JP3088482U - 入浴介護補助装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】この考案は、被介護者のベットに設けた入浴装
置に関して、介護者の能力を上回る体重がある被介護者
の入浴及び入浴後の看護をし易くするものである。 【解決手段】ベット１上の被介護者をハンモック５に乗
せて体重に見合う重り７又は減速機能付きモーター駆動
により容易に吊り上げ吊り下げるハンモック装置を備
え、被介護者を乗せてハンモック装置を浴槽の上まで移
動可能にした移動ローラ９を転動させるベット上の案内
レール２とこのレールを支える支柱３を設けて、介護部
屋の広さによって狭ければベットの中若しくは広ければ
ベットの外に浴槽４を置いて、被介護者をハンモック５
に乗せて吊り上げて浴槽の上まで移動し、吊り下げてそ
の中にて被介護者を入浴させた後、入浴終了後にはハン
モックを吊り上げた状態でローラが転動して、介護者の
能力だけで被介護者をベットの上と浴槽の間を移動させ
る事が出来る入浴介護補助装置である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】本考案に係る入浴介護補助装置は、被介護者を入浴さ せるためにベットに設けた補助装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】入浴介護に関する従来の技術に関する文献は、実開平７−３７１ ７３号公開実用新案公報、特公平８−２２３０１号特許公報、実開平５−２１９ ４３号公開実用新案公報などがある。いづれの考案も被介護者の入浴時に介護者 の負担を軽減する内容である点は共通している技術思想である。本願考案の技術 においては、被介護者の体重が介護者にかかる負荷を軽減することを目的とする 技術的思想を内容とする。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】この考案は、被介護者の入浴介護に関して、介 護者の能力を上回る体重がある被介護者の入浴及び入浴後の看護をし易くしよう とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために本考案に係る入浴介 護補助装置は、介護者がベット上の被介護者をハンモックに乗せて被介護者の体 重とのバランスで僅かな能力で作動する重り又は減速機能付きモーター駆動によ り容易に吊り上げ吊り下げることが出来るハンモック装置を備えて、介護者がハ ンモックに被介護者を乗せたままでハンモック装置を浴槽の上まで移動可能にし た移動ローラが転動するベット上の案内レールとこのレールを支える支柱を設け て、介護部屋の広さによって狭ければベットの中若しくは広ければベットの外に 浴槽を置いて、被介護者をハンモックに乗せて吊り上げて、その状態でレール上 を浴槽の上まで移動し、吊り下げてその中にて被介護者を入浴させた後、入浴終 了後にはハンモックを吊り上げた状態で案内レール上を移動ローラが転動して元 のベットの上に戻り、介護者の能力だけで被介護者をベットの上と浴槽の間を移 動させる事が出来るようにしたものである。

【０００５】請求項１に記載の考案は、介護者がベット上の被介護者をハンモッ クに乗せて被介護者の荷重バランスに見合う重り又は減速機能付きモーターの駆 動で容易に吊り上げ吊り下げるハンモック機能を備えたハンモック装置にローラ を軸支し、浴槽の上まで移動可能にした前記ローラが転動するベット上の案内レ ールとこのレールを支える支柱をベットに設けて、介護部屋の広さによって狭け ればベットの中若しくは広ければベットの外に浴槽を置いて、被介護者をハンモ ックに乗せて吊り上げて、そのハンモック装置でレール上を浴槽の上まで移動し 、吊り下げてその中にて被介護者を入浴させた後、入浴終了後にはハンモックを 吊り上げた状態で案内レール上を移動ローラが転動して戻り、介護者の僅かな能 力で被介護者をベットの上と浴槽の間を移動させる事が出来るようにしたことを 特徴とする入浴介護補助装置である。

【０００６】請求項２に記載の実施態様は、ベットの四角には支柱を立て、支柱 の上部には横扞を設けて、ベットの長手方向に２本の案内レールを設け、案内レ ール上に設けたプーリケースの下部には移動ローラを軸支して、移動ローラが案 内レール上を転動することによって案内レールに沿って移動出来るようにしたも のであって、プーリケースの左右の側面には、重りケースを設け、重りが重り吊 りワイヤーで吊り下げられていることを特徴とする入浴介護補助装置である。

【０００７】請求項３浴槽をベットの外に置くスペースの余裕がある場合に、ボ ルトの締結を緩め足元のベット角に取り付けている支柱をベットから外して，案 内レールを延長して外した支柱に固定し、浴槽をベットと支柱間に置くことを特 徴とする入浴介護補助装置である。

【０００８】

【考案の実施の形態】本考案の技術的思想は、実施例において次に記載のように 具体化されている。

【０００９】入浴介護補助装置は、介護者がベット上の被介護者をハンモックに 乗せて被介護者の荷重バランスに見合う重り又は減速機能付きのモーターを駆動 して容易に吊り上げ吊り下げるハンモック機能を備えている。ハンモックは、被 介護者を乗せて浴槽の中に入るものであるから、濡れても大丈夫な材質が好まし く、通常はゴム製、合成樹脂製のものである。

【００１０】介護者がハンモックに被介護者を乗せたままで、ハンモック装置を 浴槽の上まで移動可能にしたローラが設けられており、この移動ローラが転動す るベット上に二本の案内レールとこのレールを支える支柱を設けている。

【００１１】被介護者の部屋の広さによって、部屋が狭ければベットの中に浴槽 を置き若しくは広ければベットの外に浴槽を置いて使用することが出来るように する。この場合には案内レールを延長し、案内レールを支えている支柱をベット から取り外して室内に置き、ベットと支柱間に浴槽を置くようにする。

【００１２】

【実施例】添付図面は、本考案に係る実施例について図示している。 図１は、実施例１に係る入浴介護補助装置の斜視図、図２は、ハンモック装置の 斜視図、図３は、浴槽をベットの内部に入れた状態を示す斜視図、図４は、実施 例２に係る入浴介護補助装置の斜視図をそれぞれ示すものである。

【００１３】

【実施例１】図１，図２，図３，に基づいて説明すれば、ベット１の四角には支 柱３を立て、支柱の上部には横扞を設けて、左右支柱をベット安定させて取り付 ける。支柱３の上部にはベットの長手方向に２本の案内レール２を設け、案内レ ール上に設けたプーリケース１０の下部には移動ローラ９を軸支して、移動ロー ラ９が案内レール２上を転動することによって案内レールに沿ってプーリケース １０が移動出来るようにする。

【００１４】プーリケース１０の左右の側面には、重りケース８をボルトで取り 付け、その中に重り７が重り吊りワイヤー１４で吊り下げられている。このため 重りケース８が介護の邪魔にならないように支柱３上部の案内レール２を十分の 高さに取ることが必要である。又、重りケース８内の重り７は被介護者の体重に より異なる重量のものを交換可能にし、内部の重りが下がり過ぎないようにケー スに取り付けるストッパーの位置を変えて使用できるように設けるとよい。ベッ トの角に立てる支柱３や支柱の上部に取り付ける案内レールはボルトで締結し、 着脱可能に取り付けることがよい。例えば、実施例３のような駆動モーターを装 置してハンモックを吊り上げ吊り下げする場合、プーリケース１０の側面に重り ケースを取り付けることは無くなる。

【００１５】ベット１の内部に入れる浴槽４は、下部に設けたキャスターで移動 出来るようにし、浴槽の上のベット１の上に設けた蓋１２を開閉可能にしてある 。又、ベットの四脚下端には、ベットの設置箇所により必要ならばキャスターを 取り付けるようにする。

【００１６】ハンモック装置で被介護者を吊り上げて浴槽４まで移動し、浴槽の 中にハンモックを吊り下げて被介護者に入浴させる。ハンモック装置について説 明すると、案内レール２上のプーリケース１０に移動ローラを軸支して、プーリ ケース１０には、左右に重りケース８を設け、その内部に重り７を設けている。 被介護者の体重と重りの荷重のバランスが取れて、介護者の助力で被介護者の吊 り上げ吊り下げの動作が容易になるようにする。このために、プーリケース内部 にプーリ６をそれぞれ配設し、重りケース８内の重り吊りワイヤー１４の一端が プーリを介してベット上のハンモック５を吊り上げるために付けたロープ１１に 接続されている。ハンモック５上に被介護者が乗って介護者がハンモックを少し の力で操作すると被介護者の持ち上げ、下げが容易になるように、プーリを介し て重りケースの重り７の荷重バランスが取れるように接続する必要がある。

【００１７】ベットの角に設けた支柱３にはローラ（図示せず）を設け、ベット の側面に設けられた収納レール１３上を転動してベットの頭方に収納出来るよう にするとよい場合もある。このローラは支柱の収納のために使用せられるもので あり、支柱の不要時には支柱を固定するボルトを緩めて支柱を移動させて、ベッ トの端に整理して置くことを目的とする。この支柱３は、それに付いている左右 支柱の連結横扞や案内レール等を外してベットの側面に倒して収納するようにし てもよい。

【００１８】

【実施例２】図４に基づいて説明すれば、実施例２は、浴槽をベットの外に置く スペースの余裕がある場合に、ボルトの締結を緩め足元のベット角に取り付けて いる支柱をベットに締結しているボルトを緩めて取り外して，案内レールを延長 して支柱３ａに固定し、浴槽４をベット１と支柱３ａ間に置く場合の施工例であ る。案内レール２ａ上を転動する移動ローラ９により、ハンモック装置のハンモ ック５に被介護者を乗せてベットの外に置いた浴槽４まで移動させて入浴させる ことは、実施例１の場合と同じである。

【００１９】

【実施例３】実施例１及び２では、重りケース８をプーリケース１０の両側面に ボルトで締結して設けているので、重りケースが介護の邪魔にならないように支 柱３をある程度高くするという課題が残ることになる。残された課題を解決する 為にモーター駆動のハンモック装置について説明すれば、本実施例３に係るハン モック装置については、モーター駆動によりハンモック５を付けているロープ１ １を上げ下げするようにするものである。このようにすれば、ハンモック５を吊 しているロープ１１にエンドレスワイヤーを連結し、プーリケース１０内に設置 したエンドレスワイヤーをプーリ６に掛けて、プーリケースに減速機能付きモー ターを取り付けこのエンドレスワイヤーを駆動するようにすることにより、プー リケースの側面に重りケースを取り付けているボルトを取り外しても差し支えな い。モーター駆動にすれば、重りケース及び重りを省略した構造にすることも出 来、支柱上の案内レールを実施例１，２の案内レールに比べて低くすることも可 能である。

【００２０】

【実施例の使用状態に於ける考案の作用について】

被介護者をハンモック５に乗せて吊り上げて、その状態で案内レール上を浴槽の 上まで移動し、吊り下げてその中にて被介護者を入浴させた後、入浴終了後には ハンモック５を吊り上げた状態で案内レール２上を移動ローラ９が転動して、介 護者の僅かな能力だけで被介護者をベット１の上と浴槽４の間を移動させる事が 出来る入浴介護補助装置である。

【００２１】

【考案の効果】本考案の効果は、請求項１乃至請求項３の各項に記載の構成によ り、次に記載の効果を奏するものである。

【００２２】この入浴介護補助装置は、介護者の能力を上回る体重がある被介護 者のベットに設け、被介護者の入浴及び入浴後の看護を容易にすることが出来る 。

【００２３】ハンモック装置は、重りを調節することにより被介護者の体重に対 応出来る。

【００２４】ハンモック装置は、重りの調節で被介護者と重りのバランスが保て るようにしたので、介護者の能力だけで被介護者をベットの上と浴槽の間を移動 させる事が出来る。減速機能付きモーター駆動にした場合には、減速機の減速比 により、被介護者の体重に見合う減速比の機種を選択すればよい。

【００２５】レール、支柱、重り、レール上を転動するローラ、ハンモックは構 造が簡単で、更にレール、支柱等の組み立て解体を容易にすることが出来る。

【００２６】介護者は、ハンモックを吊り上げて、その状態でレール上を浴槽の 上まで移動し、吊り下げてその中にて被介護者を入浴させた後、入浴終了後には ハンモックを吊り上げた状態でレール上をローラが転動して、簡単な操作で僅か な能力でハンモック上の被介護者を往復移動させる事が出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】ベットの中に浴槽を入れた実施例１に係る入浴
介護補助装置の斜視図

【図２】ハンモック装置の斜視図

【図３】浴槽をベットの内部に入れた状態を示す斜視図

【図４】ベットの外に浴槽を置いた実施例２に係る入浴
介護補助装置の斜視図

【符号の説明】

１．．．ベット ２，２ａ．．．案内レール ３，３ａ．．．支柱 ４．．．浴槽 ５．．．ハンモック ６．．．プーリ ７．．．重り ８．．．重りケース ９．．．移動ローラ １０．．．プーリケース １１．．．ロープ １２．．．蓋 １３．．．支柱収納レール １４．．．重り吊りワイヤー

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】介護者がベット上の被介護者をハンモック
   に乗せて重り又は減速機能付きモーター駆動により容易
   に吊り上げ吊り下げるハンモック機能を備えたハンモッ
   ク装置にローラを軸支し、浴槽の上まで移動可能にした
   前記ローラが転動するベット上の案内レールとこのレー
   ルを支える支柱をベットに設けて、介護部屋の広さによ
   って狭ければベットの中若しくは広ければベットの外に
   浴槽を置いて、被介護者をハンモックに乗せて吊り上げ
   て、そのハンモック装置でレール上を浴槽の上まで移動
   し、吊り下げてその中にて被介護者を入浴させた後、入
   浴終了後にはハンモックを吊り上げた状態で案内レール
   上を移動ローラが転動して、介護者の能力で被介護者を
   ベットの上と浴槽の間を移動させる事が出来るようにし
   たことを特徴とする入浴介護補助装置。
2. 【請求項２】ベットの四角には支柱を立て、支柱の上部
   には横扞を設けて、ベットの長手方向に２本の案内レー
   ルを設け、案内レール上に設けたプーリケースの下部に
   は移動ローラを軸支して、移動ローラが案内レール上を
   転動することによって案内レールに沿って移動出来るよ
   うにしたプーリケースの左右の側面には、重りケースを
   設け、重りが重り吊りワイヤーで吊り下げられているこ
   とを特徴とする請求項１に記載の入浴介護補助装置。
3. 【請求項３】浴槽をベットの外に置くスペースの余裕が
   ある場合に、ボルトの締結を緩め足元のベット角に取り
   付けている支柱をベットから外して，案内レールを延長
   して外した支柱に固定し、浴槽をベットと支柱間に置く
   ことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の入浴介
   護補助装置。