JP3081462B2 - 吸収式冷凍機 - Google Patents

吸収式冷凍機

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JP3081462B2 JP06214907A JP21490794A JP3081462B2 JP 3081462 B2 JP3081462 B2 JP 3081462B2 JP 06214907 A JP06214907 A JP 06214907A JP 21490794 A JP21490794 A JP 21490794A JP 3081462 B2 JP3081462 B2 JP 3081462B2
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    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は吸収式冷凍機に関し、特
に、再生器の加熱源に蒸気などを使用する吸収式冷凍機
の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平3−137461号公報に
は、再生器に接続された加熱源供給配管と、この加熱源
供給配管に接続されて再生器を側路するバイパス配管
と、このバイパス配管或いは加熱源供給配管に設けられ
た制御弁と、冷水出口温度が設定値より高い場合には、
制御弁の開度を加熱源の戻り温度により制御し、かつ、
冷水出口温度が設定値以下の場合には冷水出口温度に基
づいて制御弁の開度を制御し、加熱源の戻り温度の大幅
な上昇を回避するとともに、冷水温度が設定値以下の場
合にも冷水温度の下がり過ぎを防止して、冷水を安定し
て供給できるようにした再生器の制御装置が開示されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記再生器の制御装置
において、加熱源の熱量が十分あり、吸収式冷凍機の例
えば起動時に冷水出口温度が設定値より高いため、加熱
源の戻り温度により制御弁の開度が制御され、このとき
加熱量が十分あり、制御弁が急激に開き短時間で全開に
なったときには、起動時で再生器の缶体が冷えていて圧
力が低いため、再生器へ大量の加熱源が流れ、吸収液が
急激に加熱され、吸収液が発泡状態になり、冷媒蒸気と
一緒に凝縮器へ流れ、冷媒に混入するという問題が発生
する。
【0004】この問題を解決するために、従来吸収式冷
凍機の起動時には、制御弁を所定時間(例えば10分)
かけて徐々に開く、いわゆるスローオープン制御を行っ
ている。しかしながら、制御弁では一般に弁を閉じたと
き弁体を弁座に押しつける力が働いているためスローオ
ープン制御を吸収式冷凍機の起動時に行った場合には、
制御弁が開信号を入力してから実際に弁が弁座から離れ
るまで、即ち制御弁が開くまでに時間が経過し、起動時
間が長くなるという問題が発生する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、吸収器、再生器、凝縮
器、及び蒸発器を配管接続し、吸収液と冷媒との循環路
を形成した吸収式冷凍機において、再生器に接続された
加熱源供給配管と、この加熱源供給配管の途中に接続さ
れた制御弁と、この制御弁の開度を蒸発器の冷水出口温
度に基づいて制御し、かつ、再生器の起動時に所定時間
かけて制御弁の開度を全開にする制御装置とを備え、こ
の制御装置は再生器の起動時に制御弁を短時間で所定開
度まで開き、その後前記所定開度まで制御弁を開いたと
きよりゆっくりと制御弁を開く吸収式冷凍機を提供する
ものである。
【0006】また、請求項2の発明は、吸収器、再生
器、凝縮器、及び蒸発器を配管接続し、吸収液と冷媒と
の循環路を形成した吸収式冷凍機において、吸収器及び
凝縮器に接続された冷却水配管と、再生器に接続された
加熱源供給配管と、この加熱源供給配管の途中に接続さ
れた制御弁と、この制御弁の開度を蒸発器の冷水出口温
度に基づいて制御し、かつ、再生器の起動時に所定時間
かけて制御弁の開度を全開にする制御装置とを備え、こ
の制御装置は再生器の起動時に制御弁を冷却水配管の冷
却水温度に応じて予め決められた所定開度まで短時間で
開き、その後前記所定開度まで制御弁を開いたときより
ゆっくりと制御弁を開く吸収式冷凍機を提供するもので
ある。
【0007】
【作用】請求項1の発明によれば、吸収式冷凍機の起動
時、制御装置が出力する制御弁の開度信号が短時間で所
定の開度まで増加し、制御弁が所定開度まで短時間で開
き、その後スローオープン制御によって徐々に制御弁の
開度が増加するので、再生器へ大量の蒸気が流入するこ
とを回避でき、吸収液の発泡を防止して冷媒への吸収液
の混入を回避することが可能になる。
【0008】また、起動時に制御弁が短時間で所定開度
まで開くので、スローオープン制御を行う場合にも、起
動開始から制御弁が実際に開くまでの時間を大幅に短縮
することができ、この結果、スローオープン制御を行う
場合にも、起動時間を短縮して速やかに負荷へ冷水を供
給することが可能になる。また、請求項2の発明によれ
ば、起動時冷却水温度が高いほど短時間で制御弁の開度
は大きくなり、夏期などの冷却水温度が高くなった場合
にも、吸収液の冷媒への混入を回避しつつ起動時間を短
縮することが可能になる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は冷媒に例えば水、吸収液(溶液)
に臭化リチウム(LiBr)溶液を用いた吸収式冷凍機
の概略構成図であり、1は蒸発器、2は吸収器、3は蒸
発器1及び吸収器2を収納した蒸発器吸収器胴(以下、
下胴という)、4は例えば高温蒸気を熱源流体(加熱
源)とする高温再生器、5は高温再生器4に接続され高
温蒸気が流れる加熱源供給配管(以下、熱源流体配管と
いう)、5Aは熱源流体配管5の途中に設けられるとと
もに高温再生器4に収納された加熱器、6は低温再生
器、7は凝縮器、8は低温再生器6及び凝縮器7を収納
した低温再生器凝縮器胴(以下、上胴という)、9は低
温熱交換器、10は高温熱交換器、11ないし15は吸
収液配管、16Aは吸収液ポンプ、16Bは濃液ポン
プ、17及び18は冷媒配管、19は冷媒循環配管、2
0は冷媒ポンプ、20Aは冷媒タンク、21は熱源流体
配管5の途中に設けられた熱源流体の制御弁、22は熱
回収器、23は途中に蒸発器熱交換器24が設けられた
冷水配管であり、それぞれは図1に示したように配管接
続されている。また、25は冷却水配管であり、この冷
却水配管25の途中に吸収器熱交換器26及び凝縮器熱
交換器27が設けられている。
【0010】31は冷水配管23の蒸発器1の出口側に
設けられ冷水の出口温度を検出する第1温度検出器、3
2は冷却水配管25の吸収器入口側に設けられた冷却水
の温度を検出する第2温度検出器である。また、33は
例えばマイコンにより構成された制御装置であり、この
制御装置33は第1、第2温度検出器31、32から温
度信号を入力して動作し、制御弁21に開度信号を出力
する。
【0011】35は不凝縮ガスの抽気用の容器、36は
容器35の上部に形成された不凝縮ガスの抽気室、37
は容器35の下部に形成された気液分離室である。ま
た、38は容器35の中間部に形成された不凝縮ガスの
貯室、40は一端が抽気室36に開口して接続し他端が
気液分離室37の吸収液中に開口した筒状の気液流下
管、41、42はそれぞれ一端が吸収器2、凝縮器7の
気相部に開口し他端が抽気室36に接続した抽気管、4
3は一端が吸収液配管11に接続され他端が抽気室36
内にて流下管40の上方気相部に開口した吸収液送り
管、44は一端が気液分離室37の底部に接続され他端
が吸収液溜め2の上方の気相部に開口し吸収器1に接続
した吸収液戻し管である。また、図1において、45は
不凝縮ガスの排出管、46は真空ポンプである抽気ポン
プ、47、48、及び49は開閉弁、50は不凝縮ガス
の貯室38に配管接続された水素排出用のパラジウムセ
ルである。
【0012】以下、制御装置33の構成について説明す
る。51は第1、第2温度検出器31、32から信号を
入力して信号変換して中央演算処理装置(以下CPUと
いう)52へ出力する入力インタ−フェ−ス、53は本
発明に関する制御プログラムなどが記憶されている記憶
装置(以下ROMという)、54はCPU47からの信
号を入力して制御弁21に信号を出力する出力インタ−
フェ−ス、55は所定時間毎に信号を出力する信号発生
器(以下CLOCKという)、56は各温度検出器が検
出した温度を記憶する読み込み消去可能な記憶装置(以
下RAMという)である。
【0013】上記ROM53には、図2に示したような
起動時のスローオープン制御である起動後の時間経過と
制御弁21の開度との関係による制御弁21の開度の制
御のプログラム、冷水出口温度に基づく制御弁21の開
度の比例制御、積分制御、微分制御を組み合わせた制御
即ち、PID制御のプログラム、及び上記スローオープ
ン制御とPID制御とを切換えるためのプログラム(以
下切換えプログラムという。)などが記憶されている。
【0014】PID制御のプログラムにおいては、第1
温度検出器31が検出した冷水出口温度が入力インタ−
フェ−ス51及びCPU52を介してRAM56に一時
記憶される。そして、CLOCK55からの信号に基づ
いて所定時間毎にRAM56に記憶されている冷水出口
温度がCPU52へ読み込まれる。そして、CPU52
にて、検出された冷水出口温度と設定温度とからPID
制御による制御弁21の開度が算出される。
【0015】以下、上記吸収式冷凍機の冷水供給の起動
時の制御動作について説明する。起動時には、制御装置
33は吸収液ポンプ16A、冷媒液ポンプ20へ運転信
号を出力し、濃液ポンプ16Bへはキャビテーションを
防止するために起動後例えば5分経過してから運転信号
を出力する。また、起動信号をCPU52が入力する
と、CPU52はROM53から起動時の制御弁21の
スローオープン制御のプログラム、PID制御のプラグ
ラム、及び切換えプログラムを入力する。そして、図3
に示した起動信号入力後即ち、起動後切換えプログラム
によってスローオープン制御による制御弁21の開度と
PID制御による制御弁21の開度とを比較し、スロー
オープン制御による制御弁21の開度がPID制御によ
る制御弁21の開度より大きくなるまで、制御装置33
はスローオープン制御に基づく、制御弁21の開度信号
を出力する。
【0016】起動直後は、冷水出口温度が高く例えば設
定温度である7℃より大幅に高い例えば10℃以上であ
り、PID制御による制御弁21の開度は例えば最大開
度の100%であり、スローオープン制御による制御弁
21の開度は0%から次第に増加するため、スローオー
プン制御による制御弁21の開度がPID制御による制
御弁21の開度より小さい。この結果、スローオープン
制御がPID制御より優先し、制御装置33から制御弁
21へ出力される開度は、スローオープン制御によって
予め設定された所定時間である例えば5秒で10%まで
増加する。このため、制御弁21は起動後短時間で開
き、制御弁21を介して図2に1点鎖線にて示したよう
に高温再生器4に流れる蒸気の量は起動後短時間で増加
する。
【0017】その後、即ち時刻T1以後制御装置33は
スローオープン制御のために、制御弁21への開度信号
を徐々に増加させる。このため、図3に示したように制
御弁21の開度は起動直後と比較してゆっくりと増加
し、蒸気流量は時間の経過とほぼ比例して増加する。高
温再生器4への蒸気の供給によって吸収液から冷媒蒸気
が分離し、従来の吸収式冷凍機と同様に吸収液及び冷媒
が循環する。そして、冷水出口温度は次第に低下する。
ここで、例えば冷水負荷が大きく、設定温度と冷水出口
温度との差が大きく、冷水の低下が僅かづつのときに
は、PID制御による制御弁21の開度の算出値は10
0%のままである。そして、起動後、例えば約9分で時
刻T2にて制御弁21の開度は100%になる。
【0018】その後も制御弁21の開度は制御装置33
によって制御される。即ち、制御装置33は第1温度検
出器31が検出した冷水出口温度に基づくPID制御に
よる制御弁21の開度とスローオープン制御による制御
弁21の開度とを継続して比較する。そして、冷水出口
温度が一層低下してPID制御による制御弁21の開度
が時刻T3にて100%より低下すると、制御装置33
はスローオープン制御からPID制御に切り換わり、P
ID制御により算出した開度に制御弁21の開度を制御
する。
【0019】そして、CPU35にて、検出された冷水
出口温度と設定温度とから制御弁21の開度即ち、高温
再生器4の加熱量が制御され、冷水出口温度は設定温度
に維持される。一方、例えば起動時の負荷が小さく、設
定温度と冷水出口温度との差が小さいときで、例えば図
3の時刻T4以後、冷水出口温度が一層低下してPID
制御による制御弁21の開度がスローオープン制御によ
る制御弁21の開度より低下すると、制御装置33はス
ローオープン制御からPID制御に切り換わる。そし
て、図3に2点鎖線にて示したようにPID制御により
算出した制御弁21の開度に制御弁21を制御する。
【0020】そして、CPU35にて、検出された冷水
出口温度と設定温度とから制御弁21の開度即ち、高温
再生器4の加熱量が制御され、冷水出口温度はほぼ設定
温度に維持される。吸収式冷凍機の冷水供給の運転時、
従来の吸収式冷凍機と同様に高温再生器4で蒸発した冷
媒蒸気は低温再生器6で凝縮して凝縮器7へ流れ、低温
再生器6で吸収液から分離した冷媒蒸気は凝縮器熱交換
器27を流れる冷却水と熱交換して凝縮液化し、冷媒が
冷媒配管18を介して蒸発器1へ流れる。そして、冷媒
が蒸発器熱交換器24を流れる水と熱交換して蒸発し、
気化熱によって蒸発器熱交換器24を流れる水が冷却さ
れる。そして、冷水が負荷に循環する。また、蒸発器1
で蒸発した冷媒は吸収器2で吸収液に吸収される。冷媒
を吸収して濃度が薄くなった吸収液が吸収液ポンプ16
の運転によって低温熱交換器9及び高温熱交換器10を
経て高温再生器4へ送られる。高温再生器4へ送られた
吸収液は加熱されて冷媒が蒸発し、中濃度の吸収液が高
温熱交換器10を経て低温再生器6は流れる。低温再生
器6で吸収液は高温再生器10から冷媒配管17を流れ
てきた冷媒蒸気によって加熱され、さらに冷媒蒸気が分
離され濃度が高くなる。高濃度になった吸収液は低温熱
交換器9を経て温度低下して吸収器2へ送られ、散布さ
れる。
【0021】以下、上記のように構成された吸収式冷凍
機の不凝縮ガスの抽気時及び排出時の動作を説明する。
不凝縮ガスの吸収器2及び凝縮器7からの抽気運転時に
は、各開閉弁47、48及び49が閉じており、吸収液
ポンプ16Aから流出した吸収液の一部が吸収液送り管
43を流れ、抽気室36へ噴射される。そして、噴射さ
れた吸収液のエゼクタ作用によって吸収器2及び凝縮器
7内の冷媒蒸気(例えば水蒸気)及び不凝縮ガスが抽気
管41、42経由で抽気室36に吸引される。吸引され
た冷媒蒸気は噴出された吸収液に吸収され、冷媒蒸気を
吸収した吸収液は流下管40を流下して気液分離室37
及び吸収液戻し管44経由で吸収器2へ戻る。また、不
凝縮ガスは貯室38に集まる。
【0022】抽気運転が進むと、貯室38に集まった不
凝縮ガスの量は時間の経過に伴い増加して貯室38内の
圧力が次第に上昇し、圧力検出器60の検出圧力が所定
圧力以上になったとき、あるいは前回の不凝縮ガスの排
出運転が終わってから所定時間経過したときには、例え
ば制御装置33は各開閉弁47、48び49に閉信号を
出力している状態で抽気ポンプ46へ運転信号を出力す
る。
【0023】抽気ポンプ46が運転を開始すると、開閉
弁49の下流の不凝縮ガスの排出路に残っていたガスが
排出され、前記排出路の圧力が次第に低下する。時間が
経過して開閉弁49と抽気ポンプ46との間の排出路内
の圧力が低下すると制御装置33は動作して開閉弁47
に開信号を出力する。上記開信号によって開閉弁47が
開くと貯室38の不凝縮ガスが抽気ポンプ17に引かれ
て外部へ排出される。
【0024】開閉弁47が開いて不凝縮ガスの排出が開
始されてから所定時間(例えば20分)経過するか、貯
室38の圧力が所定の圧力以下になると、制御装置33
は各開閉弁47に閉信号を出力し、各開閉弁は閉じる。
その後、所定時間、例えば10分経過すると制御装置3
3は抽気ポンプ46に停止信号を出力し、抽気ポンプ4
6は停止する。
【0025】抽気ポンプ17の停止後、時間が経過して
貯室38内の圧力が所定圧力以上になったとき、あるい
は抽気ポンプ46の運転停止後所定時間経過したときに
は、圧力検出器60の検出圧力と第1の設定圧力とが比
較される。そして、不凝縮ガスの抽気運転によって貯室
38内の圧力が上昇して第1の設定圧力より高くなる
と、上記と同様に不凝縮ガスの排出運転が開始される。
【0026】また、吸収式冷凍機の運転停止時、即ち吸
収液ポンプ16Aの停止時、開閉弁47が閉じた状態で
開閉弁48及び49の開閉と抽気ポンプ46の運転が制
御装置33によって制御され、吸収器2内から不凝縮ガ
ス等が直接排出される。上記実施例によれば、吸収式冷
凍機の起動時、制御装置33が出力する制御弁21の開
度信号が短時間で所定の開度まで増加し、制御弁21が
所定開度まで短時間で開き、その後スローオープン制御
によって徐々に制御弁21の開度が増加するので、高温
再生器4へ大量の蒸気が流入することを回避でき、吸収
液の発泡を防止して冷媒への吸収液の混入を回避でき
る。この結果、吸収式冷凍機の起動後の運転効率を維持
し、運転を安定することができる。
【0027】また、起動時に制御弁21が短時間で所定
開度まで開くので、スローオープン制御を行う場合に
も、起動開始から制御弁21が実際に開くまでの時間を
大幅に短縮することができ、この結果、起動開始直後か
ら蒸気を高温再生器4へ供給することができ、蒸気をス
ローオープン制御を行う場合にも起動時間を短縮して速
やかに負荷へ冷水を供給することができる。
【0028】以下本発明の他の実施例について説明す
る。制御装置33は第1温度検出器31及び冷却水配管
25の第2温度検出器32から信号を入力する。そし
て、制御装置33のROM53には上記実施例と同様に
冷水出口温度に基づく制御弁21のPID制御のプログ
ラム、冷却水温度に基づくスローオープン制御のプログ
ラム、及び切換え制御のプログラムが記憶されている。
【0029】冷却水温度に基づくスローオープン制御の
プログラムは、図4に示したものであり、例えば冷却水
温度が高くなるのに応じて図4に破線、1点鎖線及び2
点鎖線にて示したようにスローオープン制御初期の制御
弁21開度の増加開度が大きくなるように予め設定す
る。このため、起動時の冷却水温度が高いほど短時間で
制御弁21の開度は大きくなり、夏期などで起動時の冷
却水温度が高くなった場合にも、吸収液の冷媒への混入
を回避しつつ起動時間を短縮することができる。また、
第2温度検出器32は図1に示したように凝縮器7の出
口側冷却水配管25に設けても良い。
【0030】なお本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本願発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の実
施が可能である。
【0031】
【発明の効果】本発明は上記実施例のように構成された
吸収式冷凍機であり、請求項1の発明によれば、制御装
置は再生器の起動時に所定時間かけて加熱源供給配管の
制御弁の開度を全開にするとともに、再生器の起動時に
制御弁を短時間で所定開度まで開き、その後前記所定開
度まで制御弁を開いたときよりゆっくりと制御弁を開く
ので、起動時に再生器へ大量の蒸気が急激に流入するこ
とを回避でき、吸収液の発泡を防止して冷媒への吸収液
の混入を回避できるにはもちろん、起動時に制御弁が短
時間で所定開度まで開くので、その後スローオープン制
御を行う場合にも、起動開始から制御弁が実際に開くま
での時間を大幅に短縮することができ、この結果、起動
時間を短縮して速やかに負荷へ冷水を供給することがで
きる。
【0032】また、請求項2の発明によれば、再生器の
起動時に所定時間かけて加熱源供給配管の制御弁の開度
を全開にするとともに、再生器の起動時に制御弁を冷却
水配管の冷却水温度に応じて予め決められた所定開度ま
で短時間で開き、その後前記所定開度まで制御弁を開い
たときよりゆっくりと制御弁を開くので、起動時冷却水
温度が高いほど短時間で制御弁の開度は大きくなり、冷
却水温度が高くなった場合にも、吸収液の冷媒への混入
を回避しつつ起動時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す吸収式冷凍機の概略構成
図である。
【図2】本願発明の実施例を示すスローオープン制御の
説明図である。
【図3】本願発明の吸収式冷凍機の起動時の制御弁の開
度制御の説明図である。
【図4】本願発明の他の実施例を示すスローオープン制
御の説明図である。
【符号の説明】
1 蒸発器 2 吸収器 4 高温再生器 5 熱源供給配管 6 低温再生器 7 凝縮器 16A 吸収液ポンプ 21 制御弁 33 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 15/00 306

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸収器、再生器、凝縮器、及び蒸発器を
    配管接続し、吸収液と冷媒との循環路を形成した吸収式
    冷凍機において、再生器に接続された加熱源供給配管
    と、この加熱源供給配管の途中に接続された制御弁と、
    この制御弁の開度を蒸発器の冷水出口温度に基づいて制
    御し、かつ、再生器の起動時に所定時間かけて制御弁の
    開度を全開にする制御装置とを備え、この制御装置は再
    生器の起動時に制御弁を短時間で所定開度まで開き、そ
    の後前記所定開度まで制御弁を開いたときよりゆっくり
    と制御弁を開くことを特徴とする吸収式冷凍機の制御装
    置。
  2. 【請求項2】 吸収器、再生器、凝縮器、及び蒸発器を
    配管接続し、吸収液と冷媒との循環路を形成した吸収式
    冷凍機において、吸収器及び凝縮器に接続された冷却水
    配管と、再生器に接続された加熱源供給配管と、この加
    熱源供給配管の途中に接続された制御弁と、この制御弁
    の開度を蒸発器の冷水出口温度に基づいて制御し、か
    つ、再生器の起動時に所定時間かけて制御弁の開度を全
    開にする制御装置とを備え、この制御装置は再生器の起
    動時に制御弁を冷却水配管の冷却水温度に応じて予め決
    められた所定開度まで短時間で開き、その後前記所定開
    度まで制御弁を開いたときよりゆっくりと制御弁を開く
    ことを特徴とする吸収式冷凍機。
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