JP3081795U - 遊技装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示固定操作態様と表示手段の表示内容が入
賞条件を達成する確率との関連付けを、固定的に設定す
る、又は特定の条件に応じ変わる遊技装置において、遊
技者が関連付けに基づく遊技者にとって有利な表示固定
操作態様の変化について留意せずとも有利な表示固定操
作態様の変化を知らずに表示固定操作を行うことが避け
られると共に有利な表示固定操作態様の変化を知ること
ができる。 【解決手段】 ＲＢが２回終了した後の最初のゲームで
（Ｓ１０−Ｙ）、３０回目のゲームである場合を除き
（Ｓ１１−Ｎ）、制御部は一定時間にわたり各ストップ
ランプを点灯せず各ストップボタンを押圧しても停止信
号を出力しない一時中断タイマーをセットすると共に
「右から止めて下さい」という音声を出力する（Ｓ１
２）。ＲＢが２回終了した後の３０回目のゲームでは
（Ｓ１３−Ｙ）、制御部は一時中断タイマーをセットす
ると共に「左から止めて下さい」という音声を出力する
（Ｓ１４）。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、シンボルを表示する回胴等の表示手段を停止させるための表示固定 操作部に対する遊技者の表示固定操作の態様と、表示手段が固定的に表示する表 示内容が所定の入賞条件を達成する確率との関連付けを、固定的に設定する、又 は特定の条件に応じ設定し、変更し若しくは解除する、スロットマシン等の遊技 装置に関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

従来の遊技装置の一例としてのスロットマシンは、概ね次のようなものであっ た。

【０００３】 すなわち、外周に複数のシンボルを有するリールを左、中、右の３つ有し、メ ダルの投入後にスタートレバーなどの操作によって前記リールを外周の複数のシ ンボルがおおむね識別され得る程度の速度で回転させる。遊技者は、各リールに 対応した左、中、右の３つのストップボタンを操作して前記リールを順次停止さ せリールが停止した状態で表示されたシンボルの組合せによって入賞が判定され る。

【０００４】 ストップボタンの停止操作を行なう順序は、ほとんどの遊技者において左、中 、右の順である。そのため、現在主流となっているスロットマシンは、左、中、 右の順にリールを停止させる場合が他の停止順よりも有利になるように各リール のシンボル配列が設計されている。また、通常の賞については、内部当りの抽選 に当選すれば、リールを停止させる際に特定のシンボルを狙わなくても所謂引込 制御によりおおむね当選した賞の入賞となるシンボルの組合せが揃うようなシン ボルの配列に設計されている。

【０００５】 しかし最近は、特定条件下では右、中、左リールの順でストップボタンを操作 した方が遊技者にとって有利になるように設計し、それを張り紙などにより遊技 者に知らせることにより、「通常は左から、ある条件では右からリールを停止さ せれば他のスロットマシンより遊技者が得をする。」ということを売り文句にし たスロットマシンが表れ始めた。

【０００６】 例えば、ＢＢ［ビッグボーナス］中のゲーム回数は３０回以下、但しＲＢ［レ ギュラーボーナス］を開始するＲＢ開始賞に３回入賞してＲＢを３回行なえば終 了すると規則等で定められている場合に、左、中、右の順にリールを停止させる とＲＢ開始賞の入賞となるシンボルの組合せが揃い易く、右、中、左の停止順（ 又は左、中、右以外の停止順）ではＲＢが揃いにくいように各リールのシンボル 配列を設計する［或いは、右、中、左の停止順（又は左、中、右以外の停止順） ではＲＢが揃わないように停止制御を行う］。その上で、ＢＢ中のゲームにおけ る遊技者にとって比較的利益の小さい賞［所定枚数（例えば十数枚以下）のメダ ルの払出しを受ける賞等］の入賞率を一般ゲームよりも高くして期待し得る利益 を払込みメダル数の１倍より大きく（例えば３乃至１０倍程度に）し、その入賞 率が左、中、右の停止順でも右、中、左の停止順でも同様であるもの（或いは停 止順にかかわらないもの）とすることができる。

【０００７】 この場合、ＲＢ開始賞に２回入賞するまでは左、中、右の順にリールを停止さ せてＲＢ開始賞の入賞となるシンボルの組合せを揃えるようにし、ＲＢを２回終 了した後引き続き行なわれるＢＢ中のゲームにおいては、２９回目のゲームまで は右、中、左の順にリールを停止させてＲＢ開始賞の入賞となるシンボルの組合 せが揃いにくいようにし、３０回目のゲームにおいては再び左、中、右の順にリ ールを停止させて引込制御によりＲＢ開始賞の入賞となるシンボルの組合せを揃 えるようにすることにより、ＢＢ［ビッグボーナス］中のゲーム回数が３０回ま で、ＲＢ［レギュラーボーナス］が３回まで、最大限に実行され易くなる。これ により、遊技者はＢＢにより最大級の利益を得ることができる。

【０００８】 また、特定条件下で、特定のシンボルを狙ってストップボタンを操作すれば、 狙わない場合に仕べて遊技者が有利になるように設計してそれを売り文句にして いるスロットマシンも増えてきている。このようなスロットマシンは、いわゆる 「技術介入性の大きい」スロットマシンと呼ばれ、ひとつのジャンルとして認知 されている。

【０００９】 ところがほとんどの遊技者は、「メダルの投入」、「スタートレバーの操作」 、「左、中、右の順のストップボタンの操作」という、従来のスロットマシンに 適した操作手順に慣れている。その場合のストップボタンの操作は適宜のタイミ ングで行なえばよく、遊技者がそれぞれのリズムで行なっている。

【００１０】 前記のような新しいスロットマシンにおいても、特定条件下以外においては、 左、中、右の順に適宜のタイミングでストップボタンの操作を行なえばよいもの がほとんどであるため、突然「特定条件」が満たされてストップボタン操作の態 様と入賞確率との関連が変更されてもそれに反応できず、左、中、右の順に適宜 のタイミングでストップボタンの操作を行なうという通常のストップボタン操作 態様を行なってしまい、「損をした」と感じたり、「次からは注意して遊技をし よう」と、常時「特定条件」に留意し続けてゲームを行なうこととなる。すると 、遊技者はそのことばかりに気をとられ、本来のスロットマシンの醍醐味や興趣 をそがれることになり、また、ゲームの進行速度が遅くなり、スロットマシンを 設置する遊技場売上等の営業面にも悪影響を及ばすようになる。

【００１１】 本考案は、従来技術における上記のような課題に鑑み行われたものであって、 その目的とするところは、複数種の賞全て又は複数種の賞のうち所定の賞につい て、表示手段を停止させるための表示固定操作部に対する遊技者の表示固定操作 の態様と、表示手段が固定的に表示する表示内容が所定の入賞条件を達成する確 率との関連付けを、固定的に設定する、又は特定の条件に応じ設定し、変更し若 しくは解除する、スロットマシン等の遊技装置において、前記関連付けに基づく 遊技者にとって有利な表示固定操作態様の変化について留意しなくとも、有利な 表示固定操作態様の変化を知らずに表示固定操作を行うことを避けることができ ると共に有利な表示固定操作態様の変化を知ることができ、心置きなく遊技を楽 しむことができる遊技装置を提供することにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】

本考案の遊技装置は、 種々の表示内容を連続的に変化させつつ表示し得る１、２又は３以上の表示手段 と、表示固定操作部に対する遊技者の表示固定操作により出力し得る所定の表示 固定指示に応答してその各表示手段に前記表示内容を固定的に表示させるための 表示固定手段とを有し、前記表示手段が固定的に表示した表示内容が所定の入賞 条件を達成することと入賞とが対応するゲームを実行する遊技装置であって、 複数種の賞全て又は複数種の賞のうち所定の賞について、前記表示固定操作部に 対する遊技者の表示固定操作の態様と、表示手段が固定的に表示する表示内容が 所定の入賞条件を達成する確率との関連付けを、固定的に設定する、又は特定の 条件に応じて設定し、変更し若しくは解除する関連付手段を有し、 前記表示固定手段は、前記の関連付手段による表示固定操作の態様と入賞条件を 達成する確率との関連付けに基づく遊技者にとって有利な表示固定操作態様が変 化するゲームから前記関連付けに基づく遊技者にとって有利な表示固定操作態様 が更に変化するまでのゲームの何れかにおいて、通常のゲームにおいては表示固 定操作部に対する表示固定操作により表示手段に前記表示内容を固定的に表示さ せることが可能な状態でそれを所定期間不可能とすることを特徴とする。

【００１３】 関連付手段は、表示固定操作部に対する遊技者の表示固定操作の態様と、表示 手段が固定的に表示する表示内容が所定の入賞条件を達成する確率との関連付け を、固定的に設定する、又は特定の条件に応じて設定し、変更し若しくは解除す る。

【００１４】 関連付手段による表示固定操作の態様と入賞条件を達成する確率との関連付け に基づく遊技者にとって有利な表示固定操作態様が変化するゲームから前記関連 付けに基づく遊技者にとって有利な表示固定操作態様が更に変化するまでのゲー ムの何れかにおいて、表示固定手段は、通常のゲームにおいて表示固定操作部に 対する表示固定操作により表示手段に前記表示内容を固定的に表示させることが 可能な状態で、それを（すなわち表示固定操作部に対する表示固定操作により表 示手段に前記表示内容を固定的に表示させることを）所定期間不可能とする。

【００１５】 この間に遊技者が表示固定操作部に対し表示固定操作を行っても表示手段に表 示内容を固定的に表示させることができないので、前記関連付けに基づく遊技者 にとって有利な表示固定操作態様の変化を知らずに遊技者が表示固定操作を行っ てしまうことを防ぐことができ、また遊技者は、表示固定操作を行っても表示内 容を固定的に表示させることができないことにより、遊技者にとって有利な表示 固定操作態様の変化を知ることができる。

【００１６】 遊技者は、前記関連付けに基づく遊技者にとって有利な表示固定操作態様の変 化について留意しなくとも、関連付けの変化を知らずに表示固定操作を行うこと を避けることができると共に関連付けの変化を知ることができるので、そのよう な留意の必要がなくなり、心置きなく遊技を楽しむことができる。

【００１７】 (1) 上記の、種々の表示内容を連続的に変化させつつ表示し得る１、２又は ３以上の表示手段と、表示固定操作部に対する遊技者の表示固定操作により出力 し得る所定の表示固定指示に応答してその各表示手段に前記表示内容を固定的に 表示させるための表示固定手段とを有し、前記表示手段が固定的に表示した表示 内容が所定の入賞条件を達成することと入賞とが対応するゲームを実行する遊技 装置は、例えば、 複数種のシンボルを順次連続的に表示するための１、２又は３以上の表示手段と 、 表示固定操作部に対する遊技者の表示固定操作により出力し得る所定の表示固定 指示に応答してその各表示手段における前記連続的表示を停止させてシンボルを 固定表示させるための表示固定手段とを有し、 前記表示手段が固定的に表示したシンボルの種類とその停止位置が所定の入賞条 件を達成することと入賞とが対応するゲームを実行する遊技装置とすることがで きる。

【００１８】 このような遊技装置の好適な例として、 外周面に複数のシンボルが表示され、回転停止状態において前記シンボルの１又 は２以上を遊技者が視認し得る、回転自在に支持された回転体、及びその回転体 を回転駆動するための回転駆動装置からなる１、２又は３以上の表示装置（表示 手段）と、 表示固定操作部に対する遊技者の表示固定操作により出力し得る所定の表示固定 指示に応答して回転駆動されている前記回転体を停止させてシンボルを固定表示 させるための表示固定装置（表示固定手段）とを有し、 その表示固定装置によって停止した回転体における前記シンボルの種類とその停 止位置が所定の入賞条件を達成することと入賞とが対応するスロットマシン等の 遊技装置を挙げることができる。

【００１９】 前記シンボルとは、図形、絵、文字、記号等を意味するものであり、その例と しては、プラム、スイカ、チェリー、ベル等の絵、「７」の文字、「ＢＡＲ」の 文字、「ＲＰ」の文字等を挙げることができる。

【００２０】 前記の複数種のシンボルを順次連続的に表示するための表示手段は、前記好適 な例におけるような、ステッピングモータ等の回転駆動装置により回転駆動され る回転体のほか、例えば、ＣＲＴや液晶パネル等のビデオディスプレイ装置を利 用したものであってもよい。前記遊技装置は、このような表示手段を１、２又は ３以上有し、各表示手段が１組のシンボル群を互いに独立的に表示するものとす ることができる。前記回転体の場合、１、２又は３以上（例えば３つ）の回転体 が互いに独立的に回転することにより、それぞれの回転体に表示されたシンボル 群を互いに独立的に表示するものとすることができる。ビデオディスプレイ装置 を利用したものの場合、例えば１台のビデオディスプレイ装置に１、２又は３組 以上のシンボル群を互いに独立的に表示することにより１、２又は３以上の表示 手段とすることもできる。

【００２１】 前記回転体の一般的な例としては、多種のシンボルが外周面の周方向に順に１ つずつ表示されたリールを挙げることができる。

【００２２】 (2) 表示固定手段は、例えば、遊技者が表示固定操作する停止ボタン（表示 固定操作部）の押圧（表示固定操作）による停止信号若しくは遊技者が不操作状 態で所定時間経過することにより発生する停止信号等の表示固定指示に応答して 、前記のような回転体を回転駆動するステッピングモータ等の回転駆動装置を停 止させるもの、又は、ビデオディスプレイ装置によるシンボルの表示を固定表示 させるものとすることができる。表示手段による表示内容の固定的表示は、各表 示手段毎に設けた停止ボタン（表示固定操作部）による停止信号に応答して行な うものとすることにより（同時の停止信号は、例えばキャンセルしたり一方を強 制選択するものとすることができる）、表示手段毎に順次行わせることができる 。

【００２３】 表示手段による表示内容の表示は、例えば少なくとも遊技者が視認し得る程度 の時間、表示内容を固定状態で表示するものであれば、固定的表示ということが できる。

【００２４】 前記のような回転体やビデオディスプレイ装置等による表示手段が固定的に表 示したシンボルの種類とその停止位置が所定の入賞条件を達成する場合、それは ゲームの入賞と対応する。

【００２５】 表示固定手段は、関連付手段による表示固定操作の態様と入賞条件を達成する 確率との関連付けに基づく遊技者にとって有利な表示固定操作態様が変化するゲ ームから前記関連付けに基づく遊技者にとって有利な表示固定操作態様が更に変 化するまでのゲームの何れか（好ましくは、前記関連付けに基づく遊技者にとっ て有利な表示固定操作態様が変化するゲーム）において、通常のゲームにおいて は表示固定操作部に対する表示固定操作により表示手段に前記表示内容を固定的 に表示させることが可能な状態でそれを所定期間不可能とする。なお、遊技者に とって有利な表示固定操作態様が更に変化することがないものであってもよい。

【００２６】 関連付手段による表示固定操作の態様と入賞条件を達成する確率との関連付け に基づく遊技者にとって有利な表示固定操作態様が変化するゲームというのは、 例えば、 関連付手段が、複数種の賞全て又は複数種の賞のうち所定の賞について、表示固 定操作部に対する遊技者の表示固定操作の態様と、表示手段が固定的に表示する 表示内容が所定の入賞条件を達成する確率との関連付けを、特定の条件に応じて 設定し、変更し若しくは解除するものである場合に、その関連付手段が関連付け の設定、変更又は解除を行うことにより遊技者にとって有利な表示固定操作態様 が変化するゲーム、或いは、 関連付手段が、複数種の賞全て又は複数種の賞のうち所定の賞について、表示固 定操作部に対する遊技者の表示固定操作の態様と、表示手段が固定的に表示する 表示内容が所定の入賞条件を達成する確率との関連付けを、固定的に設定するも のである場合に、入賞条件を達成する確率が最も高い態様により常に表示固定操 作を行うのが全体として遊技者に有利になるのではなく、ある条件下では入賞条 件を達成する確率が最も高い態様により表示固定操作を行い、その条件が変化し た場合は入賞条件を達成する確率がより低い態様又は最も低い態様（確率０を含 む）により表示固定操作を行うのが全体として遊技者に有利であるとき、遊技者 にとって有利な表示固定操作の態様が変化するゲーム（２乃至９ゲーム又は２乃 至６ゲーム程度の数ゲームの範囲の何れのゲームも該当するものである場合には その何れかのゲーム）等を言う。

【００２７】 後者の例としては、ＢＢ［ビッグボーナス］（遊技者に有利なゲーム）中のゲ ーム回数が３０回（一定回数）以下、但しＲＢ［レギュラーボーナス］（遊技者 に有利な別のゲーム）を３回（前記一定回数未満の回数）行なえば終了すると規 則等で定められている場合に、左、中、右の順にリールを停止させるとＲＢ開始 賞（遊技者に有利な別のゲームを開始する賞）の入賞となるシンボルの組合せが 揃い易く、右、中、左等の他の停止順ではＲＢ開始賞（遊技者に有利な別のゲー ムを開始する賞）が揃いにくいように各リールのシンボル配列を設計する［或い は、右、中、左の停止順（又は左、中、右以外の停止順）ではＲＢが揃わないよ うに停止制御を行う］。その上で、ＢＢ（遊技者に有利なゲーム）中のゲームに おける遊技者にとって比較的利益の小さい賞［所定枚数（例えば十数枚以下）の メダルの払出しを受ける賞等］の入賞率を一般ゲームよりも高くして期待し得る 利益を払込みメダル数（価値手段量）の１倍より大きく（例えば１．５、２又は ３倍以上１０倍以下程度に）し、その入賞率が左、中、右の停止順でも右、中、 左の停止順でも同様であるもの（或いは停止順にかかわらないもの）とすること ができる。なお、左リール、中リール、右リールの順にＲＢ開始賞の入賞となる シンボルの数を減少させることにより、左、中、右の順にリールを停止させると ＲＢ開始賞の入賞となるシンボルの組合せが揃い易く、右、中、左等の他の停止 順ではＲＢ開始賞が揃いにくいようにすることができる。

【００２８】 シンボル配列により、左、中、右の順にリールを停止させるとＲＢ開始賞の入 賞となるシンボルの組合せが揃い易く、右、中、左等の他の停止順ではＲＢが揃 いにくいようにした場合、例えばＲＢ開始賞に２回入賞するまでは左、中、右の 順にリールを停止させてＲＢ開始賞の入賞となるシンボルの組合せを揃えるよう にし、ＲＢを２回終了した後引き続き行なわれるＢＢ中のゲームにおいては、２ ９回目のゲームまでは右、中、左の順にリールを停止させてＲＢ開始賞の入賞と なるシンボルの組合せが揃いにくいようにし、３０回目のゲームにおいては再び 左、中、右の順にリールを停止させて引込制御によりＲＢ開始賞の入賞となるシ ンボルの組合せを揃えるようにすることにより、ＢＢ［ビッグボーナス］中のゲ ーム回数が３０回まで、ＲＢ［レギュラーボーナス］が３回まで、最大限に実行 され易くなる。これにより遊技者は、ＢＢゲームにおける３回のＲＢとＢＢ中の ３０回のゲームにおける前記比較的利益の小さい賞の比較的高い率での入賞によ り最大級の利益を得ることができる。

【００２９】 また、左、中、右の順にリールを停止させた場合にのみ引込制御によりＲＢ開 始賞の入賞となるシンボルの組合せを揃えるようにし、右、中、左等の他の順に リールを停止させた場合にはＲＢ開始賞の入賞となるシンボルの組合せを揃えな いようにした場合、例えばＲＢ開始賞に２回入賞するまでは左、中、右の順にリ ールを停止させてＲＢ開始賞の入賞となるシンボルの組合せを揃えるようにし、 ＲＢを２回終了した後引き続き行なわれるＢＢ中のゲームにおいては、２９回目 のゲームまでは右、中、左の順にリールを停止させてＲＢ開始賞の入賞となるシ ンボルの組合せが揃わないようにし、３０回目のゲームにおいては再び左、中、 右の順にリールを停止させて引込制御によりＲＢ開始賞の入賞となるシンボルの 組合せを揃えるようにすることにより、ＢＢ［ビッグボーナス］中のゲーム回数 が３０回まで、ＲＢ［レギュラーボーナス］が３回まで、最大限に実行され易く なる。これにより遊技者は、前記と同様に最大級の利益を得ることができる。

【００３０】 通常のゲームにおいて表示固定操作部に対する表示固定操作により表示手段に 表示内容を固定的に表示させることが可能な状態というのは、例えば、表示手段 が種々の表示内容を連続的に変化させつつ表示することを開始し、通常のゲーム においては表示固定操作部に対する表示固定操作により表示手段に表示内容を固 定的に表示させることが可能な状態を言う。

【００３１】 所定期間としては、例えば、表示手段が種々の表示内容を連続的に変化させつ つ表示することを開始した後、数秒間以上（例えば５乃至１０秒間）、又は最初 に表示固定操作を行った後数秒間以上（例えば５乃至１０秒間）等とすることが でき、例えばタイマー等の適宜の計時手段により計時し得る。

【００３２】 表示固定操作部に対する表示固定操作により表示手段に前記表示内容を固定的 に表示させることを不可能とするには、例えば操作を行っても表示固定指示を出 力し得ない又は表示固定指示を出力してもそれが無効となるようにすることがで きる。

【００３３】 (2-1) 本考案の遊技装置は、上記関連付けに基づく遊技者にとって有利な表 示固定操作態様の変化を上記所定期間が終る前に遊技者に報知する報知手段を有 するものとすることが好ましい。

【００３４】 報知手段は、上記関連付けに基づく遊技者にとって有利な表示固定操作態様の 変化を、上記所定期間が終える前にその関連付けの変化を遊技者に報知する。

【００３５】 遊技者が表示固定操作部に対し表示固定操作を行っても表示手段に表示内容を 固定的に表示させることができない所定期間が終える前に報知が行われるので、 遊技者は、表示固定操作を行えるようになる前に上記関連付けに基づく遊技者に とって有利な表示固定操作態様の変化をより確実に知ることができ、有利な表示 固定操作態様の変化を知らずに遊技者が表示固定操作を行ってしまうことをより 確実に防ぐことができる。

【００３６】 遊技者は、上記関連付けに基づく遊技者にとって有利な表示固定操作態様の変 化について留意しなくとも、有利な表示固定操作態様の変化を知らずに表示固定 操作を行うことを避けることができると共に有利な表示固定操作態様の変化をよ り確実に知ることができるので、そのような留意の必要がなくなり、一層心置き なく遊技を楽しむことができる。

【００３７】 報知手段を構成する装置には特に限定はなく、１又は２個以上のランプやＬＥ Ｄ（発光ダイオード）を用いた表示装置、液晶パネルを用いた表示装置、ＬＥＤ 等による７セグメントデジタル表示、１又は２以上のリール（ゲームにおける入 賞とは無関係の別個に設けられたリールでもよい）等の視覚的内容を報知する装 置（それらの１種又は２種以上の組み合わせ）や、スピーカその他の音声発生装 置による聴覚的内容を報知する装置（それらの１種又は２種以上の組み合わせ） 等の何れか又はそれらの複合等によって行うことができる。

【００３８】 (3) 関連付手段は、表示固定操作部に対する遊技者の表示固定操作の態様と 、表示手段が固定的に表示する表示内容が所定の入賞条件を達成する確率との関 連付けを、固定的に設定する、又は特定の条件に応じ、設定し、変更し若しくは 解除する。固定的に設定するものでない場合、例えば、特定の条件に応じ設定と 解除のみを行うものでもよく、特定の条件に応じ変更のみを行うものでもよい。

【００３９】 特定の条件としては、例えば、所定のゲームを行った回数が特定条件を満たす か否か（例としては、最大３０回まで行い得るＢＢ［ビッグボーナス］中のゲー ムにおいて、ＲＢ［レギュラーボーナス］開始賞に２回当選した後のゲームであ り、ＢＢ中のゲームを３０回行う前のゲームであるという条件を満たすか否かを 挙げることができる。）や、１又は２以上の所定数のゲーム毎に行う抽選（例え ば乱数サンプリング等によるもの）において特定条件を満たすか否か等を挙げる ことができる。

【００４０】 関連付手段により表示固定操作部に対する遊技者の表示固定操作の態様と表示 手段が固定的に表示する表示内容が所定の入賞条件を達成する確率との関連付け を、固定的に設定する、又は特定の条件に応じ、設定し、変更し若しくは解除す る遊技装置の例としては、次のようなものを挙げることができる。

【００４１】 ２以上の表示手段と２以上の表示固定操作部を有し、表示固定操作部に対 する遊技者の表示固定操作の順序を２通り以上有し、 上記関連付手段が、複数種の賞全て又は複数種の賞のうち所定の賞について、前 記表示固定操作の順序によって入賞条件達成確率が異なるよう固定的に設定する 遊技装置、或いは、 ２以上の表示手段と２以上の表示固定操作部を有し、表示固定操作部に対する遊 技者の表示固定操作の順序を２通り以上有し、 上記関連付手段が、複数種の賞全て又は複数種の賞のうち所定の賞について、特 定の条件に応じ、前記表示固定操作の順序と入賞条件達成確率との関連を変更す るものであり、前記表示固定操作の順序によって入賞条件達成確率が異なる遊技 装置。

【００４２】 関連付手段による表示固定操作の態様と入賞条件を達成する確率との関連付け に基づく遊技者にとって有利な表示固定操作態様が変化するゲームから前記関連 付けに基づく遊技者にとって有利な表示固定操作態様が更に変化するまでのゲー ムの何れかにおいて、表示固定手段は、通常のゲームにおいて表示固定操作部に 対する表示固定操作により表示手段に前記表示内容を固定的に表示させることが 可能な状態で、それを所定期間不可能とする。

【００４３】 この間に遊技者が表示固定操作部に対し表示固定操作を行っても表示手段に表 示内容を固定的に表示させることができないので、前記関連付けに基づく遊技者 にとって有利な表示固定操作態様の変化を知らずに遊技者が表示固定操作を行っ てしまうこと、すなわち不利な順序で表示固定操作を行なうことを防ぐことがで き、また遊技者は、表示固定操作を行っても表示内容を固定的に表示させること ができないことにより、その有利な表示固定操作態様の変化を知ることができ、 有利な順序での表示固定操作を行なうことを可能とする。

【００４４】 ２以上の表示手段と２以上の表示固定操作部を有し、表示固定操作部に対する 遊技者の表示固定操作の順序を２通り以上有する例としては、表示手段毎に対応 する表示固定操作部を有する場合と、複数の表示手段に１つの表示固定操作部が 対応する場合等を挙げることができる。

【００４５】 前者については、例えば、３つの表示手段が左、中、右と並んでおり、３つの 表示固定操作部がそれぞれに対応して左、中、右と並んでいる場合を挙げること ができる。この場合、例えば、左、中、右の順に表示固定操作部に対し表示固定 操作を行えば、他の順に表示固定操作を行う場合に比し入賞条件を達成する確率 が高くなるものとすることや、右、中、左の順に表示固定操作部に対し表示固定 操作を行えば、他の順に表示固定操作を行う場合に比し入賞条件を達成する確率 が高くなるものとすること等ができる。

【００４６】 このように表示固定操作の順序により入賞条件を達成する確率を変えるには、 例えば、 引込制御を行う場合に、左リール、中リール、右リールの順（一定順）に特定の 賞の入賞となるシンボル（表示内容）の数を減少させることにより、左、中、右 の順（一定順）にリールを停止させると特定の賞の入賞となるシンボルの組合せ が揃い易く、右、中、左等の他の停止順では特定の賞が揃いにくいようにするこ とができる。

【００４７】 他の例としては、 所定の内部当り条件の達成によってその内部当り条件に対応する賞について内部 当り状態を設定する内部当り設定手段を有し、 表示固定手段が、表示固定指示から内部当り状態が設定されている賞の入賞条件 を達成する表示内容を固定的に表示し得るまでの間が所定範囲内であることを条 件にその入賞条件を達成し得る表示内容を各表示手段に固定的に表示させ、内部 当り状態が設定されていない賞の入賞条件を達成する表示内容を表示手段に固定 的に表示させない引込制御を行う遊技装置において、 全ての賞又は一部の賞について各表示手段に対する表示固定指示の順序により内 部当り状態が有効となる場合と無効となる場合を設けたものを挙げることができ る。

【００４８】 内部当り状態が有効となる場合、内部当り状態が設定されている賞の入賞条件 を達成する表示内容を固定的に表示し得るまでの間が所定範囲内であることを条 件にその入賞条件を達成し得る表示内容を各表示手段に固定的に表示させ、内部 当り状態が無効となる場合、内部当り状態が設定されている賞の入賞条件を達成 する表示内容を表示手段に固定的に表示させない。

【００４９】 表示固定操作の順序により入賞条件を達成する確率を変える更に他の例として は、 所定の内部当り条件の達成によってその内部当り条件に対応する賞について内部 当り状態を設定する内部当り設定手段を有し、 表示固定手段が、表示固定指示から内部当り状態が設定されている賞の入賞条件 を達成する表示内容を固定的に表示し得るまでの間が所定範囲内であることを条 件にその入賞条件を達成し得る表示内容を各表示手段に固定的に表示させ、内部 当り状態が設定されていない賞の入賞条件を達成する表示内容を表示手段に固定 的に表示させない引込制御を行う遊技装置において、 上記所定範囲の広狭を２通り以上設けて各表示手段に対する表示固定指示の順序 による入賞条件達成確率の高・低に所定範囲の広・狭が対応するものとすること により実現し得る。関連付手段は、特定の条件に応じ、表示固定操作の順序と入 賞条件達成確率（所定範囲の広狭）との関連を変更する、或いはその関連を固定 的に設定する。

【００５０】 表示固定操作の順序によって入賞条件達成確率が異なるのが複数種の賞のうち 所定の１又は２以上の賞のみについてである遊技装置においては、その所定の賞 に入賞し得る場合においては他の賞に入賞し得ず、他の賞に入賞し得る場合にお いては所定の賞に入賞し得ないものとすることができる。これを実現するには、 例えば、遊技装置が前記のような内部当り設定手段を有すると共に、その表示固 定手段が前記のような引込制御を行うものとすることができる。

【００５１】 このような遊技装置における報知手段としては、遊技者にとって有利な表示固 定操作の順序に従い、第１の表示固定操作部を最初の表示固定操作の前に文字や 図形や音声等により示し、最初の表示固定操作後、次の表示固定操作前に設定さ れた第２の表示固定操作部を同様に示し、表示手段が３以上の場合は、続いて、 次の表示固定操作前に、設定された次の表示固定操作部を示すものとすることが できる。

【００５２】 同様の遊技装置において、設定された第１の表示固定操作部を直接示す表示（ 例えば表示固定操作部上又はその近傍のＬＥＤやランプの点灯や消灯や点滅或い は明るさや色彩の変化等）や設定された表示固定操作部による表示固定対象とな る表示手段の明暗および／または色彩の変化（例えば表示手段の照明の点灯や消 灯や点滅等或いは表示手段の明るさの強・弱や強弱の連続変化等）を最初の表示 固定操作の前に行ない、次の表示固定操作前に、設定された次の表示固定操作部 を直接示す表示や表示固定対象となる表示手段自体を示す表示を行ない、表示手 段が３以上の場合は、続いて、次の表示固定操作前に、設定された次の表示固定 操作部を直接示す表示や表示固定対象となる表示手段自体を示す表示を行なうも のとすることができる。表示手段自体の照明の例としては、スロットマシンにお けるリールのシンボル表示外周部を（例えば透光性合成樹脂製とすることにより ）透光性を備えたものとし、シンボル表示外周部を裏側（例えば回胴［リール］ の内周側）から照明するように設けたランプやＬＥＤ等のバックライト手段を挙 げることができる。これを例えばリールの外部照明（シンボル表示窓の照明等） を暗くした状態（消した状態を含む）で行って報知効果を高めることもできる。 ビデオディスプレイ装置等のように直接シンボルを表示するものの場合、明暗お よび／または色彩を直接変化させることができる。特に、このように報知手段が 、遊技者にとって有利な表示固定操作の順序に従い、表示固定操作部による表示 固定対象となる表示手段を、その明暗および／または色彩の変化により遊技者に 示すものである場合、遊技者が常に注目する表示手段の明暗および／または色彩 の変化により報知するので、報知効果が高い。

【００５３】 所定の内部当り条件の達成によってその内部当り条件に対応する賞につい て内部当り状態を設定する内部当り設定手段を有し、 表示固定手段が、 表示固定指示から内部当り状態が設定されている賞の入賞条件を達成する表示内 容を固定的に表示し得るまでの間が所定範囲内であることを条件にその入賞条件 を達成し得る表示内容を各表示手段に固定的に表示させ、内部当り状態が設定さ れていない賞の入賞条件を達成する表示内容を表示手段に固定的に表示させない 引込制御、又は 複数種の賞全て若しくは複数種の賞のうち所定の賞について、１以上の表示手段 に関し、表示固定指示に即応して各表示手段に表示内容を固定的に表示させる即 応制御の何れかを行うものであり、 関連付手段が、表示固定手段が前記引込制御と即応制御の何れを行うかを特定の 条件に応じ選択することにより、表示固定操作部に対する遊技者の表示固定操作 の態様と表示手段が固定的に表示する表示内容が所定の入賞条件を達成する確率 との関連を変更する遊技装置。

【００５４】 この場合、関連付手段は、表示固定手段が行なう制御として、特定の条件に応 じ、引込制御又は即応制御を選択する。

【００５５】 表示固定手段が引込制御を行なう場合と即応制御を行なう場合とでは、表示固 定操作部に対する遊技者の表示固定操作の態様と、表示手段が固定的に表示する 表示内容が所定の入賞条件を達成する確率との関連が変化する。引込制御の場合 、遊技者が特定の表示内容を狙って固定的に表示させた場合と特定の表示内容を 狙わなかった場合とで表示内容が所定の入賞条件を達成する確率差は小さく、即 応制御の場合、遊技者が特定の表示内容を狙って固定的に表示させた場合と特定 の表示内容を狙わなかった場合とで表示内容が所定の入賞条件を達成する確率の 差は大きい。

【００５６】 関連付手段が前記の表示固定手段が行なう制御の変更（関連付けの変更）を行 うゲームから更にその制御の変更を行うまでのゲームにおいては、表示固定手段 は、通常のゲームにおいて表示固定操作部に対する表示固定操作により表示手段 に前記表示内容を固定的に表示させることが可能な状態で、それを所定期間不可 能とする。

【００５７】 この間に遊技者が表示固定操作部に対し表示固定操作を行っても表示手段に表 示内容を固定的に表示させることができないので、表示固定手段の制御の変更を 知らずに遊技者が表示固定操作を行ってしまうこと、すなわち入賞条件達成上適 切でない態様で表示固定操作を行なうことを防ぐことができ、また遊技者は、表 示固定操作を行っても表示内容を固定的に表示させることができないことにより 、その制御の変化を知ることができ、入賞条件達成上適切な態様での表示固定操 作を行なうことを可能とする。

【００５８】 ２以上の表示手段を有し、表示手段毎に対応する表示固定操作部を有する場合 において、即応制御を行うには、例えば、全ての表示手段に関し、対応する表示 固定指示に即応して各表示手段に表示内容を固定的に表示させる場合と、一部の 表示手段（例えば１つの表示手段）に関し、対応する表示固定指示に即応してそ の表示手段に表示内容を固定的に表示させる場合がある。後者の場合、他の表示 手段に関しては、前記のような引込制御を行うものとすることができる。

【００５９】 (4) 前記のような内部当り設定手段は、所定の内部当り条件の達成によって 、その内部当り条件に対応する賞について内部当り状態を設定する。

【００６０】 内部当り条件は、任意に定めることができる。例えば、各ゲームにおいて乱数 サンプリングを実行し、得られたサンプリング値が特定範囲の値であることによ り内部当り条件が達成されるもの（すなわち抽選によるもの）としたり、内部当 り条件達成をその他の抽選手段により判定することもできる。内部当り条件は、 内部当り対象賞それぞれについて設定することができる。

【００６１】 内部当り設定手段は、内部当り条件を達成したか否かを判定し、内部当り条件 を達成した場合は、例えば該当するフラグをセットすることにより内部当り状態 を設定するものとすることができる。内部当り対象賞が複数種（例えば複数種の 全ての賞）あってそれぞれについて内部当り条件が設定されている場合は、それ ぞれについて設けたフラグをセットするものとすることができる。

【００６２】 内部当り状態が設定されている場合、例えば、１回のゲームにおいてその賞に 入賞する率が上がるものとすること又は入賞がほぼ確実となるものとすること、 すなわち高入賞率化するものとすることができる。内部当り状態の設定は、例え ば１回のゲームが終われば解除されるものとすることもでき、内部当りとなった 賞に入賞するまで継続するものとすることもでき、回数や時間やその他の条件に よって定まる所定期間内のみ継続するものとすることもできる。

【００６３】 (4-1) この場合の表示固定手段は、何れかの賞に内部当り状態が設定されて いる場合、例えばそれをフラグにより確認した上で、表示固定指示から内部当り 状態が設定されている賞の入賞条件を達成する表示内容を固定的に表示し得るま での間が所定範囲内であることを条件に、その入賞条件を達成し得る表示内容を 各表示手段に固定的に表示させる引込制御を行うものとすることができる。

【００６４】 上記スロットマシンを例にとれば、例えば、遊技者が操作する停止ボタンによ る停止信号を受けた時点から内部当り設定手段により内部当り状態が設定された 賞の入賞条件を達成するシンボルが有効位置に表示されるまでのずれ（例えば、 シンボル数等の表示内容変化量のずれや時間のずれ等）が所定範囲内であること を条件にそのシンボルを入賞に必要な位置に停止させ、内部当り状態が設定され ていない賞の入賞条件を達成するシンボルを有効位置に固定的に表示させない引 き込み制御とすることができる。回転体において該当するシンボル（表示手段に よる該当表示内容）の出現率が高ければ、より高率で入賞可能となり、該当する シンボルが、所謂引き込みにおけるずれの許容範囲内毎に万遍なく配されていれ ば、確実に又はほぼ確実に入賞し得ることとなる。

【００６５】 (5) 本考案の遊技装置において実行されるゲームにおいては、表示固定手段 によって表示手段が固定的に表示した表示内容が所定の入賞条件を達成すること とゲームの入賞とが対応し、入賞の有無及び賞の種類は、表示手段が固定的に表 示した表示内容によって遊技者に示される。

【００６６】 入賞の有無及びその賞の種類は、入賞条件達成の有無を判定する入賞判定手段 を設けることにより判定することができる。

【００６７】 入賞条件達成というのは、固定表示されたシンボルの停止位置とその種類が入 賞の条件を達成することとすることができる。

【００６８】 入賞によって遊技者に与えられる賞としては、例えば、所定枚数のメダルやコ イン等の遊技媒体の払い出し、遊技媒体保留情報（クレジット）の加算、再遊技 （リプレイ）可能回数等の価値情報の加算、遊技者にとってより有利な条件の特 別ゲームの開始等、又はそれらのうち２以上のものの組み合わせ等を挙げること ができる。特別ゲームが開始される賞は、１種であってもよく２種以上であって もよい。また特別ゲームの内容は、１種であってもよく２種以上であってもよい 。特別ゲームから更に同種又は異種の特別ゲームに移行し得るものとすることも できる。特別ゲームは、一般ゲームよりも入賞確率が高いというような、一般に 、遊技者にとって有利な条件のゲームである。一般ゲームというのは、特別な条 件を要することなく通常行われるゲームを言う。特別ゲームとしては、例えば、 ＳＢ［シングルボーナス］（役物）：一般ゲームにおいて特定の賞に入賞する ことによって、次回のゲームにおいてのみ行われる。特定の賞（役物賞、例えば 一般ゲームにおいて入賞とならないシンボルの組合せのみが入賞となる賞、或い は、そのような組合せと一般ゲームにおいて入賞となるシンボルの組み合わせの 両方が入賞となる賞）に高率で入賞し得、入賞すれば所定枚数のメダルを獲得で きるゲーム。 ＲＢ［レギュラーボーナス］（役物連続作動装置）：一般ゲームにおいて特定 の賞に入賞することによって、次回のゲームから所定のゲーム数を上限として のＳＢが連続して行われ、特別の賞（役物賞）に所定数の入賞があったときは終 了する。 ＢＢ［ビッグボーナス］（役物連続作動増加装置）：一般ゲームにおいて特定 の賞に入賞することによって、次回のゲームから所定のゲーム数を上限として のＲＢを開始する賞（一般ゲームにおいてＲＢを開始する賞とは異なるシンボル の組み合わせにより入賞となるものであってよい）に高率で入賞し得る。ＲＢを 開始する賞に所定回数入賞したときは終了する。 ＣＴ［チャレンジタイム］：特別ゲーム実行遊技状態開始以外の賞を遊技者の 技量次第で狙って当てることが一定ゲーム数の間可能になる。 等を挙げることができる。

【００６９】 また１０倍役物は、一定ゲーム数の間又は抽選により解除されるまでの間の ＳＢを行う賞ついての内部当りの確率が高くなってＳＢ実行賞に入賞する率が通 常時の１０倍までの範囲で高くなるものである。

【００７０】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。

【００７１】 図１乃至図４は、本考案の実施の形態の例としてのスロットマシンについての ものである。

【００７２】 図１は、スロットマシンの構成の概要を示すブロック図、図２は、スロットマ シンの外観の正面図、図３は、ゲーム開始から内部当りフラグ設定までの処理動 作の概略を示すフローチャートである。図４は、適切なストップボタン操作順が 変化する際の処理動作の概略を示すフローチャートである。

【００７３】 (1) 遊技者が対面するスロットマシンの正面について、図２を参照しつつ説 明する。

【００７４】 上端部の３箇所（左右及び中央）にヒットランプ１０が設けられている。

【００７５】 上下方向中央部のやや上方には、水平方向等間隔に並んだ左、中、右３つのシ ンボル表示窓１２が設けられ、スロットマシン内部における各対応位置に、左、 中、右３つのリール１４が水平方向回転軸線を中心として互いに独立的に回転自 在に支持されている。各リール１４の外周面には、多種のシンボル（オレンジ、 プラム、ベル、☆、チェリー等の絵、「７」の文字、「ＢＡＲ」の文字、「ＲＰ 」の文字等。図示せず。）が周方向における一定距離毎に順に表示され、そのう ち周方向に連続する任意の３つのシンボルが、各リール１４の停止時に、シンボ ル表示窓１２における上中下の各位置にリール１４毎に表示される。遊技者はこ れらのシンボルを視認することができる。各リール１４は、それぞれ別々のステ ッピングモータ（回転駆動装置の一例。図示せず。）によって、回転駆動され、 また停止保持される。

【００７６】 シンボル表示窓１２には、３つのリール１４それぞれが停止状態で表示する３ つのシンボルに関し、入賞判定において、払い込まれたメダルの枚数（１乃至３ 枚）に応じて有効とされる整列位置を示すライン１６（線）が５本描かれている 。各ライン１６の左端部には、払い込まれたメダルの枚数に応じてどのライン１ ６が有効であるかを示す有効ラインランプ１８が配設されている。この例におい ては、払い込まれたメダルが１枚の場合、「１ＭＥＤＡＬ」の有効ラインランプ １８の点灯によって中央の水平ライン１６が有効であることが示され、メダルが ２枚の場合、「１ＭＥＤＡＬ」及び２つの「２ＭＥＤＡＬＳ」の有効ラインラン プ１８の点灯によって３本の水平ライン１６が全て有効であることが示され、メ ダルが３枚の場合、「３ＭＥＤＡＬＳ」の有効ラインランプ１８を含む全ての有 効ラインランプ１８の点灯によって、両対角ライン１６を含む全てのライン１６ が有効であることが示される。遊技者は、有効ラインランプ１８によって示され た有効ライン１６上に、各リール１４におけるどのようなシンボルが位置してい るかを見てゲームの結果（入賞か否か、及び入賞した賞の種類）を知ることがで きる。ゲームの結果は、ヒットランプ１０の点灯若しくは点滅等やスピーカ２０ からの音声出力などによっても知らされる。

【００７７】 メダルを払い込むには、上下中央部の右方部に設けられたメダル投入口２２か らメダルを投入するか、スロットマシンに保留されているメダルがある場合は、 ＢＥＴボタン２４を押して必要枚数を払い込む。ＢＥＴボタン２４はメダル投入 口２２の左方に設けられている。

【００７８】 有効ラインランプ１８の下方に、リール１４の回転開始が可能であることを示 すために点灯するスタートランプ２６（ＳＴＡＲＴ）が設けられ、ＢＥＴボタン ２４の下方に、３つのリール１４の回転を一斉に開始させるためのスタートレバ ー２８が設けられている。

【００７９】 各リール１４の下方には、それぞれのリール１４が回転中であり、その回転を それぞれ左、中、右のストップボタン３０の押圧により停止させることが可能で あることを示すために点灯する左、中、右３つのストップランプ３２（ＳＴＯＰ ）が設けられている。ストップボタン３０は、ストップランプ３２の下方に、各 リール１４に対応して３つ設けられている。

【００８０】 メダル投入口２２の上側には、メダルの投入が可能なことを示すために点滅す るメダル投入ランプ３４（ＩＮＳＥＲＴ ＭＥＤＡＬＳ）が設けられている。そ の上方には、上に保留枚数表示器３８（ＣＲＥＤＩＴ）及び払出枚数表示器４０ （ＰＡＹＯＵＴ）が設けられている。

【００８１】 下端部にはメダル受皿部４２が設けられ、その中央部の上側にメダル払出口４ ４が設けられ、その右側にスピーカ２０が設けられている。

【００８２】 (2) 次に、主に図１のブロック図を参照してスロットマシンの構成の概要を 説明する。

【００８３】 制御部５０は、ゲームの実行や周辺機器等の制御及び各種データの読み書きな どの処理を行うＣＰＵ（中央処理装置）、ＲＡＭ、ゲームの実行や周辺機器等の 制御などのためのプログラム及び各種データが書き込まれたＲＯＭ、並びに周辺 機器等との接続のための入出力インターフェイスなど（図示せず。）からなり、 必要に応じ周辺機器等と連携して、上記表示手段、表示固定手段、関連付手段、 報知手段、内部当り設定手段、抽選手段、入賞判定手段等の機能を実現する。

【００８４】 メダル投入ランプ部３４ａは、メダルの投入が可能な場合に制御部５０から与 えられる点滅指示信号により、メダル投入ランプ３４を点滅させる。

【００８５】 メダル検出部５１は、メダル投入口２２から投入されたメダルを検出して検出 信号を制御部５０に出力する。

【００８６】 ＢＥＴボタン２４は、スロットマシンに保留されているメダルを賭ける場合に メダル１枚毎に１度押すものであり、１度押す毎にその信号を制御部５０に出力 する。

【００８７】 スタートランプ部２６ａは、リール１４の回転開始が可能な状態である場合に 制御部５０から与えられる点灯指示信号により、スタートランプ２６を点灯させ る。

【００８８】 スタートレバー２８は、リール１４の回転開始が可能な状態において３つのリ ール１４の回転を一斉に開始させる場合に、押下することにより回転開始信号を 制御部５０に出力する。

【００８９】 ストップランプ部３２ａは、リール１４が回転中であってその回転をストップ ボタン３０の押圧により停止させることが可能である場合に各リール１４毎に制 御部５０から与えられる点灯指示信号により、各ストップランプ３２を点灯させ る。

【００９０】 ストップボタン３０（停止ボタン）は、回転中のリール１４を停止させる場合 に各リール１４毎に押圧するものであり、各ストップボタン３０の押圧により、 対応するリール１４を停止させるための停止信号を制御部５０に出力する。

【００９１】 有効ラインランプ部１８ａは、賭けられた（払込まれた）メダルの枚数に応じ て制御部５０から与えられる点灯指示信号により、対応する有効ラインランプ１ ８を点灯させる。

【００９２】 リール部１４ａは、３つのリール１４と、各リール１４を回転駆動又は停止保 持するための３つのステッピングモータと、制御部５０からのステッピングモー タ駆動信号に応じてそれらのステッピングモータを駆動するための駆動回路と、 一定回転位置において制御部５０に対しリセット信号を出力するためのリセット 信号出力部を有してなる（図示せず。）。制御部５０は、リール１４の１回転毎 に、リセット信号を受けた時点からステッピングモータ駆動信号の例えばパルス 数をカウントすることにより、リール１４の回転角度、すなわち各シンボルの位 置を把握すること（すなわち表示手段による表示内容を検知すること）ができる 。

【００９３】 ヒットランプ部１０ａは、制御部５０から与えられる点灯指示信号又は点滅指 示信号により、ヒットランプ１０を点灯し又は点滅する。

【００９４】 音声出力部５２は、制御部５０から出力される音声出力信号に応じ、スピーカ ２０から音声を出力する。

【００９５】 保留枚数表示部３８ａは、スロットマシンに保留されているメダル枚数として 制御部５０に記憶されている枚数に応じて制御部５０から出力される表示信号に 従って、その枚数に応じた数字を保留枚数表示器３８に表示する。

【００９６】 メダル払出部４４ａは、ゲームの結果に応じ制御部５０において計算されたメ ダル払出数に応じて制御部５０から出力される払出信号に従って、その枚数に応 じたメダルをメダル払出口４４から払い出す。

【００９７】 払出枚数表示部４０ａは、ゲームの結果に応じ制御部５０において算出された メダル払出数に応じて制御部５０から出力される表示信号に従って、その枚数に 応じた数字を払出枚数表示器４０に表示する。

【００９８】 (3) 次に、ゲーム実行処理動作の概略を図３及び図４を参照して説明する。

【００９９】 ステップＳ１において、制御部５０がメダル払込みの有無を判定する。メダル の投入が可能でメダル投入ランプ３４が点滅状態にある場合にメダル投入口２２ から１乃至３枚のメダルを投入するか、保留されているメダルがあって保留枚数 表示器３８に１以上が表示されている場合にＢＥＴボタン２４押圧により１枚以 上のメダルが払い込まれることにより、ステップＳ１の判定はＹ（ＹＥＳ）とな る。それにより、スタートランプ２６が点灯する（Ｓ２）と共に、投入されたメ ダル枚数に応じて有効ラインランプ１８が点灯し、ステップＳ３に進む。

【０１００】 スタートレバー２８を押下すると、ステップＳ３はＹとなり、制御部５０は、 次のステップＳ４でスタートランプ２６を消灯し、ステップＳ５で３つのリール １４を一斉に回転させる。更にステップＳ６で、ＢＢ賞（ビッグボーナスを実行 する賞）［７−７−７］、ＲＢ賞（レギュラーボーナスを実行する賞）［ＢＡＲ −ＢＡＲ−ＢＡＲ］、及びＳＢ賞（シングルボーナスを実行する賞）、並びにそ の他の遊技者にとって比較的利益の小さい賞（小物）であるオレンジ、プラム、 ベル、チェリー等又は再遊技について内部当りか否かの抽選を、制御部５０にお いて行う。この例においては、全ての賞が、所定の内部当り条件の達成によって 、その内部当り条件に対応する賞について内部当り設定手段により内部当り状態 が設定される内部当り対象賞でありる。抽選は、乱数サンプリングを実行し、得 られたサンプリング値をＲＯＭに書き込まれているデータに照らして、当選か否 か及びその賞の種類等を判定することにより行う。他の方法による抽選も可能で ある。

【０１０１】 抽選により何れかの賞の内部当りとなった場合（Ｓ７−Ｙ）、その賞に対応す るフラグがセットされる（Ｓ８）。ＢＢ賞（ビッグボーナスを実行する賞）に当 選した場合、すなわち所謂ＢＢの内部当りの場合、制御部５０においてＢＢフラ グがセットされる。

【０１０２】 次いで、制御部５０が全てのストップランプ３２を点灯させる。その後、遊技 者が適宜のタイミングで各ストップボタン３０を押圧することにより（或いは所 定時間ストップボタン３０を押圧せずに不操作状態が継続することにより）出力 される停止信号を制御部５０が検知すると、制御部５０は、リール停止操作時に 発する停止音の出力信号を音声出力部５２に対し出力し、音声出力部５２はそれ に応じてスピーカ２０から停止音を出力する。次いで制御部５０は対応するリー ル１４のステッピングモータを停止させる。

【０１０３】 (3-1) 制御部５０が対応するリール１４のステッピングモータを停止させる 際、ＢＢ賞、ＲＢ賞、ＳＢ賞、再遊技、その他の小物等の何れかの賞の内部当り 状態となっていることを示すフラグが何れもセットされていなければ、制御部５ ０はストップボタン３０押圧（或いは所定時間放置）による停止信号を受けた後 一定のタイミングでリール１４を停止させる。但し、リール１４が前記一定のタ イミングで停止する際に、何れかの賞の入賞条件を達成することとなる場合は、 そのリール１４を１コマ送る（シンボル１つ分余分に回転させる）。それでも何 れかの賞について入賞することとなる場合は、入賞とならないようになるまでリ ール１４のコマ送りを繰り返す。

【０１０４】 この場合は、３つのリール１４が停止した状態で入賞に係るシンボルの組み合 わせが有効ライン１６上に表示されないため、その後ステップＳ１に戻る。

【０１０５】 (3-2) 何れかの賞に内部当り状態となっていることを示すフラグがセットさ れている場合、制御部５０は、ストップボタン３０の押圧等による停止信号を受 けた時点から内部当り状態となっている賞への入賞に必要なシンボルが入賞に必 要な位置に達するまでの差が規定停止時間（又は規定停止コマ数）内であるとき は、そのシンボルが必要位置に表示されるようにリール１４を停止させる。すな わち、そのシンボルをシンボル表示窓１２の必要位置に引き込む。このようにし て、内部当り状態が設定されている場合に、その賞に入賞する率を上げるか又は 入賞がほぼ確実となるようにして高入賞率化する。前記規定停止時間内にないと きは、他の賞について入賞とならないように必要に応じリール１４を１コマずつ 送って停止させる。

【０１０６】 このような引込制御は、ＢＢゲーム以外のゲームにおいてはストップボタン３ ０の押圧順によらず実行される。なお、左、中、右の各リール１４における各シ ンボルは、ＲＢ賞を含む各賞について、引込制御が行なわれる場合に遊技者が左 、中、右の各ストップボタン３０の押圧により各リール１４を停止させる順序が 左、中、右であるときに最も入賞率が高くなるように（例えば左リール、中リー ル、右リールの順にＲＢ開始賞の入賞となるシンボルの数を減少させて）配列さ れている。

【０１０７】 ３つ目のリール１４が停止すると、制御部５０は、有効ラインランプ１８によ って示される有効ライン１６上のシンボルの種類及び並び方を把握し、入賞か否 か、及び入賞した賞の種類を判定する。その際遊技者も、同様に入賞か否か、及 び入賞した賞の種類を知ることとなる。

【０１０８】 入賞と判定された場合、制御部５０は、賞の内容に応じ、例えば所定枚数のメ ダルの払出しをメダル払出部４４ａに指示すると共に、その枚数に応じた数字を 払出枚数表示器４０に表示するよう払出枚数表示部４０ａに指示し、更に、その 賞の内部当りを示すフラグをクリアする。次いで、その賞が特別ゲームを開始す るものでない場合はステップＳ１に戻り、その賞がＢＢ、ＲＢ等の特別ゲームを 開始するものであるときは、ヒットランプ１０の点滅及びスピーカ２０からの効 果音出力により各特別ゲーム開始の賞に入賞したことが報知され、その特別ゲー ムへ移行し、特別ゲーム終了後、ステップＳ１に戻る。

【０１０９】 ＢＢフラグ又はＲＢフラグがセットされていない場合において入賞なしと判定 されたときは、ＢＢフラグ及びＲＢフラグを除く全ての賞についての内部当りフ ラグをクリアする。次いでステップＳ１に戻り、ゲームが繰り返される。

【０１１０】 (3-3) ＢＢフラグがセットされている場合、制御部５０は、有効ラインラン プ１８によって示される有効ライン１６上に［７−７−７］とシンボルが並んで いるか否かを把握し、ＢＢ賞の入賞か否かを判定する。その際遊技者も、同様に 入賞か否か、及び入賞した賞の種類を知ることとなる。

【０１１１】 入賞と判定された場合、制御部５０は、１５枚（所定枚数）のメダルの払出し をメダル払出部４４ａに指示すると共に、その枚数に応じた数字を払出枚数表示 器４０に表示するよう払出枚数表示部４０ａに指示し、更に、ＢＢ賞の内部当り を示すフラグをクリアする。そしてヒットランプ１０の点滅及びスピーカ２０か らの効果音出力によりＢＢゲームを実行する賞に入賞したことが報知され、ＢＢ ゲームへ移行する。

【０１１２】 ＢＢゲームは、ゲーム回数が３０回まで可能であるが、ＲＢが３回行なわれる とゲーム回数が３０回に至る前に終了する。ＢＢゲームは次のように実行される 。先ず制御部５０がメダル払込みの有無を判定する。メダルの投入が可能でメダ ル投入ランプ３４が点滅状態にある場合にメダル投入口２２から１乃至３枚のメ ダルを投入するか、保留されているメダルがあって保留枚数表示器３８に１以上 が表示されている場合にＢＥＴボタン２４押圧により１枚以上のメダルが払い込 まれることにより（Ｓ１−Ｙ）、スタートランプ２６が点灯する（Ｓ２）と共に 、投入されたメダル枚数に応じて有効ラインランプ１８が点灯する。

【０１１３】 次いでスタートレバー２８を押下すると（Ｓ３−Ｙ）、制御部５０はスタート ランプ２６を消灯し（Ｓ４）、３つのリール１４を一斉に回転させる（Ｓ５）。 更に、制御部５０において、乱数サンプリング等により、ＲＢ賞、及び遊技者に とって比較的利益の小さい賞（小物）であるオレンジ、プラム、ベル、チェリー 等又は再遊技について内部当りか否かの抽選を行う（Ｓ６）。ＢＢゲーム中はＲ Ｂ賞の当選確率が一般ゲームにおけるよりも高く設定され、ＲＢ賞に対応するシ ンボルの種類及び数も増加されている。更に、遊技者にとって比較的利益の小さ い賞の当選確率及び入賞率も一般ゲームにおけるよりも高く設定され、その入賞 率は、期待し得る利益を払込みメダル数の数倍に設定されている。抽選により何 れかの賞の内部当りとなった場合（Ｓ７−Ｙ）、その賞に対応するフラグがセッ トされる（Ｓ８）。

【０１１４】 次いで、制御部５０が全てのストップランプ３２を点灯させる。その後、遊技 者が適宜のタイミングで各ストップボタン３０を押圧することにより（或いは所 定時間ストップボタン３０を押圧せずに不操作状態が継続することにより）出力 される停止信号を制御部５０が検知すると、制御部５０は、リール停止操作時に 発する停止音の出力信号を音声出力部５２に対し出力し、音声出力部５２はそれ に応じてスピーカ２０から停止音を出力する。次いで制御部５０は対応するリー ル１４のステッピングモータを停止させる。

【０１１５】 (3-3-1) 制御部５０が対応するリール１４のステッピングモータを停止させ る際、ＲＢ賞及びその他の何れかの賞の内部当り状態となっていることを示すフ ラグが何れもセットされていない場合、上記(3-1)と同様に処理され、何れの賞 の入賞ともならない。

【０１１６】 (3-3-2) 一方、何れかの賞に内部当り状態となっていることを示すフラグが セットされている場合、制御部５０はストップボタン３０の押圧等による停止信 号を受けた時点から内部当り状態となっている賞への入賞に必要なシンボルが入 賞に必要な位置に達するまでの差が規定停止時間内であるときは、そのシンボル が必要位置に表示されるようにリール１４を停止させる（すなわち引き込みを行 なう）。但し、ＲＢ賞に内部当り状態となっている場合、このような引き込みを 行うのは、各ストップボタン３０の押圧により出力される停止信号の順序が、左 、中、右の順である場合のみとする。前記規定停止時間内にないとき又はＲＢ賞 について停止信号の順序が左、中、右の順でないときは、他の賞について入賞と ならないように必要に応じリール１４を１コマずつ送って停止させるので何れの 賞の入賞ともならない。この場合、引込により入賞となり得る停止信号の順序と 、各リール１４におけるシンボルの配列上最も入賞率が高くなる停止順序が一致 するので、ＲＢ賞への入賞が最も発生し易い。

【０１１７】 ＢＢ中の３０回までのゲームでは、遊技者にとって比較的利益の小さい賞であ る小物の当選確率及び入賞率が一般ゲームにおけるよりも高く設定され、その入 賞率は、期待し得る利益を払込みメダル数の数倍に設定されているので、ＲＢを ３回実行するまでにＢＢゲームをできるだけ多い回数実行すると遊技者にとって 最大限に近い利益が得られる。従って、ＲＢ賞に２回入賞した後のゲームであっ てそのＢＢゲームにおける３０回目のゲームに達する前のゲームにおいては、右 、中、左の順でストップボタン３０を押圧すれば、ＲＢ賞に入賞せずに小物の入 賞によりできるだけ大きい利益を得ることが可能となる。

【０１１８】 このようにＢＢ中のゲーム回数を３０回まで、ＲＢを３回まで、最大限に実行 され易くすると共に、ストップボタン３０押圧順の変更について気にせずに心置 きなくＢＢゲーム（ＢＢゲームから移行するＲＢゲームを除く）を行うためのゲ ーム処理は次の通りである。

【０１１９】 ＲＢが２回終了した後のゲームであって（Ｓ９−Ｙ）、それがＲＢが２回終了 した後の最初のゲームである場合（Ｓ１０−Ｙ）、３０回目のゲームである場合 を除き（Ｓ１１−Ｎ）、制御部５０は、一定時間にわたり各ストップランプ３２ を点灯せず各ストップボタン３０を押圧しても停止信号を出力しない一時中断タ イマーをセットすると共に「右から止めて下さい」という音声の出力信号を音声 出力部５２に対し出力し、音声出力部５２はそれに応じてスピーカ２０から音声 を出力する（Ｓ１２）。

【０１２０】 ＲＢが２回終了した後のゲームであって（Ｓ９−Ｙ）、それがＲＢが２回終了 した後の最初のゲームでない場合（Ｓ１０−Ｎ）、３０回目のゲームであるなら ば（Ｓ１３−Ｙ）、制御部５０は、一定時間にわたり各ストップランプ３２を点 灯せず各ストップボタン３０を押圧しても停止信号を出力しない一時中断タイマ ーをセットすると共に「左から止めて下さい」という音声の出力信号を音声出力 部５２に対し出力し、音声出力部５２はそれに応じてスピーカ２０から音声を出 力する（Ｓ１４）。

【０１２１】 引き込みによる入賞が可能なストップボタン押圧順が変更された場合に停止信 号の出力が一定時間不可能になると共に音声で押圧順の変更が報知されるので、 遊技者は、有利でない順序でのストップボタン押圧を行なうことが防がれると共 に有利な押圧順の変更を知ることができ、ＲＢの回数やＢＢ中のゲーム回数など に常時留意する必要がなくなり、心置きなく遊技を楽しむことができる。

【０１２２】 ３つ目のリール１４が停止すると、制御部５０は、有効ラインランプ１８によ って示される有効ライン１６上のシンボルの種類及び並び方を把握し、入賞か否 か、及び入賞した賞の種類を判定する。その際遊技者も、同様に入賞か否か、及 び入賞した賞の種類を知ることとなる。

【０１２３】 入賞と判定された場合、制御部５０は、賞の内容に応じ、例えば所定枚数のメ ダルの払出しをメダル払出部４４ａに指示すると共に、その枚数に応じた数字を 払出枚数表示器４０に表示するよう払出枚数表示部４０ａに指示し、更に、その 賞の内部当りを示すフラグをクリアする。次いで、その賞がＲＢゲームを開始す るものでない場合はステップＳ１に戻り、その賞がＲＢゲームを開始するもので あるときは、ヒットランプ１０の点滅及びスピーカ２０からの効果音出力により ＲＢゲーム開始の賞に入賞したことが報知され、そのＲＢゲームへ移行し、ＲＢ ゲーム終了後、ステップＳ１に戻る。ゲーム回数が３０回に達した場合、又はＲ Ｂが３回行なわれた場合は、ＢＢゲームは終了する。

【０１２４】 なお、関連付手段が、表示固定手段が引込制御と即応制御の何れを行うかを特 定の条件に応じ選択することにより、表示固定操作部に対する遊技者の表示固定 操作の態様と表示手段が固定的に表示する表示内容が所定の入賞条件を達成する 確率との関連を変更する場合も、同様に一時中断タイマーをセットすると共に音 声出力による報知を行なうものとすることができる。

【０１２５】 本考案の実施は、ソフトウェアを用いる手段に代えて電気回路若しくは電子回 路による又は機械的な手段を用いて行ってもよく、電気回路若しくは電子回路に よる手段又は機械的な手段に代えてソフトウェアにより行ってもよい。

【０１２６】

【考案の効果】

本考案の遊技装置においては、関連付手段による表示固定操作の態様と入賞条 件を達成する確率との関連付けに基づく遊技者にとって有利な表示固定操作態様 が変化するゲームから前記関連付けに基づく遊技者にとって有利な表示固定操作 態様が更に変化するまでのゲームの何れかにおいて、表示固定手段は、通常のゲ ームにおいて表示固定操作部に対する表示固定操作により表示手段に前記表示内 容を固定的に表示させることが可能な状態で、それを所定期間不可能とするので 、遊技者にとって有利な表示固定操作態様の変化を知らずに遊技者が表示固定操 作を行ってしまうことを防ぐことができ、また遊技者は、表示固定操作を行って も表示内容を固定的に表示させることができないことにより、有利な表示固定操 作態様の変化を知ることができる。遊技者は、遊技者にとって有利な表示固定操 作態様の変化が生じる特定の条件について留意しなくとも、遊技者にとって有利 な表示固定操作態様の変化を知らずに表示固定操作を行うことを避けることがで きると共に有利な表示固定操作態様の変化を知ることができるので、そのような 留意の必要がなくなり、心置きなく遊技を楽しむことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】スロットマシンの構成の概要を示すブロック図
である。

【図２】スロットマシンの外観の正面図である。

【図３】ゲーム開始から内部当りフラグ設定までの処理
動作の概略を示すフローチャートである。

【図４】適切なストップボタン操作順が変化する際の処
理動作の概略を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１４ リール

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【手続補正書】

【提出日】平成１３年８月８日（２００１．８．８）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項６】所定の内部当り条件の達成によってその内
部当り条件に対応する賞について内部当り状態を設定す
る内部当り設定手段を有し、上記表示固定装置が、表示
固定指示から内部当り状態が設定されている賞の入賞条
件を達成する表示内容を固定表示し得るまでの間が所定
範囲内であることを条件にその入賞条件を達成し得る表
示内容を各表示装置に固定表示させ、内部当り状態が設
定されていない賞の入賞条件を達成する表示内容を表示
装置に固定表示させない引込制御、又は複数種の賞全て
若しくは複数種の賞のうち所定の賞について、１以上の
表示装置に関し、表示固定指示に即応して各表示装置に
表示内容を固定表示させる即応制御の何れかを行うもの
であり、上記関連付手段が、表示固定装置が前記引込制
御と即応制御の何れを行うかを特定の条件に応じ選択す
ることにより、表示固定操作部に対する遊技者の表示固
定操作の態様と表示装置が固定表示する表示内容が所定
の入賞条件を達成する確率との関連を変更するものであ
る請求項２記載の遊技装置。

【請求項７】上記表示固定装置が、上記の関連付手段に
よる表示固定操作の態様と入賞条件を達成する確率との
関連付けに基づく遊技者にとって有利な表示固定操作態
様が変化するゲームにおいて、通常のゲームにおいては
表示固定操作部に対する表示固定操作により表示装置に
前記表示内容を固定表示させることが可能な状態でそれ
を所定期間不可能とするものである請求項１乃至６の何
れかに記載の遊技装置。

【請求項８】上記関連付けに基づく遊技者にとって有利
な表示固定操作態様の変化を上記所定期間が終る前に遊
技者に報知する報知手段を有する請求項１乃至７の何れ
かに記載の遊技装置。

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】種々の表示内容を連続的に変化させつつ表
   示し得る１、２又は３以上の表示手段と、表示固定操作
   部に対する遊技者の表示固定操作により出力し得る所定
   の表示固定指示に応答してその各表示手段に前記表示内
   容を固定的に表示させるための表示固定手段とを有し、
   前記表示手段が固定的に表示した表示内容が所定の入賞
   条件を達成することと入賞とが対応するゲームを実行す
   る遊技装置であって、複数種の賞全て又は複数種の賞の
   うち所定の賞について、前記表示固定操作部に対する遊
   技者の表示固定操作の態様と、表示手段が固定的に表示
   する表示内容が所定の入賞条件を達成する確率との関連
   付けを、固定的に設定する、又は特定の条件に応じて設
   定し、変更し若しくは解除する関連付手段を有し、前記
   表示固定手段は、前記の関連付手段による表示固定操作
   の態様と入賞条件を達成する確率との関連付けに基づく
   遊技者にとって有利な表示固定操作態様が変化するゲー
   ムから前記関連付けに基づく遊技者にとって有利な表示
   固定操作態様が更に変化するまでのゲームの何れかにお
   いて、通常のゲームにおいては表示固定操作部に対する
   表示固定操作により表示手段に前記表示内容を固定的に
   表示させることが可能な状態でそれを所定期間不可能と
   することを特徴とする遊技装置。
2. 【請求項２】上記関連付手段が、複数種の賞全て又は複
   数種の賞のうち所定の賞について、表示固定操作部に対
   する遊技者の表示固定操作の態様と、表示手段が固定的
   に表示する表示内容が所定の入賞条件を達成する確率と
   の関連付けを、特定の条件に応じて設定し、変更し若し
   くは解除するものであり、上記表示固定手段が、前記関
   連付手段が関連付けの設定、変更又は解除を行うことに
   より遊技者にとって有利な表示固定操作態様が変化する
   ゲームから前記関連付けに基づく遊技者にとって有利な
   表示固定操作態様が更に変化するまでのゲームの何れか
   において、通常のゲームにおいては表示固定操作部に対
   する表示固定操作により表示手段に前記表示内容を固定
   的に表示させることが可能な状態でそれを所定期間不可
   能とする請求項１記載の遊技装置。
3. 【請求項３】２以上の表示手段と２以上の表示固定操作
   部を有し、表示固定操作部に対する遊技者の表示固定操
   作の順序を２通り以上有し、上記関連付手段が、複数種
   の賞全て又は複数種の賞のうち所定の賞について、前記
   表示固定操作の順序によって入賞条件達成確率が異なる
   よう固定的に設定するものである請求項１記載の遊技装
   置。
4. 【請求項４】２以上の表示手段と２以上の表示固定操作
   部を有し、表示固定操作部に対する遊技者の表示固定操
   作の順序を２通り以上有し、上記関連付手段が、複数種
   の賞全て又は複数種の賞のうち所定の賞について、特定
   の条件に応じ、前記表示固定操作の順序と入賞条件達成
   確率との関連を変更するものであり、前記表示固定操作
   の順序によって入賞条件達成確率が異なるものである請
   求項１又は２記載の遊技装置。
5. 【請求項５】所定の内部当り条件の達成によってその内
   部当り条件に対応する賞について内部当り状態を設定す
   る内部当り設定手段を有し、上記表示固定手段が、表示
   固定指示から内部当り状態が設定されている賞の入賞条
   件を達成する表示内容を固定的に表示し得るまでの間が
   所定範囲内であることを条件にその入賞条件を達成し得
   る表示内容を各表示手段に固定的に表示させ、内部当り
   状態が設定されていない賞の入賞条件を達成する表示内
   容を表示手段に固定的に表示させない引込制御、又は複
   数種の賞全て若しくは複数種の賞のうち所定の賞につい
   て、１以上の表示手段に関し、表示固定指示に即応して
   各表示手段に表示内容を固定的に表示させる即応制御の
   何れかを行うものであり、上記関連付手段が、表示固定
   手段が前記引込制御と即応制御の何れを行うかを特定の
   条件に応じ選択することにより、表示固定操作部に対す
   る遊技者の表示固定操作の態様と表示手段が固定的に表
   示する表示内容が所定の入賞条件を達成する確率との関
   連を変更するものである請求項１又は２記載の遊技装
   置。
6. 【請求項６】上記表示固定手段が、上記の関連付手段に
   よる表示固定操作の態様と入賞条件を達成する確率との
   関連付けに基づく遊技者にとって有利な表示固定操作態
   様が変化するゲームにおいて、通常のゲームにおいては
   表示固定操作部に対する表示固定操作により表示手段に
   前記表示内容を固定的に表示させることが可能な状態で
   それを所定期間不可能とするものである請求項１乃至５
   の何れかに記載の遊技装置。
7. 【請求項７】上記関連付けに基づく遊技者にとって有利
   な表示固定操作態様の変化を上記所定期間が終る前に遊
   技者に報知する報知手段を有する請求項１乃至６の何れ
   かに記載の遊技装置。
8. 【請求項８】上記遊技装置が、外周面に複数のシンボル
   が表示され、回転停止状態において前記シンボルの１又
   は２以上を遊技者が視認し得る、回転自在に支持された
   回転体、及びその回転体を回転駆動するための回転駆動
   装置からなる１、２又は３以上の表示装置と、表示固定
   操作部に対する遊技者の表示固定操作により出力し得る
   所定の表示固定指示に応答して回転駆動されている前記
   回転体を停止させてシンボルを固定表示させるための表
   示固定装置とを有し、その表示固定装置によって停止し
   た回転体における前記シンボルの種類とその停止位置が
   所定の入賞条件を達成することと入賞とが対応するスロ
   ットマシンである請求項１乃至７の何れかに記載の遊技
   装置。