JP3079678B2 - オクタヒドロクマリン類の製造方法 - Google Patents
オクタヒドロクマリン類の製造方法Info
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D311/00—Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings
- C07D311/02—Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings ortho- or peri-condensed with carbocyclic rings or ring systems
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- C07D311/06—Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring with oxygen or sulfur atoms directly attached in position 2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オクタヒドロクマリン
類の製造方法に関するものである。オクタヒドロクマリ
ン類は、香料工業における重要な化合物であり、さらに
化学工業における合成中間体としても有用である。
類の製造方法に関するものである。オクタヒドロクマリ
ン類は、香料工業における重要な化合物であり、さらに
化学工業における合成中間体としても有用である。
【0002】
【従来の技術】オクタヒドロクマリン類を製造する方法
としては、従来、クマリン類を水素で還元する方法(薬
学雑誌,74,895〜898 (1954))、3−(2−シクロヘキ
サノイル)プロピオン酸類を水素で還元する方法(J.A
m.Chem.Soc., 73,724〜730 (1951) )、3−(2−シク
ロヘキサノイル)プロピオン酸類を水素化ホウ素ナトリ
ム等により還元する方法(J.Org.Chem.,28,3359〜3361
(1963))、ヒドロキシニトリルをルテニウム系触媒によ
り反応させる方法(特開昭63-216879 号)等が知られて
いる。
としては、従来、クマリン類を水素で還元する方法(薬
学雑誌,74,895〜898 (1954))、3−(2−シクロヘキ
サノイル)プロピオン酸類を水素で還元する方法(J.A
m.Chem.Soc., 73,724〜730 (1951) )、3−(2−シク
ロヘキサノイル)プロピオン酸類を水素化ホウ素ナトリ
ム等により還元する方法(J.Org.Chem.,28,3359〜3361
(1963))、ヒドロキシニトリルをルテニウム系触媒によ
り反応させる方法(特開昭63-216879 号)等が知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、従
来の方法は工業的に満足のいく方法ではない。クマリン
類を水素で還元する方法は、高価なクマリン類を原料と
して使用する上に、水素で還元する際に100atmを
越える高圧の水素が必要であったり、触媒を非常に多く
使用する必要がある。3−(2−シクロヘキサノイル)
プロピオン酸を水素、水素化ホウ素ナトリウム等で還元
する方法はエステルでは収率が不充分であるし、水素化
ホウ素ナトリウムが高価であり工業的には好ましくな
い。ヒドロキシニトリルをルテニウム系触媒により反応
させる方法は原料であるヒドロキシニトリルが高価であ
る。
来の方法は工業的に満足のいく方法ではない。クマリン
類を水素で還元する方法は、高価なクマリン類を原料と
して使用する上に、水素で還元する際に100atmを
越える高圧の水素が必要であったり、触媒を非常に多く
使用する必要がある。3−(2−シクロヘキサノイル)
プロピオン酸を水素、水素化ホウ素ナトリウム等で還元
する方法はエステルでは収率が不充分であるし、水素化
ホウ素ナトリウムが高価であり工業的には好ましくな
い。ヒドロキシニトリルをルテニウム系触媒により反応
させる方法は原料であるヒドロキシニトリルが高価であ
る。
【0004】本発明者らは工業的に満足のいくオクタヒ
ドロクマリン類の製造方法について鋭意研究を重ねた結
果、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸エス
テル類を水素で還元し、得られる3−(2−ヒドロキシ
シクロヘキシル)プロピオン酸エステル類を加熱して環
化脱アルコールするにより収率良くオクタヒドロクマリ
ン類が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
ドロクマリン類の製造方法について鋭意研究を重ねた結
果、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸エス
テル類を水素で還元し、得られる3−(2−ヒドロキシ
シクロヘキシル)プロピオン酸エステル類を加熱して環
化脱アルコールするにより収率良くオクタヒドロクマリ
ン類が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、一般
式(1)、 (式中、R1 〜R4 は水素原子または炭素数1〜5のア
ルキル基、R5 は炭素数1〜5のアルキル基を表す。)
で示される3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン
酸エステル類を触媒の存在下に水素を用いて還元して一
般式(2)、 (式中、R1 〜R5 は前記した基と同一である。)で示
される3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオ
ン酸エステル類とし、次いで該3−(2−ヒドロキシシ
クロヘキシル)プロピオン酸エステル類を加熱して環化
脱アルコールすることを特徴とする一般式(3)、 (式中、R1 〜R4 は前記した基と同一である。)で示
されるオクタヒドロクマリンの製造方法である。
式(1)、 (式中、R1 〜R4 は水素原子または炭素数1〜5のア
ルキル基、R5 は炭素数1〜5のアルキル基を表す。)
で示される3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン
酸エステル類を触媒の存在下に水素を用いて還元して一
般式(2)、 (式中、R1 〜R5 は前記した基と同一である。)で示
される3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオ
ン酸エステル類とし、次いで該3−(2−ヒドロキシシ
クロヘキシル)プロピオン酸エステル類を加熱して環化
脱アルコールすることを特徴とする一般式(3)、 (式中、R1 〜R4 は前記した基と同一である。)で示
されるオクタヒドロクマリンの製造方法である。
【0006】本発明に用いられる3−(2−シクロヘキ
サノイル)プロピオン酸エステル類としては、例えば、
3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチル、
3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸エチル、
3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸プロピ
ル、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸イソ
プロピル、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン
酸ブチル、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン
酸ペンチル、3−(3−メチル−2−シクロヘキサノイ
ル)プロピオン酸メチル、3−(5−メチル−2−シク
ロヘキサノイル)プロピオン酸メチル、3−(4−エチ
ル−2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸プロピル、
3−(5−イソプロピル−2−シクロヘキサノイル)プ
ロピオン酸メチル、3−(4−ペンチル−2−シクロヘ
キサノイル)プロピオン酸プロピル、3−(3,4−ジ
エチル−2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸プロピ
ル、3−(3,4−ジメチル−2−シクロヘキサノイ
ル)プロピオン酸プロピル、3−(3,5−ジエチル−
2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチル、3−
(3−エチル−6−メチル−2−シクロヘキサノイル)
プロピオン酸メチル等が挙げられるが、これらに限られ
ない。
サノイル)プロピオン酸エステル類としては、例えば、
3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチル、
3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸エチル、
3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸プロピ
ル、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸イソ
プロピル、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン
酸ブチル、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン
酸ペンチル、3−(3−メチル−2−シクロヘキサノイ
ル)プロピオン酸メチル、3−(5−メチル−2−シク
ロヘキサノイル)プロピオン酸メチル、3−(4−エチ
ル−2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸プロピル、
3−(5−イソプロピル−2−シクロヘキサノイル)プ
ロピオン酸メチル、3−(4−ペンチル−2−シクロヘ
キサノイル)プロピオン酸プロピル、3−(3,4−ジ
エチル−2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸プロピ
ル、3−(3,4−ジメチル−2−シクロヘキサノイ
ル)プロピオン酸プロピル、3−(3,5−ジエチル−
2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチル、3−
(3−エチル−6−メチル−2−シクロヘキサノイル)
プロピオン酸メチル等が挙げられるが、これらに限られ
ない。
【0007】3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオ
ン酸エステル類を水素で還元する際に用いられる触媒
は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、
イリジウム、白金、ニッケル、銅、クロム等、一般にケ
トン類の水素還元に用いられる触媒が好ましく用いられ
る。これらの触媒は、単独でもよいが、二種類以上の混
合物でもよい。特にルテニウム、ロジウム、パラジウ
ム、白金が好ましく用いられる。
ン酸エステル類を水素で還元する際に用いられる触媒
は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、
イリジウム、白金、ニッケル、銅、クロム等、一般にケ
トン類の水素還元に用いられる触媒が好ましく用いられ
る。これらの触媒は、単独でもよいが、二種類以上の混
合物でもよい。特にルテニウム、ロジウム、パラジウ
ム、白金が好ましく用いられる。
【0008】触媒は、周期律表のIIA族、 IIIA族、IV
A族あるいはVIA族の単体または化合物、例えば炭素、
アルミナ、シリカゲル、硫酸バリウム等の担体に担持し
たものでもよい。担持する場合の金属の担持率は約0.
1〜20重量%が好ましい。また、モリブデン、亜鉛、
鉄等の化合物を共担持、または反応系に共存させてもよ
い。触媒は固体触媒だけでなく、ハロゲン、水素、ホス
フィン等の金属塩あるいは錯体でもよい。
A族あるいはVIA族の単体または化合物、例えば炭素、
アルミナ、シリカゲル、硫酸バリウム等の担体に担持し
たものでもよい。担持する場合の金属の担持率は約0.
1〜20重量%が好ましい。また、モリブデン、亜鉛、
鉄等の化合物を共担持、または反応系に共存させてもよ
い。触媒は固体触媒だけでなく、ハロゲン、水素、ホス
フィン等の金属塩あるいは錯体でもよい。
【0009】触媒の使用量は、担持率にもよるが、少な
いと反応速度が遅く、また逆に多いと副生物が多く生成
する上に、触媒の費用もかさむので、3−(2−シクロ
ヘキサノイル)プロピオン酸エステル類に対して約0.
1〜5重量%が好ましく、0.3〜2重量%がさらに好
ましい。また、触媒を再使用することも可能である。
いと反応速度が遅く、また逆に多いと副生物が多く生成
する上に、触媒の費用もかさむので、3−(2−シクロ
ヘキサノイル)プロピオン酸エステル類に対して約0.
1〜5重量%が好ましく、0.3〜2重量%がさらに好
ましい。また、触媒を再使用することも可能である。
【0010】水素による還元は溶媒を用いて行うことも
できる。溶媒としては水、炭化水素類、ハロゲン化炭化
水素類、アルコール類、エーテル類、有機酸類、エステ
ル類等が挙げられる。これらの溶媒は単独でも良いが、
二種以上の混合物でも良い。しかし、強いて溶媒を使用
しなくても良い。また、反応を促進する等の目的で、酸
やアルカリを添加物として共存させてもよい。酸として
は、塩酸、硫酸、リン酸、過塩素酸等が挙げられる。ア
ルカリとしては、苛性ソーダ、苛性カリ、アンモニア等
が挙げられる。
できる。溶媒としては水、炭化水素類、ハロゲン化炭化
水素類、アルコール類、エーテル類、有機酸類、エステ
ル類等が挙げられる。これらの溶媒は単独でも良いが、
二種以上の混合物でも良い。しかし、強いて溶媒を使用
しなくても良い。また、反応を促進する等の目的で、酸
やアルカリを添加物として共存させてもよい。酸として
は、塩酸、硫酸、リン酸、過塩素酸等が挙げられる。ア
ルカリとしては、苛性ソーダ、苛性カリ、アンモニア等
が挙げられる。
【0011】還元反応は約0〜250℃、好ましくは室
温〜200℃で行われる。温度が約0℃よりも低いと反
応が遅く、また約250℃を越えると原料の分解等が起
こるので好ましくない。水素の分圧は触媒にもよるが、
約0.5〜200atmが好ましい。気相として、水素
の他に、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等の不
活性ガスが共存してもよい。
温〜200℃で行われる。温度が約0℃よりも低いと反
応が遅く、また約250℃を越えると原料の分解等が起
こるので好ましくない。水素の分圧は触媒にもよるが、
約0.5〜200atmが好ましい。気相として、水素
の他に、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等の不
活性ガスが共存してもよい。
【0012】還元反応において、反応温度などの条件に
よっては生成した3−(2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロピオン酸エステル類の一部が環化して、オクタ
ヒドロクマリン類となることがある。しかし、生成した
3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオン酸エ
ステル類にオクタヒドロクマリン類が共存していても、
次の環化脱アルコール反応には特に問題はない。また、
還元反応において環化脱アルコールして生成するアルコ
ール類を留出等により除去してもよい。
よっては生成した3−(2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロピオン酸エステル類の一部が環化して、オクタ
ヒドロクマリン類となることがある。しかし、生成した
3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオン酸エ
ステル類にオクタヒドロクマリン類が共存していても、
次の環化脱アルコール反応には特に問題はない。また、
還元反応において環化脱アルコールして生成するアルコ
ール類を留出等により除去してもよい。
【0013】3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プ
ロピオン酸エステル類の環化脱アルコール反応におい
て、酸またはアルカリを触媒として使用することが好ま
しい。酸としては塩酸、硫酸、リン酸、過塩素酸等の鉱
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フタル酸、アジピン
酸等のカルボン酸、活性炭、ゼオライト、酸性イオン交
換樹脂等の固体酸が挙げられる。アルカリとしては苛性
ソーダ、苛性カリ、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ、アミン
類、塩基性イオン交換樹脂等が挙げられる。また、触媒
を再使用することも可能である。
ロピオン酸エステル類の環化脱アルコール反応におい
て、酸またはアルカリを触媒として使用することが好ま
しい。酸としては塩酸、硫酸、リン酸、過塩素酸等の鉱
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フタル酸、アジピン
酸等のカルボン酸、活性炭、ゼオライト、酸性イオン交
換樹脂等の固体酸が挙げられる。アルカリとしては苛性
ソーダ、苛性カリ、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ、アミン
類、塩基性イオン交換樹脂等が挙げられる。また、触媒
を再使用することも可能である。
【0014】環化脱アルコール反応における触媒の使用
量は、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオ
ン酸エステル類の約0.01〜10重量%が好ましい。
反応は約0〜300℃、好ましくは室温〜200℃で行
なわれる。温度が約0℃よりも低いと反応が遅く、また
約300℃を越えると原料の分解等が起こるので好まし
くない。
量は、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオ
ン酸エステル類の約0.01〜10重量%が好ましい。
反応は約0〜300℃、好ましくは室温〜200℃で行
なわれる。温度が約0℃よりも低いと反応が遅く、また
約300℃を越えると原料の分解等が起こるので好まし
くない。
【0015】環化脱アルコール反応は生成するオクタヒ
ドロクマリン類とアルコール類、またはアルコールのみ
を留出させながら行うことが好ましい。オクタヒドロク
マリン類またはアルコール類を留出させるために減圧に
して行ってもよい。しかし、強いて留出させながら行う
必要はない。
ドロクマリン類とアルコール類、またはアルコールのみ
を留出させながら行うことが好ましい。オクタヒドロク
マリン類またはアルコール類を留出させるために減圧に
して行ってもよい。しかし、強いて留出させながら行う
必要はない。
【0016】本発明の方法で得られるオクタヒドロクマ
リンは、通常、シスとトランスの混合物である。混合物
でも一般に問題はないが、一方の異性体を優先的に得る
ために還元反応において立体選択性のある触媒を用いた
り、生成したオクタヒドロクマリンの異性体を精製分離
してもよい。
リンは、通常、シスとトランスの混合物である。混合物
でも一般に問題はないが、一方の異性体を優先的に得る
ために還元反応において立体選択性のある触媒を用いた
り、生成したオクタヒドロクマリンの異性体を精製分離
してもよい。
【0017】また、本発明の方法で得られるオクタヒド
ロクマリンのシスとトランスの異性体には各々、光学異
性体が存在する。それらの混合物でも一般に問題はない
が、一方の異性体を優先的に得るために還元反応におい
て立体選択性のある触媒を用いたり、生成したオクタヒ
ドロクマリンの異性体を精製分離してもよい。
ロクマリンのシスとトランスの異性体には各々、光学異
性体が存在する。それらの混合物でも一般に問題はない
が、一方の異性体を優先的に得るために還元反応におい
て立体選択性のある触媒を用いたり、生成したオクタヒ
ドロクマリンの異性体を精製分離してもよい。
【0018】
【発明の効果】本発明は安価な原料を用い、工業的に実
施し得る簡便な方法で収率良くオクタヒドロクマリン類
を製造することができる。
施し得る簡便な方法で収率良くオクタヒドロクマリン類
を製造することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を具体的に説明するために実施
例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例1 内容積100ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチ
ル25g(純度が95重量%)、二酸化白金触媒0.5
gを仕込んだ。水素で15kg/cm2Gに加圧した後、10
00rpmで撹拌しながら、室温(約25℃)で水素の
吸収が停止するまで(約7時間)還元反応を行った。
例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例1 内容積100ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチ
ル25g(純度が95重量%)、二酸化白金触媒0.5
gを仕込んだ。水素で15kg/cm2Gに加圧した後、10
00rpmで撹拌しながら、室温(約25℃)で水素の
吸収が停止するまで(約7時間)還元反応を行った。
【0020】還元反応終了後、反応混合物から触媒をろ
過し、20gの還元反応混合液が得られた。得られた還
元反応混合液をガスクロマトグラフィ−で分析した結
果、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオン
酸メチルが71%、オクタヒドロクマリンが13%含ま
れており、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン
酸メチルは検出されなかった。
過し、20gの還元反応混合液が得られた。得られた還
元反応混合液をガスクロマトグラフィ−で分析した結
果、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオン
酸メチルが71%、オクタヒドロクマリンが13%含ま
れており、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン
酸メチルは検出されなかった。
【0021】得られた還元反応混合液に濃硫酸0.03
gを加えて、圧力10mmHgにおいて単蒸留を行うこ
とにより環化脱アルコール反応を行った。釜温は最高1
45℃、単蒸留に要した時間は約1時間であった。その
結果、13gの留出液が得られた。得られた留出液をガ
スクロマトグラフィ−で分析した結果、オクタヒドロク
マリンが96%含まれており、3−(2−シクロヘキサ
ノイル)プロピオン酸メチル、3−(2−ヒドロキシシ
クロヘキシル)プロピオン酸メチルは検出されなかっ
た。オクタヒドロクマリンの収率は3−(2−シクロヘ
キサノイル)プロピオン酸メチルに対して62%であ
る。
gを加えて、圧力10mmHgにおいて単蒸留を行うこ
とにより環化脱アルコール反応を行った。釜温は最高1
45℃、単蒸留に要した時間は約1時間であった。その
結果、13gの留出液が得られた。得られた留出液をガ
スクロマトグラフィ−で分析した結果、オクタヒドロク
マリンが96%含まれており、3−(2−シクロヘキサ
ノイル)プロピオン酸メチル、3−(2−ヒドロキシシ
クロヘキシル)プロピオン酸メチルは検出されなかっ
た。オクタヒドロクマリンの収率は3−(2−シクロヘ
キサノイル)プロピオン酸メチルに対して62%であ
る。
【0022】実施例2 内容積100ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチ
ル12.5g(純度が95重量%)、活性炭にルテニウ
ムを5%担持した触媒0.1g、溶媒としてメタノール
10gと水2.5gを仕込んだ。水素で15kg/cm2Gに
加圧した後、1000rpmで撹拌しながら、50℃で
2.5時間還元反応を行った。
に、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチ
ル12.5g(純度が95重量%)、活性炭にルテニウ
ムを5%担持した触媒0.1g、溶媒としてメタノール
10gと水2.5gを仕込んだ。水素で15kg/cm2Gに
加圧した後、1000rpmで撹拌しながら、50℃で
2.5時間還元反応を行った。
【0023】還元反応終了後、反応混合物から触媒をろ
過し、20gの還元反応混合液が得られた。得られた還
元反応混合液をガスクロマトグラフィ−で分析した結
果、溶媒を除いて、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロピオン酸メチルが77%、オクタヒドロクマリ
ンが22%、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオ
ン酸メチルが0.1%含まれていた。
過し、20gの還元反応混合液が得られた。得られた還
元反応混合液をガスクロマトグラフィ−で分析した結
果、溶媒を除いて、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロピオン酸メチルが77%、オクタヒドロクマリ
ンが22%、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオ
ン酸メチルが0.1%含まれていた。
【0024】得られた還元反応混合液に20重量%Na
OH水溶液0.3gを加えて、圧力10mmHgにおい
て単蒸留を行うことにより環化脱アルコール反応を行っ
た。釜温は最高140℃、単蒸留に要した時間は約1時
間であった。その結果、7gの留出液が得られた。得ら
れた留出液をガスクロマトグラフィ−で分析した結果、
オクタヒドロクマリンが99%、3−(2−ヒドロキシ
シクロヘキシル)プロピオン酸メチルが0.5%、3−
(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチルが0.
1%含まれていた。オクタヒドロクマリンの収率は3−
(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチルに対し
て69%である。
OH水溶液0.3gを加えて、圧力10mmHgにおい
て単蒸留を行うことにより環化脱アルコール反応を行っ
た。釜温は最高140℃、単蒸留に要した時間は約1時
間であった。その結果、7gの留出液が得られた。得ら
れた留出液をガスクロマトグラフィ−で分析した結果、
オクタヒドロクマリンが99%、3−(2−ヒドロキシ
シクロヘキシル)プロピオン酸メチルが0.5%、3−
(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチルが0.
1%含まれていた。オクタヒドロクマリンの収率は3−
(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチルに対し
て69%である。
【0025】実施例3 内容積100ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチ
ル12.5g(純度が95重量%)、活性炭にルテニウ
ムを5%担持した触媒0.1g、溶媒としてエタノール
10gと水2.5gを仕込んだ。水素で15kg/cm2Gに
加圧した後、1000rpmで撹拌しながら、50℃で
2.5時間還元反応を行った。
に、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチ
ル12.5g(純度が95重量%)、活性炭にルテニウ
ムを5%担持した触媒0.1g、溶媒としてエタノール
10gと水2.5gを仕込んだ。水素で15kg/cm2Gに
加圧した後、1000rpmで撹拌しながら、50℃で
2.5時間還元反応を行った。
【0026】還元反応終了後、反応混合物から触媒をろ
過し、22gの還元反応混合液が得られた。得られた還
元反応混合液をガスクロマトグラフィ−で分析した結
果、溶媒を除いて、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロピオン酸メチルが80%、オクタヒドロクマリ
ンが17%、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオ
ン酸メチルが0.1%含まれていた。
過し、22gの還元反応混合液が得られた。得られた還
元反応混合液をガスクロマトグラフィ−で分析した結
果、溶媒を除いて、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロピオン酸メチルが80%、オクタヒドロクマリ
ンが17%、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオ
ン酸メチルが0.1%含まれていた。
【0027】得られた還元反応混合液にパルミチン酸
0.1gを加えて、圧力10mmHgにおいて単蒸留を
行うことにより環化反応を行った。釜温は最高140
℃、単蒸留に要した時間は約1時間であった。その結
果、8gの留出液が得られた。得られた留出液をガスク
ロマトグラフィ−で分析した結果、オクタヒドロクマリ
ンが68%、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プ
ロピオン酸メチルが31%、3−(2−シクロヘキサノ
イル)プロピオン酸メチルが0.1%含まれていた。オ
クタヒドロクマリンの収率は3−(2−シクロヘキサノ
イル)プロピオン酸メチルに対して54%である。
0.1gを加えて、圧力10mmHgにおいて単蒸留を
行うことにより環化反応を行った。釜温は最高140
℃、単蒸留に要した時間は約1時間であった。その結
果、8gの留出液が得られた。得られた留出液をガスク
ロマトグラフィ−で分析した結果、オクタヒドロクマリ
ンが68%、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プ
ロピオン酸メチルが31%、3−(2−シクロヘキサノ
イル)プロピオン酸メチルが0.1%含まれていた。オ
クタヒドロクマリンの収率は3−(2−シクロヘキサノ
イル)プロピオン酸メチルに対して54%である。
【0028】実施例4 内容積100ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチ
ル12.5g(純度が95重量%)、活性炭にパラジウ
ムを5%担持した触媒0.1g、酸化第二鉄0.25
g、溶媒としてメタノール10gと水2.5gを仕込ん
だ。水素で15kg/cm2Gに加圧した後、1000rpm
で撹拌しながら、200℃で20時間還元反応を行っ
た。
に、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチ
ル12.5g(純度が95重量%)、活性炭にパラジウ
ムを5%担持した触媒0.1g、酸化第二鉄0.25
g、溶媒としてメタノール10gと水2.5gを仕込ん
だ。水素で15kg/cm2Gに加圧した後、1000rpm
で撹拌しながら、200℃で20時間還元反応を行っ
た。
【0029】還元反応終了後、反応混合物から触媒をろ
過し、18gの還元反応混合液が得られた。得られた還
元反応混合液をガスクロマトグラフィ−で分析した結
果、溶媒を除いて、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロピオン酸メチルが8%、オクタヒドロクマリン
が56%、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン
酸メチルが30%含まれていた。
過し、18gの還元反応混合液が得られた。得られた還
元反応混合液をガスクロマトグラフィ−で分析した結
果、溶媒を除いて、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロピオン酸メチルが8%、オクタヒドロクマリン
が56%、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン
酸メチルが30%含まれていた。
【0030】得られた還元反応混合液に20重量%Na
OH水溶液0.1gを加えて、圧力10mmHgにおい
て単蒸留を行うことにより環化反応を行った。釜温は最
高140℃、単蒸留に要した時間は約1時間であった。
その結果、7gの留出液が得られた。得られた留出液を
ガスクロマトグラフィ−で分析した結果、オクタヒドロ
クマリンが64%、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロピオン酸メチルが0.3%、3−(2−シクロ
ヘキサノイル)プロピオン酸メチルが34%含まれてい
た。オクタヒドロクマリンの収率は3−(2−シクロヘ
キサノイル)プロピオン酸メチルに対して45%であ
る。
OH水溶液0.1gを加えて、圧力10mmHgにおい
て単蒸留を行うことにより環化反応を行った。釜温は最
高140℃、単蒸留に要した時間は約1時間であった。
その結果、7gの留出液が得られた。得られた留出液を
ガスクロマトグラフィ−で分析した結果、オクタヒドロ
クマリンが64%、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロピオン酸メチルが0.3%、3−(2−シクロ
ヘキサノイル)プロピオン酸メチルが34%含まれてい
た。オクタヒドロクマリンの収率は3−(2−シクロヘ
キサノイル)プロピオン酸メチルに対して45%であ
る。
【0031】実施例5 内容積500ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチ
ル62.5g(純度が95重量%)、活性炭にルテニウ
ムを5%担持した触媒0.6g、溶媒としてメタノール
50.8gと水12.6gを仕込んだ。水素で15kg/
cm2Gに加圧した後、1000rpmで撹拌しながら、1
00℃で2.5時間還元反応を行った。
に、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチ
ル62.5g(純度が95重量%)、活性炭にルテニウ
ムを5%担持した触媒0.6g、溶媒としてメタノール
50.8gと水12.6gを仕込んだ。水素で15kg/
cm2Gに加圧した後、1000rpmで撹拌しながら、1
00℃で2.5時間還元反応を行った。
【0032】還元反応終了後、反応混合物をろ過し、
1.4gの回収触媒と116gの還元反応混合液が得ら
れた。得られた還元反応混合液をガスクロマトグラフィ
−で分析した結果、溶媒を除いて、3−(2−ヒドロキ
シシクロヘキシル)プロピオン酸メチルが51%、オク
タヒドロクマリンが45%含まれており、3−(2−シ
クロヘキサノイル)プロピオン酸メチルは検出されなか
った。
1.4gの回収触媒と116gの還元反応混合液が得ら
れた。得られた還元反応混合液をガスクロマトグラフィ
−で分析した結果、溶媒を除いて、3−(2−ヒドロキ
シシクロヘキシル)プロピオン酸メチルが51%、オク
タヒドロクマリンが45%含まれており、3−(2−シ
クロヘキサノイル)プロピオン酸メチルは検出されなか
った。
【0033】得られた還元反応混合液に20重量%Na
OH水溶液0.3gを加えて、常圧において単蒸留を行
うことにより溶媒を除去した。次に圧力10mmHgに
おいて、30分間還流を行った後、単蒸留を行うことに
より環化脱アルコール反応を行った。釜温は最高150
℃、単蒸留に要した時間は約1時間であった。その結
果、45gの留出液と1.6gの釜残が得られた。得ら
れた留出液をガスクロマトグラフィ−で分析した結果、
オクタヒドロクマリンが99%、3−(2−ヒドロキシ
シクロヘキシル)プロピオン酸メチルが0.1%含まれ
ており、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸
メチルは検出されなかった。オクタヒドロクマリンの収
率は3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチ
ルに対して90%である。
OH水溶液0.3gを加えて、常圧において単蒸留を行
うことにより溶媒を除去した。次に圧力10mmHgに
おいて、30分間還流を行った後、単蒸留を行うことに
より環化脱アルコール反応を行った。釜温は最高150
℃、単蒸留に要した時間は約1時間であった。その結
果、45gの留出液と1.6gの釜残が得られた。得ら
れた留出液をガスクロマトグラフィ−で分析した結果、
オクタヒドロクマリンが99%、3−(2−ヒドロキシ
シクロヘキシル)プロピオン酸メチルが0.1%含まれ
ており、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸
メチルは検出されなかった。オクタヒドロクマリンの収
率は3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチ
ルに対して90%である。
【0034】実施例6 内容積500ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチ
ル62.2g(純度が95重量%)、実施例5で得られ
た回収触媒1.4g、溶媒としてメタノール50.2g
と水12.6gを仕込んだ。水素で15kg/cm2Gに加圧
した後、1000rpmで撹拌しながら、100℃で5
時間還元反応を行った。
に、3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン酸メチ
ル62.2g(純度が95重量%)、実施例5で得られ
た回収触媒1.4g、溶媒としてメタノール50.2g
と水12.6gを仕込んだ。水素で15kg/cm2Gに加圧
した後、1000rpmで撹拌しながら、100℃で5
時間還元反応を行った。
【0035】還元反応終了後、反応混合物をろ過し、1
15gの還元反応混合液が得られた。得られた還元反応
混合液をガスクロマトグラフィ−で分析した結果、溶媒
を除いて、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロ
ピオン酸メチルが80%、オクタヒドロクマリンが19
%含まれており、3−(2−シクロヘキサノイル)プロ
ピオン酸メチルが1.0%含まれていた。
15gの還元反応混合液が得られた。得られた還元反応
混合液をガスクロマトグラフィ−で分析した結果、溶媒
を除いて、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロ
ピオン酸メチルが80%、オクタヒドロクマリンが19
%含まれており、3−(2−シクロヘキサノイル)プロ
ピオン酸メチルが1.0%含まれていた。
【0036】得られた還元反応混合液に実施例5で得ら
れた釜残1.6gを加えて、常圧において単蒸留を行う
ことにより溶媒を除去した。次に圧力10mmHgにお
いて、30分間還流を行った後、単蒸留を行うことによ
り環化脱アルコール反応を行った。釜温は最高155
℃、単蒸留に要した時間は約1時間であった。その結
果、42gの留出液が得られた。得られた留出液をガス
クロマトグラフィ−で分析した結果、オクタヒドロクマ
リンが99%、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)
プロピオン酸メチルが0.01%、3−(2−シクロヘ
キサノイル)プロピオン酸メチルが0.8%含まれてい
た。オクタヒドロクマリンの収率は3−(2−シクロヘ
キサノイル)プロピオン酸メチルに対して84%であ
る。
れた釜残1.6gを加えて、常圧において単蒸留を行う
ことにより溶媒を除去した。次に圧力10mmHgにお
いて、30分間還流を行った後、単蒸留を行うことによ
り環化脱アルコール反応を行った。釜温は最高155
℃、単蒸留に要した時間は約1時間であった。その結
果、42gの留出液が得られた。得られた留出液をガス
クロマトグラフィ−で分析した結果、オクタヒドロクマ
リンが99%、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)
プロピオン酸メチルが0.01%、3−(2−シクロヘ
キサノイル)プロピオン酸メチルが0.8%含まれてい
た。オクタヒドロクマリンの収率は3−(2−シクロヘ
キサノイル)プロピオン酸メチルに対して84%であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 311/20
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式(1)、 (式中、R1 〜R4 は水素原子または炭素数1〜5のア
ルキル基、R5 は炭素数1〜5のアルキル基を表す。)
で示される3−(2−シクロヘキサノイル)プロピオン
酸エステル類を触媒の存在下に水素を用いて還元して一
般式(2)、 (式中、R1 〜R5 は前記した基と同一である。)で示
される3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオ
ン酸エステル類とし、次いで該3−(2−ヒドロキシシ
クロヘキシル)プロピオン酸エステル類を加熱して環化
脱アルコールすることを特徴とする一般式(3)、 (式中、R1 〜R4 は前記した基と同一である。)で示
されるオクタヒドロクマリン類の製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03240076A JP3079678B2 (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | オクタヒドロクマリン類の製造方法 |
EP92308031A EP0533378B1 (en) | 1991-09-20 | 1992-09-04 | Process for producing octahydrocoumarin or derivative thereof |
DE69215621T DE69215621T2 (de) | 1991-09-20 | 1992-09-04 | Verfahren zur Herstellung von Octahydrocumarin oder Derivat davon |
ES92308031T ES2094879T3 (es) | 1991-09-20 | 1992-09-04 | Procedimiento para la produccion de octahidrocumarina o de un derivado de la misma. |
KR1019920016984A KR100208542B1 (ko) | 1991-09-20 | 1992-09-18 | 옥타하이드로쿠마린 또는 이의 유도체를 제조하는 방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03240076A JP3079678B2 (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | オクタヒドロクマリン類の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0578346A JPH0578346A (ja) | 1993-03-30 |
JP3079678B2 true JP3079678B2 (ja) | 2000-08-21 |
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ID=17054138
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03240076A Expired - Fee Related JP3079678B2 (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | オクタヒドロクマリン類の製造方法 |
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---|---|
EP (1) | EP0533378B1 (ja) |
JP (1) | JP3079678B2 (ja) |
KR (1) | KR100208542B1 (ja) |
DE (1) | DE69215621T2 (ja) |
ES (1) | ES2094879T3 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101521320B1 (ko) | 2008-05-19 | 2015-06-16 | 코스 코퍼레이션 | 조절식 듀얼 스피커 요소 인-이어폰 |
US9616675B2 (en) | 2007-03-01 | 2017-04-11 | Seiko Epson Corporation | Ink set, ink-jet recording method, and recorded material |
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---|---|---|---|---|
EP0757989A1 (en) * | 1995-07-13 | 1997-02-12 | Sumitomo Chemical Company, Limited | A process for producing octahydrocoumarins and same as a product of such process |
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1991
- 1991-09-20 JP JP03240076A patent/JP3079678B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1992
- 1992-09-04 EP EP92308031A patent/EP0533378B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1992-09-04 ES ES92308031T patent/ES2094879T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1992-09-04 DE DE69215621T patent/DE69215621T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1992-09-18 KR KR1019920016984A patent/KR100208542B1/ko not_active IP Right Cessation
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9616675B2 (en) | 2007-03-01 | 2017-04-11 | Seiko Epson Corporation | Ink set, ink-jet recording method, and recorded material |
KR101521320B1 (ko) | 2008-05-19 | 2015-06-16 | 코스 코퍼레이션 | 조절식 듀얼 스피커 요소 인-이어폰 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR100208542B1 (ko) | 1999-07-15 |
EP0533378B1 (en) | 1996-12-04 |
DE69215621D1 (de) | 1997-01-16 |
EP0533378A1 (en) | 1993-03-24 |
DE69215621T2 (de) | 1997-04-03 |
JPH0578346A (ja) | 1993-03-30 |
KR930005955A (ko) | 1993-04-20 |
ES2094879T3 (es) | 1997-02-01 |
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