JP3079240B2 - 車両用制動液圧制御装置 - Google Patents

車両用制動液圧制御装置

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JP3079240B2
JP3079240B2 JP04299375A JP29937592A JP3079240B2 JP 3079240 B2 JP3079240 B2 JP 3079240B2 JP 04299375 A JP04299375 A JP 04299375A JP 29937592 A JP29937592 A JP 29937592A JP 3079240 B2 JP3079240 B2 JP 3079240B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブレーキペダルの操作
力を検出する操作力検出器と、出力ポートをリザーバに
通じる解放ポートに連通させる後退位置ならびに前記出
力ポートを液圧供給源に通じる入力ポートに連通させる
前進位置間での移動を可能としたスプールが出力ポート
の液圧を後退方向に受けてハウジングに摺動可能に嵌合
されて成る液圧制御弁と、入力電気量に応じた推力を前
進方向で前記スプールに与えるリニアソレノイドと、前
記操作力検出器の検出値に応じてリニアソレノイドの電
力付勢量を制御する制御手段と、車輪に装着されるとと
もに複数組に組分けされたブレーキ装置の各組に個別に
連なる出力室ならびに前記出力ポートにそれぞれ接続さ
れる入力室に両端を臨ませたフリーピストンが両端を閉
じた筒状のケーシングに摺動自在に嵌合されて成る複数
の液圧伝達手段とを含む車両用制動液圧制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる車両用制動液圧制御装置
は、たとえば特開平2−175361号公報等により公
知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のものは、リ
ニアソレノイドにより液圧制御弁が作動せしめられるの
で、制動操作を行なっていないときの電気回路の故障に
よりリニアソレノイドが作動してしまうおそれがある。
【0004】そこで、特開平4−95556号公報で開
示された先行技術では、操作力検出器でブレーキペダル
の操作力を検出したときに電気的に閉弁制御される遮断
弁がブレーキ装置およびリザーバ間に介設されており、
非制動操作時には遮断弁を開弁しておくことにより液圧
制御弁から液圧が出力されてもブレーキ装置を制動液圧
が作用することを防止するようにしている。しかるに遮
断弁は電気的に作動せしめられるものであり、電気的な
故障も考えれらるので、信頼性が充分であるとは言い難
く、ブレーキペダルの非操作時には液圧制御弁の出力液
圧を確実にリザーバに解放することが望まれる。
【0005】ところで、制動操作時に車輪がロックしそ
うになったときには、その車輪に対応するブレーキ装置
の制動力を低減することによりロック状態を解消するこ
とが可能である。而して上記従来のものでは、リニアソ
レノイドと、該リニアソレノイドから与えられる推力に
応じてスプールを移動させて液圧供給源からの液圧を倍
力制御する液圧制御弁とが、複数組に組分けされたブレ
ーキ装置の各組毎に配設されており、制動時には各リニ
アソレノイドの電力付勢量を制御することにより、制動
操作部材の操作力に応じて各ブレーキ装置の制動液圧を
倍力制御し、制動状態で車輪がロックしそうになったと
きにはロックしそうになった車輪のブレーキ装置に対応
するリニアソレノイドの電力付勢量を制御して、ブレー
キペダルの操作力にかかわらずロックしそうになった車
輪のブレーキ装置の制動力を制御するようにしている。
【0006】しかるにリニアソレノイドと液圧制御弁と
を組合せたユニットは、比較的高価なものであり、複数
組に組分けされたブレーキ装置の各組毎にリニアソレノ
イドおよび液圧制御弁を設けると、全体として高価なも
のとなる。一方、常開型電磁弁および常閉型電磁弁は、
リニアソレノイドおよび液圧制御弁の組合せユニットに
比べるとたとえば1/8程度のコストですむものであ
り、そのような電磁弁を用いてアンチロック制御を可能
とすることにより大幅なコストダウンが可能となるであ
ろう。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、非制動操作時に制動液圧がブレーキ装置に作
用することを確実に防止するとともに低コストでアンチ
ロック制御を可能とした車両用制動液圧制御装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、単一の液圧制御弁の出力ポートに
は出力路および液圧逃がし路が接続され、該出力路と複
数の液圧伝達手段の各入力室との間には入力室液圧制御
用常開型電磁弁がそれぞれ介設され、前記各入力室とリ
ザーバとの間には入力室液圧制御用常閉型電磁弁がそれ
ぞれ介設され、前記液圧逃がし路とリザーバとの間に
は、ブレーキペダルの押圧操作時に液圧逃がし路および
リザーバ間を遮断する状態ならびにブレーキペダルの非
押圧操作時に液圧逃がし路およびリザーバ間を連通する
状態をブレーキペダルに連動、連結される弁体の移動に
応じて切換可能なフェイルセーフ弁が介設される。
【0009】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例について
説明する。
【0010】図1ないし図4は本発明を前輪駆動車両用
制動液圧制御装置に適用したときの一実施例を示すもの
であり、図1は全体液圧回路図、図2は液圧制御ユニッ
トの構成を示す断面図、図3は液圧伝達手段の構成を示
す断面図、図4はマスタシリンダおよびフェイルセーフ
弁の断面図である。
【0011】先ず図1において、この車両用制動液圧制
御装置は、ブレーキペダル1の踏込み操作に応じて制動
液圧を出力するマスタシリンダ2と、ブレーキペダル1
の踏込み操作力を検出する操作力検出器としてのロード
セル3と、液圧供給源4と、液圧供給源4に接続される
単一の液圧制御弁12と、該液圧制御弁12を作動せし
める単一のリニアソレノイド13と、液圧制御弁12の
出力液圧をブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRに伝達
するための液圧伝達手段14FL,14FR,14 R と、前
記ロードセル3の検出値に応じてリニアソレノイド13
の作動を制御するためのコンピュータから成る制御手段
6とを備える。
【0012】液圧供給源4は、リザーバ7から作動液を
汲上げる液圧ポンプ8と、その液圧ポンプ8に接続され
るアキュムレータ9と、液圧ポンプ8の作動を制御する
ための圧力スイッチ10とを備える。
【0013】図2において、液圧制御弁12は、ハウジ
ング15にスプール16が摺動自在に嵌合されて成るも
のであり、ハウジング15は、円筒状の弁ハウジング1
7が段付き有底円筒状のカバー18に嵌合、固定されて
成る。
【0014】ハウジング15には、液圧供給源4に通じ
る入力ポート20と、出力路19に通じる出力ポート2
1と、解放路23を介してリザーバ7に通じる第1解放
ポート221 とが、前方側から後方側に向けて(図2の
右方側から左方側に向けて)順に間隔をあけて設けられ
る。スプール16は、カバー18の閉塞端すなわちハウ
ジング15の前端との間にばね室27を形成して弁ハウ
ジング17に摺動自在に嵌合されるものであり、該ばね
室27は第2解放ポート222 を介して解放路23に連
通される。しかも該スプール16の外面には、入力ポー
ト20に連通可能な第1環状凹部28と、出力ポート2
1に常時通じるとともに該出力ポート21を第1解放ポ
ート221 に連通させ得る第2環状凹部29とが、軸方
向に間隔をあけて設けられる。
【0015】またスプール16の前半部には摺動孔30
が同軸に穿設されており、この摺動孔30には、該摺動
孔30の後部閉塞端との間に反力室31を形成する反力
ピストン32が摺動可能に嵌合される。しかも第1環状
凹部28および第2環状凹部29は反力室31を介して
相互に連通される。
【0016】スプール16の前端から突出した前記反力
ピストン32の前端部にはキャップ33が嵌合される。
また弁ハウジング17の前端部内面には止め輪34が嵌
着されており、キャップ33を受けることができるリテ
ーナ44が該止め輪34に係止される。しかもリテーナ
44とキャップ33との間には戻しばね35が縮設され
る。したがってスプール16は、反力室31に液圧が作
用していない状態では戻しばね35により後退方向に向
けて付勢されるが、反力室31に液圧が作用して反力ピ
ストン32がキャップ33をリテーナ44に当接させる
まで前進した状態では、反力室31の液圧すなわち出力
ポート21の液圧により後退方向に向けて付勢される。
一方、スプール16にはリニアソレノイド13から前進
方向の推力が作用するので、それらの力がバランスする
ようにスプール16が前後方向に移動するものであり、
スプール16は、入力ポート20を閉じるとともに第2
環状凹部29を介して出力ポート21および第1解放ポ
ート221 間を連通させる後退位置と、入力ポート20
を第1環状凹部28に連通させることにより出力ポート
21を入力ポート20に連通させるとともに第1解放ポ
ート221 から遮断させる前進位置との間でハウジング
15内を移動する。
【0017】リニアソレノイド13は、液圧制御弁12
におけるハウジング15の後端部に同軸に連設されるも
のであり、前記ハウジング15における弁ハウジング1
7の後端に当接するまでカバー18の後端開口部に螺合
される固定コア36と、該固定コア36に対向配置され
るヨーク37と、固定コア36およびヨーク37間に配
置される可動コア38と、該可動コア38に一体にかつ
同軸に連設されて固定コア36を移動自在に貫通する駆
動ロッド39と、可動コア38を固定コア36側に吸引
する電磁力を発揮するためのコイル40とを備える。
【0018】固定コア36およびヨーク37には、可動
コア38を軸方向に案内するための円筒状の突部36
a,37aが相互間に間隔をあけて同軸に対向、突設さ
れ、コイル40は、それらの突部36a,37aを囲繞
して配置される。またコイル40を囲繞する円筒状の筒
体41で固定コア36およびヨーク37間が相互に連結
される。
【0019】駆動ロッド39の後端は軸受42を介して
ヨーク37に軸方向移動可能に支承され、駆動ロッド3
9および固定コア36間には、駆動ロッド39の軸方向
移動を案内する軸受43が介設される。
【0020】駆動ロッド39の先端は液圧制御弁12に
おけるスプール16の後端に同軸に当接されるものであ
り、該駆動ロッド39と一体の可動コア38は、コイル
40が消磁状態にあるときには、スプール16の前端と
リテーナ44との間に介設されている戻しばね35のば
ね力により、固定コア36から離反する方向に付勢され
る。
【0021】このようなリニアソレノイド13は、コイ
ル40の電力付勢量に応じた前進方向の推力を発揮する
ものであり、コイル40を励磁したときには、駆動ロッ
ド39からスプール16に前進方向の推力が与えられ
る。
【0022】而してリニアソレノイド13からスプール
16に前進方向の推力が与えられると、スプール16
は、第1解放ポート221 を第2環状凹部29すなわち
反力室31から遮断し、次いで入力ポート20を第1環
状凹部28すなわち反力室3に連通させる位置に前進
し、反力室31に液圧供給源4からの液圧作用に応じて
反力ピストン32がスプール16に対して前進すること
により反力ピストン32の前端のキャップ33がリテー
ナ44で受けられる。このように反力ピストン32がリ
テーナ44で受けられた状態では、リニアソレノイド1
3から与えられる前進方向の推力と、反力室31の液圧
による後退方向の力との大小関係に応じてスプール16
が軸方向に移動して、出力ポート21に液圧供給源4か
らの液圧が作用したり、出力ポート21の液圧が解放さ
れたりすることにより、液圧供給源4からの液圧がリニ
アソレノイド13の励磁電流に比例的に制御されて出力
ポート21から出力されることになる。
【0023】しかもリニアソレノイド13の励磁電流は
制御手段6により制御されるものであり、この制御手段
6は、通常の制動操作時にはロードセル3の検出値に応
じて前記励磁電流量を制御する。
【0024】ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRは、
駆動輪としての左前輪に装着された左前輪用ブレーキ装
置BFLと、駆動輪としての右前輪に装着された右前輪用
ブレーキ装置BFRと、従動輪としての左、右後輪にそれ
ぞれ装着された左、右後輪用ブレーキ装置BRL,BRR
に組分けされており、液圧制御弁12の出力ポート21
に通じる出力路19と左前輪用ブレーキ装置BFLとの間
に液圧伝達手段14FLが、前記出力路19および右前輪
用ブレーキ装置BFR間に液圧伝達手段14FRが、前記出
力路19および左、右後輪用ブレーキ装置BRL,BRR
に単一の液圧伝達手段14R がそれぞれ介設される。
【0025】液圧伝達手段14FL,14FR,14R は、
基本的に同一の構成を有するものであるので、液圧伝達
手段14FLに関連する部分の構造についてのみ以下に詳
述し、他の液圧伝達手段14FR,14R については所要
部に添字「FR」,「R 」を付して図示するのみとする。
【0026】図3において、液圧伝達手段14FLは、両
端を閉塞した筒状のケーシング45と、一端を入力室4
6に臨ませるとともに他端を出力室47に臨ませてケー
シング45に摺動自在に嵌合されるフリーピストン48
と、該フリーピストン48を入力室46側に付勢するば
ね力を発揮すべく出力室47に収納されるばね49とを
備える。
【0027】入力室46には、液圧制御弁12の出力ポ
ート21に通じる出力路19が入力室液圧制御用常開型
電磁弁24FLを介して接続されるとともに、解放路23
が入力室液圧制御用常閉型電磁弁25FLを介して接続さ
れる。また出力室47は左前輪用ブレーキ装置BFLに接
続される。
【0028】かかる液圧伝達手段14FLは、電磁弁24
FL,25FLが消磁されている状態で、液圧制御弁12か
ら出力される液圧に応じてフリーピストン48が出力室
47側に移動することにより、液圧制御弁12の出力液
圧に対応した液圧を出力室47から左前輪用ブレーキ装
置BFLに作用せしめることになる。しかも液圧伝達手段
14FLは、左前輪用ブレーキ装置BFL側の作動液と液圧
制御弁12側の作動液とを隔絶する働きをする。
【0029】ところで、フリーピストン48の外面には
環状凹部51が設けられており、この環状凹部51を相
互間に挟むようにして一対のカップシール52,53が
フリーピストン48の外面に装着される。而して環状凹
部51は解放路23に連通されており、出力室47側の
カップシール52は、出力室47の液圧低下時に環状凹
部51から出力室47への作動液の補充を許容する。
【0030】また液圧伝達手段14FRの入力室46は入
力室液圧制御用常開型電磁弁24FRを介して出力路19
に接続されるとともに入力室液圧制御用常閉型電磁弁2
FRを介してリザーバ7に接続され、液圧伝達手段14
FRの出力室47は右後輪用ブレーキ装置BFRに接続され
る。さらに液圧伝達手段14R の入力室46は入力室液
圧制御用常開型電磁弁24R を介して出力路19に接続
されるとともに入力室液圧制御用常閉型電磁弁25R
介してリザーバ7に接続され、液圧伝達手段14R の出
力室47は、比例減圧弁26(図1参照)を介して両後
輪用ブレーキ装置BRL,BRRに接続される。
【0031】再び図1において、マスタシリンダ2の出
力ポート55には補助出力液圧路56が接続されてお
り、この補助出力液圧路56の途中には、マスタシリン
ダ2の出力液圧を吸収してブレーキペダル1に反力およ
びストロークを与えるストロークアキュムレータ57が
接続される。しかも補助出力液圧路56は、カット弁5
FLを介して左前輪用ブレーキ装置BFLに、カット弁5
FRを介して右前輪用ブレーキ装置BFRに、カット弁5
R および比例減圧弁26を介して左、右後輪用ブレー
キ装置BRL,BRRにそれぞれ接続される。
【0032】図3で示すように、補助出力液圧路56と
液圧伝達手段14FLの出力室47との間にカット弁58
FLが介設される。このカット弁58FLは、液圧制御弁1
2の出力ポート21に通じる出力路19から分岐された
パイロット液圧路59の液圧が大となったときに閉じる
開閉弁である。したがって液圧供給源4から正常な液圧
が出力されていて、ブレーキ操作に応じて液圧制御弁1
2から左前輪用ブレーキ装置BFLに制動液圧が作用する
ときにはカット弁58FLは閉じているが、液圧供給源4
が何らかの原因で故障して液圧制御弁12から制動液圧
が得られないときには、カット弁58FLが開くことによ
りブレーキ操作に応じたマスタシリンダ2からの出力液
圧が補助出力液圧路56から液圧伝達手段14FLの出力
室47を経て左前輪用ブレーキ装置BFLに作用すること
になる。
【0033】液圧制御弁12の出力ポート21には出力
路19と並列に液圧逃がし路50が接続されており、こ
の液圧逃がし路50の途中にはトラクション制御用常開
型電磁弁60が介設される。しかも該液圧逃がし路50
は、ブレーキペダル1のブレーキ操作に応じて閉弁状態
となるべく構成されてマスタシリンダ2に付設されるフ
ェイルセーフ弁61を介してリザーバ7に接続される。
【0034】図4において、マスタシリンダ2のシリン
ダ体62には、その前部側の取付孔63と、後部側のシ
リンダ孔64とが、半径方向内方に張出した鍔部65を
相互間に介在させて同軸に設けられる。
【0035】フェイルセーフ弁61は、取付孔63内に
嵌合、固定される円筒状の弁ハウジング66と、該弁ハ
ウジング66内に摺動自在に嵌合されるスプール状の弁
体67とを備える。弁ハウジング66は、その後端を鍔
部65に当接させるようにして取付孔63に嵌合され
る。また取付孔63の前端開口部には栓体68が螺合さ
れるものであり、この栓体68と弁ハウジング66の前
端との間にロードセル3が挟持される。しかも弁ハウジ
ング66内の前部には、弁体67との間に液室69を形
成する押圧ピストン70が摺動自在に嵌合されており、
該押圧ピストン70と弁体67との間には両者70,6
7を相互に離反させる方向のばね力を発揮するばね71
が縮設される。而して押圧ピストン70はロードセル3
の中央部すなわち荷重検出部3aに常時当接され、弁体
67の後退限は、弁ハウジング66の後端部内面に嵌着
された止め輪72によって規制される。
【0036】弁ハウジング66には、液圧逃がし路50
を液室69に連通させる連通孔73と、リザーバ7に通
じる解放孔74とが軸方向に間隔をあけて設けられてお
り、弁体67の外面には、液室69に通じる環状凹部7
5が設けられる。而して弁体67が後退限位置にあると
きに環状凹部75は解放孔74に通じており、したがっ
て液圧逃がし路50はリザーバ7に連通される。また弁
体67が前記後退限位置から前進すると、環状凹部75
は解放孔74から遮断され、したがって液圧逃がし路5
0およびリザーバ7間が遮断されることになる。
【0037】マスタシリンダ2は、フェイルセーフ弁6
1における弁体67の後端に同軸に当接されてシリンダ
孔64に摺動自在に嵌合される連動ピストン76と、ブ
レーキペダル1に連動、連結されるとともに連動ピスト
ン76の背面との間に画成される圧力室77に前面を臨
ませてシリンダ孔64に摺動自在に嵌合される作動ピス
トン78と、両ピストン76,78間に縮設されるばね
79とを備える。しかも連動ピストン76の前進限は、
該連動ピストン76の前端が鍔部65に当接することに
より規制される。
【0038】シリンダ孔64の後端開口部には作動ピス
トン78の後退限を規制する規制部材80が固定されて
おり、該規制部材80を流体密にして移動自在に貫通す
るピストンロッド81が作動ピストン78に同軸に連設
される。一方、ブレーキペダル1には、プッシュロッド
82が連結されており、該プッシュロッド82の前端が
揺動自在にしてピストンロッド81に連結される。した
がってブレーキペダル1の踏込み操作に応じて作動ピス
トン78が圧力室77の容積を縮小する方向に前進作動
することになる。
【0039】作動ピストン78の前端部にはリテーナ8
3が当接され、連動ピストン76の背面には有底円筒状
のリテーナ84が当接され、両リテーナ83,84間に
ばね79が縮設される。しかも連動ピストン76に対す
る後退限位置をリテーナ84で規制されるようにして該
リテーナ84を移動自在に貫通するロッド85の後端が
リテーナ83に係合されるとともに作動ピストン78の
前端に螺着される。これにより連動ピストン76および
作動ピストン78間の最大間隔が規制されることにな
る。
【0040】シリンダ体62には圧力室77に常時通じ
る出力ポート55が設けられており、この出力ポート5
5に補助出力液圧路56が連通される。またシリンダ体
62には、作動ピストン78が後退限位置にある状態で
圧力室77に通じるリリーフポート86と、作動ピスト
ン78の背後でシリンダ孔64内に通じる補給ポート8
7とが設けられ、両ポート86,87はリザーバ7に連
通される。さらに作動ピストン78には、圧力室77が
減圧されたときに補給ポート87からの作動液の圧力室
77への補給を許容するカップシール88が装着され
る。
【0041】次にこの実施例の作用について説明する
と、通常時には入力室液圧制御用常開型電磁弁24FL
24FR,24R 、入力室液圧制御用常閉型電磁弁2
FL,25 FR,25R 、ならびにトラクション制御用常
開型電磁弁60を消磁状態にしておく。かかる状態でブ
レーキペダル1を踏込んで制動操作を行なうと、マスタ
シリンダ2の作動ピストン78が前進し、ばね79を介
して連動ピストン76も前進する。それによりフェイル
セーフ弁61の弁体67が後退限から前進し、液圧逃が
し路50およびリザーバ7間を遮断する。この際、弁体
67の前進に応じてばね71を介して押圧ピストン70
がロードセル3の荷重検出部3aを押圧する。このロー
ドセル3の検出信号に応じて制御手段6はリニアソレノ
イド13のコイル40をロードセル3の検出値に応じた
電力で励磁し、液圧制御弁12の出力ポート21から前
記操作力に対応した液圧が出力され、各ブレーキ装置B
FL,BFR,BRL,BRRに制動液圧が作用することにな
る。一方、前記出力ポート21から液室69にも液圧が
作用し、フェイルセーフ弁61のピストン67、連動ピ
ストン76、ばね79および作動ピストン78を介して
ブレーキペダル1に反力が作用することになるが、ブレ
ーキペダル1の操作力は該反力に対応したものであるの
で、操作力に対応した力で押圧ピストン70がロードセ
ル3の荷重検出部3aを押圧することになり、ロードセ
ル3で操作力を検出することができる。
【0042】またブレーキペダル1の踏込み操作により
マスタシリンダ2の圧力室77で発生した液圧が出力ポ
ート55から補助出力液圧路56に作用するが、液圧制
御弁12の出力ポート21からの液圧出力に応じて各カ
ット弁58FL,58FR,58 R は閉弁状態となってお
り、マスタシリンダ2からの液圧が各ブレーキ装置
FL,BFR,BRL,BRRに作用することはない。
【0043】このような制動時に車輪のロック状態が生
じそうになったときには、入力室液圧制御用常開型電磁
弁24FL,24FR,24R 、ならびに入力室液圧制御用
常閉型電磁弁25FL,25FR,25R のうち、ロックし
そうになった車輪に対応するものの励磁を制御手段6に
より制御することにより、ロック状態に入りそうである
車輪のブレーキ装置の制動液圧が低下せしめらされ、ロ
ック状態に入ることが回避される。
【0044】非制動操作状態での車両走行中に駆動輪す
なわち前輪が過剰スリップを生じたときを想定する。こ
のときには、トラクション制御用常開型電磁弁60を励
磁して閉弁状態とするとともに、両後輪に対応する入力
室液圧制御用常開型電磁弁24R を励磁して閉弁する。
この状態でリニアソレノイド13が励磁されることによ
り、液圧制御弁12から液圧が出力され、カット弁58
FL,58FRを閉弁するとともに、両前輪用ブレーキ装置
FL,BFRに液圧が作用し、ブレーキペダル1を踏込ん
でいないにもかかわらず、前輪用ブレーキ装置BFL,B
FRの液圧が増大し、前輪に制動力が作用して駆動力が減
少せしめられ、過剰スリップの解消が可能となる。
【0045】また制動操作時に液圧供給源4の液圧が異
常に低下した場合を想定する。この場合、液圧制御弁1
2からの液圧出力は不可能であるが、各カット弁5
FL,58FR,58R が開弁状態にあるので、マスタシ
リンダ2からの液圧を各ブレーキ装置BFL,BFR
RL,BRRに作用させて制動力を得ることが可能とな
る。
【0046】さらに非制動操作時に、制御手段6および
リニアソレノイド13を含む電気系の故障によりリニア
ソレノイド13が誤って作動し、液圧制御弁12から液
圧が出力された場合を想定する。この場合、フェイルセ
ーフ弁61は開弁状態にあり、液圧逃がし路50はリザ
ーバ7に連通しているので、リニアソレノイド13の作
動により、液圧制御弁12のスプール16が前進位置に
移動すると、出力路19がフェイルセーフ弁61を介し
てリザーバ7に連通することになり、制動液圧がブレー
キ装置BFL,BFR,BRL,BRRに作用することはない。
【0047】このようにして非制動操作時には、フェイ
ルセーフ弁61を開弁状態として液圧供給源4をリザー
バ7に連通させることにより、電気系の故障によるブレ
ーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRの誤作動が生じること
を確実に防止することができる。
【0048】しかもフェイルセーフ弁61およびロード
セル3は、マスタシリンダ2におけるシリンダ体62の
前部に組込まれるものであり、構成がコンパクトとな
る。
【0049】かかる制動液圧制御装置では、各車輪に装
着されたブレーキBFL,BFR,BRL,BRRの液圧を、そ
れらに共通な単一の液圧制御弁12を単一のリニアソレ
ノイド13で作動せしめることにより倍力制御すること
ができ、しかも各組のブレーキ装置BFL;BFR;BRL
RRに対応した入力室液圧制御用常開型電磁弁24FL
24FR,24R ならびに入力室液圧制御用常閉型電磁弁
25FL,25FR,25 R の励磁および消磁制御すること
によりアンチロック制御を実行することができるので、
液圧制御弁およびリニアソレノイドを各組のブレーキ装
置BFL;BFR;BRL,BRRに個別に対応して配設してい
た従来のものと比べると、コストを大幅に低減すること
ができる。
【0050】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、単一の液
圧制御弁の出力ポートには出力路および液圧逃がし路が
接続され、液圧逃がし路とリザーバとの間には、ブレー
キペダルの押圧操作時に液圧逃がし路およびリザーバ間
を遮断する状態ならびにブレーキペダルの非押圧操作時
に液圧逃がし路およびリザーバ間を連通する状態をブレ
ーキペダルに連動、連結される弁体の移動に応じて切換
可能なフェイルセーフ弁が介設されるので、ブレーキペ
ダルを操作しない非制動操作時にはフェイルセーフ弁が
開弁状態にあることによりリニアソレノイドの故障によ
り液圧制御弁から液圧が出力されてもブレーキ装置に制
動液圧が作用することはなく、しかもフェールセーフ弁
の弁体は、ブレーキペダルに連動、連結されるものであ
り、ブレーキペダルの作動に確実に連動させることがで
き、充分な信頼性を得ることが可能となる。
【0052】また前記出力路と複数の液圧伝達手段の各
入力室との間には入力室液圧制御用常開型電磁弁がそれ
ぞれ介設され、前記各入力室とリザーバとの間には入力
室液圧制御用常閉型電磁弁がそれぞれ介設されので、液
圧制御弁を各ブレーキ装置に共通に単一としたにもかか
わらず、低コストである入力室液圧制御用常開型電磁弁
および入力室液圧制御用常閉型電磁弁によりアンチロッ
ク制御を可能としてコスト低減に寄与することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の全体液圧回路図である。
【図2】液圧制御弁の構成を示す断面図である。
【図3】液圧伝達手段の構成を示す断面図である。
【図4】マスタシリンダおよびフェイルセーフ弁の断面
図である。
【符号の説明】
1……ブレーキペダル 3……操作力検出器としてのロードセル 4……液圧供給源 6……制御手段 7……リザーバ 12……液圧制御弁 13……リニアソレノイド 14FL,14FR,14R ……液圧伝達手段 15……ハウジング 16……スプール 19……出力路 20……入力ポート 21……出力ポート 221 ……解放ポート 24FL,24FR,24R ……入力室液圧制御用常開型電
磁弁 25FL,25FR,25R ……入力室液圧制御用常閉型電
磁弁 45……ケーシング 46……入力室 47……出力室 48……フリーピストン 50……液圧逃がし路 61……フェイルセーフ弁 67……弁体 BFL,BFR,BRL,BRR……ブレーキ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 13/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダル(1)の操作力を検出す
    る操作力検出器(3)と、出力ポート(21)をリザー
    バ(7)に通じる解放ポート(221 )に連通させる後
    退位置ならびに前記出力ポート(21)を液圧供給源
    (4)に通じる入力ポート(20)に連通させる前進位
    置間での移動を可能としたスプール(16)が出力ポー
    ト(21)の液圧を後退方向に受けてハウジング(1
    5)に摺動可能に嵌合されて成る液圧制御弁(12)
    と、入力電気量に応じた推力を前進方向で前記スプール
    (16)に与えるリニアソレノイド(13)と、前記操
    作力検出器(3)の検出値に応じてリニアソレノイド
    (13)の電力付勢量を制御する制御手段(6)と、車
    輪に装着されるとともに複数組に組分けされたブレーキ
    装置(BFL;BFR;BRL,BRR)の各組に個別に連なる
    出力室(47)ならびに前記出力ポート(21)にそれ
    ぞれ接続される入力室(46)に両端を臨ませたフリー
    ピストン(48)が両端を閉じた筒状のケーシング(4
    5)に摺動自在に嵌合されて成る複数の液圧伝達手段
    (14FL,14FR,14R )とを含む車両用制動液圧制
    御装置において、単一の液圧制御弁(12)の出力ポー
    ト(21)には出力路(19)および液圧逃がし路(5
    0)が接続され、該出力路(19)と複数の液圧伝達手
    段(14FL,14FR,14R )の各入力室(46)との
    間には入力室液圧制御用常開型電磁弁(24FL,2
    FR,24R )がそれぞれ介設され、前記各入力室(4
    6)とリザーバ(7)との間には入力室液圧制御用常閉
    型電磁弁(25FL,25FR,25R )がそれぞれ介設さ
    れ、前記液圧逃がし路(50)とリザーバ(7)との間
    には、ブレーキペダル(1)の押圧操作時に液圧逃がし
    路(50)およびリザーバ(7)間を遮断する状態なら
    びにブレーキペダル(1)の非押圧操作時に液圧逃がし
    路(50)およびリザーバ(7)間を連通する状態をブ
    レーキペダル(1)に連動、連結される弁体(67)の
    移動に応じて切換可能なフェイルセーフ弁(61)が介
    設されることを特徴とする車両用制動液圧制御装置。
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