JP3085219B2 - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents
内燃機関のバルブタイミング制御装置Info
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- JP3085219B2 JP3085219B2 JP31982296A JP31982296A JP3085219B2 JP 3085219 B2 JP3085219 B2 JP 3085219B2 JP 31982296 A JP31982296 A JP 31982296A JP 31982296 A JP31982296 A JP 31982296A JP 3085219 B2 JP3085219 B2 JP 3085219B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関に設けられ
た吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方のバルブ
タイミングを可変とする内燃機関のバルブタイミング制
御装置に係り、詳しくは、液圧により制御され、ベーン
体とそのハウジングとの相対回転を規制する機構を有す
るベーン式のバルブタイミング可変機構を備えた装置の
改良に関する。
た吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方のバルブ
タイミングを可変とする内燃機関のバルブタイミング制
御装置に係り、詳しくは、液圧により制御され、ベーン
体とそのハウジングとの相対回転を規制する機構を有す
るベーン式のバルブタイミング可変機構を備えた装置の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の吸気バルブ又は排
気バルブのバルブタイミングを変更可能とする装置が種
々提案されており、特にこうしたベーン式のバルブタイ
ミング可変機構(以下、「VVT」という)を備えた装
置としては、例えば実開平2−50105号公報等に記
載されたものが知られている。
気バルブのバルブタイミングを変更可能とする装置が種
々提案されており、特にこうしたベーン式のバルブタイ
ミング可変機構(以下、「VVT」という)を備えた装
置としては、例えば実開平2−50105号公報等に記
載されたものが知られている。
【0003】図6に示すように、この公報記載のVVT
81は、始動位置において機関出力軸に駆動連結された
タイミングプーリ82に対するカムシャフト91に連結
されたベーン体(羽根車)83の相対回転を規制するた
めのロックピン84を備える。プーリ82の径方向に形
成されたガイド溝85に収容されたロックピン84は、
スプリング86の付勢力により羽根車83の中心へ向か
って付勢される。羽根車83に形成された穴87にロッ
クピン84が係合することにより、羽根車83の相対回
転が規制される。機関の始動時には油圧によりロックピ
ン84の係合が解除され、プーリ82に対する羽根車8
3の相対回転が許容される。羽根88の両側には第1及
び第2の油圧室89,90が形成されている。
81は、始動位置において機関出力軸に駆動連結された
タイミングプーリ82に対するカムシャフト91に連結
されたベーン体(羽根車)83の相対回転を規制するた
めのロックピン84を備える。プーリ82の径方向に形
成されたガイド溝85に収容されたロックピン84は、
スプリング86の付勢力により羽根車83の中心へ向か
って付勢される。羽根車83に形成された穴87にロッ
クピン84が係合することにより、羽根車83の相対回
転が規制される。機関の始動時には油圧によりロックピ
ン84の係合が解除され、プーリ82に対する羽根車8
3の相対回転が許容される。羽根88の両側には第1及
び第2の油圧室89,90が形成されている。
【0004】一般に、機関出力軸の回転に伴い、羽根車
83及びプーリ82は矢印の方向(右回転方向)に回転
する。このとき、例えば、第1の油圧室89に油圧が供
給されることにより、羽根車83はプーリ82に対して
同矢印の方向へ相対的に回転する。従って、カムシャフ
ト91の回転位相が進角される。これに対して、第2の
油圧室90に油圧が供給される場合には、羽根車83は
プーリ82に対して矢印とは反対の方向へ相対的に回転
する。従って、カムシャフト91の回転位相が遅角され
る。このように、機関出力軸と駆動連結されたプーリ8
2に対するカムシャフト91の回転位相が変更されるこ
とにより、同カムシャフト91により駆動されるバルブ
のバルブタイミングが変更される。
83及びプーリ82は矢印の方向(右回転方向)に回転
する。このとき、例えば、第1の油圧室89に油圧が供
給されることにより、羽根車83はプーリ82に対して
同矢印の方向へ相対的に回転する。従って、カムシャフ
ト91の回転位相が進角される。これに対して、第2の
油圧室90に油圧が供給される場合には、羽根車83は
プーリ82に対して矢印とは反対の方向へ相対的に回転
する。従って、カムシャフト91の回転位相が遅角され
る。このように、機関出力軸と駆動連結されたプーリ8
2に対するカムシャフト91の回転位相が変更されるこ
とにより、同カムシャフト91により駆動されるバルブ
のバルブタイミングが変更される。
【0005】一方、羽根車の相対回転を規制するための
構成としては上述したような機構の他にも、図7及び図
8に示すような構成を有するVVTが考えられる。図7
に示すように、VVT94は、基本的に、カムシャフト
95の先端に設けられた羽根車(ベーン体)96と、同
羽根車96の外周に形成された複数の羽根(ベーン)9
7と、羽根車96に対して相対的に回転可能なハウジン
グ98と、羽根97の1つに設けられ、始動位置におい
て羽根車96のハウジング98に対する相対回転を規制
するロックピン99とを備えて構成される。
構成としては上述したような機構の他にも、図7及び図
8に示すような構成を有するVVTが考えられる。図7
に示すように、VVT94は、基本的に、カムシャフト
95の先端に設けられた羽根車(ベーン体)96と、同
羽根車96の外周に形成された複数の羽根(ベーン)9
7と、羽根車96に対して相対的に回転可能なハウジン
グ98と、羽根97の1つに設けられ、始動位置におい
て羽根車96のハウジング98に対する相対回転を規制
するロックピン99とを備えて構成される。
【0006】図8は、図7の8−8線に沿った断面図で
ある。図8に示すように、ロックピン99は、羽根車9
6に形成されたガイド孔100に収容されるとともに、
スプリング101により図面下方向へ付勢されている。
また、ロックピン99はカバー102とプーリ103と
の間において図面上下方向へ移動可能である。同図に示
す始動位置にあっては、ロックピン99が側板104に
形成された係止穴105に係合することにより、ハウジ
ング98に対する羽根車96の相対回転が規制される。
ある。図8に示すように、ロックピン99は、羽根車9
6に形成されたガイド孔100に収容されるとともに、
スプリング101により図面下方向へ付勢されている。
また、ロックピン99はカバー102とプーリ103と
の間において図面上下方向へ移動可能である。同図に示
す始動位置にあっては、ロックピン99が側板104に
形成された係止穴105に係合することにより、ハウジ
ング98に対する羽根車96の相対回転が規制される。
【0007】また、羽根97の両側にはそれぞれ、第1
及び第2の油圧室106,107が形成されている。上
記ロックピン99は、羽根97に形成された油路10
8,109を通じて第1及び第2の油圧室106,10
7の何れか一方に所定値以上の油圧が供給されることに
より、スプリング101の付勢力に抗して図面上方へ移
動する。これにより、羽根車96がハウジング98に対
して相対的に回転可能となる。このように、第1及び第
2の油圧室106,107の何れか一方に所定値以上の
油圧が供給されるVVT94における始動時以外では、
ロックピン99の係合は解除された状態が保たれる。
及び第2の油圧室106,107が形成されている。上
記ロックピン99は、羽根97に形成された油路10
8,109を通じて第1及び第2の油圧室106,10
7の何れか一方に所定値以上の油圧が供給されることに
より、スプリング101の付勢力に抗して図面上方へ移
動する。これにより、羽根車96がハウジング98に対
して相対的に回転可能となる。このように、第1及び第
2の油圧室106,107の何れか一方に所定値以上の
油圧が供給されるVVT94における始動時以外では、
ロックピン99の係合は解除された状態が保たれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】こうしたVVTにあっ
ては通常、機関の停止時には、第1及び第2の油圧室1
06,107内の油がオイルパンへ流出している。従っ
て、第1及び第2の油圧室106,107に油が供給さ
れていない機関の始動時には、図7及び図8に示す始動
位置に羽根車96を保持するために、先ず第2の油圧室
107に油が供給される。そして、ロックピン99に加
わる油圧が所定値まで上昇することにより、ロックピン
99の係合が解除される。
ては通常、機関の停止時には、第1及び第2の油圧室1
06,107内の油がオイルパンへ流出している。従っ
て、第1及び第2の油圧室106,107に油が供給さ
れていない機関の始動時には、図7及び図8に示す始動
位置に羽根車96を保持するために、先ず第2の油圧室
107に油が供給される。そして、ロックピン99に加
わる油圧が所定値まで上昇することにより、ロックピン
99の係合が解除される。
【0009】ところで、機関の始動直後には第2の油圧
室107のほとんどの部分が空気で満たされており、第
2の油圧室107に油が供給されることにより、同油圧
室107は空気及び油が混在した状態となる。そして、
この油中に混入した気泡により、第2の油圧室107内
の圧力が局所的に高くなることがある。従って、油路1
09を通じてこの局所的に高くなった圧力がロックピン
99に加わる場合には、上記ロックピン99の係合が不
用意に解除されるおそれがある。しかもこのとき、第2
の油圧室107は油で満たされていないため、羽根車9
6はハウジング98に対して相対回転し得る状態にあ
る。このため、カムシャフト95のトルク変動によっ
て、羽根車96がその回転方向に振動するようなことが
あると、羽根97とハウジング98の突条110とが互
いに当接し、打音が発生することがある。
室107のほとんどの部分が空気で満たされており、第
2の油圧室107に油が供給されることにより、同油圧
室107は空気及び油が混在した状態となる。そして、
この油中に混入した気泡により、第2の油圧室107内
の圧力が局所的に高くなることがある。従って、油路1
09を通じてこの局所的に高くなった圧力がロックピン
99に加わる場合には、上記ロックピン99の係合が不
用意に解除されるおそれがある。しかもこのとき、第2
の油圧室107は油で満たされていないため、羽根車9
6はハウジング98に対して相対回転し得る状態にあ
る。このため、カムシャフト95のトルク変動によっ
て、羽根車96がその回転方向に振動するようなことが
あると、羽根97とハウジング98の突条110とが互
いに当接し、打音が発生することがある。
【0010】本発明は前述した実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、こうしたロックピンを備え、液
圧により制御される内燃機関のバルブタイミング制御装
置において、機関の始動時等における同機構の誤作動を
防止することにある。
のであり、その目的は、こうしたロックピンを備え、液
圧により制御される内燃機関のバルブタイミング制御装
置において、機関の始動時等における同機構の誤作動を
防止することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、同一の回転軸心を有し
て内燃機関の出力軸及び同機関のバルブを開閉駆動する
カムシャフトの一方及び他方に連結された第1及び第2
の回転体を備えるとともに、第1の回転体に形成された
凹部を第2の回転体に形成されたベーンにて区画するこ
とにより同ベーンの両側に第1及び第2の液圧室を形成
し、該形成した液圧室に対する液圧制御に基づき第1及
び第2の回転体を相対回転させて機関出力軸とカムシャ
フトとの相対回転位相を変更し、バルブの開閉タイミン
グを可変制御する内燃機関のバルブタイミング制御装置
において、付勢手段による付勢力に基づき第1及び第2
の回転体を所定の回転位相に係止するロック手段と、第
1及び第2の液圧室にそれぞれ対応して、付勢手段によ
る付勢力に抗してロック手段による係止を解除するため
の液圧を同ロック手段に付与する第1及び第2の液圧供
給通路とを備え、機関始動時には第1及び第2の液圧室
の何れか一方のみに作動液を供給するとともに、第1及
び第2の液圧供給通路のうち該作動液が供給される一方
の液圧室に対応した液圧供給通路を閉鎖することを趣旨
とする。
めに、請求項1に記載の発明は、同一の回転軸心を有し
て内燃機関の出力軸及び同機関のバルブを開閉駆動する
カムシャフトの一方及び他方に連結された第1及び第2
の回転体を備えるとともに、第1の回転体に形成された
凹部を第2の回転体に形成されたベーンにて区画するこ
とにより同ベーンの両側に第1及び第2の液圧室を形成
し、該形成した液圧室に対する液圧制御に基づき第1及
び第2の回転体を相対回転させて機関出力軸とカムシャ
フトとの相対回転位相を変更し、バルブの開閉タイミン
グを可変制御する内燃機関のバルブタイミング制御装置
において、付勢手段による付勢力に基づき第1及び第2
の回転体を所定の回転位相に係止するロック手段と、第
1及び第2の液圧室にそれぞれ対応して、付勢手段によ
る付勢力に抗してロック手段による係止を解除するため
の液圧を同ロック手段に付与する第1及び第2の液圧供
給通路とを備え、機関始動時には第1及び第2の液圧室
の何れか一方のみに作動液を供給するとともに、第1及
び第2の液圧供給通路のうち該作動液が供給される一方
の液圧室に対応した液圧供給通路を閉鎖することを趣旨
とする。
【0012】上記の構成によれば、例えば内燃機関の始
動時等、ロック手段により第1及び第2の回転体間の相
対回転が規制された状態では、それら第1及び第2の回
転体はカムシャフトと一体的に回転される。
動時等、ロック手段により第1及び第2の回転体間の相
対回転が規制された状態では、それら第1及び第2の回
転体はカムシャフトと一体的に回転される。
【0013】第1及び第2の液圧室の何れか一方に液圧
が供給されることにより、ロック手段はその液圧を受け
る。その液圧が所定値以上となることにより、ロック手
段による係止が解除され、第1及び第2の回転体間の相
対回転が許容される。
が供給されることにより、ロック手段はその液圧を受け
る。その液圧が所定値以上となることにより、ロック手
段による係止が解除され、第1及び第2の回転体間の相
対回転が許容される。
【0014】同装置のこうした構成において、機関始動
時等には、一方の液圧室のみに液圧が供給され、該一方
の液圧室とロック手段とを連通する液圧供給通路は閉鎖
される。このため、一方の液圧室に液圧が供給されても
ロック手段による係止状態は保たれる。その後、他方の
液圧室にも液圧が供給されることにより、ロック手段に
よる係止が解除される。
時等には、一方の液圧室のみに液圧が供給され、該一方
の液圧室とロック手段とを連通する液圧供給通路は閉鎖
される。このため、一方の液圧室に液圧が供給されても
ロック手段による係止状態は保たれる。その後、他方の
液圧室にも液圧が供給されることにより、ロック手段に
よる係止が解除される。
【0015】前述のように、機関の始動時等には、第1
及び第2の液圧室は作動液で満たされておらず、そのと
き供給される作動液には気泡が混入する場合がある。即
ち、液圧が安定していない。ところが、同機構によれ
ば、ロック手段はこのような安定しない液圧の影響を受
けることなく、第1及び第2の回転体を係止した状態に
保つ。従って、ロック手段による係止が意図せず解除さ
れるといった事態は確実に防止される。
及び第2の液圧室は作動液で満たされておらず、そのと
き供給される作動液には気泡が混入する場合がある。即
ち、液圧が安定していない。ところが、同機構によれ
ば、ロック手段はこのような安定しない液圧の影響を受
けることなく、第1及び第2の回転体を係止した状態に
保つ。従って、ロック手段による係止が意図せず解除さ
れるといった事態は確実に防止される。
【0016】請求項2に記載の発明は、第1及び第2の
液圧室のうち機関始動時に供給される一方の液圧はカム
シャフトの回転位相を遅角せしめる側の液圧室であり、
遅角せしめる側の液圧室に作動液が満たされた後に他方
の進角せしめる側の液圧室に同作動液が供給されること
を趣旨とする。
液圧室のうち機関始動時に供給される一方の液圧はカム
シャフトの回転位相を遅角せしめる側の液圧室であり、
遅角せしめる側の液圧室に作動液が満たされた後に他方
の進角せしめる側の液圧室に同作動液が供給されること
を趣旨とする。
【0017】上記の構成によれば、機関の始動時には、
はじめに、いわゆる遅角側の液圧室のみに作動液が供給
され、同液圧室が作動液で満たされた後に、進角側の液
圧室に作動液が供給される。そして、この進角側の液圧
室内の液圧が所定値以上となることにより、ロック手段
による係止が解除され、ベーンがカムシャフトの回転位
相を進角せしめる方向に付勢される。ただしこのとき、
遅角側の液圧室は作動液で予め満たされているため、ベ
ーンが凹部と当接することはない。なお通常、第1及び
第2の回転体の、ロック手段により係止される所定の回
転位相は、カムシャフトの回転位相を最遅角せしめる近
傍の位相に選ばれる。
はじめに、いわゆる遅角側の液圧室のみに作動液が供給
され、同液圧室が作動液で満たされた後に、進角側の液
圧室に作動液が供給される。そして、この進角側の液圧
室内の液圧が所定値以上となることにより、ロック手段
による係止が解除され、ベーンがカムシャフトの回転位
相を進角せしめる方向に付勢される。ただしこのとき、
遅角側の液圧室は作動液で予め満たされているため、ベ
ーンが凹部と当接することはない。なお通常、第1及び
第2の回転体の、ロック手段により係止される所定の回
転位相は、カムシャフトの回転位相を最遅角せしめる近
傍の位相に選ばれる。
【0018】請求項3に記載の発明は、閉鎖された液圧
供給通路は、ロック手段による第1及び第2の回転体の
係止解除に伴って開放されることを趣旨とする。上記の
構成によれば、ロック手段による係止が解除された後、
同ロック手段は第1及び第2の液圧供給通路の双方を通
じて第1及び第2の液圧室に対応した液圧を受ける。従
って、機関が停止するまで、即ち両液圧室の液圧が所定
値未満となるまで、ロック手段による係止は解除された
状態に保たれる。
供給通路は、ロック手段による第1及び第2の回転体の
係止解除に伴って開放されることを趣旨とする。上記の
構成によれば、ロック手段による係止が解除された後、
同ロック手段は第1及び第2の液圧供給通路の双方を通
じて第1及び第2の液圧室に対応した液圧を受ける。従
って、機関が停止するまで、即ち両液圧室の液圧が所定
値未満となるまで、ロック手段による係止は解除された
状態に保たれる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る内燃機関の
バルブタイミング制御装置を具体化した一実施形態につ
いて図面を参照して説明する。この実施形態では、内燃
機関としてのガソリンエンジンにおいて、その吸気側カ
ムシャフトに対して設けられたバルブタイミング可変機
構(VVT)を有する装置について例示する。
バルブタイミング制御装置を具体化した一実施形態につ
いて図面を参照して説明する。この実施形態では、内燃
機関としてのガソリンエンジンにおいて、その吸気側カ
ムシャフトに対して設けられたバルブタイミング可変機
構(VVT)を有する装置について例示する。
【0020】図2は吸気側及び排気側カムシャフト1
1,70の配置を示す平面図である。同図において、左
側をカムシャフト11,70の先端側、右側をカムシャ
フト11,70の基端側とする。
1,70の配置を示す平面図である。同図において、左
側をカムシャフト11,70の先端側、右側をカムシャ
フト11,70の基端側とする。
【0021】吸気側及び排気側カムシャフト11,70
はシリンダヘッド14の上面において回転可能に支持さ
れている。両カムシャフト11,70は複数のカム75
を有する。同カム75の下方には吸気バルブ77及び排
気バルブ78が配置されている。VVT12は吸気側カ
ムシャフト11の先端に設けられている。排気側カムシ
ャフト70の先端に設けられた駆動ギア74と、吸気側
カムシャフト11の先端に設けられた被動ギア17とは
互いに噛み合っている。排気側カムシャフト70の基端
にはプーリ71が設けられ、同プーリ71はタイミング
ベルト72を介してクランクシャフト(図示しない)に
連結されている。
はシリンダヘッド14の上面において回転可能に支持さ
れている。両カムシャフト11,70は複数のカム75
を有する。同カム75の下方には吸気バルブ77及び排
気バルブ78が配置されている。VVT12は吸気側カ
ムシャフト11の先端に設けられている。排気側カムシ
ャフト70の先端に設けられた駆動ギア74と、吸気側
カムシャフト11の先端に設けられた被動ギア17とは
互いに噛み合っている。排気側カムシャフト70の基端
にはプーリ71が設けられ、同プーリ71はタイミング
ベルト72を介してクランクシャフト(図示しない)に
連結されている。
【0022】クランクシャフトが回転されることによ
り、その回転力はベルト72を介してプーリ71に伝わ
り、排気側カムシャフト70が回転される。排気側カム
シャフト70の回転力はギア74,17を介して吸気側
カムシャフト11に伝わり、同カムシャフト11が回転
される。このように、両カムシャフト11,70が回転
されることにより、吸気バルブ77及び排気バルブ78
が開閉される。
り、その回転力はベルト72を介してプーリ71に伝わ
り、排気側カムシャフト70が回転される。排気側カム
シャフト70の回転力はギア74,17を介して吸気側
カムシャフト11に伝わり、同カムシャフト11が回転
される。このように、両カムシャフト11,70が回転
されることにより、吸気バルブ77及び排気バルブ78
が開閉される。
【0023】図1は、吸気側カムシャフト(以下、単に
「カムシャフト」という)11の先端に設けられたVV
T12を示す断面図である。同図に示すように、シリン
ダヘッド14の上端部及びベアリングキャップ15は、
カムシャフト11のジャーナル11aを回転可能に支持
する。カムシャフト11の先端面にボルト22により固
定されたベーン体(羽根車)19は、ノックピン(図示
しない)により同シャフト11に対して回り止めされ同
シャフト11と一体的に回転する。羽根車19はその外
周面に複数のベーン(羽根)24を有する。
「カムシャフト」という)11の先端に設けられたVV
T12を示す断面図である。同図に示すように、シリン
ダヘッド14の上端部及びベアリングキャップ15は、
カムシャフト11のジャーナル11aを回転可能に支持
する。カムシャフト11の先端面にボルト22により固
定されたベーン体(羽根車)19は、ノックピン(図示
しない)により同シャフト11に対して回り止めされ同
シャフト11と一体的に回転する。羽根車19はその外
周面に複数のベーン(羽根)24を有する。
【0024】一方、カムシャフト11の先端部を覆うよ
うに、かつカムシャフト11に対して相対回転可能に設
けられた被動ギア17は、その外周に複数の外歯17a
を有する。被動ギア17の先端面に順に取り付けられた
側板18、ハウジング(ハウジング本体)16及びカバ
ー20はいずれもハウジングの一部としてボルト21に
より被動ギア17に固定され、同被動ギア17と一体的
に回転する。また、カバー20はハウジング16及び羽
根車19の先端面を覆っている。ハウジング16は羽根
車19を内包するように設けられ、その内周面に複数の
突条25を有する。
うに、かつカムシャフト11に対して相対回転可能に設
けられた被動ギア17は、その外周に複数の外歯17a
を有する。被動ギア17の先端面に順に取り付けられた
側板18、ハウジング(ハウジング本体)16及びカバ
ー20はいずれもハウジングの一部としてボルト21に
より被動ギア17に固定され、同被動ギア17と一体的
に回転する。また、カバー20はハウジング16及び羽
根車19の先端面を覆っている。ハウジング16は羽根
車19を内包するように設けられ、その内周面に複数の
突条25を有する。
【0025】羽根24の1つは、カムシャフト11の軸
方向に沿って延びる貫通孔32を有する。貫通孔32内
において移動可能に収容されたロックピン33は、その
内部に収容孔33aを有する。この収容孔33a内に設
けられたスプリング35は、同ピン33を側板18に形
成された係止穴34へ向かって付勢する。ロックピン3
3が係止穴34に係合することにより、同羽根車19の
位置が固定される。これにより、ハウジング16に対す
る羽根車19の相対回転が規制され、カムシャフト11
と被動ギア17とが一体的に回転する。
方向に沿って延びる貫通孔32を有する。貫通孔32内
において移動可能に収容されたロックピン33は、その
内部に収容孔33aを有する。この収容孔33a内に設
けられたスプリング35は、同ピン33を側板18に形
成された係止穴34へ向かって付勢する。ロックピン3
3が係止穴34に係合することにより、同羽根車19の
位置が固定される。これにより、ハウジング16に対す
る羽根車19の相対回転が規制され、カムシャフト11
と被動ギア17とが一体的に回転する。
【0026】また、羽根車19はその先端面に形成され
た油溝36を有する。同溝36はカバー20に形成され
た長穴37と、貫通孔32とを連通する。油溝36及び
長穴37は、貫通孔32の内部においてロックピン33
よりも先端側にある空気或いは油を外部に排出する機能
を有する。
た油溝36を有する。同溝36はカバー20に形成され
た長穴37と、貫通孔32とを連通する。油溝36及び
長穴37は、貫通孔32の内部においてロックピン33
よりも先端側にある空気或いは油を外部に排出する機能
を有する。
【0027】図3は図1の3−3線に沿った断面を示
す。図3に示すように、羽根車19は、その中央部に位
置する円筒状のボス23と、同ボス23を中心に例えば
90°毎の等間隔をもって形成された4つの羽根24と
を備える。ここで、前記図1に示す羽根車19及びその
関連部分の図は、この図3の1−1線に沿った断面図と
して描かれている。
す。図3に示すように、羽根車19は、その中央部に位
置する円筒状のボス23と、同ボス23を中心に例えば
90°毎の等間隔をもって形成された4つの羽根24と
を備える。ここで、前記図1に示す羽根車19及びその
関連部分の図は、この図3の1−1線に沿った断面図と
して描かれている。
【0028】一方、ハウジング16は、その内周面にお
いて、上記羽根24同様、互いに等間隔をもって配置さ
れた4つの突条25を有する。各突条25の間にそれぞ
れ形成された凹部26は各羽根24を収容する。各羽根
24の外周面は各凹部26の内周面に接し、各突条25
の先端面はボス23の外周面に接している。各凹部26
が羽根24により区画されることによって、回転方向に
おける各羽根24の両側にはそれぞれ第1及び第2の油
圧室30,31が形成される。
いて、上記羽根24同様、互いに等間隔をもって配置さ
れた4つの突条25を有する。各突条25の間にそれぞ
れ形成された凹部26は各羽根24を収容する。各羽根
24の外周面は各凹部26の内周面に接し、各突条25
の先端面はボス23の外周面に接している。各凹部26
が羽根24により区画されることによって、回転方向に
おける各羽根24の両側にはそれぞれ第1及び第2の油
圧室30,31が形成される。
【0029】被動ギア17の回転方向(図3において矢
印で示す)と逆方向(以下、この方向を「遅角方向」と
定義する)の側に位置する第1の油圧室30には、バル
ブタイミングを進める際に油が供給される。回転方向と
同方向(以下、この方向を「進角方向」と定義する)の
側に位置する第2の油圧室31には、バルブタイミング
を遅らせる際に油が供給される。
印で示す)と逆方向(以下、この方向を「遅角方向」と
定義する)の側に位置する第1の油圧室30には、バル
ブタイミングを進める際に油が供給される。回転方向と
同方向(以下、この方向を「進角方向」と定義する)の
側に位置する第2の油圧室31には、バルブタイミング
を遅らせる際に油が供給される。
【0030】また、各羽根24及び各突条25はその先
端にそれぞれ溝27,40を有する。各羽根24の溝2
7内には、シールプレート28と、同プレート28を付
勢する板バネ29とが配設されている。同様に、各突条
25の溝40内には、シールプレート41と、同プレー
ト41を付勢する板バネ42とが配設されている。
端にそれぞれ溝27,40を有する。各羽根24の溝2
7内には、シールプレート28と、同プレート28を付
勢する板バネ29とが配設されている。同様に、各突条
25の溝40内には、シールプレート41と、同プレー
ト41を付勢する板バネ42とが配設されている。
【0031】次に、図1に基づき各第1の油圧室30及
び各第2の油圧室31に対して油の給排を行うための油
給排構造について説明する。シリンダヘッド14は、そ
の内部に形成された第1の油路38、第2の油路39を
有する。第1の油路38は、カムシャフト11の全周に
形成された油溝44、ジャーナル11aの内部に形成さ
れた油孔45を介して、カムシャフト11の内部に形成
された油通路46に通じている。同油通路46の先端側
は、環状空間47に開口する。ボス23の内部におい
て、放射状に形成された4つの油孔48は、環状空間4
7と各第1の油圧室30とを連通し、環状空間47内に
供給された油を各第1の油圧室30に供給する。
び各第2の油圧室31に対して油の給排を行うための油
給排構造について説明する。シリンダヘッド14は、そ
の内部に形成された第1の油路38、第2の油路39を
有する。第1の油路38は、カムシャフト11の全周に
形成された油溝44、ジャーナル11aの内部に形成さ
れた油孔45を介して、カムシャフト11の内部に形成
された油通路46に通じている。同油通路46の先端側
は、環状空間47に開口する。ボス23の内部におい
て、放射状に形成された4つの油孔48は、環状空間4
7と各第1の油圧室30とを連通し、環状空間47内に
供給された油を各第1の油圧室30に供給する。
【0032】第2の油路39は、カムシャフト11の全
周に形成された油溝50に通じている。カムシャフト1
1内に形成された油孔56、油通路57、油孔53及び
被動ギア17に形成された油溝58は、この油溝50
と、側板18に形成された環状の油溝51とを連通す
る。側板18は、図1及び図3に示すように各突条25
の側面近傍にて開口する4つの油孔52を有する。各油
孔52は、油溝51と各第2の油圧室31とを連通し、
同油圧室31内に油溝51内の油を供給する。
周に形成された油溝50に通じている。カムシャフト1
1内に形成された油孔56、油通路57、油孔53及び
被動ギア17に形成された油溝58は、この油溝50
と、側板18に形成された環状の油溝51とを連通す
る。側板18は、図1及び図3に示すように各突条25
の側面近傍にて開口する4つの油孔52を有する。各油
孔52は、油溝51と各第2の油圧室31とを連通し、
同油圧室31内に油溝51内の油を供給する。
【0033】第1の油路38、油溝44、油孔45、油
通路46、環状空間47及び各油孔48は、各第1の油
圧室30に油を供給するための油路P1を構成する。第
2の油路39、油溝50、油孔56、油通路57、油孔
53、油溝58、油溝51及び各油孔52は、各第2の
油圧室31に油を供給するための油路P2を構成する。
図示しない電子制御装置(ECU)は、これら油路P
1,P2を通じて第1及び第2の油圧室30,31へ供
給される油圧を制御する。
通路46、環状空間47及び各油孔48は、各第1の油
圧室30に油を供給するための油路P1を構成する。第
2の油路39、油溝50、油孔56、油通路57、油孔
53、油溝58、油溝51及び各油孔52は、各第2の
油圧室31に油を供給するための油路P2を構成する。
図示しない電子制御装置(ECU)は、これら油路P
1,P2を通じて第1及び第2の油圧室30,31へ供
給される油圧を制御する。
【0034】一方、ロックピン33の図面右方には、第
1の油空間43が形成されている。この第1の油空間4
3は油路54及び油溝55(図4に示す)を介して第1
の油圧室30に連通しており、第1の油圧室30に供給
された油圧が第1の油空間43にも供給される。また、
貫通孔32において、ロックピン33と羽根24との間
には環状の第2の油空間13が形成されている。この第
2の油空間13は油路59(図4に示す)を介して第2
の油圧室31と連通可能であり、第2の油圧室30に供
給された油圧は第2の油空間13にも供給可能となって
いる。
1の油空間43が形成されている。この第1の油空間4
3は油路54及び油溝55(図4に示す)を介して第1
の油圧室30に連通しており、第1の油圧室30に供給
された油圧が第1の油空間43にも供給される。また、
貫通孔32において、ロックピン33と羽根24との間
には環状の第2の油空間13が形成されている。この第
2の油空間13は油路59(図4に示す)を介して第2
の油圧室31と連通可能であり、第2の油圧室30に供
給された油圧は第2の油空間13にも供給可能となって
いる。
【0035】ロックピン33及び同ロックピン33と関
連する部材について更に詳細に説明する。図4は図3の
4−4線に沿った断面図である。図4(a)はロックピ
ン33が係止穴34に係合している状態を示し、図4
(b)はロックピン33の係合が解除された状態を示
す。
連する部材について更に詳細に説明する。図4は図3の
4−4線に沿った断面図である。図4(a)はロックピ
ン33が係止穴34に係合している状態を示し、図4
(b)はロックピン33の係合が解除された状態を示
す。
【0036】図4(a),(b)に示すように、略円錐
状をなす第1の油空間43はロックピン33の位置に関
わらず油路54及び油溝55を通じて第1の油圧室30
と常に連通している。このため、第1の油圧室30から
第1の油空間43への油圧の供給が常に可能となってい
る。即ち、油路54及び油溝55を通じて第1の油空間
43に供給される油圧が所定値以上となることにより、
ロックピン33は係止穴34から外れ、スプリング35
の付勢力に抗して図4(b)に示す位置まで上動し、ロ
ックピン33の係合は解除される。このように、ロック
ピン33の係合が解除された状態で、ハウジング16及
び羽根車19間の相対回転が許容され、第1及び第2の
油圧室30,31に供給される油圧に対応して、ハウジ
ング16に対する羽根車19の回転位相が変更される。
状をなす第1の油空間43はロックピン33の位置に関
わらず油路54及び油溝55を通じて第1の油圧室30
と常に連通している。このため、第1の油圧室30から
第1の油空間43への油圧の供給が常に可能となってい
る。即ち、油路54及び油溝55を通じて第1の油空間
43に供給される油圧が所定値以上となることにより、
ロックピン33は係止穴34から外れ、スプリング35
の付勢力に抗して図4(b)に示す位置まで上動し、ロ
ックピン33の係合は解除される。このように、ロック
ピン33の係合が解除された状態で、ハウジング16及
び羽根車19間の相対回転が許容され、第1及び第2の
油圧室30,31に供給される油圧に対応して、ハウジ
ング16に対する羽根車19の回転位相が変更される。
【0037】一方、図4に示すようにロックピン33が
係止穴34に係合されている状態では、第2の油空間1
3は第2の油圧室31から遮断されている。これはロッ
クピン33の上部により油路59が閉塞されているため
であり、このとき、第2の油圧室31から第2の油空間
13への油圧の供給は行われない。この第2の油空間1
3は、図4(b)に示すように、ロックピン33の係合
が解除されているときにのみ、油路59を介して第2の
油圧室31と連通され、第2の油圧室31から油路59
を介して油圧の供給が行われる。因みに、この係合が解
除された状態では、ロックピン33は第1及び第2の油
空間43,13の何れからも油圧が供給されるようにな
る。このため、一旦ロックピン33が上動した後には、
第1及び第2の油圧室30,31の双方の油圧が所定値
未満となるまで、即ちエンジンが停止するまで、該係合
が解除された状態は保持される。
係止穴34に係合されている状態では、第2の油空間1
3は第2の油圧室31から遮断されている。これはロッ
クピン33の上部により油路59が閉塞されているため
であり、このとき、第2の油圧室31から第2の油空間
13への油圧の供給は行われない。この第2の油空間1
3は、図4(b)に示すように、ロックピン33の係合
が解除されているときにのみ、油路59を介して第2の
油圧室31と連通され、第2の油圧室31から油路59
を介して油圧の供給が行われる。因みに、この係合が解
除された状態では、ロックピン33は第1及び第2の油
空間43,13の何れからも油圧が供給されるようにな
る。このため、一旦ロックピン33が上動した後には、
第1及び第2の油圧室30,31の双方の油圧が所定値
未満となるまで、即ちエンジンが停止するまで、該係合
が解除された状態は保持される。
【0038】以上のように構成される本実施形態のバル
ブタイミング制御装置の作用及び効果について以下に説
明する。上記VVT12において、エンジンの停止時に
は、第1及び第2の油圧室30,31内に油が供給され
ておらず、両油圧室30,31のほとんどの部分は空気
で満たされている。従って、スプリング35により付勢
されたロックピン33は係止穴34に係合し、ハウジン
グ16に対する羽根車19の相対回転が規制され、図3
に示す初期位置に羽根車19が固定される。これによ
り、エンジンの始動時における羽根車19のがたつきが
防止される。
ブタイミング制御装置の作用及び効果について以下に説
明する。上記VVT12において、エンジンの停止時に
は、第1及び第2の油圧室30,31内に油が供給され
ておらず、両油圧室30,31のほとんどの部分は空気
で満たされている。従って、スプリング35により付勢
されたロックピン33は係止穴34に係合し、ハウジン
グ16に対する羽根車19の相対回転が規制され、図3
に示す初期位置に羽根車19が固定される。これによ
り、エンジンの始動時における羽根車19のがたつきが
防止される。
【0039】一方、エンジンの始動時には、先ず第2の
油圧室31に油圧が供給される。このとき、油に気泡が
混入していることがあり、その場合には、気泡により第
2の油圧室31内の油圧は不安定な状態となる。即ち、
局所的に油圧が高い箇所や低い箇所が存在する。しかし
ながら、このとき油路59が閉塞されているため、第2
の油圧室31の油圧が第2の油空間13(図4)へ供給
されることはない。従って、ロックピン33は第2の油
圧室31の油圧の影響を受けることはなく、ロックピン
33の係合は確実に保持される。なお、このように油に
気泡が混入した場合でも、その気泡は数秒後には放出さ
れるため、第2の油圧室31も数秒後には油で満たされ
る。
油圧室31に油圧が供給される。このとき、油に気泡が
混入していることがあり、その場合には、気泡により第
2の油圧室31内の油圧は不安定な状態となる。即ち、
局所的に油圧が高い箇所や低い箇所が存在する。しかし
ながら、このとき油路59が閉塞されているため、第2
の油圧室31の油圧が第2の油空間13(図4)へ供給
されることはない。従って、ロックピン33は第2の油
圧室31の油圧の影響を受けることはなく、ロックピン
33の係合は確実に保持される。なお、このように油に
気泡が混入した場合でも、その気泡は数秒後には放出さ
れるため、第2の油圧室31も数秒後には油で満たされ
る。
【0040】またこのとき、油圧制御を行うECU(図
示しない)は、第2の油圧室31が油で完全に満たされ
るまでの所定期間、第1の油圧室30への油圧の供給制
御を行わない。また、第2の油圧室31が油で満たされ
た後であっても、ECUは車輌が停止している限り、エ
ンジン回転速度に関わらず、第1の油圧室30への油圧
の供給を行わない。従って、カムシャフト11のトルク
変動によって第2の油圧室31内の油圧が変動しても、
ロックピン33はその油圧変動の影響を受けることなく
係合された状態に保持される。即ち、ECUのこうした
制御によって、ロックピン33のがたつき等も確実に防
止されるようになる。そしてこの状態においては、ハウ
ジング16及び羽根車19はカムシャフト11と一体的
に回転される。
示しない)は、第2の油圧室31が油で完全に満たされ
るまでの所定期間、第1の油圧室30への油圧の供給制
御を行わない。また、第2の油圧室31が油で満たされ
た後であっても、ECUは車輌が停止している限り、エ
ンジン回転速度に関わらず、第1の油圧室30への油圧
の供給を行わない。従って、カムシャフト11のトルク
変動によって第2の油圧室31内の油圧が変動しても、
ロックピン33はその油圧変動の影響を受けることなく
係合された状態に保持される。即ち、ECUのこうした
制御によって、ロックピン33のがたつき等も確実に防
止されるようになる。そしてこの状態においては、ハウ
ジング16及び羽根車19はカムシャフト11と一体的
に回転される。
【0041】第2の油圧室31が油で満たされた後は、
第1の油圧室30への油圧供給が開始され、その油圧が
所定値以上となることにより、前述したように、ロック
ピン33の係合が解除される。そして、この結果、ハウ
ジング16及び羽根車19間の相対回転が許容される。
このとき、羽根24は第2の油圧室31の側へ付勢され
るが、同第2の油圧室31は油で満たされているため、
羽根24が突条25の側面に直接的に当接することはな
い。即ち、羽根24の移動による打音の発生を抑制する
ことができる。
第1の油圧室30への油圧供給が開始され、その油圧が
所定値以上となることにより、前述したように、ロック
ピン33の係合が解除される。そして、この結果、ハウ
ジング16及び羽根車19間の相対回転が許容される。
このとき、羽根24は第2の油圧室31の側へ付勢され
るが、同第2の油圧室31は油で満たされているため、
羽根24が突条25の側面に直接的に当接することはな
い。即ち、羽根24の移動による打音の発生を抑制する
ことができる。
【0042】また、こうしてロックピン33の係合が解
除された後は、上記第1及び第2の油圧室30,31の
双方からそれぞれ油路54及び油溝55を介して、或い
は油路59を介して第1の油空間43及び第2の油空間
13に油圧が供給されることとなり、その後エンジンが
停止される等、同油圧が所定値未満となるまで、該係合
解除された状態が保持される。
除された後は、上記第1及び第2の油圧室30,31の
双方からそれぞれ油路54及び油溝55を介して、或い
は油路59を介して第1の油空間43及び第2の油空間
13に油圧が供給されることとなり、その後エンジンが
停止される等、同油圧が所定値未満となるまで、該係合
解除された状態が保持される。
【0043】なお、この実施形態では、羽根24の初期
位置はバルブタイミングが最遅角される近傍の位置に設
定されている。このようなバルブタイミングは、エンジ
ン始動時のようなアイドル運転時には好適である。
位置はバルブタイミングが最遅角される近傍の位置に設
定されている。このようなバルブタイミングは、エンジ
ン始動時のようなアイドル運転時には好適である。
【0044】そして、この実施形態では、ロックピン3
3の係合解除後は、上記両油圧室30,31に対する油
圧の供給を制御することにより、吸気バルブ77のバル
ブタイミングを最遅角のタイミングと最進角のタイミン
グとの間で所定のタイミングに連続的(無段階)に変更
することができ、更にそのバルブタイミングを保持する
ことができる。
3の係合解除後は、上記両油圧室30,31に対する油
圧の供給を制御することにより、吸気バルブ77のバル
ブタイミングを最遅角のタイミングと最進角のタイミン
グとの間で所定のタイミングに連続的(無段階)に変更
することができ、更にそのバルブタイミングを保持する
ことができる。
【0045】尚、実施の形態は上記に限定されるもので
はなく、次のように変更してもよい。以下の別の実施形
態においても上記実施形態と同様の作用及び効果を得る
ことができる。
はなく、次のように変更してもよい。以下の別の実施形
態においても上記実施形態と同様の作用及び効果を得る
ことができる。
【0046】(1)上記実施形態では、ロックピン33
の係合状態において、油路59は同ロックピン33の上
部と対応する位置に形成され、同ロックピン33の上部
により完全に閉塞される構成であった。これに対して、
ロックピン33の係合状態において、油路59と第2の
油空間13とが連通せず、ロックピン33の係合が解除
された状態において、油路59と第2の油空間13とが
連通される構成であれば、油路59を異なる位置に形成
してもよい。
の係合状態において、油路59は同ロックピン33の上
部と対応する位置に形成され、同ロックピン33の上部
により完全に閉塞される構成であった。これに対して、
ロックピン33の係合状態において、油路59と第2の
油空間13とが連通せず、ロックピン33の係合が解除
された状態において、油路59と第2の油空間13とが
連通される構成であれば、油路59を異なる位置に形成
してもよい。
【0047】例えば、図5に示す位置に油路59を形成
する場合、ロックピン33の係合状態において油路59
の一部は同ロックピン33の上部により閉塞され、一部
はロックピン33上方の空間と連通している。この状態
において、第2の油圧室31に油圧が供給されることに
より、油は油路59の開放部分を通じてロックピン33
上方の空間に導入され、第2の油空間13に対して油圧
が供給されることはない。従って、上記の位置に油路5
9を形成しても、ロックピン33の係合が意図せず解除
されることを防止することができる。
する場合、ロックピン33の係合状態において油路59
の一部は同ロックピン33の上部により閉塞され、一部
はロックピン33上方の空間と連通している。この状態
において、第2の油圧室31に油圧が供給されることに
より、油は油路59の開放部分を通じてロックピン33
上方の空間に導入され、第2の油空間13に対して油圧
が供給されることはない。従って、上記の位置に油路5
9を形成しても、ロックピン33の係合が意図せず解除
されることを防止することができる。
【0048】また、ロックピン33の係合が解除される
ことにより、油路59は第2の油空間13と連通し、第
2の油圧室31の油圧は油路59を通じて第2の油空間
13へ供給可能となる。従って、第2の油空間13に供
給される油圧によっても、ロックピン33の解除状態が
維持される。
ことにより、油路59は第2の油空間13と連通し、第
2の油圧室31の油圧は油路59を通じて第2の油空間
13へ供給可能となる。従って、第2の油空間13に供
給される油圧によっても、ロックピン33の解除状態が
維持される。
【0049】(2)上記実施形態では、羽根24の初期
位置は第1の油圧室30の側であり、第2の油圧室31
に先に油圧が供給され、第2の油圧室31と通じる油路
59が閉塞される構成であった。これに対して、羽根2
4の初期位置は第2の油圧室31の側であってもよい。
この場合、ロックピン33の係合状態では第1の油空間
43と連通する油路54が閉塞され、第2の油空間13
には第2の油圧室31の油圧が常に供給される構成とな
る。そしてこのとき、第1の油圧室30が油で満たされ
るまで、第2の油圧室31へ油圧の供給は行われない。
位置は第1の油圧室30の側であり、第2の油圧室31
に先に油圧が供給され、第2の油圧室31と通じる油路
59が閉塞される構成であった。これに対して、羽根2
4の初期位置は第2の油圧室31の側であってもよい。
この場合、ロックピン33の係合状態では第1の油空間
43と連通する油路54が閉塞され、第2の油空間13
には第2の油圧室31の油圧が常に供給される構成とな
る。そしてこのとき、第1の油圧室30が油で満たされ
るまで、第2の油圧室31へ油圧の供給は行われない。
【0050】(3)上記実施形態では、第1及び第2の
油空間43,13と第1及び第2の油圧室30,31と
を連通する油路54,59はそれぞれ1つであった。こ
れに対して、2つ以上の油路を通じて第1及び第2の油
空間43,13に油圧が供給されてもよい。
油空間43,13と第1及び第2の油圧室30,31と
を連通する油路54,59はそれぞれ1つであった。こ
れに対して、2つ以上の油路を通じて第1及び第2の油
空間43,13に油圧が供給されてもよい。
【0051】(4)上記実施形態では、ロックピン33
が上下動することにより、油路59が開放及び閉塞され
る構成であった。これに対して、ロックピン33の上下
動に応じて油路59を開放及び閉塞するための機構、例
えば弁等を別途油路59に設けてもよい。
が上下動することにより、油路59が開放及び閉塞され
る構成であった。これに対して、ロックピン33の上下
動に応じて油路59を開放及び閉塞するための機構、例
えば弁等を別途油路59に設けてもよい。
【0052】(5)上記実施形態では、羽根24の1つ
にロックピン33を備える構成とした。これに対して、
2つ以上の羽根24にそれぞれロックピン33を備えた
構成としてもよい。
にロックピン33を備える構成とした。これに対して、
2つ以上の羽根24にそれぞれロックピン33を備えた
構成としてもよい。
【0053】(6)上記実施形態では、羽根車19に4
つの羽根24を形成した。これに対して、羽根24を3
つ以下、或いは5つ以上有した構成とすることもでき
る。この場合においても、少なくとも羽根24の1つに
ロックピン33を備えた構成とする。
つの羽根24を形成した。これに対して、羽根24を3
つ以下、或いは5つ以上有した構成とすることもでき
る。この場合においても、少なくとも羽根24の1つに
ロックピン33を備えた構成とする。
【0054】(7)上記実施形態では、羽根車19をカ
ムシャフト11に、ハウジング16を被動ギア17にそ
れぞれ連結する構成であった。これに対して、羽根車1
9を被動ギア17に、ハウジング16をカムシャフト1
1にそれぞれ連結する構成としてもよい。
ムシャフト11に、ハウジング16を被動ギア17にそ
れぞれ連結する構成であった。これに対して、羽根車1
9を被動ギア17に、ハウジング16をカムシャフト1
1にそれぞれ連結する構成としてもよい。
【0055】(8)上記実施形態において、被動ギア1
7をスプロケットに変更するとともに、同スプロケット
にタイミングチェーンが掛装される構成としてもよい。 (9)上記実施形態では、吸気バルブ77のバルブタイ
ミングを変更するようにした。これに対して、排気側カ
ムシャフト70にVVT12を設け、排気バルブ78の
バルブタイミングを変更するようにしてもよい。また、
VVT12を吸気側カムシャフト11及び排気側カムシ
ャフト70の双方に設け、吸気バルブ77及び排気バル
ブ78の双方のバルブタイミングを変更するようにして
もよい。 更に、吸気側カムシャフト11のみにVVT12を設
け、排気バルブ77のバルブタイミングを変更してもよ
い。この場合、排気側カムシャフト70の基端側にギア
71及びチェーン72を設けることに代えて、吸気側カ
ムシャフト11の基端側にギア71及びチェーン72を
設け、同吸気側カムシャフト11をクランクシャフト
(図示しない)に駆動連結する。
7をスプロケットに変更するとともに、同スプロケット
にタイミングチェーンが掛装される構成としてもよい。 (9)上記実施形態では、吸気バルブ77のバルブタイ
ミングを変更するようにした。これに対して、排気側カ
ムシャフト70にVVT12を設け、排気バルブ78の
バルブタイミングを変更するようにしてもよい。また、
VVT12を吸気側カムシャフト11及び排気側カムシ
ャフト70の双方に設け、吸気バルブ77及び排気バル
ブ78の双方のバルブタイミングを変更するようにして
もよい。 更に、吸気側カムシャフト11のみにVVT12を設
け、排気バルブ77のバルブタイミングを変更してもよ
い。この場合、排気側カムシャフト70の基端側にギア
71及びチェーン72を設けることに代えて、吸気側カ
ムシャフト11の基端側にギア71及びチェーン72を
設け、同吸気側カムシャフト11をクランクシャフト
(図示しない)に駆動連結する。
【0056】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、機関始
動時等には、一方の液圧室のみに液圧が供給され、該一
方の液圧室とロック手段とを連通する液圧供給通路は閉
鎖される。このため、一方の液圧室に液圧が供給されて
もロック手段による係止状態は保たれる。機関の始動時
等には、第1及び第2の液圧室は液圧が安定していない
が、ロック手段はこのような液圧の影響を受けることな
く、第1及び第2の回転体を係止した状態に保つ。従っ
て、ロック手段の誤動作を確実に防止することができ
る。
動時等には、一方の液圧室のみに液圧が供給され、該一
方の液圧室とロック手段とを連通する液圧供給通路は閉
鎖される。このため、一方の液圧室に液圧が供給されて
もロック手段による係止状態は保たれる。機関の始動時
等には、第1及び第2の液圧室は液圧が安定していない
が、ロック手段はこのような液圧の影響を受けることな
く、第1及び第2の回転体を係止した状態に保つ。従っ
て、ロック手段の誤動作を確実に防止することができ
る。
【0057】請求項2に記載の発明によれば、機関の始
動時には、はじめに、いわゆる遅角側の液圧室のみに作
動液が供給され、同液圧室が作動液で満たされた後に、
進角側の液圧室に作動液が供給される。そして、この進
角側の液圧室内の液圧が所定値以上となることにより、
ロック手段による係止が解除され、ベーンがカムシャフ
トの回転位相を進角せしめる方向に付勢される。このと
き、遅角側の液圧室は作動液で予め満たされているた
め、ベーンは凹部と当接せず、打音を抑制することがで
きる。
動時には、はじめに、いわゆる遅角側の液圧室のみに作
動液が供給され、同液圧室が作動液で満たされた後に、
進角側の液圧室に作動液が供給される。そして、この進
角側の液圧室内の液圧が所定値以上となることにより、
ロック手段による係止が解除され、ベーンがカムシャフ
トの回転位相を進角せしめる方向に付勢される。このと
き、遅角側の液圧室は作動液で予め満たされているた
め、ベーンは凹部と当接せず、打音を抑制することがで
きる。
【0058】請求項3に記載の発明によれば、ロック手
段による係止が解除された後、同ロック手段は第1及び
第2の液圧供給通路の双方を通じて第1及び第2の液圧
室に対応した液圧を受ける。従って、機関が停止するま
で、即ち両液圧室の液圧が所定値未満となるまで、ロッ
ク手段による係止は解除を保持することができる。
段による係止が解除された後、同ロック手段は第1及び
第2の液圧供給通路の双方を通じて第1及び第2の液圧
室に対応した液圧を受ける。従って、機関が停止するま
で、即ち両液圧室の液圧が所定値未満となるまで、ロッ
ク手段による係止は解除を保持することができる。
【図1】この発明のバルブタイミング制御装置の一実施
形態を示す断面図。
形態を示す断面図。
【図2】同実施形態の動弁機構を示す平面図。
【図3】図1の3−3線に沿った断面図。
【図4】ロックピン及びその周辺構造を示す断面図。
【図5】油路の位置の変更例を示す断面図。
【図6】従来のVVTの一構成例を示す断面図。
【図7】VVTの他の例を示す部分断面図。
【図8】図7の8−8線に沿った断面図。
11…吸気側カムシャフト、12…VVT(バルブタイ
ミング可変機構)、13,43…油空間、16…ハウジ
ング、19…羽根車、24…羽根、30,31…油圧
室、32…貫通孔、33…ロックピン、34…係止穴、
35…スプリング、32…貫通孔、54,59…油路、
55…油溝、77…吸気バルブ、78…排気バルブ。
ミング可変機構)、13,43…油空間、16…ハウジ
ング、19…羽根車、24…羽根、30,31…油圧
室、32…貫通孔、33…ロックピン、34…係止穴、
35…スプリング、32…貫通孔、54,59…油路、
55…油溝、77…吸気バルブ、78…排気バルブ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−92504(JP,A) 特開 平10−110603(JP,A) 特開 平5−106412(JP,A) 実開 平4−107415(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01L 1/34
Claims (3)
- 【請求項1】 同一の回転軸心を有して内燃機関の出力
軸及び同機関のバルブを開閉駆動するカムシャフトの一
方及び他方に連結された第1及び第2の回転体を備える
とともに、前記第1の回転体に形成された凹部を前記第
2の回転体に形成されたベーンにて区画することにより
同ベーンの両側に第1及び第2の液圧室を形成し、該形
成した液圧室に対する液圧制御に基づき前記第1及び第
2の回転体を相対回転させて前記機関出力軸と前記カム
シャフトとの相対回転位相を変更し、前記バルブの開閉
タイミングを可変制御する内燃機関のバルブタイミング
制御装置において、 付勢手段による付勢力に基づき前記第1及び第2の回転
体を所定の回転位相に係止するロック手段と、 前記第1及び第2の液圧室にそれぞれ対応して、前記付
勢手段による付勢力に抗して前記ロック手段による係止
を解除するための液圧を同ロック手段に付与する第1及
び第2の液圧供給通路とを備え、機関始動時には前記第
1及び第2の液圧室の何れか一方のみに作動液を供給す
るとともに、前記第1及び第2の液圧供給通路のうち該
作動液が供給される一方の液圧室に対応した液圧供給通
路を閉鎖することを特徴とする内燃機関のバルブタイミ
ング制御装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイ
ミング制御装置において、 前記第1及び第2の液圧室のうち機関始動時に供給され
る一方の液圧は前記カムシャフトの回転位相を遅角せし
める側の液圧室であり、前記遅角せしめる側の液圧室に
作動液が満たされた後に他方の進角せしめる側の液圧室
に同作動液が供給されることを特徴する内燃機関のバル
ブタイミング制御装置。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の内燃機関のバル
ブタイミング制御装置において、 前記閉鎖された液圧供給通路は、前記ロック手段による
前記第1及び第2の回転体の係止解除に伴って開放され
ることを特徴する内燃機関のバルブタイミング制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31982296A JP3085219B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31982296A JP3085219B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10159514A JPH10159514A (ja) | 1998-06-16 |
JP3085219B2 true JP3085219B2 (ja) | 2000-09-04 |
Family
ID=18114600
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31982296A Expired - Fee Related JP3085219B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3085219B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0612155U (ja) * | 1992-07-27 | 1994-02-15 | 三菱農機株式会社 | 農用作業車のpto装置 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6460496B2 (en) | 2000-12-25 | 2002-10-08 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Valve timing control device |
JP4017860B2 (ja) * | 2000-12-25 | 2007-12-05 | 三菱電機株式会社 | バルブタイミング調整装置 |
JP4503195B2 (ja) | 2001-03-05 | 2010-07-14 | 三菱電機株式会社 | バルブタイミング調整装置 |
JP4853676B2 (ja) * | 2008-03-05 | 2012-01-11 | 株式会社デンソー | バルブタイミング調整装置 |
JP6079676B2 (ja) | 2014-03-26 | 2017-02-15 | アイシン精機株式会社 | 弁開閉時期制御装置 |
-
1996
- 1996-11-29 JP JP31982296A patent/JP3085219B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0612155U (ja) * | 1992-07-27 | 1994-02-15 | 三菱農機株式会社 | 農用作業車のpto装置 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10159514A (ja) | 1998-06-16 |
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