JP3088011B2 - 加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物
に関し、詳しくは、室温付近で優れた貯蔵安定性と迅速
な加熱硬化特性を有し、硬化後は耐熱性に優れたエラス
トマー成形品となり得る加熱硬化性シリコーンエラスト
マー組成物に関するものである。
[従来技術とその問題] ヒドロシリル化反応によって硬化するオルガノポリシ
ロキサン組成物は、反応副生物が生成せず深部まで迅速
に硬化が進行するという特徴を有しているので、例え
ば、成型ゴム、接着剤、電気・電子部品のポッティング
剤、コーティング材、紙やフィルムなどの剥離コーティ
ング材などとして幅広い分野にわたって使用されてい
る。
しかしながら、この種のオルガノポリシロキサン組成
物は室温付近での貯蔵安定性に劣り、特に迅速に硬化す
る配合物を得ようとすると可使時間が極めて短くなると
い問題点があった。
本発明者らは先にこのような問題点を解決したオルガ
ノポリシロキサン組成物としてヒドロシリル化反応用触
媒を含むシリコーン樹脂あるいはポリシランの粒状物を
硬化触媒としたオルガノポリシロキサンを提案した。し
かしこの組成物は室温付近での貯蔵安定性に著しく優れ
ているが、加熱硬化後のエラストマー成形品が長時間加
熱されると、シリコーン樹脂あるいはポリシラン樹脂
が、凝集し、凝集物を形成し、外観上好ましくなく、特
にエラストマー成形品の機械的強度が著しく低下すると
いう問題点があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討した結
果、上記オルガノポリシロキサン組成物に特定の金属化
合物を添加配合すれば、硬化したエラストマー成形品が
長時間加熱されても粒状化に使用した樹脂が凝集しない
ことを見出し本発明に到達した。
本発明の目的は、室温付近での貯蔵安定性に優れてお
り、かつ、加熱硬化後のエラストマー成形品が長時間加
熱された場合においても凝集物が形成せず機械的強度の
低下の度合が小さいという特徴を有する加熱硬化性オル
ガノポリシロキサン組成物を提供することにある。
[課題を解決するための手段とその作用] 本発明は、 (A)平均組成式RaSiO(4−a)/2(式中、Rは置換
または非置換の1価炭化水素基、aは1.8〜2.3の数であ
る)で示され、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子
結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、 (B)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素
原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(本成分中のケイ素原子結合水素原子と(A)成分中の
けい素原子結合アルケニル基のモル比が0.5/1〜10/1の
範囲になるような量)、 (C)白金系触媒と軟化点またはガラス転移点が40〜20
0℃のシリコーン樹脂もしくはポリシラン樹脂よりなる
平均粒子径0.01〜500μmの粒状物触媒白金換算で0.000
001〜0.1重量部 および (D)セリウム、コバルト、マンガン、亜鉛、鉄および
ジルコニウムから選ばれる金属元素のカルボン酸塩、シ
ラノレートもしくはβ−ジケトナート 0.0001〜0.1重量
部 からなる、加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物に
関する。
本発明に使用される(A)成分のオルガノポリシロキ
サンは、本発明の組成物の主剤となる成分であり、平均
単位式が、RaSiO(4−a)/2で示され、かつ、1分子
中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有
することが必要である。このオルガノポリシロキサンは
上式中、Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ヘキシル基、オクチル基のようなアルキル基、ビ
ニル基、アリル基、ヘキセニル基などのアルケニル基、
フェニル基などのアリール基、3,3,3−トリフルオロプ
ロピル基のような置換炭化水素基で例示される1価炭化
水素基であり、aは1.8〜2.3の数である。このオルガノ
ポリシロキサンの分子構成は直鎖状、分岐状のシロキサ
ン骨格を有するものでもよい。またその重合度は特に限
定されないが、通常は25℃における粘度が10〜1,000,00
0,000センチポイズの範囲にあるものが使用される。
本発明に使用される(B)成分のオルガノハイドロジ
ェンポリシロキサンは、(A)成分のオルガノポリシロ
キサンの架橋剤であり、本発明の組成物が網状構造を形
成するためには1分子中に少なくとも2個のケイ素原子
結合水素原子を有することが必要である。水素原子以外
にケイ素原子に結合した有機基としては前述した(A)
成分のオルガノポリシロキサンと同様のものが例示され
る。この有機基は、1分子中に1種のみでもよく、ま
た、2種以上が混在してもよい。このオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖構造、網状構
造、または3次元構造を含んでいてもよく、これらの単
一重合体または共重合体もしくは2種以上の重合体の混
合物を使用できる。このオルガノハイドロジェンポリシ
ロキサンの重合度は通常、25℃における粘度が0.5〜50,
000センチポイズの範囲であり、好ましくは1〜10,000
センチポイズの範囲内のものが使用される。
また、その配合量は本成分中のケイ素原子結合水素原
子と(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基のモル
比が、0.5/1〜10/1の範囲になるような量であり、通常
は(A)成分100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲内
である。
(C)成分の白金系触媒とシリコーン樹脂もしくはポ
リシラン樹脂よりなる粒状物は、(A)成分のケイ素原
子結合アルケニル基と(B)成分のケイ素原子結合水素
原子とをヒドロシリル化反応によって架橋するための触
媒である。かかる粒状物の目的は、含有する白金系触媒
を粒状物外部の成分から隔離することである。それ故、
粒子状シリコーン樹脂もしくはポリシラン樹脂の中に白
金系触媒が溶解または分散している構造でも、粒子状シ
リコーン樹脂もしくはポリシラン樹脂の殻の中に白金系
触媒が核として含有されている構造の粒子、いわゆるマ
イクロカプセルでも本発明の目的に使用できる。
ヒドロシリル化反応用触媒としては、従来公知のヒド
ロシリル化触媒活性を示す遷移金属触媒がすべて使用で
きる。具体的には塩化白金酸、アルコール変性塩化白金
酸、白金とオレフィンとの錯体、アルミナ、シリカ、カ
ーボンブラックなどに担持された白金、白金黒などで例
示される白金系触媒、テトラキス(トリフェニルホスフ
ィン)パラジウムのようなパラジウム系触媒、あるいは
ロジウム触媒が例示される。これらの中でも活性の高さ
および(A)成分と(B)成分への相溶性の点から白金
−ビニルシロキサン触媒が好ましい。(C)成分はこの
ようなヒドロキシリル化反応用触媒が、軟化点またはガ
ラス転移点が40〜200℃の範囲内にあるシリコーン樹脂
もしくはポリシラン樹脂で粒状化されたものである。軟
化点は樹脂が自重または自身の表面張力で流動開始する
温度であり、一定速度で温度を上げながら顕微鏡で粉砕
粒子を観察する方法によって容易に知ることができる。
ガラス転移点はDSC(デファレンシャル・スキャンニン
グ・カロリメーター)による測定で知ることができる。
本発明では、軟化点とガラス転移点のどちらかが40〜20
0℃の範囲にあれば使用することができる。軟化点また
はガラス転移点が40℃より低いと組成物の貯蔵安定性が
著しく低下し、また、200℃よりも高いと十分な加熱硬
化速度が得られなくなる。
白金系触媒をシリコーン樹脂もしくはポリシラン樹脂
で粒状化する方法は、従来公知の界面重合法やin−situ
重合法などの化学的方法、コアセルベーション法や液中
乾燥法、気相乾燥法などの物理的・機械的方法があり、
本発明においてはいずれの手段を用いてもよい。なかで
も狭い粒径分布の粒状物が比較的容易に得られることか
ら、液中乾燥法と気相乾燥法が望ましい。これらの方法
によって得られた粒状物は、そのまま(C)成分として
用いることもできるが、これを適切な洗浄溶剤によって
洗浄してその表面に付着した白金系触媒を除去すること
も、高い貯蔵安定性を有する加熱効果性オルガノポリシ
ロキサン組成物を得るためには望ましい。ここで適切な
洗浄溶剤とは、シリコーン樹脂もしくはポリシラン樹脂
を溶解しないが、ヒドロシリル化反応用触媒を溶解する
性質を有するものである。このような洗浄溶剤として
は、例えば、メチルアルコール、エチルアルコールなど
のアルコール類、ヘキサメチルジシロキサンなどの低分
子量オルガノポリシロキサン類などが挙げられる。
(C)成分の平均粒子系は、通常0.01〜500μmの範
囲内であり、好ましくは0.1〜10μmの範囲内である。
これは平均粒子系が0.01μmより小さくなると製造に際
して収率が大幅に低下するからであり、500μmよりも
大きくなると、(A)成分のジオルガノポリシロキサン
への分散安定性が損われたり、硬化物の機械的物性を低
下させるからである。また、この(C)成分の形状は球
状であることが好ましい。
白金系触媒のシリコーン樹脂もしくはポリシラン樹脂
に対する比率は、粒状物の製造方法により大きく変わる
ので、特に限定することはできないが、(C)成分中に
占める白金系触媒の含有率が0.01%以上となる比率にす
ることが望ましい。これは、0.01%未満になると、本発
明組成物に占めるシリコーン樹脂もしくはポリシラン樹
脂の比率が高くなり過ぎ、硬化後の物性が損われること
があるためである。このような(C)成分の配合量は、
通常、(A)成分のオルガノポリシロキサン100重量部
に対して白金換算で0.000001〜0.1重量部の範囲内であ
り、好ましくは0.000001〜0.01重量部の範囲内である。
(C)成分そのものの配合量は0.005〜100重量部の範囲
内で使用されるが、上記の白金換算の重量部の範囲内で
あれば、この重量部の範囲を越えて使用してもよい。な
お、白金換算重量とは、白金以外の遷移金属の場合、配
合される遷移金属と等しい原子数の白金が配合されると
して計算した重量を意味する。
(D)成分は、加熱硬化後の成形品が長時間加熱状態
におかれた時に、(C)成分を構成するシリコーン樹脂
もしくはポリシラン樹脂が凝集することを防止する役割
を果たす。かかる(D)成分は、セリウム、コバルト、
マンガン、亜鉛、鉄およびジルコニウムから選ばれる金
属元素のカルボン酸塩、シラノレートもしくはβ−ジケ
トナートである。これらの金属は、オクチル酸、ナフチ
ル酸などのカルボン酸塩、β−ジケトナート、シラノレ
ートとして組成物中に添加する必要がある。かかる
(D)成分の配合量は、通常(A)成分のオルガノポリ
シロキサン100重量部に対し金属元素で0.0001〜0.1重量
部の範囲であり、好ましくは0.0005〜0.1重量部の範囲
である。これは本発明においては0.0001重量部より少な
いと、硬化物であるエラストマー成形品が長時間加熱状
態に置かれた場合の粒状物構成樹脂の凝集防止効果を果
たし得ず、0.1重量部を越えると(A)成分のオルガノ
ポリシロキサンの耐熱性を損なったり、成形品を著しく
着色するなどの外観不良を起こすからである。
本発明の組成物は、上記(A)〜(D)成分からなる
オルガノポリシロキサン組成物であるが、これには必要
に応じて、フュームドシリカや湿式シリカなどの微粉状
シリカ、表面疎水化処理された微粉状シリカ、クレープ
ハードニング防止剤、フェニルブチノールなどの貯蔵安
定化剤、オルガノポリシロキサン以外のポリマー、耐熱
剤、難燃剤、石英粉末、珪藻土、炭酸カルシウム、ガラ
ス繊維などを配合することは、本発明の目的を損わない
限り差し支えない。
本発明の組成物は、上記(A)〜(D)成分を均一に
混合することによって容易に得られる。この混合順序に
特に制限はないが、(C)成分を少量の(A)成分中に
混合して均一に分散させた後、これを(A)、(B)お
よび(D)の混合物に添加する方法が望ましい。この場
合は、(C)成分の粒状化された白金系触媒を破壊しな
い限り、いかなる手段を用いてもよい。また、その温度
条件は使用する(C)成分によって異なるので一概に規
定することはできないが、少なくとも(C)成分で使用
する熱可塑性樹脂の軟化点以下の温度であることが望ま
しい。
以上のような本発明の組成物は、室温での貯蔵安定性
に優れているので1成分型加熱硬化性オルガノポリシロ
キサンとして長期間の保存が可能であり、かつ、加熱硬
化後のエラストマー成形品が長時間加熱状態におかれて
も粒状物構成樹脂が凝集することがなく、機械的強度の
低下の度合も小さい。
したがって、これらの特性を要求されるシリコーンゴ
ム組成物、シリコーンゲル組成物、シリコーンレジン組
成物として極めて有用である。
[実施例] つぎに本発明を実施例によって説明する。実施例中、
粘度は25℃の値であり、cpはセンチポイズを表わす。
参考例1 白金ビニルシロキサン錯体の調製 160gの1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンと、3
2.0gの塩化白金酸(H2PtCl6・6H2O)を混合し、窒素気
流中120℃で1時間加熱混合した。ついで、濾過によっ
て副生した白金黒を除去した後、水洗により酸を除去し
て塩化白金酸に1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサ
ンが配位した白金ビニルシロキサン錯体を含む反応生成
物を得た。この反応生成物中の白金金属濃度は4.25重量
%であった。
参考例2 白金触媒含有シリコーン樹脂微粒子の調製1 12モル%のジフェニルシロキサン単位、21モル%のジ
メチルシロキサン単位、67モル%のモノフェニルシロキ
サン単位から構成されるシリコーン樹脂(軟化点100
℃)16.0gと、2.0gの参考例1で得られた白金ビニルシ
ロキサン錯体を、330gの塩化メチレンに溶解させた。こ
の塩化メチレン溶液を、15gのポリビニルアルコール
[日本合成化学工業(株)製、ゴーセノールGL−05]を
含む水中に撹拌しながら添加した。次いで、塩化メチレ
ンを25〜40℃で48時間かけて蒸発除去した。この懸濁液
から遠心分離によって固体状物を分離した。次いで、こ
の固体状物を水洗した後、多量のメチルアルコールで洗
浄して、白金金属含有量0.21重量%の白金触媒含有シリ
コーン樹脂微粒子を得た。この微粒子の平均粒子径は7
μmであり、その形状は球状であった。
参考例3 白金触媒含有ポリシラン樹脂微粒子の調製 参考例2においてシリコーン樹脂の代りに、8.0gのポ
リシラン樹脂(軟化点135℃)を使用して、他は参考例
2と同様にして、平均粒子径10μm、白金含有量0.27重
量%の白金触媒含有シリコーン樹脂微粒子を得た。
参考例4 白金触媒含有シリコーン樹脂微粒子の調製2 60gの塩化白金酸水溶液(白金含有量33%)と160gの
1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンを350gのイソ
プロピルアルコールに溶解し、さらに100gの重炭酸ソー
ダを加えて懸濁状態で撹拌しながら70〜80℃で60分反応
させた。イソプロピルアルコールと水を圧力50mmHg、温
度45℃の条件下で揮発除去し、固形分を濾過することに
よって白金含有量8.5重量%の白金触媒溶液を調製し
た。
一方、1000gのフェニルトリクロロシラン、160gのジ
メチルジクロロシランおよび330gのジフェニルジクロロ
シランを500gのトルエンで希釈した溶液を加水分解の
後、塩化水素で除去してから有機相を分離し、次いで0.
6gの水酸化カリウムを加えて加熱し、発生する水を留去
した後、中和して水洗を繰返した。しかる後溶媒を乾固
してガラス転移点が65℃、軟化点が85℃熱可塑性シリコ
ーン樹脂を得た。
ガラス製の撹拌機付容器にこの熱可塑性シリコーン樹
脂900gとトルエン500gとジクロロメタン4600gを投入し
均一に混合した。次いで上記で得られた白金触媒溶液4
4.4gを投入し、混合することにより白金触媒と熱可塑性
シリコーン樹脂の均一溶液を得た。次いでこの溶液を2
流体ノズルを使って、窒素ガスを熱気流にしたスプレー
ドライヤー槽(アシザワ・ニトロ・アトマイザー株式会
社製)内に連続して噴霧した。ここで、窒素ガスの熱気
流温度はスプレードライヤーの入口で95℃であり、スプ
レードライヤーの出口で45℃であった。1時間の運転後
でバッグフィルターによって450gの白金触媒含有シリコ
ーン樹脂微粒子を捕集した。この微粒子の平均粒子径は
1.1μmであり、その形状は球状であった。また、白金
金属含有量は0.40重量%であった。
実施例1 粘度1500cpのα,ω−ジビニルポリジメチルシロキサ
ン100gに、ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理された
フユームドシリカ20gを十分に混合した後、平均分子式
が、 Me3SiO(Me2SiO)(MeHSiO)6SiOMe3 示されるシロキサン2.8gとフェニルブチノール0.01gを
添加し、均一に混合した。この組成物(組成物−1とす
る)100重量部に第1表に示す通りの金属化合物を所定
量添加し、各々にさらに参考例2で得られた白金触媒含
有シリコーン樹脂微粒子0.25重量部を添加混合すること
により加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得
た。これらの組成物を130℃で5分間加圧下で硬化させ
て2mm厚のシートを得た。このシートを250℃の熱風循環
式オーブン中で3日間加熱した後、シリコーン樹脂の凝
集物がゴム中に生成しているかどうかを肉眼によって観
察し判定した。結果を第1表に示す。比較のため上記に
おいて金属化合物を添加しない以外は上記と同様にして
加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得た。この
組成物について上記と同様にして凝集物の生成の有無を
観察した。この結果を第1表に併記した。
実施例2 実施例1において、金属化合物を第1表に示すものの
代わりに第2表に示す化合物を使用し、さらに、白金触
媒含有シリコーン樹脂微粒子の代わりに、参考例3で得
られた白金触媒含有ポリシラン樹脂微粒子0.50gを使用
した以外は実施例1と同様にして加熱硬化性オルガノポ
リシロキサン組成物を調製した。これらの組成物につい
て実施例1と同様の評価を行なった結果を第2表に示
す。
実施例3 ジメチルシロキサン単位99.8モル%とメチルビニルシ
ロキサン単位0.2モル%からなるオルガノポリシロキサ
ン生ゴム(重合度5000)100重量部、両末端シラノール
基封鎖ジメチルシロキサン(粘度60cp)8.0部および比
表面積200m2/gのヒュームドシリカ40重量部をニーダー
ミキサーに投入して加熱下で均一になるまで混練した。
このゴムベース100部に対して、平均分子式が、 Me3SiO(Me2SiO)(MeHSiO)5SiMe3 で示されるシロキサン0.40部に第3表および第4表の化
合物を添加混合してから、各々に参考例2で得られた白
金触媒含有シリコーン樹脂微粒子0.04部および1−エチ
ニル−1−シクロヘキサノール0.001部を混合して加熱
硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
これらの組成物について実施例1と同様な評価を行な
った。さらに、第3表の組成物についてはJISK6301に準
拠した方法で硬化直後と加熱後のゴムの機械的特性を測
定した。ここで測定は、加熱硬化性オルガノポリシロキ
サン組成物を170℃で5分間加熱下で硬化させて厚さ2mm
のシートを作成し、このシートについて測定を行なっ
た。これらの結果を第3表および第4表に示した。
実施例4 実施例3で作成したゴムベース100部に対して、平均
分子式が、 Me3SiO(Me2SiO)(MeHSiO)5SiMe3 で示されるシロキサン0.40部に0.20部のセリウムシラノ
レート(セリウム含有量20重量%のジメチルシロキサン
溶液)を添加混合してから、参考例4で得られた白金触
媒含有シリコーン樹脂微粒子0.04部および1−エチニル
−1−シクロヘキサノール0.001部を混合して加熱硬化
性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。また、比
較のためにセリウムシラノレートを加えない他は全く同
じ方法で加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調
製した。
これらの組成物について実施例3と同様にしてJISK63
01に準拠した方法で硬化直後と加熱後のゴムの機械的特
性を測定した。これらの結果は第5表に示す通りであっ
た。
[発明の効果] 本発明の加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物
は、(A)〜(D)成分からなり、特に(C)成分と
(D)成分をが含有しているので、室温付近での貯蔵安
定性に優れており、かつ、加熱硬化後のエラストマー成
形品が長時間加熱下におかれて凝集物が形成せず、機械
的強度の低下の度合が小さいという特徴を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 83/04 C08L 83/04 83/05 83/05 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 83/07 C08K 3/36 C08K 5/09 C08K 5/541 C08K 9/06 C08L 83/04 C08L 83/05

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)平均組成式;RaSiO(4−a)/2(式
    中、Rは置換または非置換の1価炭化水素基、aは1.8
    〜2.3の数である)で示され、1分子中に少なくとも2
    個のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリ
    シロキサン、 (B)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素
    原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
    (本成分中のケイ素原子結合水素原子と(A)成分中の
    けい素原子結合アルケニル基のモル比が0.5/1〜10/1の
    範囲になるような量)、 (C)白金系触媒と軟化点またはガラス転移点が40〜20
    0℃のシリコーン樹脂もしくはポリシラン樹脂よりなる
    平均粒子径0.01〜500μmの粒状物触媒白金換算で0.000
    001〜0.1重量部 および (D)セリウム、コバルト、マンガン、亜鉛、鉄および
    ジルコニウムから選ばれる金属元素のカルボン酸塩、シ
    ラノレートもしくはβ−ジケトナート 0.0001〜0.1重量
    部 からなる加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  2. 【請求項2】金属元素のシラノレートがセリウムシラノ
    レートである特許請求の範囲第1項記載の加熱硬化性オ
    ルガノポリシロキサン組成物。
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