JPH06265038A - 調圧弁 - Google Patents

調圧弁

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Publication number
JPH06265038A
JPH06265038A JP5048277A JP4827793A JPH06265038A JP H06265038 A JPH06265038 A JP H06265038A JP 5048277 A JP5048277 A JP 5048277A JP 4827793 A JP4827793 A JP 4827793A JP H06265038 A JPH06265038 A JP H06265038A
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JP
Japan
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hydraulic pressure
spool
valve
output
chamber
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JP5048277A
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English (en)
Inventor
Mutsumi Shimizu
睦 清水
Yoshinori Tanaka
喜典 田中
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Nissin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nissin Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】調圧弁において、電気式アクチュエータの小
型、軽量化を可能とするとともに他の電気部品に悪影響
が及ぶことを防止することを可能とし、かつ応答性を向
上させる。 【構成】電気式アクチュエータ13は、スプール16の
軸方向に伸縮可能であって一端が固定の支持部材39に
支承される圧電素子積層体37と、該圧電素子積層体3
7の他端側ならびにスプール16の後端間に介装される
駆動部材38とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、出力ポートをリザーバ
に通じる解放ポートに連通させる後退位置ならびに前記
出力ポートを液圧供給源に通じる入力ポートに連通させ
る前進位置間での移動を可能としたスプールが出力ポー
トの液圧を後退方向に受けてハウジングに摺動可能に嵌
合され、該スプールに前進方向の推力を与える電気式ア
クチュエータがスプールの後端に連結される調圧弁に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる調圧弁は、たとえば特公昭
56−44317号公報等により公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のものは、電
気式アクチュエータがリニアソレノイドであり、スプー
ルに与えられる前進方向の推力を電磁力としてコイルを
配置するためのスペースが比較的大きく、したがって電
気式アクチュエータの小型、軽量化が難しく、またコイ
ルにより生起される電磁力が、調圧弁の近傍に配置され
る他の電気部品に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、電気式アクチュエータの小型、軽量化を可能
とするとともに他の電気部品に悪影響が及ぶことを防止
することを可能とし、かつ応答性の優れた調圧弁を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、電気式アクチュエータは、スプー
ルの軸方向に伸縮可能であって一端が固定の支持部材に
支承される圧電素子積層体と、該圧電素子積層体の他端
側ならびにスプールの後端間に介装される駆動部材とを
備える。
【0006】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例について
説明する。
【0007】図1ないし図4は本発明を前輪駆動車両用
制動液圧制御装置に適用したときの一実施例を示すもの
であり、図1は全体液圧回路図、図2は調圧弁の構成を
示す断面図、図3は液圧伝達手段の構成を示す断面図、
図4はマスタシリンダおよびフェイルセーフ弁の断面図
である。
【0008】先ず図1において、この車両用制動液圧制
御装置は、ブレーキペダル1の踏込み操作に応じて制動
液圧を出力するマスタシリンダ2と、ブレーキペダル1
の踏込み操作力を検出するロードセル3と、液圧供給源
4と、液圧供給源4に接続される調圧弁12と、調圧弁
12の出力液圧をブレーキ装置BFL,BFR,BRL,B RR
に伝達するための液圧伝達手段14FL,14FR,14R
と、前記ロードセル3の検出値に応じて調圧弁12の作
動を制御するためのコンピュータから成る制御手段6と
を備える。
【0009】液圧供給源4は、リザーバ7から作動液を
汲上げる液圧ポンプ8と、その液圧ポンプ8に接続され
るアキュムレータ9と、液圧ポンプ8の作動を制御する
ための圧力スイッチ10とを備える。
【0010】図2において、調圧弁12は、ハウジング
15と、該ハウジング15に摺動自在に嵌合されるスプ
ール16と、該スプール16の後端に連接される電気式
アクチュエータ13とを備える。而してハウジング15
は、円筒状のガイド部材17が段付き有底円筒状のカバ
ー18に嵌合、固定されて成る。
【0011】ハウジング15には、液圧供給源4に通じ
る入力ポート20と、出力路19に通じる出力ポート2
1と、解放路23を介してリザーバ7に通じる第1解放
ポート221 とが、前方側から後方側に向けて(図2の
右方側から左方側に向けて)順に間隔をあけて設けられ
る。スプール16は、カバー18の閉塞端すなわちハウ
ジング15の前端との間にばね室27を形成してガイド
部材17に摺動自在に嵌合されるものであり、該ばね室
27は第2解放ポート222 を介して解放路23に連通
される。しかもスプール16の外面には、入力ポート2
0に連通可能な第1環状凹部28と、出力ポート21に
常時通じるとともに該出力ポート21を第1解放ポート
221 に連通させ得る第2環状凹部29とが、軸方向に
間隔をあけて設けられる。
【0012】またスプール16の前半部には摺動孔30
が同軸に穿設されており、この摺動孔30には、該摺動
孔30の後部閉塞端との間に反力室31を形成する反力
ピストン32が摺動可能に嵌合される。しかも第1環状
凹部28および第2環状凹部29は反力室31を介して
相互に連通される。
【0013】スプール16の前端から突出した前記反力
ピストン32の前端部にはキャップ33が嵌合される。
またガイド部材17の前端部内面には止め輪34が嵌着
されており、キャップ33を受けることができるリテー
ナ44が該止め輪34に係止される。しかもリテーナ4
4とキャップ33との間には戻しばね35が縮設され
る。したがってスプール16は、反力室31に液圧が作
用していない状態では戻しばね35により後退方向に向
けて付勢されるが、反力室31に液圧が作用して反力ピ
ストン32がキャップ33をリテーナ44に当接させる
まで前進した状態では、反力室31の液圧すなわち出力
ポート21の液圧により後退方向に向けて付勢される。
一方、スプール16には電気式アクチュエータ13から
前進方向の推力が作用するので、それらの力がバランス
するようにスプール16が前後方向に移動するものであ
り、スプール16は、入力ポート20を閉じるとともに
第2環状凹部29を介して出力ポート21および第1解
放ポート221 間を連通させる後退位置と、入力ポート
20を第1環状凹部28に連通させることにより出力ポ
ート21を入力ポート20に連通させるとともに第1解
放ポート221 から遮断させる前進位置との間でハウジ
ング15内を移動する。
【0014】電気式アクチュエータ13は、ハウジング
15の後端部に同軸に連設されるケーシング36内に、
該ケーシング36で一端が固定的に支承される圧電素子
積層体37と、圧電素子積層体37およびスプール16
の後端間に介装される駆動部材38とが収納されて成る
ものである。
【0015】ケーシング36は、有底円筒状に形成され
たケーシング基部36aの閉塞端に、該ケーシング基部
36aよりも小径である連結筒部36bが一体に連接さ
れて成るものであり、連結筒部36bはカバー18の開
口端に螺合される。而してガイド部材17は、カバー1
8の閉塞端と連結筒部36aの先端との間に挟持、固定
される。またケーシング基部36aの開口端は、該開口
端にかしめ結合される支持部材としての蓋部材39で閉
塞されるものであり、有底円筒状に形成された蓋部材3
9内に圧電素子積層体37は蓋部材39内に収納され
る。すなわち圧電素子積層体37の一端は蓋部材39の
閉塞端で固定的に支承されることなる。
【0016】ケーシング基部36aの閉塞端と、圧電素
子積層体37および蓋部材39との間には収納室40が
形成されており、この収納室40には、一端を圧電素子
積層体37の他端に連接させるとともに他端をスプール
16の後端に連接させる駆動部材38が軸方向移動可能
に収納される。
【0017】該駆動部材38は、収納室40に摺動可能
に嵌合される円板部38aと、該円板部38aの中央部
に一体に連設されるとともにケーシング基部36aの閉
塞端を液密にかつ摺動自在に貫通してスプール16の後
端に連接されるロッド38bとから成り、この駆動部材
38の後退限は円板部38aが蓋部材39に当接するこ
とにより規制される。
【0018】ところで、圧電素子積層体37は、スプー
ル16の軸方向に沿って複数の圧電素子を積層して成る
ものであり、電圧を印加したときにはその電圧印加量に
応じて伸長量を変化させて伸長作動する。
【0019】このような電気式アクチュエータ13は、
圧電素子積層体37への電圧印加に応じた前進方向の推
力を発揮するものであり、圧電素子積層体37に電圧を
印加したときには駆動部材38からスプール16に前進
方向の推力が与えられる。
【0020】而して電気式アクチュエータ13からスプ
ール16に前進方向の推力が与えられると、スプール1
6は、第1解放ポート221 を第2環状凹部29すなわ
ち反力室31から遮断し、次いで入力ポート20を第1
環状凹部28すなわち反力室3に連通させる位置に前進
し、反力室31に液圧供給源4からの液圧作用に応じて
反力ピストン32がスプール16に対して前進すること
により反力ピストン32の前端のキャップ33がリテー
ナ44で受けられる。このように反力ピストン32がリ
テーナ44で受けられた状態では、電気式アクチュエー
タ13から与えられる前進方向の推力と、反力室31の
液圧による後退方向の力との大小関係に応じてスプール
16が軸方向に移動して、出力ポート21に液圧供給源
4からの液圧が作用したり、出力ポート21の液圧が解
放されたりすることにより、液圧供給源4からの液圧が
電気式アクチュエータ13の印加電圧に応じて制御され
て出力ポート21から出力されることになる。
【0021】しかも電気式アクチュエータ13の電圧印
加量は制御手段6により制御されるものであり、この制
御手段6は、通常の制動操作時にはロードセル3の検出
値に応じて前記電圧印加量を制御する。
【0022】ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRは、
駆動輪としての左前輪に装着された左前輪用ブレーキ装
置BFLと、駆動輪としての右前輪に装着された右前輪用
ブレーキ装置BFRと、従動輪としての左、右後輪にそれ
ぞれ装着された左、右後輪用ブレーキ装置BRL,BRR
に組分けされており、調圧弁12の出力ポート21に通
じる出力路19と左前輪用ブレーキ装置BFLとの間に液
圧伝達手段14FLが、前記出力路19および右前輪用ブ
レーキ装置BFR間に液圧伝達手段14FRが、前記出力路
19および左、右後輪用ブレーキ装置BRL,BRR間に単
一の液圧伝達手段14R がそれぞれ介設される。
【0023】液圧伝達手段14FL,14FR,14R は、
基本的に同一の構成を有するものであるので、液圧伝達
手段14FLに関連する部分の構造についてのみ以下に詳
述し、他の液圧伝達手段14FR,14R については所要
部に添字「FR」,「R 」を付して図示するのみとする。
【0024】図3において、液圧伝達手段14FLは、両
端を閉塞した筒状のケーシング45と、一端を入力室4
6に臨ませるとともに他端を出力室47に臨ませてケー
シング45に摺動自在に嵌合されるフリーピストン48
と、該フリーピストン48を入力室46側に付勢するば
ね力を発揮すべく出力室47に収納されるばね49とを
備える。
【0025】入力室46には、調圧弁12の出力ポート
21に通じる出力路19が入力室液圧制御用常開型電磁
弁24FLを介して接続されるとともに、解放路23が入
力室液圧制御用常閉型電磁弁25FLを介して接続され
る。また出力室47は左前輪用ブレーキ装置BFLに接続
される。
【0026】かかる液圧伝達手段14FLは、電磁弁24
FL,25FLが消磁されている状態で、調圧弁12から出
力される液圧に応じてフリーピストン48が出力室47
側に移動することにより、調圧弁12の出力液圧に対応
した液圧を出力室47から左前輪用ブレーキ装置BFL
作用せしめることになる。しかも液圧伝達手段14
FLは、左前輪用ブレーキ装置BFL側の作動液と調圧弁1
2側の作動液とを隔絶する働きをする。
【0027】ところで、フリーピストン48の外面には
環状凹部51が設けられており、この環状凹部51を相
互間に挟むようにして一対のカップシール52,53が
フリーピストン48の外面に装着される。而して環状凹
部51は解放路23に連通されており、出力室47側の
カップシール52は、出力室47の液圧低下時に環状凹
部51から出力室47への作動液の補充を許容する。
【0028】また液圧伝達手段14FRの入力室46は入
力室液圧制御用常開型電磁弁24FRを介して出力路19
に接続されるとともに入力室液圧制御用常閉型電磁弁2
FRを介してリザーバ7に接続され、液圧伝達手段14
FRの出力室47は右後輪用ブレーキ装置BFRに接続され
る。さらに液圧伝達手段14R の入力室46は入力室液
圧制御用常開型電磁弁24R を介して出力路19に接続
されるとともに入力室液圧制御用常閉型電磁弁25R
介してリザーバ7に接続され、液圧伝達手段14R の出
力室47は、比例減圧弁26(図1参照)を介して両後
輪用ブレーキ装置BRL,BRRに接続される。
【0029】再び図1において、マスタシリンダ2の出
力ポート55には補助出力液圧路56が接続されてお
り、この補助出力液圧路56の途中には、マスタシリン
ダ2の出力液圧を吸収してブレーキペダル1に反力およ
びストロークを与えるストロークアキュムレータ57が
接続される。しかも補助出力液圧路56は、カット弁5
FLを介して左前輪用ブレーキ装置BFLに、カット弁5
FRを介して右前輪用ブレーキ装置BFRに、カット弁5
R および比例減圧弁26を介して左、右後輪用ブレー
キ装置BRL,BRRにそれぞれ接続される。
【0030】図3で示すように、補助出力液圧路56と
液圧伝達手段14FLの出力室47との間にカット弁58
FLが介設される。このカット弁58FLは、調圧弁12の
出力ポート21に通じる出力路19から分岐されたパイ
ロット液圧路59の液圧が大となったときに閉じる開閉
弁である。したがって液圧供給源4から正常な液圧が出
力されていて、ブレーキ操作に応じて調圧弁12から左
前輪用ブレーキ装置B FLに制動液圧が作用するときには
カット弁58FLは閉じているが、液圧供給源4が何らか
の原因で故障して調圧弁12から制動液圧が得られない
ときには、カット弁58FLが開くことによりブレーキ操
作に応じたマスタシリンダ2からの出力液圧が補助出力
液圧路56から液圧伝達手段14FLの出力室47を経て
左前輪用ブレーキ装置BFLに作用することになる。
【0031】調圧弁12の出力ポート21には出力路1
9と並列に液圧逃がし路50が接続されており、この液
圧逃がし路50の途中にはトラクション制御用常開型電
磁弁60が介設される。しかも該液圧逃がし路50は、
ブレーキペダル1のブレーキ操作に応じて閉弁状態とな
るべく構成されてマスタシリンダ2に付設されるフェイ
ルセーフ弁61を介してリザーバ7に接続される。
【0032】図4において、マスタシリンダ2のシリン
ダ体62には、その前部側の取付孔63と、後部側のシ
リンダ孔64とが、半径方向内方に張出した鍔部65を
相互間に介在させて同軸に設けられる。
【0033】フェイルセーフ弁61は、取付孔63内に
嵌合、固定される円筒状の弁ハウジング66と、該弁ハ
ウジング66内に摺動自在に嵌合されるスプール状の弁
体67とを備える。弁ハウジング66は、その後端を鍔
部65に当接させるようにして取付孔63に嵌合され
る。また取付孔63の前端開口部には栓体68が螺合さ
れるものであり、この栓体68と弁ハウジング66の前
端との間にロードセル3が挟持される。しかも弁ハウジ
ング66内の前部には、弁体67との間に液室69を形
成する押圧ピストン70が摺動自在に嵌合されており、
該押圧ピストン70と弁体67との間には両者70,6
7を相互に離反させる方向のばね力を発揮するばね71
が縮設される。而して押圧ピストン70はロードセル3
の中央部すなわち荷重検出部3aに常時当接され、弁体
67の後退限は、弁ハウジング66の後端部内面に嵌着
された止め輪72によって規制される。
【0034】弁ハウジング66には、液圧逃がし路50
を液室69に連通させる連通孔73と、リザーバ7に通
じる解放孔74とが軸方向に間隔をあけて設けられてお
り、弁体67の外面には、液室69に通じる環状凹部7
5が設けられる。而して弁体67が後退限位置にあると
きに環状凹部75は解放孔74に通じており、したがっ
て液圧逃がし路50はリザーバ7に連通される。また弁
体67が前記後退限位置から前進すると、環状凹部75
は解放孔74から遮断され、したがって液圧逃がし路5
0およびリザーバ7間が遮断されることになる。
【0035】マスタシリンダ2は、フェイルセーフ弁6
1における弁体67の後端に同軸に当接されてシリンダ
孔64に摺動自在に嵌合される連動ピストン76と、ブ
レーキペダル1に連動、連結されるとともに連動ピスト
ン76の背面との間に画成される圧力室77に前面を臨
ませてシリンダ孔64に摺動自在に嵌合される作動ピス
トン78と、両ピストン76,78間に縮設されるばね
79とを備える。しかも連動ピストン76の前進限は、
該連動ピストン76の前端が鍔部65に当接することに
より規制される。
【0036】シリンダ孔64の後端開口部には作動ピス
トン78の後退限を規制する規制部材80が固定されて
おり、該規制部材80を液密にして移動自在に貫通する
ピストンロッド81が作動ピストン78に同軸に連設さ
れる。一方、ブレーキペダル1には、プッシュロッド8
2が連結されており、該プッシュロッド82の前端が揺
動自在にしてピストンロッド81に連結される。したが
ってブレーキペダル1の踏込み操作に応じて作動ピスト
ン78が圧力室77の容積を縮小する方向に前進作動す
ることになる。
【0037】作動ピストン78の前端部にはリテーナ8
3が当接され、連動ピストン76の背面には有底円筒状
のリテーナ84が当接され、両リテーナ83,84間に
ばね79が縮設される。しかも連動ピストン76に対す
る後退限位置をリテーナ84で規制されるようにして該
リテーナ84を移動自在に貫通するロッド85の後端が
リテーナ83に係合されるとともに作動ピストン78の
前端に螺着される。これにより連動ピストン76および
作動ピストン78間の最大間隔が規制されることにな
る。
【0038】シリンダ体62には圧力室77に常時通じ
る出力ポート55が設けられており、この出力ポート5
5に補助出力液圧路56が連通される。またシリンダ体
62には、作動ピストン78が後退限位置にある状態で
圧力室77に通じるリリーフポート86と、作動ピスト
ン78の背後でシリンダ孔64内に通じる補給ポート8
7とが設けられ、両ポート86,87はリザーバ7に連
通される。さらに作動ピストン78には、圧力室77が
減圧されたときに補給ポート87からの作動液の圧力室
77への補給を許容するカップシール88が装着され
る。
【0039】次にこの実施例の作用について説明する
と、通常時には入力室液圧制御用常開型電磁弁24FL
24FR,24R 、入力室液圧制御用常閉型電磁弁2
FL,25 FR,25R 、ならびにトラクション制御用常
開型電磁弁60を消磁状態にしておく。かかる状態でブ
レーキペダル1を踏込んで制動操作を行なうと、マスタ
シリンダ2の作動ピストン78が前進し、ばね79を介
して連動ピストン76も前進する。それによりフェイル
セーフ弁61の弁体67が後退限から前進し、液圧逃が
し路50およびリザーバ7間を遮断する。この際、弁体
67の前進に応じてばね71を介して押圧ピストン70
がロードセル3の荷重検出部3aを押圧する。このロー
ドセル3の検出信号に応じて制御手段6は電気式アクチ
ュエータ13の圧電素子積層体37にロードセル3の検
出値に応じた電圧を印加し、調圧弁12の出力ポート2
1から前記操作力に対応した液圧が出力され、各ブレー
キ装置B FL,BFR,BRL,BRRに制動液圧が作用するこ
とになる。一方、前記出力ポート21から液室69にも
液圧が作用し、フェイルセーフ弁61のピストン67、
連動ピストン76、ばね79および作動ピストン78を
介してブレーキペダル1に反力が作用することになる
が、ブレーキペダル1の操作力は該反力に対応したもの
であるので、操作力に対応した力で押圧ピストン70が
ロードセル3の荷重検出部3aを押圧することになり、
ロードセル3で操作力を検出することができる。
【0040】またブレーキペダル1の踏込み操作により
マスタシリンダ2の圧力室77で発生した液圧が出力ポ
ート55から補助出力液圧路56に作用するが、調圧弁
12の出力ポート21からの液圧出力に応じて各カット
弁58FL,58FR,58R は閉弁状態となっており、マ
スタシリンダ2からの液圧が各ブレーキ装置BFL
FR,BRL,BRRに作用することはない。
【0041】このような制動時に車輪のロック状態が生
じそうになったときには、入力室液圧制御用常開型電磁
弁24FL,24FR,24R 、ならびに入力室液圧制御用
常閉型電磁弁25FL,25FR,25R のうち、ロックし
そうになった車輪に対応するものの励磁を制御手段6に
より制御することにより、ロック状態に入りそうである
車輪のブレーキ装置の制動液圧が低下せしめらされ、ロ
ック状態に入ることが回避される。
【0042】非制動操作状態での車両走行中に駆動輪す
なわち前輪が過剰スリップを生じたときを想定する。こ
のときには、トラクション制御用常開型電磁弁60を励
磁して閉弁状態とするとともに、両後輪に対応する入力
室液圧制御用常開型電磁弁24R を励磁して閉弁する。
この状態で電気式アクチュエータ13の圧電素子積層体
37に電圧が印加されることにより、調圧弁12から液
圧が出力され、カット弁58FL,58FRを閉弁するとと
もに、両前輪用ブレーキ装置BFL,BFRに液圧が作用
し、ブレーキペダル1を踏込んでいないにもかかわら
ず、前輪用ブレーキ装置BFL,BFRの液圧が増大し、前
輪に制動力が作用して駆動力が減少せしめられ、過剰ス
リップの解消が可能となる。
【0043】また制動操作時に液圧供給源4の液圧が異
常に低下した場合を想定する。この場合、調圧弁12か
らの液圧出力は不可能であるが、各カット弁58FL,5
FR,58R が開弁状態にあるので、マスタシリンダ2
からの液圧を各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRR
作用させて制動力を得ることが可能となる。
【0044】さらに非制動操作時に、制御手段6および
電気式アクチュエータ13を含む電気系の故障により電
気式アクチュエータ13が誤って作動し、調圧弁12か
ら液圧が出力された場合を想定する。この場合、フェイ
ルセーフ弁61は開弁状態にあり、液圧逃がし路50は
リザーバ7に連通しているので、電気式アクチュエータ
13の作動により、調圧弁12のスプール16が前進位
置に移動すると、出力路19がフェイルセーフ弁61を
介してリザーバ7に連通することになり、制動液圧がブ
レーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRに作用することはな
い。
【0045】このようにして非制動操作時には、フェイ
ルセーフ弁61を開弁状態として液圧供給源4をリザー
バ7に連通させることにより、電気系の故障によるブレ
ーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRの誤作動が生じること
を確実に防止することができる。
【0046】しかもフェイルセーフ弁61およびロード
セル3は、マスタシリンダ2におけるシリンダ体62の
前部に組込まれるものであり、構成がコンパクトとな
る。
【0047】かかる制動液圧制御装置では、各車輪に装
着されたブレーキBFL,BFR,BRL,BRRの液圧を、そ
れらに共通な調圧弁12を電気式アクチュエータ13で
作動せしめることにより倍力制御することができ、しか
も各組のブレーキ装置BFL;BFR;BRL,BRRに対応し
た入力室液圧制御用常開型電磁弁24FL,24FR,24
R ならびに入力室液圧制御用常閉型電磁弁25FL,25
FR,25R の励磁および消磁制御することによりアンチ
ロック制御を実行することができるので、調圧弁および
電気式アクチュエータを各組のブレーキ装置BFL
FR;BRL,BRRに個別に対応して配設するものと比べ
ると、コストを大幅に低減することができる。
【0048】しかも調圧弁12においては、その電気式
アクチュエータ13が、圧電素子積層体37の電圧印加
に応じた伸縮作動によりスプール16を駆動するもので
あるので、リニアソレノイドを用いていた従来のものと
比べると、電気式アクチュエータ13から他の電気部品
に電磁波による悪影響が及ぶことはなく、またコイル配
設のための比較的大きなスペースが不要であって電気式
アクチュエータ13の小型化が可能であり、優れた応答
性を得ることもできる。
【0049】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電気式ア
クチュエータは、スプールの軸方向に伸縮可能であって
一端が固定の支持部材に支承される圧電素子積層体と、
該圧電素子積層体の他端側ならびにスプールの後端間に
介装される駆動部材とを備えるので、他の電気部品に悪
影響が及ぶことを防止するとともに応答性の優れた小型
の調圧弁を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の全体液圧回路図である。
【図2】調圧弁の構成を示す断面図である。
【図3】液圧伝達手段の構成を示す断面図である。
【図4】マスタシリンダおよびフェイルセーフ弁の断面
図である。
【符号の説明】
4 液圧供給源 7 リザーバ 12 調圧弁 13 電気式アクチュエータ 15 ハウジング 16 スプール 20 入力ポート 21 出力ポート 221 解放ポート 37 圧電素子積層体 38 駆動部材 39 支持部材としての蓋部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力ポート(21)をリザーバ(7)に
    通じる解放ポート(221 )に連通させる後退位置なら
    びに前記出力ポート(21)を液圧供給源(4)に通じ
    る入力ポート(20)に連通させる前進位置間での移動
    を可能としたスプール(16)が出力ポート(21)の
    液圧を後退方向に受けてハウジング(15)に摺動可能
    に嵌合され、該スプール(16)に前進方向の推力を与
    える電気式アクチュエータ(13)がスプール(16)
    の後端に連結される調圧弁において、電気式アクチュエ
    ータ(13)は、スプール(16)の軸方向に伸縮可能
    であって一端が固定の支持部材(39)に支承される圧
    電素子積層体(37)と、該圧電素子積層体(37)の
    他端側ならびにスプール(16)の後端間に介装される
    駆動部材(38)とを備えることを特徴とする調圧弁。
JP5048277A 1993-03-09 1993-03-09 調圧弁 Pending JPH06265038A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11334523A (ja) * 1998-05-26 1999-12-07 Honda Motor Co Ltd エアバッグ装置
JP2022524404A (ja) * 2019-03-13 2022-05-02 浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司 電子膨張弁及び冷却システム

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