JP3079422B2 - 温水器設置用基礎ブロックおよびその施工法 - Google Patents

温水器設置用基礎ブロックおよびその施工法

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寿雄 中村
繁好 横川
一 谷口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋外の地上面に設
置する電気温水器やガス温水器等を載置する基礎ブロッ
クおよびその施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電気温水器やガス温水器等を一戸
建ての住宅に設置する時には、貯水タンクに300〜4
50リットルの水が貯水され、重量が600kgになるこ
とから、温水器を載置するための特別のコンクリート基
台を設置している。そのコンクリート基台は、設置場所
の地面を掘削して掘削孔を堀り、その掘削孔に直接コン
クリートを流し込む現場打ちコンクリートによる基台で
あった。
【0003】しかしながら、この現場打ちコンクリート
による基台は、基礎工事と電気工事に1日、コンクリー
ト乾燥期間に7〜8日、温水器据付けと配管工事に1日
かかり、工事期間が10日程かかるため、設置作業に相
当な日数を要していた。また、基礎工事中の期間、工事
区域を占有されることになり、通行ができない不便があ
るばかりか、工事区域の周囲が汚れ、設置場所の近くに
庭木等があれば悪影響を与えると言った問題があった。
【0004】さらに、地震に対する強度も現場打ちコン
クリートの場合は、180kgf/cm2が限度で震度の大き
い地震には耐えられなかった。また、基礎工事業者と温
水器の据付け業者が異なるため、二度も立ち会わなけれ
ばならないばかりでなく、買替え時において脚部の寸法
が変われば基台に載らない場合があり、その場合には改
修ができないと言った問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の課題
を解決することを課題として開発されたもので、略1日
で全工事を完了でき工期の短縮化が図れて、即日に給湯
が開始可能となり、また運搬時や施工時においては軽量
化され、取り扱いやすくなって作業性に富み、かつ耐震
性にも優れた温水器設置用基礎ブロックおよびその施工
法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、そ
の目的を達成する手段として、本発明では、少なくとも
2分割された上部プレハブブロックと下部プレハブブロ
ックの中心部にアース線、電気配管を取り出すための透
孔が形成されており、上下部のプレハブブロックを互い
の接合面が直交する方向に積み重ね、ボルトで接合一体
化し、アース線、電気配管用の通孔を穿設した蓋体を透
孔に嵌合して閉鎖してなる温水器設置用基礎ブロックを
開発し採用した。
【0007】さらに、本発明では、下部プレハブブロッ
クの外形よりも若干大きい孔を掘削し、該孔内の中心部
にアース線、電気配管を布設した後、底部に少なくとも
2分割された一方のブロックを置き、その側面に他方の
ブロックを配設して下部プレハブブロックを設け、その
下部プレハブブロックの上面に下部プレハブブロックと
同一の少なくとも2分割された上部プレハブブロック
を、下部プレハブブロックの接合面と直交する方向に重
合させ、上下部のプレハブブロックに穿設されたボルト
孔にボルトを螺合させて接合一体化した後、上下部のプ
レハブブロックの中心部の透孔に蓋体を嵌合させて施工
することを特徴とする温水器設置用基礎ブロックの施工
法を開発し、採用した。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明すれば、本発明に係る温水器設置
用基礎ブロックは、少なくとも2分割された下部プレハ
ブブロック1と、同じく少なくとも2分割された上部プ
レハブブロック2と、その上下部のプレハブブロック
1、2を接合一体化させるボルト3とから構成されてい
る。
【0009】そして、上記の下部プレハブブロック1
は、図3に示すように、正方形状に形成されていて、横
方向の中央部から2分割された前のブロック1aと後の
ブロック1bが接合面1cで接合して構成されている。
前のブロック1aと後のブロック1bの内側面にはそれ
ぞれ半円形状の切欠部4、4が形成されていて、前後の
両ブロック1a、1bを接合すると中央部に円形の透孔
5が形成される。
【0010】前後の両ブロック1a、1bには、両側辺
の近傍の2個所の位置に上面から下面に貫通するボルト
孔6、6が穿設されていると共に、そのボルト孔6、6
よりやや上方内側面側の位置に図7で示ように、運搬用
吊環8の螺軸9が螺合するボルト孔7、7が穿設されて
いる。この吊環8によって吊り上げて運搬移送を便利に
してある。この吊環は所定の位置に配設された後取り外
す。
【0011】また、上部プレハブブロック2は、縦方向
の中央部から2分割された左ブロック2aと右ブロック
2bが接合面2cで接合されたもので、前記下部プレハ
ブブロック1の前のブロック1aと後のブロック1bの
接合面1cと直交する方向に左ブロック2aと右ブロッ
ク2bを上面に載置される。またボルト孔6、7は、前
記の下部プレハブブロック1の前のブロック1aと後の
ブロック1bの同じ位置に穿設されていて、ボルト孔6
の頭部が座ぐり孔6aに形成されている。
【0012】さらに、前記ボルト3は、上部プレハブブ
ロック2と下部プレハブブロック1が重ねられて合致す
る4個のボルト孔6、6、6、6に螺合して接合一体化
してある。
【0013】このように構成された本発明の温水器設置
用基礎ブロックを設置する施工例を図8〜図19に基づ
いて説明する。まず、温水器設置場所の地面Gにブロッ
クの外形より若干大きい掘削孔11を掘り、掘削孔11
の中心部にアース棒12を打ち込み、アース線13と電
気配管14を布設する。(図8、9)
【0014】つぎに、掘削孔11の底部に栗石15を入
れ、突き固め底面を水平にした後、砂16を入れてブロ
ックとの接地を安定させる。(図10、11)
【0015】その後、下部プレハブブロック1を構成す
る後のブロック1bを掘削孔11の底部に入れ、水準器
で水平を見ながら砂16を調整して置く。つづいて、前
のブロック1aも同様に水平を確認しながら対向位置に
置く。(図12、13)
【0016】さらに、上部プレハブブロック2を構成す
る左のブロック2aと右のブロック2bを下部プレハブ
ブロック1の接合面1cと直交する方向に載置し、ボル
ト挿通孔6を合致させてボルト3を螺合して接合一体化
する。(図14、15)
【0017】ひきつづいて、中心部の円形の透孔5に残
土17を半分埋め戻した後、その円形の透孔5に嵌合す
る蓋体18を嵌め、蓋体18に穿設された通孔19から
アース線13、電気配管14を出し、蓋体18と透孔5
との間をコンクリート、モルタル等で埋めて温水器設置
用基礎ブロックが施工される。(図16、17)
【0018】その温水器設置用基礎ブロックの端部から
50mm以内の所に温水器のアンカー20を打ち込んで温
水器21を設置する。(図18、19)
【0019】なお、前記実施の形態においては、上下部
のプレハブブロックを2等分した例で説明したが、必ず
しもこれらの実施の形態に限定されるものではなく、本
発明の目的を達成でき、且つ発明の要旨を逸脱しない範
囲内で種々の設計変更が可能であることは当然である。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明は、少なくとも2
分割された上部プレハブブロックと下部プレハブブロッ
の中心部にアース線、電気配管を取り出すための透孔
が形成されており、上下部のプレハブブロックを互いの
接合面が直交する方向に積み重ね、ボルトで接合一体化
し、アース線、電気配管用の通孔を穿設した蓋体を透孔
に嵌合して閉鎖してなる温水器設置用基礎ブロックに係
るものであるから、次のような優れた効果を達成できる
ものである。
【0021】 プレハブブロックを用いているので、
現場に運び組み合わすだけの作業であるから、全工事が
一日で完了し、従来の現場打ちコンクリートよりも大幅
に工事期間が短縮できる。また、品質管理された工場で
製作されたプレハブブロックを用いているので、強度が
均一化され、耐震性に富むものである。 上下部のプ
レハブブロックの接合面を互いに直交する方向に配設さ
れているので、外力がかかった場合に、強度の異方性が
なく補強強化されていて破損する虞れが少ない。 上
下部のプレハブブロックは少なくとも2分割され、中心
部にアース線、電気配管を取り出すための透孔が穿設さ
ているので、軽量化され運搬時や施工時の取扱いが容
易となり作業性が良くなる。 プレハブブロックを用
いているので、外観が美しく、設置した場合の地上に露
出する外面が美麗であるので、コンクリート等での仕上
げ工事等する必要がなくなる。 中心部の透孔によっ
、アース線、電気配管を取り出すことが簡易となり、
作業を速やかに行うことができる。 中心部の透孔に
蓋体が嵌着して上面ブロックの平面が均一となり外観が
優美になる。また、蓋体にはアース線、電気配管用の通
孔が穿設してあるから、アース線、電気配管を傷めるこ
となく外部に取り出すことができる。
【0022】また、請求項の温水器設置用基礎ブロッ
クの施工法によれば、中心部にアース線、電気配管を取
り出すための透孔の穿設された上下プレハブブロックを
用いているので、作業工程がスムーズで全工事を1日で
完了させることができると共に、アース線や電気配管時
接続作業が簡易にでき、かつ安全で迅速に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の温水器設置用基礎ブロックの斜視図で
ある。
【図2】要部の断面図である。
【図3】下部プレハブブロックの平面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】上部プレハブブロックの平面図である。
【図6】図5のB−B線断面図である。
【図7】プレハブブロックの1部の簡略図である。
【図8】〜
【図19】施工例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 下部プレハブブロック 1c 下部プレハブブロック接合面 2 上部プレハブブロック 2c 上部プレハブブロック接合面 3 ボルト 5 透孔 13 アース線 14 電気配管 18 蓋体 19 通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 一 大阪市北区西天満5丁目14番10号 近畿 コンクリート工業株式会社内 (72)発明者 石川 猛 大阪市北区西天満5丁目14番10号 近畿 コンクリート工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−120071(JP,A) 実開 平5−89726(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 27/32 E02D 27/01 101 E02D 27/44

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2分割された上部プレハブブ
    ロックと下部プレハブブロックの中心部にアース線、電
    気配管を取り出すための透孔が形成されており、上下部
    のプレハブブロックを互いの接合面が直交する方向に積
    み重ね、ボルトで接合一体化し、アース線、電気配管用
    の通孔を穿設した蓋体を透孔に嵌合して閉鎖してなる温
    水器設置用基礎ブロック。
  2. 【請求項2】 下部プレハブブロックの外形よりも若干
    大きい孔を掘削し、該孔内の中心部にアース線、電気配
    管を布設した後、底部に少なくとも2分割された一方の
    ブロックを置き、その側面に他方のブロックを配設して
    下部プレハブブロックを設け、その下部プレハブブロッ
    クの上面に下部プレハブブロックと同一の少なくとも2
    分割された上部プレハブブロックを、下部プレハブブロ
    ックの接合面と直交する方向に重合させ、上下部のプレ
    ハブブロックに穿設されたボルト孔にボルトを螺合させ
    て接合一体化した後、上下部のプレハブブロックの中心
    部の透孔に蓋体を嵌合させて施工することを特徴とする
    温水器設置用基礎ブロックの施工法。
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