正パルス、Vsmは
m番目のソース線3(M)に印加される信号電圧、Vd
nは画素電極の電位である。補正パルスVstnは、走
査パルスVgnと振幅は同じで、極性が逆で、1水平走
査線時間(1H)以内の遅れを持つ。また対向電極の電
位Vcは、信号電圧Vsの振幅の中心電圧としている。
【0024】本発明による駆動方法の1実施例について
図3,図4を参照して説明する。まず映像信号の第1フ
ィールドにおいては、各表示セルの輝度に対応する信号
電圧がソース線3(M)より供給され、ゲート線1
(N)に走査パルスVgnが入力されると薄膜電界効果
型トランジスタT(M,N)がオンし、信号電圧が液晶
コンデンサ14及び蓄積コンデンサCstに書き込まれ
る(電位は、図4のVdn)。第1フィールドでは、信
号電圧の電位は共通電極の電位Vcに対して高いとす
る。この書き込みの途中で、蓄積コンデンサ線12
(N)に印加された補正パルスVstnは走査パルスと
は逆に振れる。走査パルスVgnがオフする(下がる)
時、寄生容量Cgdにより、前述した式(1)で示され
る大きさΔVlcだけ、画素の電位Vdnはシフトさせ
られる。
【0025】しかし、走査パルスVgnがオフした直後
に、補正パルスVstnが立ち上がるので、前述した式
(2)で示される大きさΔVlcdだけ、画素の電位V
dnは再びシフトさせられる。ここで、Cst=Cg
d,ΔVgn=ΔVstnなので、ΔVlc=ΔVlc
dが成立する。すなわち、走査パルスVgnのオフ時
に、画素電極の電位Vdnが受けたシフトは、補正パル
スVstnの立ち上がり時に打ち消されて、元に戻るこ
とになる。その後、画素電極の電位Vdnは、液晶コン
デンサ内の抵抗によって多少低下するが、次に第2フィ
ールドで電圧が書き込まれるまで保持される。映像信号
の第2フィールドでは、第1フィールドと同様にソース
線3(M)に供給された信号電圧はゲート線1(N)に
走査パルスが入力されると液晶コンデンサ14及び蓄積
コンデンサCstに書き込まれる。なお、第2フィール
ドでは、信号電圧の電位は共通電極の電位Vcに対して
低いとする。第1フィールドと同様に、書き込みの途中
で、蓄積コンデンサ線12に印加された補正パルスVs
tnは走査パルスとは逆に振れる。走査パルスVgnが
オフする(下がる)時、寄生容量Cgdにより、やはり
式(1)で示される大きさΔVlcだけ、画素の電位V
dnはシフトさせられる。しかし、走査パルスVgnが
オフした直後に、補正パルスVstnが立ち上がるの
で、式(2)で示される大きさだけΔVlcdだけ、画
素の電位Vdnは再びシフトさせられて、第1フィール
ドと同様元に戻る。その後、画素電極の電位Vdnは、
液晶コンデンサ内の抵抗によって多少低下するが、次の
フィールドで電圧が書き込まれるまで保持される。
【0026】以上説明したような寄生容量によるシフト
分を補正する駆動方法によれば、液晶に非対称電圧や直
流電圧が印加されることを極力防止できる。
【0027】本実施例で述べた蓄積コンデンサの構造を
持つ対角10インチの大きさの薄膜電界効果型トランジ
スタ液晶表示装置を作製した。画素数は縦400、横1
920とした。本発明の駆動方法により液晶パネルを駆
動したところ、ちらつき現象や、長時間同じ画面を表示
した後の焼き付き現象は観測されなかった。
【0028】本発明による駆動方法を採用することがで
きる、素子アレイの他の構造例を図5に示す。本構造例
においては、蓄積コンデンサの容量値を大きくするた
め、N−1番目のゲート線1(N−1)上に追加蓄積コ
ンデンサ電極16を形成して、追加蓄積コンデンサCs
tp(図3)を形成している。図3において、破線部が
追加蓄積コンデンサCstpである。この追加蓄積コン
デンサCstpにより、液晶コンデンサ14、蓄積コン
デンサCstとのコンデンサ系での電荷保持率を向上さ
せ、液晶に印加される電圧を確実にしている。
【0029】以上の説明において、高抵抗半導体層とし
て水素化アモルファスシリコン膜を使用したが、ノンド
ープ多結晶シリコン膜等の他の半導体も使用できる。水
素化アモルファスシリコン膜を使用した場合には、補正
パルスは外部の集積回路で発生し、蓄積コンデンサ配線
に入力するので、多端子の接続が必要となる。しかし、
多結晶シリコン膜を使用すると、補正パルス発生回路を
同一のガラス基板上に形成できるので、水素化アモルフ
ァスシリコン膜を使用した場合に比べ、端子接続の点で
有利である。さらに、配線材料として、クロムを用いた
が、アルミニウム、タンタル、モリブデン、チタン等の
他の金属も使用できる。また、ゲート絶縁膜、表面保護
膜には窒化シリコンを用いたが、二酸化シリコン等の他
の絶縁膜も使用できる。
【0030】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明の薄膜電
界効果型トランジスタ駆動液晶表示素子アレイによれ
ば、蓄積コンデンサ部における電極間の短絡が減少し、
製造歩留まりが向上する。また、本発明の駆動法によれ
ば、ちらつき、焼き付き現象のない高画質の画像表示が
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明薄膜電界効果型トランジスタ駆動液晶表
示素子アレイの1実施例を示す平面図(図1(a))お
よび断面図(図1(b))である。
【図2】本発明薄膜電界効果型トランジスタ駆動液晶表
示素子アレイの駆動方法の1実施を適用するのに好適な
液晶表示素子アレイの構造例を示す図である。図2
(a)は平面図、図2(b)は図2(a)のA−A線断
面図、図2(c)は図2(a)のB−B線断面図であ
る。
【図3】図2に示した液晶表示素子アレイの等価回路図
である。
【図4】本発明液晶表示素子アレイの駆動方法の1実施
例の説明に使用するタイミングチャートである。
【図5】本発明液晶表示素子アレイの駆動方法を適用す
るのに好適な他の構造例を示す平面図である。
【図6】従来の液晶表示素子アレイを示す平面図(図6
(a))および断面図(図6(b))である。
【図7】従来の液晶表示素子アレイの等価回路図であ
る。
【図8】従来の液晶表示素子アレイの動作説明に使用す
るタイミングチャートである。
【符号の説明】
1(N−1),1(N) ゲート線 2(M,N) ゲート電極 3(M−1),1(M) ソース線 4 ソース電極 5 ドレイン電極 6(M,N) 画素電極 7 ゲート絶縁膜 8 水素化アモルファスシリコン膜 9 燐をドープした水素化アモルファスシリコン膜 10 表面保護膜 11 ガラス基板 12(N) 蓄積コンデンサ線 13(M,N) カバー電極 14 液晶コンデンサ 15 対向電極 16 追加蓄積コンデンサ電極

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上に所定方向に互いに平行に配
    置された複数のゲート線と、前記ゲート線と交差する方
    向に配置された複数のソース線と、前記ゲート線および
    ソース線の各交差位置に対応してそれぞれ配置された薄
    膜電界効果型トランジスタと、前記薄膜電界効果トラン
    ジスタのドレインに接続された画素電極と、前記ゲート
    線と平行に配置され前記画素電極の一部と間にゲート絶
    縁膜及び高抵抗半導体層を介して重なり合う部分を有す
    る蓄積コンデンサ線とを有する薄膜電界効果型トランジ
    スタ駆動液晶表示素子アレイにおいて、前記蓄積コンデ
    ンサの容量値が前記薄膜電界効果型トランジスタのゲー
    ト・ドレイン間の寄生容量に等しいことを特徴とする薄
    膜電界効果型トランジスタ駆動液晶表示素子アレイ。
  2. 【請求項2】 絶縁基板上に所定方向に互いに平行に配
    置された複数のゲート線と、前記ゲート線と交差する方
    向に配置された複数のソース線と、前記ゲート線および
    ソース線の各交差位置に対応してそれぞれ配置された薄
    膜電界効果型トランジスタと、前記薄膜電界効果トラン
    ジスタのドレインに接続された画素電極と、前記ゲート
    線と平行に配置された蓄積コンデンサ線および間にゲー
    ト絶縁膜と高抵抗半導体層を介して前記蓄積コンデンサ
    線と重なり合い前記画素電極に接続されたカバー電極か
    らなる蓄積コンデンサとを有し、前記蓄積コンデンサの
    容量値が前記薄膜電界効果型トランジスタのゲート・ド
    レイン間の寄生容量に等しい薄膜電界効果型トランジス
    タ駆動液晶表示素子アレイの、N番目の前記ゲート線に
    印加する走査パルスと極性が逆で1水平走査線時間を越
    えない遅れを持つ補正パルスを前記N番目のゲート線に
    対応する前記蓄積コンデンサ線に印加することを特徴と
    する薄膜電界効果型トランジスタ駆動液晶表示素子アレ
    イの駆動方法。
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