JP3075386B2 - 複写カメラの複写方法 - Google Patents
複写カメラの複写方法Info
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Description
転写式の複写カメラの複写方法に関するものである。
るいはネガペーパーと称される感光材に原稿の平面画像
を露光して潜像を形成し、この露光した感光材にポジペ
ーパーと称される受像材を重ね合わせ、これを現像液に
入れて感光材に記録された像を受像材に拡散させて転写
するものである。つまり、露光工程→現像工程→転写工
程の順序で進行する。次に、複写の手順を概略的に説明
する。先ず、原稿台に原稿を載置して、パネル表示を見
ながら、感光材の大きさや拡大縮小複写する場合の変倍
の大きさなどを選択する。そして、スタートボタンを押
すと、装置内でロール状に収納された感光材が自動的に
引き出されて所定の長さに切断され、原稿の平面画像
が、この切断されたシート状の感光材にスリット露光さ
れる。スリット露光が終了した感光材は、そのまま現像
部に搬送されるが、その途中において受像材と重ね合わ
される。そして、現像液に浸されて現像され、絞りロー
ラにて感光材と受像材が圧着された後に、所定の時間を
かけて転写位置にて画像が受像材に転写される。
の感光材を所定の長さに切断することについて特開平4
−134324号、特開平4−134325号、スリッ
ト露光について実開平4−45695号、スリット露光
後のシート状感光材の搬送について特開平4−1343
26号、実開平4−45693号などがある。
に約2分もの時間を要してしまう。この時間は、感光材
の長さにより変化するもので、例えば、搬送方向の長さ
が305mmの場合を例に取ると、このうち、約30秒
は、感光材と受像材が現像液を通過した後に、転写位置
において拡散転写する時間である。ここで、複写時間と
は、原稿台に原稿を載せてスタートボタンを押してか
ら、拡散転写が終了して受像材を取り出すまでの時間を
言うが、従来の装置では、続けて次の原稿を複写する場
合に、この複写時間を完全に経過した後、すなわち、装
置から前回複写した受像材を取り出した後に初めて可能
となり、それまでの待機時間が長すぎるという問題があ
った。また、当該複写時間を経過する前に、すなわち、
装置の中で、感光材がまだ搬送、現像、転写等されてい
る間に、次の複写を開始することは以下の理由によりで
きなかった。 (1).装置の中には、多くの搬送ローラを含む複雑な搬送
機構が備えられており、複数の感光材を同時に処理する
と、それぞれの工程で発生する衝撃や振動が、他の工程
に影響を及ぼしてしまう。特に、ローラ間に感光材が挟
まったり、あるいはローラ間から感光材が外れたりする
瞬間に発生する振動や衝撃は大きく、これが、スリット
露光を行っている時に発生すると、複写画像に乱れを生
じたり、あるいは所望の変倍が得られないということに
なりかねない。 (2).装置の内において複数の感光材が存在すると、各工
程での処理速度の違いから、同じ位置で重なったり、あ
るいは衝突することがある。この場合、それ以降の工程
に良好に感光材を搬送させることが困難になり、また、
受像材との重ね合わせも難しくなるので結果として受像
材に拡散転写をすることができなってしまう。 (3).装置の中には、前述の如く、多くの搬送ローラが備
えられ、それらには各々に駆動源が必要となる。この駆
動源として、これらローラの1つ1つに専用のモータを
備えて、それぞれセンサ等を使って巧妙に搬送制御すれ
ば、あるいは前記(1).(2).に記載した問題は解決するか
もしれない。しかしながら、このような制御は、部品点
数を増やし、装置を複雑化、大型化、高額化するので好
ましくはない。そして、現実には、可能な限り少ない数
のモータを使って、搬送チェーンやワイヤープーリ等の
伝達機構により連動的に駆動させており、1つのローラ
が回転すると他のローラも従動的に回転してしまう。回
転速度についてはギヤ比等を調整して、工程ごとに搬送
速度を変えることもできるが、転写工程等は実質的に停
止した状態で行われるので、もはや、このようなギヤ比
による速度調整だけでは複数の感光材が衝突しないよう
に搬送制御することは不可能といえる。 以上の理由により、従来の複写カメラにおいては、露光
開始と転写終了という2つの時間的基準をもって、露光
を開始した後は当該感光材が転写作業を終了して、装置
内部から感光材を取り出した後において、初めて、次の
原稿の複写を開始することができるというものである。
とする課題は、複写カメラにおいて連続的に複写作業を
する場合に、1回目の複写時間が終了するまでに、次の
複写を開始できるものとし、その間、待たなければなら
ないという従来の問題を解決できる複写カメラのの複写
方法を提供することにある。具体的には、装置の部品点
数が増えて、装置が複雑化、大型化、高額化することな
く、かつ、装置内においては、複数の感光材の同時処理
を可能として、それぞれの搬送が他の感光材の搬送、あ
るいは露光等の作業に影響を及ぼすことなく適切に制御
せしめる方法を提供することにある。
めに、この発明にかかる複写カメラの複写方法は、露光
工程と現像工程の間に待機位置を設けるとともに、感光
材が転写工程に進行したときに次の感光材の露光が可能
である信号を出して連続複写を可能にするが、具体的な
手順は以下のとおりに行う。 (1).まず、感光材に原稿画像を露光する。 (2).次に、この露光の終了後、感光材を搬送させるが、
その過程で、前回の複写の転写作業が終了しているか否
かを判断する。この時、前回の複写で転写が終了してい
ないと判断した時は、感光材を待機位置で待機させる。 (3).そして、前回の複写作業での転写作業が終了したと
き、あるいは、初めから転写作業は終了しているとき
は、感光材を搬送し、別の位置において待機していた受
像材とともに、この感光材を現像処理させる。 (4).次に、感光材に記録された潜像を受像材に転写させ
る状態になると、次の感光材の露光が可能である信号を
発生させ、次の原稿画像を次の感光材に露光させること
を可能にする。つまり、一の感光材の転写工程と次に感
光材の露光工程を同時に進行させる連続複写を可能にす
る。そして、転写作業が終了すると、次の複写に対する
転写終了信号を発生させ、次の感光材を現像工程に進め
る。
始と転写終了という2つの時間的基準にさらに待機状態
という新しい基準を設けて、複数の感光材を装置内で同
時に処理させても、それらが相互に衝突しないように制
御している。これは、本発明者が、当該複写カメラの処
理プロセス、すなわち、露光→搬送→現像→転写の工程
を鋭意検討したところ以下のことを見出したことによ
る。 (1).このプロセスにおいては、原稿の平面画像を感光材
にスリット露光する工程が、最も振動や衝撃から保護す
る必要があり、この露光を行っている時は少なくとも他
の搬送機構を実質的に停止させる必要があること。言い
換えれば、露光以外の他の工程においては、それほど振
動や衝撃の影響を考える必要がないこと。 (2).さらに、拡散転写作業は搬送を停止して行うので搬
送機構は駆動されておらず、しかもこの時間は比較的長
いので、この拡散転写作業中に、次の複写を開始するこ
とが効果的であること。 (3).そして、この2点を踏まえて、複数の感光材が1つ
の装置の中に同時に存在しても、これらが相互に衝突し
ないように、露光位置と現像位置の間に、新たに待機位
置を設けて、前の感光材の転写が終了しているときだけ
待機位置から進めることになる。 このような方法によって、装置内に、複数の感光材が存
在していても、画像の乱れや変倍誤差を生ずることな
く、また、装置を大型化、複雑化、高額化することもな
い。また、何よりも次の複写作業が早くできることにな
る。
図を示す。装置は露光部Eと搬送系等を含む現像部Dで
構成され、ネジなどの接続部材により現像部Dの上に露
光部Eが載置されている。露光部Eは、ガラス製原稿台
10の上に原稿カバー11があって、正面上部にはパネ
ル表示される露光条件設定手段12が設けられる。この
露光条件設定手段12により、感光材の長さを設定した
り、拡大縮小の倍率の設定ができて、かつ、複写を開始
できる状態か否か、あるいは、感光材が必要な量だけ残
されているかを作業者に視覚的に表示している。現像部
Dは、感光材が収納されたマガジンを交換する時や、感
光材の搬送ミスが発生した時に開閉する前面カバー13
と、転写作業が終了した受像材を取り出す排紙カバー1
4が設けられている。
示したものである。まずは、露光部Eの構造について説
明する。露光部Eのケーシング上部には、例えば、最大
A3サイズまでの原稿を載置できる透明ガラス製原稿台
10が配置され、原稿は原稿カバー11と原稿台10と
の間で圧着保持され、原稿は重量的な観点から厚さ50
mm程度までは少なくとも扱うことができる。原稿台10
の直下には露光ユニット20が、可変速度Vで原稿台1
と平行方向に移動可能に配置されている。この露光ユニ
ット20は、それぞれ略樋状のミラー22で囲まれた2
本の管型の光源ランプ21が取り付けられた2灯式であ
る。この光源ランプには、例えば、330Wのハロゲン
ランプが使われる。また、ミラー22は曲率の異なる2
つの楕円鏡が接合されたものである。また、ランプが2
灯式であるため、貼合せ部を有する原稿であっても影を
作ることなく良好に照射させることができる。露光ユニ
ット20の下方には平面ミラーM1を備えている。従っ
て、このユニット20が移動すると原稿の全面を走査し
て露光し、原稿からの反射光はミラーM1で水平方向
(ユニットの移動方向)に放射される。
ット24は、一対の平面ミラーM2、M3及び一対の平
面ミラーM4、M5が、それぞれ90°の角度をなして
取り付けられる。第1ミラーユニット23と第2ミラー
ユニット24の間にはレンズ25を備える。従って、ミ
ラーM1で反射した原稿の反射光は第1ミラーユニット
23で反射されて、レンズ25に入射し、レンズ25を
出射した光は第2ミラーユニット24で反射される。第
2ミラーユニット24で反射された光は、平面ミラーM
6で反射されて感光材に結像する。露光ユニット20、
第1ミラーユニット23は、その長手方向の両端部にお
いて、図示略であるが、サーボモータでプーリ及びベル
トを介して、ワイヤにて駆動される。ここで、露光ユニ
ット20がVの速度で移動すると第1ミラーユニット2
3は、速度1/2Vで露光ユニット20と同方向に移動
して、原稿からレンズ25までの距離が変化しないよう
になっている。
4には、ステッピングモータを駆動源とする移動機構
(図示略)が備えられ、スリット露光を開始する前に、
第1ミラーユニット23も含めて、これらの初期位置を
設定させる。これによって、原稿からレンズ25までの
距離とレンズ25から感光材までの距離(すなわち、光
路長)を変化させて、縮小拡大倍率を設定できるように
なっている。この変倍設定はマイコンによる自動設定で
あり、パネル表示より所望の倍率を指定するだけで、前
回に複写された際の複写倍率と比較して、レンズ25や
各ユニットの移動方向、移動順序、移動量を自動的に演
算しその結果にしたがって駆動制御する。本装置では、
原稿の30.0〜200.0%の拡大縮小率を備え、ま
た、0.1%単位の微小変倍も可能である。また、縮小
拡大倍率を設定するために各ユニットやレンズを移動さ
せた後は、その駆動源であるステッピングモータに、静
止トルクをかけ続けることによってその後の処理でも振
動等によって微動することなく設定位置を保持すること
ができる。このように、複写カメラは電子写真複写機と
異なり、仕上がりの美しさを強く要求されるため、変倍
機構についても細かな構造や制御がなされている。
れるまでの機構について説明する。感光材は、紙やフィ
ルムからなる支持体の表面に感光層を付着したものであ
って、前記のスリット露光により、原稿の潜像が所望の
倍率にて形成される。この感光材は、ロール状にマガジ
ン41内に納められているが、搬送ローラ群42(42
a、42bよりなる)によって引き出された後にカッタ
43で所定の長さに切断して、感光材をロール状からシ
ート状にする。しかし、スリット露光の作業中に、感光
材を切断したり、あるいは感光材の末端が搬送ローラ4
2bから外れたりすると、その振動や衝撃は当該露光に
強く影響を与えてしまうので、スリット露光を開始する
前に、切断作業を終えて、感光材の先端が搬送ローラ5
3に挟まった状態で、かつ、その後端は搬送ローラ42
bとシャッターの回転軸の間に垂れ下がった状態に設定
しておく。感光材は、例えば、その幅が4インチ、6イ
ンチ、8.5インチ、11インチのものが用途に応じて
選択して使われる。設定方法は、前カバー14を開き、
続いてマガジン用の扉も開いてマガジン41をセットす
る。そして、搬送ローラ42aの上側ローラを引き下げ
て下側ローラと離間させて、一対のローラ42aの間に
感光材の先端を挟む形までセットした後に、マガジンセ
ット用扉と前面カバー13を閉める。このようにして、
感光材を交換するわけであるが、装置が大型化しても構
わないならば、複数の感光材を配置する方法でもよい。
また、感光材がマガジン41になくなると、専用のセン
サーによりその旨を検出する。また、これらのローラは
硬質ゴム製のものであって、略輪ゴム状のバネにより2
つローラが挟圧されることによって、そのニップ力で感
光材の皺をなくすようにしている。
する。スリット部50は、露光ステージ51とステージ
ガイド52を挟んで搬送ローラ53と搬送ローラ54に
より構成される。スリット幅は、例えば4mmである。搬
送ローラ53と搬送ローラ54は、各々一対のローラの
うち、図において上側、すなわち露光側のローラは、感
光材の幅方向の中央部にのみ存在して、他のローラに比
べて強い圧力にて保持させている。これは、このスリッ
ト部がスリット露光をする上で位置決め精度が高く要求
され、感光材の幅方向全域にローラを配置するより中央
部にのみ配置させて挟圧する方が効果的であるからであ
る。また、搬送ローラ54は搬送ローラ53に対して回
転速度を早くすることによって感光材を引っ張りながら
搬送させている。また、搬送ローラ53の近傍には感光
材の末端の通過を検出するセンサー55を有する。この
センサー55は、後述するが、感光材の末端を検知した
後、所定の時間後に感光材の搬送を停止させるものであ
る。
る。搬送路60は、スリット部50の下流側から、その
中に露光済感光材を搬送する上下2枚のガイド板よりな
り、装置下部に向かって屈曲されて形成される。そし
て、間隔を開けて搬送ローラ61、搬送ローラ62、搬
送ローラ63を備えている。これらのローラは駆動側が
硬質ゴムローラで従動側がプラスチック性ローラの一対
のローラよりなり、個別に回転制御しても構わないが、
部品点数やコストの関係より同一のモータからチェーン
などの伝達機構で駆動することが効果的である。本発明
の待機位置は搬送路60に設けられる。つまり、搬送ロ
ーラ61、搬送ローラ62、搬送ローラ63が停止する
ことによって感光材は待機する。搬送ローラ62と搬送
ローラ63の間にはシャッター64を有して上部のガイ
ド板が自在に上方に開閉する構造を有する。これは後述
する現像部80での感光材の搬送速度が搬送路60の搬
送速度より遅いために生じる感光材の弛みを補正するも
のである。すなわち、感光材が自然に弛むとその力を受
けてシャッター64のガイド板も自然に開く。搬送ロー
ラ63の近傍で下流側には、感光材の存在を検出する光
センサ65を有する。この光センサ65は発光部と受光
部よりなる一対のセンサーが感光材の幅方向の中央部に
1つ配置され、発光部からの光を感光材で反射させて受
光部で検出するものであるが、センサー65の方式はこ
れに限られるものではない。
いて説明する。受像部70には受像材が用意される。受
像材は、特に扉などがない開口71より複写の度に1枚
ずつ給紙される。受像材は紙やフィルムからなる支持体
の表面に受像層を付着したものであり、開口71より給
紙されると傾斜72にしたがって下落して搬送ローラ7
3にて衝突して停止する。この搬送ローラ73はそれよ
り先方に既に転写前の受像材が待機している時は進むこ
とができず、また、搬送ローラ73にて送られた受像材
は搬送ローラ74にて近傍の光センサー75の信号によ
り停止する。光センサー75は、光センサ65と同様な
ものが適用される。搬送ローラ73と搬送ローラ74は
搬送ローラ61〜63と同一のモータで駆動されるが、
光センサー65の信号を受けて作動する電磁クラッチに
よって独自に回転及び停止の制御がなされる。
る。搬送路60から送られた感光材と、受像部70から
送られた受像材は、現像部入口81より各々に設けられ
たガイド81a、81bを通過して、膜面同士が重なる
よう現像液の中に進行する。このとき、搬送ローラ63
を先に駆動させて、若干遅れてから搬送ローラ74を駆
動することによって、両者の先端を少しずらした状態で
重ねることができる。これは感光材の先端には複写画像
に使われない不要部分があるのでその部分の受像材への
転写を行わないためである。現像部80には、強アルカ
リ性であり、チオ硫酸ナトリウムなどのハロゲン銀溶媒
を適量に含んでいる現像液を備えており、この液の中を
感光材と受像材の重合わせが潜るとともに絞りローラ8
2によって両者を接着させる。現像液を通過する時間は
感光材や受像材の大きさにもよるが10秒程度である。
前記したように現像液の中を感光材と受像材を浸す時間
は拡散転写をする上で重要であり、充分な時間を確保す
るために、絞りローラ82では、それ以前の搬送ローラ
群とは遅い速度で回転制御がなされる。現像液は、所定
の容器83に収納されており、この容器83は前カバー
13を開いて、スライド式に取り外せるものなので、か
かる作業によって、現像液を補充、あるいは交換するこ
とができる。また、図示略であるが、現像部入口81に
は、搬送ローラ63及び搬送ローラ74の方に現像液が
飛び散らぬように仕切板を有する。
る。現像液の中を通過した感光材と受像材の重ね合わせ
は、転写部90にて拡散転写反応が行われる。この時間
は、約30秒ではあるが、この間は排紙カバー14を開
くことはできない。そして、拡散転写が終了すると排紙
カバー14を開くことが可能になり、感光材と受像材の
重ね合わせを取り出し、両紙を引き剥がせると、画像が
複写された受像材を得ることができる。この拡散転写が
終了すると転写終了の信号を発生させて、前記のごと
く、搬送路60内に設けられた待機位置で待機している
感光材を現像処理するために搬送ローラ61〜63、及
び搬送ローラ73〜74の回転駆動を再開させる。この
転写終了信号の発生は、例えば、排紙カバー14を一度
開いて、その後、閉めたことを、例えばアクチュエータ
型スイッチにより検知して発生させることができる。こ
れは、排紙カバー14を開いたままだと、外部の光が現
像部80まで進入するので好ましくなく、再び、排紙カ
バー14を閉めることを要件としている。このような機
能により、拡散転写された感光材が装置の中に残ってい
る状態では、次の感光材等を現像部80に進入させない
ように施している。
にかかる連続複写をするための制御方法について説明す
る。装置を作動させるため全体的な制御するCPU30
には入力手段31が接続されている。この入力手段31
は、例えば、原稿台10の正面上部に設けられたパネル
表示であって、感光材の長さや、拡大縮小倍率を設定す
る入力と、複写開始のスタート入力がなされる。変倍設
定手段32は、CPU30からの信号を受けて、ステッ
プモータが所定量、所定方向に駆動されるものであっ
て、第1ミラーユニット23、第2ミラーユニット2
4、及びレンズ25を移動させるものである。そして、
これらユニットやレンズが所定の位置に設定されると設
定終了信号として、変倍設定手段32からCPU30に
その信号を送る。スリット露光手段33は、CPU30
からの信号を受けて、サーボモータが駆動すものであっ
て、露光ユニット20と第1ミラーユニット23を同期
して移動させる。そして、同様に、これら露光ユニット
20と第1ミラーユニット23が無事移動を終了する
と、その信号をCPU30に送信する。感光材切断手段
34は、CPU30からの信号を受けて、各々のモータ
が所定量だけ駆動されるものであって、所望の量だけ搬
送ローラ42a、42bを回転することによって、さら
に、カッター43を作用させて感光材を切断する。具体
的には、まず、ローラ42aによって、マガジン41か
ら感光材を引き出し、次いで、ローラ42bによって感
光材を送り出すとともに、停止しているローラ53に感
光材の先端が到達すると、それ以上のローラに回転に対
して、ローラ42bとシャッターの回転軸の間で弛んで
しまう。この弛み量を所望量までローラを回転させてか
ら、ローラの回転を停止させて、カッター43で切断す
る。そして、所望の大きさで感光材が切断されると、そ
の終了信号を感光材切断手段34からCPU30に送信
する。搬送手段35では、CPU30からの信号を受け
て、モータを駆動させて搬送ローラ61〜63を回転さ
せる。この信号は、当然ながら、スリット露光手段33
における露光ユニット20及び第1ミラーユニット23
と同期して行われる。搬送ローラ53の手前にはセンサ
ー55があって、前述の如く、感光材の末端が通過する
とその信号をCPU30に送る。CPU30は、その信
号入力後遅延時間をカウントして、搬送ローラ54を停
止させる。受像材搬送手段36では、CPU30からの
信号を受けて、モータを駆動させて搬送ローラ73、7
4を回転させる。搬送ローラ74の近傍にも受像材の有
無を判断するセンサー75があって、受像材がセットさ
れたこととして、その信号をCPU30に送信する。搬
送手段35では、CPU30からの信号を受けてモータ
を駆動させ、再度搬送ローラ63を回転させる。また、
同時に搬送ローラ74を回転させる。そして、感光材の
末端がセンサ65を通過するとその信号をCPU30に
送る。現像手段37では、搬送手段36の信号がCPU
30に入力後に遅延時間をカウントして搬送スピードを
現像用に変更する。転写手段38では、CPU30から
の信号を受けて排紙カバー14の開閉を可能とする。そ
して、一度排紙カバー14が開閉されると転写手段38
からその信号がCPU30に送信される。
複写のフローチャートを示す。このフローチャートを使
って連続複写方法を説明する。まず、電源を投入する
と、レンズ、ミラーが初期位置に復帰する。ステップ1
において露光条件を設定して、次いでスタートさせる。
ステップ2では、前回スリット露光を終えた感光材が待
機位置で待機しているか否かを判断する。そして、待機
していないと判断すれば、感光材同志が衝突することも
ないので、次に説明する変倍設定などのステップに進む
ことが出来る。そして、前回スリット露光を終えた感光
材が待機位置で待機していると判断した時は、この待機
している感光材が転写部90に移動して待機位置から離
れるまで、変倍設定などのステップに進むことができな
い。この待機状態を示す信号は、スリット部50におい
て光センサ55が感光材の末端を検出すると、その後所
定時間後に感光材の搬送を停止させるが、この搬送停止
とともに待機状態の信号を発生させることができる。そ
して、待機状態が解除された信号は、感光材と受像材の
末端を光センサ65、75が検知することにより発生さ
せて、同時に、前記待機状態を示す信号をオフさせる。
ここで、感光材と受像材の末端が光センサ65、75を
通過した時点では、まだ現像処理を行うために搬送ロー
ラ82が駆動することになる。従って、この状態でスリ
ット露光を開始することは、搬送ローラ82の振動によ
り好ましくないが、スリット露光をする前には、前述の
如く、変倍設定と感光材切断を行うが、これらに要する
時間が感光材が現像部80を通過する時間より長いの
で、スリット露光を開始する時は既に搬送ローラ82は
停止しており、前の感光材などは転写部90に移動して
いる。従って、前の感光材が待機位置に存在しなければ
ステップを進めても差し支えない。もし、感光材先端が
センサ55に到達したときに搬送モータ82が動作状態
であれば、つまり、転写工程に移動中であれば、そこで
搬送ローラ82が停止するまで待機する。しかしなが
ら、次の露光を開始可能とする信号の発生方法は、前述
の如く、感光材の末端が光センサ65を通過したことを
検知する以外に、他の方法、好ましくは感光材が確実に
転写部90に移動したことを検出するものがよい。
は前記のとおり、レンズ25やミラーユニット23、2
4を移動させる。ステップ4では受像材が受像部70に
セットされているか否かを判断する。この判断は光セン
サ75が受像材を検知することによって行う。そして、
受像材がセットされていない場合には露光を開始するこ
とはできず、開口71より受像材を投入することによ
り、「セットされていないという信号」を解除すること
ができる。ステップ5では感光材を所定の大きさで切断
する。この方法については前述の通りである。ステップ
6ではスリット露光を開始する。そして、前述の如く、
露光を行いつつ感光材を搬送させて、感光材の末端が光
センサ55を通過すると、所定時間後に搬送ローラを停
止させる。この所定時間は、感光材が現像部80の入口
近傍で停止するような時間を設置することが好ましい。
ステップ7では転写部90に感光材が存在するか否かを
判断する。この判断は前述の如く、拡散転写を終了した
後排紙カバー14を一度開いて、その後排紙カバーを閉
めることにより発生させることができる。転写部90に
感光材が存在しないと判断した時は、所定位置で待機し
ていた感光材、あるいは搬送路60より搬送されてきた
感光材を、現像部80、転写部90に進める。ステップ
8では感光材と受像材を現像部80にて現像液に浸す。
ステップ9では感光材と受像材を転写部にて拡散転写さ
せる。
の方法で説明した図であるが、(イ)は露光部、(ロ)
は待機位置を含む搬送路、(ハ)は転写部を模式的に示
す。ステップaにおいて、1枚目の原稿を露光させる。
この場合、搬送路と転写部には感光材や受像材は存在し
ない。ステップbにおいて、1枚目の原稿が搬送され
る。この場合、転写部には感光材や受像材は存在しな
い。また、露光部に2枚目の原稿を載置しても露光を開
始させることはできない。ステップcにおいて、1枚目
の感光材が転写部に移動すると、露光部において2枚目
の原稿の露光が開始可能となる。ステップdにおいて、
2枚目の原稿が搬送される。転写部では1枚目の感光材
が転写中のため、搬送された2枚目の感光材は搬送路の
所定位置で待機する。この状態では、ステップb同様、
露光部には3枚目の原稿を載置することはできるが露光
を開始することはできない。ステップeにおいて、1枚
目の感光材が転写を終えたので装置から取り出すと、2
枚目の感光材は待機状態が解除されて転写部に向かって
移動を開始する。また、露光部においては、3枚目の原
稿の露光が開始可能となる。
法では、以下の解釈、及び変形例を適用することができ
る。 (1).変倍設定及び感光材切断は、前回処理した感光材が
待機状態を離れた時にしなければならないものではな
い。スリット露光は前回処理した感光材が待機状態を離
れた後に行わなければならないが、変倍設定及び感光材
切断は待機状態において行うことは差し支えない。すな
わち、図4に示したフローチャートにおいて、ステップ
2の工程がステップ3及びステップ4の後でもよい。 (2).原稿の平面画像が露光された感光材は、搬送路にお
ける所定位置で、一旦、停止して待機状態とするとある
が、これは必ずしも物理的に搬送停止するという意味だ
けにとらわれるものでなく、搬送中に転写を終了した信
号を受けていれば、停止することなく、そのまま現像工
程に進むということも可能である。従って、搬送中で現
像部より手前において、当該信号を受信する手段を要す
ることが必要という意味である。 (3).原稿の平面画像が露光された感光材が一旦停止する
所定位置とは、本実施例に示したように現像部の手前だ
けを意味するのではなく、その他の位置で待機状態とす
ることも可能である。また、受像材と重ねた後で待機さ
せることも可能である。 (4).この発明では、スリット露光時に当該露光にかかる
感光材を搬送するための搬送機構以外の搬送機構は停止
させていることが好ましいと記載している。しかし、こ
のことは当該感光材の搬送に関与しない搬送機構、例え
ば、ローラ等は1つも駆動させないという意味ではな
く、実質的に衝撃、振動を与えることのないようにする
という意味である。 (5).この発明では、連続的に原稿を複写する場合を対象
にしているが、装置内に感光材は存在しないような場合
は、転写は終了した状態になっており、また、スリット
露光もそのまま開始できる状態であることは言うまでも
ない。 (6).さらに、この発明において、第2の原稿とは第1の
原稿を内容、大きさが変わるものであっても良いが、同
一の原稿を続けて複写する場合にも適用されることも言
うまでもない。 (7).この実施例では、スリット露光を行う前に感光材を
切断しているが、スリット露光を行った後に切断する方
法でも構わない。
では、連続複写が可能になり作業効率を著しく高めるこ
とができるが、装置内に複数の感光材が存在する連続複
写を行っても、画像の乱れや変倍誤差を生ずることな
く、また、装置が大型化、複雑化、高額化することはな
い。
するための概念図である。
制御回路である。
制御回路を示す。
別の方法で説明するための図である。
Claims (1)
- 【請求項1】露光工程において原稿の平面画像を感光材
にスリット露光し、露光した感光材に受像材を重ね合わ
せて現像工程において現像し、転写工程において感光材
に記録された像を受像材に転写する複写カメラの複写方
法において、 露光工程と現像工程の間に待機位置を設けるとともに、
感光材が転写工程に進行したときに次の感光材の露光が
可能である信号を出して連続複写を可能にし、 前に露光された感光材が転写工程に存在するときは、露
光工程から搬送された感光材を該待機位置に待機させる
ことを特徴とする複写カメラの複写方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06219578A JP3075386B2 (ja) | 1994-08-23 | 1994-08-23 | 複写カメラの複写方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06219578A JP3075386B2 (ja) | 1994-08-23 | 1994-08-23 | 複写カメラの複写方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0862717A JPH0862717A (ja) | 1996-03-08 |
JP3075386B2 true JP3075386B2 (ja) | 2000-08-14 |
Family
ID=16737727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06219578A Expired - Fee Related JP3075386B2 (ja) | 1994-08-23 | 1994-08-23 | 複写カメラの複写方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3075386B2 (ja) |
-
1994
- 1994-08-23 JP JP06219578A patent/JP3075386B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0862717A (ja) | 1996-03-08 |
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