JP3074093U - ディスク収納体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数枚のディスクを収納効率よく、しかも脱
落するおそれもなく、かつディスクの中心孔が傷つくお
それのあるセンターホルダー部を用いることなくディス
クを確実に収納保持することができるディスク収納体を
提供する。 【解決手段】 第１の底面板部材の上面に、ディスク外
径よりも若干大径な円形状の切欠部を形成した第１の中
間板部材を配設し、その上に第２の底面板部材を配設す
る。第２の底面板部材の上面に、ディスクが重ね合わせ
状に偏心して位置する同じく円形状の切欠部を形成した
第２の中間板部材を配設し、その上面に円形状の切欠部
を形成した薄い紙材からなる天板を配設する。天板の切
欠部における長手方向の相対向する端部には、切欠部の
内径をディスク４の外形寸法よりも若干小径に設定し、
これによりディスク９外周縁に被さってディスクの脱落
を防止する鍔部６ｂをディスク中心方向に向かって突出
した状態に形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、複数枚のコンパクトディスク等のディスクを収納するディスク収納 体に係り、特に複数枚のディスクを収納効率よくしかも脱落したりするおそれも なく安定した状態で確実に収納保持することができる環境に配慮したディスク収 納体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、音楽用コンパクトディスク、ＤＶＤ、コンピュータ用ＣＤ−ＲＯＭなど 数多くのディスクが、多くの形態からなるディスク収納体に収納され流通してい る。その中でも、複数枚のディスクを収納するディスク収納体としては、ディス クを保持するディスク保持体を表裏に重ね合わせたものや、大径な板体に複数の 収納域を並べて形成したものが存在する。

【０００３】 また、これらのコンパクトディスク等のディスクを収納するディスク収納体は 、外形寸法や材質は多少異なってはいても、基本的にはディスクの中心孔を挿入 係合するセンターホルダー部を中央に形成した合成樹脂成形品からなるものであ る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前述した従来の複数枚用のディスク収納体にあっては、複数の ディスクが一つの面に位置しないので着脱操作が不便となるとともに、ディスク 保持体を重ねることでディスク収納体の厚さが増すことを余儀なくされていた。 また、大径な板体に複数の収納域を並べて形成したディスク収納体にあっては、 収納するディスクが一覧でき着脱も容易であるが、その幅径がディスク収納枚数 に応じて大径にならざるを得ず、収納効率が劣るものであった。

【０００５】 さらに、従来のディスク収納体にあっては、ディスクの着脱を頻繁に繰り返し た時には、センターホルダー部と擦れ合うことによりディスクの中心孔が傷つい たり摩耗する等して、ディスクの記録内容の読み取りに影響を及ぼすおそれがあ った。また、合成樹脂材よりなる製品にあっては環境保護の観点からその廃棄や 処理に問題があることから、リサイクル可能な製品とすることや、焼却に際し有 害物質の発生を伴わない素材による製品開発が望まれている。特に合成樹脂材か らなり、しかも大量使用されるこの種ディスク収納体にあっては、環境保護の観 点から環境にやさしく、かつ公害問題となることのない素材を利用した製品の開 発が待たれた。

【０００６】 そこで本考案は、複数枚のディスクを効率よく収納することができ、かつディ スクの中心孔が傷ついたり摩耗したりするおそれのあるセンターホルダー部を用 いることなくディスクを確実に収納保持することができ、さらに合成樹脂材を用 いることなくリサイクル可能な素材を用いるディスク収納体を提供することを目 的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案のディスク収納体は、一枚の板体に対しコン パクトディスク等のディスクを複数枚着脱自在に収納するディスク収納体におい て、一方のディスクを収納するための底部と周壁を備えた凹状のディスク収納域 を前記一枚の板体の一方側に形成するとともに、板体の他方側には前記一方のデ ィスクの上面に他方のディスクの一部が重ね合わせ状に偏心して位置して収納す るべく、前記一方側のディスク収納域より上段に位置する底部と周壁からなる凹 状のディスク収納域を形成するとともに、一方側のディスク収納域と重合する部 分は切欠形成してなることを特徴とするものである。

【０００８】 また、一枚の板体の一方側に形成された凹状のディスク収納域に収納されてな るディスク上面と、他方側に形成された凹状のディスク収納域に収納されてなる ディスク下面とは接触することがないように互いの底部位置の高さを設定したこ とを特徴とするものである。

【０００９】 また、下段に位置する一方側のディスク収納域の底部は底面板部材により構成 し、このディスク収納域を形成する周壁は前記底面板部材の上面に載置した収納 板体をディスクの外径よりも若干大径な円形状に切欠して形成し、かつその上段 に位置する他方側のディスク収納域の底部は前記収納板体の上面とするとともに 、この上段に位置する他方側のディスク収納域の周壁は下段の収納板体の上面に 配設した上段の収納板体における前記下段のディスク収納域と重ならない部分を ディスクの外径よりも若干大径な円形状に切欠して形成することを特徴とする。

【００１０】 また、上段に位置する他方側のディスク収納域における周壁の上縁部の一個所 または複数個所には、収納されてなるディスクの脱落を防止するためディスク中 心方向に向かって突出してなる鍔部を突設したことを特徴とする。

【００１１】 また、下段に位置する一方側のディスク収納域における周壁の上縁部の一個所 または複数個所には、収納されてなるディスクの脱落を防止するためディスク中 心方向に向かって突出してなる鍔部を突設したことを特徴とする。

【００１２】 また、下段に位置する一方側のディスク収納域の鍔部と上段に位置する他方側 のディスク収納域の鍔部は、ディスク重ね合わせ部分を中心として互いに相反す る方向の周壁上縁部に形成するとともに、下段に位置する一方側のディスク収納 域と重合する部分を切欠形成した上段に位置する他方側のディスク収納域におけ る相対向する切欠端部分の周壁上縁部には、前記鍔部より突出幅径を短くしてな る鍔部を形成してなることを特徴とする。

【００１３】 また、下段に位置する一方側のディスク収納域に、収納されてなるディスク収 納・取り出しのため収納されてなるディスク周縁の一部を露呈し指がかり部とす るためのディスク把持用切欠部を、下段に位置する一方側のディスク収納域を形 成すべく上段に位置する他方側のディスク収納域の重ね合わせ部分対応位置に切 欠形成した切欠部に連設して設けたことを特徴とする。

【００１４】 また、ディスク収納域の底部上面には、収納するディスクを持ち上げ支持する 凸部を印刷若しくはプレス加工により形成したことを特徴とする。

【００１５】 また、鍔部は、最上段の収納板体の上面に載置され、その下の収納板体の円形 状切欠部と略同様の円形状切欠部を有する天板より形成されてなり、前記最上段 の収納板体よりディスク中心方向に突出してなる部分を鍔部としたことを特徴と する。

【００１６】

【考案の実施の形態】

以下、本考案のディスク収納体について、コンパクトディスクを２枚収納でき るディスク収納体を一実施例として図面に基づいて説明する。 図１〜図８は、本考案のディスク収納体１を示し、２は薄い紙材からなる第１ の底面板部材、３は第１の底面板部材２の上面に配設されディスクを収納すべく ディスク外径よりも若干大径な略円形状の切欠部３ａを形成した厚い紙材からな る第１の中間板部材、４は第１の中間板部材３と同形状の略円形状の切欠部４ａ を形成し前記第１の底面板部材２と同じ薄い紙材からなる第２の底面板部材、５ は第１の中間板部材３の上面に配設され同じくディスクを収納するためのディス ク外径よりも若干大径な円形状の切欠部と、前記第１の中間板部材３の切欠部３ に対応する円形状の切欠部とを重ね合わせてなる略繭形状からなる切欠部５ａを 形成した厚い紙材からなる第２の中間板部材、６は第２の中間板部材５の上面に 配設され同じく略繭形状からなる切欠部６ａを形成した薄い紙材からなる天板で ある。そして、この第１の底面板部材２、第１の中間板部材３、第２の底面板部 材４、第２の中間板部材５及び天板６は、積層され接着剤等を用いて一体的に合 着されている。７は、ディスクを着脱する際に把持しやすくするために第１の中 間板部材３と第２の底面板部材４を部分的に切欠し、ディスクの外周縁の一部を 露呈させるべく形成してなるディスク把持用切欠部である。

【００１７】 前記第１の中間板部材３は、ディスクを好適に収納しつつも着脱しやすくする ために、収納するディスク外周の側面との間に０．５〜１．２ｍｍ程度の僅かな 余域部を有するように周壁３ｂを設けて円形状の切欠部３ａを中間板部材３の一 方方向に寄せて形成している。そして、前記把持用凹部７を円形状の切欠部３ａ に連設して形成すべく第１の中間板部材３の中央部を略長円形状に切欠している 。

【００１８】 前記第２の底面板部材４は、平面的に第１の中間板部材３と同一の寸法形態か らなり、その切欠部４ａを第１の中間板部材３の切欠部３ａと重ね合わせて第１ の中間板部材３上に配設されている。この第２の底面板部材４は、本考案の作用 効果を発揮するための必須の構成要素ではないものの、前記第１の底面部材２及 び天板６とともに表面に適宜な印刷等を施して美的外観を形成することを可能と すべく、本実施例にあっては第１の底面部材２及び天板６と同一素材としている 。

【００１９】 前記第２の中間板部材５は、前記第１の中間板部材３の切欠部３ａに対応する 円形状部分を切欠し、図２に示す第１の中間板部材３の切欠部３ａに収納される 下段のディスク８を上方に挿通自在とするとともに、これに重ねて、前記第１の 中間板部材３と同様に、上段のディスク９を好適に収納しつつも着脱しやすくす るために、収納するディスク９外周の側面との間に０．５〜１．２ｍｍ程度の僅 かな余域部を有するように周壁５ｂを設けることで略繭形状の切欠部５ａを形成 している。

【００２０】 この第２の中間板部材５の切欠部５ａが２つの円形状を重ねた略繭形状である のに対し、天板６の切欠部６ａは部分的に内径を狭めている。すなわち、図２に 示すごとく、天板６の切欠部６ａにおける長手方向の相対向する端部は、その内 径をディスク８，９の外形寸法よりも若干小径（例えば１ｍｍ程度）に設定し、 これにより図４に示すごとく上段のディスク９外周縁に被さってディスク９の脱 落を防止する鍔部６ｂをディスク中心方向に向かって突出した状態に形成し、ま た図５に示すごとく下段のディスク８外周縁に被さってディスク８の脱落を防止 する鍔部６ｃをディスク中心方向に向かって突出した状態に形成するものである 。

【００２１】 また、天板６における前記鍔部６ｂ，６ｃに対して９０度直角方向の天板６部 分にあっては、図６、図７に示すごとく、その切欠部６ａを第２の中間板部材５ の切欠部５ａの内径寸法と略同一、すなわちディスク８，９との外形寸法よりも ０．５〜１．２ｍｍ程度大きい寸法に形成されている。そして、この図２に示す Ｂ−Ｂ線断面からＤ−Ｄ線断面にかけて、またＣ−Ｃ線断面からＥ−Ｅ線断面か けては、切欠部６ａの内径寸法を徐々に変化させて滑らかな曲線を形成している 。

【００２２】 さらに、天板６における収納するディスク８，９が重なり合う部分近傍でかつ ディスク９側にあっては、図８に示すごとく、その切欠部６ａを第２の中間板部 材５の切欠部５ａの内径寸法よりも若干小径でかつディスク９の外径寸法と略同 一の寸法とすることで、鍔部６ｂ，６ｃよりも短い突出幅径（０．５〜１．２ｍ ｍ程度）の鍔部６ｄを周壁５ｂよりディスク９中心方向に向かって突出した状態 に形成する。これにより、ディスク９をディスク収納体１に収納する際には鍔部 ６ｄは大して支障となることがないとともに、一旦ディスク収納体１に収納され たディスク９は、前記鍔部６ｂとこの鍔部６ｄにより、ディスク収納体１を逆さ にしたり多少揺動させたりしても容易に抜け出すことを抑止されるものである。 このようにして、第２の底面板部材４と第２の中間板部材５の切欠部５ａと鍔部 ６ｂと鍔部６ｄとにより、上段のディスク９を収納するための好適なディスク収 納域が形成されるものである。また、同じく下段のディスク８を収納するための ディスク収納域は、第１の底面板部材２と第１の中間板部材３の切欠部３ａと鍔 部６ｃとにより形成され、かつ上段のディスク９を収納することでディスク８の 抜け出すことが抑止されるものである。

【００２３】 図１における１０は、第１の底面板部材２及び第２の底面板部材５の上面にシ ルク印刷などの厚膜印刷することで形成した凸部であり、ディスク８，９の外周 部分に当接し持ち上げ支持することで、ディスク８，９の記録部分が第１の底面 板部材２及び第２の底面板部材５上面に密着することを防止するものである。す なわち、ディスク収納体１の収納域に収納されるディスクは収納域との間に余域 があり、運搬等により長時間振動が加わることによりディスク記録面全域に擦り 傷が生じるおそれがあるのであるが、凸部１０でディスク８，９を第１の底面板 部材２及び第２の底面板部材５上面から浮かすことにより擦り傷の発生を防止す ることができる。また、凸部１０の位置も、ディスク８，９における非記録部分 となる外周縁近傍とすることが望ましい。尚、この凸部１０は厚膜印刷により各 ３個所形成したが、これ以外にもプレス加工により押し出し形成してもよく、ま たその数も適宜設定したり円周状に連続させたりすることもできるものである。

【００２４】 しかして、本考案のディスク収納体１の使用方法として、まずディスク８をデ ィスク収納体１に収納するに際しては、ディスク８の中心孔と後端縁を手指にて 把持し、ディスク収納体１における鍔部６ｃ下部に向かってディスク先端を前傾 させながら差し込んでいく。つぎに、ディスク８先端が鍔部６ｃ下部に位置した ら、ディスク後端縁を徐々に下げていくことで、ディスク８はディスク収納体１ の下段の収納域に自動的に収納される。この際、ディスク８の後端縁を把持する 手指は、把持用凹部７に位置することから、手指がディスク収納体１に当接して 邪魔になる等の支障となることがない。

【００２５】 つぎに、ディスク８の上段にディスク９を収納するために、ディスク９の中心 孔と後端縁を手指にて把持し、ディスク収納体１における鍔部６ｂ下部に向かっ てディスク先端を前傾させながら差し込んでいく。そして、ディスク９先端が鍔 部６ｂ下部に位置したら、ディスク後端縁を徐々に下げていくことで、ディスク ９はディスク収納体１の上段の収納域に自動的に収納される。

【００２６】 また、ディスク収納体１に収納されたディスク９を取り出す際には、ディスク ９の中心孔とディスク８上に露呈するディスク後端縁とを手指にて把持する。そ して、ディスク９を鍔部６ｂ方向に一旦押し当てながら、ディスク後端縁を持ち 上げ鍔部６ｄよりもわずか上方に移動させて傾斜させる。つぎに、ディスク９の 傾斜している角度を保持した状態で、ディスク９を鍔部６ｃに向かって斜め上方 向へと引き出すことにより、容易にディスク９を取り出すことができる。

【００２７】 つぎに、ディスク９の下段に収納されたディスク８を取り出す際には、ディス ク８の中心孔とディスク把持用凹部７に露呈するディスク後端縁とを手指にて把 持する。そして、ディスク８を鍔部６ｃ方向に一旦押し当てながら、ディスク後 端縁を持ち上げ鍔部６ｄよりもわずか上方に移動させて傾斜させる。つぎに、デ ィスク８の傾斜している角度を保持した状態で、ディスク８をディスク把持用凹 部７に向かって斜め上方向へと引き出すことにより、容易にディスク８を取り出 すことができる。

【００２８】 また、上述した実施例にあっては、２枚のディスクを収納するディスク収納体 について説明したが、これ以外にも特に図示しないが３枚以上のディスクを収納 するディスク収納体とすることも可能である。その場合には、複数の収納板体の ディスク収納域同志を偏心させ、かつ上段の収納板体におけるそれより下段の収 納板体のディスク収納域に対応する個所を切欠しつつ、複数の収納板体を重ね合 わせるものである。

【００２９】 尚、上述した実施例にあっては、鍔部を形成する切欠部の形状をなだらかな曲 線状とする場合について説明したが、これ以外にも直線的な鍔部としてもよいも のである。

【００３０】 また、前述した実施例にあっては、第１の底面部材、第１の中間部材、第２の 底面部材、第２の中間部材、天板の以上５つの構成部材を組合せるものとして説 明したが、これに限定されることなく、例えば前述したごとく、第２の底面部材 を省いたり、２つの構成部材で組合せたり、一体的に成形加工したりして本考案 のディスク収納体を形成することも勿論可能である。

【００３１】

【考案の効果】

以上詳述したように、本考案のディスク収納体によれば、一枚の板体に対しコ ンパクトディスク等のディスクを複数枚着脱自在に収納するディスク収納体にお いて、一方のディスクを収納するための底部と周壁を備えた凹状のディスク収納 域を前記一枚の板体の一方側に形成するとともに、板体の他方側には前記一方の ディスクの上面に他方のディスクの一部が重ね合わせ状に偏心して位置して収納 するべく、前記一方側のディスク収納域より上段に位置する底部と周壁からなる 凹状のディスク収納域を形成するとともに、一方側のディスク収納域と重合する 部分は切欠形成してなることで、複数枚のディスクをスペース効率よく収納する ことができるとともに、従来のごとくディスク中心孔がセンターホルダー部に保 持されるのではなく、ディスクはディスク収納体の収納域に収納されディスク外 周が保持されることから、着脱の際にディスクの中心孔を傷つけてディスク読み 取り性能に影響を及ぼすというおそれがなく、スムーズかつ容易にディスクを着 脱することができる。

【００３２】 また、一枚の板体の一方側に形成された凹状のディスク収納域に収納されてな るディスク上面と、他方側に形成された凹状のディスク収納域に収納されてなる ディスク下面とは接触することがないように互いの底部位置の高さを設定するこ とで、２枚のディスクは互いに接触して損傷するおそれがなく確実に収納保持さ れる。

【００３３】 また、下段に位置する一方側のディスク収納域の底部は底面板部材により構成 し、このディスク収納域を形成する周壁は前記底面板部材の上面に載置した収納 板体をディスクの外径よりも若干大径な円形状に切欠して形成し、かつその上段 に位置する他方側のディスク収納域の底部は前記収納板体の上面とするとともに 、この上段に位置する他方側のディスク収納域の周壁は下段の収納板体の上面に 配設した上段の収納板体における前記下段のディスク収納域と重ならない部分を ディスクの外径よりも若干大径な円形状に切欠して形成することで、本考案のデ ィスク収納板体は、薄板を積層することで容易に形成することができる。

【００３４】 また、上段に位置する他方側のディスク収納域における周壁の上縁部の一個所 または複数個所には、収納されてなるディスクの脱落を防止するためディスク中 心方向に向かって突出してなる鍔部を突設することで、本考案のディスク収納体 に収納されたディスクは、ディスク収納体を逆さにしたり多少揺動させたりして も、上段に位置する他方側のディスク収納域に収納されたディスクは鍔部に係止 されて容易に抜け出すことなく、確実に収納保持されるものである。

【００３５】 また、下段に位置する一方側のディスク収納域における周壁の上縁部の一個所 または複数個所には、収納されてなるディスクの脱落を防止するためディスク中 心方向に向かって突出してなる鍔部を突設することで、本考案のディスク収納体 に収納されたディスクは、ディスク収納体を逆さにしたり多少揺動させたりして も、下段に位置する一方側のディスク収納域に収納されたディスクは鍔部に係止 されて容易に抜け出すことなく、確実に収納保持されるものである。

【００３６】 また、下段に位置する一方側のディスク収納域における周壁の上縁部の一個所 又は複数個所には、収納されてなるディスクの脱落を防止するため、下段に位置 する一方側のディスク収納域の鍔部と上段に位置する他方側のディスク収納域の 鍔部は、ディスク重ね合わせ部分を中心として互いに相反する方向の周壁上縁部 に形成するとともに、下段に位置する一方側のディスク収納域と重合する部分を 切欠形成した上段に位置する他方側のディスク収納域における相対向する切欠端 部分の周壁上縁部には、前記鍔部より突出幅径を短くしてなる鍔部を形成してな ることで、ディスクの収納時にはディスクを収納域に容易に収納することができ るとともに、一旦収納域に収納されたディスクはディスク収納体を振動、揺動、 転回等させても収納域から脱落することなく確実に保持収納される。

【００３７】 また、下段に位置する一方側のディスク収納域に、収納されてなるディスク収 納・取り出しのため収納されてなるディスク周縁の一部を露呈し指がかり部とす るためのディスク把持用切欠部を、下段に位置する一方側のディスク収納域を形 成すべく上段に位置する他方側のディスク収納域の重ね合わせ部分対応位置に切 欠形成した切欠部に連設して設けることで、ディスクを着脱する際にディスク外 周縁を把持する手指がディスク収納体に当接することなく、着脱操作が好適に行 える。

【００３８】 また、ディスク収納板体の収納域の底面上には、収納するディスクを持ち上げ る凸部を印刷若しくはプレス加工により形成することで、運搬等により長時間振 動が加わる場合でも突出部によりディスク記録面を底面板部材上面から浮かすこ とにより擦り傷の発生を防止し、安全かつ確実にディスクを保持することができ る。

【００３９】 また、鍔部は、最上段の収納板体の上面に載置され、その下の収納板体の円形 状切欠部と略同様の円形状切欠部を有する天板より形成されてなり、前記最上段 の収納板体よりディスク中心方向に突出してなる部分を鍔部とすることで、鍔部 を容易に形成して収納したディスクの脱落を確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のディスク収納体の分解斜視図である。

【図２】本考案のディスク収納体の使用状態を示す平面
図である。

【図３】図２のＡ−Ａ線断面図である。

【図４】図２のＢ−Ｂ線断面図である。

【図５】図２のＣ−Ｃ線断面図である。

【図６】図２のＤ−Ｄ線断面図である。

【図７】図２のＥ−Ｅ線断面図である。

【図８】図２のＦ−Ｆ線断面図である。

【符号の説明】

１ ディスク収納体 ２ 第１の底面板部材 ３ 第１の中間板部材 ３ａ 切欠部 ４ 第２の底面板 ４ａ 切欠部 ５ 第２の中間板 ５ａ 切欠部 ６ 天板 ６ａ 切欠部 ６ｂ 鍔部 ６ｃ 鍔部 ６ｄ 鍔部 ７ ディスク把持用凹部 ８，９ ディスク １０ 凸部

Claims (9)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一枚の板体に対しコンパクトディスク等
   のディスクを複数枚着脱自在に収納するディスク収納体
   において、一方のディスクを収納するための底部と周壁
   を備えた凹状のディスク収納域を前記一枚の板体の一方
   側に形成するとともに、板体の他方側には前記一方のデ
   ィスクの上面に他方のディスクの一部が重ね合わせ状に
   偏心して位置して収納するべく、前記一方側のディスク
   収納域より上段に位置する底部と周壁からなる凹状のデ
   ィスク収納域を形成するとともに、一方側のディスク収
   納域と重合する部分は切欠形成してなることを特徴とす
   るディスク収納体。
2. 【請求項２】 一枚の板体の一方側に形成された凹状の
   ディスク収納域に収納されてなるディスク上面と、他方
   側に形成された凹状のディスク収納域に収納されてなる
   ディスク下面とは接触することがないように互いの底部
   位置の高さを設定したことを特徴とする請求項１記載の
   ディスク収納体。
3. 【請求項３】 下段に位置する一方側のディスク収納域
   の底部は底面板部材により構成し、このディスク収納域
   を形成する周壁は前記底面板部材の上面に載置した収納
   板体をディスクの外径よりも若干大径な円形状に切欠し
   て形成し、かつその上段に位置する他方側のディスク収
   納域の底部は前記収納板体の上面とするとともに、この
   上段に位置する他方側のディスク収納域の周壁は下段の
   収納板体の上面に配設した上段の収納板体における前記
   下段のディスク収納域と重ならない部分をディスクの外
   径よりも若干大径な円形状に切欠して形成することを特
   徴とする請求項１記載のディスク収納体。
4. 【請求項４】 上段に位置する他方側のディスク収納域
   における周壁の上縁部の一個所または複数個所には、収
   納されてなるディスクの脱落を防止するためディスク中
   心方向に向かって突出してなる鍔部を突設したことを特
   徴とする請求項１または２記載のディスク収納体。
5. 【請求項５】 下段に位置する一方側のディスク収納域
   における周壁の上縁部の一個所または複数個所には、収
   納されてなるディスクの脱落を防止するためディスク中
   心方向に向かって突出してなる鍔部を突設したことを特
   徴とする請求項１または２記載のディスク収納体。
6. 【請求項６】 下段に位置する一方側のディスク収納域
   の鍔部と上段に位置する他方側のディスク収納域の鍔部
   は、ディスク重ね合わせ部分を中心として互いに相反す
   る方向の周壁上縁部に形成するとともに、下段に位置す
   る一方側のディスク収納域と重合する部分を切欠形成し
   た上段に位置する他方側のディスク収納域における相対
   向する切欠端部分の周壁上縁部には、前記鍔部より突出
   幅径を短くしてなる鍔部を形成してなることを特徴とす
   る請求項３または４記載のディスク収納体。
7. 【請求項７】 下段に位置する一方側のディスク収納域
   に、収納されてなるディスク収納・取り出しのため収納
   されてなるディスク周縁の一部を露呈し指がかり部とす
   るためのディスク把持用切欠部を、下段に位置する一方
   側のディスク収納域を形成すべく上段に位置する他方側
   のディスク収納域の重ね合わせ部分対応位置に切欠形成
   した切欠部に連設して設けたことを特徴とする請求項１
   または２記載のディスク収納体。
8. 【請求項８】 ディスク収納域の底部上面には、収納す
   るディスクを持ち上げ支持する凸部を印刷若しくはプレ
   ス加工により形成したことを特徴とする請求項１記載の
   ディスク収納体。
9. 【請求項９】 鍔部は、最上段の収納板体の上面に載置
   され、その下の収納板体の円形状切欠部と略同様の円形
   状切欠部を有する天板より形成されてなり、前記最上段
   の収納板体よりディスク中心方向に突出してなる部分を
   鍔部としたことを特徴とする請求項５記載のディスク収
   納体。