JP3081532U - 洗濯物干し具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】セーター等の洗濯後の乾燥にあって、該洗濯物
の出し入れや載置操作が容易に行うことができて、か
つ、干し癖との型くずれを生じさせることがない洗濯物
干し具を提供する。 【解決手段】無端状で可撓性を有する略方形状の第一枠
体１の内側部に第一受体２を張設し、第一枠体へ多数本
の第一吊下部材１０からなる第一吊下体３の一側端部を
間隔的に取り付けて、この第一吊下体の他側端部にフッ
ク体４を設け、第一枠体と略同形に形成した第二枠体５
の内側部に第二受体６を張設すると共に、第二枠体へ多
数本の第二吊下部材１６からなる第二吊下体７の外側端
部を間隔的に取り付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、セーター等の洗濯後の乾燥にあって、該洗濯物の出し入れや載置操 作を容易に行うことができる洗濯物干し具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、洗濯した後の乾燥にあって、ハンガー等に吊り下げて干すと、ハンガー の形状等に干し癖が付いて型くずれを生じてしまうセーターなどは、その乾燥に は注意が必要となるものであるから、例えば、図８に示すような、器具６０を用 いることが知られている。

【０００３】 このものは、リング状に形成した線材６１に合成樹脂製の通気ネット６２を張 設し、この線材６１の周囲に吊り下げ紐６３を取り付けてある。 そして、通気ネット６２へ未乾燥の洗濯物６４を平らに乗せて、物干し竿等に 吊り下げておくものである。

【０００４】 しかしながら、このものは、線材６１および通気ネット６２が円形に形成され ているため、衣類の形態が縦長となるものは、この通気ネット６２に載置したと き、洗濯物６４の周部６４ａが線材６１の外周より外れて垂れ下がった状態で乾 燥されるため、この部分に型くずれを生ずる。

【０００５】 また、一部では、通気ネット６２が二段のものも供されているが、上下を連結 する吊り下げ紐６５がこれら通気ネット６２，６２の間を妨げるため、洗濯物６ ４を乗せて並べたり、これを取り外したりする操作に邪魔になり使いにくいもの であった。等の様々な問題点を有するものであった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、前記した問題点を解決するためになされたもので、無端状で可撓性 を有する略方形状の第一枠体の内側部に第一受体を張設し、第一枠体へ多数本の 第一吊下部材からなる第一吊下体の一側端部を間隔的に取り付けて、この第一吊 下体の他側端部にフック体を設け、第一枠体と略同形に形成した第二枠体の内側 部に第二受体を張設すると共に、第二枠体へ多数本の第二吊下部材からなる第二 吊下体の外側端部を間隔的に取り付けることにより、セーター等の洗濯後の乾燥 にあって、該洗濯物の出し入れや載置操作が容易に行うことができて、かつ、干 し癖との型くずれを生じさせることがない洗濯物干し具を提供することを目的と している。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

前記した目的を達成するための本考案の手段は、 無端状で可撓性を有する略方形状の第一枠体と、この第一枠体の内側部に張設 した多数の通気口を有する洗濯物の第一受体と、一側端部を前記第一枠体へ間隔 的に取り付けた多数本の第一吊下部材からなる第一吊下体と、これら多数本の第 一吊下体の他側端部に設けたフック体と、前記第一枠体と略同形に形成した第二 枠体と、この第二枠体の内側部に張設した多数の通気口を有する洗濯物の第二受 体と、その一側端部を前記第一枠体へ間隔的に取り付け該外側端部を前記第二枠 体へ間隔的に取り付けた多数本の第二吊下部材からなる第二吊下体とを備えさせ てなり、 前記第二吊下体における第二吊下部材の外側端部は、前記第二枠体に対して止 着手段により着脱自在に設けた洗濯物干し具の構成にある。

【０００８】 そして、 無端状で可撓性を有する略方形状の第一枠体と、この第一枠体の内側部に張設 した多数の通気口を有する洗濯物の第一受体と、一側端部を前記第一枠体へ間隔 的に取り付けた多数本の第一吊下部材からなる第一吊下体と、これら多数本の第 一吊下体の他側端部に設けたフック体と、前記第一枠体と略同形に形成した第二 枠体と、この第二枠体の内側部に張設した多数の通気口を有する洗濯物の第二受 体と、その一側端部を前記第一枠体へ間隔的に取り付け該外側端部を前記第二枠 体へ間隔的に取り付けた多数本の第二吊下部材からなる第二吊下体とを備えさせ てなり、 前記第二吊下体における第二吊下部材の外側端部は、前記第二枠体に対して少 なくともその一辺側は固着し、他の辺においては止着手段により着脱自在に設け た洗濯物干し具の構成にある。

【０００９】 また、 第二受体を有する第二枠体は、第一枠体に対して止着手段により分離自在とな り、第一受体を有する第二枠体の一段使用と、第二受体を有する第二枠体との二 段と使用とを選択的に行う。

【００１０】 更に、 略方形状に形成された第一枠体または第二枠体は、洗濯物の略全体が納まり得 る大きさに形成させる。

【００１１】 更にまた、 受体を有する上段の枠体に対して、受体を有する下段の枠体を止着手段により 着脱自在に設けるもので、 前記着脱手段によって二以上の任意の複数段に選択的に設ける。

【００１２】

【実施例】

次に、本考案に関する洗濯物干し具の一実施例を図面に基づいて説明する。 図１〜図２および図５〜図７においてＡは洗濯物干し具で、洗濯した後の乾燥 にあって、ハンガー等に吊り下げて干すと、ハンガーの形状等に干し癖が付いて 型くずれを生じてしまうセーター・衣類などの洗濯物ｂの乾燥に便利であって、 第一枠体１と、第一受体２と、第一吊下体３と、フック体４と、第二枠体５と、 第二受体６と、第二吊下体７とにより基本的に構成される。

【００１３】 そして、前記した第一枠体１は、無端状で可撓性（ばね性）を有する縦長状の 略方形状で広げた状態の洗濯物ｂの略全体が納まり得る大きさに形成されている もので、断面角形や円形の有する鋼線などを用いるものであって、その四隅部は 円弧状にアールを取ってあり、その内周部は空間となる。 また、該第一枠体１の外周部は、布等の外被材８により被覆されている。

【００１４】 前記した第一受体２は、第一枠体１の空間となる内側部に張設してあって、合 成樹脂製繊維や一体成形等によりメッシュ状に成形して、所定径の多数の通気口 ９を有するものであり、第一枠体１に施した外被材８と共に縫製等により該第一 枠体１と連結させてある。 この第一受体２の上面部に洗濯物ｂを平らに乗せることで、該洗濯物ｂを無理 なく支承することができる。

【００１５】 前記した第一吊下体３は、紐状に形成してあって、その一側端部を第一枠体１ へ間隔的に取り付けた多数本の第一吊下部材１０，１０…からなるもので、該第 一吊下体３の一側端部は、外被材８へ縫製等により止め付けてあり、他側端部は 後記するフック体４へ束ねるように取り付けてある。

【００１６】 前記したフック体４は、第一吊下体の他側端部に設けてあるもので、物干し竿 や軒下の適所に吊り下げる。 このフック体４は、本体４ａの下部へ多数本の第一吊下部材１０，１０…を止 めた保持部材１１を第一吊下部材１０が撚り戻しできるように回転自在に設け、 本体４ａの上部には、回動自在のレバー１２により開口が開閉される止め部材１ ３が設けられている。

【００１７】 前記した第二枠体５は、第一枠体１と略同形の同部材に形成してあって、無端 状で可撓性（ばね性）を有する縦長状の略方形状に形成されているもので、断面 角形や円形の有する鋼線などを用いるものであって、その四隅部は円弧状にアー ルを取ってあり、その内周部は空間となる。 また、該第一枠体１の外周部は、布等の外被材１４により被覆されている。

【００１８】 前記した第二受体６は、第二枠体５の空間となる内側部に張設してあって、合 成樹脂製繊維等によりメッシュ状に成形して所定径の多数の通気口１５を有する ものであり、第二枠体５に施した外被材１４と共に縫製等により第二枠体５と連 結させてある。 この第二受体６の上面部に洗濯物ｂを平らに乗せることで、該洗濯物ｂを無理 なく支承することができる。

【００１９】 前記した第二吊下体７は、紐状に形成してあって、一側端部を第一枠体１へ縫 製等により間隔的に取り付け、該外側端部を第二枠体５へ間隔的に取り付けた多 数本の第二吊下部材１６，１６…からなる。 この第二吊下部材１６，１６…は、前記した第一吊下部材１０，１０…と一連 の一体的に成形することが好ましいが、それぞれを別体に成形しても構わない。

【００２０】 この第二吊下体７における第二吊下部材１６，１６…の外側端部にあっては、 第二枠体５に対して、図５に示すように、少なくともその一辺側は縫製等により 固着し、他の辺においては止着手段１７により着脱自在に設ける、あるいは、そ の第二吊下部材１６，１６…のすべてが、第二枠体５に対して止着手段１７によ り分離自在となる構成を有する。

【００２１】 この止着手段１７は、面状ファスナー（本実施例の構成）やホック等の任意の 手段が用いられるもので、面状ファスナーを採用した場合は、第二枠体５におけ る第二受体６の裏面に雄噛合片１８を取り付け、この雄噛合片１８に対応するよ うに、第二吊下部材１６の外端部に雌噛合片１９を取り付けて、これら両片１８ ，１９の係脱により第二枠体５の脱着が行われる。

【００２２】 なお、第二枠体５が第二吊下部材１６のすべてから離脱するときは、該第二枠 体５は、第一枠体１の一段使用となり、第二吊下部材１６へこの第二枠体５を装 着したとき、第一枠体１と第二枠体２との二段使用となるもので、これらの使用 は選択的に行える。 更には、図６に示すように、受体６ｎを有する枠体５ｎを、吊下部材１６ｎに 付設した止着手段１７ｎにより上段の枠体５ｎへ連結することで、二以上の多数 段に構成することができる。

【００２３】 また、これら第一枠体１と第二枠体２とは、止着手段２０により、図２に示す ように、両者が重ね合わさった一枚構成とすることもできるもので、この止着手 段２０は前記止着手段１７と同様に、面状ファスナー（本実施例の構成）やホッ ク等の任意の手段が用いられるもので、面状ファスナーを採用した場合は、第一 枠体１における第一受体２の裏面に雄噛合片２１を取り付け、この雄噛合片２１ に対応するように、第二枠体５における第二受体６の上面に雌噛合片２２を取り 付けて、これら両片２１，２２の係脱により両枠体１，５の脱着が行われる。

【００２４】 更に、本考案実施例の洗濯物干し具Ａは、第一枠体１および第二枠体２が可撓 性（バネ性）を有する鋼線により成形されているため、非使用時は、図７（ａ） に示すように、第一枠体１および第二枠体２を一枚に重ね合わせた状態で両手で もって、八の字状に捻ねり更に重ね合わせて、第一枠体１に付設した掛けゴム紐 ２３により止め付けることで、図７（ｂ）に示すように、コンパクトな円盤状に 折り畳まって、収納や持ち運びに便利となる。

【００２５】 したがって、前記のように構成される本考案実施例の洗濯物干し具Ａは、以下 に示す作用を奏する。 まず、第一受体２を有する第一枠体１のみの一段使用の場合は、図４に示すよ うに、第二枠体５を止着手段１７による第一枠体１との連結を解除させた分離状 態か、図２に示すように、止着手段１７により第一枠体１と第二枠体２とを重ね 合わせた一枚構成とさせた状態で、この第一受体２上へセーター等の洗濯物ｂを 広げて乗せる。 このとき、該第一受体２は長方形状の略方形状に形成されているため、縦長と なる前記洗濯物ｂは、この第一受体２上から、はみ出すことなく載置される。

【００２６】 そして、第一吊下体３の上部に設けたフック体４を物干し竿などに係止させれ ば、該洗濯物ｂは、その上面とメッシュ状の第一受体２の通気口９からの外気干 渉および通気により、万遍なく乾燥が行われる。 乾燥後は、洗濯物ｂが他の部材に引っ掛かったり吊り下がったりすることがな いので、干し癖や型くずれを全く生じない。

【００２７】 また、図１に示すように、第一枠体１と第二枠体２との二段使用の場合には、 止着手段１７により第二枠体５を結合した状態とすればよいもので、洗濯物ｂの 第二受体６への載置には、図５に示すように、前記止着手段１７により第二吊下 部材１６と第二受体６との連結を解除させて第一枠体１と第二枠体２とを大きく 開いた状態で、該第二受体６上へ洗濯物ｂを広げて乗せれば、この洗濯物ｂは第 二吊下部材１６が邪魔にならず簡単にかつきれいに載置させることができる。

【００２８】 再び、止着手段１７により第二吊下部材１６と第二受体６とを連結させれば、 図１に示すように、乾燥準備ができるもので、第一吊下体３の上部に設けたフッ ク体４を物干し竿などに係止させることで、該洗濯物ｂは、同様に乾燥される。

【００２９】 更に、枠体が二段以上に構成するときは、図６に示すように、受体６ｎを有す る枠体５ｎを、吊下部材１６ｎに付設した止着手段１７ｎにより上段の枠体５ｎ へ連結することで、二以上の多数段に構成することができるものであって、その 段数は任意に選定することができる。

【００３０】

【考案の効果】

前述のように構成される本考案は、止着手段により第二吊下部材が第二受体よ り簡単に外れるため、第二受体への洗濯物の載置を容易に行うことができて作業 性が良好となる。 第一および第二受体を有する第一および第二枠体は長方形状の略方形状に成形 されているため、縦長状となる衣服等の洗濯物でも、はみ出しを起こすことなく 確実に第一および第二受体上に広げて並べることができる。等の格別の効果を奏 するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に関する洗濯物干し具の一実施例を示す
斜視図である。

【図２】図１における洗濯物干し具の二段受体を一枚構
成とさせた状態を示す斜視図である。

【図３】図１における洗濯物干し具の止着手段による連
結状態を示す要部の断面図である。

【図４】図１における洗濯物干し具の止着手段による分
離状態を示す要部の断面図である。

【図５】図４における洗濯物干し具の分離状態を示す斜
視図である。

【図６】図１における洗濯物干し具の更に多段式を示す
斜視図である。

【図７】図１における洗濯物干し具のコンパクトな収納
状態を示す斜視図である。

【図８】従来の洗濯干し具の使用状態を示す説明図であ
る。

【符号の説明】

ｂ 洗濯物 １ 第一枠体 ２ 第一受体 ３ 第一吊下体 ４ フック体 ５ 第二枠体 ６ 第二受体 ７ 第二吊持体 ９，１５ 通気口 １０ 第一吊下部材 １６ 第二吊下部材 １７ 止着手段

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 無端状で可撓性を有する略方形状の第一
   枠体と、この第一枠体の内側部に張設した多数の通気口
   を有する洗濯物の第一受体と、一側端部を前記第一枠体
   へ間隔的に取り付けた多数本の第一吊下部材からなる第
   一吊下体と、これら多数本の第一吊下体の他側端部に設
   けたフック体と、前記第一枠体と略同形に形成した第二
   枠体と、この第二枠体の内側部に張設した多数の通気口
   を有する洗濯物の第二受体と、その一側端部を前記第一
   枠体へ間隔的に取り付け、該外側端部を前記第二枠体へ
   間隔的に取り付けた多数本の第二吊下部材からなる第二
   吊下体とを備えさせてなり、 前記第二吊下体における第二吊下部材の外側端部は、前
   記第二枠体に対して止着手段により着脱自在に設けたこ
   とを特徴とする洗濯物干し具。
2. 【請求項２】 無端状で可撓性を有する略方形状の第一
   枠体と、この第一枠体の内側部に張設した多数の通気口
   を有する洗濯物の第一受体と、一側端部を前記第一枠体
   へ間隔的に取り付けた多数本の第一吊下部材からなる第
   一吊下体と、これら多数本の第一吊下体の他側端部に設
   けたフック体と、前記第一枠体と略同形に形成した第二
   枠体と、この第二枠体の内側部に張設した多数の通気口
   を有する洗濯物の第二受体と、その一側端部を前記第一
   枠体へ間隔的に取り付け、該外側端部を前記第二枠体へ
   間隔的に取り付けた多数本の第二吊下部材からなる第二
   吊下体とを備えさせてなり、 前記第二吊下体における第二吊下部材の外側端部は、前
   記第二枠体に対して少なくともその一辺側は固着し、他
   の辺においては止着手段により着脱自在に設けたことを
   特徴とする洗濯物干し具。
3. 【請求項３】 第二受体を有する第二枠体は、第一枠体
   に対して止着手段により分離自在となり、第一受体を有
   する第二枠体の一段使用と、第二受体を有する第二枠体
   との二段と使用とを選択的に行うことを特徴とする請求
   項１記載の洗濯物干し具。
4. 【請求項４】 略方形状に形成された第一枠体または第
   二枠体は、洗濯物の略全体が納まり得る大きさに形成さ
   せたことを特徴とする請求項１または２記載の洗濯物干
   し具。
5. 【請求項５】 受体を有する上段の枠体に対して、受体
   を有する下段の枠体を止着手段により着脱自在に設ける
   もので、 前記着脱手段によって二以上の任意の複数段に選択的に
   設けることを特徴とする請求項１または２記載の洗濯物
   干し具。