JP3083475B2 - 補正磁場発生装置 - Google Patents

補正磁場発生装置

Info

Publication number
JP3083475B2
JP3083475B2 JP08056458A JP5645896A JP3083475B2 JP 3083475 B2 JP3083475 B2 JP 3083475B2 JP 08056458 A JP08056458 A JP 08056458A JP 5645896 A JP5645896 A JP 5645896A JP 3083475 B2 JP3083475 B2 JP 3083475B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
coil
coils
correction
condition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08056458A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08316031A (ja
Inventor
彦成 石川
惇 木田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Jeol Ltd filed Critical Jeol Ltd
Priority to JP08056458A priority Critical patent/JP3083475B2/ja
Publication of JPH08316031A publication Critical patent/JPH08316031A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3083475B2 publication Critical patent/JP3083475B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、核磁気共鳴(NMR)
装置等の高い磁場均一度が求められる装置に用いて好適
な補正磁場発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】NMRでは超電導磁石を用いて磁場を形
成しているが、その磁場の均一度は高々 1.0×10-5
1.0×10-6 程度である。しかしその反面、近年では磁場
には 1.0×10-9〜 1.0×10-10 という非常に高い均一性
が求められている。そこで、不均一磁場を補正するため
に補正磁場発生装置が設けられるのが通常である。
【0003】ここで、本明細書中で用いる用語のいくつ
かを定義しておく。まず、補正磁場を発生する要素をシ
ムと称し、1つ以上のコイルの集合体に電流を流して磁
場を補正するシムを電流シムと称し、更に主磁場を形成
する磁石の中心付近に配置されて室温で動作するシムを
室温シムと称する。本発明は特に室温シムに関するもの
であるので、室温シムを単にシムと称することにする。
【0004】通常、補正磁場発生装置は、図6に示すよ
うに、シム1、シムに電流を供給する電源2、及びその
電源を外部から与えられる情報に基づいて制御する制御
装置3で形成される。そして、この補正磁場発生装置で
発生された補正磁場によって主磁場の不均一成分を打ち
消したり、あるいは均一磁場を変化させたりするのであ
る。なお、図6において、10は主磁場を形成するため
の磁石を示しており、NMRにおいては超電導ソレノイ
ドコイルを有する超電導磁石が用いられる。
【0005】さて、本発明で着目するのは主磁場を形成
する磁石10の中心領域である。そこで、図6に示すよ
うに、磁石10の中心に原点をとり、中心軸をz軸と
し、z軸と直交する面上にx軸及びy軸をとり、r,
Θ,φを極座標の3つの座標軸成分とすると、磁石10
の原点近傍でのz軸方向の磁場成分Bz は下記の (1)式
で現わされることが知られている。
【0006】
【数1】 なお、一般に、均一度が高い磁石の中心では、x方向の
磁場成分及びy方向の磁場成分はz方向の磁場に比べ十
分小さく無視できるので、以下においてはz方向の磁場
成分Bz のみを考えることにする。
【0007】(1) 式において、A0 は均一磁場成分の大
きさを示し、その他の成分は不均一磁場成分の大きさを
示している。また、n,mは 0以上の整数、An m,Bn m
は定数であり、Pn m(cosΘ)はルジャンドルの陪関
数である。また、以下においては、特にm= 0の場合に
はmを省略することにする。例えばA1 0は単にA1 、P
n o(cosΘ)はPn(cosΘ)と略記される。
【0008】また、本明細書中では、z軸に垂直な平面
内で図6のφに依存しない値を取る磁場を軸方向磁場と
称し、φに依存する値を取る磁場を回転方向磁場と称す
る。(1)式では、φに依存しないm=0の第1,2項
が軸方向磁場であり、φに依存するm≠ 0の第3項が回
転方向磁場である。
【0009】更に、z軸を中心として、X,Y軸を角度
(2π/M)×k(M=2,3,4,...,各Mに対して
k=1,...M−1)回転させた座標で、k=0の回
転させない場合と全く同様に見える磁場をM回回転対称
な磁場、あるいは単に回転対称な磁場と呼ぶ。
【0010】また更に、(1) 式で表現できるz軸方向の
磁場成分のAn m,Bn mに対応する磁場成分を磁場の
n m,Bn m成分、あるいは単にAn m,Bn mと称し、A,
B,mが異なる場合には、異なる角度依存性を持つ磁場
成分とする。従って、An mとBn m
は異なる角度依存性を持つ磁場成分であり、A n mとAk m
(n≠k)は等しい角度依存性を持つ磁場成分である。
【0011】更に、シムの発生するz方向磁場成分のな
かで、意図して変化させることができる成分を制御磁場
成分と称し、その制御磁場成分のうち、均一磁場成分の
変化と不均一磁場成分の補正に用いる磁場成分を補正磁
場成分と称する。
【0012】従って、本明細書中で磁場の補正と記述す
る場合、『磁場不均一成分を補正すること』だけでな
く、『均一磁場成分を変化させること』も含むものであ
る。
【0013】図6に示された補正磁場発生装置の従来例
は米国特許第3287630号に記載されている。この補正磁
場発生装置は、軸方向磁場成分を補正するための4つの
グループのコイル(Z' coils 、Z1''coils, Z2''coi
ls, Z'''coils)、及び回転方向磁場成分を補正するた
めの4つのグループのコイル(X coils, Y coils,X
−Z coils, Y−Z coils)を備えている。
【0014】各グループは1対または複数対のコイルの
直列接続により構成され、各グループ毎に1つの補正磁
場成分を発生する。この明細書では、直列接続のコイル
により構成されるこの種のシムをシリーズシムと呼ぶこ
ととする。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】この様なシリーズシム
では、コイルの位置,形状と電流の方向と巻き数によっ
て発生する補正磁場成分を選択しているため、シム構造
が複雑となる、コイル設計の自由度に著しい制限があ
る、駆動電流を減少させてコイルの発熱を低減させるこ
とが困難である、などの問題がある。
【0016】本発明は上述した点に鑑みてなされたもの
であり、本発明の第1の目的は、軸方向磁場成分及び又
は回転方向磁場成分を補正することのできる比較的簡単
な構造の補正磁場発生装置を提供することにある。
【0017】本発明の第2の目的は、コイル設計の自由
度に制限が少なく、駆動電流を減少させてコイルの発熱
を低減させることが容易な補正磁場発生装置を提供する
ことにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の補正磁場発生装
置は、コイルと、電源と、制御手段を備えている。コイ
ルは、主磁場の方向であるZ軸を中心とする円筒面上に
沿って配置されており、その数は、制御すべき磁場成分
の数を越えるものである。一つのコイルに対して一つの
電源が設けられており、独立に電流が供給される。
【0019】そして、制御手段は、制御する磁場成分の
条件とそれ以外に選ばれた条件に基づいて各コイルに供
給する電流を決定する。
【0020】ここで、選ばれた条件としては、各コイル
の発熱量の総和を最小にする条件が一つの望ましい選択
である。制御手段において各コイルに供給する電流を決
定するための手法としては、好ましくは、各電流に任意
の重みを加えたラグランジュの未定乗数法を用いること
ができる。
【0021】また、本発明の他の補正磁場発生装置は、
同じく、複数のコイルと、電源と、制御手段を備えてい
る。コイルは、主磁場の方向であるZ軸を中心とする円
筒面上に沿って配置されており、1つのコイルが複数の
回転方向磁場成分の制御に寄与する。一つのコイルに対
して一つの電源が設けられており、独立に電流が供給さ
れる。
【0022】そして、制御手段は、制御する磁場成分の
条件に基づいて各コイルに供給する電流を行列演算によ
り決定する。
【0023】本発明では、上記のような構成を採用して
いるため、コイル形状の単純化、補正磁場の発生効率の
上昇、発熱量の低減などが可能である。この様な効果
は、特に、1つのコイルが角度依存性を持つ複数の回転
方向磁場成分の補正に寄与する場合に、より顕著であ
る。
【0024】更に、1つのコイルが複数の軸方向と複数
の回転方向の磁場成分の補正に寄与する場合には、軸方
向磁場成分の補正と回転方向磁場成分の補正を個別に行
う場合よりも補正磁場発生効率が著しく上昇する。とい
う効果が得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】
(A)軸方向磁場の補正 軸方向磁場の補正のためには、図7に示すような円環コ
イルを用いることが基本である。いま、図7に示すよう
に円環コイルの中心位置をzc 、半径をac 、電流をi
c 、原点から円環コイルまでの距離をrc とすると、円
環電流の発生する中心付近での磁場のz方向成分Bz は Bz(r,Θ)=ic(A0(zc,ac)+A1(zc,ac)rP1(cosΘ) +A2(zc,ac)r22(cosΘ)+…) (2) で現される。ここで、An(zc,ac)はn次の磁場成分
の大きさを示している。具体的には、真空の透磁率をμ
0 ,n= 0, 1, 2,…として A0(zc,ac)=(μ0/2)×(ac 2/rc 3) (3) An(zc,ac)=(μ0c/2)×(Pn+1 1(x)/rc n+2) (4) である。ただし、x=zc/rcであり、また rc 2=zc 2+ac 2 (5) である。また、ここでAn は、nが偶数ならばzc に関
して偶関数であり、nが奇数ならばzc に関して奇関数
である。
【0026】図8Aは、本発明の一実施例の構成を示し
ている。本実施例の装置は、図8Aに示されているよう
に、Nc 個のコイル11と、各コイルに独立に電流を供
給できる電源12と、各電源を制御する制御装置13を
備えている。これらのNc 個のコイルから発生される磁
場成分の組み合わせによって不均一磁場が補正される。
まず、コイル数が制御磁場成分の数と等しく、行列演算
を用いて電流を決定する場合について説明する。
【0027】この様に、コイル数が制御磁場成分の数と
等しく、行列演算を用いて電流を決定するシムをマトリ
クスシムと称することにする。なお、図8Aにおいては
各コイルには同一方向に電流が流れているように記され
ているが、実際には流れる電流の向きは全てのコイルに
ついて同じではない。また、図8Aの円環コイルを図8
Bに示すような、幅を持った多層巻きのソレノイドコイ
ルに置き換えることが可能である。
【0028】図8Aに示すようにz軸上に中心を有する
c 個の円環コイルを配置した場合には、(1) 式と(2)
式が同じ関数系で展開できるので、基底関数系にこの関
数系をとると、各コイルの電流と、コイルの集合全体が
発生するk次の制御磁場成分の総和ck との関係は次式
のように行列を用いて表すことができる。
【0029】c=Fi (6) c=[ck ] (7) F=[fkh] (8) i=[ih] (9) ここで、k= 0, 1, 2, … ,Nc-1 、h= 0, 1, 2, …
,Nc-1 、ck は全てのコイルのk次の制御磁場成分の
和、fkhはh番目のコイルのAk 成分、ih はh番目の
コイルの電流である。
【0030】また、[akh]は行列を、[bk ]は列ベ
クトルを意味し、その大きさは添字の範囲で指定する。
【0031】
【数2】 更に、コイルの順番は適当に割り当てる。以下同様であ
る。
【0032】ここで、磁場を均一化するために c0 =−(((1)式の均一成分値)−(設定すべき均一成分値)) (10) ck =−(Ak 成分の不均一値) (但し、k≠ 0) (10′) と置く。なお、(10)式はk= 0の場合であり、(10′)式
はk≠ 0の場合である。
【0033】そして、(6) 式を解いて各コイルに流す電
流を求め、その電流を流せば、(1)式の不均一成分と(6)
式の補正成分が合成され、(Nc −1)次までの不均
一磁場成分の大きさを零にすることができる、もしくは
均一磁場成分を所望の値とすることができる。ただし、
補正を行わない磁場成分についてはck = 0として(6)
式を解くことにする。
【0034】以下の説明でも同様に均一成分を所望の値
とし、不均一成分の大きさが零になるように(6) 式の制
御磁場cを図8の制御装置13に通知すれば磁場を補正
することができる。従って、以下においては制御磁場成
分の発生方法と電流の決定方法のみについて説明するこ
とにする。
【0035】ところで、NMRについていえば、主磁場
を形成する超伝導磁石と、その主磁場に挿入されるプロ
ーブの間隙は非常に狭く、シムコイルが配置できる空間
は限られている。
【0036】また、シムコイルに供給する電流が大電流
になると、電源が大型化するばかりでなく、シムコイル
が発熱し試料の温度上昇に結び付くので望ましくない。
【0037】更に、NMRにおいては近年高い磁場の均
一度が求められており、より高次の磁場成分の補正が要
求されている。実際、従来においては、高々20程度の磁
場成分の補正で十分であったが、最近では40を越える磁
場成分の補正を必要としている。
【0038】そこで、シムの設計に際して、例えば下記
のような条件が付けられることになる。 (a)十分な制御項数があること (b)コイルを狭い空間に配置できること (c)電流誤差、巻き線誤差の発生が少なく、その影響が
最小であること (d)シムコイルに供給する電流が少ないこと (e)シムコイルの発熱量が少ないこと (f)電源の種類が少ないこと。即ち、可能ならば一種類
の電源で済むこと (g)組み立てが容易であること (h)コストが少ないこと なお、同一磁場成分を発生するコイルの発熱量を少なく
するには、巻線数を増加するのが有効な手段であること
は周知である。巻き線できる体積が一定の場合には巻き
線密度を高くするのと同じである。
【0039】さて、コイル導体の断面積が一定の場合、
n次の磁場成分出力をBn 、巻線数をN、電流をI、発
熱量をW、抵抗をRとすると次の関係が成立する。
【0040】
【数4】 従って、
【0041】
【数5】 が成り立つ。
【0042】また、(12)式のTn(zr,ar)は
【0043】
【数6】 であり、電流が原点から遠い程、そして次数nが高いほ
ど小さな値となる。この傾向はm≠ 0のTn m(後述す
る)についても同じである。
【0044】ここで、上述した(a)〜(h)の条件について
検討する。図8Bに示す構成では、X−Y平面から離れ
たコイルに接続する電源は、X−Y平面近傍に配置され
るコイルに接続される電源より高い電圧が必要となる場
合が考えられる。このような場合にコイルを分割して抵
抗値を下げ、電圧の低い電源を使用できるようにし、上
記のシム設計の条件(f)を満たすようにする。
【0045】供給電流を上記の(6) 式で決定するのであ
れば電源と同じ数の磁場成分を制御する必要があり、条
件の増加、特に高次磁場成分の導入による電流の増加、
発熱の増加を引き起こすことになるが、これを避けるた
めに、制御磁場成分の数を増加させずに(6) 式の解を求
めることが要求される。このような要求は後述する回転
方向磁場成分の補正でも全く同じであり、コイル数が多
くなる程強く要請されるものである。
【0046】ここで、図8Aの装置において、制御磁場
成分の数よりもコイル数の方が多い場合について検討す
る。制御磁場成分の数を増加させずにコイル数を増やせ
ば、(6) 式の行列Fは行数より列数の多い行列になるの
で単一の解を決定することは不可能である。そこで、本
発明は、上述のように磁場成分のみに着目するのではな
く、磁場成分以外の他の制約条件を用いて解の決定を行
うことを特徴としている。
【0047】使用する条件は任意であるが、シムの発熱
量Qを最小にする条件を用いた場合を例に挙げて説明す
る。制御磁場成分の数を超える多数のシムコイルの使用
は、コイルの形状、位置等の設計の自由度を増加させ、
シム設計の制約条件を満たし易くする。特に、後述する
回転方向の磁場の補正ではこの効果が顕著に現れるもの
である。
【0048】そこで、求めるべき条件をまとめると次の
ようになる。
【0049】 c=Fi (19) Q=tiRi (20) c=[ck] (21) F=[fkh] (22) i=[ih] (23) R=[Rhh] (24) ここで、ti はiの転置行列、Rhhはh番目のコイルの
抵抗、ck は全てのコイルのAk の制御磁場成分の和、
khはh番目のコイルのAk 制御磁場成分、ihはh番
目のコイルの電流を示す。[Rhh]のように添字の等し
い行列は対角行列を表すとし、
【0050】
【数8】 である。
【0051】また、 k= 0, 1, 2, …, (ns−1) h= 0, 1, 2, …, (Nc−1) である。ここで、ns は軸方向磁場の制御成分の数、N
c は円環コイルの数である。なお、シムの発熱量Qを最
小にする条件は(20)式を最小にするという条件になる。
【0052】そこで、(19)式をシムの発熱量Qを最小に
するという条件のもとで解くのであるが、解を求める手
法としてはラグランジュの未定乗数法を採用することが
出来る。
【0053】それによれば、解は次の(25)式として求め
られる。 i=inv(R) tF inv(F inv(R) tF) c (25) ここで、tFは行列Fの転置行列を示し、inv(R)は行
列Rの逆行列を示す。以下、同様である。
【0054】(25)式の右辺のcを除いた部分は、cによ
らずに求めることが出来る。そして、この部分を予め計
算により求めて制御装置に記憶しておき、オペレータよ
り入力された所望のcを与えて制御装置により(25)式を
演算すれば、各コイルへ供給する電流値を求めることが
出来る。制御装置が、求めた各コイルへの供給電流の値
を各コイルの電源12に通知すると、各電源は、通知さ
れた電流を各コイルへ供給する。
【0055】なお、(20)式でRk を各電流に加える重み
と考え、適当に調整してもよいものである。これは各電
流の2乗量に適当な値を乗じたものの和を最小にするよ
うに各コイルの電流を決定するシム、即ち磁場補正装置
と表現することができる。このシムは行列演算を用いる
という点でマトリクスシムに類似しているが、ラグラン
ジュの未定乗数法を用いて電流の解を求めるという意味
でここではラグランジュシムと称することにする。
【0056】ラグランジュシムでは、その時々の条件に
応じた制御磁場成分を選択することができる。例えばN
MRにおいてはサンプルの長さ、プローブの種類に対応
して制御する磁場成分を自動的に選択させることができ
る。
【0057】このラグランジュシムにおいては、 制御磁場成分の数≦シムコイルの数 (26) であるならば、(19)式の解を求めることができる。言い
換えれば希望する解が求められるように制御磁場成分を
減少させ得るのである。
【0058】(25)式の計算は制御装置に実行させるの
で、(19)式のFは簡単に変更が可能であり、補正すべき
空間がz方向に短い場合、あるいはそれ程高い均一度を
必要としない場合は、適当な次数までの低次磁場成分を
選択し発熱を減少させることが可能である。
【0059】更に、本発明によれば、高次項を制御する
必要がない場合には、同一の構成でより多くの低次項を
発生させることができるものである。
【0060】また更に、電源やコイルが破損したとして
も、(26)式の条件を満たす範囲で破損した電源、コイル
を使わずに、制御磁場成分の数を減らさないで磁場の補
正が可能である。 (B)回転方向磁場の補正(その1) 次に、回転方向磁場の補正について説明する。
【0061】回転方向の磁場を補正するためには、z軸
を中心に持つ円環電流の一部を用いた弓型の電流を用い
るのが一般的である。図9Aはその例を示す図であり、
同じ大きさの2つの弓型電流をz軸に平行な2本の電流
で結び、閉ループとし鞍型コイルを作るのである。な
お、z軸方向の磁場成分を発生するのは弓型部分のみで
ありz=0のX−Y平面から遠い弓型部分は無視できる
場合がある。
【0062】ここで、図9Bに示すように弓型電流のz
方向位置をzr 、半径をar 、電流をir 、中心角をθ
r 、開き角をψr とすると、弓形電流の発生するX−Y
平面付近での磁場のz方向成分は、
【0063】
【数3】 で現わされる。ここで、弓形電流は図9Cに示す円筒座
標系(a,θ,z)で表現している。また、An m(zr,a
r) ,Bn m(zr,ar) は(n,m)次の磁場成分の大
きさを表している。これらの各式の詳細については省略
し、ここでは繁雑さを避けるために本発明の説明に必要
なもののみを下記に示す。
【0064】 An(zr,ar)=Tn(zr,ar)ψr (m= 0) (12) An m(zr,arrr)=Tn m(zr,ar)sin(mψr) ×cos(mθr) (m≠0) (13) Bn m(zr,arrr)=Tn m(zr,ar)sin(mψr) ×sin(mθr) (m≠0) (14) ここで、Tn m(zr,ar) はzr ,ar の関数である。
なお、Tn 0の 0は省略している。また、これはμ0 等の
定数を含んでいるものである。
【0065】このように、各磁場成分は、(zr,ar
,ψr ,θr の関数に分離できるのである。なお、こ
こで開角ψr は弓型の 1/2 としている。従って円環コ
イルの開角はπである。
【0066】また、An m,Bn m(ただし、n,m= 0,
1, 2, …) は、(n−m)が偶数ならばzr に関して
偶関数となり、(n−m)が奇数ならばzr に関して奇
関数となるものである。
【0067】さて、(1) 式の回転方向磁場成分を補正す
るためには、上記のUSP3287630号においては、An m,B
n mの各(n,m)に対応する補正磁場成分を1つ1つ発
生するシムを配置することが開示されている。これはシ
リーズシムである。この場合、電流の閉ループを作るた
め、コイルの形状は鞍型コイルの集合になるのが通常で
ある。
【0068】例えば、A1 1成分を発生するシムコイル
は、図9Dに示すようにz軸とz平面に対称な位置に4
つの同じ形の鞍型の電流が直列に流れるようにコイルを
形成すればよい。なお、z=0のX−Y平面から離れた
弓型の部分は、十分遠方に配置すれば無視することがで
きる。また、図9Eは図9Dに示す4つのコイルの展開
図を示す図である。
【0069】このとき、A1 1シムコイルの位置、形状、
電流は、zr0,ar0,dr0,i0 をコイルの位置、形
状、電流を表す定数として次のように現される。
【0070】 (zr,arrr,dr,i) =(zr0,ar0,0,π/3,dr0,i0) …第1部分 (15) (zr0,ar0,π,π/3,dr0,-i0) …第2部分 (-zr0,ar0,0,π/3,dr0,i0) …第3部分 (-zr0,ar0,π,π/3,dr0,-i0) …第4部分 ここで、(zr,arrr,dr,i)は1つの鞍型部分の
z平面に近い弓型部分のz方向位置(z座標)、半径、
中心角、開角、2つの弓型部分のz方向距離、電流をこ
の順で示すものである。最後のi0 の正負は第1部分と
第3部分の電流と、第2部分と第4部分の電流が逆方向
であることを示す。
【0071】ここで、コイルの補正磁場の発生のメカニ
ズムを説明すると次のようである。このとき、Tn m(z
r,ar)はz軸に垂直な同一平面内で等しいので、次の
事項が成り立つ。
【0072】θr = 0,πを選択するとsin(mθ
r )= 0となるので、Bn mは発生しない。(中心角によ
る選択) 正方向と負方向に流す電流が同一平面上で等しいた
め、mが偶数のときcos(2k×0)−cos(2k×
π)= 0 となるので、m= 0, 2, 4,… の成分は発生
しない(m=2k)。(回転方向の電流の対称性による選
択) との結果、An m(m= 1, 3, 5, 7…)の成分の
みを発生するが、ψr=π/3 としたためsin(3×π
/3)= 0なので、An 3成分は発生しない。(開き角に
よる選択) そこで、上下対称に電流を流して(n−m)= 0, 2,
4,… の成分のみを発生させ、zr0をA3 1= 0となる位
置に選択する。(z方向の位置と電流の対称性による選
択) 以上の結果をA1 1成分とする。ただし、m= 1,n= 5,
7, 9,…と、m= 5,7, 9,…,(n−m)= 0, 2, 4,
の成分を伴う。
【0073】以上のように構成することによって、米国
特許第3287630号の補正装置では回転方向磁場成分の補
正を行うことができる。
【0074】本発明は、回転方向磁場の補正にもマトリ
クスシムの考え方を導入したことに特徴がある。
【0075】回転方向磁場を補正するためのマトリクス
シムの設計は容易ではない。弓型電流の中心角、開角が
三角関数を通して回転方向磁場成分に影響するのでそれ
らの選択が難しいのである。
【0076】また、上述した軸方向磁場の補正ではシム
コイルの配置、形状の自由度はそれぞれ1次元である
が、回転方向磁場の補正では、円筒面上にコイルを配置
するので2次元になり、コイルの形状、配置は自明では
ないのである。更にコイル数も大幅に増加するため、一
つ一つのコイルの構造が複雑になるのを避けなければな
らないという制約も生じる。
【0077】これらの問題、制約を回避するための一つ
の方法は、シリーズシムの選択方法〜を用いて回転
対称な磁場を発生させる方法である。この場合、選択方
法のz方向の位置と電流の対称性による選択は用いな
い。すなわち、(12)式のAn m,あるいはBn mのmの等し
い成分についてのみ行列を形成する。ただし、同一の行
列に属するコイルでは、半径ar,θrrは等しくと
る。
【0078】例えば、An 1成分では下記(27)式のような
コイルをN1 個z軸方向に配置するのである。 (zr,arrr,dr,i) =(zr0,ar0,0,π/3,dr0,i0) …第1部分 (27) (zr0,ar0,π,π/3,dr0,-i0) …第2部分 とし、反時計方向と時計方向に電流が流れるように直列
に繋いだコイルをz軸方向にN1 個配置するのである。
勿論、dr0は異なる直列に繋がるコイルでは異なってい
てよい。そのコイルの配置を図1Aに示す。図1Aはそ
のコイルをθ方向に展開した展開図であり、図ではN1
= 4である。なお、図1Aにおいては電源、制御装置は
示されていないが、各コイルにそれぞれ電源が接続さ
れ、各電源は制御装置から対応するコイルに供給する電
流が通知されるのは図8Bに示すと同様である。以下、
同様である。
【0079】これらのコイルの組み合わせは、上述した
理由と同じ理由でAn 1(n= 1, 2,3, …)成分のみを
発生する。そこで、上述した軸方向磁場の補正と同様
に、適当なzr ,dr を選んでコイルを配置し、行列を
求め、その逆行列から各コイルに供給する電流を定める
のである。
【0080】 c=Fi (28) c=[ck] (29) F=[fkh] (30) i=[ih] (31) ここで、ck は全てのコイルのAk+1, 1 の制御磁場成分
の和、fkhはh番目のコイルのAk+1, 1 制御磁場成分、
h はh番目のコイルの電流を示す。
【0081】また、 k= 0, 1, 2, …, (N1−1) h= 0, 1, 2, …, (N1−1) である。N1 はAn 1成分を発生するコイルの数を示す。
なお、An 1成分のコイルを90°回転するとBn 1成分を発
生するコイルとなる。
【0082】また、An 2成分は、 (zr,arrr,dr,i) =(zr0,ar0,0,π/4,dr0,i0) …第1部分 (32) (zr0,ar0,π/2,π/4,dr0,-i0) …第2部分 (zr0,ar0,π,π/4,dr0,i0) …第3部分 (zr0,ar0,3π/2,π/4,dr0,-i0) …第4部分 のコイルをz軸方向に分布して配置すればよい。そのコ
イルの配置を図1Bに示す。図1Bはそのコイルをθ方
向に展開した展開図であり、(32)式を満足するコイルの
基本形状のみを示しているものである。実際には、図1
Bのコイルが図1Aと同様にz軸方向に複数配置され
る。以下、同様にしてm= 3, 4,… の場合についてシ
ムコイルを構成できる。
【0083】(C)回転方向磁場の補正(その2) 次に、発熱を最小にする回転方向磁場の補正について説
明する。
【0084】上記の(B)項で説明した構成によって回
転方向磁場の補正をマトリクスシムを用いて行うことが
できるのであるが、前述のシリーズシムの磁場選択の方
法1〜を用いているため、いくつかの問題を含んでい
る。
【0085】例えば、図1A,Bから容易に理解できる
ようにコイルの形状が複雑である。またコイルの位置や
形状によって回転対称な補正磁場を発生させ、補正する
磁場成分を選択しているために多数回の巻線を使用でき
ず、発熱が大きく、電源も多種類必要になる等の問題を
含んでいる。
【0086】いま、コイルの数と制御磁場成分の関係や
コイルの発生する磁場の回転対称性等を無視して望まし
いコイル形状を考えてみる。上記の(a)〜(h)の条件を考
慮すると、渦巻き状に巻いた同一形状の鞍型のコイルを
図2に示すようにz軸に回転対称に配置し、それをz方
向に積み重ねる方法がよいことが分かる。なお、図2は
同一円筒面上に45°間隔で1周当たり8個の1ターン
の鞍型コイルを3段ずつX−Y平面を挟んで対称に48
個配置した場合の展開図を示している。この図2の配置
は、An m成分を発生するコイルをπ/2m回転して配置
し、Bn m成分を発生するコイルとしていた従来のシリー
ズシムと異なる配置となっている。
【0087】図2においては、位置だけを示すため各鞍
型コイルを閉ループで描いたが、実際には、各鞍型コイ
ルは図10に示されているように、各電源22に引き出
し導線を介して接続されている。そして、各電源22に
は、各コイルへ流すべき電流の情報が制御装置23から
通知される。これらのコイル及び引き出し導線は、例え
ば、フレキシブルプリント基板の表面にパターンエッチ
ング技術によって容易に形成できる。そして、表面にコ
イル及び引き出し導線を形成したフレキシブルプリント
基板をボビンに巻き付けて円筒状に形成すれば、補正磁
場発生装置のコイル部分が形成できる。
【0088】図2,図10に示される構成によれば形状
が単純で巻線誤差が少なく、コイルが小さな隙間で巻け
るので巻線密度を高くすることができ、それによって発
熱を減少することができる。
【0089】また、多数のコイルを用いるので1つ1つ
のコイルの電流は少なくてよい。更に、同一形状のため
電源の種類が少なくなり、同じコイル、同じ電源を多数
使用することによる量産効果が期待できる。また更に、
同形のコイルを回転対称に配置した場合には、磁場の補
正はコイル位置や電流値の誤差の影響を受け難い。更
に、An m,Bn m成分のmが 4, 5 等の大きな値になって
も図2,図10に示すような鞍型のコイルの配置は容易
に行えるものである。
【0090】なお、渦巻き状に巻いたコイルは鞍型電
流、或いは弓型電流の集合として計算することができる
ことは明らかである。ここでは鞍型コイルに単純化して
考えることにする。
【0091】さて、本発明の更なる狙いは、軸方向磁場
の補正と同様に回転方向磁場成分の補正を行う行列を(1
1)式から生成し、ラグランジュシムを構成することにあ
る。そこで、図2に示すように同一形状の鞍型コイルを
z軸に回転対称に配置した場合を考える。しかし、ここ
で、(12)〜(14)式から判るように、中心角θrによる回
転対称性が磁場成分の選択に複雑な影響を及ぼすことを
注意しなければならない。
【0092】上述したように鞍型コイルは弓型電流の和
として取り扱うことができるので弓型電流に着目する。
開角の等しい弓型電流を円筒面上に回転対称に配置すれ
ば、z軸座標zr ,半径ar ,開き角ψr が全て等しい
ので、これらの弓型電流の間では(11)式の各項のT
n(zr,ar)ψr と、Tn m(zr,ar)sin(mψr
の部分は等しくなる。異なるのはcos(mθr) とs
in(mθr) の部分である。
【0093】この条件で行列を書くとすると、鞍形電流
の作る各列ベクトル、あるいは各磁場成分の行ベクトル
の独立性に注意してAn m,Bn m成分のmを選択する必要
がある。
【0094】この条件では、An m,Bn m成分を下記の(3
4)式のようにmの小さい順に取るmの選択がよい結果を
与えることが確認された。なお、コイルを円筒面上に回
転対称に配置する場合にはコイルの数を奇数とすること
は一般には行われないので、ここでは等分数、即ち等し
いz座標をもつ鞍型電流の数Nd は偶数とする。
【0095】そこで、 θr=(2π/Nd)k (ただし、k= 0, …,Nd−1) (33) とした場合の選択する成分は m= 0の成分 (34) An m成分 m= 1, 2, …,Nd/2 (m≠ 0の場合) Bn m成分 m= 1, 2, …,Nd/2−1 となる。ここで注意しなければならないのは、m=Nd
/2のBn m成分がNd 回の回転対称なコイル配置では補
正できない点である。なぜなら、この場合にはsin
(θr×Nd/2 )=0となるからである。また、m=
0、即ち軸方向磁場成分を制御磁場成分の中に含む点に
も注意しなければならない。
【0096】なお、等分数Nd が奇数の時はm= 0の成
分と、m= 1〜[Nd/2]までの選択が望ましいもので
ある。ただし、ここでは[Nd/2]はガウスの数を示
す。
【0097】また、An m,Bn mのnについては、鞍形電
流のZ方向の積み重ねの数Np だけ選択する。以上で鞍
型コイルを弓形コイルの和として表現すれば、鞍型コイ
ルのマトリクスシムが構成できる。図2ではNd=8,
Np=6であるので、選択すべき磁場成分は、例えば、 Ao 〜A51 1〜A6 12 2〜A7 23 3〜A8 34 4〜A9 41 1〜B6 12 2〜B7 23 3〜B8 3 となる。
【0098】鞍型コイルのみでなく、軸方向成分のみ発
生するNc個の円環コイルも行列に加えることが好まし
い。なぜなら、軸方向成分と回転方向成分の補正を同時
に行うと、それらを別々に行うより自由度が増し、コイ
ルでの発熱が減少するためである。この場合、選択すべ
き磁場成分は、m≠0の成分は等しいがm=0の成分が
増加してNc+Np個となる。
【0099】図2,図10の例(Ao〜A15を選択)
で、Nc =10とすれば,すべてのコイルの数Nt(=Nc
+Np×Nd)は58となり、各コイルに供給する電流値
を決定するに際しては、58もの制御磁場成分が必要と
なる。更に、等分数Ndや積み重ねの数Npを増加させた
場合には、100をこえる制御磁場成分が必要な場合も
ある。この様な場合でも、磁場補正は可能であるが、制
御すべき成分以外も制御し、不要な電流増加や発熱を引
き起こす。
【0100】そこで、制御磁場成分を減らすことが考え
られるが、制御磁場成分を減らすには、(34)式の成分か
ら必須の成分を選択し、軸方向磁場の場合と同様にシム
の発熱量Qを最小にする条件、即ち(20)式と同じ条件を
用いるようにすればよい。
【0101】以上の事項をまとめると次のようである。
【0102】 c=Fi (35) Q=tiRi (36) c=[ck] (37) F=[fkh] (38) i=[ih] (39) R=[Rhh] (40) ここで、ti はiの転置行列、Rhhはh番目のコイルの
抵抗、ck は全てのコイルのAn mあるいはBn m制御磁場
成分の和、fkhはh番目のコイルのAn mあるいはBn m
御磁場成分、ih はh番目のコイルの電流を示す。
【0103】また、 k= 0, 1, 2, …, (na−1) h= 0, 1, 2, …, (Nt−1) である。Nt はコイルの総数、na は制御磁場成分の総
数(na≦Nt)である。
【0104】これによりラグランジュの未定乗数法で解
を求めると、(25)式と同じになる。即ち、 i=inv(R) tF inv(F inv(R) tF) c (25) である。この演算は制御装置が行うことは当然である。
ここで、ck ,fkhのkの順番は、制御磁場成分An m
n mに適当な順番を与え、両者で一致させるようにす
る。また、fkh、ih、Rhhのhも円環コイル、鞍型コ
イル全てに適当な順番を与え、各々で一致させればよ
い。以下同様である。
【0105】また、鞍型コイルのみでも(35)式は成立
するので解を求めることができる。これによって形状が
単純な鞍型コイルにより、回転方向磁場成分が補正可能
な、Nc=0とNc≠0のマトリクスシムとラグランジュ
シムの4種類のシムが構成できたことになる。 (D)回転方向磁場の補正(その3) 上記の(C)項で説明したようにして回転方向磁場成分
を含むラグランジュシムは構成できるのであるが、ここ
ではコイル数を見かけ上制御磁場成分の数と等しくした
場合について説明する。
【0106】即ち、(35)式の電流が仮想的なnv 個の電
viから作られると考えて、iとviを(41)式で関係
付けるのである。ここではこのようにして構成したシム
を仮想電流シムと称することにする。
【0107】この場合には次の式が成り立つ。 i=U vi (41) i=U inv(FU)c (42) c=Fi (43) i=[ih] (44) vi=[vj] (45) U=[uhj] (46) F=[fkh] (47) c=[ck] (48) ここで、ihはh番目のコイルの電流、vjは仮想のj
番目の電流、uhjは仮想電流を実際の電流に置き換える
ための行列の成分、fkhはh番目のコイルのAn m,Bn m
制御磁場成分、ck は全てのコイルのAn m,Bn m制御磁
場成分の和である。
【0108】また、 k= 0, 1, 2, … ,(na−1) h= 0, 1, 2, … ,(Nt−1) j= 0, 1, 2, … ,(nv−1) である。
【0109】ここで、Uは(42)式の逆行列が計算できる
ように決定する。例えば、いま図2に示すようなシムを
考えると(34)式の条件を考慮すればよい。(41)式から判
るように仮想電流 viは実際の電流iの線形結合で表現
でき、しかもUは任意に定めることができるから、結局
viの決定の方法には任意性があるものである。
【0110】例えば、図2に示すシムを例にとり、
n 1,An 2,Bn 1,Bn 2(ただし、n=m〜m+ 5、m
= 1, 2 )についての補正を考え、更に回転対称性をも
つ鞍型コイル間のみで電流の組み合わせがあるとする。
【0111】このとき、Uは48行24列の行列になり、各
々の回転対称性なコイル間のみでの部分行列U0 〜U5
を要素に持つ行列に分離できる。そこで各Uk を全て等
しいとすると、この場合には
【0112】
【数7】 k =[uh´j´] (50) k= 0, 1, 2, 3, 4, 5 h´= 0, 1, 2, … ,7 j´= 0, 1, 2, 3 とすることができる。そして、(49)式、(50)式を(42)式
に代入すれば電流iを決定することができる。
【0113】図2に示すコイルで(41)式のAn 1,An 2
n 1,Bn 2成分を発生する仮想電流の例を図3に示す。
図3においては図を簡略化するために鞍型コイルを用
い、等しいz座標にあるコイルを選んで表現している。
【0114】そして、図3(a)はAn 1成分、同図
(b)はAn 2成分、同図(c)はBn 1成分、同図(d)
はBn 2成分である。各図では点線で示したコイルには電
流は流れないとし、記述した全てのコイルには、矢印の
方向に大きさの等しい直流の仮想電流が流れているとす
る。実際の電流はこれらの和になる。図3からUk を定
めることは容易である。
【0115】また、他のz座標にあるコイルの仮想電流
も同様の関係を有している。ただし、z座標毎に電流の
値と向きは異なる。なお、一般には行列Uの成分は整数
である必要はなく、三角関数などを用いて決める実数で
あっても良いものである。
【0116】以上では、鞍型コイルについてのみ説明を
行ってきたが、円環コイルにより仮想電流シムを構成す
ることができることは勿論可能である。 (E)コイルの形状と配置について 以上、本発明に係るマトリクスシムあるいはラグランジ
ュシムについて説明したが、ここでコイルの形状と、そ
の配置について付言すると次のようである。
【0117】回転対称性を考える場合に、鞍型コイルあ
るいは渦巻型コイルの配置が図2のようではなく、図4
の展開図のようにz方向、回転方向に重なりあっていて
もよい。
【0118】例えば、等しいz座標で4回回転対称に配
置した開角π/4 の4つの鞍型コイルに、同じコイルの
組を45度回転させて重ねれば8回回転対称のシムとし
て扱うことができ、更に大きさの異なる鞍型コイルを4
5度回転させて重ねた場合には、2組の4回回転対称の
コイルをもつシムを構成できる。
【0119】図2では異なるz座標のコイルでも同一形
状のコイルを用いているが、実際にはz座標に応じてコ
イル形状を異ならせてもよいものである。
【0120】また、鞍型コイル配置の回転対称性は、異
なるz座標をもつコイルの組み同士では異なっていても
よい。例えば、あるz座標に配置したコイルでは中心角
が 0°,90°, 180°, 270°の4回回転対称であり、
異なるz座標では中心角が15°, 135°, 255°の3回
回転対称であってもよい。
【0121】図2、図3に示すような鞍型のコイルは、
図5に示すような渦巻きに巻いたコイルに置き換えても
よい。図5は中心位置で上下を繋いだ2層1組のコイル
を示している。この場合も結局は弓型電流の和として表
現できるので、上記の方法をそのまま適用できるもので
ある。単一層あるいは3層以上の渦巻き状コイルについ
ても同様である。
【0122】また、図2に示されている複数のコイルの
内、幾つかのコイルを1グループとして直列に接続して
1つの電源で電流を供給するようにし、この様にして構
成した複数のグループを用いてラグランジュシム等を構
成できる。この場合、どのコイルを接続するかは条件に
よって異なり、コイルの開角などの形状や位置は図1の
場合のような制限を受けない。
【0123】上述した「円筒面上に回転対称」とは完全
に半径が等しく、角度の分割が完全に等しい場合のみを
意味するのではなく、略等しいとみなせる場合も含むも
のである。また、上述した例では円筒面は単一であると
してきたが、円環コイルや弓形コイルが、半径の異なる
複数の円筒面上に存在しても以上の方法は適用可能であ
る。
【0124】上述したマトリクスシム、ラグランジュシ
ム、仮想電流シムの構成は、コイルの形状、位置を規定
するものではないことは重要である。即ち、本発明は、
回転対称性のないコイルや半径の異なる円筒面上に存在
するコイルにも適用でき、円環コイルや鞍型のコイルの
みでなく、他の形状のコイルにも適用することができる
ものである。このようなコイルの場合には、条件によっ
て適当な基底関数系を用いる必要はあるものの、行列と
しての取扱いは上述したと全く同じである。
【0125】以上の説明において、図6の制御装置3に
通知する情報は磁場の成分に関する情報であるとしてき
た。しかし、磁場の成分に関する情報は、磁場補正を行
う空間内での空間点の磁場値に関する情報、すなわち磁
場分布の情報から最小二乗法等を用いて計算により求め
ることができる。したがって、制御装置3に通知する情
報は磁場分布に関する情報であっても良い。その場合、
制御装置3が磁場分布の情報から計算により磁場成分の
情報を求める。
【0126】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種
々の変形が可能である。
【0127】例えば、以上の説明ではシムコイルに流す
電流を決定する磁場成分は(1) 式の磁場成分An m,Bn m
のみであるとして扱ってきたが、各コイルの作る磁束等
の電流の一次関数になる物理量も制御磁場成分と同等に
取り扱うことが可能である。
【0128】また、ラグランジュシムの構成に関する(2
0)式、(36)式の条件は、(ak×ik 2+bk×ik+ck
を最小にする方法も考えられ、更に電流の3次以上も制
限として使用できる。
【0129】更に、仮想電流シムにおいて制御磁場成分
より多い仮想電流が存在する場合、シムの発生する発熱
を最小にすることも可能である。即ち、仮想電流のラグ
ランジュシムである。
【0130】また更に、(35)式で制御していない磁場成
分を故意に発生させ、コイルによる発熱を減少させるこ
とも考えられるが、これはラグランジュシムの変形に過
ぎない。
【0131】また、上記の実施例においては発熱を最小
にする電流を求めるためにラグランジュの未定乗数法を
用いたが、これに代えて特異値分解法等を用いることも
できる。
【0132】更に、上述した議論は(1) 式の関数系への
展開に限るものではない。他の関数例えばベッセル関数
を用いた展開においても同様の議論が成立する。
【0133】また更に、これまでは室温シムについて説
明したが、本発明は室温シムに限定されるものではな
く、電流シム全般に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 回転方向磁場を補正するためのマトリクスシ
ムの構成例を示す展開図である。
【図2】 回転方向磁場を補正するためのラグランジュ
シムの構成例におけるコイル配置を示す図である。
【図3】 回転方向磁場を補正するためのラグランジュ
シムの他の構成例を示す図である。
【図4】 本発明に適用できるコイルの構成例を示す図
である。
【図5】 本発明に適用できるコイルの構成例を示す図
である。
【図6】 従来のシムの構成例を示す図である。
【図7】 円環コイルを説明するための図である。
【図8】 本発明の一実施例の構成を示す図である。
【図9】 鞍型コイルを用いた回転方向磁場の補正を説
明するための図である。
【図10】 回転方向磁場を補正するためのラグランジ
ュシムの構成例を示す図である。
【符号の説明】
11:コイル 12,22:電源 13,23:制
御装置

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主磁場の方向であるZ軸方向磁場成分を
    制御するための補正磁場を発生する補正磁場発生装置で
    あって、 Z軸を中心とする円筒面上に配置された複数のコイルで
    あって、制御する磁場成分の数を越えるコイルと、 各コイルに対してそれぞれ独立に電流を供給し得る電源
    と、 制御する磁場成分の条件とそれ以外に定められた条件と
    に基づいて各コイルに供給する電流を決定する制御手段
    と、を備え、前記電源は、前記制御手段で決定された電
    流を各コイルに供給するように構成したことを特徴とす
    る補正磁場発生装置。
  2. 【請求項2】 前記コイルは、Z軸を中心とする円筒面
    上にZ軸を中心として巻回される複数のソレノイドコイ
    ルであることを特徴とする請求項1記載の補正磁場発生
    装置。
  3. 【請求項3】 前記ソレノイドコイルは、Z軸の基準位
    置を挟んで対称に配置されることを特徴とする請求項2
    記載の補正磁場発生装置。
  4. 【請求項4】 前記磁場成分の条件以外に定められた条
    件が、各コイルの発熱量の和を最小にする条件であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の補正
    磁場発生装置。
  5. 【請求項5】 前記磁場成分の条件以外に定められた条
    件が、仮想的な電流が複数のコイルにまたがって流れる
    とし、見掛上のコイルの数と制御すべき磁場成分の数を
    等しくする条件であることを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれかに記載の補正磁場発生装置。
  6. 【請求項6】 制御手段はラグランジュの未定乗数法に
    より各コイルに供給する電流を、各電流に任意の重みを
    加えて決定することを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れかに記載の補正磁場発生装置。
  7. 【請求項7】 主磁場の方向であるZ軸方向磁場成分を
    制御するための補正磁場を発生する補正磁場発生装置で
    あって、 Z軸を中心とする円筒面上に配置される回転対称な磁場
    を発生する複数のコイルであって、各コイルが複数の回
    転方向磁場成分の補正に寄与するところのコイルと、 各コイルに対してそれぞれ独立に電流を供給し得る電源
    と、 制御する磁場成分の条件に基づいて各コイルに供給する
    電流を決定する制御手段と、を備え、前記電源は、前記
    制御手段で決定された電流を各コイルに供給するように
    構成したことを特徴とする補正磁場発生装置。
  8. 【請求項8】 制御する磁場の条件が磁場の成分の情報
    として前記制御手段に与えられることを特徴とする請求
    項7記載の補正磁場発生装置。
  9. 【請求項9】 制御する磁場の条件が磁場分布の情報と
    して前記制御手段に与えられることを特徴とする請求項
    7記載の補正磁場発生装置。
  10. 【請求項10】 前記コイルが複数の鞍型コイルあるい
    は渦巻型コイルを直列に繋いだものであることを特徴と
    する請求項7乃至9のいずれかに記載の補正磁場発生装
    置。
  11. 【請求項11】 1つのコイルが軸方向と回転方向の磁
    場成分の制御に寄与することを特徴とする請求項7乃至
    10のいずれかに記載の補正磁場発生装置。
  12. 【請求項12】 コイルの数が制御する磁場成分の数を
    越えており、前記制御手段は制御する磁場の条件とそれ
    以外に定められた条件とに基づいて各コイルに供給する
    電流を決定することを特徴とする請求項7乃至11のい
    ずれかに記載の補正磁場発生装置。
  13. 【請求項13】 前記磁場成分以外に定められた条件が
    各コイルの発熱量の和を最小にする条件であることを特
    徴とする請求項12記載の補正磁場発生装置。
  14. 【請求項14】 前記磁場成分の条件以外に定められた
    条件が、仮想的な電流が複数のコイルにまたがって流れ
    るとし、見掛上のコイルの数と制御すべき磁場成分の数
    を等しくする条件であることを特徴とする請求項12に
    記載の補正磁場発生装置。
  15. 【請求項15】 制御手段はラグランジュの未定乗数法
    により各コイルに供給する電流を、各電流に任意の重み
    を加えて決定することを特徴とする請求項12乃至14
    のいずれかに記載の補正磁場発生装置。
  16. 【請求項16】 主磁場の方向であるZ軸方向磁場成分
    を制御するための補正磁場を発生する補正磁場発生装置
    であって、 Z軸を中心とする円筒面上に配置される回転対称でない
    磁場を発生する複数のコイルであって、回転方向磁場成
    分の補正に寄与するところのコイルと、 各コイルに対してそれぞれ独立に電流を供給し得る電源
    と、 制御する磁場成分の条件に基づいて各コイルに供給する
    電流を決定する制御手段と、を備え、前記電源は、前記
    制御手段で決定された電流を各コイルに供給するように
    構成したことを特徴とする補正磁場発生装置。
  17. 【請求項17】 制御する磁場の条件が磁場の成分の情
    報として前記制御手段に与えられることを特徴とする請
    求項16記載の補正磁場発生装置。
  18. 【請求項18】 制御する磁場の条件が磁場分布の情報
    として前記制御手段に与えられることを特徴とする請求
    項16記載の補正磁場発生装置。
  19. 【請求項19】 前記コイルが複数の鞍型コイルあるい
    は渦巻型コイルから構成されることを特徴とする請求項
    16乃至18のいずれかに記載の補正磁場発生装置。
  20. 【請求項20】 前記コイルは、Z軸を中心として回転
    対称に配置されることを特徴とする請求項16乃至19
    のいずれかに記載の補正磁場発生装置。
  21. 【請求項21】 1つのコイルが軸方向と回転方向の磁
    場成分の制御に寄与することを特徴とする請求項16乃
    至20のいずれかに記載の補正磁場発生装置。
  22. 【請求項22】 コイルの数が制御する磁場成分の数を
    越えており、前記制御手段は制御する磁場の条件とそれ
    以外に定められた条件とに基づいて各コイルに供給する
    電流を決定することを特徴とする請求項16乃至21の
    いずれかに記載の補正磁場発生装置。
  23. 【請求項23】 前記磁場成分以外に定められた条件が
    各コイルの発熱量の和を最小にする条件であることを特
    徴とする請求項22記載の補正磁場発生装置。
  24. 【請求項24】 前記磁場成分の条件以外に定められた
    条件が、仮想的な電流が複数のコイルにまたがって流れ
    るとし、見掛上のコイルの数と制御すべき磁場成分の数
    を等しくする条件であることを特徴とする請求項22に
    記載の補正磁場発生装置。
  25. 【請求項25】 制御手段はラグランジュの未定乗数法
    により各コイルに供給する電流を、各電流に任意の重み
    を加えて決定することを特徴とする請求項22又は23
    に記載の補正磁場発生装置。
JP08056458A 1995-03-13 1996-03-13 補正磁場発生装置 Expired - Fee Related JP3083475B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08056458A JP3083475B2 (ja) 1995-03-13 1996-03-13 補正磁場発生装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-52504 1995-03-13
JP5250495 1995-03-13
JP08056458A JP3083475B2 (ja) 1995-03-13 1996-03-13 補正磁場発生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08316031A JPH08316031A (ja) 1996-11-29
JP3083475B2 true JP3083475B2 (ja) 2000-09-04

Family

ID=26393104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08056458A Expired - Fee Related JP3083475B2 (ja) 1995-03-13 1996-03-13 補正磁場発生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3083475B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021200907A1 (ja) 2020-03-31 2021-10-07 日本電子株式会社 3軸磁場補正コイル、物理パッケージ、光格子時計用物理パッケージ、原子時計用物理パッケージ、原子干渉計用物理パッケージ、量子情報処理デバイス用物理パッケージ、及び、物理パッケージシステム
US11894854B2 (en) 2020-03-31 2024-02-06 Jeol Ltd. Optical lattice clock and magnetic field correction method for optical lattice clock
US11929754B2 (en) 2020-03-31 2024-03-12 Jeol Ltd. Triaxial magnetic field correction coil, physics package, physics package for optical lattice clock, physics package for atomic clock, physics package for atom interferometer, physics package for quantum information processing device, and physics package system

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10025582C1 (de) * 2000-05-24 2001-12-06 Siemens Ag Elektrische Leiteranordnung
JP2002257915A (ja) * 2001-02-27 2002-09-11 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 磁場均一度調整方法、調整装置及びプログラム
GB0307728D0 (en) * 2003-04-03 2003-05-07 Tesla Engineering Ltd Coil structure for magnetic resonance imaging
EP1760481B1 (en) * 2005-09-03 2010-05-19 Bruker BioSpin AG Matrix shim system with grouped coils
JP2007229046A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Hitachi Ltd 磁場補正装置
JP5148146B2 (ja) * 2006-04-13 2013-02-20 株式会社東芝 磁気共鳴画像診断装置
EP2230530A1 (en) * 2009-03-20 2010-09-22 Koninklijke Philips Electronics N.V. A tesseral shim coil for a magnetic resonance system
KR101340575B1 (ko) * 2011-01-13 2013-12-11 한국과학기술원 휨 엑츄에이터
JP5769110B2 (ja) * 2011-07-27 2015-08-26 日本電子株式会社 核磁気共鳴装置および磁場補正方法
DE102013220933B3 (de) * 2013-10-16 2015-01-22 Bruker Biospin Ag Shim-Verfahren mit Festlegung der Zielfeldverteilung durch Optimierung in einem Parameterraum reduzierter Dimension
JP2015082519A (ja) * 2013-10-21 2015-04-27 矢崎総業株式会社 磁界発生装置
WO2016174498A1 (en) * 2015-04-27 2016-11-03 Synaptive Medical (Barbados) Inc. Adaptive electromagnet for high performance magnetic resonance imaging
JP6643110B2 (ja) 2016-01-27 2020-02-12 株式会社日立製作所 磁場調整装置、および磁気共鳴イメージング装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021200907A1 (ja) 2020-03-31 2021-10-07 日本電子株式会社 3軸磁場補正コイル、物理パッケージ、光格子時計用物理パッケージ、原子時計用物理パッケージ、原子干渉計用物理パッケージ、量子情報処理デバイス用物理パッケージ、及び、物理パッケージシステム
KR20220160046A (ko) 2020-03-31 2022-12-05 지올 리미티드 3 축 자기장 보정 코일, 물리 패키지, 광격자 시계용 물리 패키지, 원자 시계용 물리 패키지, 원자 간섭계용 물리 패키지, 양자 정보 처리 디바이스용 물리 패키지 및 물리 패키지 시스템
US11894854B2 (en) 2020-03-31 2024-02-06 Jeol Ltd. Optical lattice clock and magnetic field correction method for optical lattice clock
US11929754B2 (en) 2020-03-31 2024-03-12 Jeol Ltd. Triaxial magnetic field correction coil, physics package, physics package for optical lattice clock, physics package for atomic clock, physics package for atom interferometer, physics package for quantum information processing device, and physics package system

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08316031A (ja) 1996-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3083475B2 (ja) 補正磁場発生装置
US7932722B2 (en) Transversely folded gradient coil
US5661401A (en) Apparatus for generating corrective magnetic field
US20120065073A1 (en) Magnetic Module
GB2155642A (en) Apparatus for generating highly homogeneous magnetic field
JP2008532681A (ja) 磁気共鳴用の最小エネルギーのシムコイル
JPH0622922A (ja) トランスバーサル傾斜磁場コイル
WO2017131070A1 (ja) 磁場調整装置および磁気共鳴イメージング装置
KR100341201B1 (ko) 그레디언트 코일, 그레디언트 코일 유니트, 그레디언트코일 및 엠알아이 장치 제조 방법
JPS612048A (ja) 補正コイル装置
EP0394782B1 (en) Etched z-axis gradient coils for NMR System
JPH0799723B2 (ja) 均一磁界コイル
US9638776B2 (en) Nested coil configuration of active shims in MRI systems
JP6039896B2 (ja) 電磁石装置及びシムコイルの製造方法
JP6429312B2 (ja) 磁場調整装置、磁石装置および磁場調整方法
US10790078B2 (en) Apparatus and method for magnetic field compression
JP2009141255A (ja) 超電導電磁石
JP2018086204A (ja) 超電導磁石装置およびそれを備えた磁気共鳴イメージング装置
Zhang et al. Uniform magnetic field mapping with HTS coils: Conceptual design and optimization
JP2617918B2 (ja) 均一磁界発生装置
KR102055286B1 (ko) E×b힘을 이용한 역자기장 플라즈마 발생 rf 안테나 및 이를 이용한 역자기장 플라즈마 발생 장치
JP3842945B2 (ja) 核磁気共鳴装置用シム装置
JP2593435B2 (ja) 一様性の高い磁界を発生する磁石
Yuan et al. Performance evaluation of the wrench models of ironless permanent magnet planar motor with different simplifications
Yang et al. Development of a 5-Axis Winding Method for Saddle-Shaped Coils Using ReBCO Coated Conductorsusing Coated ReBCO High Temperature Superconductors

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000613

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080630

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090630

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090630

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100630

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100630

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110630

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120630

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120630

Year of fee payment: 12

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120630

Year of fee payment: 12

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130630

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees