JPH0627402U - 車両用制動液圧制御装置 - Google Patents

車両用制動液圧制御装置

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JPH0627402U
JPH0627402U JP6456792U JP6456792U JPH0627402U JP H0627402 U JPH0627402 U JP H0627402U JP 6456792 U JP6456792 U JP 6456792U JP 6456792 U JP6456792 U JP 6456792U JP H0627402 U JPH0627402 U JP H0627402U
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hydraulic pressure
valve
chamber
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誠 堀内
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ブレーキペダルの操作力を検出するロードセル
の検出値に応じて、車輪に装着されるブレーキ装置の制
動圧を制御可能な車両用制動液圧制御装置において、車
両の振動等の影響を受けることなく、ブレーキペダルの
操作力をロードセルで確実に検出して誤作動を防止す
る。 【構成】本考案装置は、ブレーキペダルの非操作時にロ
ードセル3に一定の荷重を作用させる予荷重付与手段7
1を備える。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ブレーキペダルの操作力を検出するロードセルの検出値に応じて、 車輪に装着されるブレーキ装置の制動圧を制御可能な車両用制動液圧制御装置に 関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかる車両用制動液圧制御装置は、たとえば特開昭61−155047 号公報等により公知である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来のものでは、ブレーキペダルとマスタシリンダの作動ピストンとを結 ぶプッシュロッドに、ブレーキペダルが非操作状態にあるときには荷重が作用し ないようにしてロードセルが取付けられている。このため、車両の振動等により ロードセルがわずかな荷重が作用すると、ブレーキペダルに操作力が作用したと してロードセルから信号が出力されることになり、誤作動の原因となる。
【0004】 本考案は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、車両の振動等の影響を受 けることなく、ブレーキペダルの操作力をロードセルで確実に検出して誤作動を 防止するようにした車両用制動液圧制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案装置は、ブレーキペダルの非操作時にロー ドセルに一定の荷重を作用させる予荷重付与手段を備える。
【0006】
【実施例】
以下、図面により本考案の一実施例について説明する。
【0007】 図1ないし図4は本考案を前輪駆動車両用制動液圧制御装置に適用したときの 一実施例を示すものであり、図1は全体液圧回路図、図2は液圧制御ユニットの 構成を示す断面図、図3は液圧伝達手段の構成を示す断面図、図4はマスタシリ ンダおよびフェイルセーフ弁の断面図である。
【0008】 先ず図1において、この車両用制動液圧制御装置は、ブレーキペダル1の踏込 み操作に応じて制動液圧を出力するマスタシリンダ2と、ブレーキペダル1の踏 込み操作力を検出するロードセル3と、液圧供給源4と、液圧供給源4に接続さ れる液圧制御弁12と、該液圧制御弁12を作動せしめる電気式アクチュエータ としてのリニアソレノイド13と、駆動輪としての左前輪に装着された左前輪用 ブレーキ装置BFLおよび液圧制御弁12間に介設される液圧伝達手段14FL、駆 動輪としての右前輪に装着された右前輪用ブレーキ装置BFRおよび液圧制御弁1 2間に介設される液圧伝達手段14FR、ならびに従動輪としての左、右後輪にそ れぞれ装着された左、右後輪用ブレーキ装置BRL,BRRおよび液圧制御弁12間 に介設される単一の液圧伝達手段14R と、前記ロードセル3の検出値に応じて リニアソレノイド13の作動を制御するためのコンピュータから成る制御手段6 とを備える。
【0009】 液圧供給源4は、リザーバ7から作動液を汲上げる液圧ポンプ8と、その液圧 ポンプ8に接続されるアキュムレータ9と、液圧ポンプ8の作動を制御するため の圧力スイッチ10とを備える。
【0010】 図2において、液圧制御弁12は、ハウジング15にスプール16が摺動自在 に嵌合されて成るものであり、ハウジング15は、円筒状の弁ハウジング17が 段付き有底円筒状のカバー18に嵌合、固定されて成る。
【0011】 ハウジング15には、液圧供給源4に通じる入力ポート20と、出力路19に 通じる出力ポート21と、解放路23を介してリザーバ7に通じる第1解放ポー ト221 とが、前方側から後方側に向けて(図2の右方側から左方側に向けて) 順に間隔をあけて設けられる。スプール16は、カバー18の閉塞端すなわちハ ウジング15の前端との間にばね室27を形成して弁ハウジング17に摺動自在 に嵌合されるものであり、該ばね室27は第2解放ポート222 を介して解放路 23に連通される。しかも該スプール16の外面には、入力ポート20に連通可 能な第1環状凹部28と、出力ポート21に常時通じるとともに該出力ポート2 1を第1解放ポート221 に連通させ得る第2環状凹部29とが、軸方向に間隔 をあけて設けられる。
【0012】 またスプール16の前半部には摺動孔30が同軸に穿設されており、この摺動 孔30には、該摺動孔30の後部閉塞端との間に反力室31を形成する反力ピス トン32が摺動可能に嵌合される。しかも第1環状凹部28および第2環状凹部 29は反力室31を介して相互に連通される。
【0013】 スプール16の前端から突出した前記反力ピストン32の前端部にはキャップ 33が嵌合される。また弁ハウジング17の前端部内面には止め輪34が嵌着さ れており、キャップ33を受けることができるリテーナ44が該止め輪34に係 止される。しかもリテーナ44とキャップ33との間には戻しばね35が縮設さ れる。したがってスプール16は、反力室31に液圧が作用していない状態では 戻しばね35により後退方向に向けて付勢されるが、反力室31に液圧が作用し て反力ピストン32がキャップ33をリテーナ44に当接させるまで前進した状 態では、反力室31の液圧すなわち出力ポート21の液圧により後退方向に向け て付勢される。一方、スプール16にはリニアソレノイド13から前進方向の推 力が作用するので、それらの力がバランスするようにスプール16が前後方向に 移動するものであり、スプール16は、入力ポート20を閉じるとともに第2環 状凹部29を介して出力ポート21および第1解放ポート221 間を連通させる 後退位置と、入力ポート20を第1環状凹部28に連通させることにより出力ポ ート21を入力ポート20に連通させるとともに第1解放ポート221 から遮断 させる前進位置との間でハウジング15内を移動する。
【0014】 リニアソレノイド13は、液圧制御弁12におけるハウジング15の後端部に 同軸に連設されるものであり、前記ハウジング15における弁ハウジング17の 後端に当接するまでカバー18の後端開口部に螺合される固定コア36と、該固 定コア36に対向配置されるヨーク37と、固定コア36およびヨーク37間に 配置される可動コア38と、該可動コア38に一体にかつ同軸に連設されて固定 コア36を移動自在に貫通する駆動ロッド39と、可動コア38を固定コア36 側に吸引する電磁力を発揮するためのコイル40とを備える。
【0015】 固定コア36およびヨーク37には、可動コア38を軸方向に案内するための 円筒状の突部36a,37aが相互間に間隔をあけて同軸に対向、突設され、コ イル40は、それらの突部36a,37aを囲繞して配置される。またコイル4 0を囲繞する円筒状の筒体41で固定コア36およびヨーク37間が相互に連結 される。
【0016】 駆動ロッド39の後端は軸受42を介してヨーク37に軸方向移動可能に支承 され、駆動ロッド39および固定コア36間には、駆動ロッド39の軸方向移動 を案内する軸受43が介設される。
【0017】 駆動ロッド39の先端は液圧制御弁12におけるスプール16の後端に同軸に 当接されるものであり、該駆動ロッド39と一体の可動コア38は、コイル40 が消磁状態にあるときには、スプール16の前端とリテーナ44との間に介設さ れている戻しばね35のばね力により、固定コア36から離反する方向に付勢さ れる。
【0018】 このようなリニアソレノイド13は、コイル40の電力付勢量に応じた前進方 向の推力を発揮するものであり、コイル40を励磁したときには、駆動ロッド3 9からスプール16に前進方向の推力が与えられる。
【0019】 而してリニアソレノイド13からスプール16に前進方向の推力が与えられる と、スプール16は、第1解放ポート221 を第2環状溝29すなわち反力室3 1から遮断し、次いで入力ポート20を第1環状溝28すなわち反力室31に連 通させる位置に前進し、反力室31に液圧供給源4からの液圧作用に応じて反力 ピストン32がスプール16に対して前進することにより反力ピストン32の前 端のキャップ33がリテーナ44で受けられる。このように反力ピストン32が リテーナ44で受けられた状態では、リニアソレノイド13から与えられる前進 方向の推力と、反力室31の液圧による後退方向の力との大小関係に応じてスプ ール16が軸方向に移動して、出力ポート21に液圧供給源4からの液圧が作用 したり、出力ポート21の液圧が解放されたりすることにより、液圧供給源4か らの液圧がリニアソレノイド13の励磁電流に比例的に制御されて出力ポート2 1から出力されることになる。
【0020】 しかもリニアソレノイド13の励磁電流は制御手段6により制御されるもので あり、この制御手段6は、通常の制動操作時にはロードセル3の検出値に応じて 前記励磁電流量を制御する。
【0021】 液圧伝達手段14FL,14FR,14R は、基本的に同一の構成を有するもので あるので、液圧伝達手段14FLに関連する部分の構造についてのみ以下に詳述し 、他の液圧伝達手段14FR,14R については所要部に添字「FR」,「R 」を付 して図示するのみとする。
【0022】 図3において、液圧伝達手段14FLは、両端を閉塞した筒状のケーシング45 と、一端を入力室46に臨ませるとともに他端を出力室47に臨ませてケーシン グ45に摺動自在に嵌合されるフリーピストン48と、該フリーピストン48を 入力室46側に付勢するばね力を発揮すべく出力室47に収納されるばね49と を備える。
【0023】 入力室46には、液圧制御弁12の出力ポート21に通じる出力路19が入力 室液圧制御用常開型電磁弁24FLを介して接続されるとともに、解放路23が入 力室液圧制御用常閉型電磁弁25FLを介して接続される。また出力室47は左前 輪用ブレーキ装置BFLに接続される。
【0024】 かかる液圧伝達手段14FLは、電磁弁24FL,25FLが消磁されている状態で 、液圧制御弁12から出力される液圧に応じてフリーピストン48が出力室47 側に移動することにより、液圧制御弁12の出力液圧に対応した液圧を出力室4 7から左前輪用ブレーキ装置BFLに作用せしめることになる。しかも液圧伝達手 段14FLは、左前輪用ブレーキ装置BFL側の作動液と液圧制御弁12側の作動液 とを隔絶する働きをする。
【0025】 ところで、フリーピストン48の外面には環状凹部51が設けられており、こ の環状凹部51を相互間に挟むようにして一対のカップシール52,53がフリ ーピストン48の外面に装着される。而して環状凹部51は解放路23に連通さ れており、出力室47側のカップシール52は、出力室47の液圧低下時に環状 凹部51から出力室47への作動液の補充を許容する。
【0026】 また液圧伝達手段14FRの入力室46は入力室液圧制御用常開型電磁弁24FR を介して出力路19に接続されるとともに入力室液圧制御用常閉型電磁弁25FR を介してリザーバ7に接続され、液圧伝達手段14FRの出力室47は右後輪用ブ レーキ装置BFRに接続される。さらに液圧伝達手段14R の入力室46は入力室 液圧制御用常開型電磁弁24R を介して出力路19に接続されるとともに入力室 液圧制御用常閉型電磁弁25R を介してリザーバ7に接続され、液圧伝達手段1 4R の出力室47は、比例減圧弁26(図1参照)を介して両後輪用ブレーキ装 置BRL,BRRに接続される。
【0027】 再び図1において、マスタシリンダ2の出力ポート55には補助出力液圧路5 6が接続されており、この補助出力液圧路56の途中には、マスタシリンダ2の 出力液圧を吸収してブレーキペダル1に反力およびストロークを与えるストロー クアキュムレータ57が接続される。しかも補助出力液圧路56は、カット弁5 8FLを介して左前輪用ブレーキ装置BFLに、カット弁58FRを介して右前輪用ブ レーキ装置BFRに、カット弁58R および比例減圧弁26を介して左、右後輪用 ブレーキ装置BRL,BRRにそれぞれ接続される。
【0028】 図3で示すように、補助出力液圧路56と液圧伝達手段14FLの出力室47と の間にカット弁58FLが介設される。このカット弁58FLは、液圧制御弁12の 出力ポート21に通じる出力路19から分岐されたパイロット液圧路59の液圧 が大となったときに閉じる開閉弁である。したがって液圧供給源4から正常な液 圧が出力されていて、ブレーキ操作に応じて液圧制御弁12から左前輪用ブレー キ装置BFLに制動液圧が作用するときにはカット弁58FLは閉じているが、液圧 供給源4が何らかの原因で故障して液圧制御弁12から制動液圧が得られないと きには、カット弁58FLが開くことによりブレーキ操作に応じたマスタシリンダ 2からの出力液圧が補助出力液圧路56から液圧伝達手段14FLの出力室47を 経て左前輪用ブレーキ装置BFLに作用することになる。
【0029】 液圧制御弁12の出力ポート21に通じた出力路19からは、トラクション制 御用常開型電磁弁60を途中に備える液圧逃がし路50が分岐されており、この 液圧逃がし路50は、ブレーキペダル1のブレーキ操作に応じて閉弁状態となる べく構成されてマスタシリンダ2に付設されるフェイルセーフ弁61を介してリ ザーバ7に接続される。
【0030】 図4において、マスタシリンダ2のシリンダ体62には、その前部側の取付孔 63と、後部側のシリンダ孔64とが、半径方向内方に張出した鍔部65を相互 間に介在させて同軸に設けられる。
【0031】 フェイルセーフ弁61は、取付孔63内に嵌合、固定される円筒状の弁ハウジ ング66と、該弁ハウジング66内に摺動自在に嵌合されるスプール状の弁体6 7とを備える。弁ハウジング66は、その後端を鍔部65に当接させるようにし て取付孔63に嵌合される。また取付孔63の前端開口部には栓体68が螺合さ れるものであり、この栓体68と弁ハウジング66の前端との間にロードセル3 が挟持される。しかも弁ハウジング66内の前部には、弁体67との間に形成し た液室69に背面を臨ませた押圧ピストン70が摺動自在に嵌合されており、該 押圧ピストン70と弁体67との間には両者70,67を相互に離反させる方向 のばね力を発揮する予荷重付与手段としてのばね71が縮設される。而して、押 圧ピストン70はロードセル3の中央部すなわち荷重検出部3aに常時当接され ることになり、しかもブレーキペダル1を操作しない状態でも前記ばね71によ り一定の荷重が荷重検出部3aに作用することになる。また弁体67の後退限は 弁ハウジング66の後端部内面に嵌着された止め輪72によって規制される。
【0032】 弁ハウジング66には、液圧逃がし路50を液室69に連通させる連通孔73 と、リザーバ7に通じる解放孔74とが軸方向に間隔をあけて設けられており、 弁体67の外面には、液室69に通じる環状凹部75が設けられる。而して弁体 67が後退限位置にあるときに環状凹部75は解放孔74に通じており、したが って液圧逃がし路50はリザーバ7に連通される。また弁体67が前記後退限位 置から前進すると、環状凹部75は解放孔74から遮断され、したがって液圧逃 がし路50およびリザーバ7間が遮断されることになる。
【0033】 マスタシリンダ2は、フェイルセーフ弁61における弁体67の後端に同軸に 当接されてシリンダ孔64に摺動自在に嵌合される連動ピストン76と、ブレー キペダル1に連動、連結されるとともに連動ピストン76の背面との間に画成さ れる圧力室77に前面を臨ませてシリンダ孔64に摺動自在に嵌合される作動ピ ストン78と、両ピストン76,78間に縮設されるばね79とを備える。しか も連動ピストン76の前進限は、該連動ピストン76の前端が鍔部65に当接す ることにより規制される。
【0034】 シリンダ孔64の後端開口部には作動ピストン78の後退限を規制する規制部 材80が固定されており、該規制部材80を流体密にして移動自在に貫通するピ ストンロッド81が作動ピストン78に同軸に連設される。一方、ブレーキペダ ル1には、プッシュロッド82が連結されており、該プッシュロッド82の前端 が揺動自在にしてピストンロッド81に連結される。したがってブレーキペダル 1の踏込み操作に応じて作動ピストン78が圧力室77の容積を縮小する方向に 前進作動することになる。
【0035】 作動ピストン78の前端部にはリテーナ83が当接され、連動ピストン76の 背面には有底円筒状のリテーナ84が当接され、両リテーナ83,84間にばね 79が縮設される。しかも連動ピストン76に対する後退限位置をリテーナ84 で規制されるようにして該リテーナ84を移動自在に貫通するロッド85の後端 がリテーナ83に係合されるとともに作動ピストン78の前端に螺着される。こ れにより連動ピストン76および作動ピストン78間の最大間隔が規制されるこ とになる。
【0036】 シリンダ体62には圧力室77に常時通じる出力ポート55が設けられており 、この出力ポート55に補助出力液圧路56が連通される。またシリンダ体62 には、作動ピストン78が後退限位置にある状態で圧力室77に通じるリリーフ ポート86と、作動ピストン78の背後でシリンダ孔64内に通じる補給ポート 87とが設けられ、両ポート86,87はリザーバ7に連通される。さらに作動 ピストン78には、圧力室77が減圧されたときに補給ポート87からの作動液 の圧力室77への補給を許容するカップシール88が装着される。
【0037】 次にこの実施例の作用について説明すると、通常時には入力室液圧制御用常開 型電磁弁24FL,24FR,24R 、入力室液圧制御用常閉型電磁弁25FL,25 FR ,25R 、ならびにトラクション制御用常開型電磁弁60を消磁状態にしてお く。かかる状態でブレーキペダル1を踏込んで制動操作を行なうと、マスタシリ ンダ2の作動ピストン78が前進し、ばね79を介して連動ピストン76も前進 する。それによりフェイルセーフ弁61の弁体67が後退限から前進し、液圧逃 がし路50およびリザーバ7間を遮断する。この際、弁体67の前進に応じてば ね71を介して押圧ピストン70がロードセル3の荷重検出部3aを押圧する。 このロードセル3の検出信号に応じて制御手段6はリニアソレノイド13のコイ ル40をロードセル3の検出値に応じた電力で励磁し、液圧制御弁12の出力ポ ート21から前記操作力に対応した液圧が出力され、各ブレーキ装置BFL,BFR ,BRL,BRRに制動液圧が作用することになる。一方、前記出力ポート21から 液室69にも液圧が作用し、フェイルセーフ弁61のピストン67、連動ピスト ン76、ばね79および作動ピストン78を介してブレーキペダル1に反力が作 用することになるが、ブレーキペダル1の操作力は該反力に対応したものである ので、操作力に対応した力で押圧ピストン70がロードセル3の荷重検出部3a を押圧することになり、ロードセル3で操作力を検出することができる。
【0038】 またブレーキペダル1の踏込み操作によりマスタシリンダ2の圧力室77で発 生した液圧が出力ポート55から補助出力液圧路56に作用するが、液圧制御弁 12の出力ポート21からの液圧出力に応じて各カット弁58FL,58FR,58 R は閉弁状態となっており、マスタシリンダ2からの液圧が各ブレーキ装置BFL ,BFR,BRL,BRRに作用することはない。
【0039】 しかもロードセル3には、ブレーキペダル1を操作しない状態でもばね71に より一定の荷重が作用しているので、車両の振動等をロードセル3がひろうこと はなく、したがって車両の振動等に起因した液圧制御弁12の誤作動が生じるこ ともない。
【0040】 このような制動時に車輪のロック状態が生じそうになったときには、入力室液 圧制御用常開型電磁弁24FL,24FR,24R 、ならびに入力室液圧制御用常閉 型電磁弁25FL,25FR,25R のうち、ロックしそうになった車輪に対応する ものの励磁を制御手段6により制御することにより、ロック状態に入りそうであ る車輪のブレーキ装置の制動液圧が低下せしめらされ、ロック状態に入ることが 回避される。
【0041】 非制動操作状態での車両走行中に駆動輪すなわち前輪が過剰スリップを生じた ときを想定する。このときには、トラクション制御用常開型電磁弁60を励磁し て閉弁状態とするとともに、両後輪に対応する入力室液圧制御用常開型電磁弁2 4R を励磁して閉弁する。この状態でリニアソレノイド13が励磁されることに より、液圧制御弁12から液圧が出力され、カット弁58FL,58FRを閉弁する とともに、両前輪用ブレーキ装置BFL,BFRに液圧が作用し、ブレーキペダル1 を踏込んでいないにもかかわらず、前輪用ブレーキ装置BFL,BFRの液圧が増大 し、前輪に制動力が作用して駆動力が減少せしめられ、過剰スリップの解消が可 能となる。
【0042】 また制動操作時に液圧供給源4の液圧が異常に低下した場合を想定する。この 場合、液圧制御弁12からの液圧出力は不可能であるが、各カット弁58FL,5 8FR,58R が開弁状態にあるので、マスタシリンダ2からの液圧を各ブレーキ 装置BFL,BFR,BRL,BRRに作用させて制動力を得ることが可能となる。
【0043】 さらに非制動操作時に、制御手段6およびリニアソレノイド13を含む電気系 の故障によりリニアソレノイド13が誤って作動し、液圧制御弁12から液圧が 出力された場合を想定する。この場合、フェイルセーフ弁61は開弁状態にあり 、液圧逃がし路50はリザーバ7に連通しているので、リニアソレノイド13の 作動により、液圧制御弁12のスプール16が前進位置に移動すると、出力路1 9がフェイルセーフ弁61を介してリザーバ7に連通することになり、制動液圧 がブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRに作用することはない。
【0044】 このようにして非制動操作時には、フェイルセーフ弁61を開弁状態として液 圧供給源4をリザーバ7に連通させることにより、電気系の故障によるブレーキ 装置BFL,BFR,BRL,BRRの誤作動が生じることを確実に防止することができ る。
【0045】 またフェイルセーフ弁61およびロードセル3は、マスタシリンダ2における シリンダ体62の前部に組込まれるものであり、構成がコンパクトとなり、ロー ドセル3はマスタシリンダ2のシリンダ体62に固定されるものであるので、ロ ードセル3からの信号取出し用配線の構造が単純となり、断線の可能性も少なく なる。
【0046】 以上、本考案の実施例を詳述したが、本考案は上記実施例に限定されるもので はなく、実用新案登録請求の範囲に記載された本考案を逸脱することなく種々の 設計変更を行なうことが可能である。
【0047】
【考案の効果】
以上のように本考案に従う装置は、ブレーキペダルの非操作時にロードセルに 一定の荷重を作用させる予荷重付与手段を備えるので、車両の振動等がロードセ ルに悪影響を及ぼすことを防止して、誤作動の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の全体液圧回路図である。
【図2】液圧制御弁の構成を示す断面図である。
【図3】液圧伝達手段の構成を示す断面図である。
【図4】マスタシリンダおよびフェイルセーフ弁の断面
図である。
【符号の説明】
1……ブレーキペダル 3……ロードセル 71……予荷重付与手段としてのばね BFL,BFR,BRL,BRR……ブレーキ装置

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダル(1)の操作力を検出す
    るロードセル(3)の検出値に応じて、車輪に装着され
    るブレーキ装置(BFL,BFR,BRL,BRR)の制動圧を
    制御可能な車両用制動液圧制御装置において、ブレーキ
    ペダル(1)の非操作時にロードセル(3)に一定の荷
    重を作用させる予荷重付与手段(71)を備えることを
    特徴とする車両用制動液圧制御装置。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62241752A (ja) * 1986-04-09 1987-10-22 ヴアブコ・ヴエステイングハウス・フア−ルツオイクブレムゼン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 制動値発信器
JPS62258844A (ja) * 1986-05-02 1987-11-11 Nippon Denso Co Ltd 車両用制動装置

Patent Citations (2)

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