JPH06105029B2 - 大深度立坑のシ−ルド発進並びに到達のための凍結防護法 - Google Patents
大深度立坑のシ−ルド発進並びに到達のための凍結防護法Info
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立坑から発進したり、大深度の立坑に到達する時に、シ
−ルド機の推進して行く前面にある立坑の壁面を円形状
に掘削除去する場合、その作業を安全に行なわせるため
の防護方法に関するものである。
地下トンネルの構築が増加している。この地下トンネル
の構築は主としてシ−ルド機によって行われ、大深度,
長距離に亘るトンネルの構築が行われるようになった。
而して、大深度,長距離のトンネルを構築する場合、地
中に適宜数の立坑を設け、そこからシ−ルド機を発進し
てトンネルを構築して行くのであるが、始めの立坑から
発進する時やシ−ルド機が次の立坑の前面に到達した時
に、シ−ルド機の前面にある立坑の壁面を円形状に掘削
除去して、推進の邪魔にならないようにしておく必要が
ある。この円形状の壁面を鏡と呼んでいるが、大深度に
なるほど、この鏡部の壁面に加わる土圧や水圧が高くな
るため、鏡開きを安全に行なうことは非常に困難であ
る。
法としては、次の二通りの方法がある。即ち、図5はそ
の一つの方法を示す平断面図、図6は同じく縦断側面図
で、鏡開きを行なう立坑Tの構造物1の連壁2の前面に
鉛直凍結管4及び41を地上から削孔埋設して、鏡部3の
前面に外圧として作用する土圧や水圧に耐えられる凍土
壁Fを造成することにより鏡部3を防護し、鏡部3のコ
ンクリ−ト壁や鉄筋等の構造部材を掘削除去して、シ−
ルド機Sを設置し、シ−ルド機Sと立坑構造物1のコン
クリ−ト壁との間の隙間aを通じて流入しようとする土
砂や地下水を遮断するためのエントランスパッキン等の
止水装置5を取付けて、止水工を行ない、前面凍土壁F
を保持するために維持凍結していた凍結管41の運転を停
止すると共にその抜去工を行なって鉛直上方向に除去
し、シ−ルド機Sの推進の妨げにならないようにして、
シ−ルド機Sを発進させる方法である。
深度が比較的浅い場合は非常に有効であるが、立坑の深
度が深くなると、シ−ルド機S発進のための鏡部3前面
の凍土壁Fも深くならざるを得ないので、地上部から鉛
直凍結管4を埋設すると、凍結すべき凍結管の範囲より
も凍結しないように断熱材で保冷した部分4aの方が長く
なり、途中の埋設工事並びに凍結管材が無駄になる。ま
た、鉛直凍結管4の長さが長くなるほどボ−リングによ
る削孔技術が難しくなるばかりでなく、孔曲がりも大き
くなって、経済的にも工期的にも不利になってくるが、
代替方法が無い場合は、止むを得ず採用することもあ
る。
水平凍結管を削孔埋設して鏡開きを行なう方法が採用さ
れるようになった。図7はこの方法を示す縦断正面図、
図8は同じく縦断側面図で、この方法は、シ−ルド機S
の進路方向の周囲に水平凍結管42を埋設し、円筒型の凍
土F1を造成して土圧の殆どを遮断し、同時に円筒凍土F1
内の鏡部3前面にも前蓋状の凍土F2を水平凍結管43によ
り造成して、水圧と円筒凍土F1で遮断しきれなかった残
土圧を遮断させる防護方法であり、鏡開き時は前蓋凍土
F2の水平凍結管43を水平方向に抜去して、鏡部3壁面の
掘削除去並びにシ−ルド機推進時の邪魔にならないよう
にするので、抜去後の前蓋凍土F2の冷却力が落ちるた
め、周囲の水平凍結管42の冷却力で強度を保持できるよ
う、前蓋凍土F2は厚くしなければならない。
駄な部分が無いため、凍結管長は短く、熱ロスも少ない
ので、冷却設備は小さくなり、立坑深度による費用の増
加もそれほど大きくない等の利点があるので、既設の立
坑を使う場合は非常に有利となる。然し乍ら、シ−ルド
機発進立坑や到達立坑を新設して発進工事や到達工事を
行なうときは、立坑構築が完成してからでないと、水平
凍結管42の埋設が出来ないため、前述した鉛直凍結管に
よる方法のように、立坑築造工事と並行して鉛直凍結管
の埋設を行ない、立坑築造が完了するときには凍土壁も
完成しているというような絶対工程の短縮による利点と
比較すると、立坑築造後しか施工出来ないため、凍結工
事は安価になっても全体の工事費が高くなるという不利
な点は解決出来ない。
記の両方法の問題点を解決でき、しかも鉛直凍結管埋設
のための立坑前面の地上用地を専有せず、また、立坑内
空間も占有しないで、凍結防護によるシ−ルド機発進や
到達を安全確実に実施できる方法を提供することを、そ
の課題とするものである。
ン壁や連続地中壁の中に、操向性ボ−リングのためのガ
イド管を任意形状に着装させ、操向性ボ−リングにより
可撓性凍結管を埋設して、シ−ルド機の発進時並びに到
達時に鏡部を除去するための防護用の円筒状凍土壁を造
成することを特徴とするものであり、鏡部を、土圧や水
圧等の外力を受け持つI型鋼等の耐力部材と、シ−ルド
機カッタ−で切削可能で凍結膨張を起こさない貧配合発
泡コンクリ−ト等の止水部材とにより形成し、該鏡部壁
面に、抜去可能な凍結管を埋設するためのガイド管を着
装させて、操向性ボ−リングにより凍結管を埋設し、鏡
部前面に前記耐力部材を除去するときの外力に耐える前
蓋凍土を造成すれば、安全性は一層高まる。
図1及び図2はケ−ソン立坑からシ−ルド機を発進させ
る場合の例を示すもので、図1は縦断側面図、図2は縦
断正面図、図3及び図4は連続地中壁を用いて、立坑を
場所打ちコンクリ−トで構築する場合の例を示すもの
で、図3は縦断側面図、図4は縦断正面図である。
刃口KA並びに掘削防護のための圧気圧等を保持させるた
めの底壁KBを有する構造物を築造して、底盤地山を掘削
しながら沈降させ、所定長さ沈降すると、上部構造物を
現場施工で継ぎ足しながら立坑を築造する方法である。
が用いられるので、鉄筋組みの時に操向性ボ−リングの
外管を挿入できるガイド用の鋼管を、その先端形状が円
筒となるように、ケ−ソンK内に組立てておき、コンク
リ−トを打設して行くと、ケ−ソンK壁内に操向性ボ−
リングの通路となるガイド管6が形成できる。次に、前
記ガイド管6に操向性ボ−リングを用いて可撓性凍結管
44を埋設し、土圧の殆どを遮断するための円筒型凍土F3
を造成する。また、鏡部3については、その壁面を円形
状に箱抜きして、土圧や水圧などの外圧は箱抜きにI型
鋼のような耐力部材7で支持させる構造とし、その前面
に、シ−ルド機Sの掘進用カッタ−SCで切削推進可能な
ような弱強度の貧配合発泡コンクリ−トの止水壁8を構
築しておく。このままでは、シ−ルド機Sの推進時に耐
力部材7を撤去すると、強度的に危険となるので、前記
貧配合発泡コンクリ−トから成る止水壁8内にケ−ソン
壁を通して鉛直に、鏡部前面に前蓋凍土F4を造成するた
めの鉛直凍結管45が埋設できる鉛直ガイド管9を組み込
んでおく。この鉛直凍結管45により前記止水壁8並びに
その前面の地盤が凍結して、前蓋凍土F4が造成されるの
で、安全確実に耐力部材7を撤去でき、シ−ルド機Sの
発進準備が実施出来る。坑口仕舞の止水装置5等を取付
け、シ−ルド機Sを仮発進させて発進準備が完了する
と、鉛直凍結管45の運転を停止してこれを抜去し、シ−
ルド機Sがカッタ−SCで切削しながら掘進して行く。こ
の方法によれば、操向性ボ−リングによる可撓性凍結管
44や鉛直凍結管45の埋設作業及び凍結期間が、立坑内作
業やシ−ルド機の準備工等と並行して施工でき、凍結管
用の削孔埋設もガイド管6内は殆ど問題がないから、従
来の水平凍結管による防護方法と工程的には殆ど変わり
はなく、施工が出来る。
りである。即ち、連続地中壁1では予め、壁面の鏡部3
に箱抜き部分を造ったり、無筋の貧配合コンクリ−ト等
を部分的に打設することは不可能であるから、鏡部3前
面にガイド管91を埋設し、操向性ボ−リングにより可撓
性凍結管46を埋設して前蓋凍土F5を造成する。連続地中
壁1は1エレメント毎に泥水等を用いて地中を掘削し、
鉄筋篭を挿入して、泥水等をコンクリ−ト置換して連続
的に地中壁を構築して行くので、この鉄筋篭の組立て時
に、操向性ボ−リングのためのガイド管6,91を組み込
んでおけば、任意形状の凍結管埋設が可能となる。従っ
て、鏡部3の周囲に円筒型の凍結管44の埋設が可能なよ
うにガイド管6を配置すると共に、鏡部前蓋部分にも凍
結管46が埋設できるようにガイド管91を配置しておけば
よいわけである。而して、この前蓋部の凍結管46はシ−
ルド機が発進するときに邪魔になるので、鏡部掘削除去
作業の前に運転停止し、前述のケ−ソン立坑の場合と同
様に抜去する。その他の作業もケ−ソン立坑の場合と同
様である。
進工事について述べたが、到達工事においても同様であ
る。
坑構築の可能な深度であれば、全深度に亘って適用可能
である、削孔埋設する凍結管長が短くてすむので、冷
却設備は小型のもので良く、従って、工事費が安くな
る、凍結工作業とシ−ルド準備工を並行して施工でき
るので、工期を短縮できる、凍結管埋設のための専有
地が小さくて良い、ボ−リングによる孔曲がり等の問
題が少ないので、大深度ほど有利となる、ケ−ソン壁
や連続壁内で作業が出来るので、本体構造物を傷つける
ことが少なくなる、等の効果を奏するものである。
の例を示す縦断側面図。
−トで構築する場合の例を示す縦断側面図。
一つの方法を示す平断面図。
Claims (2)
- 【請求項1】 立坑築造のためのケ−ソン壁や連続地中
壁の中に、操向性ボ−リングのためのガイド管を任意形
状に着装させて、操向性ボ−リングにより可撓性凍結管
を埋設し、シ−ルド機の発進時並びに到達時に鏡部を除
去するための防護用の円筒状凍土壁を造成することを特
徴とする大深度立坑におけるシ−ルド機発進及び到達の
ための凍結防護方法。 - 【請求項2】 立坑の鏡部を、土圧や水圧等の外力を受
け持つI型鋼等の耐力部材と、シ−ルド機カッタ−によ
り切削可能で凍結膨張を起こさない貧配合発泡コンクリ
−ト等の止水部材とにより形成し、該鏡部に、抜去可能
な凍結管を埋設するためのガイド管を着装させて、操向
性ボ−リングにより凍結管を埋設し、鏡部前面に前記耐
力部材を除去するときの外力に耐える前蓋凍土を造成す
ることを特徴とする請求項1に記載の凍結防護方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13953391A JPH06105029B2 (ja) | 1991-05-16 | 1991-05-16 | 大深度立坑のシ−ルド発進並びに到達のための凍結防護法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13953391A JPH06105029B2 (ja) | 1991-05-16 | 1991-05-16 | 大深度立坑のシ−ルド発進並びに到達のための凍結防護法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04339992A JPH04339992A (ja) | 1992-11-26 |
JPH06105029B2 true JPH06105029B2 (ja) | 1994-12-21 |
Family
ID=15247496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13953391A Expired - Fee Related JPH06105029B2 (ja) | 1991-05-16 | 1991-05-16 | 大深度立坑のシ−ルド発進並びに到達のための凍結防護法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06105029B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
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KR100476906B1 (ko) * | 2002-08-29 | 2005-03-18 | 건양씨엔이 (주) | 대수층 유동사 지반 강관압입 추진공법 및 그 장치 |
KR100765976B1 (ko) * | 2006-08-16 | 2007-10-12 | 건양씨엔이 (주) | 간이 동결 조립식 박스 추진공법 및 그 장치 |
JP2021165471A (ja) * | 2020-04-06 | 2021-10-14 | ゲートアップ合同会社 | シールド機回収用設備、シールド機の回収方法および分割式のシールド機 |
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1991
- 1991-05-16 JP JP13953391A patent/JPH06105029B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH04339992A (ja) | 1992-11-26 |
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