JP3088938B2 - 入浴剤組成物 - Google Patents

入浴剤組成物

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JP3088938B2 JP07234131A JP23413195A JP3088938B2 JP 3088938 B2 JP3088938 B2 JP 3088938B2 JP 07234131 A JP07234131 A JP 07234131A JP 23413195 A JP23413195 A JP 23413195A JP 3088938 B2 JP3088938 B2 JP 3088938B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚の痒みや湿疹
を改善することができ、かつ、痒みや湿疹の発症を予防
する効果に優れた入浴剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】入浴剤は、一般に芒硝、硼砂、イオウ、
炭酸塩等の無機塩混合物や油性成分(例えば特開平2−
115117号公報)等に、香料、着色料、植物エキ
ス、有機酸等を配合したもので、皮膚を清浄に保ち、浴
湯に香り、色調を与え、疲労回復、新陳代謝を増進さ
せ、温まり感、スキンケア効果を高めるものである。近
年、湿疹、アトピー性皮膚炎、乾燥性皮膚炎などに伴う
皮膚の諸症状に対するスキンケア効果の向上を目的と
し、米発酵エキス、ニンニクエキス、ホホバ油等の植物
エキスが入浴剤に配合されてきている。
【0003】このうち、米発酵エキス、ニンニクエキ
ス、ホホバ油等の植物エキスは臨床家や消費者からは効
果の認知に乏しいのが現状であるが、カラスムギ(Aven
a sativa Linne)の種子の粉末については、特に米国
で、古くから、皮膚の炎症や疾病、外傷からくる痒みを
治療する目的で、入浴剤の有効成分として医薬品で販売
されており、臨床家や消費者から、多大な支持を受けて
いるものである。代表的な商品としては、AVEENO
(商標:エス・シー・ジョンソン社)に配合されてい
る、コロイダルオートミールが知られている。
【0004】また最近では、カラスムギの種子の粉末を
浴水中に効率良く分散させ、不溶性成分による浴水の泡
浮きや濁り、沈殿物等を極力抑えた製品が開発され(特
開平4−261116号公報)、多くの米国消費者か
ら、その効果が認められ、カラスムギの種子の粉末の利
用が高まってきている。
【0005】ところが、カラスムギの種子の粉末を利用
した浴水においては、皮膚の炎症や疾病、外傷からくる
痒みに対する効果はあるものの、特に冬場における入浴
後の肌のかさつきや痒みについては、ある程度の痒みは
改善されるものの、単独では十分に効果を奏することが
できないことも判ってきた。また、痒みの発症を予防す
る効果については、解決に至っていないのが現状であ
る。
【0006】一方、入浴による肌からの油分の喪失によ
り、特に冬場における浴後の肌のかさつきや痒みを訴え
る人が多い。そしてこれらの人は浴後の肌のかさつきを
抑制するために、通常、ローションやクリーム等の各種
スキンケア商品を浴後使用しているのが現状である。し
かし、スキンケア商品を利用する場合、その塗布作業に
労力を要し、特に高齢者にとって身体の隅々まで十分に
スキンケア商品を塗りこむことは困難である。そこで浴
用剤に油分や保湿剤を配合し、入浴による肌からの油分
の喪失を防止する試みがある(特開平2−115117
号公報、特開平5−221851号公報)が、根本的な
痒みの改善には至っていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、皮膚の痒みや湿疹を改善することができ、かつ、痒
みや湿疹の発症を予防する効果に優れた入浴剤組成物を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる実情に鑑み本発明
者は鋭意研究を行った結果、カラスムギの種子から特定
の溶媒を用いて抽出したものに、特定の保湿剤を組み合
わせると、皮膚の痒みや湿疹に伴う諸症状を改善し、か
つ痒みや湿疹の発症を予防する効果に優れた入浴剤組成
物が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち本発明は、次の成分(A)及び
(B) (A)カラスムギ(Avena sativa Linne)の種子から、
水又は/及び水溶性有機溶媒を用いて抽出した抽出物 (B)米胚芽油、セラミド類及びコレステリルエステル
誘導体から選ばれる1種又は2種以上の保湿剤を含有す
る入浴剤組成物を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】前記した如く、カラスムギの種子
を粉末のまま入浴剤に使用することは、すでに知られて
いるが、これからの抽出物はヨーロッパ、北米を中心に
化粧料として使用され、皮膚のスキンケア剤として利用
されているのみである(フレグランスジャーナル臨時増
刊No.6(1986))。すなわちカラスムギの種子
の抽出物について知られているのは、化粧料の形態によ
る皮膚に応用する外用剤としての使用であり、入浴剤に
使用する形態は未だ例がない。この理由としては入浴の
系でのカラスムギの有効性が、まだ、科学的に明らかに
されておらず、有効成分そのものの存在がはっきりしな
かったことに他ならない。
【0011】本発明における(A)成分のカラスムギの
抽出物は、カラスムギ(Avena sativa Linne)の種子か
ら抽出して得られるものである。カラスムギの種子から
の抽出は、有効成分を効率的に得る為に、水及び/又は
水溶性有機溶媒を用いて行なうことが必要である。ここ
で用いられる水溶性有機溶媒としては、例えばメタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、プロピレ
ングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げら
れるが、就中、エタノール、ブタノール、プロピレング
リコール、1,3−ブチレングリコールが好ましい。水
溶性有機溶媒は1種又は2種以上を混合して用いてもよ
く、更に水と組み合せることが好ましい。カラスムギの
種子に対する溶媒の量は1〜20重量倍が好ましい。
【0012】一方、原料となるカラスムギの種子は、そ
のまま抽出に用いるより、粗末又は粉末とすることが好
ましい。カラスムギの種子は上記抽出溶媒に浸漬し、常
法により抽出を行なえばよいが、必要に応じて50℃程
度まで加温して抽出効率を高めてもよい。また、抽出物
をそのまま又は濃縮した後、溶媒で分画し、有効画分の
み取り出すと、より少量で高い効果を期待することがで
きる。ここで分画に用いる溶媒としては、水と酢酸エチ
ルが好ましく、この水画分を用いることが好ましい。
【0013】このようにして得られた抽出物は、必要に
応じて濃縮し、更に賦形剤により粉末化してもよい。こ
こで賦形剤としては、安定性が確保されるものであれば
何でもよいが、一般的にはデキストリン等の多糖類やケ
イ酸カルシウム等の無機粉体が挙げられる。
【0014】上記の如くして得られた抽出物の入浴剤組
成物への配合量は、特に限定されないが、標準的な浴水
150〜200L当り、カラスムギの種子の原末0.0
01〜1000gから得られる抽出物の量とすることが
好ましく、更に原末0.01〜100gから得られる抽
出物の量とすることが好ましい。抽出物の量が原末量換
算で0.001gより少ないと十分な効果が得られない
ことがあり、また、1000gを超えて配合しても無駄
が多く、浴湯の濁りや着色が生じることがあり、更に剤
形によっては製品中に澱の発生や着色が生じ易くなる。
【0015】本発明で用いられる(B)成分の米胚芽
油、セラミド類及びコレステリルエステル誘導体から選
ばれる1種又は2種以上の保湿剤は、(A)成分と組み
合せて痒みや湿疹の発症を予防する効果を相乗的に高め
ようとするものである。
【0016】米胚芽油は、イネの種子から得られる米糠
を原料として得られる油脂である。米胚芽油の配合量
は、組成物中に1〜50重量%(以下、単に「%」で示
す)、特に1〜30%とすることが好ましい。
【0017】セラミド類としては、下記一般式(1)で
表されるセラミド及び/又は下記一般式(2)で表され
るセラミド類似構造物を用いることが好ましい。
【0018】
【化1】
【0019】(式中、R1 、R2 は1個以上の水酸基が
置換することのある炭素数8〜26の直鎖若しくは分岐
鎖の飽和若しくは不飽和の炭化水素基を示す)
【0020】
【化2】
【0021】(式中、R3 は炭素数10〜26の直鎖若
しくは分岐鎖の飽和若しくは不飽和の炭化水素基を示
し、R4 は炭素数9〜25の直鎖若しくは分岐鎖の飽和
若しくは不飽和の炭化水素基を示す)
【0022】上記セラミド(1)においてR1 、R2
示される炭化水素基としては例えば、オクチル、ノニ
ル、デシル、ドデシル、ウンデシル、トリデシル、テト
ラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシ
ル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイ
コシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタ
コシル、ヘキサコシル、ノネニル、デセニル、ドデセニ
ル、ウンデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペ
ンタデセニル、ノナデセニル、エイコセニル、ヘンエイ
コセニル、ドコセニル、トリコセニル、テトラコセニ
ル、ペンタコセニル、ヘキサコセニル、ノナジエニル、
デカジエニル、ドデカジエニル、ウンデカジエニル、ト
リデカジエニル、テトラジエニル、ペンタデカジエニ
ル、ヘキサデカジエニル、ヘプタデカジエニル、オクタ
デカジエニル、ノナデカジエニル、エイコサジエニル、
ヘンエイコサジエニル、ドコサジエニル、トリコサジエ
ニル、テトラコサジエニル、ペンタコサジエニル、ヘキ
サコサジエニル、2−ヘキシルデシル、2−オクチルウ
ンデシル、2−デシルテトラデシル基及びこれらの基に
1〜3個の水酸基が置換した基等が挙げられる。本発明
においてR1 及びR2 としては炭素数8〜26のアルキ
ル基、特に炭素数10〜18のアルキル基が好ましい。
なお、R1 とR2 とは同一でも異なっていてもよい。
【0023】上記セラミド類似構造物(2)において、
3 で示される炭化水素基としては、R1 及びR2 にお
いて水酸基が置換している基及び炭素数8〜9の炭化水
素基を除いた基が挙げられ、R4 で表わされる基として
は、R1 及びR2 において水酸基が置換している基及び
炭素数8と26の炭化水素基を除いた基が挙げられる。
本発明においてR3 としては炭素数10〜18のアルキ
ル基が好ましく、またR4 としては炭素数9〜17のア
ルキル基が好ましい。なお、R3 とR4 とは同一であっ
ても異なっていてもよい。
【0024】セラミド類似構造物(2)は、公知の方法
〔例えば、ポリッシュ・ジャーナル・オブ・ケミストリ
ー(Pol.J.Chem.)52.1059(197
8)、同52.1283(1978)、特開昭54−1
17421号公報、特開昭54−144308号公報、
特開昭54−147937号公報、特開昭62−228
048号公報、特開昭63−192703号公報、特開
昭63−216852号公報〕に従って製造することが
できる。
【0025】これらのセラミド類の配合量は、組成物中
に0.05〜30%、特に0.1〜20%とすることが
好ましい。
【0026】本発明で用いられるコレステリルエステル
誘導体としては、コレステロール類とカルボン酸のモノ
エステル又はコレステロール類とジカルボン酸のモノエ
ステルの1種又は2種以上が挙げられる。コレステロー
ル類とカルボン酸のモノエステルは、炭素数8〜20の
飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐鎖の脂肪酸コレ
ステリルエステルが挙げられ、その中でもモノメチル分
岐脂肪酸コレステリルエステルが好ましい。具体的には
コレステリルイソステアレート、コレステリルイソパル
ミテート、コレステリルイソミリステート等が挙げられ
る。
【0027】また、コレステロール類とジカルボン酸の
モノエステルとしては下記一般式(3)で示されるもの
が挙げられる。
【0028】
【化3】
【0029】〔式中、-R5-は-(CH2)n-(nは2〜10の
整数を示す)又は、-CH2-CH(R6)-(R 6 は炭素数1〜1
8の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基
を示す)を示し、R7 はコレステロール類の水酸基プロ
トンを除く残基を示す〕
【0030】上記式(3)において、R5 を示す-(CH2)
n-の具体例としては、エチレン、トリメチレン、テトラ
メチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメ
チレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン
等が挙げられ、特にエチレン、トリメチレン基が好まし
い。また、R6 の具体例としては、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、
ドデシル、ウンデシル、トリデシル、テトラデシル、ペ
ンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシ
ル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、
ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ドデセ
ニル、ウンデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、
ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オ
クタデセニル基等が挙げられ、特にデセニル、ウンデセ
ニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペ
ンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オク
タデセニル基が好ましい。また、コレステロール類とし
ては、例えば、コレステロール、β−シトステロール、
ラノステロール、エルゴステロール等が挙げられる。
【0031】コレステロール類とジカルボン酸のモノエ
ステルは公知のものを用いることができ、例えば、コレ
ステロールヘミコハク酸エステル、コレステロールヘミ
グルタル酸エステル、コレステロールヘミマレイン酸エ
ステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を
組み合わせて用いることができる。これらのコレステリ
ルエステル誘導体の配合量は、組成物中に0.1〜30
%、特に0.1〜20%とすることが好ましい。
【0032】本発明においては更に、(C)成分として
常温で液体の合成エステル油を配合することが好まし
い。(C)成分としてはグリセリン脂肪酸エステル、脂
肪酸エステル類から選ばれる1種又は2種以上が好まし
く、グリセリン脂肪酸エステルとしては、ジ脂肪酸グリ
セリンエステル類が特に好ましい。ジ脂肪酸グリセリン
エステルとしては融点が30℃以下のものが好ましく用
いられるが、これらのうち、2−エチルヘキサン酸、ミ
リスチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の脂肪酸
の1種又は2種以上のジグリセリドが好ましい。また、
脂肪酸エステル類としては乳酸ミリスチル、乳酸セチ
ル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチ
ル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピ
ル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル等が挙げら
れる。これらのエステル油は1種又は2種以上を組み合
わせて使用することができ、配合量は組成物中に10〜
95%、特に40〜90%とすることが好ましい。
【0033】本発明の浴用剤組成物には、必要に応じて
油性成分を追加することもできる。このような油性成分
の例としては、油脂類、ロウ類、高級脂肪酸類、高級ア
ルコール類、シリコーン油等を挙げることができる。油
脂類の例としては、大豆油、ヌカ油、ホホバ油、アボガ
ド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ脂、ゴマ油、
パーシック油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油、牛脂、豚
脂等の天然油脂、これらの天然油脂を水素添加して得ら
れる硬化油等が挙げられる。ロウ類としてはカルナバロ
ウ、鯨ロウ、ミツロウ、ラノリン等が挙げられる。高級
脂肪酸類としてはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノー
ル酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等が
挙げられる。高級アルコール類の例としてはラウリルア
ルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、
オレイルアルコール、ラノリンアルコール、コレステロ
ール、2−ヘキシルデカノール等が挙げられる。シリコ
ーン油としては、ジメチルポリシロキサン、各種変性シ
リコーン等が挙げられる。
【0034】また、本発明の入浴剤組成物には、界面活
性剤を配合することもでき、これにより浴湯を白濁さ
せ、牛乳風呂の如く高級なイメージを醸し出し、また入
浴剤組成物を浴湯に投入したとき、油性成分が分離し、
水面に浮き上がらないようにすると共に、使用感を大幅
に向上させることができる。
【0035】界面活性剤としては、非イオン性、陽イオ
ン性、陰イオン性、両性の天然又は合成のいずれのもの
も用いることができる。このうち、非イオン性界面活性
剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、脂肪酸モノグリセライド、ショ糖脂肪酸エステル、
高級脂肪酸アルカノールアミド等が、陽イオン性界面活
性剤としては、代表的なものとして第4級アンモニウム
塩が挙げられる。第4級アンモニウム塩は通常身体に用
いられるものであれば、いずれも好ましく用いられる
が、特に特開昭61−267505号公報に記載の分岐
鎖第4級アンモニウム塩を含有するのが好ましい。陰イ
オン性界面活性剤としては、直鎖又は分岐鎖アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、
エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドを
付加したアルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、オレ
フィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は
不飽和脂肪酸塩、エチレンオキサイド及び/又はプロピ
レンオキサイドを付加したアルキル又はアルケニルエー
テルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩エステル、アミ
ノ酸型界面活性剤、リン酸エステル型界面活性剤、スル
ホコハク酸型界面活性剤、タウリン型界面活性剤、アマ
イドエーテルサルフェート型界面活性剤等が挙げられ、
両性界面活性剤としてはスルホン酸型両性界面活性剤、
ベタイン型両性界面活性剤等が挙げられる。
【0036】これら界面活性剤は、全組成中に0.1〜
50%、特に2〜30%配合するのが好ましい。
【0037】また上記のようにして調製された本発明の
浴用剤組成物に0.01〜90%の範囲で適当量の水を
加えて製剤の安定性を増したり、製剤を乳化させた形態
とすることもできる。
【0038】本発明の入浴剤組成物には、更に通常入浴
剤に使用されている公知の下記記載の入浴剤用原料を配
合することができるが、配合できる入浴剤用原料は下記
に例示されるものに限定されるものではない。
【0039】(ア)無機化合物及び無機塩類 塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、硫
化カリウム、硫化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化マ
グネシウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カル
シウム、亜硫化鉄、メタケイ酸、無水ケイ酸、中性白
土、チオ硫酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタ
リン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素カル
シウム、臭化カリウム、消石灰、次亜硫酸ナトリウム、
チオ硫酸カルシウム、水酸化ナトリウム、雲母末、ホウ
酸、ホウ砂等
【0040】(イ)有機酸及びその塩類 アジピン酸、安息香酸、リンゴ酸、酒石酸、マロン酸、
クエン酸、乳酸、コハク酸、フマール酸等
【0041】(ウ)生薬、漢方薬、ハーブ類 ソウジュツ、ビャクジュツ、カノコソウ、ケイガイ、コ
ウボク、センキュウ、トウヒ、トウキ、ジャスミン、シ
ョウキョウ、ニンジン、ケイヒ、シャクヤク、ハッカ、
オウゴン、サンシシ、ブクリョウ、ドクカツ、ショウ
ブ、ガイヨウ、マツブサ、ビャクシ、ジュウヤク、樟
脳、サフラン、オウバク、ウイキョウ、チンピ、カン
皮、カミツレ、モモの葉、ローズマリー、メリッサ、マ
ロニエ、アルニカ、セージ等
【0042】(エ)精油、香料類 ハッカ油、ジャスミン油、樟脳油、ヒノキ油、トウヒ
油、リュウ油、ミカン油、オレンジ油、ユズ油、ショウ
ブ油、ラベンダー油、ベイ油、クローブ油、ヒバ油、バ
ラ油、ユーカリ油、レモン油、タイム油、ペパーミント
油、セージ油、ベルガモット油、菖蒲油、パイン油、メ
ントール、dl−メントール、l−メントール、シネオ
ール、オイゲノール、シトラール、シトロネロール、シ
トロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラニオー
ル、フェニルエチルアルコール、ベンジルアセテート、
カンファー、チモール、スピラントール、ピネン、テル
ペン系化合物等
【0043】(オ)色素類 青色1号、青色2号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、
緑色4号、緑色204号、黄色202号の(1)等の厚
生省令により定められたタール色素別表I及びIIの色
素、クロロフィル、リボフラビン、クロシン、アントラ
キノン、コチニール、カンタキサンチン、紅花等の食品
添加物として認められている天然色素等
【0044】(カ)ビタミン類 ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビ
タミンE等
【0045】(キ)多価アルコール類 グリセリン、ブチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ソルビトール、デキストロース、マンニトース等
【0046】(ク)微粉体 一般に化粧用粉体と称されるもので、アクリル樹脂、ス
チレン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ナイロン、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、PE
T、ポリテトラフルオロエタン等の高分子化合物、この
高分子化合物のコポリマー、ケイ酸カルシウム、天然ケ
イ酸アルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム、ゼオライ
ト、酸化チタン、タルク、カオリン、マイカ、ベントナ
イト等
【0047】(ケ)その他 湯の花、イオウ、カゼイン、サリチル酸ナトリウム、入
り糠、雲母末、デキストリン、中性白土、脱脂粉乳、尿
素、アミノ酸類等を配合することができる。更に、本発
明の入浴剤組成物は、上記したもの以外にも、必要に応
じて殺菌防腐剤(例えば安息香酸エステル、ソルビン酸
等)、金属封鎖剤(例えばエチレンジアミン四酢酸(E
DTA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)等)、蛋白分解
酵素などその他の配合剤を配合することができる。
【0048】本発明の入浴剤組成物は、上記成分を常法
により混合機等にて均一に攪拌混合し、粉体、顆粒、錠
剤、液体、乳化物等任意の剤形とすることができる。
【0049】
【発明の効果】本発明の入浴剤組成物には、皮膚の痒み
や湿疹を改善することができ、かつ痒みや湿疹の発症を
予防する効果に優れるものである。
【0050】
【実施例】次に実施例、試験例を挙げて本発明を説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0051】製造例1 カラスムギの種子からの抽出物 カラスムギの種子の粗末1kgにエタノール:精製水(1
容:1容)混液5kgを加え、50℃で10時間攪拌抽出
する。固形物をろ過後、ろ液を60℃以下にて全量が約
10分の1容量になるまで減圧濃縮し、酢酸エチル0.
5kgを加え十分に攪拌したのち静置し、分液して下層部
を得る。その下層部を減圧濃縮して得られる褐色の粘稠
物(カラスムギの種子1kg→0.10kg)を得た。本品
1gは、カラスムギの種子10gに相当する。
【0052】製造例2 セラミド調製物 特開昭63−192703号公報の参考例1に記載の方
法に従って製造された下記化合物(a)、(b)及び
(c)を使用した。
【0053】化合物(a):N−(3−ヘキサデシロキ
シ−2−ヒドロキシプロピル)−N−2−ヒドロキシエ
チルヘキサデカナミド〔式(2)においてR3=C16H33,R4
=C15H31のもの〕 化合物(b):N−(3−ヘキサデシロキシ−2−ヒド
ロキシプロピル)−N−2−ヒドロキシエチルデカナミ
ド〔式(2)においてR3=C16H33,R4=C9H19のもの〕 化合物(c):N−(2−ヒドロキシ−3−テトラデシ
ロキシプロピル)−N−2−ヒドロキシエチルデカナミ
ド〔式(2)においてR3=C14H29,R4=C9H19のもの〕
【0054】化合物(a)と化合物(b)と化合物
(c)の1:1:1の混合物を50%、コレステリルヘ
ミコハク酸エステル〔式(3)において、n=2のも
の〕を50%となるように計量する。約80℃に加温し
化合物(a)、(b)及び(c)とコレステリルヘミコ
ハク酸エステルを完全に溶解する。尚、化合物(a)と
化合物(b)と化合物(c)混合物の配合比率はこれに
限定したものではなく、任意に配合比率を変えることが
できることはいうまでもない。
【0055】実施例1〜5及び比較例1〜2 下記表1の処方に従って、常法により入浴剤組成物を調
製した。
【0056】
【表1】
【0057】試験例1 使用評価 本発明の入浴剤の効果を観るために、表1の実施例1〜
5及び比較例1、2で示した入浴剤組成物について、各
30名の肌に痒みを訴えるパネラーに10日間の使用ア
ンケートを行い、入浴中の肌の感じ、入浴後の肌のしっ
とり感、肌の痒みに対する効果、肌の痒みを抑える効果
の持続について調べた。その結果を表2に示す。なお、
表2中の数字は効果を認めた人の数を示す。
【0058】
【表2】
【0059】上記の結果から、本発明の実施例1〜5
は、入浴中の肌のなめらかな感じ、入浴後の肌のしっと
りした感じ、肌の痒みに対する効果、肌の痒みを抑える
効果の持続のいずれにおいても、比較例1、2より認知
度が高いことが明らかとなった。
【0060】試験例2 薬効評価 本発明の入浴剤組成物の薬効は、紫外線紅斑試験を行な
い、入浴の系で評価した。すなわち常法に従って、体重
約230gのハートレー系雌性モルモット1群6匹を用
い、背部皮膚を剃毛し、紫外線(UVB)を1.5ME
D照射した。その後、さら湯及び本発明の実施例2及び
比較例1の製剤について試験例1で用いた濃度で浴水
(40℃)を調製し、30分間入浴させ、出浴後24時
間後の紅斑を表3の基準で判定した。結果を表4に示
す。
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】上記の結果から、本発明の実施例5は、比
較例2、さら湯に比し、紫外線紅斑に対して、優れた抗
炎症活性を有していることが明らかとなった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 17/00 A61P 17/00 (56)参考文献 特開 平4−261116(JP,A) 特開 平7−173047(JP,A) 特開 平6−279229(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50 WPI(DIALOG)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(A)及び(B) (A)カラスムギ(Avena sativa Linne)の種子から、
    水又は/及び水溶性有機溶媒を用いて抽出した抽出物 (B)米胚芽油、セラミド類及びコレステリルエステル
    誘導体から選ばれる1種又は2種以上の保湿剤を含有す
    る入浴剤組成物。
  2. 【請求項2】 更に、(C)常温で液体の合成エステル
    油を含有するものである請求項1記載の入浴剤組成物。
  3. 【請求項3】 水溶性有機溶媒が、エタノール、ブタノ
    ール、プロピレングリコール及び1,3−ブチレングリ
    コールから選ばれる1種又は2種以上である請求項1又
    は2記載の入浴剤組成物。
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WO2020091070A1 (ja) * 2018-11-02 2020-05-07 株式会社 資生堂 オルタナティブオートファジー誘導剤を含む紫外線起因性炎症抑制剤

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