JP3082102B2 - 排気管 - Google Patents
排気管Info
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- JP3082102B2 JP3082102B2 JP03197913A JP19791391A JP3082102B2 JP 3082102 B2 JP3082102 B2 JP 3082102B2 JP 03197913 A JP03197913 A JP 03197913A JP 19791391 A JP19791391 A JP 19791391A JP 3082102 B2 JP3082102 B2 JP 3082102B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排気管、特に互いに嵌
合される内,外パイプ部よりなる二重管部を有して、エ
ンジンとマフラとの間を接続するようにした排気管に関
する。
合される内,外パイプ部よりなる二重管部を有して、エ
ンジンとマフラとの間を接続するようにした排気管に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、排気管を内外二重に構成してその
内、外パイプ部をエンジンに一体的に接続するようにし
たものは、例えば実開昭48−110523号公報によ
り公知であり、また排気管の内パイプ部の少なくとも一
部を蛇腹状の可撓管より構成したものは、例えば実開昭
49−46113号公報により公知である。
内、外パイプ部をエンジンに一体的に接続するようにし
たものは、例えば実開昭48−110523号公報によ
り公知であり、また排気管の内パイプ部の少なくとも一
部を蛇腹状の可撓管より構成したものは、例えば実開昭
49−46113号公報により公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前者のものでは、エン
ジンの回転及び燃焼に起因して発生する高周波振動が排
気管にそのまま伝わり、該管の外パイプ部による振動音
(所謂外板鳴り)が増大され易くなる不都合あり、また
後者のものでは、内パイプ部の可撓管内周面の凹凸によ
り排気抵抗が増大し、エンジンの出力が低下する等の不
都合がある。
ジンの回転及び燃焼に起因して発生する高周波振動が排
気管にそのまま伝わり、該管の外パイプ部による振動音
(所謂外板鳴り)が増大され易くなる不都合あり、また
後者のものでは、内パイプ部の可撓管内周面の凹凸によ
り排気抵抗が増大し、エンジンの出力が低下する等の不
都合がある。
【0004】本発明は、上記に鑑み提案されたもので、
上記従来のものの問題を解決し得る排気管を提供するこ
とを目的とする。
上記従来のものの問題を解決し得る排気管を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
めに本発明の第1番目の特徴によれば、互いに嵌合され
る内,外パイプ部よりなる二重管部を有し、エンジンと
マフラとの間を接続するようにした排気管において、そ
の排気管の前記二重管部よりエンジン側とマフラ側と
が、蛇腹状の可撓管より形成した前記外パイプ部を介し
て接続され、前記内パイプ部は、外パイプ部の長さ方向
の変形を許容するように前記エンジン側及びマフラ側の
少なくとも一方に取付けられ、前記外パイプ部の変形時
にそれに摩擦抵抗を付与するための筒状の摩擦抵抗付与
部材が、内、外パイプ部の相対向する周面相互間にそれ
ら周面の略全長に亘って挟持される。
めに本発明の第1番目の特徴によれば、互いに嵌合され
る内,外パイプ部よりなる二重管部を有し、エンジンと
マフラとの間を接続するようにした排気管において、そ
の排気管の前記二重管部よりエンジン側とマフラ側と
が、蛇腹状の可撓管より形成した前記外パイプ部を介し
て接続され、前記内パイプ部は、外パイプ部の長さ方向
の変形を許容するように前記エンジン側及びマフラ側の
少なくとも一方に取付けられ、前記外パイプ部の変形時
にそれに摩擦抵抗を付与するための筒状の摩擦抵抗付与
部材が、内、外パイプ部の相対向する周面相互間にそれ
ら周面の略全長に亘って挟持される。
【0006】また本発明の第2番目の特徴によれば、互
いに嵌合される内,外パイプ部よりなる二重管部を有
し、エンジンとマフラとの間を接続するようにした排気
管において、その排気管の前記二重管部よりエンジン側
とマフラ側とが前記内パイプ部を介して接続され、前記
外パイプ部の上流端とエンジンとの間には、その間の振
動伝達を遮断する外パイプ−エンジン間振動伝達遮断部
が、また前記外パイプ部と内パイプ部との間には、その
間の振動伝達を遮断する外パイプ−内パイプ間振動伝達
遮断部がそれぞれ設けられ、更にその内、外パイプ部の
相対向する周面相互間には、それら周面の略全長に亘っ
て防音防振材が充填される。
いに嵌合される内,外パイプ部よりなる二重管部を有
し、エンジンとマフラとの間を接続するようにした排気
管において、その排気管の前記二重管部よりエンジン側
とマフラ側とが前記内パイプ部を介して接続され、前記
外パイプ部の上流端とエンジンとの間には、その間の振
動伝達を遮断する外パイプ−エンジン間振動伝達遮断部
が、また前記外パイプ部と内パイプ部との間には、その
間の振動伝達を遮断する外パイプ−内パイプ間振動伝達
遮断部がそれぞれ設けられ、更にその内、外パイプ部の
相対向する周面相互間には、それら周面の略全長に亘っ
て防音防振材が充填される。
【0007】更に本発明の第3番目の特徴によれば、互
いに嵌合される内,外パイプ部よりなる二重管部を有
し、エンジンとマフラとの間を接続するようにした排気
管において、前記内パイプ部の少なくともエンジン側の
端部には取付フランジが固着され、前記外パイプ部のマ
フラ側の一端部は、その他端部と前記取付フランジとの
間にパイプ長さ方向の第1間隙が、また同他端部と内パ
イプ部との間に径方向の第2間隙がそれぞれ形成される
ように、内パイプ部のマフラ側の端部に固着され、前記
第2間隙には外パイプ部の振動を抑制するための防振材
が介装され、前記取付フランジ及び外パイプ部の少なく
とも一方には、外部より前記第1間隙を通して第2間隙
内へ水等の異物が侵入するのを阻止するためのカバーが
設けられる。
いに嵌合される内,外パイプ部よりなる二重管部を有
し、エンジンとマフラとの間を接続するようにした排気
管において、前記内パイプ部の少なくともエンジン側の
端部には取付フランジが固着され、前記外パイプ部のマ
フラ側の一端部は、その他端部と前記取付フランジとの
間にパイプ長さ方向の第1間隙が、また同他端部と内パ
イプ部との間に径方向の第2間隙がそれぞれ形成される
ように、内パイプ部のマフラ側の端部に固着され、前記
第2間隙には外パイプ部の振動を抑制するための防振材
が介装され、前記取付フランジ及び外パイプ部の少なく
とも一方には、外部より前記第1間隙を通して第2間隙
内へ水等の異物が侵入するのを阻止するためのカバーが
設けられる。
【0008】更にまた本発明の第4番目の特徴によれ
ば、互いに嵌合される内,外パイプ部よりなる二重管部
を有し、エンジンとマフラとの間を接続するようにした
排気管において、前記内パイプ部の少なくともエンジン
側の端部には取付フランジが固着され、前記外パイプ部
は、内パイプ部のマフラ側の端部に基端部が固着された
パイプ主体と、そのパイプ主体の先端部にパイプ長さ方
向の第1間隙を存して一端部が対向し前記取付フランジ
に他端部が固着された取付パイプ部とより構成されると
共に、前記先端部と内パイプ部との間に径方向の第2間
隙が形成され、その第2間隙には前記パイプ主体の振動
を抑制するための防振材が介装され、外部より前記第1
間隙を通して第2間隙内へ水等の異物が侵入するのを防
止するためのカバーバンドが前記パイプ主体及び取付パ
イプ部にそれぞれ摺動可能に且つその両者間に跨がって
巻装される。
ば、互いに嵌合される内,外パイプ部よりなる二重管部
を有し、エンジンとマフラとの間を接続するようにした
排気管において、前記内パイプ部の少なくともエンジン
側の端部には取付フランジが固着され、前記外パイプ部
は、内パイプ部のマフラ側の端部に基端部が固着された
パイプ主体と、そのパイプ主体の先端部にパイプ長さ方
向の第1間隙を存して一端部が対向し前記取付フランジ
に他端部が固着された取付パイプ部とより構成されると
共に、前記先端部と内パイプ部との間に径方向の第2間
隙が形成され、その第2間隙には前記パイプ主体の振動
を抑制するための防振材が介装され、外部より前記第1
間隙を通して第2間隙内へ水等の異物が侵入するのを防
止するためのカバーバンドが前記パイプ主体及び取付パ
イプ部にそれぞれ摺動可能に且つその両者間に跨がって
巻装される。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。先ず、第1実施例を示す図1,2においてスクー
タVに搭載されるエンジンEには、その上部前面より延
出する排気管1を介してマフラMが接続されており、そ
のマフラMはエンジンEに弾性支持手段(図示せず)を
介して支持されている。而して前記排気管1及びマフラ
Mにより、エンジンEに連なる排気系Exが構成され
る。
する。先ず、第1実施例を示す図1,2においてスクー
タVに搭載されるエンジンEには、その上部前面より延
出する排気管1を介してマフラMが接続されており、そ
のマフラMはエンジンEに弾性支持手段(図示せず)を
介して支持されている。而して前記排気管1及びマフラ
Mにより、エンジンEに連なる排気系Exが構成され
る。
【0010】排気管1は、緩やかに屈曲した短い上流側
排気管1Aと、その下流端に接続されると共に略L字状
に屈曲形成されて後方へ延びる長い下流側排気管1Bと
より構成され、その下流側排気管1Bの後端にマフラM
の前端が結着される。
排気管1Aと、その下流端に接続されると共に略L字状
に屈曲形成されて後方へ延びる長い下流側排気管1Bと
より構成され、その下流側排気管1Bの後端にマフラM
の前端が結着される。
【0011】前記上流側排気管1Aは、互いに嵌合され
る内,外パイプ部2,3よりなる二重管部Wを備えてい
る。外パイプ部3は、弾性を有する蛇腹状の可撓管より
形成され、そのエンジンE側の端部3aは第1取付フラ
ンジF1 に、またマフラM側の端部3bは第2取付フラ
ンジF2 にそれぞれ溶接される。外パイプ部3の材料と
しては圧延鋼板、ステンレス板、アルミ板等の金属板が
選択される。
る内,外パイプ部2,3よりなる二重管部Wを備えてい
る。外パイプ部3は、弾性を有する蛇腹状の可撓管より
形成され、そのエンジンE側の端部3aは第1取付フラ
ンジF1 に、またマフラM側の端部3bは第2取付フラ
ンジF2 にそれぞれ溶接される。外パイプ部3の材料と
しては圧延鋼板、ステンレス板、アルミ板等の金属板が
選択される。
【0012】また内パイプ部2は、通常の円筒状パイプ
を外パイプ部3と同方向に屈曲して形成されエンジンE
側の端部2maが第1取付フランジF1 に溶接された比
較的長いパイプ主体2mと、そのパイプ主体2mの他端
部2mbにパイプ長さ方向の間隙sを存して一端部2s
aが対向し他端部2sbが第2取付フランジF2 に溶接
される比較的短い取付パイプ部2sとより構成される。
内パイプ部2の材料としては圧延鋼板、ステンレス板、
アルミ板等の金属板が選択される。
を外パイプ部3と同方向に屈曲して形成されエンジンE
側の端部2maが第1取付フランジF1 に溶接された比
較的長いパイプ主体2mと、そのパイプ主体2mの他端
部2mbにパイプ長さ方向の間隙sを存して一端部2s
aが対向し他端部2sbが第2取付フランジF2 に溶接
される比較的短い取付パイプ部2sとより構成される。
内パイプ部2の材料としては圧延鋼板、ステンレス板、
アルミ板等の金属板が選択される。
【0013】前記内,外パイプ部2,3の相対向する周
面間には、外パイプ部3のパイプ長さ方向の変形時にそ
れに摩擦抵抗を付与するための摩擦抵抗付与部材とし
て、ステンレス製の筒状メッシュ体4が該周面の略全長
に亘って挟持される。而して組立時には、上記メッシュ
体4を外パイプ部3の内周に嵌合した状態で、各々対応
する取付フランジF1 ,F2 を予め溶着した内パイプ部
2のパイプ主体2m及び取付パイプ部2sを所定位置に
嵌挿し、この状態で各取付フランジF1 ,F2 と外パイ
プ部3の対応する端部とを溶着する。このようにすれ
ば、メッシュ体4に対する溶接作業が不要となり、製作
工程の簡略化が図られる。
面間には、外パイプ部3のパイプ長さ方向の変形時にそ
れに摩擦抵抗を付与するための摩擦抵抗付与部材とし
て、ステンレス製の筒状メッシュ体4が該周面の略全長
に亘って挟持される。而して組立時には、上記メッシュ
体4を外パイプ部3の内周に嵌合した状態で、各々対応
する取付フランジF1 ,F2 を予め溶着した内パイプ部
2のパイプ主体2m及び取付パイプ部2sを所定位置に
嵌挿し、この状態で各取付フランジF1 ,F2 と外パイ
プ部3の対応する端部とを溶着する。このようにすれ
ば、メッシュ体4に対する溶接作業が不要となり、製作
工程の簡略化が図られる。
【0014】上流側排気管1Aの取付けに当っては、第
1取付フランジF1 の端面より一体的に突設されたカラ
ー5の先端部をエンジンEの排気ポート6開口部に形成
された取付凹部6aにシールリング7を介して衝合し、
エンジンE側に植設されたスタッドボルト8と、これに
螺合するナット9とにより該取付フランジF1 をエンジ
ンEに固定する。また他方の第2取付フランジF2 は、
下流側排気管1Bの上流端に固設した取付フランジF3
と衝合させ、図示しないボルト・ナットによりその両フ
ランジF2 ,F3 間を結合する。
1取付フランジF1 の端面より一体的に突設されたカラ
ー5の先端部をエンジンEの排気ポート6開口部に形成
された取付凹部6aにシールリング7を介して衝合し、
エンジンE側に植設されたスタッドボルト8と、これに
螺合するナット9とにより該取付フランジF1 をエンジ
ンEに固定する。また他方の第2取付フランジF2 は、
下流側排気管1Bの上流端に固設した取付フランジF3
と衝合させ、図示しないボルト・ナットによりその両フ
ランジF2 ,F3 間を結合する。
【0015】而してエンジンEからはその運転時にその
回転及び燃焼に起因して高周波振動が発生し、それが排
気管1を通してマフラM側へ伝えられる。その際、上流
側排気管1Aの二重管部Wにおいて蛇腹状外パイプ部3
は、これに上記高周波振動がそのまま伝えられて長さ方
向に伸縮変形しようとするが、その変形時に外パイプ部
3とその内周側のメッシュ体4との間に広範囲に亘り作
用する大きな摩擦抵抗を受けて、外パイプ部自身の振動
が効果的に抑えられて所謂外板鳴りが回避される。しか
も蛇腹状外パイプ部3の軸方向変形によって、下流側排
気管1B及びマフラMへのエンジンEの振動伝達が抑え
られる。
回転及び燃焼に起因して高周波振動が発生し、それが排
気管1を通してマフラM側へ伝えられる。その際、上流
側排気管1Aの二重管部Wにおいて蛇腹状外パイプ部3
は、これに上記高周波振動がそのまま伝えられて長さ方
向に伸縮変形しようとするが、その変形時に外パイプ部
3とその内周側のメッシュ体4との間に広範囲に亘り作
用する大きな摩擦抵抗を受けて、外パイプ部自身の振動
が効果的に抑えられて所謂外板鳴りが回避される。しか
も蛇腹状外パイプ部3の軸方向変形によって、下流側排
気管1B及びマフラMへのエンジンEの振動伝達が抑え
られる。
【0016】また外パイプ部3を蛇腹状としたことに伴
いその内周面に形成される凹凸形状は、内パイプ部2に
より覆われて排気通路に剥き出しとはならないから、該
凹凸形状に干渉されることなく排気を内パイプ部2の内
周面に沿ってスムーズに流動させることができ、しかも
内パイプ部2が外パイプ部3の長さ方向の変形を許容す
るように取付けられることに関連して内パイプ部2の途
中に軸方向の間隙sが形成されても、その間隙sの径方
向外端をメッシュ体4によって塞ぐことができるから、
外パイプ部3を蛇腹状としたことで内、外パイプ部2,
3間に形成される比較的大きな空間が排気抵抗増加の原
因となるの回避することができ、それらの結果、外パイ
プ部3を蛇腹状としたことによる排気抵抗の増加を効果
的に抑え ることができ、エンジンEの出力向上が図られ
る。
いその内周面に形成される凹凸形状は、内パイプ部2に
より覆われて排気通路に剥き出しとはならないから、該
凹凸形状に干渉されることなく排気を内パイプ部2の内
周面に沿ってスムーズに流動させることができ、しかも
内パイプ部2が外パイプ部3の長さ方向の変形を許容す
るように取付けられることに関連して内パイプ部2の途
中に軸方向の間隙sが形成されても、その間隙sの径方
向外端をメッシュ体4によって塞ぐことができるから、
外パイプ部3を蛇腹状としたことで内、外パイプ部2,
3間に形成される比較的大きな空間が排気抵抗増加の原
因となるの回避することができ、それらの結果、外パイ
プ部3を蛇腹状としたことによる排気抵抗の増加を効果
的に抑え ることができ、エンジンEの出力向上が図られ
る。
【0017】次に図3,4を参照して本発明の第2実施
例を説明する。この実施例では、排気管としての上流側
排気管1Aの途中に二重管部Wが設けられる。即ち、そ
の上流側排気管1Aは、上流端に第1取付フランジF1
を有する上流側管半体1Aaと、下流端に下流側排気管
1Bが接続される下流側管半体1Abとより構成されて
おり、その上流側管半体1Aaの下流端部外周には第1
取付リング101 が溶接される。また前記下流側管半体
1Abの上流端部は若干絞られていて、そこには、前記
上流側管半体1Aaの下流端部と等径の内パイプ部2が
一体に延設されている。その内パイプ部2の基部には第
2取付リング102 が溶接されており、両取付リング1
01 ,102 には蛇腹状の外パイプ部3の両端部がそれ
ぞれ溶接される。その内、外パイプ部2,3間には筒状
のメッシュ体4が挟持され、また内パイプ部2の先端と
上流側管半体1Aaの下流端との間には前記間隙sが設
定されている。而して、この実施例においても内、外パ
イプ部2、3によりなる二重管部Wによって、前記実施
例と同様の作用効果が達成される。
例を説明する。この実施例では、排気管としての上流側
排気管1Aの途中に二重管部Wが設けられる。即ち、そ
の上流側排気管1Aは、上流端に第1取付フランジF1
を有する上流側管半体1Aaと、下流端に下流側排気管
1Bが接続される下流側管半体1Abとより構成されて
おり、その上流側管半体1Aaの下流端部外周には第1
取付リング101 が溶接される。また前記下流側管半体
1Abの上流端部は若干絞られていて、そこには、前記
上流側管半体1Aaの下流端部と等径の内パイプ部2が
一体に延設されている。その内パイプ部2の基部には第
2取付リング102 が溶接されており、両取付リング1
01 ,102 には蛇腹状の外パイプ部3の両端部がそれ
ぞれ溶接される。その内、外パイプ部2,3間には筒状
のメッシュ体4が挟持され、また内パイプ部2の先端と
上流側管半体1Aaの下流端との間には前記間隙sが設
定されている。而して、この実施例においても内、外パ
イプ部2、3によりなる二重管部Wによって、前記実施
例と同様の作用効果が達成される。
【0018】次に図5〜8を参照して本発明の第3実施
例を説明する。この実施例では、上流側排気管1Aがマ
フラM近くまで長く延びていると共に、その略全長に亘
って内、外パイプ部2,3よりなる二重管部Wが形成さ
れる。その内パイプ部2のエンジンE側の端部2aには
取付フランジFが溶接され、またそのマフラM側の端部
2bには外向きの接続用フランジfが一体に連設されて
いる。
例を説明する。この実施例では、上流側排気管1Aがマ
フラM近くまで長く延びていると共に、その略全長に亘
って内、外パイプ部2,3よりなる二重管部Wが形成さ
れる。その内パイプ部2のエンジンE側の端部2aには
取付フランジFが溶接され、またそのマフラM側の端部
2bには外向きの接続用フランジfが一体に連設されて
いる。
【0019】また外パイプ部3のマフラM側の端部3b
には、下流側排気管1Bの上流端に一体的に接続される
接続筒部12が一体に形成されており、その接続筒部1
2の内周基部には前記接続用フランジfが溶接される。
斯かる溶接部においてのみ外パイプ部3は内パイプ部2
に直接且つ一体的に固定されており、該外パイプ部3の
エンジンE側の端部3bと前記取付フランジFとの間に
はパイプ長さ方向の第1間隙s1 が、また同外パイプ部
3と内パイプ部2との相対向する周面間にはパイプ径方
向の第2間隙s2 がそれぞれ形成され、第1間隙s
1 は、本発明の外パ イプ−エンジン間振動伝達遮断部と
内パイプ−外パイプ間振動伝達遮断部とに相当し、また
第2間隙s 2 は、本発明の内パイプ−外パイプ間振動伝
達遮断部に相当する。また第2間隙s2 には、外パイプ
部3の振動を抑制すると共に内パイプ部2から伝わって
くる排気音や振動音を遮蔽し得るグラスウール11が、
それら内、外パイプ部2,3の略全長に亘って充填さ
れ、このグラスウール11が本発明の防振材又は防音防
振材を構成する。尚、このグラスウール11は断熱材と
しても機能する。
には、下流側排気管1Bの上流端に一体的に接続される
接続筒部12が一体に形成されており、その接続筒部1
2の内周基部には前記接続用フランジfが溶接される。
斯かる溶接部においてのみ外パイプ部3は内パイプ部2
に直接且つ一体的に固定されており、該外パイプ部3の
エンジンE側の端部3bと前記取付フランジFとの間に
はパイプ長さ方向の第1間隙s1 が、また同外パイプ部
3と内パイプ部2との相対向する周面間にはパイプ径方
向の第2間隙s2 がそれぞれ形成され、第1間隙s
1 は、本発明の外パ イプ−エンジン間振動伝達遮断部と
内パイプ−外パイプ間振動伝達遮断部とに相当し、また
第2間隙s 2 は、本発明の内パイプ−外パイプ間振動伝
達遮断部に相当する。また第2間隙s2 には、外パイプ
部3の振動を抑制すると共に内パイプ部2から伝わって
くる排気音や振動音を遮蔽し得るグラスウール11が、
それら内、外パイプ部2,3の略全長に亘って充填さ
れ、このグラスウール11が本発明の防振材又は防音防
振材を構成する。尚、このグラスウール11は断熱材と
しても機能する。
【0020】外パイプ部3及び取付フランジFには、外
部より前記第1間隙s1 を通して第2間隙s2 内へ雨
水、塵埃等の異物が侵入するのを防止すべく互いに協働
する第1及び第2カバーC1 ,C2 がそれぞれ設けられ
る。特に第1カバーC1 は、自由端に外向きフランジ部
f1 を有する段付円筒体より形成されて外パイプ部3の
エンジン側の端部3a外周に嵌合溶接されており、車両
走行中、前方から飛散する雨水等を水切りすることがで
きる。また第2カバーC2 は、自由端に外向きフランジ
部f2 を有する円筒体より形成されて取付フランジFの
内周に嵌合溶接されており、該取付フランジFの側面を
伝った雨水等を水切りすることができる。尚、排気管1
Aの取付角度・位置によっては上記の何れか一方のカバ
ーを省略可能である。
部より前記第1間隙s1 を通して第2間隙s2 内へ雨
水、塵埃等の異物が侵入するのを防止すべく互いに協働
する第1及び第2カバーC1 ,C2 がそれぞれ設けられ
る。特に第1カバーC1 は、自由端に外向きフランジ部
f1 を有する段付円筒体より形成されて外パイプ部3の
エンジン側の端部3a外周に嵌合溶接されており、車両
走行中、前方から飛散する雨水等を水切りすることがで
きる。また第2カバーC2 は、自由端に外向きフランジ
部f2 を有する円筒体より形成されて取付フランジFの
内周に嵌合溶接されており、該取付フランジFの側面を
伝った雨水等を水切りすることができる。尚、排気管1
Aの取付角度・位置によっては上記の何れか一方のカバ
ーを省略可能である。
【0021】而して図7は第1カバーC1 を外パイプ部
3と一体化した変形例を、また図8は第2カバーC2 を
横断面U字状のリング体とし、その一側面を取付フラン
ジFの側面に溶接した変形例を示す。
3と一体化した変形例を、また図8は第2カバーC2 を
横断面U字状のリング体とし、その一側面を取付フラン
ジFの側面に溶接した変形例を示す。
【0022】而してこの第3実施例によれば、排気ガス
を流す本来の排気管の役目を内パイプ部2が果たす一方
で、外パイプ部3は、内パイプ部2から伝わってくる排
気音やエンジンEから内パイプ部2に伝達される高周波
振動による振動音を、内、外パイプ部2,3間のグラス
ウール11と協働して遮蔽する役目を果たすことができ
るものであり、しかも前記各振動伝達遮断部(第1,第
2間隙s 1 ,s 2 )の存在により、その外パイプ部3へ
はエンジンEからの高周波振動が伝わりにくくなると共
に、外パイプ部3自体の振動が上記グラスウール11に
より効果的に抑えられることから、所謂外板鳴りが有効
に回避される。また外部より前記第1間隙s1 を通して
第2間隙s2 内へ雨水、塵埃等の異物が侵入するのを第
1及び第2カバーC1 ,C2 の協働で阻止することがで
きる。
を流す本来の排気管の役目を内パイプ部2が果たす一方
で、外パイプ部3は、内パイプ部2から伝わってくる排
気音やエンジンEから内パイプ部2に伝達される高周波
振動による振動音を、内、外パイプ部2,3間のグラス
ウール11と協働して遮蔽する役目を果たすことができ
るものであり、しかも前記各振動伝達遮断部(第1,第
2間隙s 1 ,s 2 )の存在により、その外パイプ部3へ
はエンジンEからの高周波振動が伝わりにくくなると共
に、外パイプ部3自体の振動が上記グラスウール11に
より効果的に抑えられることから、所謂外板鳴りが有効
に回避される。また外部より前記第1間隙s1 を通して
第2間隙s2 内へ雨水、塵埃等の異物が侵入するのを第
1及び第2カバーC1 ,C2 の協働で阻止することがで
きる。
【0023】更に図9〜11には本発明の第4実施例が
示される。この実施例は、上流側排気管1Aのエンジン
E近傍部の構造のみが前記第3実施例と相違している。
即ち、外パイプ部3はその主要部をなすパイプ主体3m
と、短い取付パイプ部3sとより構成され、そのパイプ
主体3mのマフラ側の基端部は、図示はしないが第3実
施例における外パイプ部3のマフラ側の端部3bと全く
同様にして、内パイプ部2のマフラM側の端部2bに溶
接固着されており、そのパイプ主体3mの先端部と内パ
イプ部2との間にはパイプ径方向の第2間隙s2 が形成
され、この間隙s2 には第3実施例と同様に、防振材と
してのグラスウール11が充填される。また前記取付パ
イプ部3sは段付円筒状に形成され、その小径筒部3s
aは、内パイプ部2のエンジン側の端部2a及び取付フ
ランジFにそれぞれ溶接され、またその大径筒部3sb
の先端部は、前記パイプ主体3mの先端部(エンジン側
の端部)3maにパイプ長さ方向の第1間隙s1 を存し
て対向している。
示される。この実施例は、上流側排気管1Aのエンジン
E近傍部の構造のみが前記第3実施例と相違している。
即ち、外パイプ部3はその主要部をなすパイプ主体3m
と、短い取付パイプ部3sとより構成され、そのパイプ
主体3mのマフラ側の基端部は、図示はしないが第3実
施例における外パイプ部3のマフラ側の端部3bと全く
同様にして、内パイプ部2のマフラM側の端部2bに溶
接固着されており、そのパイプ主体3mの先端部と内パ
イプ部2との間にはパイプ径方向の第2間隙s2 が形成
され、この間隙s2 には第3実施例と同様に、防振材と
してのグラスウール11が充填される。また前記取付パ
イプ部3sは段付円筒状に形成され、その小径筒部3s
aは、内パイプ部2のエンジン側の端部2a及び取付フ
ランジFにそれぞれ溶接され、またその大径筒部3sb
の先端部は、前記パイプ主体3mの先端部(エンジン側
の端部)3maにパイプ長さ方向の第1間隙s1 を存し
て対向している。
【0024】その第1間隙s1 を通して外部より第2間
隙s2 内へ雨水、塵埃等の異物が侵入するのを防止する
ためのカバーバンドC3 が、パイプ主体3m及び取付パ
イプ部3sにそれぞれ摺動可能に且つその両者間に跨が
って設けられている。このカバーバンドC3 は、自由端
末相互を径方向に重合させた環状の弾性バンド(図示例
では、板厚0.4〜0.8mmのステンレス板)より構成
され、その軸線方向中間部には、第1間隙s1 に対応し
た小径部13がプレス加工等により形成されている。而
してこのカバーバンドC3 を図10の鎖線で示したよう
に拡開変形させた状態で、外パイプ部3のパイプ主体3
m及び取付パイプ部3sにその両者間に跨がるよう弾力
的に巻付けると、第1間隙s1 が塞がれ、第2間隙s2
内への前記異物の侵入が阻止される。
隙s2 内へ雨水、塵埃等の異物が侵入するのを防止する
ためのカバーバンドC3 が、パイプ主体3m及び取付パ
イプ部3sにそれぞれ摺動可能に且つその両者間に跨が
って設けられている。このカバーバンドC3 は、自由端
末相互を径方向に重合させた環状の弾性バンド(図示例
では、板厚0.4〜0.8mmのステンレス板)より構成
され、その軸線方向中間部には、第1間隙s1 に対応し
た小径部13がプレス加工等により形成されている。而
してこのカバーバンドC3 を図10の鎖線で示したよう
に拡開変形させた状態で、外パイプ部3のパイプ主体3
m及び取付パイプ部3sにその両者間に跨がるよう弾力
的に巻付けると、第1間隙s1 が塞がれ、第2間隙s2
内への前記異物の侵入が阻止される。
【0025】上記カバーバンドC3 の形状は、種々変更
が可能であり、例えば図11の(イ)〜(ニ)にはその
断面形状の異なる4つの変形例を示す。而して図9〜1
1に示したものでは、カバーバンドC3 の小径部13と
パイプ主体3mの先端部3maとの間や、同小径部13
と取付パイプ部3sの大径筒部3sb先端部との間の、
パイプ長さ方向の間隙が零ないしは僅少であるが、その
各間には、次に説明するカバーバンドC3 の他の変形例
のように、パイプ長さ方向の一定の遊隙を設定してもよ
い。
が可能であり、例えば図11の(イ)〜(ニ)にはその
断面形状の異なる4つの変形例を示す。而して図9〜1
1に示したものでは、カバーバンドC3 の小径部13と
パイプ主体3mの先端部3maとの間や、同小径部13
と取付パイプ部3sの大径筒部3sb先端部との間の、
パイプ長さ方向の間隙が零ないしは僅少であるが、その
各間には、次に説明するカバーバンドC3 の他の変形例
のように、パイプ長さ方向の一定の遊隙を設定してもよ
い。
【0026】図12〜14に示したカバーバンドC3 の
他の変形例では、カバーバンドC3の中間部に、前実施
例のように小径部13を全周に亘り形成する代わりに、
該バンドの直径方向に相対向する内向きの一対の係合突
起15をプレス加工等により一体に形成しており、該突
起15は前記第1間隙s1 内に受容されている。そして
この係合突起15とパイプ主体3mの先端部3maとの
間や、同突起15と取付パイプ部3sの大径筒部3sb
先端部との間には、パイプ長さ方向の一定の遊隙s3 が
設定されている。尚、この遊隙s3 は無くてもよい。
他の変形例では、カバーバンドC3の中間部に、前実施
例のように小径部13を全周に亘り形成する代わりに、
該バンドの直径方向に相対向する内向きの一対の係合突
起15をプレス加工等により一体に形成しており、該突
起15は前記第1間隙s1 内に受容されている。そして
この係合突起15とパイプ主体3mの先端部3maとの
間や、同突起15と取付パイプ部3sの大径筒部3sb
先端部との間には、パイプ長さ方向の一定の遊隙s3 が
設定されている。尚、この遊隙s3 は無くてもよい。
【0027】また図9〜14ではカバーバンドC3 の自
由端末相互を重合させたものを示したが、その自由端末
相互を重合させずにその端面相互を衝合させるか、或い
は小隙を存して対向させてもよい。
由端末相互を重合させたものを示したが、その自由端末
相互を重合させずにその端面相互を衝合させるか、或い
は小隙を存して対向させてもよい。
【0028】以上実施例のうち第1及び第2実施例(図
1〜4)が本発明の第1番目の特徴に、また第3実施例
(図5〜8)が本発明の第2,第3番目の特徴に、更に
第4実施例(図9〜14)が本発明の第2,第4番目の
特徴にそれぞれ対応する。
1〜4)が本発明の第1番目の特徴に、また第3実施例
(図5〜8)が本発明の第2,第3番目の特徴に、更に
第4実施例(図9〜14)が本発明の第2,第4番目の
特徴にそれぞれ対応する。
【0029】尚、前記各実施例では、排気管の曲り部に
二重管部Wを設けたものを示したが、本発明の二重管部
は排気管のストレート部に設けることも可能である。尚
また、本発明の二重管部の下流側に大変位フレキシブル
パイプ(四輪タイプ)を組み合わせることも可能であ
る。また各実施例はスクータ用の排気管であるが、本発
明は自動二輪車や三輪車、更には四輪自動車用の排気管
にも適用可能である。
二重管部Wを設けたものを示したが、本発明の二重管部
は排気管のストレート部に設けることも可能である。尚
また、本発明の二重管部の下流側に大変位フレキシブル
パイプ(四輪タイプ)を組み合わせることも可能であ
る。また各実施例はスクータ用の排気管であるが、本発
明は自動二輪車や三輪車、更には四輪自動車用の排気管
にも適用可能である。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば、排気管の二重管部よりエンジン側とマフラ側とが、
蛇腹状の可撓管より形成した外パイプ部を介して接続さ
れ、内パイプ部は、外パイプ部の長さ方向の変形を許容
するように前記エンジン側及びマフラ側の少なくとも一
方に取付けられ、外パイプ部の変形時にそれに摩擦抵抗
を付与するための筒状の摩擦抵抗付与部材が、内、外パ
イプ部の相対向する周面相互間にそれら周面の略全長に
亘って挟持されるので、蛇腹状の外パイプ部は、それが
エンジンからの高周波振動により長さ方向に変形して
も、該外パイプ部とその内周側の摩擦抵抗付与部材との
間に広範囲に亘り作用する大きな摩擦抵抗によって、該
外パイプ部自身の振動が効果的に抑えられて所謂外板鳴
りが回避され、また蛇腹状外パイプ部の軸方向変形によ
ってエンジンからマフラ側への振動伝達も抑えられる。
更に外パイプ部を蛇腹状としたことによってその内周面
に形成される凹凸形状は、内パイプ部により覆われて排
気通路に剥き出しとはならないから、該凹凸形状に干渉
されることなく排気を内パイプ部内周面に沿ってスムー
ズに流動させることができ、また、内パイプ部が外パイ
プ部の長さ方向の変形を許容するように取付けられるこ
とに関連して内パイプ部の途中又は端部に軸方向の間隙
が形成されても、その間隙の径方向外端を前記摩擦抵抗
付与部材によって塞ぐことができるから、外パイプ部を
蛇腹状としたことで内、外パイプ部間に形成される比較
的大きな空間が排気抵抗増加の原因となるの回避するこ
とができ、それらの結果、外パイプ部を蛇腹状としたこ
とによる排気抵抗の増加を効果的に抑えることができ、
エンジンの出力向上が図られる。更にまた上記摩擦抵抗
付与部材は、内,外パイプ部間に単に挟持されるだけで
あって、溶接等の固着手段により特別に固着する必要は
ないから、排気管の製作が容易である。
ば、排気管の二重管部よりエンジン側とマフラ側とが、
蛇腹状の可撓管より形成した外パイプ部を介して接続さ
れ、内パイプ部は、外パイプ部の長さ方向の変形を許容
するように前記エンジン側及びマフラ側の少なくとも一
方に取付けられ、外パイプ部の変形時にそれに摩擦抵抗
を付与するための筒状の摩擦抵抗付与部材が、内、外パ
イプ部の相対向する周面相互間にそれら周面の略全長に
亘って挟持されるので、蛇腹状の外パイプ部は、それが
エンジンからの高周波振動により長さ方向に変形して
も、該外パイプ部とその内周側の摩擦抵抗付与部材との
間に広範囲に亘り作用する大きな摩擦抵抗によって、該
外パイプ部自身の振動が効果的に抑えられて所謂外板鳴
りが回避され、また蛇腹状外パイプ部の軸方向変形によ
ってエンジンからマフラ側への振動伝達も抑えられる。
更に外パイプ部を蛇腹状としたことによってその内周面
に形成される凹凸形状は、内パイプ部により覆われて排
気通路に剥き出しとはならないから、該凹凸形状に干渉
されることなく排気を内パイプ部内周面に沿ってスムー
ズに流動させることができ、また、内パイプ部が外パイ
プ部の長さ方向の変形を許容するように取付けられるこ
とに関連して内パイプ部の途中又は端部に軸方向の間隙
が形成されても、その間隙の径方向外端を前記摩擦抵抗
付与部材によって塞ぐことができるから、外パイプ部を
蛇腹状としたことで内、外パイプ部間に形成される比較
的大きな空間が排気抵抗増加の原因となるの回避するこ
とができ、それらの結果、外パイプ部を蛇腹状としたこ
とによる排気抵抗の増加を効果的に抑えることができ、
エンジンの出力向上が図られる。更にまた上記摩擦抵抗
付与部材は、内,外パイプ部間に単に挟持されるだけで
あって、溶接等の固着手段により特別に固着する必要は
ないから、排気管の製作が容易である。
【0031】また本発明の第2の特徴によれば、排気管
の二重管部よりエンジン側とマフラ側とが内パイプ部を
介して接続され、外パイプ部の上流端とエンジンとの間
には、その間の振動伝達を遮断する外パイプ−エンジン
間振動伝達遮断部が、また外パイプ部と内パイプ部との
間には、その間の振動伝達を遮断する外パイプ−内パ イ
プ間振動伝達遮断部がそれぞれ設けられ、更にその内、
外パイプ部の相対向する周面相互間には、それら周面の
略全長に亘って防音防振材が充填されるので、排気ガス
を流す本来の排気管の役目を内パイプ部が果たす一方
で、外パイプ部は、内パイプ部から伝わってくる排気音
やエンジンから内パイプ部に伝達される高周波振動によ
る振動音を、内、外パイプ部間の防音防振材と協働して
遮蔽する役目を果たすことができるものであり、しかも
前記各振動伝達遮断部の存在により、その外パイプ部へ
はエンジンからの高周波振動が伝わりにくくなると共
に、外パイプ部自体の振動が上記防音防振材により効果
的に抑えられることから、所謂外板鳴りが有効に回避さ
れる。
の二重管部よりエンジン側とマフラ側とが内パイプ部を
介して接続され、外パイプ部の上流端とエンジンとの間
には、その間の振動伝達を遮断する外パイプ−エンジン
間振動伝達遮断部が、また外パイプ部と内パイプ部との
間には、その間の振動伝達を遮断する外パイプ−内パ イ
プ間振動伝達遮断部がそれぞれ設けられ、更にその内、
外パイプ部の相対向する周面相互間には、それら周面の
略全長に亘って防音防振材が充填されるので、排気ガス
を流す本来の排気管の役目を内パイプ部が果たす一方
で、外パイプ部は、内パイプ部から伝わってくる排気音
やエンジンから内パイプ部に伝達される高周波振動によ
る振動音を、内、外パイプ部間の防音防振材と協働して
遮蔽する役目を果たすことができるものであり、しかも
前記各振動伝達遮断部の存在により、その外パイプ部へ
はエンジンからの高周波振動が伝わりにくくなると共
に、外パイプ部自体の振動が上記防音防振材により効果
的に抑えられることから、所謂外板鳴りが有効に回避さ
れる。
【0032】更に本発明の第3の特徴によれば、外パイ
プ部のエンジン側の端部と、内パイプ部に固定の取付フ
ランジとの間のパイプ長手方向の第1間隙、並びに同端
部と内パイプとの間のパイプ径方向の第2間隙の存在に
より、その外パイプ部へはエンジンからの高周波振動が
直接伝わりにくくなると共に、該外パイプ部の自由端側
の振動が上記防振材により抑えられるから、所謂外板鳴
りが回避される。また外部より第1間隙を通して第2間
隙へ水等の異物が侵入するのを、取付フランジ及び外パ
イプ部の少なくとも一方に設けられたカバーにより阻止
することができる。
プ部のエンジン側の端部と、内パイプ部に固定の取付フ
ランジとの間のパイプ長手方向の第1間隙、並びに同端
部と内パイプとの間のパイプ径方向の第2間隙の存在に
より、その外パイプ部へはエンジンからの高周波振動が
直接伝わりにくくなると共に、該外パイプ部の自由端側
の振動が上記防振材により抑えられるから、所謂外板鳴
りが回避される。また外部より第1間隙を通して第2間
隙へ水等の異物が侵入するのを、取付フランジ及び外パ
イプ部の少なくとも一方に設けられたカバーにより阻止
することができる。
【0033】更にまた本発明の第4の特徴によれば、外
パイプ部の、内パイプ部に基端部が固着されたパイプ主
体の先端部と、内パイプ部に固定の取付フランジに固着
された取付パイプ部との間のパイプ長手方向の第1間
隙、並びに該先端部と内パイプ部との間のパイプ径方向
の第2間隙の存在により、外パイプ部のパイプ主体へは
エンジンからの高周波振動が直接伝わりにくくなると共
に、該パイプ主体の自由端側の振動が上記防振材により
抑えられるから、所謂外板鳴りが回避される。また外部
より第1間隙を通して第2間隙へ水等の異物が侵入する
のをカバーバンドにより阻止することができ、しかも斯
かるカバーバンドは、上記パイプ主体及び取付パイプ部
にその両者間に跨がって単に巻付けるだけでよく、その
取付けが容易でコストダウンに寄与し得るものである。
パイプ部の、内パイプ部に基端部が固着されたパイプ主
体の先端部と、内パイプ部に固定の取付フランジに固着
された取付パイプ部との間のパイプ長手方向の第1間
隙、並びに該先端部と内パイプ部との間のパイプ径方向
の第2間隙の存在により、外パイプ部のパイプ主体へは
エンジンからの高周波振動が直接伝わりにくくなると共
に、該パイプ主体の自由端側の振動が上記防振材により
抑えられるから、所謂外板鳴りが回避される。また外部
より第1間隙を通して第2間隙へ水等の異物が侵入する
のをカバーバンドにより阻止することができ、しかも斯
かるカバーバンドは、上記パイプ主体及び取付パイプ部
にその両者間に跨がって単に巻付けるだけでよく、その
取付けが容易でコストダウンに寄与し得るものである。
【図1】本発明の第1実施例の全体図
【図2】第1実施例の要部縦断面図
【図3】本発明の第2実施例の全体図
【図4】図3の4矢視拡大断面図
【図5】本発明の第3実施例の全体図
【図6】第3実施例の要部縦断面図
【図7】第3実施例における第1カバーの変形例を示す
要部断面図
要部断面図
【図8】第3実施例における第2カバーの変形例を示す
要部断面図
要部断面図
【図9】本発明の第4実施例の要部縦断面図
【図10】図9の10−10線矢視拡大断面図
【図11】第4実施例におけるカバーバンドの変形例を
示す要部断面図
示す要部断面図
【図12】第4実施例におけるカバーバンドの他の変形
例を示す、一部を切欠いた正面図
例を示す、一部を切欠いた正面図
【図13】図12の13矢視側面図
【図14】図13の14矢視拡大断面図
C1 ,C2 カバーとしての第1,第2カバー C3 カバーバンド E エンジン Ex 排気系 F 取付フランジ M マフラ s 1 外パイプ−エンジン間振動伝達遮断
部、外パイプ−内パイプ間振動伝達遮断部としての第1
間隙s 2 外パイプ−内パイプ間振動伝達遮断部
としての第2間隙 W 二重管部 1A 排気管としての上流側排気管 2 内パイプ部 2a 内パイプ部のエンジン側の端部 2b 内パイプ部のマフラ側の端部 3 外パイプ部 3a 外パイプ部のエンジン側の端部 3b 外パイプ部のマフラ側の端部 3m パイプ主体 3ma パイプ主体の先端部 3s 取付パイプ部 3sa 取付パイプ部の一端部 3sb 取付パイプ部の他端部 4 摩擦抵抗付与部材としてのメッシュ体 11 防音防振材としてのグラスウール
部、外パイプ−内パイプ間振動伝達遮断部としての第1
間隙s 2 外パイプ−内パイプ間振動伝達遮断部
としての第2間隙 W 二重管部 1A 排気管としての上流側排気管 2 内パイプ部 2a 内パイプ部のエンジン側の端部 2b 内パイプ部のマフラ側の端部 3 外パイプ部 3a 外パイプ部のエンジン側の端部 3b 外パイプ部のマフラ側の端部 3m パイプ主体 3ma パイプ主体の先端部 3s 取付パイプ部 3sa 取付パイプ部の一端部 3sb 取付パイプ部の他端部 4 摩擦抵抗付与部材としてのメッシュ体 11 防音防振材としてのグラスウール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須藤 克則 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 実開 昭63−166614(JP,U) 実開 昭57−178116(JP,U)
Claims (4)
- 【請求項1】 互いに嵌合される内,外パイプ部(2,
3)よりなる二重管部(W)を有し、エンジン(E)と
マフラ(M)との間を接続するようにした排気管におい
て、その排気管の前記二重管部(W)よりエンジン(E)側
とマフラ(M)側とが、蛇腹状の可撓管より形成した前
記外パイプ部(3)を介して接続され、 前記内パイプ部(2)は、外パイプ部(3)の長さ方向
の変形を許容するように前記エンジン(E)側及びマフ
ラ(M)側の少なくとも一方に取付けられ、 前記外パイプ部(3)の変形時にそれに摩擦抵抗を付与
するための筒状の摩擦抵抗付与部材(4)が、内、外パ
イプ部(2,3)の相対向する周面相互間にそれら周面
の略全長に亘って挟持されたことを特徴とする排気管。 - 【請求項2】 互いに嵌合される内,外パイプ部(2,
3)よりなる二重管部(W)を有し、エンジン(E)と
マフラ(M)との間を接続するようにした排気管におい
て、その排気管の前記二重管部(W)よりエンジン(E)側
とマフラ(M)側とが前記内パイプ部(2)を介して接
続され、 前記外パイプ部(3)の上流端とエンジン(E)との間
には、その間の振動伝達を遮断する外パイプ−エンジン
間振動伝達遮断部(s 1 )が、また 前記外パイプ部
(3)と内パイプ部(2)との間には、その間の振動伝
達を遮断する外パイプ−内パイプ間振動伝達遮断部(s
1 ,s2 )がそれぞれ設けられ、 更にその内、外パイプ部(2,3)の相対向する周面相
互間には、それら周面の略全長に亘って防音防振材(1
1)が充填された ことを特徴とする排気管。 - 【請求項3】 互いに嵌合される内,外パイプ部(2,
3)よりなる二重管部(W)を有し、エンジン(E)と
マフラ(M)との間を接続するようにした排気管におい
て、 前記内パイプ部(2)の少なくともエンジン(E)側の
端部(2a)には取付フランジ(F)が固着され、前記
外パイプ部(3)のマフラ(M)側の一端部(3b)
は、その他端部(3a)と前記取付フランジ(F)との
間にパイプ長さ方向の第1間隙(s1 )が、また同他端
部(3a)と内パイプ部(2)との間に径方向の第2間
隙(s2 )がそれぞれ形成されるように、内パイプ部
(2)のマフラ(M)側の端部(2b)に固着され、前
記第2間隙(s2 )には外パイプ部(3)の振動を抑制
するための防振材(11)が介装され、前記取付フラン
ジ(F)及び外パイプ部(3)の少なくとも一方には、
外部より前記第1間隙(s1 )を通して第2間隙
(s2 )内へ水等の異物が侵入するのを阻止するための
カバー(C1 ,C2 )が設けられたことを特徴とする排
気管。 - 【請求項4】 互いに嵌合される内,外パイプ部(2,
3)よりなる二重管部(W)を有し、エンジン(E)と
マフラ(M)との間を接続するようにした排気管におい
て、 前記内パイプ部(2)の少なくともエンジン(E)側の
端部(2a)には取付フランジ(F)が固着され、前記
外パイプ部(3)は、内パイプ部(2)のマフラ(M)
側の端部(2b)に基端部が固着されたパイプ主体(3
m)と、そのパイプ主体(3m)の先端部(3ma)に
パイプ長さ方向の第1間隙(s1 )を存して一端部(3
sb)が対向し前記取付フランジ(F)に他端部(3s
a)が固着された取付パイプ部(3s)とより構成され
ると共に、前記先端部(3ma)と内パイプ部(2)と
の間に径方向の第2間隙(s2 )が形成され、その第2
間隙(s2 )には前記パイプ主体(3m)の振動を抑制
するための防振材(11)が介装され、外部より前記第
1間隙(s1 )を通して第2間隙(s2 )内へ水等の異
物が侵入するのを防止するためのカバーバンド(C3 )
が前記パイプ主体(3m)及び取付パイプ部(3s)に
それぞれ摺動可能に且つその両者間に跨がって巻装され
たことを特徴とする排気管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03197913A JP3082102B2 (ja) | 1991-08-07 | 1991-08-07 | 排気管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03197913A JP3082102B2 (ja) | 1991-08-07 | 1991-08-07 | 排気管 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9166137A Division JP3062808B2 (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | 排気管 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0544460A JPH0544460A (ja) | 1993-02-23 |
| JP3082102B2 true JP3082102B2 (ja) | 2000-08-28 |
Family
ID=16382357
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03197913A Expired - Fee Related JP3082102B2 (ja) | 1991-08-07 | 1991-08-07 | 排気管 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP3082102B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5633678A (en) * | 1995-12-20 | 1997-05-27 | Eastman Kodak Company | Electronic still camera for capturing and categorizing images |
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1991
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