JP3083671B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP3083671B2
JP3083671B2 JP05066889A JP6688993A JP3083671B2 JP 3083671 B2 JP3083671 B2 JP 3083671B2 JP 05066889 A JP05066889 A JP 05066889A JP 6688993 A JP6688993 A JP 6688993A JP 3083671 B2 JP3083671 B2 JP 3083671B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、破れた原稿の破片から
各々画像を読み取って、その形状を認識することによ
り、上記の破片、即ち破断原稿を正確につなぎ合わせる
と共に、つなぎ目に生じた影を消去することができる例
えば複写機、スキャナ、ファクシミリ、プリンタ等の画
像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数枚の原稿を一枚の用紙にまとめて記
録する場合には、例えば特公昭56−33752号公報
に開示されているような情報記録装置が用いられる。こ
の装置では、1頁毎の画像データが各々独立したデータ
として記憶されるようになっており、例えばA4サイズ
の画像データ4枚分を縮小して、A4サイズ用紙1枚分
の大きさに印字できるようになっている。しかしなが
ら、上記の装置では、画像データが原稿1枚ごとの単独
のデータとして記憶されているだけなので、画像のつな
がりや、形状を考慮してデータの位置合わせを行うこと
はできない。
【0003】そこで、破れた原稿の破片をつなぎ合わせ
る場合、従来では、破片の形状や、つなぎ目となる画像
を確認しながら、破片を貼り合わせることにより、一枚
の原稿を作成し、貼り合わせた原稿をコピーするという
方法が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に複数の破片を貼り合わせて、一枚の原稿を作成する場
合には、破片の形状や画像の一致を確認しながら貼り合
わせるのに手間がかかり、作業性の低下を招来するとい
う問題が生じている。また、つなぎ目にズレが生じ易
く、貼り合わせた原稿をコピーして得た画像には、つな
ぎ目に相当する部分に影が生じる虞れがあるため、非常
に見づらい画像となるという問題もある。
【0005】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、つなぎ目に相当する部分
に画像のズレや、影を生じさせることなく、複数の破片
に分断された画像を正確に、効率良くつなぎ合わせるこ
とができる画像処理装置を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明の画像処理装置は、原稿の画像を
読み込む入力手段と、破断された原稿から読み取った画
像を原稿データとして記憶する記憶手段と、記憶手段に
格納された各原稿データから破断原稿の形状を認識
し、かつ特徴的な線分を抽出することにより、破断原稿
同士のつなぎ目を検出し、この検出結果に基づいて破断
原稿同士がつながるように原稿データの位置合わせを行
うとともに、つなぎ目に生じる影のデータを消去するつ
なぎ合わせ処理手段とを備えていることを特徴としてい
る。
【0007】請求項2の発明の画像処理装置は、原稿を
所定方向に走査して原稿の画像を読み込む入力手段と、
破断された原稿から読み取った画像を原稿データとして
記憶する記憶手段と、入力手段が、その走査方向に並べ
て配された複数の破断原稿を走査することにより記憶手
段に格納された各原稿データのうち、入力手段により先
に走査された原稿の後端部に相当する原稿データと次に
走査された原稿の前端部に相当する原稿データとから、
各破断原稿における上記の後端部と前端部との形状を認
識して、上記の破断原稿同士がつながるように原稿デー
タの位置合わせを行うとともに、つなぎ目に生じる影の
データを消去するつなぎ合わせ処理手段とを備えている
ことを特徴としている。
【0008】請求項3の発明の画像処理装置は、原稿の
画像を読み込む入力手段と、破断された原稿から読み取
った画像を原稿データとして記憶する記憶手段と、破断
される前のおよそ元の位置関係で各破断端部を合わせて
並べられた複数の破断原稿が入力手段にて読み込まれる
ことによって記憶手段に格納された原稿データから、ほ
ぼ連続する原稿データの途中に存在し、上記の各破断端
部の合わせ目によって生じる影のデータを検出し、この
影のデータの両側のデータを破断原稿の破断端部の原稿
データとして認識するとともに、これら破断端部の原稿
データから各破断端部の形状を認識し、上記の破断原稿
同士がつながるように原稿データの位置合わせを行うと
ともに、つなぎ目に生じる影のデータを消去するつなぎ
合わせ処理手段とを備えていることを特徴としている。
【0009】
【作用】請求項1の構成によれば、破れて分断された各
破断原稿の画像は、入力手段により読み取られてそれぞ
れ原稿データとして記憶手段に格納され、つなぎ合わせ
処理手段では、記憶手段に格納された原稿データから破
断原稿の形状が認識され、かつ特徴的な線分を抽出する
ことにより、破断原稿同士のつなぎ目が検出され、この
検出結果に基づいて破断原稿同士がつながるように原稿
データの位置合わせが行われるとともに、つなぎ目に生
じる影のデータの消去が行われる。従って、前記従来の
ように、手作業により破断原稿同士を正確に位置合わせ
して貼り合わせるといった手間が不要となり、破断原稿
同士をつなぎ合わせる際の作業性を向上させることがで
きるとともに、つなぎ目のズレや、影の発生を防ぐこと
ができるので、画質の向上を図ることが可能になる。
【0010】請求項2の構成によれば、入力手段の走査
方向に並べて配された複数の破断原稿が入力手段により
走査されると、これら各破断原稿の画像は、記憶手段に
原稿データとして格納される。そして、これら各原稿デ
ータのうち、入力手段により先に走査された原稿の後端
部に相当する原稿データと次に走査された原稿の前端部
に相当する原稿データとから、各破断原稿における上記
の後端部と前端部との形状が認識され、これら後端部と
前端部との形状に基づいて上記の破断原稿同士がつなが
るように原稿データの位置合わせが行われ、またつなぎ
目に生じる影のデータが消去される。
【0011】従って、つなぎ合わされるべき破断端部同
士が対向する状態で各破断原稿を入力手段の走査方向に
並べておくことにより、破断原稿同士がつながるように
原稿データの位置合わせを行う際に、つなぎ合わされる
べき破断端部同士を見つけ出す処理が簡単になる。これ
により、つなぎ合わせ処理を簡単に行うことができ、短
時間での処理が可能となる。
【0012】請求項3の構成によれば、複数の破断原稿
が破断される前のおよそ元の位置関係で各破断端部を合
わせて並べられているとき、これら破断原稿の画像は入
力手段にて読み込まれ記憶手段に一連の原稿データとし
て格納される。そして、この原稿データ中から、ほぼ連
続する原稿データの途中に存在し、上記の各破断端部の
合わせ目によって生じる影のデータが検出され、この影
のデータの両側のデータが破断原稿の破断端部の原稿デ
ータとして認識される。さらにこれら破断端部の原稿デ
ータから各破断端部の形状が認識されて、上記の破断原
稿同士がつながるように原稿データの位置合わせが行わ
れ、また、つなぎ目に生じる影のデータが消去される。
【0013】従って、複数の破断原稿を破断される前の
およそ元の位置関係で各破断端部を合わせて並べておく
ことにより、破断原稿同士がつながるように原稿データ
の位置合わせを行う際に、つなぎ合われるべき破断端
部同士を見つけ出す処理が簡単になる。これにより、つ
なぎ合わせ処理を簡単に行うことができ、短時間での処
理が可能となる。
【0014】
【実施例】〔実施例1〕本発明の一実施例を図1ないし
図4に基づいて以下に説明する。本実施例の画像処理装
置としてのデジタル複写機は、図2に示すように、複写
機本体26の上端部に硬質の透明ガラス等からなる原稿
載置台27を備えている。原稿載置台27の下方には、
ランプユニット1、ミラー2・3・4、レンズユニット
5、CCD(Charge Coupled Device) センサ6等を有す
るスキャナユニット(入力手段)22が設けられてい
る。原稿載置台27上に載置された原稿(図示せず)を
ランプユニット1で照射することによって得られた反射
光は、ミラー2・3・4及びレンズユニット5を介し
て、CCDセンサ6の受光面に導かれることにより、電
気信号として取り込まれるようになっている。
【0015】このスキャナユニット22の下方には、レ
ーザドライバユニット7が設けられている。上記CCD
センサ6により電気信号として取り込まれた原稿データ
は、後述の画像処理系に備えられた画像メモリ(記憶手
段)43に一旦記憶され、この画像処理系において所定
の処理が施された後、レーザドライバユニット7に送ら
れるようになっている。レーザドライバユニット7は、
入力された原稿データに応じてレーザ光を出射する半導
体レーザ、レーザ光を等角速度偏向するポリゴンミラ
ー、等角速度偏向されたレーザ光が感光体ドラム10上
で等角速度偏向されるように補正するf−θレンズ等を
有している。
【0016】レーザドライバユニット7から出射された
レーザ光は、光路上に配設されたミラー8・9により反
射されて、図中矢印A方向に回転可能に設けられた感光
体ドラム10に照射され、感光体ドラム10上に静電潜
像を形成するようになっている。また、感光体ドラム1
0の周囲には、レーザドライバユニット7による露光に
先立って感光体ドラム10表面を所定の電位に帯電させ
る帯電器16が設けられ、さらに、この帯電器16から
感光体ドラム10の回転方向に向かって、感光体ドラム
10上の静電潜像にトナーを供給し、トナー像を形成す
る現像装置28、感光体ドラム10上のトナー像が一時
的に転写される転写ベルト17、感光体ドラム10に残
留したトナーを除去するクリーニング装置21、及び次
の帯電に先立って感光体ドラム10の残留電位を除去す
る除電ランプ15等がこの順に配置されている。
【0017】上記現像装置28は、ブラック現像槽1
1、イエロー現像槽12、マゼンタ現像槽13、及びシ
アン現像槽14を備えており、各現像槽11〜14に
は、それぞれ該当する色のトナーが収納されている。転
写ベルト17は、無端ベルト状に形成され、図中矢印B
方向に移動可能に設けられており、その一部が感光体ド
ラム10に圧接されることで、感光体ドラム10のトナ
ー像が転写されるようになっている。
【0018】また、転写ベルト17に対する給紙側に
は、用紙を所定のタイミングで転写ベルト17に供給す
るレジストローラ19、用紙を収納する給紙カセット2
0、及び用紙が載置される給紙トレイ23が設けられ、
これら給紙カセット20及び給紙トレイ23付近には、
用紙を搬送するための給紙ローラ24や、搬送ローラ2
5等が設けられている。転写ベルト17の下方には、レ
ジストローラ19から送られる用紙を転写ベルト17に
圧接し、転写ベルト17上のトナー像を用紙に転写する
転写ローラ18が設けられている。
【0019】転写ベルト17に対する出紙側には、トナ
ー転写後の用紙を搬送する搬送ベルト30、トナー像を
用紙に加熱定着する定着装置31、定着後の用紙を機外
に排出する排出ローラ32が設けられている。
【0020】上記の構成において、カラーコピー(3 col
or copy)は、以下の動作手順で行われる。まず、帯電器
16が、感光体ドラム10表面を均一に帯電させる、前
記スキャナユニット22により1回目のスキャンが行わ
れ、CCDセンサ6より読み込まれた原稿データは、前
記画像処理系を経て、レーザドライバユニット7よりイ
エローデータのレーザ光として出力され、感光体ドラム
10表面を露光し、露光部にイエロー用の静電潜像が形
成される。次いで、画像領域の静電潜像にイエロー現像
槽12からのイエロートナーが供給され、感光体ドラム
10上に同色のトナー像が形成される。
【0021】次に、上記のイエロートナー像が、感光体
ドラム10に圧接されている転写ベルト17に転写され
る。このとき、感光体ドラム10の表面には、転写に寄
与しない一部のトナーが残留するが、この残留トナー
を、クリーニング装置21が掻き落とす。また、除電ラ
ンプ15が、感光体ドラム10表面の残留電荷を除電す
る。
【0022】上記の工程を終了すると、帯電器16が再
度感光体ドラム10表面を均一に帯電させ、スキャナユ
ニット22が2回目のスキャンを行い、得られた原稿デ
ータが、上記の画像処理系を経てレーザ光によりマゼン
タデータとして感光体ドラム10に照射され、マゼンタ
用の静電潜像が形成される。次いでマゼンタ現像槽13
からマゼンタトナーが供給され、感光体ドラム10上に
同色のトナー像が形成される。そして、このマゼンタト
ナー像が転写ベルト17に転写されて像重ねが行われ
る。その後、クリーニング装置21および除電ランプ1
5による先と同様の処理が行われると、帯電器16が、
感光体ドラム10を均一に帯電させて、スキャナユニッ
ト22による3回目のスキャンが行われ、レーザ光がシ
アンデータとして照射されることにより、感光体ドラム
10上にシアン用の静電潜像が形成される。そして、シ
アン現像槽14から感光体ドラム10にシアントナーが
供給されて、同色のトナー像が形成され、このシアント
ナー像が転写ベルト17に転写されることにより、最終
的な像重ねが行われる。
【0023】その後、像重ねされた転写ベルト17上の
トナー像が、転写ローラ18により用紙に転写され、定
着装置31において、トナー像が加熱定着された後、排
出ローラ32により用紙が機外に排出される。
【0024】尚、上記したプロセスは、3色カラーにお
けるプロセスであり、4色カラープロセスの場合は、ブ
ラック現像槽11に収納されたブラックトナーを用いた
処理が、上記の処理に加えられる。一方、白黒コピー
は、感光体ドラム10の静電潜像に上記ブラック現像槽
11からのブラックトナーが供給され、このトナー像を
転写ベルト17を介して、用紙に転写することにより行
われる。
【0025】次に、上記CCDセンサ6により読み込ま
れた原稿データに所定の処理を施してレーザドライバユ
ニット7に出力する画像処理系の構成および機能等につ
いて図1に基づいて説明する。
【0026】画像処理系は、原稿に応じた色再現を行っ
たり、例えば破れて分断された原稿の破片、即ち破断原
稿から読み取った画像のつなぎ合わせ処理を実施するも
ので、図1に示すように、RGBレベル調整部40、A
/D変換器41、シェーディング補正部42、画像メモ
リ43、つなぎ合わせ処理部(つなぎ合わせ処理手段)
48、γ補正部49、黒原稿検知部50、マスキング部
51、UCR(Under Color Removal) ・BP(Black Pri
nt) 処理部52、シャープネスフィルタ53、変倍処理
部(変倍手段)54、濃度処理部55、カラーバランス
調整部56、及び階調処理部57等により構成されてい
る。
【0027】この画像処理系において、CCDセンサ6
から得られたR・G・Bの各原稿データは、まずRGB
レベル調整部40において、R・G・B間のセンサのば
らつきが補正され、続いてA/D変換器41においてデ
ジタル信号に変換された後、シェーディング補正部42
において、センサの画素毎の感度のばらつきや照明ムラ
等を補正するシェーディング補正を受け、一旦画像メモ
リ43に記憶される。
【0028】ここで、後述のつなぎ合わせモードが指定
されている場合には、画像を構成する複数の破片を原稿
として順次スキャンさせ、各破片毎の原稿データを画像
メモリ43に記憶させる。その後、つなぎ合わせ処理を
行う原稿データは、画像メモリ43からつなぎ合わせ処
理部48に送られる。
【0029】上記のつなぎ合わせ処理部48は、つなぎ
目認識部44、データ並べ替え部45、位置合わせ部4
6、及び合成処理部47を備えている。つなぎ合わせ処
理部48に入力された原稿データは、まず、つなぎ目認
識部44において原稿のつなぎ目が認識され、データ並
べ替え部45において、つなぎ目が向かい合うように並
べ替えられた後、位置合わせ部46において、つなぎ目
の形状および画像が一致するように位置合わせされて、
合成処理部47において合成される。また、つなぎ目に
影が生じている場合には、この影の範囲を認識して、影
のデータの消去が行われる。つなぎ合わせ処理部48で
の処理が終了した後の原稿データは、再度画像メモリ4
3に入力される。尚、上記つなぎ合わせ処理を行う際の
さらに詳しい処理手順については、後に説明する。
【0030】画像メモリ43から出力された原稿データ
は、白黒コピーかカラーコピーかの判別を行う黒原稿検
知部50からのデータと共に、γ補正部49に入力され
て、コントラストやブライトネスを調整するためのγ補
正が行われ、続いてマスキング処理部51において、所
定の演算を行うことによりR・G・BのデータがC・M
・Y(イエロー・マゼンタ・シアン)のデータに変換さ
れる。次に、C・M・Yの原稿データは、UCR・BP
処理部52において、C・M・Yの3色のトナーからグ
レー成分を取り除き、ブラックトナーと置き換えるUC
R処理と、ブラックトナーを上記3色のトナーに追加す
るBP処理とが行われ、これにより、上記したC・M・
Yの原稿データにBK (ブラック)データが加えられ
る。
【0031】そして、C・M・Y・BK の原稿データ
は、シャープネスフィルタ53により鮮鋭度強調された
後、変倍処理部54および濃度処理部55において、指
定された大きさおよび濃度に変換され、カラーバランス
調整部56および階調処理部57において、各色のバラ
ンス調整及び階調処理が行われた後、レーザドライバユ
ニット7に出力される。この後は、レーザドライバユニ
ット7から出力されたレーザ光により、感光体ドラム1
0に静電潜像が形成され、上記した動作が順次行われ
て、用紙上に画像が形成される。
【0032】次に、複数の破片に分断された画像のつな
ぎ合わせ処理を行う際の処理手順について、図3のフロ
ーチャートに基づいて説明する。
【0033】まず、図示しない操作パネルからつなぎ合
わせモードが選択され(S1)、破れた原稿の破片が順
次スキャンされると(S2)、CCDセンサ6を備える
スキャナユニット22から読み取られた各破片の原稿デ
ータを画像メモリ43に記憶する(S3)。
【0034】続いて、画像メモリ43に記憶された各原
稿データが示す形状を認識すると共に、特徴的な線分
や、記号を抽出することにより、つなぎ目認識部44に
て画像のつなぎ目の検知を行う(S4)。つまり、各原
稿データの周囲から所定のライン分のデータを検索する
ことにより、特徴を抽出して、原稿データ間で類似した
特徴を検索すると共に、認識した形状を照らし合わせ
て、形状が合致するつなぎ目を検知する。
【0035】そして、S5において、つなぎ目の検知の
有無を判別し、つなぎ目が検知されなかった場合、すな
わち、原稿データ間で特徴及び形状の一致する部分が無
い場合には、NOとしてつなぎ合わせ処理が行えないこ
とを警告表示し(S6)、動作を中止する。
【0036】一方、S5において、つなぎ目の検知を有
りと判定した場合には、YESとして検知したつなぎ目
が互いに向かい合うように、データ並べ替え部45にて
原稿データを並べ替える(S7)。次に、一方の原稿デ
ータを固定し、他の原稿データを主走査方向、あるいは
副走査方向にずらしながらデータの一致を見ることによ
り、つなぎ目が最も滑らかにつながる位置を探し、位置
合わせ部46にて位置合わせを行う(S8)。この後、
合成処理部47にて原稿データを合成し(S9)、つな
ぎ目に生じた影の消去を行って、一枚の原稿データにす
る。この処理は合成処理部47にて行われる。
【0037】続いて、S10において、原稿データを印
刷する用紙のサイズが指定されているか否かを判定し、
用紙サイズが指定されていない場合には、NOとして、
デジタル複写機にセットされている用紙の中から最大サ
イズの用紙を選択し(S11)、この最大サイズの用紙
に応じて、変倍処理によりつなぎ合わせた原稿データを
変倍する(S12)。一方、用紙サイズが予め指定され
ている場合には、S10においてYESと判定し、指定
された用紙サイズに合わせて変倍処理を行う(S1
2)。原稿データの変倍後、用紙が縦送りか横送りかに
応じて必要であれば原稿データを座標変換し、レーザド
ライバユニット7に出力して、用紙に合成した画像のコ
ピーを行う(S13)。上記のS10およびS11の処
理は合成処理部47にて行われ、S12の処理は変倍処
理部54にて行われる。
【0038】上記の処理を具体的に説明すると、例えば
図4(a)及び(b)に示すように、破れた原稿60・
61の画像をスキャナユニット22からそれぞれ読み取
ると、画像メモリ43には、図4(c)に示すような原
稿データ60・61が格納される。この原稿データ60
・61に対してつなぎ合わせ処理が実施される場合、ま
ず、画像の周囲から所定のライン分(図中斜線で示す領
域)のデータが検索されて、つなぎ目となる特徴的な記
号や、線分が抽出されると共に、その形状が認識され、
形状の合致を見ながら、抽出した特徴が一致する部分が
検知される。
【0039】つなぎ目が検知されると、各原稿データの
つなぎ目が互いに向かい合うように、原稿データが並び
替えられ、特徴および形状が一致するように、位置合わ
せされる。この後、原稿データが合成されるが、このと
き、つなぎ目に相当する部分に生じた影のデータの消去
が行われ、続いてこの消去により欠落した画像のデータ
が、違和感が生じないように補正される。合成後の原稿
データは、指定された用紙サイズに変倍され、必要に応
じて座標変換が行われて、レーザドライバユニット7に
出力される。上記の処理の結果、図4(d)に示すよう
な縮小コピー62が得られる。
【0040】また、本実施例のデジタル複写機は、抽出
した画像の特徴および形状を照らし合わせることによ
り、原稿データの位置合わせを行う際、複数の組み合わ
せが生じた場合には、各組み合わせをそれぞれ合成して
縮小し、一枚の用紙にサンプル出力するという機能を備
えている。このような機能を備えることにより、操作者
が、サンプル出力された組み合わせの中から、所望の組
み合わせを選択することができるので、より正確なつな
ぎ合わせ処理を実行することが可能になる。
【0041】上記のように、本実施例のデジタル複写機
では、破れた原稿の破片の画像を、各破片ごとにスキャ
ナユニット22で読み取って原稿データとして画像メモ
リ43に記憶させ、記憶した原稿データのつなぎ目及び
形状を認識して、原稿データを位置合わせするようにな
っている。したがって、破片同士で画像や形状の合致す
る部分を見つけ出し、正確に貼り合わせるという手間が
不要となり、自動的にかつ正確に、破れた原稿からつな
ぎ合わせた画像を形成することができるので、作業性の
向上を図ることができる。また、つなぎ目に相当する部
分に生じる影を消去する機能も有しているので、画質の
向上した良質の画像を提供することも可能である。
【0042】〔実施例2〕本発明の他の実施例を図2、
図3、および図5ないし図17に基づいて以下に説明す
る。本実施例のディジタル複写機は、実施例1に示した
ディジタル複写機と同様、図2に示した構成を有し、図
3に示す各手段を備え、図5の(a)に示すように、破
断された原稿71・72が、同図の(b)に示すよう
に、破断される前の位置関係で破断端部71a・72a
を対向させて原稿載置台27上に配された状態におい
て、スキャナユニット22にて原稿71・72をそれぞ
れ例えば矢印A方向へスキャンすることにより、迅速な
つなぎ合わせ処理を行い得るものとなっている。このつ
なぎ合わせ処理部48の動作を以下に説明する。
【0043】まず、図6において、図示しない操作パネ
ルからつなぎ合わせモードが選択されると(S21)、
スキャナユニット22にて原稿載置台27上に配され
た、画像が分割されている複数の破断原稿のスキャンを
行い(S22)、CCDセンサ6から読み込んだ原稿デ
ータを画像メモリ43に記憶する(S23)。
【0044】原稿の読み取りが終了し(S24)、つな
ぎ合わせ処理の実行が指示されると(S25)、画像メ
モリ43に記憶された原稿データにおける各破断原稿の
端部に相当する部位から、所定のライン分のデータを検
索し、特徴的な線分や、記号を認識することにより、原
稿の形状の特徴を抽出する(S26)。
【0045】そして、各原稿データから抽出した特徴を
比較することにより、つなぎ目となるデータの一致を判
定する(S27)。上記のS26・S27はつなぎ目認
識部44の動作である。そして、つなぎ目が存在する各
原稿データの端部同士が向かい合うように、原稿データ
を並べ替え(S28)、画像がスムーズにつながるよう
に位置合わせを行う。これは、データ並べ替え部45お
よび位置合わせ部46の動作である。このときには、ま
た、上記のように線分や、記号のデータの認識により原
稿の形状の特徴が抽出されているので、これに基づき、
原稿の形状の特徴を示すデータ以外のデータ、即ち上記
の線分や記号以外のデータを破れた原稿の端部の影のデ
ータとして削除する。これにより、原稿におけるつなぎ
目の影が削除される。これは、合成処理部47の動作で
ある。
【0046】上記のような、原稿の特徴抽出(S2
6)、データの一致の判定(S27)、及び原稿データ
の並べ替え(S28)は、S29において、全データの
処理の完了を判定するまで、繰り返し行う。一方、S2
7において、NOと判定した場合には、原稿データの並
べ替えは行わず、S29に移行する。尚、上記の処理の
中で、つなぎ合わせを行えない辺があれば、不一致のフ
ラグをセットし、残りの辺についてつなぎ合わせ処理を
行うようになっている。
【0047】全データの処理が完了すると、不一致のフ
ラグがセットされた辺についてデータの欠落補正を行う
(S30)。そして、S31において、欠落補正を完了
できたか否かを判定し、欠落補正を完了できていれば、
続いて、記憶された全ての原稿データが、一枚の画像に
合成されているか否かを判定するつなぎ合わせ処理完了
の判定を行う(S33)。一方、S31・S33におい
て、欠落補正の完了、およびつなぎ合わせ処理の完了を
NOと判定した場合には、つなぎ合わせ処理が実行でき
ないことを警告表示し(S32)、動作を中止する。
【0048】その後、S33において、つなぎ合わせ処
理が完了すると、図5の(c)に示すつながった画像が
得られる。次に、合成した画像を形成する用紙サイズが
指定されているか否かを判定する(S34)。ここで、
用紙サイズが指定されていない場合には、デジタル複写
機にセットされている中で最大サイズの用紙を選択し
(S35)、この最大サイズの用紙に応じて、原稿デー
タを変倍する(S36)。一方、予め用紙サイズが指定
されている場合には、指定されたサイズに応じて、変倍
処理を行う。また、用紙の送り方向に応じて、変倍した
原稿データの座標変換を行い(S37)、処理後の原稿
データがレーザドライバユニット7に出力されることに
より、図5の(d)に示すように、用紙に合成した画像
がコピーされる(S38)。上記のS29ないしS3
5、およびS37は合成処理部47の動作であり、S3
6は変倍処理部54の動作である。
【0049】次に、上記のつなぎ合わせ処理における原
稿の特徴抽出について、図7のフローチャートに基づい
て詳細に説明する。
【0050】まず、図7において、先にスキャンした破
断原稿の後端部の辺を選択し(S41)、選択した辺の
端部から、所定のライン、例えば端部から数十ライン内
側までのエリアを指定する(S42)。このエリアにお
いて、データの並び、パターン、色合い等により最も特
徴が明らかになる方法を画像に応じて選択して、この画
像における上記の辺の特徴を抽出し(S43)、抽出し
た特徴を数値化して記憶する(S44)。
【0051】次に、上記の画像に続いてスキャンした破
断原稿の前端部の辺を選択し(S45)、上記の場合と
同様にして、特徴を抽出するエリアを指定して(S4
6)、この画像の特徴を抽出する(S47)。
【0052】上記の動作では、図5の(b)に示すよう
に、破断された原稿71・72が破断端部71a・72
aを対向させた状態で原稿載置台27上に配され、原稿
71・72の順にそれぞれA方向にスキャンされたと
き、原稿71の後端部の破断端部71aと原稿72の前
端部の破断端部72aとがつなぎ合わされる部分と見な
し、先ず、これらの破線により囲んで示される部分の特
徴を抽出している。その後、図8の動作により、同様に
して他の辺の特徴を抽出している。
【0053】即ち、先にスキャンした画像の残りの辺の
うちの一辺を選択し(S51)、その特徴抽出エリアを
指定し(S52)、このエリアを調べて選択された辺の
特徴を抽出し(S53)、抽出した特徴を数値化して記
憶する(S54)。続いて、次にスキャンした画像の残
りの一辺を選択し(S55)、特徴抽出エリアを指定し
て(S56)、画像の特徴を抽出する(S57)。
【0054】尚、前記の画像メモリ43では、通常の画
像読み取り、記憶、コピー等の制御に合わせて、原稿の
読み取りサイズを検知した後、メモリ上のアドレス空間
が設定されるようになっており、図9に示すように、1
ページに1画像の割合で、原稿データが記憶されてい
る。したがって、図10に示すように、各画像の端部
(例えば、図中斜線で示す領域)は、メモリ上のアドレ
スで明確になっており、このアドレスを基にして、上記
の特徴抽出を実施するエリアが指定されるようになって
いる。
【0055】上記のようにして、各画像から特徴を抽出
した後、先にスキャンした画像(以下、対象画像と称す
る)と次にスキャンした画像(以下、比較画像と称す
る)とを比較し、図11のフローチャートに示すよう
に、データの一致・不一致を判定する。
【0056】先ず、対象画像から抽出した特徴と、比較
画像から抽出した特徴とをラフに比較し(S61)、続
いて、比較した特徴同士が、近似の範囲で一致している
か否かを判定する(S62)。特徴がほぼ一致していれ
ば、つなぎ目同士が向かい合うように原稿データを並び
替えて、さらにデータの並び、パターン、色合い等が合
うように、上記の画像メモリ43上において、位置合わ
せを行う。すなわち、画像を上下方向及び左右方向に移
動させることにより(S63・S65)、読み取り時の
画像のズレを補正し、画像を数度回転させることにより
(S67)、読み取り時の原稿の傾きを補正する。
【0057】また、初めに特徴をラフに比較したとき、
画像を上下方向、及び左右方向に移動させたとき、ある
いは画像を回転させたときに、特徴が一致しないと判定
した場合には(S62・S64・S66・S68)、画
像を180度回転させて(S39)、特徴がほぼ一致す
るか否かを再度判定する(S70)。S70において、
特徴が一致しないと判定した場合には、画像を数度回転
させ(S71)、ここでも、特徴が一致しないと判定し
た場合には(S72)、不一致のフラグをセットする
(S73)。
【0058】つまり、原稿の形状は、ほとんどの場合長
方形であり、上下の方向を逆にして画像を読み取ること
もあり得るので、記憶された状態で画像が一致しなくて
も、画像メモリ43上で、一方の原稿データを180度
回転させて、再度確認している。さらに、読み取り時に
原稿が若干傾いた状態でセットされた場合のことも考慮
して、180度回転させた状態で、特徴の一致が判定さ
れなかった場合でも、さらに、画像を数度回転させて、
特徴の比較を行っている。
【0059】一方、S70・S72において、特徴が一
致すると判定した場合には、S63に移行して、上記と
同様に、データの並び、パターン、色合い等が合うよう
に、上下方向及び左右方向への画像の移動、回転等を行
い、画像の位置合わせを行う。
【0060】そして、上記のS61においては、先にス
キャンした原稿の後端部側の辺に相当するデータの特徴
と、次にスキャンした原稿の前端部側の辺に相当するデ
ータの特徴とを、先ず、比較した後、必要に応じて、残
りの他の辺に相当するデータの特徴同士を比較してい
る。このような動作では、例えば図5の(b)に示した
状態に原稿71・72を配することにより、当然に一致
すべきものである辺同士の特徴を先ず比較することにな
るので、他の辺同士の特徴比較が容易となり、処理を迅
速に行うことができる。
【0061】次に、全データの処理完了の判定を、図1
2のフローチャートに基づいて説明する。
【0062】画像の読み取り時等に、つなぎ合わせの手
順、例えば図5(b)に示した原稿71・72において
破断端部71a・72aのみでつなぎ合わせを行うこと
が、予め何らかの方法により入力されている場合には、
S81において入力手順有と判定し、この場合には、画
像の終端部となる辺がわかっており、画像の端部に相当
する辺のつなぎ合わせ処理は実施されないので、それ以
外の辺のつなぎ合わせ処理が実施されているかをチェッ
クすることにより(S83)、全データの処理が完了し
ているか否かを判定する(S84)。
【0063】一方、原稿データがランダムに入力され
て、つなぎ合わせを行う手順が指定されていない場合に
は、S81においてNOと判定するので、各データにお
ける四辺のつなぎ合わせ処理の実施をチェックすること
により(S82)、全データの処理が完了しているか否
かを判定する(S84)。尚、このように、ランダムに
原稿データが入力された場合には、特徴の不一致が判定
された辺を、一応画像の終端部に相当するものと判断
し、続けて、他の辺についてつなぎ合わせ処理を実行す
る。
【0064】この動作を図13により具体的に説明する
と、例えば4枚の画像a〜dが、ランダムに入力されて
いる場合には、各画像a〜dの四辺について、合計12
回〔4枚×4回−4辺(特徴が一致した辺)=12回〕
のデータの一致・不一致の判定を行い、その結果、a4
とb3 、b2 とd1 、a2 とc1 、c4 とd3 を、それ
ぞれつなぎ合わせる。また、画像の終端部に相当する8
辺(a1 ・a3 ・b1・b4 ・c2 ・c3 ・d2
4 )については、不一致のフラグをセットする。
【0065】上記のようにして、全データの処理の完了
した時点で、画像の終端部以外で、不一致のフラグがセ
ットされている場合には、データの欠落補正を実施す
る。この欠落補正について、図14のフローチャートを
参照して説明する。
【0066】まず、不一致のフラグの有無を判定し(S
91)、不一致のフラグがセットされていない場合に
は、欠落補正は行わず、つなぎ合わせ処理完了の判定に
移行する。一方、不一致のフラグがセットされている場
合には、続いて、他の辺のつなぎ合わせ処理が完了して
いるか否かをチェックする(S92)。つまり、何らか
の不具合が生じ、つなぎ合わせ処理が行えない場合に、
不一致のフラグがセットされるようになっているので、
その原因が、原稿セット時の誤りにより画像が最終的に
1枚にまとまらないことによるものなのか、あるいは原
稿読み取り時の画像の欠落によるものなのかを判断する
ため、他の辺のつなぎ合わせ処理が完了しているか否か
をチェックする。
【0067】そして、S93において、他の辺のつなぎ
合わせが完了していないと判定した場合には、上記のフ
ラグのセットは、原稿セット時の誤りによるものと判断
し、つなぎ合わせ処理ができない旨を警告表示する。一
方、S93において、他の辺のつなぎ合わせが完了して
いると判定した場合には、フラグのセットは画像の欠落
によるものと判断し、欠落補正を行うために、まず欠落
領域の判定を開始する。
【0068】つまり、画像が欠落していると判断された
辺以外の残りの辺のつなぎ合わせ処理により、周りの画
像に対して、欠落部が生じた画像の位置は決定されてい
るものとして、欠落領域の判定を行う。まず、欠落部が
生じている辺につなぎ合わされる辺を最初のラインとし
て、主走査方向について1ラインずつ、データの変化が
表れるまで、副走査方向を走査し(S94)、最初のラ
インをa、データに変化の表れたラインをbとして、欠
落領域を決定する(S95)。
【0069】したがって、例えば図15に示すような画
像が原稿データとして前記画像メモリ43に格納されて
おり、欠落部を有する原稿データ80が、欠落部を生じ
ていない辺80a・80bにより、周りの原稿データ8
1・82に対して位置合わせされ、原稿データ83に対
する位置も決定している場合には、走査の開始ラインが
a(原稿データ83の端部)、データの変化が表れたラ
インがbとなり、a−b間を画像の欠落領域と判定す
る。
【0070】次に、上記のようにして判定した画像の欠
落領域を補完するための補正データの作成処理につい
て、図16のフローチャートに基づいて説明する。
【0071】まず、主走査カウンタをクリアし(S10
1)、先に判定した領域に基づいて、どちらか一方の原
稿データにおいてデータが存在するところまで、主走査
カウンタをカウントアップし(S102)、所定のライ
ン、例えば数十ライン分のデータを検索し、そのデー
タ、即ち線分の傾きを確認する(S103)。続いて、
傾きを確認したデータの延長線上近辺に、他方の原稿デ
ータが存在するかを確認し(S104)、データが存在
しなければ、ターゲットが不明であると判断して(S1
05)、つなぎ合わせ処理を行うことができない旨を警
告表示する。
【0072】一方、延長線上近辺に他方の原稿データが
存在すれば、S105においてNOと判定し、両原稿デ
ータの間を結ぶように欠落領域の補正データを作成する
(S106)。上記の処理(S102〜S106)を主
走査方向の1ライン分について行い、S107におい
て、主走査方向の1ライン全てについてデータ作成が終
了したと判定すれば、つなぎ合わせ処理の完了判定に移
行する。
【0073】つなぎ合わせ処理の完了判定では、図17
のフローチャートに示すように、予めつなぎ合わせの手
順が入力されている場合には、S111において入力手
順有りと判定し、入力手順にしたがって、指定された通
りに全データが一枚の画像につながっているかをチエッ
クする(S112)。一方、入力手順が指定されていな
い場合には、全データがつながっているかのチェックを
行う(S113)。そして、S114において、つなぎ
合わせ処理の完了が判定されなかった場合には、処理を
実行できないことを警告表示する一方、つなぎ合わせ処
理の完了が判定された場合には、用紙サイズの指定有無
の判別に移行し、この後は、前記した変倍処理、座標変
換等を行って、合成した画像をコピーする。
【0074】上記のように本実施例のデジタル複写機で
は、実施例1のディジタル複写機と同様、破れた原稿か
ら自動的に正確な元のつながった原稿を得ることができ
る。また、つなぎ目に相当する部分の影を消去すること
ができるので、画質も良好である。
【0075】また、破断端部を対向させ、かつ順次スキ
ャンされるように原稿載置台27上に配された各破断原
稿に対しては、先にスキャンした破断原稿の後端部と次
にスキャンした破断原稿の前端部とがつなぎ合わされる
ものと見なして、先ず、上記の前端部と後端部との一致
・不一致を判定するようになっているので、各破断原稿
における残りの端部の一致・不一致の判定動作が容易に
なるとともに、上記の前端部と後端部とが一致する場合
には、その部分のデータの位置合わせのみで、座標変換
等によるデータの並べ替えが不要となる。従って、つな
ぎ合わせ処理は簡単になり短時間での処理が可能とな
る。また、例えば2枚のみの破断原稿を上記の前端部と
後端部のみでつなぎ合わせるような場合には、これら前
端部と後端部との特徴抽出による一致・不一致の判定と
データの位置合わせのみの処理でよいから、つなぎ合わ
せ処理は、さらに簡単になり、処理時間を一層短縮する
ことができる。
【0076】〔実施例3〕本発明のさらに他の実施例を
図2、図3、図6、図11、図18および図19に基づ
いて以下に説明する。本実施例のディジタル複写機は、
実施例1に示したディジタル複写機と同様、図2に示し
た構成を有し、図3に示す各手段を備え、図18の
(a)に示すように、破断された原稿81・82が、同
図の(b)に示すように、破断される前のおよそ元の位
置関係で破断端部81a・82aを合わせて原稿載置台
27上に配された状態において、スキャナユニット22
にて原稿81・82をスキャンすることにより、迅速な
つなぎ合わせ処理を行い得るものとなっている。この場
合のつなぎ合わせ処理部48の基本動作は図6のフロー
チャートに示すものであるものの、同図のS27におけ
る原稿の特徴抽出動作は、図19に示すものとなってい
る。以下、この動作について説明する。
【0077】まず、画像メモリ43に記憶されている原
稿データを検索し、ほぼ連続する原稿データの途中に影
のデータがあるか否かを判定する(S121)。このと
き、例えば図18の(b)に示すように、原稿81・8
2が破断される前のおよそ元の位置関係で破断端部81
a・82aを当接させて配されていれば、この当接部に
影83が生じている。従って、ほぼ連続する原稿データ
の途中に影のデータが存在する。この場合、S121の
判定はYESとなり、影の部分を破断端部として認識す
る(S122)。
【0078】次に、所定の画像を対象画像、これにつな
ぎ合わせる画像を比較画像として、対象画像における影
側の一辺、即ち破断端部側の一辺を選択し(S12
3)、選択した辺の端部から所定の内側ラインまでのエ
リアを指定する(S124)。そして、このエリアにお
いて、特徴を抽出し(S125)、抽出した特徴を数値
化して記憶する(S126)。次に、上記の対象画像の
一辺に対応する比較画像の影側の一辺を選択し(S12
7)、同様に、特徴を抽出するエリアを指定して(S1
28)、この画像の特徴を抽出する(S129)。尚、
上記のS123〜S129は、図7に示したS41〜S
47に対応する動作である。
【0079】一方、S121において、、原稿データの
途中に影のデータがない場合、即ち、例えば原稿81・
82が図18の(b)に示すような状態で配されておら
ず、適当に分散させて配されているような場合、対象画
像の一辺を選択し(S130)、その特徴抽出エリアを
指定し(S131)、このエリアを調べて選択された辺
の特徴を抽出し(S132)、抽出した特徴を数値化し
て記憶する(S133)。続いて、比較画像の一辺を選
択し(S134)、特徴抽出エリアを指定して(S13
5)、画像の特徴を抽出する(S136)。尚、上記S
130〜S136は、図8に示したS51〜S57に対
応する動作である。
【0080】次に、図6のS27、即ち図11の一致・
不一致の判定動作では、S61において、先ず、上記の
影のデータによって検出された対応する破断端部同士の
一致・不一致が前述のようにして判定される。その後の
図6に示すS28以下の動作は、前記の実施例2に示し
たディジタル複写機と同様であり、上記の影のデータの
削除もS28の動作において行われる。
【0081】上記のように本実施例のデジタル複写機に
おいても、実施例1のディジタル複写機と同様、破れた
原稿から自動的に正確な元のつながった原稿を得ること
ができ、また、つなぎ目に相当する部分の影を消去する
ことができるので、画質も良好である。
【0082】また、破断される前のおよそ元の位置関係
で破断端部を合わせて原稿載置台27上に配された各破
断原稿に対しては、読み取った原稿データ途中の影のデ
ータ部分を原稿の破断端部として認識し、先ず、対応す
る破断端部同士の一致・不一致を判定するようになって
いるので、この判定動作を短時間で行うことができる。
また、各破断原稿における上記の対応する破断端部同士
が一致する場合には、その部分のデータの位置合わせの
みで、座標変換等によるデータの並べ替えが不要とな
る。これらのことから、つなぎ合わせ処理は簡単になり
短時間での処理が可能となる。また、各破断原稿が全て
の破断端部を各々対応させた状態で原稿載置台27上に
配され、上記の破断端部以外の破断原稿の端部にはつな
ぎ合わせ処理が不要であることが確定しており、このこ
とがつなぎ合わせ処理部48へ入力されている場合に
は、上記の対応する破断端部同士の特徴抽出による一致
・不一致の判定とデータの位置合わせのみの処理でよい
から、つなぎ合わせ処理は、さらに簡単になり、処理時
間を一層短縮することができる。
【0083】
【発明の効果】請求項1の発明の画像処理装置は、以上
のように、原稿の画像を読み込む入力手段と、破断され
た原稿から読み取った画像を原稿データとして記憶する
記憶手段と、記憶手段に格納された各原稿データから
破断原稿の形状を認識し、かつ特徴的な線分を抽出する
ことにより、破断原稿同士のつなぎ目を検出し、この検
出結果に基づいて破断原稿同士がつながるように原稿デ
ータの位置合わせを行うとともに、つなぎ目に生じる影
のデータを消去するつなぎ合わせ処理手段とを備えてい
る構成である。
【0084】これにより、手作業により破断原稿同士を
正確に位置合わせして貼り合わせるといった手間が不要
となり、破断原稿同士をつなぎ合わせる際の作業性を向
上させることができるとともに、つなぎ目のズレや、影
の発生を防ぐことができるので、画質の向上を図ること
も可能であるという効果を奏する。
【0085】請求項2の発明の画像処理装置は、以上の
ように、原稿を所定方向に走査して原稿の画像を読み込
む入力手段と、破断された原稿から読み取った画像を原
稿データとして記憶する記憶手段と、入力手段が、その
走査方向に並べて配された複数の破断原稿を走査するこ
とにより記憶手段に格納された各原稿データのうち、入
力手段により先に走査された原稿の後端部に相当する原
稿データと次に走査された原稿の前端部に相当する原稿
データとから、各破断原稿における上記の後端部と前端
部との形状を認識して、上記の破断原稿同士がつながる
ように原稿データの位置合わせを行うとともに、つなぎ
目に生じる影のデータを消去するつなぎ合わせ処理手段
とを備えている構成である。
【0086】これにより、請求項1の発明の効果に加
え、つなぎ合わされるべき破断端部同士が対向する状態
で各破断原稿を入力手段の走査方向に並べておくことに
より、つなぎ合わせ処理を簡単に行うことができ、短時
間での処理が可能であるという効果を奏する。
【0087】請求項3の発明の画像処理装置は、以上の
ように、原稿の画像を読み込む入力手段と、破断された
原稿から読み取った画像を原稿データとして記憶する記
憶手段と、破断される前のおよそ元の位置関係で各破断
端部を合わせて並べられた複数の破断原稿が入力手段に
て読み込まれることによって記憶手段に格納された原稿
データから、ほぼ連続する原稿データの途中に存在し、
上記の各破断端部の合わせ目によって生じる影のデータ
を検出し、この影のデータの両側のデータを破断原稿の
破断端部の原稿データとして認識するとともに、これら
破断端部の原稿データから各破断端部の形状を認識し、
上記の破断原稿同士がつながるように原稿データの位置
合わせを行うとともに、つなぎ目に生じる影のデータを
消去するつなぎ合わせ処理手段とを備えている構成であ
る。
【0088】これにより、請求項1の発明の効果に加
え、複数の破断原稿を破断される前のおよそ元の位置関
係で各破断端部を合わせて並べておくことにより、つな
ぎ合わせ処理を簡単に行うことができ、短時間での処理
が可能であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるデジタル複写機に備
えられている画像処理系の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】上記のデジタル複写機の概略の構成を示す模式
図である。
【図3】上記のデジタル複写機において、原稿データの
つなぎ合わせ処理を行う際の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図4】同図(a)および同図(b)は破れた原稿を示
す平面図、同図(c)は画像メモリに記憶された原稿デ
ータを示す説明図、同図(d)はつなぎ合わせ処理を施
して得られた画像を示す説明図である。
【図5】同図(a)は、本発明の他の実施例のディジタ
ル複写機により処理される破れた原稿を示す平面図、同
図(b)は、原稿載置台上での破断原稿の配置状態とこ
の原稿のスキャン方向とを示す説明図、同図(c)はつ
なぎ合わせ処理により得られた画像を示す説明図、同図
(d)はディジタル複写機から出力された画像を示す説
明図である。
【図6】本発明の他の実施例のデジタル複写機におい
て、原稿データのつなぎ合わせ処理を行う際の処理手順
を示すフローチャートである。
【図7】図6に示したつなぎ合わせ処理において、対応
する破断端部を対向させて配された破断原稿における上
記の各破断端部の特徴抽出を行う際の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図8】図6に示したつなぎ合わせ処理において、対応
する破断端部を対向させて配された破断原稿における上
記の各破断端部以外の破断端部の特徴抽出を行う際の処
理手順を示すフローチャートである。
【図9】上記のデジタル複写機に備えられている画像メ
モリ上における原稿データの配置状態を示す模式図であ
る。
【図10】上記の画像メモリに格納された原稿データの
検索領域を示す模式図である。
【図11】上記のつなぎ合わせ処理において、原稿デー
タの一致・不一致の判定を行う際の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図12】上記のつなぎ合わせ処理において、全データ
の処理完了判定を行う際の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図13】上記のつなぎ合わせ処理を4枚の画像に対し
て行う場合の画像の配置状態を示す模式図である。
【図14】上記のつなぎ合わせ処理において、データの
欠落補正を行う際の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図15】上記データの欠落補正の対象となる原稿デー
タを示す模式図である。
【図16】上記のつなぎ合わせ処理において、データの
欠落補正を行う際の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図17】上記のつなぎ合わせ処理において、つなぎ合
わせ処理完了判定を行う際の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図18】同図(a)は、本発明のさらに他の実施例の
ディジタル複写機により処理される破れた原稿を示す平
面図、同図(b)は、原稿載置台上での破断原稿の配置
状態とこの原稿のスキャン方向とを示す説明図、同図
(c)はつなぎ合わせ処理を経てディジタル複写機から
出力された画像を示す説明図である。
【図19】本発明のさらに他の実施例のディジタル複写
機でのつなぎ合わせ処理において、破断原稿の特徴抽出
を行う際の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
22 スキャナユニット(入力手段) 43 画像メモリ(記憶手段) 48 つなぎ合わせ処理部(つなぎ合わせ処理手段) 60 原稿(破断原稿) 61 原稿(破断原稿) 71 原稿(破断原稿) 71a 破断端部(後端部) 72 原稿(破断原稿) 72a 破断端部(前端部) 81 原稿(破断原稿) 81a 破断端部 82 原稿(破断原稿) 82a 破断端部 83 影
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−177558(JP,A) 特開 平3−58068(JP,A) 特開 平3−43762(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/38 - 1/393 G06T 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿の画像を読み込む入力手段と、 破断された原稿から読み取った画像を原稿データとして
    記憶する記憶手段と、 記憶手段に格納された各原稿データから破断原稿の形
    状を認識し、かつ特徴的な線分を抽出することにより、
    破断原稿同士のつなぎ目を検出し、この検出結果に基づ
    いて破断原稿同士がつながるように原稿データの位置合
    わせを行うとともに、つなぎ目に生じる影のデータを消
    去するつなぎ合わせ処理手段とを備えていることを特徴
    とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】原稿を所定方向に走査して原稿の画像を読
    み込む入力手段と、 破断された原稿から読み取った画像を原稿データとして
    記憶する記憶手段と、 入力手段が、その走査方向に並べて配された複数の破断
    原稿を走査することにより記憶手段に格納された各原稿
    データのうち、入力手段により先に走査された原稿の後
    端部に相当する原稿データと次に走査された原稿の前端
    部に相当する原稿データとから、各破断原稿における上
    記の後端部と前端部との形状を認識して、上記の破断原
    稿同士がつながるように原稿データの位置合わせを行う
    とともに、つなぎ目に生じる影のデータを消去するつな
    ぎ合わせ処理手段とを備えていることを特徴とする画像
    処理装置。
  3. 【請求項3】原稿の画像を読み込む入力手段と、 破断された原稿から読み取った画像を原稿データとして
    記憶する記憶手段と、 破断される前のおよそ元の位置関係で各破断端部を合わ
    せて並べられた複数の破断原稿が入力手段にて読み込ま
    れることによって記憶手段に格納された原稿データか
    ら、ほぼ連続する原稿データの途中に存在し、上記の各
    破断端部の合わせ目によって生じる影のデータを検出
    し、この影のデータの両側のデータを破断原稿の破断端
    部の原稿データとして認識するとともに、これら破断端
    部の原稿データから各破断端部の形状を認識し、上記の
    破断原稿同士がつながるように原稿データの位置合わせ
    を行うとともに、つなぎ目に生じる影のデータを消去す
    るつなぎ合わせ処理手段とを備えていることを特徴とす
    る画像処理装置。
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