JP3079690B2 - 熱間圧延における幅圧下用堅ロール - Google Patents

熱間圧延における幅圧下用堅ロール

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JP3079690B2 JP03268548A JP26854891A JP3079690B2 JP 3079690 B2 JP3079690 B2 JP 3079690B2 JP 03268548 A JP03268548 A JP 03268548A JP 26854891 A JP26854891 A JP 26854891A JP 3079690 B2 JP3079690 B2 JP 3079690B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼材の熱間圧延におい
て用いられる幅圧下用堅ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】鋼材の熱間圧延のうち、堅ロールを用い
る幅圧下圧延時においては、強圧下をかけた場合に、鋼
ストリップが鉛直方向にねじれる一種の座屈現象が発生
する。これは、特に狭幅ストリップの場合に顕著となる
が、このような座屈現象を防ぐべく、堅ロールの圧延を
座屈限界圧下量で制約する必要がある。
【0003】しかし、圧下量の制限によってはトータル
幅圧下量に不足が生じる場合があり、このため、鋼材の
幅圧下圧延では、ある程度の圧下量でも座屈が生じない
ような形状の堅ロールを用いて圧延が行われている。
【0004】このような堅ロールとして、従来図6に示
すような、いわゆるカリバー形状の堅ロールが用いられ
てきた。これは、堅ロールのスラブ接触面をカリバーと
し、そこでスラブを固定しつつ圧延を行うことで、ねじ
れによる座屈を防止するものである。しかしながら、こ
のカリバー形状のロールでは、カリバーの幅が固定され
ているため、所定幅のスラブにしかその効果がなく、ま
たストリップ幅が狭くなってくると固定が開放されてね
じれが発生してしまうためリバース圧延には用いられな
いという問題があった。
【0005】このため、近時では図7に示すような、ロ
ールのスラブ接触面にテーパをつけた堅ロールが汎用さ
れてきている。この堅ロールによれば、接触面のテーパ
により、スラブが上に持ち上がらない状態で固定して圧
延を行うことができ、スラブの幅に関係なくリバース圧
延にも用いることができることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、低炭材(c
≦0.05)の熱間圧延においては、高温加熱により延性低
下が生じ、この結果鋼ストリップにわれが生じへげ疵と
なることが知られている。これは粒の粗大化にその原因
があることから、低炭材の圧延では、最初の圧下を軽圧
下としてその細粒化を図れば、その延性低下を未然に防
止することができることになる。
【0007】しかしながら、前掲図7に示したテーパ状
堅ロールではこのような軽圧下の圧延が困難という問題
があった。
【0008】すなわち、従来のテーパ状堅ロールでは、
スラブ接触面が単純なテーパであったため、上面側では
ロール間の間隙が狭くなる分圧下量が増加してしまっ
て、部分的に軽圧下が達成できないものとなっていたの
である。
【0009】本発明は、以上のような従来技術の問題に
鑑み創案されたもので、その目的とするところは、従来
のテーパ状堅ロールに改良を施し、幅圧下時の座屈の防
止のみならず加熱性脆化に起因するへげ疵発生の防止を
も可能にした堅ロールを提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本発明に係る
熱間圧延における幅圧下用堅ロールは、幅圧下用堅ロー
ルのスラブ接触面に、下方に向かうにしたがい中心軸側
に傾斜するテーパが形成され、かつ、そのテーパ面は、
上側ほど緩やかな傾斜となるような二以上のテーパより
形成されたことを特徴とする。
【0011】すなわち、本発明では、ロールのスラブ接
触面に、下方に向かうにしたがい中心軸側に傾斜するテ
ーパが形成され、かつ、そのテーパ面は、上側ほど緩や
かな傾斜となるような二以上のテーパより形成されてい
ることにより、その傾斜の緩和分だけ、上側のロール間
の間隙を広げさせて圧下量を低減させることができ、そ
の部分の細粒化を促進させることができる。従って、そ
の細粒化により、加熱性脆化に起因するへげ疵の発生の
防止が可能となるものである。
【0012】ここで、ロール形状の設定は、次の基準に
よることが好ましい。図1は、下方に向かうにしたがい
中心軸側に傾斜するテーパが形成され、かつ、そのテー
パ面は、上側ほど緩やかな傾斜となるような二つのテー
パA,Bより形成される堅ロールの一例を示している
が、これを例にして説明する。なお、傾斜の異なるテー
パは、A,B以外に形成しても良いことはもちろんであ
る。
【0013】まず、テーパAすなわち下側のテーパは、
圧延の際スラブを固定してそのねじれを防止するために
設けるものであり、従来のテーパ状堅ロールとその機能
を同じくするものであることより、その傾斜は従来型を
参考とするのがよい。図8は、従来のテーパ状堅ロール
におけるねじれとテーパ値との関係を示すグラフである
が、同グラフよりも明らかなようにそのテーパ値(a/
b)はねじれ発生比率を考慮して1/20以下が望ましいも
のとなる。なお、ここでいうテーパ値は図9中に示すよ
うなa/bの数値を用いるものとする(以下同じくa/
bを用いる)。
【0014】また、テーパAをつけるロールの位置は、
これもねじれを防いで座屈を防止することを考慮して、
座屈限界パスの前パス水平圧下位置をその基準とするの
がよい。その場合、この座屈限界パスは平均パススケジ
ュールより決定する。なお、座屈限界は次式を用いて決
定することができる。
【0015】
【数1】
【0016】次に、テーパBすなわち上側のテーパは、
圧下量の低減を図ってスラブ上側の軽圧下を達成するた
めにも、テーパAよりもその傾斜を緩やかにする必要が
ある。ただし、テーパBのテーパ値が0以下になると、
スラブが水平圧下を受けた際ラップ状(2枚板状)とな
って、やはりへげ疵発生の恐れがあるため、そのテーパ
値は0より大きくする必要がある。一方、図10はテー
パBのテーパ値(テーパAの傾斜を基準とする)とへげ
疵発生率との相関関係を示したグラフであるが、同図に
示すようにテーパBのテーパ値がテーパAの1/2以下の
場合へげ疵発生率は極端に減少する。このため、へげ疵
発生防止をより有効に図る場合は、テーパBのテーパ値
はテーパAの1/2以下とすればよい。
【0017】さらに、テーパAとテーパBの境目は、圧
延の際にその境目によるスラブへの疵の発生を最小限に
抑えるために滑らかにつなぐ曲線とするのが望ましい。
【0018】
【実施例】図2は本発明の一実施例を示し、下方に向か
うにしたがい中心軸側に傾斜するテーパが形成され、か
つ、そのテーパ面は、上側ほど緩やかな傾斜となるよう
な二つのテーパより形成されている堅ロールを示してい
る。下側のテーパはテーパ値が1/16、それをつけるロー
ル高さは200mmであり、一方上側のテーパはテーパ値
が1/32であって、上側のテーパの傾斜がちょうど下側の
テーパの半分の緩やかさとなっている。なお、上側テー
パと下側テーパとの境目は、曲線となっており、その曲
率半径は900Rとなっている。
【0019】以上の構成よりなる本実施例について、ね
じれ発生防止およびへげ疵発生防止の効果を確認すべく
試験を行ったので、次にその試験を説明する。
【0020】250mmt×(600〜23009)w×lのスラブを用
い、5パスでもって、そのねじれ発生率とへげ疵発生率
とを計測した。また、比較例として、図5に示すよう
な、テーパ値1/16の従来型のテーパ状堅ロールの試験を
も行った。本実施例、比較例ともに、パス毎のスラブ厚
は、1パス200mm、2パス160mm、3パス120mm、4パス8
0mm、5パス60mmであった。
【0021】両者の試験結果を図3および図4に示す。
【0022】図3はねじれ発生率を示すグラフである
が、本実施例、比較例ともに、0.075であり、いずれも
ねじれ発生を防止して座屈発生の防止には効果的である
ことがわかる。
【0023】一方、図4はへげ疵発生率を示すグラフで
あるが、比較例が2%であるのに対し、本実施例では1
%となっており、本実施例がねじれ発生のみならず、へ
げ疵の発生をも有効に防止できるものであることがわか
る。
【0024】
【発明の効果】以上、説明したように本発明に係る堅ロ
ールによれば、幅圧下時の座屈を防止できるのみなら
ず、加熱性脆化に起因するへげ疵発生をも有効に防止で
きるものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例であり、その構成を示す説明図で
ある。
【図2】本発明の実施例を示す説明図である。
【図3】本実施例および比較例におけるねじれ発生率の
試験結果を示すグラフである。
【図4】本実施例および比較例におけるへげ疵発生率の
試験結果を示すグラフである。
【図5】比較例の構成を示す説明図である。
【図6】従来のカリバー状堅ロールを示す説明図であ
る。
【図7】従来のテーパ状堅ロールを示す説明図である。
【図8】テーパ状堅ロールにおけるねじれ発生本数率と
テーパ値との関係を示すグラフである。
【図9】本発明のテーパ値を算出する基準を示す説明図
である。
【図10】下側テーパの傾斜を基準とした上側テーパの
テーパ値とへげ疵発生率との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 27/02 B21B 13/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間圧延における幅圧下用堅ロールのス
    ラブ接触面に、下方に向かうにしたがい中心軸側に傾斜
    するテーパが形成され、かつ、そのテーパ面は、上側ほ
    ど緩やかな傾斜となるような二以上のテーパより形成さ
    れたことを特徴とする熱間圧延における幅圧下用堅ロー
    ル。
JP03268548A 1991-09-20 1991-09-20 熱間圧延における幅圧下用堅ロール Expired - Fee Related JP3079690B2 (ja)

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