JP2002095491A - L−アラビノース又はl−アラビノース含有酵素処理物の製造方法 - Google Patents
L−アラビノース又はl−アラビノース含有酵素処理物の製造方法Info
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Abstract
有アラビナン、アラビノキシラン、アラビノガラクタン
含有天然物を容易かつ安価に製造する方法を提供する。 【解決手段】 アラビナン、アラビノキシラン又はアラ
ビノガラクタンを含有する天然物から、アラビナン、ア
ラビノキシラン又はアラビノガラクタンなどの多糖を分
離抽出することなく、ペクチナーゼを直接に作用させる
ことを特徴とするL−アラビノースまたはL−アラビノ
ース含有酵素処理物の製造方法、ならびにアラビナン、
アラビノキシラン又はアラビノガラクタンを含有する天
然物から、アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノ
ガラクタンなどの多糖を分離抽出することなく、アラビ
ナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタン分解酵
素と、ペクチナーゼを併用して直接に作用させることを
特徴とするL−アラビノースまたはL−アラビノース含
有酵素処理物の製造方法。
Description
又はL−アラビノース含有酵素処理物の製造方法に関す
るものである。
持ち、難吸収性を示すノンカロリー甘味料である。ま
た、蔗糖等の二糖を加水分解する酵素を阻害することか
ら、蔗糖摂取時の血糖値上昇を抑制するという効果も知
られている。このため、血糖値の気になる人のためのカ
ロリー調節食品や、甘味料、糖尿病合併症抑制等の用途
に注目されている。また、L−アラビノースは医薬品の
合成原料としても有用な糖である。
ロース中にアラビナン、アラビノキシラン、アラビノガ
ラクタンなどとして存在している。また遊離の状態では
微量ではあるが味噌や酒などの発酵食品、インスタント
コーヒーなどに含まれる。
バーやアラビアガム、ビートパルプなどに含まれるヘミ
セルロースをアルカリ抽出し、これを酸分解することに
より製造されている。これらの製造方法である酸分解法
は、食品、医薬品原料としては不適当な発ガン性物質が
生じる可能性が高いうえ、特殊な反応装置が必要であ
り、中和の際に大量の塩が生成し後処理が煩雑になるな
ど、十分な製造方法とは言えないのが現状である。また
コストがかかるため、L−アラビノースを安価に製造す
る上での大きな問題点となっていた。
プを利用し、アルカリ加熱処理ののちエタノールにより
沈殿させてアラビナンを抽出し、これを酸分解、または
酵素分解を行う方法が報告されている(特開平9−29
9093号公報、農芸化学会誌49巻,6号,295−
305,1975年)。しかし、この方法では天然の原
料からアラビナンを抽出する操作が煩雑で有るという問
題点があり、L−アラビノース収率が非常に低く、安価
に工業生産する点で現実的ではない。
chnology and Bioengineering64巻、6号、685−
691、1999年)ではL−アラビノースが高収率で
得られているが、この方法はビートパルプにプロテアー
ゼを作用させてろ過するという脱蛋白処理に加え、オー
トクレーブ処理(121℃で20分間)という前処理を
行っているため操作が煩雑となり大量生産を目的とする
には問題があった。
として特開平11−313700号公報記載の方法が知
られているが、100℃以上での酸処理を行うための装
置が必要であったり、中和操作が必要であったりと、操
作が煩雑でかつ経済性も低い。また、L−アラビノース
を得た後の残さは廃棄物となっていた。
ノースは高い機能性を有しながらも、従来のL−アラビ
ノースの製造法は、コストが高いことが食品や医薬品原
料などの用途への実用を阻む原因となっている。この問
題を解決するには、原料中の多糖を抽出することなく、
穏和な条件下でL−アラビノースを特異的に生産するこ
とのできる酵素反応が非常に有効となる。
イバー、オレンジファイバーなどのL−アラビノースを
構成要素とする多糖を含有する天然物を原料として、ア
ラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタン分
解酵素を直接作用させることによってL−アラビノース
を安価に製造する方法を提案している(特願2000−
224013)。その際、L−アラビノースを構成糖の
一つとする多糖であるアラビナン、アラビノキシラン、
アラビノガラクタンを含有する天然物を原料として、効
率よくL−アラビノースを遊離させることのできる酵素
が必要である。
課題を解決するために鋭意検討したところ、ペクチナー
ゼを原料に直接作用させる、またはアラビナン、アラビ
ノキシラン又はアラビノガラクタン分解酵素とペクチナ
ーゼを併用して原料に直接作用させることによって、ア
ラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタンを
含有する天然物よりL−アラビノースを非常に効率よく
遊離させることができることを見いだし、本発明を完成
するに至った。
アラビノキシラン又はアラビノガラクタンを含有する天
然物から、アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノ
ガラクタンを分離抽出することなく、前記天然物にペク
チナーゼを直接に作用させることを特徴とするL−アラ
ビノース又はL−アラビノース含有酵素処理物の製造方
法を要旨とするものであり、本発明の第二は、アラビナ
ン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタンを含有す
る天然物から、アラビナン、アラビノキシラン又はアラ
ビノガラクタンを分離抽出することなく、前記天然物に
アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタン
分解酵素と、ペクチナーゼを併用して直接に作用させる
ことを特徴とするL−アラビノース又はL−アラビノー
ス含有酵素処理物の製造方法を要旨とするものである。
用いられるペクチナーゼは、ペクチンに作用するもので
あれば特に限定されるものではなく、ペクチナーゼの由
来としては、細菌(Bacillus subtilis、Streptomyces
sp.、Erwinia sp.)、酵母(Saccharomyces cerevisia
e)、糸状菌(Aspergillus niger 、A.alliaceus、A.fl
avus、A.pulverulentus、A.japonicus、Trichosporon p
enicillatum、Rhizopus sp.、Trichoderma reesei)、
高等植物などがあげられるが、Aspergillus 由来の酵素
が最適である。これらのペクチナーゼは、上記菌株を培
養した培養上清もしくは菌体中に生産されるが、これら
の酵素を含有するいかなる画分を用いてもよい。また、
必要に応じてこれらの酵素を含有する画分を常法により
精製あるいは部分精製して使用することもできる。ま
た、市販の酵素を使用してもよい。市販の酵素としては
スミチームPX(新日本化学工業株式会社製)、スミチ
ームAP-2(新日本化学工業株式会社製)、スミチー
ムSPC(新日本化学工業株式会社製)、スミチームM
C(新日本化学工業株式会社製)、ペクチナーゼPL
「アマノ」(天野製薬株式会社製)、ペクチナーゼG
「アマノ」(天野製薬株式会社製)、ペクチナーゼGL
「アマノ」(天野製薬株式会社製)、セルロシンPC5
(阪急バイオインダストリー株式会社製)、セルロシン
PE60(阪急バイオインダストリー株式会社製)、セ
ルロシンPEL(阪急バイオインダストリー株式会社
製)、セルロシンME(阪急バイオインダストリー株式
会社製)、ペクチナーゼSS(ヤクルト薬品工業株式会
社製)、ペクチナーゼ3S(ヤクルト薬品工業株式会社
製)、ペクチナーゼHL(ヤクルト薬品工業株式会社
製)、ROHAPECT D5L(株式会社樋口商会
製)、ROHAPECT D5S(株式会社樋口商会
製)、ROHAPECT MA PLUS(株式会社樋
口商会製)、ROHAPECT MAX(株式会社樋口
商会製)、ROHAPECT PTE(株式会社樋口商
会製)、ROHAPECT PL(株式会社樋口商会
製)、ROHAPECT B1(株式会社樋口商会
製)、ROHAPECT VR−C(株式会社樋口商会
製)、ROHAPECT 7104(株式会社樋口商会
製)、ROHAPECT DA6L(株式会社樋口商会
製)、ROHAPECT 10L(株式会社樋口商会
製)、ROHAPECT AP1(株式会社樋口商会
製)、スクラーゼN(三共株式会社製)、スクラーゼS
(三共株式会社製)、ペクチネックス(ノボ・ノルディ
スクバイオインダストリー株式会社製)、ウルトラザイ
ム(ノボ・ノルディスクバイオインダストリー株式会社
製)、ビノザイム(ノボ・ノルディスクバイオインダス
トリー株式会社製)、シトロザイム(ノボ・ノルディス
クバイオインダストリー株式会社製)、オリベックス
(ノボ・ノルディスクバイオインダストリー株式会社
製)、ノボファーム12(ノボ・ノルディスクバイオイ
ンダストリー株式会社製)、ビノフロー(ノボ・ノルデ
ィスクバイオインダストリー株式会社製)、ビールザイ
ム(ノボ・ノルディスクバイオインダストリー株式会社
製)、ペクチナーゼ<ナガセ>(ナガセ生化学工業株式
会社製)などが挙げられる。
が、L−アラビノース遊離活性やL−アラビノース遊離
活性を促進する活性を有し、アラビナン、アラビノキシ
ラン、アラビノガラクタンなどにも作用する。これらの
酵素の酵素学的性質としては、最適pH3〜7、反応の最
適温度は50℃で、40〜60℃の間で実用的に作用す
る。
ノースを遊離する活性を有するが、アラビナン、アラビ
ノキシラン又はアラビノガラクタン分解酵素と併用する
ことでさらにL−アラビノース遊離活性を強化すること
ができる。その際に用いる酵素としては、アラビナーゼ
(アラバナーゼ)、アラビノフラノシダーゼ等のアラビ
ナン分解酵素が挙げられる。アラビナン分解酵素の起源
としては、細菌(Bacillus subtilis、Streptomyces s
p.)、酵母(Rhodotorula sp.)、糸状菌(Aspergillus
niger、A. oryzae、A. pulverulentus、A. terreus、
A. japonicus、A.flavus、Trichoderma reesei、T. vir
ide、Trichosporon penicillatum、Rhizopus sp.)など
が挙げられるが、Aspergillus由来の酵素が好適であ
る。特にAspergillus niger由来の酵素が好ましい。
ノガラクタン分解酵素もまた上記の菌株を培養した培養
上清もしくは菌体中に生産されるが、これらの酵素を含
有するいかなる画分を用いてもよい。また、必要に応じ
てこれらの酵素を含有する画分を常法により精製あるい
は部分精製して使用することもできる。また、市販の酵
素を使用してもよい。市販の酵素としてはスミチームA
RS(新日本化学工業株式会社製)などがあげられる。
ラン、アラビノガラクタン含有天然物には、リンゴ、ビ
ート(甜菜)、大豆、トウモロコシ、コメ、麦などのほ
か、これらの残さであるアップルファイバー、オレンジ
ファイバー、ビートパルプ、ビートファイバー、トウモ
ロコシ粕、落花生粕、大豆粕、みかんジュース粕等の副
産物が挙げられる。廃棄物や副産物などを原料として用
いることは、安価に製造する目的に則するだけでなく、
産業廃棄物の有効利用という環境保護的側面から見て
も、非常に望ましい方法であるといえる。オレンジファ
イバーやミカンジュース粕はみかんやオレンジからジュ
ースを搾取した後の残さであり、約3〜10%のL−ア
ラビノースをアラビナンなどの形で含んでいる。アップ
ルファイバーはリンゴからリンゴ汁を搾取した後の残さ
であり、約4〜7重量%のL−アラビノースをアラビナ
ンなどの形で含んでいる。ビートパルプはビートからビ
ート糖液を搾取した後の残さであり、約12〜18%の
L−アラビノースをアラビナンなどの形で含んでいる。
落花生粕は落花生のからなどであり、約5%のL−アラ
ビノースをアラビナンなどの形で含んでいる。これらに
含まれるアラビナンはL−アラビノースが連なった直鎖
構造を有することを特徴としており、酵素によるL−ア
ラビノース生成が比較的容易に起こる。その点L−アラ
ビノースが遊離しやすいビートパルプ、アップルファイ
バー、オレンジファイバーなどはよい原料であるといえ
る。このほか、米糠やコーンファイバー、大豆粕なども
よい原料となる。
のであれば、いかなる起源、製法の、アラビナン、アラ
ビノキシラン、アラビノガラクタンを有する天然物であ
っても使用することができる。
件としては、それぞれの反応基質と酵素の性質に応じた
最適条件を選べばよいことは言うまでもない。反応の温
度としては酵素が失活しない温度であって、腐敗を防止
するために微生物が増殖しにくい温度とすることが望ま
しい。具体的には、20〜90℃、好ましくは40〜8
0℃、さらに好ましくは50〜75℃がよい。反応液の
pHとしては酵素の至適条件下で反応を行うのが望まし
いことは言うまでもなく、pH2〜9、好ましくはpH
2.5〜8、さらに好ましくはpH3〜6とするのがよ
い。反応時間は使用するアラビナン、アラビノキシラ
ン、アラビノガラクタン含有天然物と酵素の量に依存す
るが、通常3〜48時間に設定するのが作業上好まし
い。
ガラクタン含有天然物に作用させる酵素の量としては、
たとえばスミチームPX(新日本化学工業株式会社製ペ
クチナーゼ、ペクチナーゼ力価6000ユニット/m
L、アラビナーゼ力価100ユニット/mL)の場合、
基質1gあたり1〜1000ユニット、さらに好ましく
は10〜200ユニットが適当である。スミチームPX
のペクチナーゼ活性は、反応混合液の1mlあたりの粘
度を60秒間に半減させる酵素量を1単位のリンゴペク
チン液化力とする。また、ペクチナーゼをアラビナン、
アラビノキシラン、又はアラビノガラクタン分解酵素と
混合する場合もこれと同様で、混合するアラビナン、ア
ラビノキシラン、又はアラビノガラクタン分解酵素の量
は基質を分解するのに必要な量であればよく、たとえば
アラビナーゼの場合4〜1000ユニットが好ましい
(この場合の1ユニットは直鎖アラビナンから1分間に
1μmolのL−アラビノースを遊離する酵素量とす
る。)
て0.5〜10倍が好ましい。水分量が多すぎると酵素
濃度が低くなり酵素が作用せず、水分が少なすぎると酵
素を含む溶液が均一に基質に接触しないため、L−アラ
ビノース遊離量が多くならず、好ましくない。
キシラン、アラビノガラクタン成分が加水分解され、L
−アラビノースが生成、遊離する。これをそのまま、あ
るいはさらに乾燥させて用いたものをL−アラビノース
含有酵素処理物とすることができる。また、反応後の懸
濁液の上澄みを分取すればL−アラビノース糖液が得ら
れる。このようにして得られるL−アラビノースを、イ
オン交換樹脂や活性炭等を用いた各種クロマトグラフィ
ーを用いて定法に即して精製してもよい。また、得られ
たL−アラビノースを含む溶液に熱エタノールを添加す
ることにより結晶L−アラビノースを得てもよい。
る。まず、L−アラビノースの製造方法の実施例を示
す。 実施例1 ビートパルプ200g(株式会社東食製、水分11%)
に、スミチームPX(新日本化学工業株式会社製ペクチ
ナーゼ、ペクチナーゼ力価6000ユニット/mL、ア
ラビナーゼ力価100ユニット/mL)を1mLを溶解
した酵素液2Lを添加し、55℃で24時間撹拌下で反
応した。反応終了後、上澄みを濾過することによりL−
アラビノースを含む清澄な溶液1.9Lを得た。この溶
液中の糖の分析を高速液体カラムクロマトグラフィーに
よりおこなった。分析の条件としては、分析用カラムと
して東ソー株式会社製TSKgel Amide−80
(4.6mmID×25cm)を用い、カラム温度80
℃、流速0.8mL/minとし,80%アセトニトリ
ルで溶出をおこなった.糖の検出はベンズアミジン誘導
体の蛍光検出により行い、標準品の定量値からL−アラ
ビノースの含有量を求めた。上記の反応後の溶液を分析
した結果、1.9L中に19gのL−アラビノースが蓄
積していた。
・ダウ・ケミカル・カンパニー株式会社製ダウエックス
SAR、OH−型、ベッドボリューム100mL)、カ
チオン交換樹脂(ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー株式
会社製ダウエックスHCRW2、H+型ベッドボリュー
ム100mL)、活性炭(三菱化学株式会社製ダイアホ
ープS80、ベッドボリューム100mL)にこの順序
で通液し、L−アラビノースを含む溶液を回収した。回
収した溶液をブリックス70となるまでエバポレーター
で濃縮し、17.5gのL−アラビノースを含む糖液を
得た。
の比較例を示す。実施例1のスミチームPXに変えてス
ミチームARS(新日本化学工業株式会社製アラビナー
ゼ、力価400ユニット/mL)を使い同様の実験を行
った。得られた反応後の溶液を分析した結果、1.9L
中に10.5gのL−アラビノースが蓄積していた。
で精製したところ、9.5gのL−アラビノースを含む
糖液を得た。以上のように、実施例1と比較してアラビ
ノース遊離量と得られる精製アラビノースの収量が低
く、ペクチナーゼを用いた場合の有効性が示された。
についての実施例を示す。 実施例2 ビートパルプ200g(株式会社東食製、水分11%)
に、スミチームPX(新日本化学工業株式会社製ペクチ
ナーゼ、力価6000ユニット/mL、アラビナーゼ力
価100ユニット/mL)を4mLを溶解した酵素液4
00mLを添加し、55℃で24時間撹拌下で反応し
た。反応終了後70℃で24時間箱形乾燥機で乾燥を行
った。酵素処理ビートパルプ196g(水分9%)を得
た。この酵素処理ビートパルプ1gを水100mLに懸
濁して水溶性画分を抽出し、これから酵素処理ビートパ
ルプ中の遊離糖の分析を実施例1と同様にして行った。
その結果、酵素処理ビートパルプ100g中に15.2
gのL−アラビノースが蓄積していた。
に、スミチームARS(新日本化学工業株式会社製アラ
ビナーゼ、力価400ユニット/mL)を4mLとペク
チナーゼPL「アマノ」(天野製薬株式会社製ペクチナ
ーゼ、力価1,500ユニット/ml)4mLを溶解し
た酵素液400mLを添加し、55℃で24時間撹拌下
で反応した。反応終了後70℃で24時間箱形乾燥機で
乾燥を行った。酵素処理ビートパルプ195g(水分9
%)を得た。この酵素処理ビートパルプ1gを水100
mLに懸濁して水溶性画分を抽出し、これから酵素処理
ビートパルプ中の遊離糖の分析を実施例1と同様にして
行った。その結果、酵素処理ビートパルプ100g中に
14.5gのL−アラビノースが蓄積していた。
酵素一種の場合での比較例を示す。 比較例2 実施例2のスミチームPXに変えてスミチームARS
(新日本化学工業株式会社製アラビナーゼ、力価400
ユニット/mL)を使い同様の実験を行った。その結
果、酵素処理ビートパルプ195g(水分9%)を得
た。この酵素処理ビートパルプ1gを水100mLに懸
濁して水溶性画分を抽出し、これから酵素処理ビートパ
ルプ中の遊離糖の分析を実施例1と同様にして行った。
その結果、酵素処理ビートパルプ100g中に10.5
gのL−アラビノースが蓄積していた。これから、スミ
チームPXを用いた実施例2、アラビナーゼとペクチナ
ーゼを混合した場合の実施例3の方法が有効であること
が示された。
造方法の実施例を示す。 実施例4 オレンジファイバー200g(ニュートリノヴァジャパ
ン株式会社製、水分2%)を600mLの水とスミチー
ムPX(新日本化学工業株式会社製ペクチナーゼ、ペク
チナーゼ力価6000ユニット/mL、アラビナーゼ力
価100ユニット/mL)を4mL添加し,55℃で2
4時間撹拌下で反応した。反応終了後70℃で24時間
箱形乾燥機で乾燥を行った。酵素処理オレンジファイバ
ー210g(水分8%)を得た。この酵素処理オレンジ
ファイバー1gを水100mLに懸濁して水溶性画分を
抽出し、これから酵素処理オレンジファイバー中の遊離
糖の分析を実施例1と同様にして行った。その結果、酵
素処理オレンジファイバー100g中に9.8gのL−
アラビノースが蓄積していた。
素一種の場合での比較例を示す。 比較例3 実施例4のスミチームPXに変えてスミチームARS
(新日本化学工業株式会社製アラビナーゼ、力価400
ユニット/mL)を使い同様の実験を行った。その結
果、酵素処理オレンジファイバー209g(水分8%)
を得た。この酵素処理オレンジファイバー1gを水10
0mLに懸濁して水溶性画分を抽出し、これから酵素処
理オレンジファイバー中の遊離糖の分析を実施例1と同
様にして行った。その結果、酵素処理オレンジファイバ
ー100g中に7.5gのL−アラビノースが蓄積して
おり、実施例4の結果よりも低くペクチナーゼ酵素剤の
有効性が示された。
あるアラビナン、アラビノキシラン、アラビノガラクタ
ン含有天然物を用い、高収量で機能性食品として有用な
L−アラビノース、およびL−アラビノース含有アラビ
ナン、アラビノキシラン、アラビノガラクタン含有酵素
処理物を製造することができる。また、従来廃棄されて
いた農産物の用途拡大を図り、消費の増強にも大いに役
立つほか、廃棄により懸念されていた環境への影響も低
減しうるものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 アラビナン、アラビノキシラン又はアラ
ビノガラクタンを含有する天然物から、アラビナン、ア
ラビノキシラン又はアラビノガラクタンを分離抽出する
ことなく、前記天然物にペクチナーゼを直接に作用させ
ることを特徴とするL−アラビノース又はL−アラビノ
ース含有酵素処理物の製造方法。 - 【請求項2】 アラビナン、アラビノキシラン又はアラ
ビノガラクタンを含有する天然物から、アラビナン、ア
ラビノキシラン又はアラビノガラクタンを分離抽出する
ことなく、前記天然物にアラビナン、アラビノキシラン
又はアラビノガラクタン分解酵素と、ペクチナーゼを併
用して直接に作用させることを特徴とするL−アラビノ
ース又はL−アラビノース含有酵素処理物の製造方法。
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