JP3466995B2 - 上がり湯用保湿剤組成物 - Google Patents

上がり湯用保湿剤組成物

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JP3466995B2 JP2000171977A JP2000171977A JP3466995B2 JP 3466995 B2 JP3466995 B2 JP 3466995B2 JP 2000171977 A JP2000171977 A JP 2000171977A JP 2000171977 A JP2000171977 A JP 2000171977A JP 3466995 B2 JP3466995 B2 JP 3466995B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入浴の湯上がり時
やシャワー後の身体にかけることによって、肌の保湿効
果及びかさつき改善効果に優れ、入浴後の肌はべとつか
ず、しっとりした感触をもたらし、更に肌のかゆみや湿
疹を改善、かつ発症を予防する上がり湯用保湿剤組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】入浴剤は、一般に芒硝、硼砂、イオウ、
炭酸塩等の無機塩混合物や油性成分(例えば特開平2−
115117号公報)等に、香料、着色料、植物エキ
ス、有機酸等を配合したもので、肌を清浄に保ち、浴湯
に香り、色調を与え、疲労回復、新陳代謝を増進させ、
温まり感、スキンケア効果を高めるものである。近年、
湿疹、アトピー性皮膚炎、乾燥性皮膚炎などに伴う肌の
諸症状に対するスキンケア効果の向上を目的とし、米発
酵エキス、ニンニクエキス、ホホバ油等の植物エキスが
入浴剤に配合されてきている。
【0003】また、セラミド類、セラミド類似化合物、
コレステリルエステル誘導体を配合した、肌を保湿して
かさつきを改善する入浴剤組成物が提案されている(特
開平8−34723号公報、特開平8−34724号公
報、特開平9−118614号公報)。しかし、根本的
な肌の諸症状の改善には至っていない。
【0004】一般に入浴剤は、浴槽水に溶解させて用い
るため、溶解前の香りが強すぎたり、溶解時にダマを形
成して均一に溶解できないことがある。また、お湯を流
したままの状態にして、浴槽水の清浄化をしている病院
や福祉施設等では、実用上、入浴剤を使用することがで
きない。また、入浴による肌からの油分の喪失により、
特に冬場における浴後の肌のかさつきやかゆみを訴える
人が多い。そしてこれらの人は浴後の肌のかさつきを抑
制するために、通常、ローションやクリーム等の各種ス
キンケア商品を浴後使用している。特に、高齢者の多く
は肌が乾燥しており、老人性乾皮症、老人性そう痒症、
皮脂欠乏性湿疹等の症状が多く認められる。従って高齢
者のスキンケアは重要であり、病院や福祉施設等では浴
後にローションやクリーム等の各種スキンケア商品が使
用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スキンケア商
品を利用する場合、その塗布作業に労力を要し、特に高
齢者にとって身体の隅々まで十分にスキンケア商品を塗
りこむことは困難である。そこで入浴剤に油分や保湿剤
を配合し、入浴による肌からの油分の喪失を防止する試
みがある(特開平2−115117号公報、特開平5−
221851号公報)が、根本的な肌のかさつきやかゆ
みの改善には至っていない。入浴後の身体に塗布し洗い
流すことによって、肌荒れ、かさつき、乾燥肌を解消す
るボディリンス組成物が提案されている(特開平1−2
79816号公報)。しかし、このボディリンス組成物
は塗布後にすすぎ流す必要があるため煩雑となる。ま
た、根本的な肌のかさつきやかゆみの改善には至ってい
ない。
【0006】本発明の目的は、ローションやクリーム等
の各種スキンケア商品の塗布作業に労力を要することな
く、また、すすぎ流すことなく、更に入浴剤の香りの強
さや溶解時のダマの形成等が解決され、実用上、入浴剤
が使用できない病院や福祉施設に対応でき、入浴の湯上
がり時やシャワー後の身体にかけることによって、肌の
保湿効果及びかさつき改善効果に優れ、入浴後の肌はべ
とつかず、しっとりした感触をもたらし、更に肌のかゆ
みや湿疹を改善、かつ発症を予防する上がり湯用保湿剤
組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、セラミド類
やセラミド類似化合物とユーカリ又はその他近縁植物か
ら特定の溶媒を用いて抽出した物質を含有する上がり湯
用保湿剤組成物を、入浴の湯上がり時やシャワー後の身
体にかけることによって、肌の保湿効果及びかさつき改
善効果に優れ、すすぎ流さないでも入浴後の肌はべとつ
かず、しっとりした感触をもたらし、更に肌のかゆみや
湿疹を改善、かつ発症を予防することを見出した。
【0008】本発明は、(A)一般式(1)
【0009】
【化3】
【0010】(式中、R1及びR2は1個以上の水酸基が
置換していてもよい炭素数8〜26の直鎖又は分岐鎖の
飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。)で表わされるセ
ラミド又は一般式(2)
【0011】
【化4】
【0012】(式中、R3は炭素数10〜26の直鎖又
は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、R4
炭素数9〜25の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭
化水素基を示す。)で表わされるセラミド類似化合物か
ら選ばれる1種以上の物質0.005〜20重量%、及
び(B)ユーカリ(Eucalyptus globulus Labillardier
e)又はその近縁植物(Myrtaceae)からの水又は水溶性
有機溶剤から選ばれる1種以上の溶剤の抽出物0.4〜
2500ppmを含有する上がり湯用保湿剤組成物を提
供するものである。
【0013】また、本発明は上がり湯の中に保湿剤を含
有する上がり湯用保湿剤組成物を加えて、略均一な状態
となるまで混合し、その混合した上がり湯を入浴の湯上
がり時又はシャワー後の身体にかけて、すすぎ流さず使
用する上がり湯の使用方法を提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の上がり湯用保湿剤組成物
は、上がり湯の中に適量加えて、略均一な状態となるま
で混合し、その混合した上がり湯を入浴の湯上がり時や
シャワー後の身体にかけ、すすぎ流さずに使用する。
【0015】本発明で用いられる成分(A)は、一般式
(1)で表わされるセラミド、又は一般式(2)で表わ
されるセラミド類似化合物から選ばれる物質であって2
種以上を併用してもよく、その際、セラミドとセラミド
類似化合物との併用であってもよい。
【0016】一般式(1)で表わされるセラミドの、R
1、R2で示される炭化水素基としては、例えば、オクチ
ル、ノニル、デシル、ドデシル、ウンデシル、トリデシ
ル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプ
タデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘ
ンエイコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、
ペンタコシル、ヘキサコシル、ノネニル、デセニル、ド
デセニル、ウンデセニル、トリデセニル、テトラデセニ
ル、ペンタデセニル、ノナデセニル、エイコセニル、ヘ
ンエイコセニル、ドコセニル、トリコセニル、テトラコ
セニル、ペンタコセニル、ヘキサコセニル、ノナジエニ
ル、デカジエニル、ドデカジエニル、ウンデカジエニ
ル、トリデカジエニル、テトラジエニル、ペンタデカジ
エニル、ヘキサデカジエニル、ヘプタデカジエニル、オ
クタデカジエニル、ノナデカジエニル、エイコサジエニ
ル、ヘンエイコサジエニル、ドコサジエニル、トリコサ
ジエニル、テトラコサジエニル、ペンタコサジエニル、
ヘキサコサジエニル、2−ヘキシルデシル、2−オクチ
ルウンデシル、2−デシルテトラデシル基及びこれらの
基に1〜3個の水酸基が置換した基等が挙げられる。本
発明においてR1及びR2としては炭素数8〜26のアル
キル基、特に炭素数10〜18のアルキル基が好まし
い。なお、R1とR2とは同一でも異なっていてもよい。
【0017】一般式(2)で表わされるセラミド類似化
合物のR3で示される炭化水素基としては、R1及びR2
において水酸基が置換している基及び炭素数8〜9の炭
化水素基を除いた基が挙げられ、R4で表わされる基と
しては、R1及びR2において水酸基が置換している基及
び炭素数8と26の炭化水素基を除いた基が挙げられ
る。本発明においてR3としては炭素数10〜18のア
ルキル基が好ましく、またR4としては炭素数9〜17
のアルキル基が好ましい。なお、R3とR4とは同一であ
っても異なっていてもよい。
【0018】一般式(2)で表わされるセラミド類似化
合物は、公知の方法〔例えば、ポリッシュ・ジャーナル
・オブ・ケミストリー(Pol. J. Chem.)52. 1059(197
8)、同52. 1283(1978)、特開昭54−117421号公
報、特開昭54−144308号公報、特開昭54−1
47937号公報、特開昭62−228048号公報、
特開昭63−192703号公報、特開昭63−216
852号公報〕に従って製造することができる。
【0019】本発明で使用する成分(A)としては、セ
ラミドとしては、天然セラミド類、合成セラミド類等、
セラミド類似化合物としては、合成等により得られるそ
れらの類縁体(擬セラミド)等が、肌のかさつき防止及
びかゆみ防止の点から特に好ましい。
【0020】本発明で用いられる成分(A)の含有量
は、肌のかさつき防止及びかゆみ防止の観点から、組成
物中に0.005〜20重量%(以下、単に%と記載す
る)が好ましく、0.01〜10%がより好ましく、
0.03〜10%が更に好ましく、0.1〜5%が特に
好ましい。成分(A)は、2種以上含有してもよく、そ
の場合は合計した量を含有量とする。
【0021】本発明で用いられる成分(B)は、ユーカ
リ(Eucalyptus globulus Labillardiere)又はその近
縁植物(Myrtaceae)から、水及び水溶性有機溶剤から
選ばれる1種以上の溶剤を使用して抽出して得られる物
質である。ユーカリの近縁植物としては、ユーカリプタ
ス ラディアタ(Encalyptus radiata)、ユーカリプタ
ス シトリオドラ(Eucalyptus citriodora)、ユーカ
リプタス デベス(Eucalyptus dives)、ユーカリプタ
ス ポリブラクテア(Eucalyptus polybractea)、ユー
カリプタス ビニナリス(Eucalyptus vininalis)等が
挙げられる。これら植物の抽出部位は、葉が好ましい。
【0022】本発明では、溶剤として水及び水溶性有機
溶剤が用いられる。ここで用いられる水溶性有機溶媒と
しては、例えばメタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール等が挙げられるが、就中、エタノール、
ブタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレン
グリコールが好ましい。水溶性有機溶剤は、2種以上を
併用していてもよい。また水と組み合せて使用するのが
好ましい。
【0023】本発明で用いられる成分(B)の含有量
は、肌のかさつき防止及びかゆみ防止の観点から、組成
物中に水及び水溶性有機溶剤を除いた抽出物換算量(蒸
発残分)で0.4〜2500ppmが好ましく、2〜15
00ppmがより好ましく、4〜1000ppmが更に好まし
く、5〜700ppmが特に好ましい。また成分(B)は
2種以上を含有してもよく、その場合は合計した量を含
有量とする。
【0024】本発明で用いられる成分(A)と成分
(B)の含有重量比率(A)/(B)は、肌の保湿効
果、かさつき改善効果、肌のかゆみや湿疹の改善効果の
観点から、1/10000〜10000/1が好まし
く、1/5000〜5000/1がより好ましく、1/
1000〜1000/1が更に好ましく、1/500〜
500/1が特に好ましく、1/100〜100/1が
最も好ましい。
【0025】本発明の上がり湯用保湿剤組成物には、成
分(A)及び成分(B)の他に成分(C)(イ)カラス
ムギ(Avena sativa Linne)の種子からの水及び水溶性
有機溶剤から選ばれる1種以上の溶剤の抽出物、(ロ)
米胚芽油及び(ハ)コレステロールとジカルボン酸のモ
ノエステルから選ばれる物質を含有させると肌のかさつ
き防止及びかゆみ防止の点で好ましい。
【0026】成分(C)のうち、(イ)カラスムギ(Av
ena sativa Linne)の種子からの水及び水溶性有機溶剤
から選ばれる1種以上の溶剤の抽出物の抽出溶剤に使用
する水溶性有機溶剤としては、例えばメタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール、プロピレングリコ
ール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられるが、
就中、エタノール、ブタノール、プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコールが好ましい。水溶性有
機溶剤は2種以上を併用して用いてもよく、更に水と組
み合せることが好ましい。
【0027】原料となるカラスムギの種子は、そのまま
抽出に用いるより、粗末又は粉末とすることが好まし
い。カラスムギの種子は上記抽出溶剤に浸漬(好ましく
はカラスムギの種子に対し、溶剤を1〜20重量倍を加
えて)し、常法により抽出を行なうが、必要に応じて5
0℃程度まで加温して抽出効率を高めてもよい。また、
抽出物をそのまま又は濃縮した後、溶剤で分画し、有効
画分のみ取り出すと、より少量で高い効果を期待するこ
とができる。ここで分画に用いる溶剤としては、水と酢
酸エチルが好ましく、この水画分を用いることが好まし
い。
【0028】このようにして得られた抽出物は、必要に
応じて濃縮し、更に賦形剤により粉末化してもよい。こ
こで賦形剤としては、一般的にはデキストリン等の多糖
類やケイ酸カルシウム等の無機粉体が挙げられる。
【0029】成分(C)が、(イ)である場合の含有量
は、肌のかゆみや湿疹防止の観点から、水及び水溶性有
機溶剤を除いた抽出物換算量(蒸発残分)で、組成物中
に3〜9000ppmが好ましく、15〜6000ppmがよ
り好ましく、30〜3000ppmが更に好ましく、30
〜1500ppmが特に好ましい。
【0030】本発明で使用する成分(C)の(ロ)米胚
芽油は、イネ(Oryza sativa Linne)の胚芽より得られ
た脂肪油である。成分(C)が(ロ)の米胚芽油である
場合の含有量は、肌のかさつき防止の観点から、0.1
〜50%が好ましく、0.5〜30%より好ましく、1
〜30%が更に好ましく、1〜20%が特に好ましい。
【0031】本発明で使用する成分(C)の(ハ)コレ
ステロール類とジカルボン酸のモノエステルは、下記一
般式(3)
【0032】
【化5】
【0033】〔式中、−R5−は−(CH2n−(nは
2〜10の整数を示す)又は、−CH2−CH(R6)−
(R6は炭素数1〜18の直鎖若しくは分岐鎖のアルキ
ル基又はアルケニル基を示す)を示し、R7はコレステ
ロール類の水酸基プロトンを除く残基を示す〕で表わさ
れ、2種以上を併用してもよい。
【0034】一般式(3)において、R5を示す−(C
2n−の具体例としては、エチレン、トリメチレン、
テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘ
プタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメ
チレン等が挙げられ、特にエチレン、トリメチレン基が
好ましい。また、R6の具体例としては、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−
ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシ
ル、ドデシル、ウンデシル、トリデシル、テトラデシ
ル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オク
タデシル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセ
ニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、
ドデセニル、ウンデセニル、トリデセニル、テトラデセ
ニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニ
ル、オクタデセニル基等が挙げられ、特にデセニル、ウ
ンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニ
ル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニ
ル、オクタデセニル基が好ましい。また、コレステロー
ル類としては、例えば、コレステロール、β−シトステ
ロール、ラノステロール、エルゴステロール等が挙げら
れる。
【0035】(ハ)は公知のものを用いることができ、
例えば、コレステロールヘミコハク酸エステル、コレス
テロールヘミグルタル酸エステル、コレステロールヘミ
マレイン酸エステル等(例えば、花王株式会社製CHA
S)が挙げられる。
【0036】成分(C)が、(ハ)である場合の含有量
は、肌のかさつき防止の観点から、組成物中に0.01
〜30%が好ましく、0.05〜20%がより好まし
く、0.1〜10%が更に好ましく、0.1〜5%が特
に好ましい。
【0037】成分(C)は、2種以上併用してもよく、
その場合は各々の好ましい量を含有すればよい。
【0038】本発明の上がり湯用保湿剤組成物に、成分
(A)及び成分(B)、更に必要により使用する成分
(C)の保湿剤の組み合せに加えて成分(D)油性成分
を含有させると、かさつき防止の点で好ましい。本発明
で使用する成分(D)の油性成分は、植物油、動物油、
合成油及びこれらの誘導体から選択される。例えば、大
豆油、ホホバ油、オリーブ油、ヤシ油、これらに水素添
加して得られる硬化油、流動パラフィン、ワセリン、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、リノール酸、オレイン酸、これらの脂肪酸とメタノ
ール、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、
ブタノールのエステル油、また、これらの脂肪酸とグリ
セリンのモノ−、ジ−、トリ−エステル油、ラウリルア
ルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、
オレイルアルコール、コレステロール、ジメチルポリシ
ロキサン、変性シリコーン油等(特開平8−34724
号公報、特開平9−118614号公報)が好ましいも
のとして挙げられる。
【0039】本発明で用いられる成分(D)の含有量
は、肌の保湿効果及びかさつき防止の観点から、組成物
中に0.01〜99%が好ましく、0.05〜90%が
より好ましく、0.1〜85%が更に好ましく、0.5
〜80%が特に好ましい。
【0040】また、本発明の上がり湯用保湿剤組成物
は、界面活性剤を配合することもでき、これにより白濁
させ、牛乳風呂の如く高級なイメージを醸し出し、また
上がり湯用保湿剤組成物を上がり湯に投入したとき、油
性成分が分離し、水面に浮き上がらないようにすると共
に、使用感を大幅に向上させることができる。
【0041】界面活性剤としては、非イオン性、陽イオ
ン性、陰イオン性、両性の天然又は合成のいずれのもの
も用いることができる。このうち、非イオン性界面活性
剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、脂肪酸モノグリセライド、ショ糖脂肪酸エステル、
高級脂肪酸アルカノールアミド等が、陽イオン性界面活
性剤としては、代表的なものとして第4級アンモニウム
塩が挙げられる。第4級アンモニウム塩は通常身体に用
いられるものが用いられるが、特に分岐鎖第4級アンモ
ニウム塩を含有する(特開昭61−267505号公報
に記載)のが好ましい。陰イオン性界面活性剤として
は、直鎖又は分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ア
ルキル又はアルケニル硫酸塩、エチレンオキサイド及び
/又はプロピレンオキサイドを付加したアルキル又はア
ルケニルエーテル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、ア
ルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、エチレ
ンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドを付加し
たアルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−
スルホ脂肪酸塩エステル、アミノ酸型界面活性剤、リン
酸エステル型界面活性剤、スルホコハク酸型界面活性
剤、タウリン型界面活性剤、アマイドエーテルサルフェ
ート型界面活性剤等が挙げられ、両性界面活性剤として
はスルホン酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活
性剤等が挙げられる。
【0042】これら界面活性剤は、組成物中に0.1〜
50%、特に2〜30%配合するのが好ましい。
【0043】また上記のようにして調製された本発明の
上がり湯用保湿剤組成物に0.01〜90%の範囲で水
を加えて組成物の安定性を増したり、組成物を乳化させ
た形態とすることもできる。
【0044】本発明の上がり湯用保湿剤組成物には、更
に通常入浴剤に使用されている公知の無機化合物及び無
機塩類;有機酸及びその塩類;生薬、漢方薬、ハーブ
類;精油、香料類;色素類;ビタミン類;多価アルコー
ル類;微粉体;抗炎症剤;防腐剤;酸化防止剤;キレー
ト剤;蛋白分解酵素;湯の花;イオウ;カゼイン;サリ
チル酸ナトリウム;入り糠;雲母末;デキストリン;中
性白土;脱脂粉乳;尿素;アミノ酸類等の入浴剤用原料
を配合することができる。本発明の上がり湯用保湿剤組
成物は、上記成分を常法により混合機等にて均一に攪拌
混合し、粉体、顆粒、錠剤、液体、乳化物等任意の剤形
とすることができる。
【0045】本発明の上がり湯用保湿剤組成物の使用方
法に用いる上がり湯用保湿剤組成物は、保湿剤を含有す
ればよいが、前記の上がり湯用保湿剤組成物がより好ま
しい。この保湿剤組成物を、上がり湯の中に加えて略均
一な状態となるまで混合し、その混合した上がり湯を入
浴の湯上がり時又はシャワー後の身体にかけてすすぎ洗
いせずに使用すればよい。
【0046】本発明の上がり湯用保湿剤組成物を上がり
湯の中に加えて溶解させる場合、肌の保湿効果、かさつ
き改善効果、肌のかゆみや湿疹の改善効果の観点から、
上がり湯に対して該上がり湯用保湿剤組成物が0.00
01〜5%、好ましくは0.001〜1%、更に好まし
くは0.005〜1%、特に好ましくは0.005〜
0.5%となるように使用する。尚、上がり湯用保湿剤
組成物が溶解させられる上がり湯は、浴槽湯、さら湯、
蛇口から得られる湯等から一定量採集して用いられるも
のが好ましい。
【0047】本発明の上がり湯用保湿剤組成物は、入浴
剤のように浴槽へ多量に溶解させることが無く、身体に
かける上がり湯の分量だけ溶解させればよいので効率的
である。また香りが強くなることも無い。更にローショ
ンやクリーム等の各種スキンケア商品の塗布作業に労力
を要することなく、また、すすぎ流すことなく、ローシ
ョンやクリームと同様に、肌の保湿効果及びかさつき改
善効果に優れ、入浴後の肌はべとつかず、しっとりした
感触をもたらし、更に肌のかゆみや湿疹を改善、かつ発
症を予防する効果に優れる。
【0048】
【実施例】実施例では次の化合物を使用した。
【0049】
【表1】
【0050】ユーカリ抽出物:ファルコレックス ユー
カリB〔一丸ファルコス(株)製〕カラスムギ抽出物:
オーツ麦エキス〔香栄興業(株)製〕
【0051】実施例1 表2及び3の上がり湯用保湿剤組成物を調製し、肌のか
さつき、かゆみ、湿疹等のトラブルを抱える20名のパ
ネラーに14日間の使用アンケートを実施した。使用濃
度は表2及び3に示した。
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】使用後に肌のしっとり感、すべすべ感、か
さつきを抑える効果、かゆみを抑える効果、湿疹を抑え
る効果についてパネラー(45歳以上10名、45歳未
満10名合計20名)の評価結果を表4に示す。表4中
の数字は、これら効果を認めたパネラー人数を示す。
【0055】
【表4】
【0056】表4の結果に示されるように、本発明の上
がり湯用保湿剤組成物(本発明品)は比較品と比べて、
肌のしっとり感、すべすべ感、かさつきを抑える効果、
かゆみを抑える効果、湿疹を抑える効果が高いものであ
った。
【0057】表4の結果をパネラーの年齢で分けると表
5のようになり、本発明品は高齢者の肌のかゆみや湿疹
を改善、かつ発症を予防する効果が優れていた。
【0058】
【表5】
【0059】実施例2 薬効評価 本発明の上がり湯用保湿剤組成物の薬効は紫外線紅斑試
験を行い、かけ湯の系で評価した。すなわち、常法に従
って、体重約230gのハートレー系雌性モルモット1
群5匹を用い、背部皮膚を剃毛し、紫外線(UVB)を
1.5MED照射した。その後、さら湯、及び本発明品
1、5、7及び比較品1、2で示した上がり湯用保湿剤
組成物について試験例1で用いた濃度(本発明の上がり
湯用保湿剤組成物0.3mLをお湯2Lに加える)で浴水
(40℃)で調製し、剃毛した背部皮膚にかけ湯(10
0mL/回を3回行う)して、24時間後の紅斑を表6に
示した判定基準で評価した。その結果を表7に示した。
【0060】
【表6】
【0061】
【表7】
【0062】表7の結果から、本発明の上がり湯用保湿
剤組成物は比較品及びさら湯と比べて、紫外線紅斑に対
して、優れた抗炎症活性を有していることが明らかとな
った。
【0063】
【発明の効果】本発明の上がり湯用保湿剤組成物は、肌
の保湿効果及びかさつき改善効果に優れ、すすぎ流さな
いでも入浴後の肌はべとつかず、しっとりした感触をも
たらし、更に肌のかゆみや湿疹を改善、かつ発症を予防
する効果に優れるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−118614(JP,A) 特開 平11−209265(JP,A) 特開 平9−2935(JP,A) 特開 平8−34724(JP,A) 特開 平8−34723(JP,A) 特開 平8−231380(JP,A) 特開 平5−221851(JP,A) 特開2000−119155(JP,A) 特開2000−86529(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(1) 【化1】 (式中、R1及びR2は1個以上の水酸基が置換していて
    もよい炭素数8〜26の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽
    和の炭化水素基を示す。)で表わされるセラミド及び一
    般式(2) 【化2】 (式中、R3は炭素数10〜26の直鎖又は分岐鎖の飽
    和又は不飽和の炭化水素基を示し、R4は炭素数9〜2
    5の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示
    す。)で表わされるセラミド類似化合物から選ばれる1
    種以上の物質0.005〜20重量%、及び(B)ユー
    カリ(Eucalyptus globulus Labillardiere)又はその
    近縁植物(Myrtaceae)からの水及び水溶性有機溶剤か
    ら選ばれる1種以上の溶剤の抽出物0.4〜2500p
    pmを含有する上がり湯用保湿剤組成物。
  2. 【請求項2】 更に、(C)次の(イ)、(ロ)及び
    (ハ) (イ)カラスムギ(Avena sativa Linne)の種子からの
    水及び水溶性有機溶剤から選ばれる1種以上の溶剤の抽
    出物 (ロ)米胚芽油 (ハ)コレステロール類とジカルボン酸のモノエステル
    から選ばれる1種以上の物質を含有する請求項1記載の
    上がり湯用保湿剤組成物。
  3. 【請求項3】 更に、(D)油性成分を含有する請求項
    1又は2記載の上がり湯用保湿剤組成物。
  4. 【請求項4】 上がり湯の中に請求項1〜3いずれか1
    項記載の上がり湯用保湿剤組成物を加えて、略均一な状
    態となるまで混合し、その混合した上がり湯を入浴の湯
    上がり時又はシャワー後の身体にかけて、すすぎ流さず
    に使用する上がり湯の使用方法。
  5. 【請求項5】 上がり湯用保湿剤組成物を上がり湯用保
    湿剤組成物/上がり湯が0.0001〜5重量%となる
    使用した請求項4記載の上がり湯用保湿剤組成物の使
    用方法。
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