JP3074489B2 - シールドマシンの発進方法 - Google Patents

シールドマシンの発進方法

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JP3074489B2
JP3074489B2 JP03192749A JP19274991A JP3074489B2 JP 3074489 B2 JP3074489 B2 JP 3074489B2 JP 03192749 A JP03192749 A JP 03192749A JP 19274991 A JP19274991 A JP 19274991A JP 3074489 B2 JP3074489 B2 JP 3074489B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シールドマシンの発進
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図5に示すように、連続地中壁工
法あるいはケーソン工法等で施工された発進立坑aか
ら、シールドマシンbを発進させる場合、立坑a前面の
地山を地盤改良cによって補強し、これによって前面地
山の安定化を図った後、発進に必要な断面積分の立坑壁
を壊し、発進に至る方法が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術には、
次のような問題点が存在する。 <イ>鉄筋コンクリート等の立坑壁を壊す作業は容易で
なく、工期及び工費の増加を招く。 <ロ>鉄筋コンクリート等の廃材の処理に費用がかか
る。 <ハ>立坑前面の地盤改良工事が必要であり、工期及び
工費が増加する。 <ニ>地盤改良に薬液注入等を用いる場合は、地下水汚
染の原因となる。 <ホ>地盤改良を伴う発進方法は、大深度になるほど工
期及び工費がかかるため、大深度施工には適さない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
問題点を解決するためになされたもので、工期の短縮及
び工費の低減が可能で、また地下水汚染を解消でき、し
かも大深度施工に適用可能なシールドマシンの発進方法
を提供することを目的とする。即ち本発明は、シールド
マシンの発進立坑壁を地中に構築し、立坑壁の内部を掘
削した後に、立坑内にシールドマシンを搬入し、シール
ドマシンにより立坑壁を掘削して地中に発進させる方法
において、立坑壁を構築する際に、立坑壁のシールドマ
シンの発進部分を、発進部分の周縁に配置する枠材と、
その両端開放面を閉塞する枠板により箱抜きし、枠材と
枠板に包囲される空間には粒状体を充填し、かつ粒状体
を冷却、加熱する温度調整管を撤去可能に挿入してお
き、次に、前記温度調整管を介して粒状体を凍結させた
状態で、立坑壁の内部を掘削して立坑を完成し、シール
ドマシンの発進の際には、温度調整管により粒状体を融
解し、さらに温度調整管を撤去した後、シールドマシン
により粒状体を掘削して、地中に発進させることを特徴
としたシールドマシンの発進方法である。
【0005】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の一実施
例について説明する。 <イ>箱抜き部の構造(図2、3) 立坑壁は、連続地中壁工法あるいはケーソン工法等の公
知の方法により構築する。この際に、図3に示すよう
に、立坑壁1の躯体内に配筋する鉄筋籠や鉄骨に、環状
等の枠材2とその両端開放面を閉塞する枠板3を取り付
けて、シールドマシンの発進部分を箱抜きする。枠材2
は、鋼板等で作製し、形状は円形、矩形等特に限定はな
いが、図3に示すように、幅は立坑壁1の幅とほぼ等し
く形成し、また開口面積はシールドマシンの断面外形を
完全に収納できる大きさとする。一方、枠板3は、コン
クリート板等のシールドマシンにより切削可能な材料で
作製し、枠材2の開口面積よりも大きい板体を使用す
る。枠材2と枠板3に包囲される空間には、砂、砂利、
砂礫またはこれらの混合材料等の粒状体4を充填する。
補強材として繊維ファイバーを混入する場合もある。ま
た、図2に示すように、枠材2の上下部には、鉛直方向
に枠材2内の空間に連通する挿入管21、22を所要数
接合し、この挿入管21、22内には、粒状体4を冷
却、加熱する温度調整管23を撤去可能に挿入してお
く。温度調節管23は、枠材2内の空間では露出してい
るが、立坑壁1の躯体内では挿入管21により保護され
ている。なお、挿入管21、22の内面の枠材2の近傍
には、図示しない断熱材を張り付けておき、粒状体4と
立坑壁1との熱伝導の遮断を図るとよい。また、枠材2
には、立坑壁1の箱抜き部の下方にコンクリートが打設
できるように、トレミー管挿入用のガイド管24を鉛直
方向に貫通させる。このガイド管24は、枠材2内は塩
ビ管等のシールドマシンにより切削可能な材料で形成
し、立坑壁1内は鋼管等で作製する。
【0006】<ロ>立坑壁内の掘削 立坑壁1の構築後、立坑壁1内を所定深度まで掘削す
る。この際に、温度調整管23内に、ブライン等の冷却
用の液体を循環させ、粒状体4を凍結、固化させる。こ
れによって、粒状体4の圧縮、剪断、引っ張り強さがと
もに増大する。一般に、凍土の強度は、圧縮、剪断、引
っ張り力共に温度が低くなるほど増加し、温度が同じで
あれば粘土、シルト、砂、砂礫の順に大きくなる。その
ため、粒状体4に砂や砂礫等の粒径の大きいものを用い
た場合は、コンクリート同様に数百kg/cm2 の圧縮強
度を発現し、特に砂礫では200kg/cm2以上に達する
ことが知られている。従って、立坑内部の掘削の進行に
伴う立坑前面の土圧、水圧に十分対抗することができ、
立坑内部の掘削に支障を来すことがない。また、温度調
整管23の下端を仮固定し、上端部から緊張力を導入す
ることによって、引張材として利用することができ、よ
り確実に土圧、水圧に対抗することができる。
【0007】<ハ>シールドマシンの発進準備(図1) 図1に示すように、立坑壁1の内側の枠板3を取り外
し、鋼製エントランス5及びパッキン51を取り付け
る。次に、シールドマシン6をエントランス5内に貫入
した状態で、カッター部に泥水を注入し、立坑前面の土
圧、水圧とバランスさせる。次に、凍結プラント運転を
停止し、温度調節管23内に温水を循環させて粒状体4
を融解した後、温度調整管23を挿入管21から引き抜
いて撤去する。そして、シールドマシン6により粒状体
4を掘削し、かつ立坑壁1の外側に配置した枠板3を切
削して地中に進行させる。以上のように、粒状体4を融
解して、圧縮、剪断、引っ張り強さを減少させた後に、
シールドマシン6により粒状体4を掘削することによっ
て、容易に掘削を行うことができる。また、枠材2の立
坑壁1の外側は、枠板3により閉塞してあるため、掘削
中に地下水の立坑内への浸入を確実に防止できる。な
お、粒状体4の強度は、温度調節により任意に変更でき
るため、立坑壁1の発進部分の止水性及び土留め性と、
掘削の容易性との観点から適宜選択する。
【0008】
【本発明の効果】本発明は以上説明したようになるた
め、次のような効果を得ることができる。 <イ>立坑壁内部の掘削時には、粒状体を凍結させるた
め、粒状体の圧縮、剪断、引っ張り強さがともに増大す
る。従って、立坑内部の掘削の進行に伴う立坑前面の土
圧、水圧に十分対抗することができ、立坑内部の掘削に
支障を来すことがない。
【0009】<ロ>シールドマシンの発進に際しては、
粒状体を融解して圧縮、剪断、引っ張り強さを減少させ
た後に、シールドマシンにより粒状体を掘削する。その
ため、従来のように鉄筋コンクリート等の立坑壁を壊す
必要がなく、容易に掘削が可能となり、工期の短縮及び
工費の削減を図ることができるとともに、鉄筋コンクリ
ート等の廃材処理も不要となる。
【0010】<ハ>枠材の立坑外面側を、シールドマシ
ンにより掘削可能な枠板により閉塞することによって、
地下水の浸入を防止できる。従って、従来のような薬液
注入等の地盤改良を行う必要がなく、工期の短縮及び工
費の削減を図ることができるとともに、地下水汚染の問
題も解消できる。
【0011】<ニ>地盤改良を行う必要がないため、大
深度施工にも短期間、低費用で対応でき、益々増加する
大深度施工に効果的な工法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 シールドマシンの発進直前の状態を示す説明
【図2】 枠材の説明図
【図3】 立坑壁の箱抜き構造の説明図
【図4】 シールドマシンが立坑壁を貫通した状態の説
明図
【図5】 従来技術の説明図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/06 301

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールドマシンの発進立坑壁を地中に構
    築し、立坑壁の内部を掘削した後に、立坑内にシールド
    マシンを搬入し、シールドマシンにより立坑壁を掘削し
    て地中に発進させる方法において、 立坑壁を構築する際に、立坑壁のシールドマシンの発進
    部分を、発進部分の周縁に配置する枠材と、その両端開
    放面を閉塞する枠板により箱抜きし、 枠材と枠板に包囲される空間には粒状体を充填し、かつ
    粒状体を冷却、加熱する温度調整管を撤去可能に挿入し
    ておき、 次に、前記温度調整管を介して粒状体を凍結させた状態
    で、立坑壁の内部を掘削して立坑を完成し、 シールドマシンの発進の際には、温度調整管により粒状
    体を融解し、さらに温度調整管を撤去した後、 シールドマシンにより粒状体を掘削して、地中に発進さ
    せることを特徴とした、シールドマシンの発進方法。
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