JP3081807B2 - 遠近両用眼鏡枠 - Google Patents

遠近両用眼鏡枠

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JP3081807B2
JP3081807B2 JP09024329A JP2432997A JP3081807B2 JP 3081807 B2 JP3081807 B2 JP 3081807B2 JP 09024329 A JP09024329 A JP 09024329A JP 2432997 A JP2432997 A JP 2432997A JP 3081807 B2 JP3081807 B2 JP 3081807B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】この発明は、遠近両用眼鏡に
用いられる眼鏡枠に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の遠近両用眼鏡は、遠視用眼鏡、近
視用眼鏡別々の場合の掛け替えの煩わしさを考慮し、単
体の遠視用レンズ面の下方部分に異なる焦点距離の近視
用レンズ帯域が配設された構造や、単体の眼鏡レンズ枠
において上方に遠視用レンズ、下方に近視用レンズが装
着された構造のものがあった。従って、遠近両用眼鏡の
眼鏡枠は、従来、通常の眼鏡枠と何ら変わるところがな
かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来の遠近両用
眼鏡には、次のような点で改善の余地がある。 1)近視用レンズ帯域又は近視用レンズは、通常の眼鏡
レンズと比較して下方の狭い範囲でしかないため、近視
用レンズ等で近くを目視する場合、下目遣いの無理な視
線を強要することとなる。かかる無理な目視条件で継続
的に凝視し続けることは困難であり、長時間使用すると
極度の疲労や障害がもたらされる。
【0004】2)一方、近視用レンズ等を使用しつつ視
線を正面に向ける場合は、眼鏡自体を手で上方にずらす
行為が必要になる。通常、遠近両用眼鏡を使用するの
は、本や新聞などを読んだり、手紙やノートなどに何か
を書いたりする時である。このため、従来の遠近両用眼
鏡のように片方の手が眼鏡を上にずらす行為に拘束され
ると、上述の他の用事を片手で行わなければならず煩に
絶えない。
【0005】3)狭い範囲の近視用レンズ帯域等を凝視
しているときには、その視線のすぐ近くに遠視用レンズ
があり、視界に入っている。遠視用レンズと近視用レン
ズ帯域等との境目において、レンズの度数が急激に変化
するので目視感覚が著しく阻害される。このため眼が疲
れ、長時間の使用は困難である。
【0006】4)遠視用レンズの目視についても、本来
遠視用レンズが専有するべき範囲に近視用レンズ等が侵
入しているため、目視感覚を阻害することは否めず、長
時間の使用は困難である。かかる理由から、従来の遠近
両用眼鏡は遠視用レンズについても必ずしも快適な目視
が行えているわけではない。
【0007】5)眼鏡レンズの保有性能をフルに発揮す
る最適の使用位置は個人別に若干異なるが、眼鏡を掛け
た時、眼球に対する眼鏡枠、つまり眼鏡レンズの位置は
略一定であり、広い遠視用レンズについても必ずしもレ
ンズの最適位置で目視が行えているわけではない。かか
る理由からも従来の遠近両用眼鏡は眼が疲れ、長時間の
使用には耐え難い。
【0008】6)視線を変えることで使用するレンズを
切り替えるため、両レンズを合わせた総面積を大きくす
ることに制限がある。
【0009】本発明は、上記の従来の遠近両用眼鏡の問
題点を解消することであり、遠近両用眼鏡でありなが
ら、近辺目視用の帯域及び遠方目視用の帯域のそれぞれ
が有するレンズ本来の性能を有効に発揮させる最適条件
で使用することができ、従って長時間同条件で凝視して
も従来品に比べ眼精疲労を軽減できる眼鏡枠を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め請求項1に記載の遠近両用眼鏡枠は、リムと、リムを
連結するブリッジと、リムの外側に付設した丁番と、鼻
梁の両側に載置可能なパッドと、丁番に係合して開閉自
在に延長したテンプルとからなる眼鏡枠において、パッ
ドの上下位置を自在とするパッド片の対向間隔を可変と
する手段を設け、耳に係合可能な副テンプルをテンプル
に対して上下移動自在に配設したことを特徴とする。
【0011】請求項1に記載の遠近両用眼鏡枠によれ
ば、以下に示す作用が発揮できる。 1)パッド片の対向間隔を可変とする手段を配設し、パ
ッドの上下位置を自在としたことから、当該遠近両用眼
鏡枠を掛けた状態において、眼球に対するリム、つまり
該リムに嵌め込んだ眼鏡レンズの位置を上下に移動させ
ることができる。従って、従来の遠近両用眼鏡のように
視線の方向を変えることで遠視用レンズと近視用レンズ
を切り替えなくても、遠近両用眼鏡枠全体を上下移動さ
せて両レンズを切り替えることができる。このため、下
方に配設された近視用レンズ等により近くを目視する場
合においても、従来の遠近両用眼鏡のような下目遣いの
無理な視線の使用を強要されることもなく、視線を正面
に向けて遠視用、近視用の両レンズを使用することがで
きる。
【0012】2)上記パッド片の対向間隔を可変とする
手段のみでは、眼球に対する眼鏡レンズの位置を上下に
移動させることはできるが、眼鏡レンズの上下移動がテ
ンプルと耳の当接点を中心とする回動運動となる。従っ
て、この操作で眼鏡レンズを上下移動させると、正面に
向けた視線に対して眼鏡レンズが垂直にならず、前傾又
は後傾する。過度に傾斜すると顔面に当たり、初期の効
用を為さないこととなる。そこで本発明の遠近両用眼鏡
枠は副テンプルをテンプルに対して上下可変移動自在と
する手段を配設し、耳掛け位置をテンプルに対して上下
移動自在とした。このため、上記パッド片の対向間隔を
可変とする手段により眼鏡レンズ枠を上下させた移動量
に合わせて、当該副テンプルをテンプルに対して上下可
変移動自在とする手段により耳と当接する位置を上下に
移動させることで、当該遠近両用眼鏡枠全体を平行状態
を保ちつつ上下移動させ、眼鏡レンズが無用に前傾又は
後傾することを防止できる。
【0013】3)一方、眼鏡レンズを適度に前傾又は後
傾させて使用することもできる。眼鏡レンズを前傾させ
ると、上方の遠視用レンズと下方の近視用レンズ等との
境目は顔面に接近して眼鏡レンズが下方に移動して見
え、遠視用レンズの視界が広がる。その反対に眼鏡レン
ズを後傾させると、眼鏡レンズが上方に移動して見え、
近視用レンズ等の視界が広がる。上記のような効用をも
たらすパッド片の対向間隔を可変とする手段副テンプ
ルをテンプルに対して上下可変移動自在とする手段との
組み合わせにより、多様な装用位置と姿勢を造出できる
ことが本発明の主要な作用である。
【0014】4)上述のように遠近両用眼鏡枠全体を上
下移動させることによる両レンズの切り替えであり、従
来の遠近両用眼鏡のような視線の方向を変える動作によ
る両レンズの切り替えではないため、両レンズ、特に従
来下方に小さく配設されていた近視用レンズを大きくす
ることができる。かかる作用と上記1)の両レンズ共に
視線を正面に向けて使用できる作用が相まって、一方の
レンズを使用しているときに他方のレンズが視界に入る
ことを低減できる。その結果、遠視用レンズと近視用レ
ンズ帯域等との境目におけるレンズ度数の急激な変化か
ら生じる目視感覚の著しい障害を低減することができ
る。
【0015】5)パッド片の対向間隔を可変とする手
副テンプルをテンプルに対して上下可変移動自在と
する手段それぞれの位置設定による、当該遠近両用眼鏡
枠全体を上下移動させることと装用姿勢を多様に変化で
きることから、近視用レンズ及び遠視用レンズ共に、そ
の保有性能をフルに発揮し得る最適の使用位置に上下移
動或いは前後に傾斜させて目視を行うことができる。
【0016】請求項2に記載の遠近両用眼鏡枠は、パッ
ド片の対向間隔を可変とする手段は、枢軸部と、該枢軸
部に連結したパッド片と、枢軸部にパッド片から鈍角方
向に連結して先端がパッド片と反対方向に曲折した調整
片とからなる支持片2個を、調整片先端を対向させて対
称にブリッジ下部に該枢軸部で軸支し、両調整片先端間
に位置して調整片先端が当接して回転するカムをブリッ
ジ上部に軸支したことを特徴とする。
【0017】請求項2に記載の遠近両用眼鏡枠は、枢軸
部にパッド片と調整片とがその挟角が鈍角となる方向に
向けて連結したくの字状の支持片2個を装備し、かかる
両支持片の枢軸部でブリッジ下部に回動可能に軸支し
た。また、両支持片の軸支は、パッド片と反対方向に曲
折した調整片先端が対向するよう対称にしたため、両支
持片が略X字状に位置する。一方、この両調整片の先端
の間の位置にカムを回動自在に軸支した。従って、この
状態でカムを回転させることにより、両調整片先端の間
隔が変化し、その結果両パッド片の挟角を変化させるこ
とができる。つまり、半径を変えたカムの回転により両
調整片先端の間隔を大きくすると、両パッド片の挟角を
小さくすることができる。一方、両調整片先端の間隔を
小さくすると、両パッド片の挟角を大きくすることがで
きる。また、両支持片をブリッジ下部で軸支し、カムを
ブリッジ上部で軸支したことから、両パッド片を略ハの
字状に下方に向けて鼻梁と接触係合可能にした。請求項
2に記載の遠近両用眼鏡枠によれば、このような簡易か
つ操作性のよい機構によりパッドの上下位置を可変に
し、上述の作用が発揮できる。つまり、人の鼻梁におい
てパッドが当たる位置は略一定であることから、当該
ッド片の対向間隔を可変とする手段によりパッド片の挟
角を狭くする毎に、パッド片における鼻梁が当接する位
置を下方に移動させることができ、逆にパッド片の挟角
を広くする毎に、パッド片における鼻梁が当接する位置
を上方に移動させることができる。このパッド片におけ
る鼻梁が当接する位置の上下移動が結果的にパッドの上
下位置を可変にすることになる。なお、両調整片先端間
でカムを挟持する状態に維持する方法は、両調整片の先
端の間隔が狭くなる方向に弾力を付与するバネを付設す
る方法や、両調整片の先端又はカムを磁石とし、他方を
鋼とする方法等がある。
【0018】請求項3に記載の遠近両用眼鏡枠は、副テ
ンプルをテンプルに対して上下可変移動自在とする手段
を、テンプルの先端から略下方に向けて案内部材を突設
し、耳に掛合可能な副テンプルが連結した可動部材を案
内部材外周に慴動自在に係合したことを特徴とする。
【0019】請求項3に記載の遠近両用眼鏡枠は、案内
部材に対して可動部材を慴動させるとにより、可動部材
に連結した副テンプルをテンプルに対して下方に往復移
動可能にした。かかる単純な構造によりテンプルにおけ
る耳掛け位置を上下に移動できることとし、上記2)に
記載の作用が発揮できる。
【0020】請求項4に記載の遠近両用眼鏡枠は、さら
副テンプルをテンプルに対して上下可変移動自在とす
る手段の案内部材は、側面に長手方向の細溝が開口した
筒状体に形成し、この細溝の1側壁を多数の連続凹凸壁
に構成し、また可動部材は、連続凹凸壁の凹状部に嵌入
可能な突起があるストッパを筒状体の細溝から内部方向
に往復移動可能に配設し、このストッパと筒状体内部と
の間に細溝方向に弾撥する板バネを配設したことを特徴
とする。
【0021】請求項4に記載の遠近両用眼鏡枠は、請求
項3に記載の副テンプルをテンプルに対して上下可変移
動自在とする手段と同様に、可動部材を慴動させて耳に
掛ける副テンプルをテンプルに対して上下に移動させる
ことができるが、その機能に加えて、副テンプルを任意
の位置に移動し、係止することができる。つまり、可動
部材のストッパが板バネの押圧力で細溝部分に位置し、
このストッパの突起が細溝の凹状部に嵌入することによ
り、案内部材に対して可動部材を係止することができ
る。一方、可動部材を移動させるときは、ストッパを筒
状体内部方向に押圧して細溝凹状部への突起の嵌入を解
除し、この状態で可動部材を慴動させればよい。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図面を参
照して説明する。図1は当該一形態に係る遠近両用眼鏡
枠にレンズを装着した遠近両用眼鏡を示す斜視図で、図
2は図1の遠近両用眼鏡枠のカムを示す正面図で、図3
は図1の遠近両用眼鏡枠の可動部材周辺を示す縦断面図
で、図4は図1の遠近両用眼鏡枠とは異なる形態の支持
片を示す正面図で、図5は図1の遠近両用眼鏡枠とは異
なる形態の副テンプルをテンプルに対して上下可変移動
自在とする手段を示す斜視図である。本遠近両用眼鏡枠
は、一般の眼鏡と同様に左右対称であるが、左右対称部
分には同一番号を付して、説明を省略する。
【0023】当該遠近両用眼鏡は、図1に示すように、
リム1と、リム1を連結するブリッジ2と、リム1の外
側に付設した丁番3と、丁番3に係合して開閉自在に延
長したテンプル4と、リム1の上方に配設した遠視用レ
ンズ5と、リム1の下方に配設した近視用レンズ6とに
より構成する。ここまでに説明した構成は従来の一般的
な遠近両用眼鏡と略同様であるが、本発明に係る遠近両
用眼鏡枠は、鼻梁両側に載置、係合させる目的のパッド
の上下位置を自在とするパッド片の対向間隔を 可変とす
る手段7と、テンプル4における耳掛け位置を上下移動
自在とする副テンプルをテンプルに対して上下可変移動
自在とする手段8とを配設した点に特徴がある。
【0024】パッド片の対向間隔を可変とする手段
は、図1に示すように、パッド片11を有する一対の支
持片10を、ブリッジ2の下方において対称に、かつ、
回動自在に軸支し、両パッド片11の挟角(挟む角度を
意味する)を可変にする構造である。このパッド片11
は上述の一般的なパッドと同様に鼻梁両側に載置、係合
させる目的を果たさせるものである。従って、一点で軸
支された両パッド片11の挟角を変化させることによ
り、両パッド片11における鼻梁と当接する位置を上下
に移動可能とする機構である。以下、かかる機構を詳述
する。
【0025】支持片10は、軸支される枢軸部12と、
この枢軸部12に連結したパッド片11及び調整片13
とからなる。パッド片11と調整片13は、それらの挟
角が鈍角になる方向に向けて略くの字状になるように枢
軸部12に連結した。この調整片13は、先端がパッド
片11と反対方向に略C字状に曲折させた。かかる支持
片2個は、両枢軸部12で調整片13の先端を対向さ
せ、かつ、両調整片13を上方にパッド片11を下方に
して軸支した。従って、両パッド片11は、その挟角が
鋭角になり、かつ、下方に向けて略ハの字状になる。そ
のため両パッド片11間で鼻梁に係合可能となる。ま
た、図示していないが両調整片13先端の間隔が狭くな
る方向に弾力を付与するバネを付設した。さらに、両調
整片13先端間に位置して調整片13先端が当接して回
転するカム14をブリッジ2の上部に軸支した。このカ
ム14を回動させることにより、両調整片13の先端の
間隔を変化させ、その結果、調整片13と連結した両パ
ッド片11の挟角を変化させることができる。
【0026】上記両パッド片11の挟角の変化は、当該
遠近両用眼鏡を装着した状態において、リム1及びレン
ズ5、6(フロント部分)の位置を眼球に対して上下に
変化させる動きになる。つまり、両パッド片11の挟角
を狭くすると、パッド片11における鼻梁が当接する位
置を先端方向(下方)に移動させ、フロント部分を上方
に移動させることができ、逆に両パッド片11の挟角を
広くすると、パッド片11における鼻梁が当接する位置
を枢軸部12方向(上方)に移動させ、フロント部分を
下方に移動させることができる。
【0027】当該遠近両用眼鏡枠に配設したカム14
は、図2に示すように、外周部に3段階に半径の異なる
周域20、21、22を有する構成にした。この周域2
0、21、22は、周域20から順にその半径を小さく
し、180°反対の外周部に同一半径の周域20、2
1、22を設けた。従って、半径が一番大きい周域20
を両調整片13の先端間で挟持させると、両パッド片1
1の挟角を狭め、上述のようにフロント部分を上方に移
動させることができる。この状態で眼球の正面にはリム
1の下方に配設した近視用レンズ6が位置するように構
成した。一方、半径が一番小さい両周域22を両調整片
13の先端間で挟持させると、両パッド片11の挟角を
広げ、上述のようにフロント部分を下方に移動させるこ
とができる。この状態で眼球の正面にはリム1の上方に
配設した遠視用レンズ5が位置するように構成した。つ
まり、カム14の回転により、フロント部分を上下さ
せ、使用するレンズ5、6を切り替えることができるよ
うに構成した。また、半径が中間の周域21を両調整片
13の先端間で挟持させると、両パッド片11の挟角も
上記2状態(周域20を挟持した状態と周域22を挟持
した状態)の中間位置になり、眼球の正面には両レンズ
5、6の境目が位置し、視線の向きにより両レンズ5、
6を切り替えることができるようにした。なお、この周
域20、21、22は、操作の迅速性と確実性とを考慮
し、それぞれ単独で30°、合わせて90°の範囲に隣
設した。また、当該カム14を回動させるために中心部
に摘み棒23を突設した。さらに、調整片13の先端と
の係合を考慮し、周域20、21、22の中央部には凹
状部を設けた。
【0028】副テンプルをテンプルに対して上下可変移
動自在とする手段8は、図1に示すように、テンプル4
先端から略下方を向けて筒状(断面が方形)の案内部材
30を突設し、短筒状(断面が方形)の可動部材31を
案内部材30の外周面に嵌め込み、慴動自在に係合し
た。この可動部材31には、耳に掛ける目的の副テンプ
ル32を連結した。このため、案内部材30に対して可
動部材31を上下に慴動させるとにより、可動部材31
に連結した副テンプル32をテンプル4に対して下方に
往復移動可能にし、その結果耳掛け位置をテンプル4に
対して上下に移動可能にした。
【0029】かかる案内部材30は、側面に長手方向の
細溝33を開口させ、この細溝33の1側壁を多数の連
続凹凸壁34に構成した。一方、可動部材31は、図1
及び図3に示すように、連続凹凸壁34の凹状部に嵌入
可能な突起(図示していない)があるストッパ35を案
内部材30内部において細溝33から内部方向に往復移
動可能に配設し、そのストッパ35の操作片36を細溝
34及びその上部の可動部材31の側面から外部に貫
通、突出させた。また、このストッパ35には、案内部
材30内部との間において細溝33方向に弾撥する板バ
ネ37を固定した(図3参照)。このため、板バネ37
の弾力に逆らってストッパ35の操作片36を案内部材
30の内部方向に押圧することにより、連続凹凸壁34
の凹状部へのストッパ35の突起の嵌入を解除し、この
状態で可動部材31を慴動させ、副テンプル32を任意
の位置に移動させることができる。かかる任意位置への
移動が終了した後に操作片36の押圧を止めると、可動
部材31のストッパ35が板バネ37の押圧力で細溝3
3方向に位置し、このストッパ35の突起が連続凹凸壁
34の凹状部に嵌入する。この突起の凹状部への嵌入に
より案内部材30に対して可動部材31を係止すること
ができる。
【0030】上記パッド片の対向間隔を可変とする手段
7によりフロント部分を上下させた移動量に合わせて、
副テンプルをテンプルに対して上下可変移動自在とす
る手段8により副テンプル32をテンプル4に対して上
下に移動させ、耳と当接する位置を上下に移動させるこ
とにより、当該遠近両用眼鏡枠全体を平行状態を保ちつ
つ上下移動させ、眼鏡レンズ5、6が無用に前傾又は後
傾することを防止できる。
【0031】以上、実施の一形態を紹介したが、本発明
に係る遠近両用眼鏡枠の実施はこれに限るものではな
い。例えば、 1)カム14は、図2に示すように、回転半径を3段階
に変化させるように構成したが、遠視用レンズ5と近視
用レンズ6とを切り替えるようにした2段階の変化機構
でもよく、逆に半径の切替え幅をもっと増加させてもよ
い。これによれば、鼻梁の形状や眼球の位置等の個人差
に対応して両パッド片11の挟角を変化させ、レンズを
最適位置に上下移動させることができる。
【0032】2)支持片10は、図4に示すような構成
にしてもよい。この支持片10は、その構成要素である
枢軸部12、及びこの枢軸部12に連結した調整片13
は上述のものと同様であるが、枢軸部12に連結したパ
ッド片11の形状が異なる。つまり、このパッド片11
は、その一側面(両支持片10が対称に軸支された状態
において、両パッド片11が対向する側、つまり鼻梁と
係合する側)において根元から先端に順に凹部26、2
7、28を3か所設けた。このため、上述のように両パ
ッド片11の挟角を3段階に変化させたときに、それぞ
れ左右の凹部26、27、28が鼻梁の両側にぴったり
沿い、顔に掛けた当該眼鏡の安定性が増す。
【0033】3)副テンプルをテンプルに対して上下可
変移動自在とする手段8における案内部材30と可動部
材31との係合は、図5に示すように、案内部材30を
円柱形、可動部材31を円筒形として、円筒形可動部材
31の内部に円柱形案内部材30を挿嵌してもよい。こ
れにより、案内部材30に対して可動部材31を上下に
慴動させることができる。また、かかる機構において、
案内部材30周面に突設した案内棒40と可動部材31
の周面に穿った案内溝41とを係合させてもよい。これ
によると、その案内溝41の形状により、可動部材31
の案内部材30に対する位置を決めることができる。
【0034】4)パッド片の対向間隔を可変とする手段
7は、一対の支持片10をブリッジ2に直接軸支した
が、図6に示すように、ブリッジ2に一対の軸受45を
固定し、この軸受45間に支軸46を回動自在に軸支
し、さらに支軸46に一対の支持片10を軸支するとよ
い。この支軸46は、眼鏡レンズ5、6が形成する面と
平行に、かつ水平に位置するようにした。従って、当該
パッド片の対向間隔を可変とする手段7の支持片10は
支軸46を中心に回動でき、その結果この支持片10の
パッド片11をフロント部分が形成する面に対して前後
に傾斜させることができる。このため、上述のように、
適度にフロント部分を前傾又は後傾させて使用するとき
に、この傾きに合わせて支持片10を傾斜させ、パッド
片11が鉛直下方を向くようにして、鼻梁との係合がマ
ッチするように修正できる。また、フロント部分を後傾
させて使用するときに、支持片10上部の調整片13が
額に当接してしまう弊害を防止できる。さらに、フロン
ト部分を傾斜させて使用しない場合でも、使用者個々の
鼻梁の形状に合わせて支持片10のパッド片11を傾斜
させることも有効である。なお、かかる支持片10の回
動することによる調整片13の動作範囲に合わせて、調
整片13と係合するカム14に幅(厚み)を付与する必
要がある。
【0035】5)支持片10は、その調整片13をパッ
ド片11と略反対方向に向けて略直線状に枢軸部12に
連結した形状にし、両支持片10を交差させて略X字を
形成するように対称に軸支してもよい。これによれば、
両調整片13先端間隔の拡縮が、両パッド片11の挟角
の拡縮に比例することとなる。かかる比例関係に合わせ
てカム14の径を調整すれば、上述の形態と同様の作用
が発揮できる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したとおり、請求項1に記載の
遠近両用眼鏡枠によれば以下に示す効果がある。 1)パッド片の対向間隔を可変とする手段を配設し、パ
ッドの上下位置を自在としたことから、顔面に当該遠近
両用眼鏡枠を掛けた状態において、眼球に対するリム、
つまり該リムに嵌め込んだ眼鏡レンズの位置を上下に移
動させることができる。従って、従来の遠近両用眼鏡の
ように視線の方向を変えることで遠視用レンズと近視用
レンズ等とを切り替えなくても、遠近両用眼鏡自体を上
下移動させて、上下に配設した両レンズを切り替えるこ
とができる。このため、下方に配設された近視用レンズ
等により近くを目視する場合でも、従来の遠近両用眼鏡
のような下目遣いの無理な視線が強要されることもな
く、視線を正面に向けて両レンズを使用することがで
き、当該遠近両用眼鏡枠を用いた遠近両用眼鏡を長時間
使用しても、従来のような過度な疲労がもたらされるこ
ともない。
【0037】2)上述のように遠近両用眼鏡枠自体を上
下移動させることによる両レンズの切り替えであり、従
来の遠近両用眼鏡のような視線の方向による切り替えで
はないため、両レンズ、特に従来下方で小さく配設され
ていた近視用レンズを大きくすることができる。このた
め、近視用レンズの使用が楽になり、長時間の使用にも
耐え得る。また、上述の遠視用及び近視用の両レンズ共
に視線を正面に向けて使用できる効果と相まって、一方
のレンズを使用しているときに他方のレンズが視界に入
ることを低減し、遠視用レンズと近視用レンズ又は近視
用レンズ帯域との境目におけるレンズ度数の急激な変化
から生じる目視感覚の著しい阻害を低減することができ
る。このことからも、遠近両用眼鏡の使用による疲労を
低減することができる。
【0038】3)近視用レンズ及び遠視用レンズ共に、
その保有性能をフルに発揮できる使用者個々の最適の使
用位置に合わせて当該遠近両用眼鏡枠自体を上下移動し
て目視を行うことができる。このため、従来の遠近両用
眼鏡に比べて鮮明かつ明確な視界が確保できる。
【0039】4)本発明の遠近両用眼鏡枠は副テンプル
をテンプルに対して上下移動自在とする手段を配設し、
耳掛け位置をテンプルに対して上下移動自在とする。こ
のため、上記パッド片の対向間隔を可変とする手段で眼
鏡レンズ枠を上下させた移動量に合わせて、副テンプル
をテンプルに対して上下移動自在とする手段で耳と当接
する位置を上下に移動させることにより、当該遠近両用
眼鏡枠全体を平行状態を保ちつつ上下移動させ、眼鏡レ
ンズが無用に前傾又は後傾することを防止できる。従っ
て、眼鏡レンズが傾斜することで発生する光の反射や視
度不良などが防止できる。
【0040】5)一方、パッド片の対向間隔を可変とす
る手段副テンプルをテンプルに対して上下移動自在と
する手段との組み合わせにより、眼鏡レンズを適度に前
傾又は後傾させて使用することもできる。多様な装用位
置と姿勢を造出できることが本発明の主要な効果であ
る。
【0041】請求項3に記載の遠近両用眼鏡枠によれ
ば、案内部材に対して副テンプルを連結した可動部材を
慴動させるという単純な構造により、上記4)の効果が
発揮できる。
【0042】請求項4に記載の遠近両用眼鏡枠によれ
ば、請求項3に記載の副テンプルをテンプルに対して上
下移動自在とする手段と同様の機能に加えて、さらに副
テンプルを任意の位置に上下移動し、係止することがで
きる。このため、当該遠近両用眼鏡枠の装着に安定感を
付与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る遠近両用眼鏡枠に
レンズを装着した遠近両用眼鏡を示す斜視図でである。
【図2】図1の遠近両用眼鏡枠のカムを示す正面図であ
る。
【図3】図1の遠近両用眼鏡枠の可動部材周辺を示す縦
断面図(切断面は、案内部材の中心軸と細溝の中心線を
含む平面である)である。
【図4】図1の遠近両用眼鏡枠とは異なる形態の支持片
を示す正面図である。
【図5】図1の遠近両用眼鏡枠とは異なる形態の副テン
プルをテンプルに対して上下移動自在とする手段を示す
斜視図(概略説明図)である。
【図6】図1の遠近両用眼鏡枠とは異なる取り付け形態
パッド片の対向間隔を可変とする手段を示す正面図で
ある。
【符号の説明】
1 リム 2 ブリッジ 3 丁番 4 テンプル 5 遠視用レンズ 6 近視用レンズ 7 パッド片の対向間隔を可変とする手段副テンプルをテンプルに対して上下移動自在とする
手段 10 支持片 11 パッド片 12 枢軸部 13 調整片 14 カム 20〜22 周域 23 摘み棒 26〜28 凹部 30 案内部材 31 可動部材 32 副テンプル 33 細溝 34 凹凸壁 35 ストッパ 36 操作片 37 板バネ 40 案内棒 41 案内溝

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リムと、リムを連結するブリッジと、リ
    ムの外側に付設した丁番と、鼻梁の両側に載置可能なパ
    ッドと、丁番に係合して開閉自在に延長したテンプルと
    からなる眼鏡枠において、パッドの上下位置を自在とす
    パッド片の対向間隔を可変とする手段を設け、耳に係
    合可能な副テンプルをテンプルに対して上下移動自在に
    配設したことを特徴とする遠近両用眼鏡枠。
  2. 【請求項2】 パッド片の対向間隔を可変とする手段
    は、枢軸部と、該枢軸部に連結したパッド片と、枢軸部
    にパッド片から鈍角方向に連結して先端がパッド片と反
    対方向に曲折した調整片とからなる支持片2個を、調整
    片先端を対向させて対称にブリッジ下部に該枢軸部で軸
    支し、両調整片先端間に位置して調整片先端が当接して
    回転するカムをブリッジ上部に軸支したことを特徴とす
    る請求項1に記載の遠近両用眼鏡枠。
  3. 【請求項3】 副テンプルをテンプルに対して上下移動
    自在とする手段は、テンプル先端から略下方に向けて案
    内部材を突設し、耳に掛合可能な副テンプルが連結した
    可動部材を案内部材外周に慴動自在に係合したことを特
    徴とする請求項1又は2に記載の遠近両用眼鏡枠。
  4. 【請求項4】 副テンプルをテンプルに対して上下移動
    自在とする手段の案内部材は、側面に長手方向の細溝が
    開口した筒状体に形成し、この細溝の1側壁を多数の連
    続凹凸壁に構成し、また可動部材は、連続凹凸壁の凹状
    部に嵌入可能な突起があるストッパを筒状体の細溝から
    内部方向に往復移動可能に配設し、このストッパと筒状
    体内部との間に弾撥する板バネを配設したことを特徴と
    する請求項3に記載の遠近両用眼鏡枠。 【0001】
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