JP3089196U - アース金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイカストケースが完成していても簡単に追
加の接地接続を行うためのアース金具を提供すること。 【解決手段】 バネ性の帯状金属材により構成され、側
面形状が中央辺１１および２つの斜辺１２，１４により
構成される略２等辺３角形状であって、一端が前記中央
辺に連なる前記斜辺の一方をなし、また他端が他方をな
すようにそれぞれＵ字型に折り曲げられ、かつ前記斜辺
の一方は他方よりも長く延び出した部分を有するアース
金具。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、高周波機器に使用されるアース金具に係り、とくに回路基板を接地 接続するために使用されるものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

テレビジョン信号分岐分配器などの高周波機器では、ダイカストケースが広く 利用されている。その理由は、接栓をケースと一体成形できる点、ケース加工を せずにアースポイントを取ることができる点、シールド性が良い点などである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そして、回路基板をアース接続するには、ダイカストケースに設けられたボス の位置に合わせて回路配線パターンを形成しておき、回路基板の固定時にアース 接続も行うようにすることがある。

【０００４】 しかしながら、ダイカストケースの完成後に更にアース接続を要することが分 ると、ボス数が不足することもあり、他の方策を検討する必要が生じる。

【０００５】 本考案は上述の点を考慮してなされたもので、ダイカストケースが完成した後 でも簡単に追加の接地接続を行うためのアース金具を提供することを目的とする 。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的達成のため、本発明では、 バネ性の帯状金属材により構成され、側面形状が中央辺および２つの斜辺によ り構成される略２等辺３角形状であって、一端が前記中央辺に連なる前記斜辺の 一方をなし、また他端が他方をなすようにそれぞれＵ字型に折り曲げられ、かつ 前記斜辺の一方は他方よりも長く延び出した部分を有するアース金具、 を提供するものである。

【０００７】

【考案の実施の形態】

図1(a)，(b)は、本考案の一実施例を示すアース金具１０単体の斜視図、およ びアース金具１０を機器に装着する前および装着後の状態を示す説明図である。

【０００８】 図1(a)に示すように、アース金具１０は、バネ性のある帯状金属を何箇所か折 り曲げ成形した上で、一部に切り起しを形成しなるものである。すなわち、帯状 の金属の一端近くをＵ字に近い曲率で折り曲げて、また他端寄りの部分を前記一 端に向けてＵ字に近い曲率で折り曲げて、側面形状がほぼ平たい２等辺３角形状 をなし、かつ中央辺を挟む２つの斜辺の一方が長く延び出したように成形する。

【０００９】 このときの中央辺１１に対して、一方の斜辺１２にはその先端を更に丸く曲げ た曲面部１３を形成する。他方の斜辺１４には、延び出し部が設けられ、この延 び出し部の末端は直角に外向きに折り曲げて立ち上がり部１５を形成するととも に、この立ち上がり部１５との間にある程度の間隔を置いて対向するように返し 部１６を切起こす。

【００１０】 そして、図1(b)に示すように、アース金具１０を、中央辺１１と斜辺１４とを ケース壁２０と回路基板３０とに当接させて、ケース壁２０と回路基板３０との 隙間に向けて挿し込むと、アース金具１０はこの隙間に固定される。

【００１１】 この間の各部の動きは、次の通りである。アース金具１０の中央辺１１と斜辺 １４とが接近するように変形していき、さらに斜辺１２の先端にある曲面部１３ が斜辺１４に当接して摺動しながら両斜辺１２，１４が変形していく。さらに、 アース金具１０が図示下方に押し込まれると、立ち上がり部１５と返し部１６と の間に回路基板３０の縁部が咥え込まれて図１(b)に示す状態で固定される。

【００１２】 そこで、回路基板３０のアースパターンとこのアースパターンに面接触してい る立ち上がり部１５とを半田付けすると、回路基板３０→アース金具→ケース壁 ２０なる同電路が形成されて完全な接続がなされ、回路基板３０のアース接続が でき上がる。

【００１３】 図２(a)，(b)は、本考案の他の実施例を示すものである。この実施例は、図１ の実施例における曲面部１３、立ち上がり部１５および返し部１６を除くことに より簡易化された構造であり、２つの斜辺１２ａ，１４ａが平板状に形成されて いる。そして、回路基板３０とのアース接続は、回路基板３０の端部に形成され たアースパターンに斜辺１４ａを半田付けすることにより行う。

【００１４】 図３は、図２の実施例を分岐分配器等の高周波機器に装着した状態を示したも のである。すなわち、アース金具１０を、ケース壁２０と回路基板３０との間の 隙間に挿入した状態を示している。これに半田付けを行えば、アース接続が完成 する。

【００１５】 このようなアース接続を、回路基板３０の周囲に適当数、適当な間隔で施せば 、シールド性に優れた高周波機器を構成することができる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は上述のように、高周波機器におけるケース壁と回路基板との隙間に挿 入してアース接続を取るようにしたため、既存のダイカストケースであっても回 路基板との間の隙間に挿入して半田付けをすることにより良好なアース接続を取 ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１(a)は本考案の一実施例の外観形状を示す
斜視図、図１（b)は同実施例を機器に装着する状態を示
す説明図。

【図２】図２(a)は本考案の他の実施例の外観形状を示
す斜視図、図２（b)は同実施例を機器に装着する状態を
示す説明図。

【図３】図３は図２の実施例を機器の装着した状態を示
す透視図。

【符号の説明】

１０ アース金具 １１ 中央辺 １２ 斜辺 １３ 曲面部 １４ 斜辺 １５ 立ち上がり部 １６ 返し部 ２０ ケース壁 ３０ 回路基板

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】バネ性の帯状金属材により構成され、側面
   形状が中央辺および２つの斜辺により構成される略２等
   辺３角形状であって、一端が前記中央辺に連なる前記斜
   辺の一方をなし、また他端が他方をなすようにそれぞれ
   Ｕ字型に折り曲げられ、かつ前記斜辺の一方は他方より
   も長く延び出した部分を有するアース金具。
2. 【請求項２】請求項1記載のアース金具において、 前記斜辺の他方は、前記斜辺の一方とは反対側に向って
   直角に屈曲した立ち上がり部を形成し、かつこの立ち上
   がり部との間で回路基板を挟み込み得るような返し部が
   切起こされてなるアース金具。
3. 【請求項３】請求項１記載のアース金具において、 前記一端は、前記他端側の内側壁に滑り接触するように
   弧状に成形されて曲面部が設けられたアース金具。
4. 【請求項４】請求項1記載のアース金具において、 前記斜辺の各々は、屈曲が進むと相互に面接触し得るよ
   うに平板状に成形されたアース金具。