JP3084999B2 - 梱包装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、空気調和機室内機など
横長形状の被梱包物の梱包に使用する梱包装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の梱包装置は、例えば図３に示す様
にトレイ状に形成された緩衝材ａに両端を支持された被
梱包物ｂを筒状の外箱ｃに挿入しバンドｄにて結束して
梱包が完了するものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の梱包
装置は緩衝材で被梱包物の両端のみを支持する構造のた
め被梱包物の中央が支持されず、落下による衝撃などが
加わったときに被梱包物のたわみにより被梱包物自信が
破損しやすく、包装形態を変更したり、被梱包物の補強
を増したりする必要があった。また、被梱包物のたわみ
を防止するために部分的な緩衝材などを追加するため、
被梱包物の保護すべき目的の場所以外を破損させてしま
うなどの欠点があった。

【０００４】そこで本発明は、かかる従来の欠点を全て
解消するもので安価な材料にて保護性に優れ加工も容易
な梱包装置を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は横長の被梱包物
の両端をそれぞれ挿入する２個の凹状緩衝材と、この緩
衝材の内側周囲の一面に形成された凹部に両端が挿入さ
れ、かつ被梱包物両端に接する板状の天板とを設け、こ
の天板の緩衝材間の露出部分の一辺には舌状に延長し被
梱包物と反対側に折り返して形成した係合部を有するも
のである。

【０００６】また、本発明は天板に設けた係合部が被梱
包物の稜線を跨ぐ様に形成されたものである。

【０００７】また、本発明は天板に設けた係合部が折り
返しの幅を変えることによりその上面に勾配を形成する
ものである。

【０００８】

【作用】本発明は上記した構成によって、被梱包物の両
端を挿入した緩衝材および天板の一辺を折り返して形成
した係合部により被梱包物の全長を支持することがで
き、落下の衝撃などにより発生する被梱包物のたわみを
防止し、被梱包物の破損を低減する。

【０００９】また、天板に設けた係合部の一部を被梱包
物の外側に飛び出させることにより、係合部の形状固定
用のステープル等の固定具を被梱包物に接触させず、被
梱包物の傷つきを防止する。

【００１０】また、天板に設けた係合部上面に勾配を形
成することにより被梱包物の一部の必要な部分だけを支
持することが可能で、他の部分を変形させたり破損させ
る恐れが無くなる梱包装置である。

【００１１】

【実施例】以下本発明の一実施例について図１、図２と
ともに説明する。

【００１２】図１において、１、２は発泡スチロール等
で形成された緩衝材で凹状に形成され、その内側周囲の
一面に凹部３、４を形成する。５は段ボール紙等で形成
された天板で長方形の板状体の長手方向の一辺の中央部
を舌状に延長し、その延長部を幾重にも折り返しステー
プル６にて固定し係合部７を形成する。この天板５の係
合部７は、図２に詳細に示す様に天板の外側から中央に
向かうに連れて厚みが増す様な勾配８を設けたものであ
る。

【００１３】そして、梱包時には被梱包物９の両端を緩
衝材１、２に挿入すると同時に緩衝材１、２の凹部３、
４へ天板５の両端を挿入する。そして図２に詳細に示す
様に、天板５が被梱包物９に接するとともに、天板５の
係合部７が被梱包物９の反対面で、なおかつ被梱包物９
の稜線を跨ぐ様に位置する。更に、筒状に形成された外
装体である外箱１０に被梱包物９、緩衝材１、２、天板
５を係合する様に挿入しバンド１１にて結束し梱包が完
了するものである。

【００１４】上記構成により、緩衝材１、２間に設けた
天板５の一辺を幾重にも折り返した係合部７を形成する
ことにより被梱包物９のたわみを防止し、落下の衝撃な
どによる被梱包物９の破損を低減させるとともに、加工
が容易に可能となるなど種々の利点を持つ梱包装置であ
る。

【００１５】その上、天板５に設けた係合部７が被梱包
物９より飛び出ているためステープル６が被梱包物９と
接触することがなく、被梱包物９を傷つけることも防止
できる。

【００１６】更に、天板５に設けた係合部７に勾配８を
付けたことにより被梱包物９の必要な部分だけを支持す
ることができるとともに、外力が被梱包物９に伝わる部
分を規制することができ、被梱包物９の破損を低減させ
る梱包装置である。

【００１７】

【発明の効果】上記実施例でも明らかな様に、本発明は
緩衝材間に設けた天板の一辺を折り返した係合部を形成
することにより、被梱包物の全長を支持でき落下衝撃な
どにより発生する被梱包物のたわみを防止し、被梱包物
の破損を低減できる梱包装置である。

【００１８】また、天板に設けた係合部を被梱包物の稜
線を跨ぐ様に構成することにより、係合部を形成するた
めの固定具による被梱包物の傷つきも防止できる。

【００１９】また、天板に設けた係合部の上面に勾配が
付く様に形成することにより、被梱包物の必要部分のみ
を支持し、他の部分の破損等を防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における梱包装置の分解斜視
図

【図２】本発明の一実施例における梱包装置の要部断面
図

【図３】従来例を示す梱包装置の分解斜視図

【符号の説明】

１ 緩衝材 ２ 緩衝材 ３ 凹部 ４ 凹部 ５ 天板 ７ 棒状体 ９ 被梱包物 １０ 外箱

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B65D 81/06 102 B65D 77/26

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】横長の被梱包物の両端をそれぞれ挿入する
   ２個の凹状緩衝材と、この緩衝材の内側周囲の一面に形
   成された凹部に両端が挿入され、かつ前記被梱包物に接
   する板状の天板とを設け、この天板の前記緩衝材間の露
   出部分の一辺には舌状に延長し前記被梱包物と反対側に
   折り返して形成した係合部を有し、かつ前記２個の緩衝
   材および前記天板の係合部に係合する外装体からなる梱
   包装置。
2. 【請求項２】天板に設けた係合部が被梱包物の稜線を跨
   ぐ様に形成された請求項１記載の梱包装置。
3. 【請求項３】天板に設けた係合部が折り返しの幅を変え
   ることにより係合部上面に勾配を形成する請求項１記載
   の梱包装置。