JP3081182U - 荷受座付きクレーンの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 物も人も同時に且つ安全に載せることができ
る荷受座付きクレーンの構造を提供する。 【解決手段】 主にフック部１０を有するクレーンの主
桿１１上に油圧シリンダ４を枢着するシリンダ支え１３
を設け、前記油圧シリンダ４の他端に設けられた連接桿
部３を多節の伸縮構造であるアーム桿２と枢着座１２と
に枢着し、前記アーム桿２の最も外側に荷受座２０を設
け、前記油圧シリンダ４と前記連接桿部３の構造により
前記アーム桿２を伸ばして昇高させたり収縮させたりす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はフックと荷受座両用の荷受座付きクレーンの構造に係り、特に簡単な 構造と操作で二重の効果を提供できる荷受座付きクレーンの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、クレーン車においては、伸縮タイプのアーム先端のフック部に荷を吊る して運搬したり、また災害救援車のようにバケットを設けて人を高所へ至らせる 目的として役立っている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来のクレーン車の構造においては、同時に作業者と物とを運搬する ことが困難であり、例えば重い看板を高所に設置する際、作業者はしかたなく壁 をよじ登るかたちで看板を支えたりし、或いはもう一台クレーン車を準備して作 業者と看板とを別々に載せるので、作業が困難であるとともに、手間もかかって いた。

【０００４】 本考案は、これらの事情に鑑みてなされたものであり、物も人も同時に且つ安 全に載せることができる荷受座付きクレーンの構造を提供することを目的とする 。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために請求項１の荷受座付きクレーンの構造は、多節タイ プで末端にフック部を有するクレーン上に、アーム桿、連接桿部及び油圧シリン ダを枢着し、前記アーム桿の最も外側に荷受座を有する荷受座付きクレーンの構 造であって、前記クレーンの主桿末端付近には、前記アーム桿を枢着する上端の 支点、及び前記連接桿部の第一連接桿を枢着する下端の支点を有する枢着座が設 けられており、前記連接桿部の第二連接桿は、一端が前記第一連接桿に枢着され 、他端が前記アーム桿に枢着され、前記第二連接桿の一端の枢着部には前記油圧 シリンダのピストンロッドが枢着され、前記油圧シリンダの本体は前記主桿中段 付近のシリンダ支え上に枢着され、前記アーム桿が、前記油圧シリンダのピスト ンロッドによって前記連接桿部が持ち上げられることで上向きに移動し、前記フ ック部に荷を吊るした状態で前記荷受座に荷を受けることを特徴とする。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図１乃至図３は本考案に係る荷受座付きクレーンの構造の第１の実施の形態を 示し、図１は要部の斜視図、図２は要部の側面図、図３はクレーンの動作を説明 する説明図である。

【０００７】 図１から図３に示すように、本実施の形態は、自走式のクレーン車５に適用し たものであり、主にフック部１０を有するクレーン１上に更に荷受座２０用のア ーム桿２、連接桿部３及び油圧シリンダ４を枢着している。

【０００８】 前記アーム桿２は伸縮タイプの多節構造となっている。アーム桿２の最も外側 の位置には荷受座２０が設けられている。前記アーム桿２の内側の個所は前記ク レーン１の主桿１１末端の枢着座１２上に枢着されている。

【０００９】 連接桿部３は第一及び第二連接桿３１，３２より構成されている。前記枢着座 １２の上下各個所にはそれぞれ支点１２１，１２２が設けられており、上端の前 記支点１２１にはアーム桿２が枢着され、下端の支点１２２には連接桿部３の第 一連接桿３１が枢着されている。

【００１０】 前記連接桿部３の第二連接桿３２の一端は前記第一連接桿３１に枢着されてお り、更に前記第二連接桿３２の他端は前記アーム桿２に枢着されている。前記第 一及び第二連接桿３１，３２の枢着端３３上には油圧シリンダ４のピストンロッ ド４１が枢着され、前記油圧シリンダ４の本体は前記主桿１１中段付近のシリン ダ支え１３上に枢着されている。

【００１１】 このような第１の実施の形態によれば、クレーン１上端に荷受座２０のアーム 桿２が配置され、作業者が操作する際、図３に示すように、前記クレーン１は油 圧推動システムによって上昇され、前記荷受座２０のアーム桿２が油圧シリンダ ４と連接桿部３によって上向きに延伸され、多節構造である前記アーム桿２によ ってその長さを調整し、クレーン１が物を吊すのと同時に前記荷受座２０で荷を 受けることが可能となり、二重の機能を提供することになる。これにより、物も 人も同時に且つ安全に載せることができる。

【００１２】 図４は本考案に係る荷受座付きクレーンの構造の第２の実施の形態を示す側面 図であり、図１乃至図３の実施の形態と同様の構成要素には同じ符号を付して説 明を省略している。

【００１３】 図４において、本実施の形態では、牽引式のクレーン装置１００に適用したも ので、クレーン１０１の主桿１１１上の構造は、図１乃至図３の実施の形態と同 様の構造になっている。

【００１４】 このような実施の形態においても、図１乃至図３の実施の形態と同様の効果が 得られる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案によると、クレーンのフック部で荷を吊すのに加え、荷受座に荷が置け るようになり、一度の昇高で二つの効果を提供することができ、物も人も同時に 且つ安全に載せることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る荷受座付きクレーンの構造の第１
の実施の形態を示す要部の斜視図。

【図２】図１の要部の側面図。

【図３】図１の実施の形態の動作を示す説明図。

【図４】本考案に係る荷受座付きクレーンの構造の第２
の実施の形態を示す側面図。

【符号の説明】

１，１０１ クレーン １０ フック部 １００ クレーン装置 １１，１１１ 主桿 １２ 枢着座 １２１，１２２ 支点 １３ シリンダ支え ２ アーム桿 ２０ 荷受座 ３ 連接桿部 ３１ 第一連接桿 ３２ 第二連接桿 ３３ 枢着端 ４ 油圧シリンダ ４１ ピストンロッド ５ クレーン車

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 多節タイプで末端にフック部を有するク
   レーン上に、アーム桿、連接桿部及び油圧シリンダを枢
   着し、前記アーム桿の最も外側に荷受座を有する荷受座
   付きクレーンの構造であって、 前記クレーンの主桿末端付近には、前記アーム桿を枢着
   する上端の支点、及び前記連接桿部の第一連接桿を枢着
   する下端の支点を有する枢着座が設けられており、前記
   連接桿部の第二連接桿は、一端が前記第一連接桿に枢着
   され、他端が前記アーム桿に枢着され、前記第二連接桿
   の一端の枢着部には前記油圧シリンダのピストンロッド
   が枢着され、前記油圧シリンダの本体は前記主桿中段付
   近のシリンダ支え上に枢着され、前記アーム桿が、前記
   油圧シリンダのピストンロッドによって前記連接桿部が
   持ち上げられることで上向きに移動し、前記フック部に
   荷を吊るした状態で前記荷受座に荷を受けることを特徴
   とする荷受座付きクレーンの構造。