JP3441216B2 - 入浴剤組成物 - Google Patents

入浴剤組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、皮膚の痒みや湿疹の改
善効果に優れ、さっぱり感を与え、かつ浴水及び浴槽を
汚さない入浴剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】入浴剤は、一般に芒硝、硼砂、イオウ、
炭酸塩等の無機塩混合物や油性成分(例えば特開平2−
115117号公報)等に、香料、着色料、植物エキ
ス、有機酸等を配合したもので、皮膚を清浄に保ち、浴
湯に香り、色調を与え、疲労回復、新陳代謝を増進さ
せ、温まり感、スキンケア効果を高めるものである。特
に夏場の入浴においては、汗疹の予防や治療も考慮に入
れ、従来、入浴後の汗を抑え、浴後のサッパリ感を付与
する為に、水不溶性無機粉末が用いられてきた。
【0003】また、皮膚の炎症や疾病、外傷からくる痒
みを治療する目的で、米国では古くからカラスムギ(Av
ena sativa Linne)の種子の粉末を直接浴水に投入する
ことが行なわれている。代表的な商品としては、AVE
ENO(商標:エス・シー・ジョンソン社)に配合され
ている、コロイダルオートミールが知られている。この
ように、カラスムギの種子の粉末については、特に米国
で、古くから、皮膚の炎症や疾病、外傷からくる痒みを
治療する目的で、入浴剤の有効成分として医薬品で販売
されており、臨床や消費者から、多大な指示を受けてい
るものである。
【0004】ところが、カラスムギの種子の粉末を利用
した浴水においては、皮膚の炎症や疾病、外傷からくる
痒みに対する効果はあるものの、浴水への不溶性成分が
多い為、泡浮き、汚れ、濁り、沈殿物等が発生し、その
応用は一般に広く行き渡るものではなかった。
【0005】この問題を解決する為に、カラスムギの種
子の粉末を浴水中に効率良く分散させ、不溶性成分によ
る浴水の泡浮きや濁り、沈殿物等を極力抑えた製品が開
発され(特開平4−261116号公報)、多くの米国
消費者から、その効果が認められ、カラスムギの種子の
粉末の利用が高まってきた。
【0006】しかしながら、依然として、不溶性成分に
よる浴水の泡浮き、汚れ、濁り、沈殿物についての問題
は残っており、根本的な解決には至っていないのが現状
である。特に夏場の入浴においては、浴水に不溶性成分
による泡浮きや汚れ、濁り、沈殿等が有ることは、不快
であることから、浴水に対して透明に溶解し汗疹や湿疹
を緩和する優れた有効成分が配合され、かつ入浴後の汗
を抑え、浴後のサッパリ感を付与した入浴剤が求められ
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、カラスムギの効果を生かしつつ、浴水浴槽を汚さ
ず、かつ入浴後の汗を抑え、サッパリ感を付与する入浴
剤組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる実状に鑑み本発明
者は鋭意研究を行なった結果、カラスムギの種子から特
定の溶媒を用いて抽出したものとアルミニウム塩と炭酸
塩を組み合せ、特定のpHになるよう調整した入浴剤組成
物が、浴水等を汚すことなく、皮膚の痒みや湿疹に伴う
諸症状を改善し、入浴後の汗を止め、サッパリ感を付与
することを見出し本発明を完成した。
【0009】すなわち本発明は、次の成分(A)、
(B)及び(C) (A)カラスムギ(Avena sativa Linne)の種子から、
水又は/及び水溶性有機溶媒を用いて抽出した抽出物 (B)アルミニウム塩 (C)炭酸塩 を含有し、かつ使用時の浴水のpHが7〜10となるよう
調整された入浴剤組成物を提供するものである。
【0010】なお、前記した如く、カラスムギの種子を
粉末のまま入浴剤に使用することは、すでに知られてい
るが、これからの抽出物はヨーロッパ、北米を中心に化
粧料として使用され、皮膚のスキンケア剤として利用さ
れている(フレグランスジャーナル臨時増刊No.6
(1986))のみである。すなわち、化粧料の形態に
よる皮膚に応用する外用剤としての使用であり、入浴剤
に使用する形態は未だ例がない。この理由としては入浴
の系でのカラスムギの有効性が、まだ、科学的に明らか
にされておらず、有効成分そのものの存在がはっきりし
なかったことに他ならない。
【0011】本発明におけるカラスムギの抽出物は、カ
ラスムギ(Avena sativa Linne)の種子から抽出されて
得られるものである。カラスムギの種子からの抽出は、
有効成分を効率的に得る為に、水及び/又は水溶性有機
溶媒を用いて行なうことが必要である。ここで用いられ
る水溶性有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノール、プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール等が挙げられるが、就
中、エタノール、ブタノール、プロピレングリコール、
1,3−ブチレングリコールが好ましい。水溶性有機溶
媒は1種又は2種以上を混合して用いてもよく、更に水
と組み合せることが好ましい。カラスムギに対する溶媒
の量は1〜20重量倍が好ましい。
【0012】一方、原料となるカラスムギは、そのまま
抽出に用いるより、粗末又は粉末とすることが好まし
い。カラスムギは上記抽出溶媒に浸漬し、常法により抽
出を行なえばよいが、必要に応じて50℃程度まで加温
して抽出効率を高めてもよい。また、抽出物をそのまま
又は濃縮した後、溶媒で分画し、有効画分のみ取り出す
と、より少量で高い効果を期待することができる。ここ
で分画に用いる溶媒としては、水と酢酸エチルが好まし
く、この水画分を用いることが好ましい。
【0013】このようにして得られた抽出物は、必要に
応じて濃縮し、更に賦形剤により粉末化してもよい。こ
こで賦形剤としては、安定性が確保されるものであれば
何でもよいが、一般的にはデキストリン等の多糖類やケ
イ酸カルシウム等の無機粉体が挙げられる。
【0014】上記の如くして得られた抽出物の入浴剤組
成物への配合量は、特に限定されないが、標準的な浴水
150〜200l当り、カラスムギの種子の原末0.0
01〜1000gから得られる抽出物の量とすることが
好ましく、更に原末0.01〜100gから得られる抽
出物の量とすることが好ましい。この量が0.001g
より少ないと十分な効果が得られないことがあり、ま
た、1000gを超えて配合しても無駄が多く、浴湯の
濁りや着色が生じることがあり、更に剤型によっては製
品中に澱の発生や着色が生じ易くなる。
【0015】本発明に用いるアルミニウム塩としては、
硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸ア
ルミニウムアンモニウム、塩化アルミニウムなどの無機
アルミニウム塩;乳酸アルミニウム、クエン酸アルミニ
ウム、リンゴ酸アルミニウムなどの可溶性カルボン酸ア
ルミニウム塩が好ましい例として挙げられる。アルミニ
ウム塩の配合量は、特に限定されないが、入浴剤中0.
5%〜20重量%(以下単に「%」で示す)が好ましい
が、浴水0.5ppm〜80ppmになるよう調整することが
更に好ましい。特に入浴剤中1%〜10%、湯中で1〜
40ppmとなる量が好ましい。
【0016】本発明で用いる炭酸塩としては、炭酸ナト
リウム、重炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、炭
酸水素カリウム等が挙げられ、これらは、組成物中5〜
98%、特に20〜95%配合することが好ましい。
【0017】本発明の入浴剤組成物には、更に通常入浴
剤に使用されている公知の下記記載の入浴剤用原料を配
合することができるが、配合できる入浴剤用原料は下記
に例示されるものに限定されるものではない。
【0018】(ア)無機化合物及び無機塩類 塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、硫
化カリウム、硫化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化マ
グネシウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カル
シウム、亜硫化鉄、メタケイ酸、無水ケイ酸、中性白
土、チオ硫酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタ
リン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素カル
シウム、臭化カリウム、消石灰、次亜硫酸ナトリウム、
チオ硫酸カルシウム、水酸化ナトリウム、雲母末、ホウ
酸、ホウ砂等
【0019】(イ)有機酸、エステル類及びその塩類 アジピン酸、安息香酸、リンゴ酸、酒石酸、マロン酸、
クエン酸、乳酸、コハク酸、フマール酸等
【0020】(ウ)生薬、漢方薬、ハーブ類 ソウジュツ、ビャクジュツ、カノコソウ、ケイガイ、コ
ウボク、センキュウ、トウヒ、トウキ、ジャスミン、シ
ョウキョウ、ニンジン、ケイヒ、シャクヤク、ハッカ、
オウゴン、サンシシ、ブクリョウ、ドクカツ、ショウ
ブ、ガイヨウ、マツブサ、ビャクシ、ジュウヤク、樟
脳、サフラン、オウバク、ウイキョウ、チンピ、カン
皮、カミツレ、モモの葉、ローズマリー、メリッサ、マ
ロニエ、アルニカ、セージ等
【0021】(エ)精油、香料類 ハッカ油、ジャスミン油、樟脳油、ヒノキ油、トウヒ
油、リュウ油、ミカン油、オレンジ油、ユズ油、ショウ
ブ油、ラベンダー油、ベイ油、クローブ油、ヒバ油、バ
ラ油、ユーカリ油、レモン油、タイム油、ペパーミント
油、セージ油、ベルガモット油、菖蒲油、パイン油、メ
ントール、dl−メントール、l−メントール、シネオ
ール、オイゲノール、シトラール、シトロネロール、シ
トロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラニオー
ル、フェニルエチルアルコール、ベンジルアセテート、
カンファー、チモール、スピラントール、ピネン、テル
ペン系化合物等
【0022】(オ)油脂類 ヌカ油、米ヌカエキス、オリーブ油、大豆油、ホホバ
油、アボガド油、アーモンド油、ゴマ油、ヤシ油、ヒマ
ワリ油、ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、牛脂、豚脂、
魚脂、月見草油、ローズヒップ油等の天然油脂及びこれ
らを水素添加して得られる硬化油やグリセライド誘導
体。カルナバロウ、ミツロウ、ラノリン等のワックス
類。流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、スクワラ
ン等の炭化水素類。ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレ
ン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸。
ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルア
ルコール、オレイルアルコール、コレステロール、2−
エキシルデカノール等の高級アルコール及びそのエステ
ル誘導体。
【0023】(カ)シリコーン類
【0024】(キ)色素類 青色1号、青色2号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、
緑色4号、緑色204号、黄色202号の(1)等の厚
生省令により定められたタール色素別表I及びIIの色
素、クロロフィル、リボフラビン、クロシン、アントラ
キノン、コチニール、カンタキサンチン、紅花等の食品
添加物として認められている天然色素等。
【0025】(ク)ビタミン類 ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビ
タミンE等
【0026】(ケ)多価アルコール類 グリセリン、ブチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ソルビトール、デキストロース、マンニトース等
【0027】(コ)微粉体 一般に化粧用粉体と称されるもので、アクリル樹脂、ス
チレン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ナイロン、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、PE
T、ポリテトラフルオロエタン等の高分子、この高分子
化合物のコポリマー、ケイ酸カルシウム、天然ケイ酸ア
ルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム、ゼオライト、酸
化チタン、タルク、カオリン、マイカ、ベントナイト等
【0028】(サ)水溶性高分子 PEG、CMC、PVP、ゼラチン、寒天、アラビアガ
ム、グアーガム等
【0029】(シ)界面活性剤 界面活性剤としてはアニオン性、カチオン性、ノニオン
性、天然、合成のいずれの界面活性剤も使用できる。
【0030】(ス)その他 湯の花、イオウ、カゼイン、サリチル酸ナトリウム、入
り糠、雲母末、デキストリン、中性白土、脱脂粉乳、尿
素、アミノ酸類等を配合することができる。
【0031】更に、本発明の入浴剤組成物は、上記した
もの以外にも、必要に応じて殺菌防腐剤(例えば安息香
酸エステル、ソルビン酸等)、金属封鎖剤(例えばED
TA、NTA等)、蛋白分解酵素などを配合できる。
【0032】本発明の入浴剤組成物は、浴水に投入した
ときのpHが7〜10、特に7〜9になるように調製する
ことが、皮膚の諸症状の改善に必要である。
【0033】本発明の入浴剤組成物は、前記成分を常法
により混合機にて均一に攪拌混合し、必要に応じて、粉
体、顆粒、錠剤、液体、乳化状態等の剤形とすることが
でき、その形態は、バスソルトタイプ、バブルバスタイ
プ、発泡性タイプ等種々のものとすることができる。
【0034】
【発明の効果】本発明の入浴剤組成物は、カラスムギ種
子の抽出物がpH7〜10におけるAlイオン、CO3 -
CO3 2-イオン存在下で、少量で優れたスキンケア効
果、すなわち、皮膚の痒みや湿疹の改善効果をもたら
し、さっぱり感を与え、更に浴水、浴槽を汚さない、優
れたものである。
【0035】
【実施例】次に実施例等を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0036】製造例1 カラスムギの種子からの抽出物(1) カラスムギの種子の粗末1kgに1,3−ブチレングリコ
ール:精製水(1容:1容)混液2kgを加え、50℃で
10時間攪拌抽出する。固形物をろ過後、5℃にてろ液
を数日間静置し、析出した澱などをろ過して除き、やや
黄色を帯びた、澄明な抽出液0.98kgを得た。抽出液
の回収率は約50%であったが、カラスムギの種子の仕
込み量と抽出溶媒量の比率から本実施例での抽出液1g
は、カラスムギの種子、約0.5gに相当する。
【0037】製造例2 カラスムギの種子からの抽出物(2) カラスムギの種子の粗末1kgにエタノール:精製水(1
容:1容)混液5kgを加え、50℃で10時間攪拌抽出
する。固形物をろ過後、ろ液を60℃以下にて全量が約
10分の1容量になるまで減圧濃縮し、酢酸エチル0.
5kgを加え十分に攪拌したのち静置し、分液として下層
部を得る。その下層部を減圧濃縮して褐色の粘稠物(カ
ラスムギの種子1kg→0.10kg)を得た。本品1g
は、カラスムギの種子10gに相当する。
【0038】実施例1〜4、比較例1〜6 下記表1に示す組成で下記製法により、入浴剤組成物を
調製した。
【0039】
【表1】
【0040】(製法)実施例1、2については、カラス
ムギ抽出物(1)又は(2)を炭酸ナトリウム、重炭酸
ナトリウムに賦形し粉末化し、各原料を混和した。実施
例3、4については、カラスムギ抽出物(1)を炭酸ナ
トリウム、重炭酸ナトリウムに賦形し粉末化した後、6
0℃に昇温しポリエチレングリコールを加え、押し出し
造粒により、顆粒剤を製した。比較例1は各原料を混和
し粉末化剤とした。比較例2はカラスムギ抽出物(1)
を炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムに賦形し粉末化
し、各原料を混和した。比較例3はカラスムギ抽出物
(2)を炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムに賦形し粉
末化した後、60℃に昇温しポリエチレングリコールを
加え、押し出し造粒により、顆粒剤を製した。比較例4
はカラスムギ抽出物(1)をデキストリンで賦形し粉末
化剤とした。比較例5はカラスムギ抽出物(1)をデキ
ストリンで賦形し、各原料を混和し粉末化剤とした。比
較例6は各原料を混和し粉末化剤とした。
【0041】試験例1 浴水溶解性試験 実施例1〜4、及び比較例1〜6の30gを浴水(40
℃、150l)に投入し浴水溶解性を調べた。その結
果、特定のカラスムギ抽出物を配合した実施例1〜4の
組成物は、投入後の浴水が無色透明で異臭はなく、排水
後の浴槽の汚れもなく優れた使用感を有するものであっ
た。一方、カラスムギ脱穀粉末を配合した比較例1は、
投入後の浴水の濁り、泡を生じせしめ、排水後の浴槽の
汚れもひどく使用感の悪いものであった。なお比較例2
〜6は実施例1〜4と同様の結果であった。
【0042】試験例2 薬効評価(1) カラスムギの種子からの抽出物の薬効の評価は、紫外線
紅斑試験を行ない、入浴の系での薬効を評価した。すな
わち、常法に従って、体重約230gのハートレー系雌
性モルモット1群6匹を用い、背部皮膚を剃毛し、紫外
線(UVB)を1.5MED照射した。その後、さら湯
及び本発明の実施例1、2及び比較例1、6の製剤につ
いて試験例1で用いた濃度で浴水(40℃)を調製し、
30分間、入浴させ、出浴後24時間後の紅斑を表2の
基準で判定した。結果を表3に示した。
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】上記の結果から、本発明の実施例1、2
は、比較例6、さら湯に比し、紫外線紅斑に対して、優
れた抗炎症活性を有していることが明らかとなった。
【0046】試験例3 薬効評価(2) 本発明の入浴剤の効果を観るために、表1の実施例1及
び比較例2、実施例1及び比較例5、実施例1及び比較
例6、実施例1及び比較例1で示した入浴剤組成物につ
いて、各20名の入浴後肌に痒みを訴えるパネラーに1
0日間の使用アンケートを行ない、入浴中の肌のさわや
かな感じ、浴後の肌のさっぱり感、浴後の汗を抑える効
果について調べた。その結果を表4、5、6、7に示
す。
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】
【表6】
【0050】表4〜6の結果からも明らかなように、カ
ラスムギの種子からの抽出物と、アルミニウム塩、炭酸
塩を含み、浴水のpHを弱アルカリ(pH:7〜10)とし
た本発明の入浴剤は入浴中の肌の感じ、浴後の肌のさっ
ぱり感が高まり、皮膚の痒みに対する効果がより強く認
知され、効果の高いものであることが明らかにされた。
【0051】特に、実施例1においては、肌の痒みに対
する効果が比較例2、5に比し優れており、また、浴後
の汗を抑える効果と相まって、更に汗疹の予防効果にも
効果が発揮できることが分かった。
【0052】
【表7】
【0053】比較例1は、浴水がカラスムギ脱穀粉末の
分散により汚れ、入浴中のさわやかな感じ、さっぱり感
等の肌感触に影響を及ぼし、非常に使用感、有用性の悪
いものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 33/06 A61K 33/06 35/78 35/78 U A61P 17/00 A61P 17/00 (72)発明者 萬 秀憲 栃木県宇都宮市平松本町423−4 (56)参考文献 特開 平6−87733(JP,A) 特表 平8−507296(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(A)、(B)及び(C) (A)カラスムギ(Avena sativa Linne)の種子から、
    水又は/及び水溶性有機溶媒を用いて抽出した抽出物 (B)アルミニウム塩 (C)炭酸塩 を含有し、かつ使用時の浴水のpHが7〜10となるよう
    調整された入浴剤組成物。
  2. 【請求項2】 水溶性有機溶媒が、エタノール、ブタノ
    ール、プロピレングリコール及び1,3−ブチレングリ
    コールから選ばれる1種又は2種以上である請求項1記
    載の入浴剤組成物。
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