JPH08166599A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH08166599A
JPH08166599A JP30881694A JP30881694A JPH08166599A JP H08166599 A JPH08166599 A JP H08166599A JP 30881694 A JP30881694 A JP 30881694A JP 30881694 A JP30881694 A JP 30881694A JP H08166599 A JPH08166599 A JP H08166599A
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JP
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signal line
signal
pixel
line
pixel electrode
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Withdrawn
Application number
JP30881694A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Yoshioka
浩史 吉岡
Keizo Morita
敬三 森田
Hiroshi Murakami
浩 村上
Masashi Itokazu
昌史 糸数
Kenichi Nakabayashi
謙一 中林
Akira Yamamoto
山本  彰
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶表示装置に関し、高画素開口率のアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置における表示パネル内の
輝度ムラを少なくする。 【構成】 n番目の信号線4とこの信号線に隣接するn
+1番目の信号線4の一部に重なるように画素電極2を
設けると共に、少なくとも1画素に対して1つの分割対
向電極5を設け、分割対向電極5に対して走査電圧が印
加された時のみコモン電圧を印加し、それ以外の時には
分割対向電極5をフローティングにする信号パルスを与
える外部信号電源を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示装置に関するも
のであり、特に、OA端末やプロジェクター等に用いる
輝度ムラを改善したアクティブマトリクス型液晶表示装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶表示装置は小型・軽量・低消
費電力であるため、OA端末やプロジェクター等に使用
されたり、或いは、携帯可能性を利用して小型液晶テレ
ビ等に使用されており、これらの機器において表示性能
の向上と低消費電力化がさらに要請されている。
【0003】これらの機器の低消費電力化のためにはバ
ックライトの光利用効率を高めることが必要であり、そ
のためには液晶パネルにおける画素開口率(ブラックマ
トリックスの開口面積/1画素の占有面積)の向上が必
要となる。
【0004】例えば、液晶プロジェクターに使用される
パネルの場合には、パネルの大きさは対角7.6cm程
度(〜3インチ)と小さいものの、解像度は大きさ対角
25.4cm程度( 〜10インチ)のOA端末用液晶
表示装置と同等の解像度が要求されている。このため、
1画素のピッチは必然的に小さくなるが、このようなO
A端末用液晶表示装置より面積の小さいパネルにおいて
画素ピッチを小さくした場合、位置合わせ精度が問題と
なって、要求される解像度を得ることが困難であった。
【0005】その理由を、従来の液晶表示装置の画素構
成の上面図を示した図10(図においては、1画素分を
示す)によって説明する。 図10参照 従来の液晶表示装置の画素は、TFT基板11上に、信
号線(データバスライン)12及び走査線(ゲートバス
ライン)13を互いに交差するように設けると共に、信
号線12に接続する多結晶シリコン或いはアモルファス
シリコンからなる半導体層及び走査線に接続するゲート
電極14を設けて画素をスイッチングするTFTを構成
し、このTFTのソース16(15はドレイン)に接続
する画素電極17を設ける。
【0006】この場合、対向基板側にはブラックマトリ
クス等の遮光膜を設けて、図において破線で示す遮光膜
の境界38で囲まれた領域を表示用の開口部としている
が、この様な液晶表示装置において、TFT基板側にお
ける位置合わせ精度、即ち、各電極等のフォトリソグラ
フィー工程における位置合わせにおいて必要なマージン
aは3〜5μmであり、また、TFT基板と対向基板の
位置合わせ精度、即ち、対向基板をTFT基板に接着す
る際に必要とするマージンbは〜7μm程度であるの
で、画素ピッチを微細化するにしたがって画素開口率を
大きくすることは困難であった。なお、この場合の、信
号線12の幅d1 及び走査線13の幅d2は、約10μ
mである。
【0007】この問題を解決するために、従来、対向基
板上に設けられていたブラックマトリクス等の遮光膜を
TFT基板側に設けることが提案されている。この場合
には、TFT基板と対向基板の位置合わせ精度の問題は
なくなるが、TFT基板側での遮光膜と他の電極との位
置合わせの問題や遮光膜を形成する際の工程の難しさが
新たに生じ、画素開口率の向上はそれほど達成できなか
った。
【0008】また、別の改良として、図11に示すよう
な信号線12と画素電極17とをオーバラップさせて、
信号線12が遮光膜を兼用するようにした高画素開口率
型液晶表示装置が提案されている。なお、図11(a)
は、TFT基板側の画素構成の上面図(図においては、
1画素分を示す)であり、図11(b)は、図11
(a)のA及びA’を結ぶ一点鎖線における断面図であ
る。
【0009】図11(a)及び(b)参照 この高画素開口率型液晶表示装置の画素は、図10と同
様にTFT基板11上に、信号線12及び走査線13を
SiO2 膜等の第1層間絶縁膜26を介して互いに交差
するように設けると共に、信号線12に接続する多結晶
シリコン或いはアモルファスシリコンからなる半導体層
及び走査線に接続するゲート電極14を設けて画素をス
イッチングするTFTを構成する。
【0010】次いで、信号線12を覆うようにSiO2
膜等の第2層間絶縁膜27を設けた後、ITO等の導電
膜を蒸着してパターニングすることによって一部がこの
画素の信号線12と隣接する画素の信号線12の両者に
かかる画素電極17を形成する。
【0011】この場合、この画素の信号線12と隣接す
る画素の信号線12とを遮光膜としても用いることによ
り、この画素の信号線12と隣接する画素の信号線12
の互いに対向する辺が信号線12の延在方向に沿った遮
光膜の境界38の一部を形成し、他方、対向基板に設け
たブラックマトリクス等の遮光膜は走査線13の延在方
向に沿った、即ち、信号線12の配列方向に沿った遮光
膜の境界38の他部を形成する。
【0012】この様に、図11において破線で示す遮光
膜の境界38によって規定される画素開口は信号線12
の配列方向に沿った方向では、信号線12の幅を除いて
画素ピッチ全体を開口部としているので、画素開口率を
大幅に向上させることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図11
に示した高画素開口率型液晶表示装置においては、輝度
ムラが生ずるという欠点があり、この欠点を図12を用
いて説明する。なお、図12(a)は、図11に示す高
画素開口率型液晶表示装置の画素部の等価回路であり、
また、図12(b)は、駆動時における各信号波形及び
各点における電位変化を示す図である。
【0014】図12(a)参照 n番目の信号線nに接続される画素はスイッチング素子
であるTFTと、画素電極Pn −液晶−対向電極で構成
される画素容量Cpix とにより構成されるが、実際に
は、画素電極Pn と信号線n及び画素電極Pn と隣接す
る画素の信号線n+1とのオーバラップ部に夫々寄生容
量CPn及びCPn+1が形成される。なお、図におけるV
COM は対向電極に印加するコモン電圧であり、さらに、
走査線に接続するゲート電極とTFTのソースとの間に
も寄生容量が形成されている。
【0015】図12(b)参照 この様な構成の画素に対して、信号線nに信号電圧を印
加した状態で走査線に走査信号を加えて画素電極Pn
接続するTFTをONすると、画素電位はVPnとなり、
画素容量Cpix は信号線nの信号電圧によって電荷Q
pix 〔=Cpix ×(VPn−VCOM )、なお、VPn−V
COM は液晶電圧である〕が充電され、次いで走査信号が
OFFすることによってTFTもOFFし、画素容量C
pix は信号線nから切り離され充電状態を保つ。なお、
この場合に、ゲート電極とTFTのソースとの間の寄生
容量によって、後述する画素電位の変動と同じ理由によ
って画素電位がΔVGSだけ低下する。以下、このΔVGS
だけ低下した画素電位をVPnとする。
【0016】次いで、信号線nの信号電圧が負に反転す
ると、この信号電圧の変動ΔVd に伴って画素電位VPn
もΔVP だけ低下する。即ち、信号電圧の反転に伴って
電荷Qpix が蓄積された画素容量Cpix に画素電極Pn
と信号線nとのオーバラップ部の寄生容量CPnが接続さ
れることにより、Qpix の一部が寄生容量CPnに移動
し、画素電位が新たな画素電位V’Pn(=VPn−Δ
P )に安定するまで電荷の移動が行なわれる。
【0017】この寄生容量CPnには、Qpar =CPn×
(ΔVd −ΔVP )の電荷が充電されることになり、ま
た、電荷保存の法則から、Qpix =Q’pix +Qpar
あるので、画素電位の電位変動ΔVP は、 ΔVP =VPn−V’Pn=Qpix /Cpix −Q’pix /C
pix =1/Cpix ×(Qpix −Q’pix )=Qpar /C
pix =CPn×(ΔVd −ΔVP )/Cpix この式を整理することにより、 ΔVP ×Cpix =CPn×(ΔVd −ΔVP ) したがって、(CPn+Cpix )ΔVP =CPn×ΔVd
なるので、ΔVP =〔CPn/(CPn+Cpix )〕×ΔV
d となる。
【0018】この画素電位の変動ΔVP に伴って、液晶
電圧(VPn−VCOM )も同じだけ低下することになる。
なお、次の走査信号が印加された場合には、信号電圧が
負になっているので、逆方向の充電が生じ、信号電圧が
正に反転した時には、上記と同じ理由で画素電位がΔV
P だけ上昇し、液晶電圧はΔVP だけ低下する。この画
素電位の変動ΔVP は、信号線nの電圧変化のみなら
ず、隣接する画素の信号線n+1の電圧変化の影響も同
じように受けるものである。
【0019】次に、信号線nの電圧Vdnの変化と信号線
n+1の電圧Vdn+1の変化が逆相の場合について、図1
3を参照して説明する。 図13参照 図12の場合と同様に、信号線nに信号電圧Vdnを印加
した状態で走査線に走査電圧を加えて画素電極Pn に接
続するTFTをONすると、画素電位はVPnとなり、画
素容量Cpix は信号線nの信号電圧Vdnによって充電さ
れ、次いで走査信号がOFFすることによってTFTも
OFFし、画素容量Cpix は信号線nから切り離され充
電状態を保つ。なお、この場合にも、ゲート電極とTF
Tのソースとの間の寄生容量によって、画素電位が若干
低下する。
【0020】次いで、信号線nの電圧Vdnと信号線n+
1の電圧Vdn+1とが同時に、且つ、逆相で変化した場合
には、信号電圧Vdnによる変動ΔVPnと信号電圧Vdn+1
による変動ΔVPn+1とが互いに逆方向の変化になるので
相殺される、特に、信号線nの寄生容量CPnと信号線n
+1の寄生容量CPn+1とが同じ大きさで、且つ、Vdn
絶対値と電圧Vdn+1の絶対値とが同じ場合には、ΔVPn
=−ΔVPn+1となり、電位変動は完全に相殺され表示輝
度に変化は現れない。
【0021】次に、信号線nの電圧Vdnの変化と信号線
n+1の電圧Vdn+1の変化が同相の場合について、図1
4を参照して説明する。 図14参照 この場合にも、図13の場合と同様に、信号線nに信号
電圧Vdnを印加した状態で走査線に走査電圧を加えて画
素電極Pn に接続するTFTをONすると、画素電位は
Pnとなり、画素容量Cpix は信号線nの信号電圧Vdn
によって充電され、次いで走査信号がOFFすることに
よってTFTもOFFし、画素容量Cpi x は信号線nか
ら切り離され充電状態を保つ。
【0022】次いで、信号線nの電圧Vdnと信号線n+
1の電圧Vdn+1とが同時に、且つ、同相で変化した場合
には、信号電圧Vdnによる変動ΔVPnと信号電圧Vdn+1
による変動ΔVPn+1とが互いに同方向の変化になるの
で、変化が強調され、画素電位は大きく変化して液晶電
圧が低下する。
【0023】この場合、ある一定の輝度の表示をしよう
としても、信号電圧の変化前と変化後の液晶電位が異な
ることにより輝度のゆらぎが生じ、また、この様な隣接
する信号線間における同相の電圧変動と逆相の電圧変動
とが、液晶表示装置のパネル内で同時に起きた場合、例
えば、黒表示時においては液晶電圧が実効的に低下する
領域と低下しない領域とが生じ、その電圧差が輝度ムラ
として認識されることになる。
【0024】したがって、本願発明は、高画素開口率の
アクティブマトリクス型液晶表示装置において、表示パ
ネル内の輝度ムラをなくすことを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、アクティブマ
トリクス型液晶表示装置において、n番目の信号線とこ
の信号線に隣接するn+1番目の信号線の少なくとも一
部に重なるように画素電極(図2の17)を設けると共
に、少なくとも1画素に対して1つの分割対向電極(図
2の25)を設け、分割対向電極に対して走査電圧が印
加された時にコモン電圧を印加し、それ以外の時には分
割対向電極をフローティングにする信号パルスを与える
外部信号電源を設けたことを特徴とする。
【0026】また、本発明は、アクティブマトリクス型
液晶表示装置において、n番目の信号線とこの信号線に
隣接するn+1番目の信号線の少なくとも一部に重なる
ように画素電極を設けると共に、走査線上の画素に対し
て、ストライプ状対向電極(図3の32)を設け、且
つ、ストライプ状対向電極にコモン電圧を印加する期間
を、ストライプ状対向電極が束ねた走査線の数と一水平
期間との積にすると共に、それ以外の時にはストライプ
状対向電極をフローティングにする信号パルスを与える
外部信号電源を設けたことを特徴とする。
【0027】また、本発明は、アクティブマトリクス型
液晶表示装置において、n番目の信号線とこの信号線に
隣接するn+1番目の信号線の少なくとも一部に重なる
ように画素電極(図5の17)を設けると共に、画素電
極を挟んで各信号線(図5の12)と対向し且つ画素電
極と容量結合するバスライン(図5の40)を設け、こ
のバスラインに、このバスラインと対向する信号線に印
加する信号とは反対の極性の信号を印加する手段を設け
たことを特徴とする。
【0028】また、本発明は、アクティブマトリクス型
液晶表示装置において、n番目の信号線とこの信号線に
隣接するn+1番目の信号線の少なくとも一部に重なる
ように画素電極(図6の17)を設けると共に、画素電
極とn番目の信号線(図6の12)又はn+1番目(図
6の12)の信号線の少なくとも一方との間に、画素電
極と容量結合する導電性薄膜(図6の41)を設け、こ
の導電性薄膜に、導電性薄膜を設けた側とは別の側の信
号線に印加する信号とは反対の極性の信号を印加する手
段を設けたことを特徴とする。
【0029】また、本発明は、アクティブマトリクス型
液晶表示装置において、n番目の信号線とこの信号線に
隣接するn+1番目の信号線の少なくとも一部に重なる
ように画素電極(図6の17)を設けると共に、前記各
信号線(図6の12)を高抵抗薄膜(図6の43)で被
覆したことを特徴とする。
【0030】また、本発明は、アクティブマトリクス型
液晶表示装置において、n番目の信号線とこの信号線に
隣接するn+1番目の信号線の少なくとも一部に重なる
ように画素電極(図7の17)を設けると共に、各信号
線(図7の12)の断面形状を逆メサ状にすることによ
って、各信号線上の画素電極と、各信号線間の画素電極
とを電気的に分断したことを特徴とする。また、本発明
は、各信号線(図7の12)の下に、各信号線と同じ方
向に延在する導電膜(図7の46)を設けたことを特徴
とする。
【0031】また、本発明は、アクティブマトリクス型
液晶表示装置において、n番目の走査線とこの走査線に
隣接するn+1番目の走査線の少なくとも一部に重なる
ように画素電極(図8の17)を設けると共に、各走査
線(図8の13)の断面形状を逆メサ状にすることによ
って、各走査線上の画素電極と、各走査線間の画素電極
とを電気的に分断したことを特徴とする。
【0032】
【作用】図1は、本発明の第1の実施例の原理的構成及
び作用を説明する図で、図1(a)は原理構成を示す概
念的回路図であり、また、図1(b)は、作用を説明す
るための各電圧波形を示す図である。
【0033】図1(a)参照 画素容量1の一方の電極を構成する画素電極2にTFT
等のスイッチング手段3を介して信号線4より信号電圧
dn7を印加すると共に、画素容量1の他方の電極を構
成する分割対向電極5にTFT等のスイッチング手段6
を介してコモン電源よりコモン電位(対向電位)VCOM
を印加する。この場合、図12において説明したよう
に、n番目の信号線4と画素電極1との間に寄生容量C
Pn9が、また、及びn+1番目の信号線4と画素電極1
との間に寄生容量CPn+110が形成され、この寄生容量
Pn9及び寄生容量CPn+110には、夫々信号電圧Vdn
7及び信号電圧Vdn+18が印加されることになる。
【0034】図1(b)参照 ここでスイッチング手段6をONにした状態でスイッチ
ング手段3をONにして、画素容量1に信号電圧Vdn
を印加して充電したのち、スイッチング手段3をOFF
にする。ついで、信号電圧Vdn7及び信号電圧Vdn+1
が変化した場合、スイッチング手段6がONのままの従
来の構成においては、図12において説明した理由によ
って信号電圧Vdn7及び信号電圧Vdn+18の変化に応じ
て液晶電圧がΔVP だけ低下することになる。
【0035】しかし、ここで、本発明のように、スイッ
チング手段3がONの時のみ、スイッチング手段6をO
Nにすることによって、信号Vdn及びVdn+1が変化する
時には、分割対向電極5はフローティング状態になって
いるので、電荷の移動が生ぜず、したがって、画素電位
が変化しないので液晶電圧も変化せず、輝度ムラが生じ
なくなる。
【0036】次に、別の実施例のように、1本以上の走
査線上の画素に対して、少なくとも1本のストライプ状
の対向電極を設け、ストライプ状対向電極に印加する走
査電圧の印加期間を、ストライプ状対向電極が束ねた走
査線の数と一水平期間との積にした場合には、対向電極
をスイッチングするための素子数を大幅に低減すること
ができ、装置の製造及び駆動が簡単になる。
【0037】また、画素電極を挟んで信号線と対向し且
つこの画素電極と容量結合するバスラインを設け、この
バスラインに信号線に印加する信号とは反対の極性の信
号を印加することによって、図13に関して説明した理
由によって、寄生容量に基づく電圧変動が相殺され、液
晶電圧の変動が防止できる。
【0038】また、画素電極とn番目の信号線又はn+
1番目の信号線の少なくとも一方との間に、画素電極と
容量結合する導電性薄膜を設け、この導電性薄膜に、導
電性薄膜を設けた側とは別の側の信号線に印加する信号
とは反対の極性の信号を印加することにより、寄生容量
に基づく電圧変動を低減し、液晶電圧の変動を低減す
る。
【0039】また、信号線を高抵抗薄膜で被覆すること
によって、寄生容量は高抵抗成分を介して画素容量に接
続されることになるので、信号電圧の波形が鈍り液晶電
圧の変化を低減させることができる。
【0040】また、信号線の断面形状を逆メサ状にする
ことによって、寄生容量の原因となる信号線上の画素電
極と信号線間の画素電極とを電気的に分断し、液晶電圧
の変動を防止することができる。また、信号線の下に導
電膜を設けることにより段差が大きくなり、段切れが起
きやすくなる。
【0041】また、走査線の断面形状を逆メサ状にする
ことによって、走査線上の画素電極と走査線間の画素電
極とを電気的に分断し、走査電圧の変動に起因する電圧
変動をなくし、液晶電圧の変化を低減させることができ
る。
【0042】
【実施例】図2は本発明の第1の実施例の説明図であ
り、図2(a)はアクティブマトリクス型液晶表示装置
の一部を拡大し、且つ、一部を透視的に図示した斜視図
であり、また、図2(b)は、アクティブマトリクス型
液晶表示装置の画素部を図2(a)のA−B−C−Dで
囲む面で切断した場合の断面図である。
【0043】図2(a)及び(b)参照 まず、ガラス基板等の絶縁性基板からなるTFT基板1
1上に、信号線12及び走査線13をSiO2 膜等の第
1層間絶縁膜26を介して互いに交差するように設ける
と共に、信号線12に接続する多結晶シリコン層、及
び、走査線に接続するゲート電極14を設けて画素をス
イッチングするスタガ型TFTを構成する。なお、多結
晶シリコン膜を最初に堆積させて、次いで、ゲート電極
14を走査線13のパターニングと同時にパターニング
しても良い。
【0044】次いで、信号線12を覆うようにSiO2
膜等の第2層間絶縁膜27を設けた後、ITO等の導電
膜を蒸着してパターニングすることによって一部がこの
画素の信号線12及び隣接する画素の信号線12の両者
にかかる画素電極17を形成する。
【0045】一方、このTFT基板11に対向する対向
基板19側にも、TFT基板11側の画素に1:1に対
向するTFTを設ける。このTFTの構成は、TFT基
板11側のTFTの構成と基本的に同等であり、違い
は、信号線20及び走査線21がITO等の導電膜で構
成されることと、分割対向電極25が信号線20にかか
らないように形成したことである。
【0046】即ち、まず、対向基板19上にITO等の
透明導電膜からなる信号線20及び走査線21をSiO
2 膜等の第1層間絶縁膜28を介して互いに交差するよ
うに設けると共に、信号線20に接続する多結晶シリコ
ン層及び走査線に接続するゲート電極22を設けて画素
をスイッチングするTFTを構成する。なお、この場合
にも、多結晶シリコン膜を最初に堆積させて、次いで、
ゲート電極22を走査線21のパターニングと同時にパ
ターニングしても良い。
【0047】次いで、信号線20を覆うようにSiO2
膜等の第2層間絶縁膜29を設けた後、ITO等の導電
膜を蒸着してパターニングすることによってその一部が
信号線20にかからないように分割対向電極25を形成
する。
【0048】次に、この液晶表示装置の駆動方法を説明
する。先ず、対向基板19側の走査線21にTFT基板
側11側の走査線13に印加したのと同等の信号(オン
期間=1水平期間)を印加し、次いで、全ての信号線2
0に対向基板19側のTFTのゲート−ソース間の寄生
容量の影響をなくすために次式で定義されるコモン電圧
COM を印加する。 VCOM =〔CGS/(CGS+Cpix )〕×ΔVG 但し、CGS:対向基板19側のTFTのゲート−ソース
間の寄生容量 ΔVG :走査信号の振幅
【0049】この様にすると、対向基板19に設けた分
割対向電極25には画素の充電期間中にVCOM が印加さ
れると共に、保持期間中にはフローティングになるの
で、図1に関して説明したように、TFT基板11側の
信号線12の電位が変化しても、液晶電圧が変化するこ
となく一定に保たれるので、輝度が変化することなく、
輝度ムラが生じない。
【0050】また、この場合には、TFTを構成する半
導体層としてアモルファスシリコンに比べてキャリア移
動度(この場合には、電子移動度)の高い多結晶シリコ
ンを用いているので、上記のような電圧VCOM を発生さ
せるための駆動回路及び走査回路を対向基板19上に集
積化して設けることができる。
【0051】次に、図3を参照して、分割対向電極とし
てストライプ状対向電極を用いた本発明の第2の実施例
を説明する。 図3(a)及び(b)参照 TFT基板11上に設けた1本の走査線方向に並んだ全
ての画素を1ブロックとして、複数の走査線ブロック
(図の場合には、5ブロック)に対して1つのストライ
プ状対向電極32を対向基板19上に設けたもので、こ
の1つのストライプ状対向電極32に対して一つの多結
晶シリコンTFT等のスイッチング素子(図示せず)を
設ける。
【0052】そして、この液晶表示装置の駆動に際して
は、図3(a)に示すように、画素に対する走査回路
(ゲートドライバ)31からの走査信号に同期するよう
に、この1つのストライプ状対向電極32に対して一水
平期間の5倍のオン期間tのパルス幅の走査信号33を
印加する。なお、30は画素に対する信号回路(データ
ドライバ)である。この場合には、輝度ムラ改善効果は
若干低下するものの、分割対向電極の数及びTFT等の
数を第1の実施例に比べて大幅に少なくすることができ
るので、製造が容易になり、且つ、製造歩留りも向上す
る。
【0053】なお、図においては5ブロックに対して1
つの対向電極を設けているが、5ブロックに限られるも
のではなく、任意の走査線ブロックを束ねて、束ねた走
査線ブロックに対して1つのストライプ状対向電極を設
ければ良いものである。この場合、ストライプ状対向電
極に印加する走査信号のオン期間は、束ねた走査線ブロ
ック数×1水平期間とすれば良い。
【0054】次に、図4を参照して、半導体層としてア
モルファスシリコン層を用いた本発明の第3の実施例を
説明する。 図4参照 この実施例においては、TFT基板11の表示部及び対
向基板19の対向電極部の構成は、第1の実施例と同様
であるが、スイッチング用TFTをアモルファスシリコ
ンで構成している点で第1の実施例と異なっており、そ
れに伴って、駆動回路の構成が相違するものであるが、
動作及び作用は第1の実施例と同様である。
【0055】即ち、アモルファスシリコンを用いたTF
Tは、動作速度が遅いので、信号回路及び走査回路を他
の半導体を用いたトランジスタから構成される外部回路
として設ける必要があり、その外部回路とTFT基板1
1の信号線及び走査線、或いは、対向基板19の走査線
とを結ぶ信号側TAB34、走査側TAB35、及び、
対向基板走査用TAB37を設けたもので、さらに、対
向基板19側の信号線にコモン電圧VCOM を印加するた
めの対向基板側信号用電源36をTFT基板11上に設
ける。
【0056】なお、この場合にも、第2の実施例と同様
に、対向電極をストライプ状対向電極としても良く、そ
の場合には、ストライプ状対向電極の数に応じた構成を
有する対向基板走査用TAB及び外部走査回路を設けれ
ば良い。
【0057】次に、図5を参照して本発明の第4の実施
例を説明する。なお、図5(a)は、画素部のTFT基
板側の断面図であり、また、図5(b)は、第4の実施
例の等価回路である。
【0058】図5(a)参照 まず、ガラス基板等の絶縁性基板からなるTFT基板1
1上に、信号線12及び走査線をSiO2 膜等の第1層
間絶縁膜26を介して互いに交差するように設ける。な
お、信号線12に接続する多結晶シリコン層、及び、走
査線に接続するゲート電極は、液晶表示装置の種類に応
じて適当な時期に形成する。
【0059】次いで、信号線12を覆うようにSiO2
膜等の第2層間絶縁膜27を設けた後、ITO等の導電
膜を蒸着してパターニングすることによって一部がこの
画素の信号線12及び隣接する画素の信号線12の両者
にかかる画素電極17を形成し、次いで、SiO2 膜等
からなる第3層間絶縁膜を介してAl等からなる導電膜
を堆積させたのちパターニングすることによって、画素
電極17を挟んで信号線12と対向するバスライン40
を形成する。
【0060】図5(b)参照 このn番目のバスライン40に、n番目の信号線12に
印加する信号(n)と逆相の信号(図におけるnバー)
を印加することにより、図13に関して説明した原理に
よって、n番目の信号線12に印加される信号電圧の変
化に伴う液晶電圧の変化を相殺する。また、このn+1
番目のバスライン40には、同様にn+1番目の信号線
12に印加する信号(n)と逆相の信号(図におけるn
+1バー)を印加する。
【0061】この場合、バスラインと画素電極とが形成
する寄生容量C’PnとC’Pn+1が、信号線と画素電極と
が形成する寄生容量CPnとCPn+1と夫々等しい場合に
は、バスラインには信号線と同じ振幅の電圧を印加すれ
ば良く、また、互いの寄生容量が異なる場合には、寄生
容量の差を相殺するような振幅の関係を有する信号を印
加することが望ましい。
【0062】次に、図6(a)を参照して本発明の第5
の実施例を説明する。 図6(a)参照 図6(a)は、画素部のTFT基板側の断面図であり、
まず、ガラス基板等の絶縁性基板からなるTFT基板1
1上に、信号線12及び走査線をSiO2 膜等の第1層
間絶縁膜26を介して互いに交差するように設ける。な
お、信号線12に接続する多結晶シリコン層、及び、走
査線に接続するゲート電極は、液晶表示装置の種類に応
じて適当な時期に形成する。
【0063】次いで、信号線12を覆うようにSiO2
膜等の第2層間絶縁膜27を設けた後、SiO2 膜等か
らなる第2層間絶縁膜27を介してAl等からなる導電
膜を堆積させてパターニングすることによって、信号線
12の肩部の一方に導電性薄膜41を形成する。
【0064】次いで、同じくSiO2 膜等からなる第4
層間絶縁膜42を介してITO等の導電膜を蒸着してパ
ターニングすることによって一部がこの画素の信号線1
2及び隣接する画素の信号線12の両者にかかる画素電
極17を形成する。
【0065】この場合、n+1番目の信号線12の肩部
に設けた導電性薄膜41に、n番目の信号線に印加する
信号と逆相の信号を印加することにより、同じく図13
に関して説明した原理によって、n番目の信号線に印加
される信号電圧の変化に伴う液晶電圧の変化を相殺す
る。
【0066】なお、上記第5の実施例においては、n+
1番目の信号線12側に導電性薄膜41を設けている
が、n番目の信号線12側(図の反対側の肩部)に設け
ても良く、この場合には、n番目の信号線12の肩部に
設けた導電性薄膜41に、n+1番目の信号線に印加す
る信号と逆相の信号を印加することにより、図13に関
して説明した原理によって、n+1番目の信号線に印加
される信号電圧の変化に伴う液晶電圧の変化を相殺す
る。
【0067】次に、図6(b)を参照して本発明の第6
の実施例を説明する。 図6(b)参照 図6(b)は、画素部のTFT基板側の断面図であり、
まず、ガラス基板等の絶縁性基板からなるTFT基板1
1上に、信号線12及び走査線をSiO2 膜等の第1層
間絶縁膜26を介して互いに交差するように設ける。な
お、信号線12に接続する多結晶シリコン層、及び、走
査線に接続するゲート電極は、液晶表示装置の種類に応
じて適当な時期に形成する。
【0068】次いで、信号線12を覆うように高抵抗の
多結晶シリコン等の薄膜層を堆積させたのちパターニン
グして高抵抗薄膜43を形成し、次いで、SiO2 膜等
の第2層間絶縁膜27を介してITO等の導電膜を蒸着
してパターニングすることによって一部がこの画素の信
号線12及び隣接する画素の信号線12の両者にかかる
画素電極17を形成する。
【0069】この場合には、信号線12と画素電極17
との間に形成される寄生容量は、高抵抗薄膜43に起因
する直列接続抵抗成分を介して画素容量に接続されるこ
とにより、電圧変動の際に電圧波形が鈍るので、液晶電
圧の変動を低減することができる。なお、この場合の、
高抵抗薄膜43は多結晶シリコンで形成しているが、多
結晶シリコンに限られるものではなく、アモルファスシ
リコンや他の半導体薄膜でも良いし、さらに、NiCr
等の高抵抗の金属薄膜でも良い。
【0070】次に、図7(a)を参照して本発明の第7
の実施例を説明する。 図7(a)参照 図7(a)は、画素部のTFT基板側の断面図であり、
まず、ガラス基板等の絶縁性基板からなるTFT基板1
1上に、断面形状が逆メサ状の信号線12をSiO2
等の第1層間絶縁膜26を介して走査線と交差するよう
に設ける。なお、この逆メサ形状は、信号線をパターニ
ングする際のエッチャント等のエッチング条件を調節す
ることによって形成し、また、信号線12に接続する多
結晶シリコン層、及び、走査線に接続するゲート電極
は、液晶表示装置の種類に応じて適当な時期に形成す
る。
【0071】次いで、SiO2 膜等の第2層間絶縁膜2
7を堆積させたのち、ITO等の導電膜を蒸着してパタ
ーニングすることによって一部がこの画素の信号線12
及び隣接する画素の信号線12の両者にかかる画素電極
17を形成する。この場合、ITO等の導電膜はステッ
プ・カバレージがあまり良好ではないため、断面が逆メ
サ状の信号線12の鋭角な肩部において、画素電極膜の
薄層化や、段切れが生ずる。
【0072】したがって、信号線12間に存在する大部
分の画素電極17は、寄生容量を構成する信号線12上
に存在する画素電極17と、段切れ部44或いは薄層化
による高抵抗部45によって電気的に分断されることに
なるので、信号線12の電圧変動が信号線12上に存在
する画素電極17を介して画素電位に影響することがな
くなり、液晶電圧の変動が防止できる。
【0073】次に、図7(b)を参照して本発明の第8
の実施例を説明する。 図7(b)参照 図7(b)は、画素部のTFT基板側の断面図であり、
まず、ガラス基板等の絶縁性基板からなるTFT基板1
1上に、走査線と交差する方向に沿った導電膜46を設
けたのち、SiO2 膜等の第1層間絶縁膜26を介して
導電体層を堆積させパターニングすることによって、断
面形状が逆メサ状の信号線12を導電膜46上に形成す
る。なお、この逆メサ形状は、信号線をパターニングす
る際のエッチャント等のエッチング条件を調節すること
によって形成するものであり、また、信号線12に接続
する多結晶シリコン層、及び、走査線に接続するゲート
電極は、液晶表示装置の種類に応じて適当な時期に形成
する。
【0074】次いで、SiO2 膜等の第2層間絶縁膜2
7を堆積させたのち、ITO等の導電膜を蒸着してパタ
ーニングすることによって一部がこの画素の信号線12
及び隣接する画素の信号線12の両者にかかる画素電極
17を形成する。この場合にも、ITO等の導電膜はス
テップ・カバレージがあまり良好ではないため、導電膜
46によって段差が強調され、且つ、断面が逆メサ状の
信号線12の肩部において、画素電極膜の薄層化や、段
切れがより生じやすくなる。
【0075】したがって、信号線12間に存在する大部
分の画素電極17は、寄生容量を構成する信号線12上
に存在する画素電極17と段切れ部44或いは薄層化に
よる高抵抗部45によって、電気的に分断されることに
なるので、信号線12の電圧変動が信号線12上に存在
する画素電極17を介して画素電位に影響することがな
くなり、液晶電圧の変動が防止できる。
【0076】なお、上記第8の実施例における導電膜4
6は、走査線を形成するための導体層、即ち、走査線と
同じ階層の導体層からパターニングすることによって形
成しても良く、この場合には、走査線同士の短絡を防止
するために、適当な形状にパターニングする必要があ
り、また、導電膜46によって段差が強調されて段切れ
が生じやすくなっているので、導電膜46上に設ける信
号線12は必ずしも段面形状が逆メサ状である必要はな
く、矩形状或いは順メサ状であっても良い。
【0077】次に、図8を参照して本発明の第9の実施
例を説明する。なお、図8(a)は、TFT基板側の画
素構成の上面図(図においては、1画素分を示す)であ
り、図8(b)は、図8(a)のB及びB’を結ぶ一点
鎖線における断面図である。
【0078】図8(a)及び(b)参照 まず、ガラス基板等の絶縁性基板からなるTFT基板1
1上に、断面形状が逆メサ状の走査線13を信号線12
と交差する方向に沿って形成したのち、第1層間絶縁膜
26を介してAl等の導電体層を堆積させパターニング
することによって、信号線12を形成する。なお、この
逆メサ形状は、走査線をパターニングする際のエッチャ
ント等のエッチング条件を調節することによって形成す
るものであり、また、信号線12に接続する多結晶シリ
コン層、及び、走査線に接続するゲート電極は、液晶表
示装置の種類に応じて適当な時期に形成する。
【0079】次いで、SiO2 膜等の第2層間絶縁膜2
7を堆積させたのち、ITO等の導電膜を蒸着してパタ
ーニングすることによって一部がこの画素の走査線13
及び隣接する画素の走査線13の両者にかかる画素電極
17を形成する。この場合にも、ITO等の導電膜はス
テップ・カバレージがあまり良好ではないため、断面が
逆メサ状の走査線13の肩部において、画素電極膜の薄
層化や、段切れが生じる。
【0080】したがって、走査線13間に存在する大部
分の画素電極17は、寄生容量を構成する走査線13上
に存在する画素電極17と、段切れ部44或いは薄層化
による高抵抗部45によって電気的に分断されることに
なるので、走査線13の電圧変動が走査線13上に存在
する画素電極17を介して画素電位に影響することがな
くなり、液晶電圧の変動が防止できる。
【0081】次に、図9を参照して本発明の第10の実
施例を説明する。なお、図9(a)は、TFT基板側の
画素構成の上面図(図においては、1画素分を示す)で
あり、図9(b)は、図9(a)のC及びC’を結ぶ一
点鎖線における断面図である。
【0082】図9(a)及び(b)参照 まず、ガラス基板等の絶縁性基板からなるTFT基板1
1上に、断面形状が逆メサ状の走査線13及び断面形状
が矩形状の補助容量バスライン47を信号線12と交差
する方向に沿って形成したのち、SiO2 膜等の第1層
間絶縁膜26を介してAl等の導電体層を堆積させパタ
ーニングすることによって、信号線12を形成する。
【0083】なお、この逆メサ形状は、走査線13をパ
ターニングする際のエッチャント等のエッチング条件を
調節することによって形成するものであり、走査線13
と補助容量バスライン47をパターニングする条件を変
えることによって、断面形状に差をもたせることが可能
になる。また、信号線12に接続する多結晶シリコン
層、及び、走査線に接続するゲート電極は、液晶表示装
置の種類に応じて適当な時期に形成する。
【0084】次いで、SiO2 膜等の第2層間絶縁膜2
7を堆積させたのち、ITO等の導電膜を蒸着してパタ
ーニングすることによって一部がこの画素の走査線13
及び隣接する画素の走査線13の両者にかかる画素電極
17を形成する。この場合にも、ITO等の導電膜はス
テップ・カバレージがあまり良好ではないため、断面が
逆メサ状の走査線13の鋭角な肩部において、画素電極
膜の薄層化や、段切れが生じるが、断面が略矩形状の補
助容量バスライン47の直角乃至鈍角な肩部においては
画素電極膜の薄層化や段切れが生じない。
【0085】したがって、走査線13間に存在する大部
分の画素電極17は、補助容量バスライン47の肩部に
おいては画素電極膜の薄層化や段切れが生ずることなく
一体の画素電極として機能すると共に、寄生容量を構成
する走査線13上に存在する画素電極17とは段切れ部
44或いは薄層化による高抵抗部45によって電気的に
分断されることになるので、走査線13の電圧変動が走
査線13上に存在する画素電極17を介して画素電位に
影響することがなくなり、液晶電圧の変動が防止でき
る。
【0086】なお、上記第10の実施例における補助容
量バスライン47は、信号線に印加する信号による液晶
電圧の変動を防止するために設けるものであり、また、
この補助容量バスライン47は、走査線13を形成する
ための導体層からパターニングすることによって形成し
ても良いものである。
【0087】また、上記第4の実施例乃至第10の実施
例においては、対向電極の構成については説明していな
いが、寄生容量に起因する不所望な変圧変動はTFT基
板側の構成を工夫することによって防止しているため、
従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置のようにベ
タ状の一体の対向電極で良いものであるが、不所望な変
圧変動をより確実に防止するために上記実施例1乃至3
に示した分割対向電極を用いても良い。
【0088】また、上記各実施例においては、層間絶縁
膜としてSiO2 を用いているが、可視光に対して透明
な絶縁膜であれば良いものであり、例えば、シリコン窒
化膜であっても良い。
【0089】また、上記各実施例においては、スイッチ
ング素子としてスタガ型TFTを用いているが、スタガ
型TFTに限られるものではなく、ゲート電極がTFT
基板上に直接設け、その上に半導体層を堆積させる型の
TFTを用いても良く、この場合にも、走査線を先に堆
積させてから、多結晶シリコン膜を堆積させ、次いで、
第1層間絶縁膜を介して信号線を形成することになる。
【0090】
【発明の効果】本発明によれば、信号線或いは走査線の
電圧変動に応じた液晶電圧の変動を防止するために、画
素電極に対向する対向電極を分割対向電極として設け、
この分割対向電極に対して、対向する画素電極に接続し
たTFTのゲート電極に印加する走査信号に依存する走
査信号を印加したり、また、画素電極を挟んで信号線と
対向し且つこの画素電極と容量結合するバスラインを設
け、このバスラインに信号線に印加する信号とは反対の
極性の信号を印加したり、さらには、信号線或いは走査
線の断面形状を逆メサ状にすることによって、信号線上
或いは走査線上の画素電極と、信号線間或いは走査線間
の画素電極とを電気的に分断することによって、寄生容
量に起因する輝度ムラをなくすことができるので、高品
質の高画素開口率アクティブマトリクス型液晶表示装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の原理的構成及びその作
用の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施例の説明図である。
【図3】本発明の第2の実施例の説明図である。
【図4】本発明の第3の実施例の説明図である。
【図5】本発明の第4の実施例の説明図である。
【図6】本発明の第5及び第6の実施例の説明図であ
る。
【図7】本発明の第7及び第8の実施例の説明図であ
る。
【図8】本発明の第9の実施例の説明図である。
【図9】本発明の第10の実施例の説明図である。
【図10】従来の液晶表示装置の画素構成の上面図であ
る。
【図11】従来の高画素開口率型液晶表示装置の画素構
成の説明図である。
【図12】従来の高画素開口率型液晶表示装置の動作の
説明図である。
【図13】隣接する信号線の信号電圧が逆相の場合の動
作の説明図である。
【図14】隣接する信号線の信号電圧が同相の場合の動
作の説明図である。
【符号の説明】
1 画素容量 2 画素電極 3 スイッチング手段 4 信号線 5 分割対向電極 6 スイッチング手段 7 信号電圧Vdn 8 信号電圧Vdn+1 9 寄生容量CPn 10 寄生容量CPn+1 11 TFT基板 12 信号線 13 走査線 14 ゲート電極 15 ドレイン 16 ソース 17 画素電極 18 液晶 19 対向基板 20 信号線 21 走査線 22 ゲート電極 23 ドレイン 24 ソース 25 分割対向電極 26 第1層間絶縁膜 27 第2層間絶縁膜 28 第1層間絶縁膜 29 第2層間絶縁膜 30 信号回路 31 走査回路 32 ストライプ状対向電極 33 走査信号 34 信号側TAB 35 走査側TAB 36 対向基板側信号用電源 37 対向基板走査用TAB 38 遮光膜の境界 39 第3層間絶縁膜 40 バスライン 41 導電性薄膜 42 第4層間絶縁膜 43 高抵抗薄膜 44 段切れ部 45 高抵抗部 46 導電膜 47 補助容量バスライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/786 21/336 (72)発明者 村上 浩 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 糸数 昌史 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 中林 謙一 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 山本 彰 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n番目の信号線とこの信号線に隣接する
    n+1番目の信号線の少なくとも一部に重なるように画
    素電極を設けると共に、少なくとも1画素に対して1つ
    の分割対向電極を設け、前記分割対向電極に対して走査
    電圧が印加された時にコモン電圧を印加し、それ以外の
    時には前記分割対向電極をフローティングにする信号パ
    ルスを与える外部信号電源を設けたことを特徴とするア
    クティブマトリクス型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 n番目の信号線とこの信号線に隣接する
    n+1番目の信号線の少なくとも一部に重なるように画
    素電極を設けると共に、走査線上の画素に対して、スト
    ライプ状対向電極を設け、且つ、前記ストライプ状対向
    電極にコモン電圧を印加する期間を、前記ストライプ状
    対向電極が束ねた走査線の数と一水平期間との積にする
    と共に、それ以外の時には前記ストライプ状対向電極を
    フローティングにする信号パルスを与える外部信号電源
    を設けたことを特徴とするアクティブマトリクス型液晶
    表示装置。
  3. 【請求項3】 上記画素をスイッチングする素子がアモ
    ルファスシリコンTFTであり、前記アモルファスシリ
    コンTFTを駆動する信号駆動回路及び走査駆動回路を
    TFT基板及び対向基板の外部に設けたことを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のアクティブマトリクス型液晶
    表示装置。
  4. 【請求項4】 n番目の信号線とこの信号線に隣接する
    n+1番目の信号線の少なくとも一部に重なるように画
    素電極を設けると共に、前記画素電極を挟んで前記各信
    号線と対向し且つ前記画素電極と容量結合するバスライ
    ンを設け、且つ、前記バスラインに、このバスラインに
    対向する前記各信号線に印加する信号とは反対の極性の
    信号を印加する手段を設けたことを特徴とするアクティ
    ブマトリクス型液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 n番目の信号線とこの信号線に隣接する
    n+1番目の信号線の少なくとも一部に重なるように画
    素電極を設けると共に、前記画素電極と前記n番目の信
    号線又はn+1番目の信号線の少なくとも一方との間
    に、前記画素電極と容量結合する導電性薄膜を設け、前
    記導電性薄膜に、前記導電性薄膜を設けた側とは別の側
    の信号線に印加する信号とは反対の極性の信号を印加す
    る手段を設けたことを特徴とするアクティブマトリクス
    型液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 n番目の信号線とこの信号線に隣接する
    n+1番目の信号線の少なくとも一部に重なるように画
    素電極を設けると共に、前記各信号線を高抵抗薄膜で被
    覆したことを特徴とするアクティブマトリクス型液晶表
    示装置。
  7. 【請求項7】 n番目の信号線とこの信号線に隣接する
    n+1番目の信号線の少なくとも一部に重なるように画
    素電極を設けると共に、前記各信号線の断面形状を逆メ
    サ状にすることによって、前記各信号線上の画素電極
    と、前記各信号線間の画素電極とを電気的に分断したこ
    とを特徴とするアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 上記各信号線の下に、前記各信号線と同
    じ方向に延在する導電膜を設けたことを特徴とする請求
    項7記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 n番目の走査線とこの走査線に隣接する
    n+1番目の走査線の少なくとも一部に重なるように画
    素電極を設けると共に、前記各走査線の断面形状を逆メ
    サ状にすることによって、前記各走査線上の画素電極
    と、前記各走査線間の画素電極とを電気的に分断したこ
    とを特徴とするアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 n番目の信号線とこの信号線に隣接す
    るn+1番目の走査線の間に、前記各走査線と同じ階層
    の導体層からなり、且つ、断面形状が矩形状乃至順メサ
    状の補助容量バスラインを設けたことを特徴とする請求
    項9記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
JP30881694A 1994-12-13 1994-12-13 液晶表示装置 Withdrawn JPH08166599A (ja)

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