JP3006001U - コンパクトディスク収納用ホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】本考案は、通常の厚紙を用いた軽量で、低コス
ト化を実現でき、さらにはＣＤの収納取り出しが極めて
簡単なコンパクトディスク収納用ホルダーを提供する。 【構成】本考案のコンパクトディスク収納用ホルダー
は、ブック型に折り曲げて形成された厚紙製表表紙２と
裏表紙３の一方または両方の内側面に、コンパクトディ
スク収納用抜き穴４が形成された厚紙５が貼り付けら
れ、その表紙内側面の前記抜き穴４の中心部に、吸着性
表面を有するコンパクトディスク係止用突出部材７が形
成された構成である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、コンパクトディスクを収納するホルダーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、コンパクトディスク（以下、ＣＤと略記する。）収納用ケースとしては 、ブック型の収納用ホルダーが広く普及している。このようなＣＤ収納用ホルダ ーは、その内側面にＣＤ収納用凹部を有するプラスチック製のトレイを貼着一体 化したものが一般的である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来のＣＤ収納用ホルダーは、ＣＤ全体を収納するプラスチック製のトレ ーを必要とするため、製造が厄介でコスト高となる。また、通常、上記プラスチ ック製のトレーは、ＣＤの中心穴に嵌着する保持部材がトレーの中心に一体に形 成される。この保持部材は、複数の放射状に分割された筋状部材が立ち上がり状 に形成された嵌着用の円形凸部で、その凸部にＣＤの中心穴を係止させてＣＤを 保持するものである。しかし、このような保持部材は、構造が複雑でトレーの一 体成型が容易でなくコスト高となるため、工業的に著しく不利でありまた破損し やすく、ＣＤの着脱がスムーズに行かないという問題があった。

【０００４】 本考案は、上記従来の問題点を解決するもので、このようなプラスチック製の トレーを使用せず、通常の厚紙を用いることにより軽量、低コスト化を実現し、 さらにＣＤの収納取り出しが極めて簡単なコンパクトディスク収納用ホルダーを 提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のコンパクトディスク収納用ホルダーは、（以下、ＣＤホルダーと略記 する。）ブック型に折り曲げて形成された厚紙製表表紙と裏表紙の一方または両 方の内側面に、コンパクトディスク収納用抜き穴が形成された厚紙が貼り付けら れ、その表紙内側面の前記抜き穴の中心部に、吸着性表面を有するコンパクトデ ィスク係止用突出部材が形成された構成である。

【０００６】 本考案のＣＤホルダーに使用する厚紙は、通常使用される厚紙、段ボール、再 生紙など、適度な強度を有する紙類を使用する。 表紙に用いられる厚紙は、安定した基板となる強度を有するものであれば良く 、また、ＣＤ収納用抜き穴が形成される厚紙の厚さは、薄過ぎるとＣＤを抜き穴 の係止用突出部材に固定した際にＣＤが突出してその表面を傷つけるので好まし くなく、厚過ぎるとＣＤの取り出しがスムーズにいかないので、ＣＤを上記係止 用突出部材に貼着保持したときに、ＣＤ表面の高さよりやや高くなる程度の厚さ を有するものが好ましく、通常２ｍｍ〜４ｍｍのものが用いられる。

【０００７】 ＣＤの収納部となる抜き穴は、収納するＣＤよりも僅かに大きい円形に形成さ れ、その周縁には少なくとも１個、通常４個のＣＤ取り出し用指かけスロットが 等間隔に設けられる。この抜き穴は、通常、抜型で打ち抜いて形成される。

【０００８】 本考案のＣＤ収納用ホルダーは、ＣＤ収納用のプラスチックトレーを用いるこ となく、厚紙製表紙の内側面の中心部に取り付けられた係止用突出部材にＣＤを 吸着係止して収納する。 このＣＤ係止用突出部材は、ＣＤの記録面が表紙内側面と非接触状に保持でき る部材であって、ＣＤの中心穴の周縁非記録面を吸着してＣＤを保持できる吸着 性表面を有している。

【０００９】 このＣＤ係止用突出部材の形状は、特に制限されないが、円形が好ましく、そ の他楕円形、正多角形等も採用できる。また、係止用突出部材の大きさは、上記 形状の範囲内で、ＣＤが安定に吸着保持できるように、ＣＤの非記録面の直径よ りも小さく、ＣＤの中心穴の直径よりも十分大きく形成される。例えば、５イン チＣＤの場合、中心の非記録面の直径が約４ｃｍであり、ＣＤの中心穴が約１． ５ｃｍであるので、係止用突出部材の上面の直径が約３ｃｍの円形が好ましい。

【００１０】 さらに、係止用突出部材は、その上面の中心に、ＣＤの中心と略同径か、好ま しくは若干大きな凹部を設けて、ドーナツ状にするとよい。これにより、ＣＤの 中心穴にかけた指先がこの凹部に入り込めるのでＣＤの着脱が極めて容易になる 。また、この凹部は、窪み状でもよいが、係止用突出部材を貫通状に形成するこ とが好ましい。

【００１１】 また、ＣＤ係止用突出部材は、高さが０．５ｍｍから３ｍｍ、好ましくは１ｍ ｍに形成される。０．５ｍｍより低いと、係止用突出部材に吸着保持されるＣＤ の記録面が表紙内側面と接触し易く、３ｍｍを越えると、ＣＤ収納用抜き穴が形 成される厚紙を必要以上に厚くすることとなって、好ましくない。

【００１２】 本考案のＣＤホルダーの係止用突出部材は、吸盤となる微細な多数の窪みが全 面に形成された平坦な表面を有する吸着弾性部材であって、このような吸着性表 面を有する弾性部材であれば単一の材質で形成してもよいが、通常、そのような 吸着弾性フィルム部材を不織布、ウレタンフォーム、紙、プラスチックフィルム などの基材の上面に、貼着して形成される。 このように形成されたＣＤ係止用突出部材は、表紙内側面の抜き穴の中心部に 接着剤などで取り付けられる。

【００１３】 このような係止用突出部材は、ＣＤの中心穴周縁の非記録面を、この係止用突 出部材に載せて上から軽く押圧することにより、ＣＤがこの係止用突出部材に容 易に吸着し保持される。また、取り外しもＣＤの中心穴と前述のＣＤ取り出し用 指かけスロットに指先をかけて持ち上げることにより容易に取り外せる。 この係止用突出部材は、粘着剤等を使用しないため、粘着剤等のＣＤへの移行 性の心配もなく、繰り返しのＣＤの着脱使用にも変化のない吸着性が得られる。

【００１４】 本考案のＣＤホルダーは、通常、厚紙製表表紙と裏表紙の一方または両方の内 側面に、その表紙と一致する外周形状の打ち抜き厚紙が貼り付けられ、その表紙 および表紙の周縁部を、たとえば化粧紙等の上質紙によりクルミ表紙に仕上げて 上製本とするとよい。クルミ表紙には、通常化粧紙が用いられ、この化粧紙は、 無地、模様等を施したものを選択することにより、ホルダー全体の意匠性と商品 価値を高めることができる。

【００１５】 ＣＤの収納部となる抜き穴には、収納されるＣＤの汚れや損傷若しくは盗難を 防止するために収納部の表面を覆うように透明フィルムを接着してもよい。 また、本考案のホルダーは、各種ＣＤ、光磁気ディスク（ＭＯ）など、円盤状 記録媒体の収納に適用される。

【００１６】 また、本考案のホルダーのＣＤ収納部は、表表紙と裏表紙のいずれかまたは両 方の内側面に形成することができる。その態様としては、表表紙の内側面にＣＤ 収納部を形成して、裏表紙の内側面にＣＤの内容に関する解説書を取り付けても よく、またこの解説書に代えて、裏表紙の内側面に表表紙と同様のＣＤ収納部を 形成してもよいし、あるいは表表紙の内側面のみに二個の異種又は同種のＣＤ収 納部を形成したり表表紙と裏表紙の両方に形成したりすることもできる。

【００１７】

【作用】

表紙及びＣＤ収納部を構成する厚紙は、ホルダー全体の軽量化を実現する。 厚紙の抜き穴は、収納するＣＤの中心穴が、係止用突出部材の上にくるように 位置決めする。 ＣＤ係止用突出部材の多数の吸盤状表面は、その上面に置かれたＣＤの中心穴 周縁の非記録面を、上方から軽く押圧することでＣＤを吸着して保持する。ドー ナツ型のＣＤ係止用突出部材は、ＣＤの着脱の際、ＣＤの中心穴にかけられた指 先を受け入れるのでＣＤの着脱を容易かつ確実にする。

【００１８】

【実施例】

以下、添付図面により本考案のＣＤホルダーの一例を具体的に説明する。 図１は、本考案のＣＤホルダーの斜視図であり、図２は、本考案のＣＤホルダ ーの他の例の斜視図である。

【００１９】 図１に示される本考案のＣＤホルダーは、厚紙を折り曲げて、背表紙１をはさ んで表表紙２と裏表紙３とからなるブック型に形成されている。 また、表表紙２の内側面には、ＣＤ収納用抜き穴４が形成された厚紙５が、貼 り付けられ、この抜き穴４の中心部に、上面に吸着弾性フィルムを貼着した、中 央凹部６を有するＣＤ係止用突出部材７が取り付けられている。 また、上記抜き穴４の周縁には４個のＣＤ取り出し用指かけスロット９が形成 され、表表紙２と裏表紙３、およびそれらの周縁部は、化粧紙１０によりクルミ 表紙に仕上げられている。

【００２０】 図２に示されるＣＤホルダーは、ブック型に形成された厚紙製の表表紙２の内 側面に、ＣＤ収納用抜き穴４が形成された厚紙５が貼り付けられ、表表紙内側面 の抜き穴４の中心には、八角形のＣＤ係止用突出部材８が取り付けられ、その上 面にＣＤ１１が吸着保持されている。 また、表表紙２および裏表紙３の周縁部は、化粧紙１０によりクルミ表紙に仕 上げられ、裏表紙３の内側には記録メディアの内容に関する解説書１２が取り付 けられている。

【００２１】

【考案の効果】

本考案のブック型コンパクトディスク収納用ホルダーによれば、プラスチック 製のＣＤ収納用トレーを一切使用しない厚紙製であるため、製造が極めて容易で コストを大幅に抑えることができ、また、ＣＤの着脱が極めて容易に行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案のコンパクトディスク収納用ホルダー
の斜視図である。

【図２】 本考案のコンパクトディスク収納用ホルダー
の他の例の斜視図である。

【符号の説明】

１ 背表紙 ２ 表表紙 ３ 裏表紙 ４ ＣＤ収納用抜き穴 ５ 厚紙 ６ ＣＤ係止用突出部材の中央凹部 ７、８ ＣＤ係止用突出部材 ９ ＣＤ取り出し用指かけスロット １０ 化粧紙 １１ ＣＤ １２ 解説書

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ブック型に折り曲げて形成された厚紙製
   表表紙と裏表紙の一方または両方の内側面に、コンパク
   トディスク収納用抜き穴が形成された厚紙が貼り付けら
   れ、その表紙内側面の前記抜き穴の中心部に、吸着性表
   面を有するコンパクトディスク係止用突出部材が形成さ
   れたことを特徴とするコンパクトディスク収納用ホルダ
   ー。
2. 【請求項２】 ブック型に折り曲げて形成された厚紙製
   表表紙と裏表紙の一方または両方の内側面に、コンパク
   トディスク収納用抜き穴が形成された厚紙が貼り付けら
   れ、その表紙内側面の前記抜き穴の中心部に、吸着性表
   面を有する円形またはドーナツ状のコンパクトディスク
   係止用突出部材が形成されたことを特徴とするコンパク
   トディスク収納用ホルダー。