JP3073094B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JP3073094B2
JP3073094B2 JP10212292A JP10212292A JP3073094B2 JP 3073094 B2 JP3073094 B2 JP 3073094B2 JP 10212292 A JP10212292 A JP 10212292A JP 10212292 A JP10212292 A JP 10212292A JP 3073094 B2 JP3073094 B2 JP 3073094B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性樹脂組成物に関
する。さらに詳しくはプリント配線板製造時に用いられ
る無電解めっきレジストやソルダーレジストとして好適
な、感光性樹脂組成物に関するものである。
【0003】
【従来の技術】近年、プリント配線板の製造方法とし
て、回路形成、およびプリント配線板の表裏面の回路と
内層回路との導通のため設けられるスルーホールのめっ
きを無電解めっきのみで形成するフルアディティブ法
や、銅張積層板をエッチングして回路形成を行った後、
スルーホール部分のめっきを無電解めっきで行うパート
リーアディティブ法が普及してきている。
【0004】フルアディティブ法においては、無電解め
っきにより樹脂基板上の回路形成を行う部分以外をめっ
きレジストにより保護する。無電解めっきの工程中にお
いて、このめっきレジストは、60℃以上の高温かつp
H12以上の高アルカリのめっき液に長時間さらされ
る。よってめっきレジストはこのようなめっき条件にお
いてはがれや膨れが生じないような耐無電解めっき液性
が必要である。さらにめっき液中に溶出してめっき液を
汚染して析出する金属の物性を劣化させるような事があ
ってはいけない。加えて、めっきレジストは通常そのま
ま永久レジストとして使用されるため、はんだ耐熱性、
耐冷熱衝撃性、耐溶剤性、耐湿性、電気的特性などの特
性を有する事が必要とされる。永久レジストとしての特
性はプリント配線板製造時に回路の保護膜、回路間の電
気絶縁性保持、部品装着時のはんだ付けの際に、ブリッ
ジ防止のために使用されるソルダーレジストに要求され
る性能と同じである。すなわち無電解めっきに用いられ
るレジストはプリント基板製造時に用いられるソルダー
レジストとしても十分使用可能である。
【0005】また、パートリーアディティブ法において
は、めっきレジストはすでに回路形成された金属導体上
にも設けられるためフルアディティブ法で要求される性
能に加え、導体金属への強固な密着性が必要とされ、め
っきレジストと導体金属との界面へのめっき液のしみこ
みやレジスト樹脂のはがれや膨れ、変色があってはいけ
ない。
【0006】さらに、近年プリント配線板の高密度化に
ともない回路幅、回路間隔がますます微細になってきて
いることから、めっきレジストには回路幅および回路間
隔が100μm以下のレジストパターンが形成可能な解
像度を有することが要求されてきている。
【0007】従来用いられている無電解めっきレジス
ト、およびソルダーレジスト用の感光性樹脂組成物とし
ては、特開昭64−54442号公報や特開平3−16
0071号公報に記載されているようなエポキシ化合物
と芳香族オニウム塩との組み合わせにより、スクリーン
印刷し、光硬化してめっきレジストを形成するものが知
られている。
【0008】また、特開昭58−100490号公報に
記載されている線状高分子化合物、特定のウレタン(メ
タ)アクリレート、光重合開始剤からなる感光性樹脂組
成物や、特開平2−223954号公報に記載されてい
る部分(メタ)アクリル化クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂、エチレン性光重合性単量体、光重合開始剤、
カルボン酸ヒドラジドからなる感光性樹脂組成物などに
よる、フォトマスクを介して露光した後、現像により未
露光部分を除去してレジストパターンを形成する写真法
を用いてめっきレジストを形成するものが知られてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】特開昭64−5444
2号公報、特開平3−160071号公報などに記載さ
れている組成物は耐無電解めっき性、耐熱性、導体金属
との密着性は優れているものの、スクリーン印刷により
めっきレジストを形成するため寸法精度が制限され、解
像度に限界があり回路間隔100μm以下の回路形成が
できない。
【0010】特開昭58−100490号公報に記載の
感光性樹脂組成物は耐めっき性、解像度は優れているも
のの、めっき液の汚染性、導体金属への密着性が十分で
ない。特開平2−223954号公報に記載の感光性樹
脂組成物は耐無電解めっき性、解像度、導体金属への密
着性は優れているが、はんだ耐熱性、耐冷熱衝撃性、耐
湿性等の永久レジストとしての特性が十分でない。
【0011】本発明は耐無電解めっき液性、導体金属と
の密着性、解像度に優れた無電解めっきレジストに使用
でき、かつソルダーレジストとしても優れた特性を有す
る感光性樹脂組成物を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題は、A.分子内
にエポキシ基を2個以上有する化合物のエポキシ基1当
量に対して、0.2〜0.8当量の不飽和カルボン酸を
反応させて得られる化合物と、B.分子内にエチレン性
不飽和結合を2個以上有する化合物と、C.光重合開始
剤と、D.エポキシ硬化剤と、E.疎水化シリカ微粉末
と、F.上記一般式化1で表される繰り返し単位を含む
重量平均分子量が1,000〜30,000の重合体と
を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物により達
成できる。
【0013】A.の分子内にエポキシ基を2個以上有す
る化合物のエポキシ基1当量に対して、0.2〜0.8
当量の不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物
は、活性エネルギー線の照射により硬化し、本発明の感
光性樹脂組成物に優れた感度と解像度を付与する。さら
に加熱することにより架橋反応を起こし、強固な結合を
形成して、本発明の感光性樹脂組成物の耐無電解めっき
液性、耐熱性、基材や導体金属との密着性を付与する。
【0014】A.の分子内にエポキシ基を2個以上有す
る化合物のエポキシ基1当量に対して、0.2〜0.8
当量の不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物
(以下、部分エステル化エポキシ樹脂と称する)は分子
内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物に所
定量の不飽和カルボン酸を反応させることにより得られ
る。エポキシ化合物と不飽和カルボン酸との反応は、無
触媒あるいは3級アミン系化合物などの付加触媒の存在
下、適当な溶媒中で80〜140℃の温度条件で行われ
る。付加量が0.2当量未満の場合は光硬化性の不足を
生じ解像度が低下し、付加量が0.8当量を越える場合
は耐無電解めっき液性、耐熱性の低下をまねく。
【0015】部分エステル化エポキシ樹脂の形成に用い
ることのできる、分子内にエポキシ基を2個以上有する
エポキシ化合物の具体例としては、DER331J、D
ER337J、DER661J、DER664J、DE
R667J(以上、ダウケミカル社製)、エピクロン8
00(大日本インキ化学工業(株)製)、エピコート1
001、エピコート1002、エピコート1003、エ
ピコート1004、エピコート1007、エピコート1
009、エピコート1055、エピコート801、エピ
コート807、エピコート808、エピコート815、
エピコート816、エピコート819、エピコート82
7、エピコート828、エピコート834、エピコート
871(以上、油化シェルエポキシ(株)製)などのビ
スフェノール型エポキシ樹脂:DER431、DER4
38、DER439(以上、ダウケミカル社製)、アラ
ルダイトEPN1138、アラルダイトECN123
5、アラルダイトECN1273(チバガイギー社
製)、エピコート152、エピコート154、エピコー
ト172(以上、油化シェルエポキシ(株)製)、エピ
クロンN665、エピクロンN730、エピクロンN8
70、(以上、大日本インキ化学工業(株)製)などの
ノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、前
例以外にもフェノール系化合物やナフトール系化合物を
縮合して得られる樹脂をグリシジルエーテル化した化合
物が挙げられる。さらにシラキュアー6100、シラキ
ュアー6110、シラキュアー6200、ERL225
6、ERL4090、ERL4617、ERL5411
(以上、ユニオンカーバイド社製)、アラルダイトCY
−175、アラルダイトCY−176、アラルダイトC
Y−179、アラルダイトCY−182、アラルダイト
CY−184、アラルダイトCY−192(以上、チバ
ガイギー社製)、チッソノックス090、チッソノック
ス091、チッソノックス092、チッソノックス30
1、チッソノックス313(以上、チッソ(株)製)、
アリサイクリックジエポキシアジペート、アリサイクリ
ックジエポキシアセタール、アリサイクリックジエポキ
シカルボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキサイ
ドなどの脂環式エポキシ樹脂:1,6−ヘキサンジオー
ルジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチ
ルグリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコー
ルジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエー
テル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、
ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、プロピ
レングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレング
リコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコ
ールジグリシジルーエテル、水素添加ビスフェノールA
のジグリシジルエーテルなどの脂肪族多価アルコールの
多価グリシジルエーテル:ビスフェノールAアルキレン
オキシド付加体ジグリシジルエーテル、ビスフェノール
Fアルキレンオキシド付加体ジグリシジルエーテル、ビ
スフェノールSアルキレンオキシド付加体ジグリシジル
エーテルなどの芳香族多価アルコール誘導体多価グリシ
ジルエーテル:ダイマー酸グリシジルエステル、テトラ
ヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリ
シジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエ
ステルなどのグリシジルエステル:N,N−ジグリシジ
ルアニリン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタ
ンなどのグリシジルアミン:トリグリシジルイソシアヌ
レート、ヒダントイン型エポキシ樹脂などの複素環式エ
ポキシ樹脂などが挙げられる。
【0016】部分エステル化エポキシ樹脂の形成に用い
る不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル
酸、ケイ皮酸、ビニル安息香酸等が挙げられる。
【0017】部分エステル化エポキシ樹脂の本発明の感
光性樹脂組成物中の含有量は通常10〜80重量%であ
る。10重量%未満の場合は十分な密着性、耐無電解め
っき液性、耐熱性が得られず、80重量%を越える場合
は現像液への溶解が困難となり解像度が低化する。
【0018】B.の分子内にエチレン性不飽和結合を2
個以上有する化合物は、A.の部分エステル化エポキシ
樹脂とともに活性エネルギー線の照射により硬化し、本
発明の感光性樹脂組成物に優れた感度と解像度を付与す
る。分子内にエチレン性不飽和結合を2個以上有する化
合物としては、大気圧下で100℃以上の沸点を有する
活性エネルギー線の照射で硬化する公知の単量体を用い
ることができる。
【0019】このような単量体を具体的に示せば、例え
ばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート[本明細
書中において(メタ)アクリレートとは、メタクリレー
トおよびアクリレートを表す。]、プロパンジオールジ
(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アク
リレート、ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバ
リン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなど、多価
アルコールの(メタ)アクリレート類:商品名アロニッ
クスM−1100、アロニックスM−1200、アロニ
ックスM−6100、アロニックスM−6200、アロ
ニックスM−6250、アロニックスM−6300、ア
ロニックスM−6400、アロニックスM−7100、
アロニックスM−8030、アロニックスM−806
0、アロニックスM−8100(以上、東亜合成化学工
業(株)製)、商品名カヤラッドDPCA−120、カ
ヤラッドDPCA−20、カヤラッドDPCA−30、
カヤラッドDPCA−60、カヤラッドR−526、カ
ヤラッドR−629、カヤラッドR−644(以上、日
本化薬(株)製)などのポリエステルの(メタ)アクリ
レート類:1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエー
テルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、グ
リセリントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレ
ート、イソシアヌル酸トリグリシジルエーテル(メタ)
アクリレート、ノボラック型エポキシ樹脂(メタ)アク
リレート、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(メタ)ア
クリレートなどのエポキシ(メタ)アクリレート類:イ
ソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネートなどのジイソシアネート化合物とヒドロキシ
基含有(メタ)アクリレートとの反応物、およびポリイ
ソシアネートとポリオールからなる末端イソシアネート
プレポリマーとヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート
との反応物などのウレタン(メタ)アクリレート類が挙
げられる。
【0020】エチレン性不飽和化合物の本発明の感光性
樹脂組成物中の含有量は通常5〜50重量%である。5
重量%未満の場合は活性エネルギー線に対する硬化性が
低下して解像度が低下し、50重量%を越える場合は密
着性が低下する。
【0021】C.の光重合開始剤は活性エネルギー線の
照射により遊離ラジカルを発生して、エチレン性不飽和
化合物の重合反応を開始させる。光重合開始剤の具体例
としては、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジエトキ
シアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル
アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−
(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−
1、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−(2
−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−
2−プロピル)ケトン、p−t−ブチルジクロロアセト
フェノン、p−t−ブチルトリクロロアセトフェノン、
p−ジメチルアミノアセトフェノンなどのアセトフェノ
ン類:ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテ
ル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソ
ブチルエーテル、ベンジルジメチルケタールなどのベン
ゾイン類:ベンゾフェノン、ベンゾフェノンメチルエー
テル、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチ
ル、ヒドロキシベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフ
ェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェ
ノン、3,3’−ビス(N,N−ジエチルアミノ)ベン
ゾフェノン、4,4’−ビス(N,N−ジエチルアミ
ノ)ベンゾフェノン、4’,4”−ジエチルイソフタロ
フェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパ
ーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−ベンゾイル
−4’−メチルジフェニルサルファイド、アクリル化ベ
ンゾフェノンなどのベンゾフェノン類:チオキサント
ン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサ
ントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジ
エチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキ
サントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジクロ
ロチオキサントンなどのキサントン類:ジアセチル、ベ
ンジルなどのジケトン類:2−エチルアントラキノン、
2−t−ブチルアントラキノン、2,3−ジフェニルア
ントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、オクタ
メチルアントラキノン、カンファーキノン、ジベンゾス
ベロン、9,10−フェナンスレンキノンなどのキノン
類などが挙げられる。
【0022】光重合開始剤の含有量は、通常、本発明の
感光性樹脂組成物中の1〜20重量%である。1重量%
未満の場合は光硬化性が不足し、20重量%を越える場
合はめっき液の汚染につながる。これらの光重合開始剤
は単独または2種以上の組み合わせで用いられる。
【0023】D.のエポキシ硬化剤としては、2−エチ
ル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−
フェニルイミダゾール等のイミダゾール系硬化剤:BF
3 −トリエタノールアミン錯体、BF3 −モノエチルア
ミン錯体等の三フッ化ホウ素アミノ錯体系硬化剤:メタ
フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等の芳
香族ポリアミン系硬化剤:ベンジルジメチルアミン、ジ
メチルアミノメチルフェノール等の3級アミン系硬化
剤:ジシアンジアミド等が挙げられる。
【0024】これらのエポキシ硬化剤の添加量は、通常
部分エステル化エポキシ樹脂に対して0.1〜10重量
%である。1重量%未満の場合は部分エステル化エポキ
シ樹脂の硬化性が低下して十分な耐無電解めっき液性、
耐熱性が得られない。10重量%を越える場合はめっき
液の汚染につながる。
【0025】E.の疎水化シリカ微粉末は本発明の感光
性樹脂組成物にチクソ性と耐水性を付与する。このもの
は粒子径1μm以下の微粉末シリカをオルガノシロキサ
ン等で表面処理し、シリカ表面を疎水化したもので、市
販品としては日本アエロジル社製のアエロジルR−97
2、R−202、R−805、日本シリカ社製のニップ
シル SS−20、SS−50等が挙げられる。疎水化
シリカ微粉末の本発明の感光性樹脂組成物中の含有量は
通常1〜20重量%である。1重量%未満の場合はチク
ソ性が得られず、基板上に塗布した場合十分な膜厚が得
られない。20重量%を越える場合は感光性樹脂組成物
の粘度が高くなりすぎ、基板への塗布が困難となる。
【0026】F.の上記一般式化1で表される繰り返し
単位を含む重量平均分子量が1,000〜30,000
の重合体は、加熱することにより部分エステル化エポキ
シ樹脂とともに架橋反応を起こし、強固な結合を形成し
て、本発明の感光性樹脂組成物の基材への密着性、耐無
電解めっき液性、はんだ耐熱性、耐冷熱衝撃性、耐溶剤
性、耐湿性、電気的特性をより一層向上させる。このよ
うな重合体は下記一般式化2で表される単量体の重合物
として得られる。
【化2】 (ただし、R1 は水素、または、炭素数1〜3のアルキ
ル基、R2 は水素、炭素数1〜6のアルキル基、また
は、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を表わす)
【0027】一般式化1で表される構成単位を有する重
合体は、一般式化2で表される単量体の単独重合体、ま
たは他の単量体との共重合体である。共重合体の場合一
般式化2の単量体の量は通常全単量体中の10重量%以
上である。共重合の方法はランダム共重合のほかブロッ
ク共重合、グラフト共重合などの方法で行われる。
【0028】一般式化2で表される単量体の具体例とし
ては、N−メチロール(メタ)アクリルアミド[本明細
書中において(メタ)アクリルとはメタクリルとアクリ
ルを表す。]、N−iso−プロポキシメチル(メタ)
アクリルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アク
リルアミド、β−ヒドロキシエトキシメチル(メタ)ア
クリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルア
ミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、α
−ヒドロキシメチル−N−メチロールアクリルアミド、
α−ヒドロキシエチル−N−ブトキシメチルアクリルア
ミド、α−ヒドロキシプロピル−N−プロポキシメチル
アクリルアミド、α−エチル−N−メチロールアクリル
アミド、α−プロピル−N−メチロールアクリルアミド
などが挙げられる。
【0029】他の共重合可能な単量体の具体例として
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプ
ロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アク
リレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−
ブチル(メタ)アクリレート、ter−ブチル(メタ)
アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)
アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウン
デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリ
レート、ミリスチル(メタ)アクリレート、セチル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
オレイル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、シクロペンタニル(メタ)アクリレ
ート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メ
タ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレートなど
のアルキルまたはアリール(メタ)アクリレート類:メ
トキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、メトキシテトラ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジ
プロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ
エチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)
アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレー
ト、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、フェノキシジエトキシ(メタ)アクリレート、フ
ェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アク
リレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)
アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコー
ル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピ
レングリコール(メタ)アクリレートなどのポリエーテ
ルジオールモノエーテル(メタ)アクリレート類:2−
クロロエチル(メタ)アクリレート、2−クロロイソプ
ロピル(メタ)アクリレート、2−ブロモエチル(メ
タ)アクリレート、2,3−ジブロモプロピル(メタ)
アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレー
ト、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラ
フルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオ
ロペンチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロ
デシル(メタ)アクリレートなどのハロゲン化アルキル
(メタ)アクリレート類:2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−
ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロ
キシヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−
3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
3−クロロ−2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
トなどのヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート類など
のほか、グリシジル(メタ)アクリレート、2−シアノ
エチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル
(メタ)アクリレートなどが挙げられる。また、スチレ
ン、α−メチルスチレン、p−イソプロペニルスチレ
ン、ビニルトルエン、アクリロニトリル、α−メチルア
クリロニトリル、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、酪酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、安息香酸
ビニル、ベンゼンスルホン酸ビニル、ビニルイソプロピ
ルエーテル、ビニルピロリドン、塩化ビニルなども挙げ
られる。
【0030】一般式化1で表される化合物の量は、通常
本発明の感光性樹脂組成物中の10〜80重量%であ
る。10重量%以下の場合は十分な耐無電解めっき浴性
が得られず、80重量%を超える場合は光硬化性が低下
する。また、この重合体の重量平均分子量は通常1,0
00〜30,000である。重量平均分子量が1,00
0未満の場合は感光性樹脂組成物が低粘度になり基材上
に塗布した場合に十分な膜厚が得にくく、一方30,0
00を越える場合は高粘度になりすぎ他の成分との混合
が困難となる。
【0031】本発明の感光性樹脂組成物は必要に応じ
て、熱重合禁止剤、充填剤、高分子結合剤、染料、顔
料、熱安定剤、密着促進剤、可塑剤、消泡剤、レベリン
グ剤、垂れ防止剤、難燃剤などを本発明の感光性樹脂組
成物に対して0.1〜50重量%の範囲で添加すること
ができる。
【0032】本発明の感光性樹脂組成物はA〜Fの各成
分、さらに必要に応じて溶剤および他の成分を添加し均
一になるまで混合することによって得られる。このとき
に使用される溶剤は、感光性樹脂組成物を溶解する溶剤
であればよく、例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類:メチルセ
ロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールメ
チルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテルな
どのグリコールエーテル類:メチルセロソルブアセテー
ト、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコー
ルメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエ
チルエーテルアセテートなどのグリコールエステル類:
メタノール、エタノールなどのアルコール類:ジクロロ
メタン、1,1,1−トリクロロエタンなどの塩素含有
脂肪族系溶:トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素
系溶剤などがある。これらの溶剤は単独または混合して
用いられる。
【0033】本発明の感光性樹脂組成物はディップ法、
スプレー法、フローコート法、スクリーン印刷法などの
方法により基板上に直接塗布し、厚さ10〜150μm
の感光性樹脂層を形成することができる。
【0034】また、本発明の感光性樹脂組成物は感光性
樹脂層を支持フィルム上に形成したいわゆるドライフィ
ルムレジストとして用いることができる。ドライフィル
ムレジストとして用いる場合の支持フィルムとしては、
例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンなどからなるフィルムが用いられ、特
に、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
フィルムの厚さは通常5〜100μmである。また、こ
れらのフィルムの一つは感光性樹脂層の保護フィルムと
して用いてもよい。ドライフィルムレジストを製造する
際に感光性樹脂組成物を液状とするために用いられる溶
剤は前記したものが使用できる。液状の感光性樹脂組成
物を支持フィルム上に均一に塗布し、加熱乾燥または熱
風乾燥により溶剤を除去し感光性樹脂層を形成する。感
光性樹脂層の厚さは通常10〜100μmである。次
に、支持フィルム上に感光性樹脂層を形成したドライフ
ィルムレジストはそのままあるいは保護フィルムを感光
性樹脂層に積層しロール状に巻き取り保存される。
【0035】次に、本発明の感光性樹脂組成物の使用方
法について説明する。1)本発明の感光性樹脂組成物の
溶液を基板上に前記の方法で塗布し、加熱乾燥または熱
風乾燥により溶剤を除去することにより、または、2)
ドライフィルムレジストを通常のラミネート方法で基板
上に感光性樹脂層を積層することにより、本発明の感光
性樹脂組成物を基板上に形成する。その後、ネガマスク
を通して感光性樹脂層に活性エネルギー線を照射する。
活性エネルギー線としては、例えば、低圧水銀灯、中圧
水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、
メタルハライドランプ、タングステンランプなどを光源
とする紫外線、アルゴンレーザー、ヘリウムカドミウム
レーザー、クリプトンレーザーなどが用いられる。
【0036】次いで、感光性樹脂層の未露光部分を現像
液を用いて、スプレー、ディップ、ブラッシングなどの
方法により除去する。現像液は、例えば、1,1,1−
トリクロロエタン、エチルセロソルブ、エチルセロソル
ブアセテート、トルエン、キシレン等の溶剤を用いて行
う。
【0037】現像後、必要に応じて活性エネルギー線の
照射および100〜200℃の加熱処理を行なう。この
ようにして得られた硬化皮膜は優れた耐無電解めっき浴
性、耐熱性を有する。硬化後は無電解めっき工程やはん
だ付け工程に使用される。
【0038】
【実施例】次に、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明は以下の実施例により限定されるものではな
い。以下「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重
量基準で表したものである。
【0039】合成例1 エポキシ当量が183〜193のビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂;エピクロン855(大日本インキ化学工業
(株)製)500部と、触媒としてトリエチルベンジル
アンモニウムクロライド3部及び熱重合禁止剤としてハ
イドロキノン0.5部の混合物をトルエン100部に溶
解して80℃に昇温し、存在するエポキシ基1当量に対
し0.5当量のアクリル酸を滴下しながら撹拌した。ア
クリル酸の滴下終了後温度を100℃まで昇温し撹拌を
5時間続け反応を終了させた。反応液を水洗後、プロピ
レングリコールメチルエーテルアセテートを200部を
加えた後、トルエン及び水を蒸留除去し部分エステル化
エポキシ樹脂(これをAE−1と称する)を得た。
【0040】合成例2 エポキシ当量が200〜230のクレゾールノボラック
型エポキシ樹脂;エピクロンN−665(大日本インキ
化学工業(株)製)を使った以外は、合成例1と全く同
様にして、エポキシ当量に対するアクリル酸の付加量が
0.5当量になるようにして部分エステル化エポキシ樹
脂(これをAE−2と称す)を得た。
【0041】合成例3 エポキシ基1当量に対するアクリル酸の付加量を0.7
当量にした以外は、合成例2と全く同様にして、部分エ
ステル化エポキシ樹脂(これをAE−3と称す)を得
た。
【0042】合成例4 N−ブトキシメチルアクリルアミド100部をメチルセ
ロソルブ400部中で溶液重合し重量平均分子量5,0
00の重合体(これをP−1と称する)を得た。
【0043】合成例5 N−ブトキシメチルアクリルアミド20部とメタクリ酸
メチル80部をトルエン200部、ブチルセロソルブ2
00部中で溶液重合し重量平均分子量20,000の重
合体(これをP−2と称する)を得た。
【0044】実施例1 AE−1 60.0部 トリメチロールプロパントリアクリレート 20.0部 イルガキュア907(チバガイギー社製の光重合開始剤) 5.0部 ジエチルチオキサントン 1.0部 2−エチル−4−メチルイミダゾール 2.0部 アエロジルR202 *1 3.0部 P−1 100.0部 t−ブチルハイドロキノン(熱重合禁止剤) 0.1部 フタロシアニングリーン 1.0部 n−ブチルセロソルブ 100.0部 *1:シリコンオイルで疎水化処理したシリカ微粉末
(日本アエロジル社製) 上記配合物を3本ロールを用いて混練して感光性樹脂組
成物を調製した。
【0045】実施例2 AE−2 60.0部 トリメチロールプロパントリアクリレート 10.0部 ジペンタエリストールヘキサアクリレート 10.0部 イルガキュアー651(チバガイギー社製の光重合開始剤) 5.0部 2−エチル−4−メチルイミダゾール 2.0部 アエロジルR805 *2 3.0部 P−1 100.0部 t−ブチルハイドロキノン(熱重合禁止剤) 0.1部 フタロシアニングリーン 1.0部 *2:オクチルトリメチルシランで疎水化処理したシリ
カ微粉末(日本アエロジル社製) 上記配合物を3本ロールを用いて混練して感光性樹脂組
成物を調製した。
【0046】実施例3 AE−3 60.0部 トリメチロールプロパントリアクリレート 10.0部 テトラエチレングリコールジアクリレート 10.0部 イルガキュアー651 5.0部 2−エチル−4−メチルイミダゾール 2.0部 アエロジルR805 3.0部 P−2 100.0部 t−ブチルハイドロキノン(熱重合禁止剤) 0.1部 フタロシアニングリーン 1.0部 n−ブチルセロソルブ 100.0部 上記配合物を3本ロールを用いて混練して感光性樹脂組
成物を調製した。
【0047】実施例4 AE−1 70.0部 トリメチロールプロパントリアクリレート 10.0部 フォトマー3016 *3 10.0部 ベンゾフェノン 5.0部 ミヒラーズケトン 1.0部 2−エチル−4−メチルイミダゾール 2.0部 アエロジルR805 3.0部 P−2 50.0部 t−ブチルハイドロキノン(熱重合禁止剤) 0.1部 フタロシアニングリーン 1.0部 *3:ビスフェノールA型エポキシ樹脂のジアクリレー
ト(ヘンケル社製) 上記配合物を3本ロールを用いて混練して感光性樹脂組
成物を調製した。
【0048】実施例5 AE−3 50.0部 フォトマー6008 *4 20.0部 トリメチロールプロパントリアクリレート 10.0部 イルガキュアー651 5.0部 2−エチル−4−メチルイミダゾール 2.0部 アエロジルR805 3.0部 P−2 100.0部 t−ブチルハイドロキノン(熱重合禁止剤) 0.1部 フタロシアニングリーン 1.0部 n−ブチルセロソルブ 10.0部 *4:ウレタン樹脂の多官能アクリレート(ヘンケル社
製) 上記配合物を3本ロールを用いて混練して感光性樹脂組
成物を調製した。
【0049】比較例1 AE−1の代わりにエポキシ当量が200〜230のク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂;エピクロンN−6
65(大日本インキ化学工業(株)製)を使った以外
は、実施例1と同じ組成で感光性樹脂組成物を調製し
た。
【0050】比較例2 P−2の代わりにポリメタクリル酸メチル(重量平均分
子量30,000)を使った以外は、実施例2と同じ組
成で感光性樹脂組成物を調製した。
【0051】比較例3 アエロジルR805の代わりにアエロジル200(疎水
化処理していないシリカ微粉末)を使った以外は実施例
3と同じ方法で感光性樹脂組成物を調製した。
【0052】実施例1〜5、比較例1〜3で調製した感
光性樹脂組成物を、めっき触媒を付与した後にエッチン
グにより配線パターンを形成したガラスエポキシ樹脂基
板上にスクリーン印刷により塗布し、80℃の順風乾燥
器で30分間加熱乾燥して厚さ30μmの感光性樹脂層
を得た。次に、ネガマスクを通して、高圧水銀灯を用い
800mJ/cm2 の露光を行なった。露光後、常温で
30分間放置した後、1,1,1−トリクロロエタンを
用い20℃で30秒間スプレー現像を行なった。現像
後、水洗によりプリント基板上に残った現像液を除去
し、乾燥後、高圧水銀灯で5J/cm2 の露光を行なっ
た。次いで、150℃で60分間加熱処理し熱硬化を行
なった。
【0053】このようにして得たプリント基板上のめっ
きレジストの性能を以下の方法により評価した。結果を
表1に示す。 解像度 現像後に形成されたライン/スペース(=1/1)の最
小幅(μm)を解像度とした。 耐無電解めっき液性 硬化後のレジストを硫酸銅、エチレンジアミン四酢酸ナ
トリウム、ポリエチレングリコール、ジピリジル、ホル
マリン、水酸化ナトリウム、水を含む無電解銅めっき液
にpH12、浴温度70℃の条件で15時間浸漬した後
のレジスト外観、銅への密着性を観察し、次の基準で評
価した。 外観 ○:変化なし ×:変色、しみ、はがれ、ふくれ、異常析出あり 銅への密着性(JIS D0202によるごばん目剥離
試験) ○:樹脂の剥離なし ×:樹脂の剥離が生じた めっき浴汚染性 析出した銅の伸び率を測定した。 はんだ耐熱性 260℃のはんだ浴に30秒浸漬した後の外観を目視に
より観察した。 ○:変化なし、×:われ、膨れあり
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物を用いためっ
きレジストは活性エネルギー線および熱により強固な結
合を形成し、高温かつ強アルカリの無電解めっきの条件
下においても、優れた耐無電解めっき液性、基材や銅へ
の密着性を有する。また、はんだ耐熱性、耐冷熱衝撃
性、耐溶剤性、耐薬品性、耐湿性などの永久レジストと
しての特性にも優れている。
【0056】上記効果を奏することから本発明の感光性
樹脂組成物はプリント配線板の製造時に用いられるフル
アディティブ法やパートリーアディティブ法における無
電解めっきレジスト、ソルダーレジストとして好適であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05K 3/18 H05K 3/18 D 3/28 3/28 D (56)参考文献 特開 昭64−6944(JP,A) 特開 昭64−6943(JP,A) 特開 昭63−261253(JP,A) 特開 平3−137648(JP,A) 特開 平4−70836(JP,A) 特開 昭58−137834(JP,A) 特開 昭61−285201(JP,A) 特開 平4−223469(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/038 G03F 7/004 G03F 7/027 G03F 7/028 G03F 7/033

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A.分子内にエポキシ基を2個以上有する
    化合物のエポキシ基1当量に対して、0.2〜0.8当
    量の不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物と、 B.分子内にエチレン性不飽和結合を2個以上有する化
    合物と、 C.光重合開始剤と、 D.エポキシ硬化剤と、 E.疎水化シリカ微粉末と、 F.下記一般式化1で表される繰り返し単位を含む重量
    平均分子量が1,000〜30,000の重合体 【化1】 (ただし、R1 は水素、または、炭素数1〜3のアルキ
    ル基、R2 は水素、炭素数1〜6のアルキル基、また
    は、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を表わす)と
    を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。 【0001】
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