JP3079115B2 - 水溶性アラビノキシランの調製法 - Google Patents
水溶性アラビノキシランの調製法Info
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Description
のイネ科植物のアラビノキシラン含有部位から水溶性ア
ラビノキシランを抽出、分離する方法に関する。
ンの予防等の点から食物繊維(ダイエタリーファイバ
ー)の摂取の必要性が再認識され、該食物繊維を各種食
品に添加することが試みられている。そして、そのよう
な試みの1つに、食物繊維を多量に含有する麦類ふすま
の食品への利用がある。しかしながら、麦類ふすまは食
物繊維以外の成分をも多量に含有しており、麦類ふすま
をそのまま食品に添加する際には、多量添加することが
必要であり、食品の食感の低下を招いていた。
維のみを分取または回収してそれを利用しようとするこ
とが色々試みられるようになった。そしてこれらの試み
の具体例としては、小麦ふすまを剪断、抽出処理して食
物繊維素材を製造する方法(特開平2−100644号
公報)、あるいは、小麦ふすまを爆砕処理して、水また
は熱水で抽出して分子量10万以上の物質を分取する方
法(特開平2−169594号公報)のように、小麦ふ
すまを物理的手段で処理して食物繊維を分取する方法が
挙げられる。また、小麦ふすまから殿粉質、蛋白質、脂
質を除去した残部からアルカリ側で抽出してヘミセルロ
ースを主成分とする物質を取得する方法(特公昭62−
6691号公報)や、小麦ふすまをアルカリ水溶液で処
理して溶出するヘミセルロースから主として成る区分を
限外濾過、およびイオン交換樹脂で精製するヘミセルロ
ースの抽出精製法(特開平2−1701号公報)のよう
に小麦ふすまを化学的処理してヘミセルロースを抽出す
る方法が挙げられる。
出処理する方法にあっては、小麦ふすまの細胞壁が非常
に強固であるので、物理的な剪断力だけではヘミセルロ
ースを抽出することが困難であるばかりか、高温で剪断
力を発揮する大がかりな機械装置を使用する必要がある
などの欠点があった。また、上記の小麦ふすまを爆砕処
理する方法では爆砕に高圧を利用するため非経済的であ
るばかりか、選択性に乏しいため種々の成分が一度に抽
出される点や、爆砕の際に生成する酢酸が生成物に好ま
しくない影響を与える他に、爆砕によってリグニンも破
壊され人体に害となるフェノール性の酸等をも生産する
などの欠点がある。
まからヘミセルロースを抽出、分離する方法にあって
は、あとの工程で脱アルカリまたは脱塩工程を必須とす
る欠点があった。
から調製された繊維質原料を130〜160℃の熱水中
で処理するヘミセルロースの抽出方法(特開昭64−6
2303号公報)も本出願前に知られているが、この方
法で抽出されるヘミセルロースの収量は少なく工業的に
魅力ある方法とはいえない。
ヘミセルロースは、主に、アラビノキシランとグルクロ
ン酸とから成るが、本発明者らの知見によれば、小麦ふ
すま由来のアラビノキシランは腸内細菌の中でも善玉菌
であるビフィズス菌のみを選択的に増殖させる働きを有
することが判明している。このためにヘミセルロースか
ら水溶性アラビノキシランのみを分離する必要がある
が、この分離のために、さらに複雑な工程を経なければ
ならないという問題点があった。
類やとうもろこし等のイネ科植物のアラビノキシラン含
有部位から種々の有用性が期待される水溶性アラビノキ
シランを、簡単な技術的操作により、水のみで抽出分離
する方法の開発が求められていたのである。
課題を解決するために鋭意研究の結果、イネ科植物のア
ラビノキシラン含有部位を加熱処理後、これに植物細胞
壁崩壊酵素を作用させると水溶性アラビノキシランが選
択的に分離、抽出されうることを見出して本発明を完成
したのである。
ノキシラン含有部位を、水分の存在下で、温度100°
〜145℃、圧力1〜4気圧で加熱処理し、次いでこれ
に、植物細胞壁崩壊酵素を作用させることを特徴とする
水溶性アラビノキシランの精製法に関する。
植物のアラビノキシラン含有部位の水分存在下での加熱
処理と植物細胞壁崩壊酵素処理を組み合わせてなるイネ
科植物のアラビノキシラン含有部位からの水溶性アラビ
ノキシランの調製取得にあるが、本発明でいう水溶性ア
ラビノキシランとは、高分子の多糖類から低分子のオリ
ゴ糖までを包含する。
植物のアラビノキシラン含有部位とは、米、小麦、大
麦、エン麦、ヒエ、アワ、トウモロコシ、タケ等のイネ
科植物の種実の皮部、種実の外皮部(穎)、穂軸部、茎
部、葉部を指す。例えば種実の皮部としては、いわゆる
ふすま、ぬか、グルテンフィード等を包含し、種実の外
皮部としてはモミガラ、穂軸部としてはコーンコブ、茎
部としてはイナワラ、ムギワラ等を包含する。この本発
明で使用するイネ科植物のアラビノキシラン含有部位
を、具体的に小麦ふすまを例に挙げて説明すると、小麦
ふすまとして、通常の製粉工程で生ずる一般ふすま、そ
れ以外のふすまのいずれも使用でき、小麦ふすまの組成
や生成過程を問わない。そのうちでも特に、一般ふすま
を粉砕した後、繊維質に富む区分を分級処理することに
より得られた繊維質含量の多いふすまを使用すると、純
度のより高い水溶性アラビノキシランを高収量で得るこ
とができる。
を使用した例として具体的に説明する。
白質、少糖類、その他の有機物等の水溶性夾雑物を除去
するのが好ましい。水の温度は、小麦ふすま中の有効成
分を分解しない温度であれば特に限定されないが、操作
のし易さ、夾雑物の除去効率、熱効率等の点から通常2
0〜70℃がよく、そのうちでも特に30〜60℃がよ
い。水洗は、小麦ふすまを水に分散させて撹拌しながら
行うのが、ふすまからの水溶性夾雑物の除去を円滑に行
うことができ望ましいが、これに限定されない。水に分
散させて撹拌しながら水洗する場合には、水100重量
部に対して小麦ふすま約10〜20重量部を分散させ
て、周速度約10〜30m/秒で約2〜10分間水洗を
行うのが、操作のし易さ、水溶性夾雑物の除去効率、水
洗終了後のふすまからの水の除去の容易さ等の点から望
ましい。
を除去する。水の除去は、濾過、遠心分離、遠心濾過等
の固液分離として一般に採用されているいずれの方法で
行ってもよい。操作が簡単であり速やかに水を除去でき
る点で遠心濾過による除去が好ましい。水を除去した後
の小麦ふすまは、そのまま湿った状態で、または必要に
応じて乾燥して、本発明の処理に付す。
有し、小麦ふすまの場合についても例外ではなく、先ず
その細胞壁構造を少なくとも部分的に破壊するか、また
はゆるやかな構造のものに変性し、水溶性アラビノキシ
ランの抽出を容易化し、しかも該水溶性アラビノキシラ
ンをほぼ選択的に抽出されうるように処理する必要があ
る。ところでこの細胞壁の破壊のために行われた例えば
上記した既知手段の爆砕処理は、その高温高圧によって
細胞壁構造の崩壊による非選択的な成分の分解が生じ、
抽出物中に水溶性アラビノキシラン以外の好ましくない
成分の混入が不可避であった。
のアラビノキシラン含有部位からこの水溶性アラビノキ
シランを選択的に抽出するために細胞壁構造の少なくと
も部分的な破壊またはゆるやかな構造のものへの変性の
ための処理として、小麦ふすま等のイネ科植物のアラビ
ノキシラン含有部位を水分の存在下で温度100°〜1
45℃、圧力1〜4気圧で短時間加熱処理すればよいこ
とを見出したのである。上記でいう水分の存在下とは、
加熱処理した後で植物細胞壁崩壊酵素を作用させたとき
に所望の水溶性アラビノキシランが得られるいかなる量
の水分をも指すが、ふすまの乾物重量に対して同量〜8
倍量程度の水の添加で通常は充分であって、水分量が前
記範囲内であると圧力損失もなく適度な処理が可能であ
るので好ましい。この加熱処理は数秒〜数十分程度、好
ましくは1〜10分程度の短時間行なえばよく、この範
囲よりも長い時間は効果上の改善をもたらさないので経
済的に不必要である。そしてこの加熱処理について、温
度100℃未満の場合は、水溶性アラビノキシランの抽
出効率は充分でなく、100℃〜145℃、1気圧〜4
気圧、特に115℃〜123℃、1.7気圧〜2.3気圧
の範囲では良好な効果を与えるが、この範囲を超える温
度および圧力になっても水溶性アラビノキシランの抽出
効率は上昇せず、不経済であるばかりか他成分の分解反
応が生じ、生成物中にフェノール性の酸等の好ましくな
い生成物が発生するようになる。
器例えばオートクレーブを用いて行うことができるが、
連続式加熱加圧装置を用いて連続式操作によって行うこ
ともできる。
で植物細胞壁崩壊酵素によって処理され、さきの加熱処
理によって部分的に損傷をうけていた小麦ふすまの細胞
壁は容易に分解をうけることになる。このようにしてほ
ぼ選択的に水溶性アラビノキシランが遊離し、このもの
は水溶性であるので未分解の細胞壁成分や水不溶性の繊
維質の固体物質から水溶性区分として容易に分離するこ
とができる。
は、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ等が挙
げられ、これらが複数混合されている複合酵素が好まし
い。これらは高等植物、菌類、細菌などに広く分布して
いるが最近微生物に起源を有するものが市販されて入手
可能となっている。複合酵素の例としては、セルラーゼ
オノズカ〔ヤクルト(株)製〕、フンセラーゼ〔ヤクルト
(株)製〕、マセロザイム〔ヤクルト(株)製〕、メイセラ
ーゼ〔明治製菓(株)製菓〕、ペクトリアーゼ〔盛進製薬
(株)製〕、セルラーゼ(シグマ社製)、ノボザイム(ノ
ボ社製)などが挙げられる。
Hおよび至適温度において使用することが好ましく、そ
してこれらの至適pHおよび至適温度は個々の酵素に夫
々固有のものであるが、一般にpH5〜7、および25
°〜60℃の範囲にあり、従って本方法における植物細
胞壁崩壊酵素の処理もこのpHおよび温度範囲で行われ
る。
小麦ふすまの乾物重量1gに対して3〜100マセレー
ションユニット(以下MUと表す)の量の酵素を用いて
行うことが反応効率および経済性の観点から望ましい。
また反応時間については上記の酵素量を用いる場合、1
分〜60分までの時間で充分小麦ふすまの細胞壁が崩壊
し、水溶性アラビノキシランの抽出効率を高めることが
できる。
在させて用いることができる他に、酵素を担体に担持さ
せる方法、例えば高分子物質のマトリックス中に埋め込
むか、または高分子物質に化学結合によって固定するこ
とにより酵素を固定化したものとして用いることができ
る。
熱処理を施し、植物細胞壁崩壊酵素を作用させると、両
処理の相乗的効果によって小麦ふすまから選択的に15
〜30%程度の水溶性アラビノキシランを得ることがで
きる。そしてこの水溶性アラビノキシランをガスクロマ
トグラフィーにより分析してそのアラビノースとキシロ
ースの量を測定したところ、全体の50〜80%を占め
ることが分かり、しかもグルクロン酸はほとんど含有さ
れていないことから、水溶性アラビノキシランがこの方
法により小麦ふすまからほぼ選択的に抽出されているこ
とが示される。
酵素処理により得られる水溶性区分中には、目的物であ
る小麦ふすまからの水溶性アラビノキシランが溶存する
ので、この水溶性区分はそのまま目的物として取り出し
ても良い。しかしながら、取扱いの容易性、保存性など
を考慮すると、この水溶性区分から水分を除去し固体状
の形態とすることが好ましい。この水分の除去は種々の
方法で行うことができるが水溶性アラビノキシランの熱
変性や熱分解が生じない条件下であればいずれの方法で
も良く、例えばスプレードライ法、ドラムドライ法、真
空乾燥法、凍結乾燥法等のいずれもが採用できる。この
乾燥は通常150℃以下で行う。
用な水溶性アラビノキシランを、簡単な技術的操作によ
り水のみで選択的に抽出分離することが可能であり、あ
と工程での脱アルカリや脱塩の工程が不要である。ま
た、水溶性アラビノキシランを高純度で高収率で得るこ
とができる。
説明することにする。
加え充分に混合した後、オートクレーブにて120℃、
2.1気圧で10分間加熱処理した。その後処理物の乾
物重量1gに対し、植物細胞壁崩壊酵素(ヤクルト社
製、セルラーゼオノズカRS)を80MU加え、50℃
で10分間反応させた。反応後ただちに煮沸し酵素を失
活させ、遠心分離(10,000G)を10分間行っ
た。上清液を凍結乾燥しその中の水溶性アラビノキシラ
ン量を、TARIO、BHATT 等の方法(Biochim. Biophys. A
cta. 222(1970) 339〜347)により測定し純度とした。凍
結乾燥物中の水溶性アラビノキシランの純度は66.7
%で、小麦ふすまに対する水溶性アラビノキシランの収
率は15.8%であった。また、この凍結乾燥物中のグ
ルクロン酸含量は0.78%であった。
理を行わない以外は実施例1と同様の処理を行った。得
られた凍結乾燥物中の水溶性アラビノキシランの純度は
46.8%で小麦ふすまに対する水溶性アラビノキシラ
ンの収率は5.1%であった。
理を行わない以外は実施例1と同様に処理を行った。得
られた凍結乾燥物中の水溶性アラビノキシランの純度は
35.5%で小麦ふすまに対する水溶性アラビノキシラ
ンの収率は2.7%であった。
加熱処理および植物細胞壁崩壊酵素処理を組合わせるこ
とにより、これらの処理の単独よりも高純度の水溶性ア
ラビノキシランが高収率で得られることが分かる。
釜で90℃−1気圧(比較例3)、100℃−1.0気
圧(実施例2)、115℃−1.7気圧(実施例3)、
123℃−2.3気圧(実施例4)および143℃−4.
0気圧(実施例5)で処理したことを除いて実施例1の
操作を繰返した。なお、圧力釜は内容積約10リットル
の日本乾燥機(株)製のものを用いた。
000mlを加え、圧力釜で123℃−2.3気圧で処理
し、セルラーゼオノズカRSを該処理小麦ふすま1gに
対して3MU/gを加えて60分間(実施例6)処理す
るかまたは100MU/gを加えて1分間(実施例7)
処理する以外は実施例1の操作を繰返した。
条件と得られた結果を次の表で示す。
液の加熱温度が100℃未満の場合は、水溶性アラビノ
キシランの抽出効率は悪く、温度を上げることにより抽
出されやすくなるが、一定の温度と圧力(145℃、4
気圧)を超えると抽出効率は上がらないので、不経済で
あるばかりでなく、フェノール性の酸等の生成物が生じ
るので、好ましくない。
ない酵素量であっても、反応時間を長くすることにより
抽出効率は上がる。酵素量としては、3MU/g以上添
加すれば充分である。
させ5分間撹拌する。その後遠心濾過機(田辺鉄工所
製)で濾過して固形分を回収し、得られた固形分3kgを
70℃、0.2N水酸化ナトリウム水溶液20リットル
に入れ、90分間撹拌する。放冷後、0.8N塩酸水溶
液5リットルを撹拌下に徐々に加えて中和する。中和溶
液を5000Gで10分間遠心分離する。その上澄液を
分取し、全糖量が5mg/mlになるように水で希釈し液温
50℃に保温する。全溶液を日東電工製の管状限外濾過
膜NTU3520(P−18型、膜面積0.76m2、内径
11.5mm)の管内を通し、圧力8kg/cm2、流速13リ
ットル/minの条件下で3時間処理する。この時膜透過
溶液と同量の水を常に管内に補給し、膜処理液量を一定
とする。3時間後水の供給を止め前記と同様の条件で濃
縮を開始しフラックスの低下を考慮することなく濃縮を
行い、水溶液の糖濃度が約10mg/mlになるまで約1.
5時間行う。処理液をオルガノ社製陽イオン交換樹脂
(IR−120B)500ccに1時間あたりイオン交換樹
脂容量の10倍の流速で溶出し、次いで同社製の陰イオ
ン交換樹脂(IRA−93)に同流速で流す。イオン交換
処理後、得られた水溶液を真空凍結乾燥(温度30℃、
真空度0.1 Torr以下)し、水溶性アラビノキシランを
含有する白色凍結乾燥物を得た。
ランの純度は、88.5%であり、精選小麦ふすまに対
する水溶性アラビノキシランの収率は7.5%であっ
た。また、この凍結乾燥物中のグルクロン酸含量は5.
5%であった。
後、遠心脱水機で脱水した。得られた残渣を、ドラフト
中で乾燥させ、水分を約15%とした。この乾燥物20
0gに水を60ml加え、蒸気圧15気圧、温度約200
℃で2分間爆砕処理した。この爆砕処理物20gに20
0mlの熱水を加え、3分間1000rpmでホモゲナイズ
し(ホモゲナイザー:日京製作所製)、その上清液を凍
結乾燥した。
ノキシランの純度は37.7%であり、小麦ふすまに対
する水溶性アラビノキシランの収率は6.1%であっ
た。また、この凍結乾燥物中のグルクロン酸含量は3.
2%であった。
比較例4に比べて本発明は、非常に工程が簡単である割
には水溶性アラビノキシランの純度はほとんど変わら
ず、しかも小麦ふすまに対する水溶性アラビノキシラン
の収率は高く、しかもグルクロン酸をほとんど含まない
という点で大きな改良がなされていることがわかる。
場合、本発明の方が水溶性アラビノキシランの純度、小
麦ふすまに対する水溶性アラビノキシランの収率共に優
れており、しかもグルクロン酸をほとんど含まないこと
が分かる。
本発明に比べると選択的な抽出がなされていないため、
グルクロン酸その他の不純物を含有して抽出液中の水溶
性アラビノキシランの純度が低い点、また、アルカリや
その他の不純物を除去するのに精製工程が必要となり、
不経済であるばかりでなく、収率が低下する点等から本
発明の優位性が明らかである。
麦ふすまに代えた以外は同様に処理して、水溶性アラビ
ノキシランを含有する凍結乾燥物を得た。この凍結乾燥
物中の水溶性アラビノキシランの純度は56.1%で、
大麦ふすまに対する水溶性アラビノキシランの収率は1
2.7%であった。また、この凍結乾燥物中のグルクロ
ン酸含量は0.58%であった。
ルテンフィード(日本食品加工株式会社製)に代えた以
外は同様に処理して、水溶性アラビノキシランを含有す
る凍結乾燥物を得た。この凍結乾燥物中の水溶性アラビ
ノキシランの純度は72.0%で、グルテンフィードに
対する水溶性アラビノキシランの収率は19.4%であ
った。また、この凍結乾燥物中のグルクロン酸含量は
0.73%であった。
Claims (1)
- 【請求項1】 イネ科植物のアラビノキシラン含有部位
を、水分の存在下に、温度100°〜145℃、圧力1
〜4気圧で加熱処理し、次いで、これに、植物細胞壁崩
壊酵素を作用させることを特徴とする水溶性アラビノキ
シランの調製法。
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1991
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