JP3085626B2 - 軟質多層フィルム - Google Patents
軟質多層フィルムInfo
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- JP3085626B2 JP3085626B2 JP06121535A JP12153594A JP3085626B2 JP 3085626 B2 JP3085626 B2 JP 3085626B2 JP 06121535 A JP06121535 A JP 06121535A JP 12153594 A JP12153594 A JP 12153594A JP 3085626 B2 JP3085626 B2 JP 3085626B2
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- Japan
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱盤でフィルムを加熱
後、圧空でフィルムを内容物に密着させると同時に熱シ
ールする真空包装形態(以下スキンパックと称する)に
用いられる柔軟で内容物に対する密着性に優れた食品包
装用多層フィルムに関するものである。
後、圧空でフィルムを内容物に密着させると同時に熱シ
ールする真空包装形態(以下スキンパックと称する)に
用いられる柔軟で内容物に対する密着性に優れた食品包
装用多層フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】畜産物加工品及び水産物加工品の包装で
は深絞り真空包装が一般的に用いられ、通常は内容物の
保存性を高める為に酸素ガスバリア性のあるフィルムを
使用している。酸素ガスバリア層にはエチレン−ビニル
アルコール共重合体(以下EVOHと称する)又は塩化
ビニリデン系樹脂(以下PVDCと称する)が用いられ
ている。内容物の表面が比較的平滑で形状も一定のもの
は深絞り真空包装が適しているが、内容物の形状及び表
面が一定していない物やスライスしたものをずらして並
べたものでは、フィルム成形の寸法は内容物よりも大き
くなるので真空包装した際に成形されたフィルムが余っ
て包装体の表面にシワとなって残り見栄えが悪いだけで
なく、シワの部分がピンホール発生しやすくなりトラブ
ルの原因となる。又包装後密着性が悪いとフィルムと内
容物の間にドリップが溜って見栄えが悪化し、さらには
品質低下を早めてしまう。そこで不定形なものやスライ
ス品のずらして並べたものはスキンパックされるが、使
用されるフィルムは柔軟で伸び易いものが好まれ、さら
に包装方法との適合性もあり従来は主に軟質塩化ビニル
(以下PVCと称する)/PVDC/エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(以下EVAと称する)の構成のフィルム
が使用されている。しかし畜産加工品及び水産加工品の
関連製品は10℃以下の低温流通が一般的であり、上記
多層フィルムでは流通過程でピンホールが発生し、内容
物の保存性が損なわれることがあった。さらに最近では
環境問題によりハロゲンを含む樹脂(PVC、PVDC
等)を包装材料として使用しない動きが川下から急速に
広がっている。そのような状況下で柔軟フィルムの検討
を行ったが当初は柔軟化を意識し、酸素ガスバリア層の
EVOH以外のいわゆる硬い樹脂は層構成からはずす方
向で検討した。しかしスキンパックでユーザーに広く使
用されている包装機械は一般の包装機械と真空チャンバ
ー部の金型構造が異なるため、フィルムの一部分が初期
段階で強く加熱され、真空でフィルムが熱盤に密着加熱
される際に強く加熱された部分のみが引き伸ばされ穴あ
き現象がみられた。
は深絞り真空包装が一般的に用いられ、通常は内容物の
保存性を高める為に酸素ガスバリア性のあるフィルムを
使用している。酸素ガスバリア層にはエチレン−ビニル
アルコール共重合体(以下EVOHと称する)又は塩化
ビニリデン系樹脂(以下PVDCと称する)が用いられ
ている。内容物の表面が比較的平滑で形状も一定のもの
は深絞り真空包装が適しているが、内容物の形状及び表
面が一定していない物やスライスしたものをずらして並
べたものでは、フィルム成形の寸法は内容物よりも大き
くなるので真空包装した際に成形されたフィルムが余っ
て包装体の表面にシワとなって残り見栄えが悪いだけで
なく、シワの部分がピンホール発生しやすくなりトラブ
ルの原因となる。又包装後密着性が悪いとフィルムと内
容物の間にドリップが溜って見栄えが悪化し、さらには
品質低下を早めてしまう。そこで不定形なものやスライ
ス品のずらして並べたものはスキンパックされるが、使
用されるフィルムは柔軟で伸び易いものが好まれ、さら
に包装方法との適合性もあり従来は主に軟質塩化ビニル
(以下PVCと称する)/PVDC/エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(以下EVAと称する)の構成のフィルム
が使用されている。しかし畜産加工品及び水産加工品の
関連製品は10℃以下の低温流通が一般的であり、上記
多層フィルムでは流通過程でピンホールが発生し、内容
物の保存性が損なわれることがあった。さらに最近では
環境問題によりハロゲンを含む樹脂(PVC、PVDC
等)を包装材料として使用しない動きが川下から急速に
広がっている。そのような状況下で柔軟フィルムの検討
を行ったが当初は柔軟化を意識し、酸素ガスバリア層の
EVOH以外のいわゆる硬い樹脂は層構成からはずす方
向で検討した。しかしスキンパックでユーザーに広く使
用されている包装機械は一般の包装機械と真空チャンバ
ー部の金型構造が異なるため、フィルムの一部分が初期
段階で強く加熱され、真空でフィルムが熱盤に密着加熱
される際に強く加熱された部分のみが引き伸ばされ穴あ
き現象がみられた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はフィルムの柔
軟性、密着性を損なわず、ユーザーが従来から所有して
いる包装機械をそのまま使用出来且つ耐ピンホール性、
酸素ガスバリア性の優れた包装材を提供することにあ
る。
軟性、密着性を損なわず、ユーザーが従来から所有して
いる包装機械をそのまま使用出来且つ耐ピンホール性、
酸素ガスバリア性の優れた包装材を提供することにあ
る。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明は、ナイロン層
(A)、ガスバリア層(B)、接着層(C)、アイオノ
マー層(D)、酢酸ビニル含有率が10%以上であるエ
チレン−酢酸ビニル共重合体層(E)の層を少なくとも
含む軟質多層フィルムであり、層構成が、(A)−
(B)−(C)−(D)−(E) (A)−(C)−(B)−(C)−(D)−(E)、
(B)−(A)−(C)−(D)−(E)、(B)−
(C)−(A)−(C)−(D)−(E)、又は(A)
−(B)−(A)−(C)−(D)−(E)である上記
記載の軟質多層フィルムである。
(A)、ガスバリア層(B)、接着層(C)、アイオノ
マー層(D)、酢酸ビニル含有率が10%以上であるエ
チレン−酢酸ビニル共重合体層(E)の層を少なくとも
含む軟質多層フィルムであり、層構成が、(A)−
(B)−(C)−(D)−(E) (A)−(C)−(B)−(C)−(D)−(E)、
(B)−(A)−(C)−(D)−(E)、(B)−
(C)−(A)−(C)−(D)−(E)、又は(A)
−(B)−(A)−(C)−(D)−(E)である上記
記載の軟質多層フィルムである。
【0005】本発明に用いられるナイロン層(A)は、
6ナイロン、6−6ナイロン、6−10ナイロン、6−
12ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、及びこれ
らの共重合体、非晶性ナイロン、メタキシリレンジアミ
ンとアジピン酸との重縮合により得られるMXD6ナイ
ロン、さらにこれらのブレンド物等が用いられる。スキ
ンパックの密着性の面から考慮すると6ナイロン、6・
66ナイロン、6・12ナイロンが好ましい。ナイロン
は耐熱・耐寒性に優れ、又機械的強度にも優れることか
ら包装材料に耐ピンホール性等の機械的強度を付与出
来、多層フィルムの外側に組み入れることで特に外部衝
撃に対する耐ピンホール性を付与出来る。
6ナイロン、6−6ナイロン、6−10ナイロン、6−
12ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、及びこれ
らの共重合体、非晶性ナイロン、メタキシリレンジアミ
ンとアジピン酸との重縮合により得られるMXD6ナイ
ロン、さらにこれらのブレンド物等が用いられる。スキ
ンパックの密着性の面から考慮すると6ナイロン、6・
66ナイロン、6・12ナイロンが好ましい。ナイロン
は耐熱・耐寒性に優れ、又機械的強度にも優れることか
ら包装材料に耐ピンホール性等の機械的強度を付与出
来、多層フィルムの外側に組み入れることで特に外部衝
撃に対する耐ピンホール性を付与出来る。
【0006】ガスバリア層(B)はEVOHでエチレン
含有率が25〜75モル%、共重合体中の酢酸ビニルに
対するけん化度が90%以上のものが好ましく、さらに
柔軟性の面を考慮すると融点(DSC法)165℃以下
でヤング率が20℃、65%RHの条件下で130Kg
/mm2 以下のEVOHがより好ましい。接着層(C)
はポリエチレン、ポリプロピレン、これらの共重合体や
さらに異なるα−オレフィンとの共重合体、またはエチ
レン−酢酸ビニル共重合体等にアクリル酸、メタクリル
酸等の一塩基性不飽和脂肪酸、あるいはマレイン酸、フ
タル酸、イタコン酸等の二塩基性不飽和脂肪酸の無水物
すなわち無水マレイン酸等を化学的に結合させて得られ
る酸変性オレフィン系樹脂が用いられる。
含有率が25〜75モル%、共重合体中の酢酸ビニルに
対するけん化度が90%以上のものが好ましく、さらに
柔軟性の面を考慮すると融点(DSC法)165℃以下
でヤング率が20℃、65%RHの条件下で130Kg
/mm2 以下のEVOHがより好ましい。接着層(C)
はポリエチレン、ポリプロピレン、これらの共重合体や
さらに異なるα−オレフィンとの共重合体、またはエチ
レン−酢酸ビニル共重合体等にアクリル酸、メタクリル
酸等の一塩基性不飽和脂肪酸、あるいはマレイン酸、フ
タル酸、イタコン酸等の二塩基性不飽和脂肪酸の無水物
すなわち無水マレイン酸等を化学的に結合させて得られ
る酸変性オレフィン系樹脂が用いられる。
【0007】アイオノマー層(D)はエチレン−メタク
リル酸共重合体またはエチレン、メタクリル酸以外の第
3成分との三元共重合体をナトリウムイオン又は亜鉛イ
オンで分子間架橋したものを使用できるが、柔軟性を考
慮するとエチレン−メタクリル酸−エステル系モノマー
の三元共重合体ベースのアイオノマーが好ましい。外部
衝撃に対する耐ピンホール性付与は外側にあるナイロン
層によるが内容物の一部分が硬いものの場合は内部衝撃
に対する耐ピンホール性が必要であり、ナイロン層では
フィルムの腰が強くなり密着性の低下を起こすため、柔
軟性があり、ある程度の耐ピンホール性を付与出来るア
イオノマーが好ましい。さらにEVA層(E)は酢酸ビ
ニル含有率が10wt%以上のEVAであり柔軟性及び
加工性より酢酸ビニル含有率は15〜25wt%が好ま
しい。本発明の柔軟多層フィルムの製造方法は共押出方
式、ドライラミネート方式等が用いられるが、ドライラ
ミネート方式では接着剤を使用することによりフィルム
にいわゆる腰がでて硬くなるため、柔軟性を考慮すれば
共押出方式の方が好ましい。
リル酸共重合体またはエチレン、メタクリル酸以外の第
3成分との三元共重合体をナトリウムイオン又は亜鉛イ
オンで分子間架橋したものを使用できるが、柔軟性を考
慮するとエチレン−メタクリル酸−エステル系モノマー
の三元共重合体ベースのアイオノマーが好ましい。外部
衝撃に対する耐ピンホール性付与は外側にあるナイロン
層によるが内容物の一部分が硬いものの場合は内部衝撃
に対する耐ピンホール性が必要であり、ナイロン層では
フィルムの腰が強くなり密着性の低下を起こすため、柔
軟性があり、ある程度の耐ピンホール性を付与出来るア
イオノマーが好ましい。さらにEVA層(E)は酢酸ビ
ニル含有率が10wt%以上のEVAであり柔軟性及び
加工性より酢酸ビニル含有率は15〜25wt%が好ま
しい。本発明の柔軟多層フィルムの製造方法は共押出方
式、ドライラミネート方式等が用いられるが、ドライラ
ミネート方式では接着剤を使用することによりフィルム
にいわゆる腰がでて硬くなるため、柔軟性を考慮すれば
共押出方式の方が好ましい。
【0008】又ガスバリア層は前述したようにEVOH
が好ましく、ナイロン層の融点がEVOHと同等か低い
場合は現在ユーザーで広く使用されているスキンパック
用包装機械では真空チャンバー部の金型構造が一般と異
なりフィルムの一部分が初期段階で強く加熱され、真空
でフィルムが熱盤に密着加熱される際に強く加熱された
部分のみが引き伸ばされ厚みが非常に薄くなるか、場合
によっては穴あき現象がみられる。よって本発明で使用
されるナイロン層はフィルムの一部分が強く加熱されて
も厚みが薄くならぬよう機械強度を保持する必要からE
VOHよりも20℃以上融点の高いナイロンを使用する
のが好ましい。しかし100℃以上融点が高くなるとフ
ィルムが熱盤で加熱されても充分に軟化せず包装後の密
着性が大幅に低下する。即ち、ナイロン層(A)の融点
(DSC法)Tnがエチレン−ビニルアルコール共重合
体の融点(DSC法)Teと20℃<Tn−Te<10
0℃の関係式を満足することが好ましい。耐ピンホール
性とガスバリア性の面からナイロン層とEVOH層はあ
る程度の厚みが必要であるが、あまり厚くなり過ぎると
フィルムの柔軟性が損なわれ密着性がなくなる。よって
ナイロン層とガスバリア層の合計厚みはフィルム全体の
厚みの30%以下であることが必要である。
が好ましく、ナイロン層の融点がEVOHと同等か低い
場合は現在ユーザーで広く使用されているスキンパック
用包装機械では真空チャンバー部の金型構造が一般と異
なりフィルムの一部分が初期段階で強く加熱され、真空
でフィルムが熱盤に密着加熱される際に強く加熱された
部分のみが引き伸ばされ厚みが非常に薄くなるか、場合
によっては穴あき現象がみられる。よって本発明で使用
されるナイロン層はフィルムの一部分が強く加熱されて
も厚みが薄くならぬよう機械強度を保持する必要からE
VOHよりも20℃以上融点の高いナイロンを使用する
のが好ましい。しかし100℃以上融点が高くなるとフ
ィルムが熱盤で加熱されても充分に軟化せず包装後の密
着性が大幅に低下する。即ち、ナイロン層(A)の融点
(DSC法)Tnがエチレン−ビニルアルコール共重合
体の融点(DSC法)Teと20℃<Tn−Te<10
0℃の関係式を満足することが好ましい。耐ピンホール
性とガスバリア性の面からナイロン層とEVOH層はあ
る程度の厚みが必要であるが、あまり厚くなり過ぎると
フィルムの柔軟性が損なわれ密着性がなくなる。よって
ナイロン層とガスバリア層の合計厚みはフィルム全体の
厚みの30%以下であることが必要である。
【0009】
【作用】スキンパックでは内容物への密着性が必要であ
るが、PVC、PVDCを使用しない場合はフィルムに
柔軟性を付与するためにガスバリア層であるEVOH以
外のいわゆる硬い樹脂は層構成から除外する方向で検討
された。しかしスキンパックで広く使用されている包装
機械は一般の包装機械と真空チャンバー部の金型構造が
異なるため、従来の柔軟性フィルムではフィルム加熱時
に穴あき現象が避けられなかった。本発明のフィルムは
EVOH以外にある程度軟化温度が高く、且つ機械強度
もあるナイロンを使用することでスキンパック用包装機
械の真空チャンバー部分でフィルムの一部分が初期段階
で強く加熱された場合でも急激な軟化が起こらず、比較
的フィルム全体が引き伸ばされるため、穴あき現象が大
幅に改善された。さらにナイロンは機械強度が大きくフ
ィルム厚みを従来よりも薄くすることが可能となり、密
着性の向上につながる。又最外層の樹脂をナイロンにす
ることでボイル殺菌が可能となり、食品包装に広く使用
出来る。
るが、PVC、PVDCを使用しない場合はフィルムに
柔軟性を付与するためにガスバリア層であるEVOH以
外のいわゆる硬い樹脂は層構成から除外する方向で検討
された。しかしスキンパックで広く使用されている包装
機械は一般の包装機械と真空チャンバー部の金型構造が
異なるため、従来の柔軟性フィルムではフィルム加熱時
に穴あき現象が避けられなかった。本発明のフィルムは
EVOH以外にある程度軟化温度が高く、且つ機械強度
もあるナイロンを使用することでスキンパック用包装機
械の真空チャンバー部分でフィルムの一部分が初期段階
で強く加熱された場合でも急激な軟化が起こらず、比較
的フィルム全体が引き伸ばされるため、穴あき現象が大
幅に改善された。さらにナイロンは機械強度が大きくフ
ィルム厚みを従来よりも薄くすることが可能となり、密
着性の向上につながる。又最外層の樹脂をナイロンにす
ることでボイル殺菌が可能となり、食品包装に広く使用
出来る。
【0010】
【実施例】表1に示した層構成の多層フィルムを共押出
方式で作った。得られたフィルムの厚みは全て80μm
であった。使用した樹脂と記号は下記の通りである。 ・Ny1:6ナイロン 宇部興産製 UBEナイロン1
030B ・Ny2:6−12ナイロン 宇部興産製 UBEナイ
ロン7024B ・EVOH1:クラレ製 エバールEP- S105 ヤ
ング率 120Kg/mm2 ・EVOH2:クラレ製 エバールEP- E105 ヤ
ング率 150Kg/mm2 ・接着性樹脂:三井石油化学工業製 アドマーVF60
0 ・ION1:三井デュポンポリケミカル製 ハイミラン
H1601 ・ION2:三井デュポンポリケミカル製 ハイミラン
AM7908−2 ・EVA1:三井デュポンポリケミカル製 エバフレッ
クスP2505C ・EVA2:三井デュポンポリケミカル製 エバフレッ
クスP1403C ・LLDPE:住友化学工業製 スミカセンL F10
1−1 得られたフィルムを実際に包装機でずらしベーコンをパ
ックし、外観及び厚みを調べた。又ガスバリア性はモコ
ン社OXTRANでフィルムの酸素透過量を測定した。
その結果を表2に示す。
方式で作った。得られたフィルムの厚みは全て80μm
であった。使用した樹脂と記号は下記の通りである。 ・Ny1:6ナイロン 宇部興産製 UBEナイロン1
030B ・Ny2:6−12ナイロン 宇部興産製 UBEナイ
ロン7024B ・EVOH1:クラレ製 エバールEP- S105 ヤ
ング率 120Kg/mm2 ・EVOH2:クラレ製 エバールEP- E105 ヤ
ング率 150Kg/mm2 ・接着性樹脂:三井石油化学工業製 アドマーVF60
0 ・ION1:三井デュポンポリケミカル製 ハイミラン
H1601 ・ION2:三井デュポンポリケミカル製 ハイミラン
AM7908−2 ・EVA1:三井デュポンポリケミカル製 エバフレッ
クスP2505C ・EVA2:三井デュポンポリケミカル製 エバフレッ
クスP1403C ・LLDPE:住友化学工業製 スミカセンL F10
1−1 得られたフィルムを実際に包装機でずらしベーコンをパ
ックし、外観及び厚みを調べた。又ガスバリア性はモコ
ン社OXTRANでフィルムの酸素透過量を測定した。
その結果を表2に示す。
【0011】 表 1 層構成及び厚み(μm) 1 2 3 4 5 6 実施例 1 Ny1(8) EVOH1(8) 接(8) ION1(8) EVA1(48) − 2 Ny2(8) EVOH2(8) 接(8) ION1(8) EVA2(48) − 3 EVOH1(8) 接(8) Ny1(8) 接(8) ION1(8) EVA1(40) 4 Ny2(6) EVOH2(6) Ny2(6) 接(8) ION2(8) EVA2(46) 比較例 1 EVOH2(8) 接(8) ION2(8) EVA1(56) − − 2 Ny1(8) 接(8) ION2(8) EVA1(56) − − 3 Ny1(8) EVOH2(8) Ny1(8) 接(8) LLLPE(48) − 4 Ny1(15) EVOH1(8) Ny2(15) 接(8) ION2(10) EVA1(44) ただし接は接着性樹脂のこと。
【0012】 表 2 密着性 シワ 穴あき ガスバリア性 耐ピンホ―ル性 実施例 1 ○ ○ ○ ○ ○ 2 ○ ○ ○ ○ ○ 3 ○ ○ ○ ○ △ 4 ○ ○ ○ ○ ○ 比較例 1 ○ × × ○ × 2 ○ △ × × ○ 3 × × ○ ○ △ 4 △ △ ○ ○ ○
【0013】ただし 密着性:○ 内容物の形状を保持し隙間なく密着 △ 内容物のコーナー部が少し変形し少し隙間あり × 内容物の形状は大きく変形している。 シワ:○ 包装体にほとんどシワが見られない △ 包装体に少しシワが見られる × 包装体に大きなシワが多数見られる 穴あき:○ シール部内側の厚みが25μm以上ある △ シール部内側の厚みが15μm以下であるが穴あき
無し × シール部内側に穴あきが見られる ガスバリア性: ○ 酸素透過量(23℃×65%RH)が10cc/m2・D 以下で
ある △ 酸素透過量(23℃×65%RH)が20cc/m2・D 以下で
ある × 酸素透過量(23℃×65%RH)が20cc/m2・D 以上で
ある 耐ピンホール性: 包装体20個をダンボール箱に入れ1m高さよりコンク
リート 面にダンボール箱の3面について各10回ずつ落下させ
る ○ 破袋が0個である △ 破袋が1〜4個である × 破袋が5個以上である
無し × シール部内側に穴あきが見られる ガスバリア性: ○ 酸素透過量(23℃×65%RH)が10cc/m2・D 以下で
ある △ 酸素透過量(23℃×65%RH)が20cc/m2・D 以下で
ある × 酸素透過量(23℃×65%RH)が20cc/m2・D 以上で
ある 耐ピンホール性: 包装体20個をダンボール箱に入れ1m高さよりコンク
リート 面にダンボール箱の3面について各10回ずつ落下させ
る ○ 破袋が0個である △ 破袋が1〜4個である × 破袋が5個以上である
【0014】
【発明の効果】本発明の軟質多層フィルムは酸素ガスバ
リア性、シール性、柔軟性、密着性に優れ且つ従来のP
VC/PVDC系のフィルム以外は包装が難しいとされ
た方式でも問題なく包装が可能となった。さらにハロゲ
ン系の樹脂を使用しておらず、最近の環境問題にも適応
できるスキンパック用包装材である。
リア性、シール性、柔軟性、密着性に優れ且つ従来のP
VC/PVDC系のフィルム以外は包装が難しいとされ
た方式でも問題なく包装が可能となった。さらにハロゲ
ン系の樹脂を使用しておらず、最近の環境問題にも適応
できるスキンパック用包装材である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00
Claims (8)
- 【請求項1】ナイロン層(A)、ガスバリア層(B)、
接着層(C)、アイオノマー層(D)、酢酸ビニル含有
率が10%以上であるエチレン−酢酸ビニル共重合体層
(E)の層を少なくとも含む軟質多層フィルムであっ
て、層構成が(A)−(B)−(C)−(D)−
(E)、(A)−(C)−(B)−(C)−(D)−
(E)、(B)−(A)−(C)−(D)−(E)、
(B)−(C)−(A)−(C)−(D)−(E)、又
は(A)−(B)−(A)−(C)−(D)−(E)の
いずれかであり、ナイロン層(A)とガスバリア層
(B)の合計厚みが、フィルム全体の厚みの30%以下
である軟質多層フィルム - 【請求項2】 ガスバリア層(B)がエチレン−ビニル
アルコール共重合体である請求項1記載の軟質多層フィ
ルム。 - 【請求項3】 エチレン−ビニルアルコール共重合体
が、融点(DSC法)165℃以下でヤング率が20
℃、65%RHの条件下で130Kg/mm2 以下の特
性を有する請求項2記載の軟質多層フィルム。 - 【請求項4】 ナイロン層(A)が、6ナイロン、6・
66ナイロン又は6・12ナイロンある請求項1、2又
は3記載の軟質多層フィルム。 - 【請求項5】 ガスバリア層(B)がエチレン−ビニル
アルコール共重合体で、ナイロン層(A)の融点(DS
C法)Tnがエチレン−ビニルアルコール共重合体の融
点(DSC法)Teと20℃<Tn−Te<100℃の
関係式を満足する請求項1、2、3又は4記載の軟質多
層フィルム。 - 【請求項6】 エチレン−酢酸ビニル共重合体層(E)
の酢酸ビニル含有率が15%〜25%である請求項1、
2、3、4又は5記載の軟質多層フィルム。 - 【請求項7】 アイオノマー層(D)が、エチレン−メ
タクリル酸−エステル系モノマーの三元共重合体をベー
スとするアイオノマーである請求項1、2、3、4、5
又は6記載の軟質多層フィルム。 - 【請求項8】 共押出方式で製造される請求項1、2、
3、4、5、6又は7記載の軟質多層フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06121535A JP3085626B2 (ja) | 1994-06-02 | 1994-06-02 | 軟質多層フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06121535A JP3085626B2 (ja) | 1994-06-02 | 1994-06-02 | 軟質多層フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07323508A JPH07323508A (ja) | 1995-12-12 |
JP3085626B2 true JP3085626B2 (ja) | 2000-09-11 |
Family
ID=14813655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06121535A Expired - Fee Related JP3085626B2 (ja) | 1994-06-02 | 1994-06-02 | 軟質多層フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3085626B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019181942A1 (ja) | 2018-03-20 | 2019-09-26 | 三井・ダウ ポリケミカル株式会社 | スキンパック用組成物、スキンパック用シーラント、及びスキンパック用包装体 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2386411A1 (en) | 2010-05-03 | 2011-11-16 | Cryovac, Inc. | Multilayer barrier film for VSP packaging, method of packaging and packages obtained therewith |
US20160023445A1 (en) * | 2013-03-08 | 2016-01-28 | Bilcare Limited | A multi-layer polymeric film |
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1994
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